JP3272910B2 - スプリングクラッチ機構および給紙装置のクラッチ機構 - Google Patents

スプリングクラッチ機構および給紙装置のクラッチ機構

Info

Publication number
JP3272910B2
JP3272910B2 JP15017395A JP15017395A JP3272910B2 JP 3272910 B2 JP3272910 B2 JP 3272910B2 JP 15017395 A JP15017395 A JP 15017395A JP 15017395 A JP15017395 A JP 15017395A JP 3272910 B2 JP3272910 B2 JP 3272910B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
driven
coil spring
drive
shaft
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15017395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH094657A (ja
Inventor
正人 為平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP15017395A priority Critical patent/JP3272910B2/ja
Priority to US08/638,737 priority patent/US5711405A/en
Priority to DE19623619A priority patent/DE19623619C2/de
Publication of JPH094657A publication Critical patent/JPH094657A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3272910B2 publication Critical patent/JP3272910B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J23/00Power drives for actions or mechanisms
    • B41J23/02Mechanical power drives
    • B41J23/025Mechanical power drives using a single or common power source for two or more functions
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/08Friction clutches with a helical band or equivalent member, which may be built up from linked parts, with more than one turn embracing a drum or the like, with or without an additional clutch actuating the end of the band
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D27/00Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor
    • F16D27/10Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings
    • F16D27/105Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings with a helical band or equivalent member co-operating with a cylindrical coupling surface

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、駆動軸の回転をコイ
ルスプリングを介して選択的に従動軸に伝達するスプリ
ングクラッチ機構に関し、用紙を給紙する給紙装置にお
いて給紙ローラの回転を制御するクラッチ機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、レーザプリンタ等の画像形成装
置では、装置内に給紙部から画像形成部を経由して排紙
部に至る用紙搬送路を構成し、この用紙搬送路において
用紙を搬送する。給紙部には用紙に当接する給紙ローラ
が備えられており、給紙ローラの回転により用紙搬送路
に用紙を給紙する。給紙ローラの回転により1枚ずつ用
紙を給紙するためには、複数枚の用紙が連続して給紙さ
れないように給紙ローラの回転を制御する必要がある。
【0003】そこで、実公平6−11997号には、図
12に示すように、駆動ギア83を固定した駆動軸80
の回転をローラ82を固定した回転軸81に伝達するも
のとして、スプリングクラッチ90およびストッパ機構
96を備えた構成が開示されている。スプリングクラッ
チ90は、回転軸81に軸支され、駆動ギア83に噛み
合うギアを形成した駆動側ボス84と、回転軸81に固
定された従動側ボス91と、駆動側ボス84および従動
側ボス91に外嵌するとともに、一端が従動側ボス91
に係止されたコイルスプリング92と、コイルスプリン
グ92に外嵌するとともに、コイルスプリング92の他
端が係止され、外周面に突起を形成した爪車93と、か
ら構成される。ストッパ機構96は、ソレノイド94
と、ソレノイド94のアクチュエータに連動して爪車9
3の突起に当接するストッパ95と、から構成される。
【0004】スプリングクラッチ90において、駆動側
ボス84には駆動ギア83および駆動軸80から常時回
転が伝達されている。ストッパ機構96のソレノイド9
4が駆動されていない状態では、図中実線で示すように
ストッパ95が爪車93の突起に当接しており、爪車9
3の回転は停止している。この時、爪車93に係止した
コイルスプリング92の他端も当然に停止しており、駆
動側ボス84の回転がコイルスプリング92に対して内
径を拡大する方向の力として作用し、コイルスプリング
92が駆動側ボス84に遊嵌する。したがって、ソレノ
イド94が駆動されていない状態では、駆動側の回転は
コイルスプリング92を介して従動側に伝達されない。
【0005】反対に、ストッパ機構96のソレノイド9
4が駆動されると、図中一点鎖線で示すようにストッパ
95が爪車93の突起に当接せず、爪車93およびコイ
ルスプリング92の他端は回転自在にされる。これによ
ってコイルスプリング92は、その弾性力により内径が
収縮するように他端が爪車93とともに回転し、コイル
スプリング92は、駆動側ボス84および従動側ボス9
1に摩擦係合し、駆動側ボス84の回転がコイルスプリ
ング92を介して従動側ボス91に伝達され、ローラ8
2が回転する。
【0006】したがって、用紙を給紙すべきタイミング
でソレノイド94を所定時間だけ駆動すると、その間に
おいて駆動軸80の回転が回転軸81に伝達され、ロー
ラ82が回転する。即ち、ソレノイド94をオン/オフ
制御することにより、ローラ82の回転を制御すること
ができる。
【0007】また、用紙の搬送タイミングを制御するた
めに、給紙された用紙の前端を回転を停止しているレジ
ストローラに一旦当接させた後、所定のタイミングでレ
ジストローラの回転を開始するようにしたものでは、用
紙の前端がレジストローラに達した時に、その用紙の後
端が給紙ローラに接触している場合がある。このような
状態では回転を停止した給紙ローラから用紙に作用する
摩擦負荷が、レジストローラの回転による用紙の搬送に
影響を与え、画像形成状態に比較して用紙の搬送速度が
遅くなり、画像の縮みを生じる問題がある。この問題を
解消するためには、回転力の伝達が停止した状態でも給
紙ローラが自由に回転できるようにしておく必要があ
る。その一方、給紙ローラが駆動軸の回転方向と反対方
向にも自由に回転できるようにすると、回転を停止して
いるレジストローラに前端が当接した際の反力により、
用紙が搬送方向と逆方向に移動し、レジストローラの回
転の開始とともに用紙の搬送を開始することができなく
なる問題がある。
【0008】そこで、給紙ローラを固定した回転軸にワ
ンウェイクラッチを設け、給紙ローラが用紙の搬送方向
にのみ自由に回転できるようにし、給紙ローラが搬送方
向と逆方向に回転しないようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のクラッチ機構では、回転軸に回転を選択的に供給す
るためのスプリングクラッチだけでなく回転軸の逆回転
を規制するためのワンウェイクラッチを別途備えなけれ
ばならず、コストの上昇および装置の大型化を招く問題
があり、レーザプリンタ等の装置の小型化およびコスト
削減の要請に応えることができない。
【0010】請求項1に記載した発明の目的は、従動軸
駆動軸の回転を伝達している状態では従動軸が駆動軸
の回転方向に自由に回転できるとともに、従動軸に駆動
力を伝達していない状態では従動軸が両方向に自由に回
転できるようにしたスプリングクラッチ機構を提供する
ことにある。
【0011】請求項2に記載した発明の目的は、従動側
において開放したコイルスプリングの端部が従動軸の周
面に摺動することによる従動軸の損傷を防止できるスプ
リングクラッチ機構を提供することにある請求項
記載した発明の目的は、駆動軸側の構成部品と従動軸側
の構成部品との寸法誤差を許容できるようにし、組立作
業を容易化できるスプリングクラッチ機構を提供するこ
とにある。
【0012】請求項に記載した発明の目的は、従動軸
の周面に複数連続して形成した従動側係合部に連動スト
ッパが当接することにより生じる異音や磨耗の発生を防
止できるスプリングクラッチ機構を提供することにあ
る。
【0013】請求項および10に記載した発明の目的
は、コイルスプリングを円形断面とすることにより、加
工が容易で製造コストの削減を図ることができるスプリ
ングクラッチ機構を提供することにある。
【0014】請求項および11に記載した発明の目的
は、駆動軸と従動軸との間にコイルスプリングが嵌まり
込まないようにし、装置の破損を未然に防止できるスプ
リングクラッチ機構を提供することにある。
【0015】請求項に記載した発明の目的は、用紙の
給紙を安定して行うことができるとともに、給紙時に生
じたジャムや2枚送りの解除を容易に行うことができる
給紙装置のクラッチ機構を提供することにある。
【0016】請求項およびに記載した発明の目的
は、駆動軸から従動軸に対して用紙を給紙するために充
分なトルクを伝達することができるとともに、駆動軸お
よび従動軸が空転する際にコイルスプリングとの間で生
じる抵抗を小さくして円滑な動作を行うことができる給
紙装置のクラッチ機構を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、同軸上に対向配置された駆動軸および従動軸にコイ
ルスプリングを外嵌し、駆動軸の回転をコイルスプリン
グを介して従動軸に選択的に伝達するスプリングクラッ
チ機構において、コイルスプリングを駆動軸側から従動
軸側に向かって駆動軸の回転方向に対する逆方向に巻回
し、駆動軸に外嵌するコイルスプリングの一部に外嵌し
てコイルスプリングの駆動側端部が係止されるとともに
外周面の一部に駆動側係合部を形成した駆動側スリーブ
と、従動軸に外嵌するコイルスプリングの一部に外嵌し
てコイルスプリングの従動側端部が係止されるとともに
外周面の一部に従動側係合部を形成した従動側スリーブ
と、駆動側スリーブの駆動側係合部に選択的に係合して
駆動側スリーブの回転を規制するストッパと、ストッパ
に連動するとともに従動側スリーブの従動側係合部に選
択的に係合して従動側スリーブの駆動軸の回転方向に対
する逆方向の回転を規制する連動ストッパと、を設けた
ことを特徴とする。
【0018】請求項に記載した発明は、前記コイルス
プリングの従動軸側の端部の巻回径を他の部分の巻回径
よりも大きくしたことを特徴とする。
【0019】請求項に記載した発明は、同軸上に対向
配置された駆動軸および従動軸にコイルスプリングを外
嵌し、駆動軸の回転をコイルスプリングを介して従動軸
に選択的に伝達するスプリングクラッチ機構において、
コイルスプリングを駆動軸側から従動軸側に向かって駆
動軸の回転方向に対する逆方向に巻回し、駆動軸に外嵌
するコイルスプリングの一部に外嵌してコイルスプリン
グの駆動側端部が係止されるとともに外周面の一部に駆
動側係合部を形成した駆動側スリーブと、従動軸に外嵌
するコイルスプリングの一部に外嵌してコイルスプリン
グの従動側端部が係止されるとともに外周面の一部に従
動側係合部を円周方向に複数連続して形成した従動側ス
リーブと、駆動側スリーブの駆動側係合部に選択的に係
合して駆動側スリーブの回転を規制するストッパと、ス
トッパに連動するとともに従動側スリーブの従動側係合
部に選択的に係合して従動側スリーブの駆動軸の回転方
向に対する逆方向の回転を規制する連動ストッパと、を
設けたことを特徴とする。
【0020】請求項に記載した発明は、前記ストッパ
が駆動側係合部に係合していない状態で、前記ストッパ
および前記連動ストッパを前記連動ストッパが従動側係
合部に係合しない状態に保持する保持部材を設けたこと
を特徴とする。
【0021】請求項に記載した発明は、前記コイルス
プリングが、円形断面を呈し、前記駆動軸および従動軸
の周面においてコイルスプリングが外嵌する部分に複数
の円周方向の溝を形成したことを特徴とする。
【0022】請求項に記載した発明は、前記コイルス
プリングにおいて前記駆動軸と従動軸とが対向する位置
に外嵌する部分の巻回ピッチを大きくしたことを特徴と
する。
【0023】請求項に記載した発明は、駆動源に連続
する駆動軸と給紙ローラを固定した従動軸と同軸上に対
向配置するとともに、駆動軸および従動軸にコイルスプ
リングを外嵌し、駆動軸の回転をコイルスプリングを介
して従動軸に選択的に伝達することにより、トレイ上に
載置された用紙を給紙ローラの回転によって1枚ずつ給
紙する給紙装置のクラッチ機構において、コイルスプリ
ングを駆動軸側から従動軸側に向かって駆動軸の回転方
向に対する逆方向に巻回し、駆動軸に外嵌するコイルス
プリングの一部に外嵌してコイルスプリングの駆動側端
部が係止されるとともに外周面の一部に駆動側係合部を
形成した駆動側スリーブと、従動軸に外嵌するコイルス
プリングの一部に外嵌してコイルスプリングの従動側端
部が係止されるとともに外周面の一部に従動側係合部を
形成した従動側スリーブと、駆動側スリーブの駆動側係
合部に選択的に係合して駆動側スリーブの回転を規制す
るストッパと、ストッパに連動するとともに従動側スリ
ーブの従動側係合部に選択的に係合して従動側スリーブ
の駆動軸の回転方向に対する逆方向の回転を規制する連
動ストッパと、を設けたことを特徴とする。
【0024】請求項に記載した発明は、前記コイルス
プリングが、直径0.6〜0.7mmの円形断面を呈す
ることを特徴とする。
【0025】請求項に記載した発明は、前記駆動軸お
よび従動軸において少なくとも前記コイルスプリングが
外嵌する部分が、前記コイルスプリングの内径より0.
1〜0.3mm程度大きい外径の円柱形状を呈すること
を特徴とする。
【0026】請求項1に記載した発明は、前記コイル
スプリングが、円形断面を呈し、前記駆動軸および従動
軸の周面においてコイルスプリングが外嵌する部分に複
数の円周方向の溝を形成したことを特徴とする。
【0027】請求項1に記載した発明は、前記コイル
スプリングにおいて前記駆動軸と従動軸とが対向する位
置に外嵌する部分の巻回ピッチを大きくしたことを特徴
とする。
【0028】
【作用】 請求項に記載した発明においては、ストッパ
および連動ストッパが駆動側スリーブの駆動側係合部お
よび従動側スリーブの従動側係合部に係合していない状
態では、駆動側スリーブ、従動側スリーブおよびコイル
スプリングは自由に回転し、コイルスプリングが駆動軸
および従動軸に巻着して摩擦係合することにより、駆動
軸の回転がコイルスプリングを介して従動軸に伝達され
るとともに、従動軸の駆動軸と反対方向への回転が規制
される。この状態で、従動軸が駆動軸の回転方向に駆動
軸よりも早く回転すると、従動軸の回転力はコイルスプ
リングの内径を拡大する方向に作用し、コイルスプリン
グが従動軸に遊嵌状態となることから、従動軸は駆動軸
と同方向に駆動軸よりも早く回転することができる。
【0029】ストッパが駆動側スリーブの駆動側係合部
に係合し、連動ストッパが従動側スリーブの従動側係合
部に係合している状態では、駆動側スリーブおよびコイ
ルスプリングの駆動側の端部の回転が規制されるため、
駆動軸の回転がコイルスプリングに対して内径を拡大す
る方向に作用し、コイルスプリングが駆動軸に遊嵌する
ことにより駆動軸の回転は従動軸に伝達されなくなる。
この駆動軸の回転によるコイルスプリングの内径を拡大
する方向の作用力が、コイルスプリング全体に伝播する
ため、従動軸の駆動軸の回転方向への回転も自由にな
る。
【0030】一方、連動ストッパが従動側スリーブの従
動側係合部に係合していることから、コイルスプリング
の従動側の端部は従動側スリーブとともに駆動軸の回転
方向と逆方向の回転を規制されている。この状態で、従
動軸が駆動軸の回転方向と逆方向に回転すると、従動軸
の回転力はコイルスプリングの内径を拡大する方向に作
用し、コイルスプリングは従動軸に遊嵌状態となるた
め、従動軸は駆動軸の回転方向と逆方向に自由に回転す
る。また、駆動軸の回転によるコイルスプリングの内径
を拡大する方向の作用力は継続してコイルスプリング全
体に伝播しており、従動軸の駆動軸の回転方向への回転
も自由になる。
【0031】したがって、ストッパを駆動側係合部に係
合させるか否かによってコイルスプリングを駆動軸およ
び従動軸に対して遊嵌状態または巻着状態にすることが
でき、駆動軸の回転はコイルスプリングを介して従動軸
に選択的に伝達される。また、ストッパが駆動側係合部
に係合していない状態では従動軸は駆動軸の回転方向に
のみ自由に回転でき、ワンウェイクラッチの機能が実現
される。さらに、ストッパが駆動側係合部に係合した状
態で、連動ストッパが従動側係合部に係合し、従動軸の
両方向の回転が自由にされる。
【0032】請求項2に記載した発明においては、コイ
ルスプリングの従動軸側の端部の巻回径が他の部分の巻
回径よりも大きい。したがって、コイルスプリングにお
いて開放した従動軸側の端部が、従動軸の周面に摺動す
ることがない。
【0033】請求項に記載した発明においては、従動
側ボスにおいて従動側係合部は、連動ストッパが係合す
る設計上の理想位置を中心に複数個連続して形成されて
いる。したがって、コイルスプリングの内径および巻回
数や駆動側ボスおよび従動側ボス等の外径寸法等の誤差
により、駆動側ボスにおける駆動側係合部の形成位置に
対する従動側ボスにおける従動側係合部の現実の形成位
置が変化した場合でも、一定の誤差の範囲内であれば連
動ストッパが従動側ボスに係合する。
【0034】請求項に記載した発明においては、ソレ
ノイドがオフされている状態で駆動側スリーブとともに
従動側スリーブが1回転するまでの間において、連動ス
トッパが従動側係合部に接触しない位置に退避する。し
たがって、駆動側ボスの回転によりストッパが駆動側係
合部を越えた時点で直ちにソレノイドをオフしても、連
動ストッパが多数連続して形成された従動側係合部の一
部に接触することがなく、異音や磨耗を生じることがな
い。
【0035】請求項および1に記載した発明におい
ては、コイルスプリングが円形断面を呈し、駆動軸およ
び従動軸の周面に形成された複数の溝が円形断面のコイ
ルスプリングに接触する。したがって、コイルスプリン
グが比較的安価な素材を用いて容易に形成されるととも
に、コイルスプリングと駆動軸および従動軸との間に駆
動軸の回転を従動軸に伝達するために充分な摩擦抵抗が
生じる。
【0036】請求項および1に記載した発明におい
ては、駆動軸と従動軸とが対向する位置に外嵌する部分
におけるコイルスプリングの巻回ピッチは、他の部分に
比較して大きくされる。したがって、駆動軸と従動軸と
の間にコイルスプリングが嵌入することがない。
【0037】請求項に記載した発明においては、請求
項3に記載したクラッチ機構が、トレイ上に載置された
用紙を給紙ローラの回転によって1枚ずつ給紙する給紙
装置に適用される。したがって、給紙ローラに対する駆
動力の伝達を停止した状態では、給紙ローラは正逆両方
向に回転自在にされる。
【0038】請求項に記載した発明においては、円形
断面のコイルスプリングを用いて用紙を給紙する際に充
分な駆動力を給紙ローラに伝達することを考慮して、コ
イルスプリングの断面径が決定される。
【0039】請求項に記載した発明においては、駆動
軸および従動軸の外径とコイルスプリングの内径との関
係が、給紙ローラに対する駆動力の伝達を停止した状態
で、給紙ローラを正逆両方向に回転させるための従動軸
とコイルスプリングとの遊嵌状態を実現しうる状態にさ
れる。
【0040】
【実施例】図1は、この発明の実施例であるスプリング
クラッチ機構を用いた給紙装置が適用されるレーザプリ
ンタの構成を示す図である。レーザプリンタ20は、給
紙部21、画像形成装置22、レーザ走査部23および
定着装置24を備えている。給紙部21は、レーザプリ
ンタ20内部にある画像形成装置22に用紙25を搬送
し、画像形成装置22は搬送された用紙25上にトナー
像を転写し画像を形成する。用紙25は、さらに送りこ
まれ、定着装置24によりトナーが用紙25上に定着さ
れる。その後、用紙25は、用紙搬送ローラ26、27
によりレーザプリンタ20の外部に排出される。即ち、
用紙25は、図中矢印X方向の経路を辿る。
【0041】給紙部21は、給紙トレイ31、給紙ロー
ラ32、用紙分離摩擦板33、加圧バネ34、用紙検知
アクチュエータ35、用紙検知センサ36および制御回
路37を有している。給紙トレイ31に載置された用紙
25は、給紙トレイ31の下方部に配置された給紙ロー
ラ32、用紙分離摩擦板33および加圧バネ34の作用
により一枚ずつ給紙され、レーザプリンタ20内部に給
送される。送り込まれた用紙25は、用紙検知アクチュ
エータ35を倒し、その情報を用紙検知センサ36に電
気信号として出力させ、画像印刷の開始を指示する。用
紙検知アクチュエータ35の動作により起動された制御
回路37は、画像信号をレーザ走査部23の図示しない
レーザ発光ダイオードに送り、発光ダイオードの点灯/
非点灯を制御する。
【0042】上記レーザ走査部23は、レーザ発光ダイ
オードの他に反射ミラー38〜40を備えている。図1
において、レーザ発光ダイオードにより照射されたレー
ザ光28は、紙面に対して垂直方向に走査する。したが
って、レーザ光28は、反射ミラー38〜40を介して
画像形成装置22における感光体41上を紙面に対して
垂直方向に走査する。このとき、レーザ光28は、制御
回路37からの点灯/非点灯の情報を基に、感光体41
上を選択的に露光する。
【0043】上記画像形成装置22は、感光体41、転
写ローラ42、帯電装置43、現像ローラ44aを有す
る現像装置44、モータ45およびクリーニングユニッ
ト46を備えている。レーザ光28により、予め帯電装
置43により帯電された感光体41の表面電荷を選択的
に放電させ、感光体41上に静電潜像が形成される。一
方、現像に供されるトナーは、現像装置44に蓄積され
ている。現像装置44内で適度な攪拌により電荷付与さ
れたトナーは、現像ローラ44a表面に付着し、現像ロ
ーラ44aに与えられた現像バイアス電圧および感光体
41の表面電位の作り出す電界の作用により、静電潜像
に応じたトナー像を感光体41上に形成する。
【0044】給紙部21より画像形成装置22に搬送さ
れた用紙25は、感光体41と転写ローラ42とに挟ま
れ送られる。そして、転写ローラ42に印加された転写
電圧の与える電界の作用により、感光体41上のトナー
は電気的に吸引され用紙25に転写される。このとき、
感光体41上のトナーは転写ローラ42により用紙25
に転写されるとともに、未転写トナーはクリーニングユ
ニット46に回収される。この後、用紙25は、定着装
置24に搬送されて加熱および加圧される。これによ
り、トナーが溶融、定着され、用紙25上に固定されて
堅牢な画像となる。用紙25は、用紙搬送ローラ26、
27により搬送され、レーザプリンタ1の外部に排出さ
れる。
【0045】画像形成装置22において、クリーニング
ユニット46、帯電装置43および現像装置44は、感
光体41の回転方向の上流側から順に、感光体41の外
周面上に接触して配置されている。即ち、クリーニング
ユニット46のブレード、帯電装置43の帯電ブラシお
よび現像装置44の現像ローラ44aは、感光体41に
接触している。転写ローラ42は、搬送された用紙25
を挟持するように感光体41と対向する位置に感光体4
1と接触して配置される。
【0046】感光体21には、2段のギアが設けられて
おり、1つはモータ45からの駆動をギア45a〜45
cを介して受けるためのものであり、他方は、転写ロー
ラ42を駆動するためのものである。モータ45を駆動
することにより、ギア45aは図中において反時計方向
に回転する。ギア45aの回転により、ギア45bは時
計方向に回転し、これによってギア45cが反時計方向
に回転する。この一連の動作により感光体41は時計方
向に回転駆動される。ここで、現像装置44は、図示し
ない他の駆動ギアにより駆動される。
【0047】また、ギア45bの回転は、ギア45dを
介して給紙ローラ32に伝達される。給紙ローラ32に
は後述するスプリングクラッチ機構が設けられている。
給紙ローラ32には、このスプリングクラッチ機構を介
して時計方向の回転が選択的に伝達される。
【0048】図2は、スプリングクラッチの断面図、図
3は、スリーブを除いた状態の外観図、図4は、コイル
スプリングの形状を示す図である。スプリングクラッチ
1は、駆動ギア3を一体に形成した円筒状の駆動側ボス
2と、給紙ローラ8を固定した従動側ボス4と、を同軸
上に対向して配置し、駆動側ボス2および従動側ボス4
の外周にコイルスプリング5を巻着し、さらにコイルス
プリング5にスリーブ6を外嵌して構成されている。ス
リーブ6には係止孔6aが形成されており、この係止孔
6aにコイルスプリング5の駆動側端部5aが係止され
ている。またスリーブ6の外周面の中央部には、この発
明の係合部である突起7が形成されている。給紙ローラ
32は、従動側ボス4とともに回転軸32aに固定され
ており、駆動側ギア3を一体にした駆動側ボス2は回転
軸32aに回転自在に支持されている。
【0049】図4に示すようにコイルスプリング5は、
中間に4〜6mmのピッチで1回巻回した疎巻部5cを
有し、駆動側ボス2から従動側ボス4に向かって反時計
方向に巻回されている。疎巻部5cは、駆動側ボス2と
従動側ボス4とが対向する部分に位置しており、駆動側
ボス2と従動側ボス4との間にコイルスプリング5の一
部が嵌入することによる装置の破損を防止している。コ
イルスプリング5の駆動側端部5aは外側に屈曲されて
おり、この屈曲部分がスリーブ6の係止孔6aに係止さ
れている。一方、コイルスプリング5の従動側端部5b
は、従動側ボス4およびスリーブ6のいずれにも係止さ
れておらず、開放したままの状態にされている。
【0050】また、コイルスプリング5において従動側
端部5bの近傍における巻回径は、たの部分に比較して
大きくされている。これによって、コイルスプリング5
の従動側端部5bが従動側ボス4の周面に摺動すること
がないようにし、従動側ボス4の周面における損傷の発
生を防止するようにしている。図3に示すように、駆動
ギア3には図外の伝達ギアを介して、駆動ギア3側から
見て時計方向(矢印A方向)の回転が伝達される。した
がって、コイルスプリング5は、駆動ギア3および駆動
側ボス2の回転方向と逆方向に巻回されている。
【0051】図5は、上記スプリングクラッチの使用状
態を示す図である。同図は、図1に示したレーザプリン
タ20の用紙給紙部21にスプリングクラッチ1を適用
した状態を示している。スプリングクラッチ1は、駆動
ギア3の矢印A方向の回転を給紙ローラ32に選択的に
伝達し、給紙トレイ31上に載置された用紙を用紙分離
摩擦板33との間を通して矢印C方向に搬送する。スプ
リングクラッチ1のスリーブ6の外周面にはこの発明の
ストッパである可動板10が対向している。この可動板
10は、少なくともソレノイド9に対向する部分が磁性
体により構成されており、ソレノイド9のオン/オフに
よる磁気吸着力の有無により、スリーブ6の外周面に対
して接離する。詳細には、可動板10においてソレノイ
ド9の取付部材9bから突出した後端部10aにはスプ
リング9aが係止されており、このスプリング9aの弾
性力により可動板10はスリーブ6方向に付勢されてい
る。ソレノイド9をオンするとその磁気吸着力により、
スプリング9aの弾性力に抗して可動板10はソレノイ
ド9側に移動する。
【0052】図6は、上記スプリングクラッチの動作状
態を示す図である。ソレノイド9がオフされた状態では
同図(A)に示すように、可動板10が下方に移動し、
可動板10の折曲部分がスリーブ6の外周面の中央部に
接触する。前述のようにスリーブ6の外周面の中央部に
は突起7が形成されており、可動板10の折曲部分は、
矢印A方向に回転する突起7に当接する。この当接によ
り、スリーブ6の矢印A方向の回転が規制される。ソレ
ノイド9がオンされている状態では、同図(B)に示す
ように可動板10はソレノイド9に磁気吸着されて上方
に移動し、可動板10の折曲部分は、矢印A方向に回転
する突起7に当接せず、スリーブ6は自由に回転する。
【0053】同図(B)に示すように、スリーブ6が自
由に回転できる状態では、スリーブ6に駆動側端部5a
を係止したコイルスプリング5も自由に回転し、コイル
スプリング5の駆動側ボス2および従動側ボス4に対す
る巻着状態が維持される。したがって、駆動側ボス2の
矢印A方向の回転は、コイルスプリング5を介して従動
側ボス4に伝達され、給紙ローラ32が給紙方向である
時計方向(矢印A方向)に回転する。一方、同図(A)
に示すように、スリーブ6の矢印A方向の回転が規制さ
れると、スリーブ6に駆動側端部5aを係止したコイル
スプリング5も回転を規制され、コイルスプリング5の
巻回方向と反対方向である駆動側ボス2の矢印A方向の
回転が、コイルスプリング5に対して内径を拡大する方
向に作用する。これによって、コイルスプリング5は駆
動側ボス2に対して遊嵌状態となり、駆動側ボス2の矢
印A方向の回転は従動側ボス4に伝達されなくなる。
【0054】同図(A)に示す状態、即ち、駆動側ボス
2の回転が従動側ボス4に伝達されていない状態で、外
力により従動側ボス4を矢印A方向に回転させた場合、
この回転は、コイルスプリング5の巻回方向と反対方向
であるため、コイルスプリング5に対して内径を拡大す
る方向に作用する。したがって、コイルスプリング5
は、従動側ボス4に対しても遊嵌状態となり、従動側ボ
ス4は矢印A方向に自由に回転できる。反対に、従動側
ボス4を矢印B方向に回転させた場合、この回転は、コ
イルスプリング5の巻回方向と同方向であるため、コイ
ルスプリング5に対して内径を収縮する方向に作用す
る。したがって、コイルスプリング5は、従動側ボス4
に対して巻着状態となり、従動側ボス4は矢印B方向に
自由に回転できない。このようにして、従動側ボス4の
矢印B方向の回転を禁止し、矢印A方向の回転のみを許
容するワンウェイクラッチを構成することができる。
【0055】以上の動作により、スプリングクラッチ1
を用いて給紙部から用紙を給紙する場合、同図(A)に
示す状態からソレノイド9をオンすると、同図(B)に
示すように可動板10が上方に移動して突起7に当接し
なくなり、スリーブ6およびコイルスプリング5の矢印
A方向への回転の規制が解除される。この回転の規制解
除により、駆動側ボス2の回転が従動側ボス4に伝達さ
れて給紙ローラ32が矢印A方向に回転する。
【0056】突起7が可動板10の折曲部分を通過した
時点でソレノイド9をオフする。これによって、可動板
10は下方に移動してスリーブ6の外周面に接触する
が、スリーブ6が1回転するまでは突起7が可動板10
の折曲部分に当接せず、この間において給紙ローラ32
の回転は継続される。
【0057】給紙ローラ32が1回転し、同図(C)に
示すように用紙25の前端が感光体41と転写ローラ4
2との間に達すると、突起7が可動板10の折曲部分に
当接し、スリーブ6およびコイルスプリング5の回転が
規制されることにより、駆動側ボス2の回転が給紙ロー
ラ32に伝達されなくなる。
【0058】このとき、仮に用紙25の移動速度が転写
ローラ42の周面速度よりも早く、用紙25の前端が転
写ローラ42に当接することにより用紙25に反力が生
じ、給紙ローラ32に矢印B方向の回転力が作用した場
合でも、前述のように給紙ローラ32を固定した従動側
ボス4の矢印B方向の回転が規制されており、用紙25
の後退を確実に防止でき、転写ローラ42における搬送
不良を生じることがない。
【0059】また、用紙25の前端が転写ローラ42に
当接し、用紙25の中間部または後端が給紙ローラ42
に接触している状態で給紙ローラ32の回転が停止して
も、給紙ローラ32を固定した従動側ボス4は矢印A方
向には自由に回転できるため、転写ローラ42が矢印A
方向に回転した場合には、給紙ローラ32も矢印A方向
に回転し、用紙25を円滑に搬送できる。
【0060】なお、コイルスプリング5としては、収縮
時における駆動伝達トルク(以下、グリップトルクと言
う。)を大きくし、拡大時における摺動トルク(以下、
スリップトルクという。)を小さくしたい。このため、
従来のスプリングクラッチでは高い摩擦係数を確保し、
繰り返し疲労による変形を防止すべく、一般にバネ用硬
鋼線材(SWC材)を素材とする角型断面のコイルスプ
リングが用いられていた。
【0061】しかし、SWC製角型断面のコイルスプリ
ングは高価である上、複雑な防錆処理や表面処理を必要
とし、コストの著しい上昇を招く。また、コイルスプリ
ングの内径とボスの外径との寸法公差は0.05程度に
されており、部品の寸法精度を厳格に維持する必要があ
る等、部品の設計および品質管理が煩雑になる。
【0062】そこで、本実施例では、Niメッキピアノ
線を素材とする円形断面のコイルスプリングを用いるこ
とにより、これらの問題を解消した。円形断面のコイル
スプリングの線径は、図7(A)に示す実験結果に基づ
いて、用紙の搬送に充分な5Kg・cm以上のグリップ
トルクを得、且つ、従動側ボスの自由な回転を維持でき
る低いスリップトルクを実現することを条件として、
0.6〜0.7mmが好適である。また、円形断面のコ
イルスプリングの内径は、図7(B)に示す実験結果に
基づいて、コイルスプリングが外嵌するボスの外径より
も0.1〜0.3mm程度小さくすべきである。
【0063】また、本実施例では、給紙ローラ32の回
転軸32aに当接する鉄心コロを備えたワンウェイクラ
ッチを別途設ける必要がないため、金属製の回転軸を用
いる必要がなくなった。これに伴い、回転軸32aに回
転自在に支持される駆動側ボス2の素材として鉄系焼結
合金を用いる必要性はなくなった。そこで、本実施例で
は、一般的に樹脂を素材とする駆動ギア3と駆動側ボス
2とを、樹脂成形により一体成形することとした。
【0064】この場合の駆動ギア3および駆動側ボス2
の素材としては、第8図に示すグリップトルクの経時特
性の実験結果に基づいて、ガラス繊維の混入により60
%強化したPPS(ポリフェニレンサルファイド)が好
適である。また、駆動側ボス3の外周面に、Ra(中心
線平均粗さ)に換算した表面粗さが1.6〜3.2μm
となる円周方向の溝を0.1〜0.3mm程度の間隔で
多数形成することによりグリップトルクの経時特性が向
上する。従動側ボス4についても、駆動側ボス2と同様
に構成することができる。特に、従動側ボス4において
は、コイルスプリング5の端部5bが開放しているた
め、コイルスプリング5が回転軸方向に移動し易いが、
従動側ボス4の周面に多数形成した円周方向の溝との当
接により、この移動を規制することができる。
【0065】このように、駆動側ボス2を駆動ギア3と
一体的に樹脂成形することにより、鉄系焼結合金等の高
価な素材を使用しないことによる素材費の削減、およ
び、金属製ボスと樹脂製ギアとを一体化するインサート
成形やビス止め工程を行わないこと等による組立作業の
簡略化により、著しいコストダウンを実現できる。
【0066】図9は、請求項に記載した発明の実施例
に係るスプリングクラッチの組立図である。スプリング
クラッチ11は、駆動ギア13を一体に形成した円筒状
の駆動側ボス12と、給紙ローラ32を固定した回転軸
32aと一体に回転する従動側ボス14と、を同軸上に
対向して配置し、駆動側ボス12および従動側ボス14
の外周にコイルスプリング15を巻着し、さらにコイル
スプリング15に駆動側スリーブ16および従動側スリ
ーブ17を外嵌して構成されている。コイルスプリング
15の駆動側端部15aは、駆動側スリーブ16に係止
されており、コイルスプリング15の従動側端部15b
は、従動側スリーブ17に係止されている。コイルスプ
リング15の駆動側端部15aおよび従動側端部15b
を駆動側スリーブ16および従動側スリーブ17に係止
するに際しては、図2に示す実施例と同様に、駆動側ス
リーブ16および従動側スリーブ17に形成した図外の
孔部に駆動側端部15aおよび従動側端部15bの折曲
部を嵌入する。
【0067】また駆動側スリーブ16の外周面の駆動側
の端部には、この発明の保持部材であるリブ16bが形
成されており、このリブ16bの一部を切り欠くことに
より、この発明の駆動側係合部である凹部16aが形成
されている。従動側スリーブ17の外周面には、この発
明の従動側係合部である歯部17aが複数個連続して形
成されている。
【0068】給紙ローラ32を固定した回転軸32a
は、駆動側ボス12および従動側ボス14を軸支する。
従動側ボス14には突起14aが形成されており、この
突起14aが給紙ローラ32の凹部32bに係合する。
この係合により、従動側ボス14は、給紙ローラ32お
よび回転軸32aと一体に回転する。一方、駆動側ボス
12は、回転軸32aを中心に自由に回転する。
【0069】コイルスプリング15は、中間に4〜6m
mのピッチで1回巻回した疎巻部15cを有し、駆動側
ボス12から従動側ボス14に向かって反時計方向に巻
回されている。疎巻部15cは、駆動側ボス12と従動
側ボス14とが対向する部分に位置しており、駆動側ボ
ス12と従動側ボス14との間にコイルスプリング15
の一部が嵌入することを防止している。コイルスプリン
グ15の駆動側端部15aおよび従動側端部15bは外
側に屈曲されており、この屈曲部分がそれぞれ駆動側ス
リーブ16および従動側スリーブ17に係止されてい
る。駆動ギア13には図外の伝達ギアを介して、駆動ギ
ア13側から見て時計方向(矢印A方向)の回転が伝達
される。したがって、コイルスプリング15は、駆動ギ
ア13および駆動側ボス12の回転方向と逆方向に巻回
されている。
【0070】なお、コイルスプリング15の材質、形状
等は、前述のコイルスプリング5と同様のものを用いる
ことができる。また、駆動側ボス12および従動側ボス
14の材質、表面加工状態等は、前述の駆動側ボス2お
よび従動側ボス4と同様にすることができる。
【0071】図10は、上記スプリングクラッチの使用
状態を示す外観図である。同図は、図1に示すレーザプ
リンタ20の用紙給紙部21にスプリングクラッチ11
を適用した状態を示している。スプリングクラッチ11
は、駆動ギア13の矢印A方向の回転を給紙ローラ32
に選択的に伝達し、給紙ローラ32の下面における用紙
の矢印C方向への搬送を制御する。スプリングクラッチ
11の駆動側スリーブ16の外周面には、この発明のス
トッパである可動板18が接離自在に対向して配置され
ており、従動側スリーブ17の外周面には、この発明の
連動ストッパであるレバー19が接離自在に対向して配
置されている。可動板18は、図5に示した構成と同様
に、上面に対向して配置された図外のソレノイドのオン
/オフにより上下に移動する。レバー19は、可動板1
8の動作に連動して上下に移動する。
【0072】図11は、上記スプリングクラッチの動作
を示す図である。可動板18は、駆動側スリーブ16の
リブ16bに対向しており、レバー19は、従動側スリ
ーブ17の歯部17aに対向している。同図(A)に示
すソレノイド9がオフされている状態では可動板18が
凹部16aに嵌入し、駆動側スリーブ16の矢印A方向
の回転を規制する。また、レバー19は矢印B方向に回
転する歯部17aに当接し、従動側スリーブ17の矢印
B方向の回転を規制する。前述のように駆動側スリーブ
16は、コイルスプリング15の駆動側端部15aを係
止している。したがって、駆動側スリーブ16の矢印A
方向の回転が規制されると、駆動側ボス12の矢印A方
向の回転は、コイルスプリング15の内径を拡張する方
向に作用し、コイルスプリング15は駆動側ボス12に
遊嵌するため、駆動側ボス12の矢印A方向の回転は従
動側ボス14および給紙ローラ21には伝達されない。
【0073】また、従動側スリーブ17は、コイルスプ
リング15の従動側端部15bを係止している。したが
って、従動側スリーブ17の矢印B方向の回転が規制さ
れると、給紙ローラ32および従動側ボス14の矢印A
方向の回転は、コイルスプリング15の内径を収縮する
方向に作用し、コイルスプリング15は従動側ボス14
に巻着しようとする。このとき、駆動側ボス12の矢印
A方向の回転によりコイルスプリング15に作用する内
径を拡張する方向の力が、コイルスプリング15の従動
側端部15bに伝播し、コイルスプリング15は従動側
ボス14に巻着しない。したがって、この状態では、従
動側ボス14および給紙ローラ32を矢印A方向に自由
に回転できる。
【0074】さらに、従動側スリーブ17の矢印B方向
の回転が規制されている状態において、給紙ローラ32
および従動側ボス14の矢印B方向の回転は、コイルス
プリング15に対して内径を拡張する方向に作用し、コ
イルスプリング15が従動側ボス14に遊嵌するため、
給紙ローラ32および従動側ボス14を矢印B方向に自
由に回転できる。
【0075】なお、従動側ボス17において歯部17a
は、駆動側ボス16の凹部16aに嵌入する可動板18
に連動して動作するレバー19が係合するものであるた
め、従動側ボス17の外周面における歯部17aの形成
位置は、駆動側ボス16の外周面の円周方向の位置、お
よび、可動板18とレバー19との位置関係により、理
想的には1箇所に特定される。しかし、現実にはコイル
スプリング15の内径および巻回数や駆動側ボス16お
よび従動側ボス17の外径等の誤差により、駆動側ボス
16における凹部16aの形成位置に対する従動側ボス
17における歯部17aの形成位置は、一義的には決ま
らない。そこで、歯部17aを設計上の理想位置を中心
にして複数個連続して形成した。このように構成するこ
とにより、各部品の精度を厳格に維持する必要がなく、
スプリングクラッチ11の組立作業の容易化を図ること
ができる。
【0076】このように、歯部17aを複数個連続して
形成した場合、ソレノイド9がオフされている状態か
ら、一旦ソレノイド9をオンして歯部17aに対するレ
バー19の当接を解除した後、さらにソレノイド9をオ
フした時点でレバー19が複数の歯部17aに接触する
ことによって異音や磨耗を生じる。そこで、駆動側スリ
ーブ16にリブ16bを形成し、従動側スリーブ17の
回転中にソレノイド9がオフされても駆動側スリーブ1
6とともに従動側スリーブ17が1回転するまでの間に
おいて、レバー19が連動する可動板18を、レバー1
9が歯部17aに接触しない位置に退避させるようにし
た。これによって、駆動側ボス16の回転により可動板
18が凹部16aを越えた時点で直ちにソレノイド9を
オフしても、レバー19と歯部17aとの接触による異
音や磨耗を生じることがない。
【0077】同図(B)に示すように、ソレノイド9が
オンされた状態では、可動板18が上方に移動して凹部
16aに嵌入しなくなり、駆動側スリーブ16およびコ
イルスプリング15の駆動側端部15aの回転の規制は
解除される。また、レバー19は歯部17aに係合しな
くなり、従動側スリーブ17およびコイルスプリング1
5の従動側端部15bの回転の規制も解除される。駆動
側スリーブ16およびコイルスプリング15の駆動側端
部15aの回転の規制が解除されると、駆動側スリーブ
16およびコイルスプリング15の駆動側端部15a
は、コイルスプリング15の弾性力により矢印A方向に
回転し、コイルスプリング15の内径が収縮することに
より、コイルスプリング15が駆動側ボス12に巻着す
る。これによって、駆動側ボス12の矢印A方向の回転
がコイルスプリング15に伝達される。
【0078】また、従動側スリーブ17およびコイルス
プリング15の従動側端部15bの回転の規制が解除さ
れると、従動側スリーブ17およびコイルスプリング1
5の従動側端部15bは、コイルスプリング15の弾性
力により矢印A方向に回転し、コイルスプリング15の
内径が収縮することにより、コイルスプリング15が従
動側ボス14に巻着する。これによって、駆動側ボス1
2からコイルスプリング15に伝達された矢印A方向の
回転が従動側ボス14に伝達され、駆動側ボス14は給
紙ローラ32とともに矢印A方向に回転する。
【0079】同図(C)に示すように、ソレノイド9が
一旦オンされた後、1回転するまでの間にオフされる
と、可動板18は駆動側ボス16のリブ16bの上面に
当接する。このため、駆動側スリーブ16が1回転して
可動板18が再度凹部16aに嵌入するまで同図(B)
に示した状態が維持される。また、可動板18に連動す
るレバー19も、従動側スリーブ17が駆動側スリーブ
16とともに1回転するまでの間において、同図(B)
に示した歯部17aに係合しない状態を維持する。駆動
側スリーブ16および従動側スリーブ17が1回転する
と、同図(A)に示す状態になる。
【0080】以上の動作により、スプリングクラッチ1
1を給紙装置に適用した場合、図11(A)に示す状態
から微小時間だけソレノイド9をオンする。これによっ
て可動板18およびレバー19は、同図(B)示す状態
となって駆動側スリーブ16および従動側スリーブ17
がコイルスプリング15とともに矢印A方向に回転する
ことにより、駆動側ボス12の回転が従動側ボス14に
伝達され、給紙ローラ32が矢印A方向に回転し、用紙
が給紙される。この状態で給紙ローラ32が1回転する
と、再度同図(A)に示す状態となり、駆動側ボス12
の矢印A方向の回転は、給紙ローラ32に伝達されなく
なる。ただし、この状態でも前述のように、給紙ローラ
32および従動側ボス14は、矢印Aおよび矢印B方向
に回転できる。したがって、図11(D)に示すよう
に、給紙ローラ32の駆動が停止したのちに、給紙ロー
ラ32よりも用紙搬送方向側に位置する図外の転写ロー
ラにより用紙25を搬送する場合、および、2重送りま
たはジャムを生じた用紙25を給紙部側から引き出す場
合のように、給紙ローラ32に接触する用紙25を矢印
C方向および矢印D方向に移動させる場合に、給紙ロー
ラ32は矢印A方向および矢印B方向のいずれにも回転
し、用紙25の搬送処理および給紙不良の解除処理を円
滑に行うことができる。
【0081】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、スト
ッパを駆動側係合部に係合させるか否かによってコイル
スプリングを駆動軸および従動軸に対して遊嵌状態また
は巻着状態にすることができ、駆動軸の回転をコイルス
プリングを介して従動軸に選択的に伝達できる。また、
ストッパが駆動側係合部に係合していない状態では従動
軸は駆動軸の回転方向にのみ自由に回転でき、ワンウェ
イクラッチの機能を実現できる。さらに、ストッパが駆
動側係合部に係合した状態で、連動ストッパが従動側係
合部に係合し、従動軸の両方向の回転を自由にすること
ができる。このように複雑な多数の機能をきわめて簡単
な構成で実現することができる。
【0082】請求項に記載した発明によれば、コイル
スプリングにおいて開放した従動軸側の端部が従動軸の
周面に摺動して損傷を与えることを未然に防止できる。
【0083】請求項に記載した発明によれば、コイル
スプリングの内径および巻回数や駆動側ボスおよび従動
側ボス等の外径寸法等の誤差により、駆動側ボスにおけ
る駆動側係合部の形成位置に対する従動側ボスにおける
従動側係合部の現実の形成位置が変化した場合でも、一
定範囲内の誤差を吸収して連動ストッパを従動側ボスに
確実に係合させることができる。
【0084】請求項に記載した発明によれば、駆動側
ボスの回転によりストッパが駆動側係合部を越えた時点
で直ちにソレノイドをオフしても、連動ストッパが多数
連続して形成された従動側係合部の一部に接触すること
がなく、異音や磨耗の発生を防止することができる。
【0085】請求項および1に記載した発明によれ
ば、コイルスプリングを比較的安価な素材を用いて容易
に形成できるため、スプリングクラッチ機構のコストダ
ウンを実現できるとともに、駆動軸の回転を従動軸に伝
達するために充分な摩擦抵抗を得ることできる。
【0086】請求項および1に記載した発明によれ
ば、コイルスプリングにおいて駆動軸と従動軸との接触
位置に対向する部分が駆動軸と従動軸との間に嵌入して
装置が破損することを確実に防止できる。
【0087】請求項に記載した発明によれば、適正な
タイミングで用紙を給紙することができるとともに、給
紙ローラに対する駆動力の伝達を停止した状態で、給紙
ローラを正逆両方向に回転することができ、用紙のジャ
ムや2枚送り等の解除作業をきわめて容易に行うことが
できる。
【0088】請求項に記載した発明によれば、円形断
面のコイルスプリングを用いて用紙を給紙する際に充分
な駆動力を給紙ローラに伝達することができる。
【0089】請求項に記載した発明によれば、給紙ロ
ーラに対する駆動力の伝達を停止した状態で、給紙ロー
ラを正逆両方向に回転させるための従動軸とコイルスプ
リングとの遊嵌状態を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例であるスプリングクラッチ機
構を用いた給紙装置が適用されるレーザプリンタの構成
を示す図である。
【図2】プリングクラッチの断面図である。
【図3】同スプリングクラッチのスリーブを除いた状態
の外観図である。
【図4】同スプリングクラッチのコイルスプリングの形
状を示す図である。
【図5】同スプリングクラッチの使用状態を示す図であ
る。
【図6】同スプリングクラッチの動作状態を示す図であ
る。
【図7】同スプリングクラッチを構成するコイルスプリ
ングの線径および内径とトルク特性との関係の実験結果
を示す図である。
【図8】同スプリングクラッチを構成するボスの素材お
よび表面状態とグリップトルクの経時特性との関係の実
験結果を示す図である。
【図9】請求項に記載した発明の実施例に係るスプリ
ングクラッチの組立図である。
【図10】同スプリングクラッチの使用状態を示す外観
図である。
【図11】同スプリングクラッチの動作を示す図であ
る。
【図12】従来のスプリングクラッチ機構の構成を示す
図である。
【符号の説明】
1,11−スプリングクラッチ 2,12−駆動側ボス 3,13−駆動ギア 4,14−従動側ボス 5,15−コイルスプリング 6−スリーブ 7−突起(係合部) 10,18−可動板(ストッパ) 16−駆動側スリーブ 16a−凹部(駆動側係合部) 16b−リブ(保持部材) 17−従動側スリーブ 17a−歯部(従動側係合部) 19−レバー(連動ストッパ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−269823(JP,A) 特開 平7−12197(JP,A) 特開 平6−288412(JP,A) 特開 平4−296228(JP,A) 特開 平7−332385(JP,A) 特開 昭57−97925(JP,A) 実開 昭63−139256(JP,U) 実開 昭59−43720(JP,U) 実開 昭63−92832(JP,U) 実開 平2−94939(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 27/10,13/08

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同軸上に対向配置された駆動軸および従動
    軸にコイルスプリングを外嵌し、駆動軸の回転をコイル
    スプリングを介して従動軸に選択的に伝達するスプリン
    グクラッチ機構において、 コイルスプリングを駆動軸側から従動軸側に向かって駆
    動軸の回転方向に対する逆方向に巻回し、駆動軸に外嵌
    するコイルスプリングの一部に外嵌してコイルスプリン
    グの駆動側端部が係止されるとともに外周面の一部に駆
    動側係合部を形成した駆動側スリーブと、従動軸に外嵌
    するコイルスプリングの一部に外嵌してコイルスプリン
    グの従動側端部が係止されるとともに外周面の一部に従
    動側係合部を形成した従動側スリーブと、駆動側スリー
    ブの駆動側係合部に選択的に係合して駆動側スリーブの
    回転を規制するストッパと、ストッパに連動するととも
    に従動側スリーブの従動側係合部に選択的に係合して従
    動側スリーブの駆動軸の回転方向に対する逆方向の回転
    を規制する連動ストッパと、を設けたことを特徴とする
    スプリングクラッチ機構。
  2. 【請求項2】前記コイルスプリングの従動軸側の端部の
    巻回径を他の部分の巻回径よりも大きくした請求項2記
    載のスプリングクラッチ機構。
  3. 【請求項3】同軸上に対向配置された駆動軸および従動
    軸にコイルスプリングを外嵌し、駆動軸の回転をコイル
    スプリングを介して従動軸に選択的に伝達するスプリン
    グクラッチ機構において、 コイルスプリングを駆動軸側から従動軸側に向かって駆
    動軸の回転方向に対する逆方向に巻回し、駆動軸に外嵌
    するコイルスプリングの一部に外嵌してコイルスプリン
    グの駆動側端部が係止されるとともに外周面の一部に駆
    動側係合部を形成した駆動側スリーブと、従動軸に外嵌
    するコイルスプリングの一部に外嵌してコイルスプリン
    グの従動側端部が係止されるとともに外周面の一部に従
    動側係合部を形成した従動側スリーブと、駆動側スリー
    ブの駆動側係合部に選択的に係合して駆動側スリーブの
    回転を規制するストッパと、ストッパに連動するととも
    に従動側スリーブの従動側係合部に選択的に係合して従
    動側スリーブの駆動軸の回 転方向に対する逆方向の回転
    を規制する連動ストッパと、を設けたことを特徴とする
    スプリングクラッチ機構。
  4. 【請求項4】前記ストッパが駆動側係合部に係合してい
    ない状態で、前記ストッパおよび前記連動ストッパを前
    記連動ストッパが従動側係合部に係合しない状態に保持
    する保持部材を設けた請求項3記載のスプリングクラッ
    チ機構。
  5. 【請求項5】前記コイルスプリングが、円形断面を呈
    し、前記駆動軸および従動軸の周面においてコイルスプ
    リングが外嵌する部分に複数の円周方向の溝を形成した
    請求項1、2、3または4記載のスプリングクラッチ機
    構。
  6. 【請求項6】前記コイルスプリングにおいて前記駆動軸
    と従動軸とが対向する位置に外嵌する部分の巻回ピッチ
    を大きくした請求項記載のスプリングクラッチ機構。
  7. 【請求項7】駆動源に連続する駆動軸と給紙ローラを固
    定した従動軸と同軸上に対向配置するとともに、駆動軸
    および従動軸にコイルスプリングを外嵌し、駆動軸の回
    転をコイルスプリングを介して従動軸に選択的に伝達す
    ることにより、トレイ上に載置された用紙を給紙ローラ
    の回転によって1枚ずつ給紙する給紙装置のクラッチ機
    構において、 コイルスプリングを駆動軸側から従動軸側に向かって駆
    動軸の回転方向に対する逆方向に巻回し、駆動軸に外嵌
    するコイルスプリングの一部に外嵌してコイルスプリン
    グの駆動側端部が係止されるとともに外周面の一部に駆
    動側係合部を形成した駆動側スリーブと、従動軸に外嵌
    するコイルスプリングの一部に外嵌してコイルスプリン
    グの従動側端部が係止されるとともに外周面の一部に従
    動側係合部を形成した従動側スリーブと、駆動側スリー
    ブの駆動側係合部に選択的に係合して駆動側スリーブの
    回転を規制するストッパと、ストッパに連動するととも
    に従動側スリーブの従動側係合部に選択的に係合して従
    動側スリーブの駆動軸の回転方向に対する逆方向の回転
    を規制する連動ストッパと、を設けたことを特徴とする
    給紙装置の クラッチ機構。
  8. 【請求項8】前記コイルスプリングが、直径0.6〜
    0.7mmの円形断面を呈する請求項7記載の給紙装置
    のクラッチ機構。
  9. 【請求項9】前記駆動軸および従動軸において少なくと
    も前記コイルスプリン グが外嵌する部分が、前記コイル
    スプリングの内径より0.1〜0.3mm程度大きい外
    径の円柱形状を呈する請求項7または8記載の給紙装置
    のクラッチ機構。
  10. 【請求項10】前記コイルスプリングが、円形断面を呈
    し、前記駆動軸および従動軸の周面においてコイルスプ
    リングが外嵌する部分に複数の円周方向の溝を形成した
    請求項8または9記載の給紙装置のクラッチ機構。
  11. 【請求項11】前記コイルスプリングにおいて前記駆動
    軸と従動軸とが対向する位置に外嵌する部分の巻回ピッ
    チを大きくした請求項10記載の給紙装置のクラッチ機
    構。
JP15017395A 1995-06-16 1995-06-16 スプリングクラッチ機構および給紙装置のクラッチ機構 Expired - Fee Related JP3272910B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15017395A JP3272910B2 (ja) 1995-06-16 1995-06-16 スプリングクラッチ機構および給紙装置のクラッチ機構
US08/638,737 US5711405A (en) 1995-06-16 1996-04-29 Spring clutch mechanism and a clutch mechanism for use in a paper feeding apparatus
DE19623619A DE19623619C2 (de) 1995-06-16 1996-06-13 Federkupplungsmechanismus und Verwendung eines derartigen Mechanismus in einer Papierzuführvorrichtung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15017395A JP3272910B2 (ja) 1995-06-16 1995-06-16 スプリングクラッチ機構および給紙装置のクラッチ機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH094657A JPH094657A (ja) 1997-01-07
JP3272910B2 true JP3272910B2 (ja) 2002-04-08

Family

ID=15491104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15017395A Expired - Fee Related JP3272910B2 (ja) 1995-06-16 1995-06-16 スプリングクラッチ機構および給紙装置のクラッチ機構

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5711405A (ja)
JP (1) JP3272910B2 (ja)
DE (1) DE19623619C2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100370793B1 (ko) * 2001-02-01 2003-02-05 주식회사 엘맥스텍 사무기기의 용지 픽업용 스프링 클러치
US6460674B1 (en) * 2001-03-22 2002-10-08 Borgwarner, Inc. Clutch face finish and clutch pack utilizing same
US6681909B2 (en) 2001-04-03 2004-01-27 Tecumseh Products Company Walk-behind implement having wrap spring wheel clutches
DE20107322U1 (de) * 2001-04-27 2002-09-05 RK Rose + Krieger GmbH & Co. KG Verbindungs- und Positioniersysteme, 32423 Minden Stellantrieb
KR100464091B1 (ko) * 2002-12-18 2005-01-03 삼성전자주식회사 클러치 장치
FR2858376B1 (fr) * 2003-07-28 2006-03-03 Skf France Dispositif de palier a roue libre avec limitateur de couple.
DE102004033297A1 (de) * 2004-07-08 2006-02-02 Vkr Holding A/S Antrieb für Gegenstände, insbesondere eine Verschattungseinrichtung, sowie Verschattungseinrichtung mit einem solchen Antrieb
JP2019048702A (ja) * 2017-09-11 2019-03-28 コニカミノルタ株式会社 用紙搬送装置および画像形成装置

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10566C (de) * W. KRAMER in Gütersloh in Westfalen Neuerung an Schornsteinbürsten
USRE25229E (en) * 1962-08-21 Spring clutch mechanisms
US1166379A (en) * 1914-09-25 1915-12-28 Harry W Ludlam Friction-clutch.
DE392584C (de) * 1920-10-05 1924-03-29 Asra As Schraubenfeder-Reibungskupplung
US1909420A (en) * 1930-11-21 1933-05-16 Palmgren Nils Arvid Double-acting coil spring clutch
US2885896A (en) * 1957-11-25 1959-05-12 Curtiss Wright Corp Plural speed driving mechanisms
US3062345A (en) * 1960-03-11 1962-11-06 Burroughs Corp Clutch mechanism
US3171523A (en) * 1961-08-30 1965-03-02 Warner Electric Brake & Clutch Coil clutch with separate friction band
US3521730A (en) * 1968-06-21 1970-07-28 Precision Specialties Inc Clutch brake having positive output position selection
US3542160A (en) * 1968-11-29 1970-11-24 Marquette Metal Products Co Reverse rotation brake mechanism
US3726372A (en) * 1971-10-27 1973-04-10 Warner Electric Brake & Clutch Helical spring clutch
JPS6049772B2 (ja) * 1976-10-22 1985-11-05 キヤノン株式会社 ばねクラツチ装置
US4189039A (en) * 1977-10-25 1980-02-19 Reell Precision Manufacturing Corporation Method of indexing a spring clutch
US4191283A (en) * 1978-08-24 1980-03-04 Warner Electric Brake & Clutch Company Helical spring coupling with programmable control collar
JPS57190123A (en) * 1981-04-13 1982-11-22 Copyer Co Ltd Spring clutch
JPS6311997A (ja) * 1986-07-03 1988-01-19 松下電器産業株式会社 音声分析合成装置
JPS63130934A (ja) * 1986-11-19 1988-06-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd ワンウエイクラツチ
US4760903A (en) * 1987-05-18 1988-08-02 Ncr Corporation Method and apparatus for extending the life of a wrap spring clutch
JP2607956B2 (ja) * 1989-06-08 1997-05-07 キヤノン株式会社 駆動力伝達機構
JPH03107619A (ja) * 1989-09-22 1991-05-08 Minolta Camera Co Ltd ばねクラッチ装置
US5335760A (en) * 1993-08-05 1994-08-09 Dana Corporation Magnetic flux breaker for a solenoid in a wrap spring clutch

Also Published As

Publication number Publication date
US5711405A (en) 1998-01-27
JPH094657A (ja) 1997-01-07
DE19623619A1 (de) 1996-12-19
DE19623619C2 (de) 2001-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6070867A (en) Sheet supplying apparatus
US10436256B2 (en) Drive transmission device
WO2007037556A1 (ja) 駆動伝達装置及びシート搬送装置
JP4139958B2 (ja) 回転クラッチ装置、給紙装置及び画像形成装置
JP3272910B2 (ja) スプリングクラッチ機構および給紙装置のクラッチ機構
EP0458318B1 (en) Image forming apparatus with rotable member press-contacted to image bearing member
CN109324489B (zh) 片材传送装置和成像设备
JP3598192B2 (ja) 駆動装置
US11106160B2 (en) Drive transmission device and image forming apparatus including the drive transmission device
JP7484353B2 (ja) 駆動伝達機構およびそれを備えた画像形成装置
EP1757994A2 (en) Power transmitting device for developing device and image forming apparatus with the same
US20070154247A1 (en) Position clutch device and image forming apparatus using the same
JPH10148984A (ja) 駆動伝達機構及び画像形成装置
US20110033206A1 (en) Driving force transmitting device and image forming apparatus including the same
JP3791327B2 (ja) 動力伝達装置、給紙装置及び画像形成装置
JP2003312868A (ja) 駆動制御装置及びシート給送装置及び画像形成装置
JP2002240971A (ja) 給紙機構及びそれを備えた画像形成装置
JP4663313B2 (ja) 駆動伝達装置及び画像形成装置
JP2007091451A (ja) 画像形成装置
JP2003040472A (ja) 給紙機構及びそれを備えた画像形成装置
JPH10291668A (ja) シート材搬送装置
JP3557057B2 (ja) 駆動装置
JP2813044B2 (ja) シート材給送装置
JPH0645063Y2 (ja) 電磁制御ばねクラッチ機構
JP3652227B2 (ja) 搬送ローラ駆動機構

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080125

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090125

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100125

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120125

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130125

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees