JP3252091B2 - トレッドリングの成形方法及びそれに用いる装置 - Google Patents
トレッドリングの成形方法及びそれに用いる装置Info
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Description
に不均一としたセグメントを有するベルト成形ドラムを
用いて、ユニフォミテイの高次成分を改善し、走行時の
共振に基づく振動、騒音を抑制しうるタイヤを成形しう
る生タイヤ用のトレッドリングの成形方法及びそれに用
いる装置に関する。
ーカスとの間にベルト層が配置されるが、高速回転によ
るベルト層の特に縁部のリフティングを防止し、高速耐
久性を向上するために、ベルト層の外周面にバンドを設
けることが行われている。タイヤにおけるこのようなベ
ルト層とバンドとは、タイヤの成形工程においては、未
加硫の生ベルト層と生バンドとをトレッドゴムとともに
巻き重ねて一体化した環状のトレッドリングとして予め
成形される。
は、外面がベルト成形面をなす複数個かつ半径方向に移
動可能なセグメントを周方向に並置したベルト成形ドラ
ムを有する装置を用いて、そのベルト成形面に生ベルト
プライ、生バンド、トレッドゴムを巻き重ねて一体化し
ている。
の生タイヤ本体を膨満させてその外周面をトレッドリン
グの生ベルト層の内周面に圧接することによって生タイ
ヤを成形し、この生タイヤを、図15に示すように、加
硫金型MCの成形内腔に挿入し、加硫成形することによ
って仕上げている。タイヤTは端部が中央部に比して小
径であってベルト層6F、バンド7Fはタイヤ外周面に
沿って同様に湾曲する。従って、それを成形する前記加
硫金型の成形内腔面Mpも湾曲している。
易とし、生産性を向上するために、前記トレッドリング
を直円筒状とすることが行われているが、このような直
円筒状体をそのまま用いるトレッドリングを有する生タ
イヤでは、加硫金型での加硫成形時の膨張、即ちシェー
ピングにより、生タイヤの端部、従ってショルダー部が
先行して成形内腔面、即ち金型面に当接し易い。これに
より、端部でのゴム移動量が大となり、かつタイヤの使
用により高速回転をするときにも、ショルダー部でのバ
ンド張力が十分には大とならない傾向が生じてリフティ
ング防止効果を妨げ、タイヤのユニフォミテイをも損な
うこととなる。
転毎に生じる1次成分の他、4〜10次の高次成分を含
み、この高次成分の1つの成分でも大きいときには、そ
れが車室内のこもり音など車体が有する高周波の共振点
と共振、共鳴して快適性を損なうこととなる。従って、
タイヤのユニフォミテイの向上が望まれており、特に高
次のRFV(ラテラルフオースバリエーション)の改善
が求められている。
つ、RFVの高次成分を改善し走行の快適性を高めうる
トレッドリングの成形方法及びそれに用いる装置の提供
を目的としている。
法についての基本となる本方法発明は、周方向に間隙を
隔てて並置されかつ半径方向に進退自在な複数個のセグ
メントにより形成される拡縮径可能なベルト成形面を有
するベルト成形ドラムを用いて、未加硫の生ベルト層
と、生バンドと、生トレッドゴムとを環状に重ねてなる
生タイヤ用のトレッドリングを成形するトレッドリング
の成形方法であって、前記セグメントの外面を前記間隙
を介して連ねる前記ベルト成形面に、高弾性コードの複
数枚のベルトプライを巻回し、生ベルト層を形成するベ
ルト成形工程と、生ベルト層の外周面に円周方向に対し
て0〜5°の角度で有機繊維コードを巻回して生バンド
を形成し、かつ周方向に隣り合う前記セグメントの外面
の中心線間の周方向の長さを不均一とすることにより、
生ベルト層の端部を通って1周するベルト層内周面の端
周回長さLeが、中央部を通って1周する中央周回長さ
Lcよりも小とした中凸の太鼓状のベルト・バンド体を
形成するバンド成形工程と、ベルト・バンド体の外周面
に生トレッドゴムを巻付けて一体化することによりトレ
ッドリングを形成するトレッドゴム貼付工程である。
を向上でき、かつトレッドリングを湾曲させることによ
り、タイヤのユニフォミテイを向上するとともに、ベル
ト成形ドラムの「セグメントの中心線間」を不均一とす
ることにより、高次のRFV成分を改善し、走行の快適
性を高めうる。なお、本明細書の以降の記載において、
「セグメントの中心線間」とは、周方向に隣り合う並設
されるセグメントの外面の中心線の間をいう。
装置発明は、周方向に間隙を隔てて並置されかつ半径方
向に進退自在な複数個のセグメントにより形成される拡
縮径可能なベルト成形面を有するベルト成形ドラムを用
いて未加硫の生ベルト層と、生バンドと、生トレッドゴ
ムとを環状に重ねてなる生タイヤ用のトレッドリングを
成形するトレッドリングの成形装置であって、前記ベル
ト成形ドラムのセグメントは、その外面を、該ベルト成
形ドラムの中心軸を含む断面において、前記中心軸と平
行な直線とし、かつセグメントの外面は、拡径した状態
での軸直角断面において、各セグメントの外面を前記間
隙を介して連ねる前記ベルト成形面の半径と略等しい半
径の略円弧状をなすとともに、前記セグメントの外面の
周方向の円弧長さSと、セグメントの外面間の前記間隙
の弦長さCとの総和であるドラム周回長さMにおいて、
ベルト成形ドラムの軸方向端部を通って1周するドラム
端周回長さMeを、ベルト成形ドラムの軸方向中央部を
通って1周するドラム中央周回長さMcよりも小とし、
しかも前記セグメントの外面の周方向の円弧長さSと、
その外面間の間隙の弦長さCとであるベルト成形面形成
要素を複数種類とすることにより、前記セグメントの中
心線間の長さを不均一としたことを特徴とするトレッド
リングの成形装置である。
の中心軸を含む断面において中心軸と平行な直線である
ことにより、生ベルト層は、直円筒状に貼り付けること
ができ、成形性を高めるとともに、生バンドの巻回とと
もに、この生バンドとともに生ベルト層を端部の小とな
るように湾曲させることができタイヤのユニフォミテイ
を向上できる。また生バンドの巻きつけとともに、セグ
メントの中心線間を不均一とでき、RFVの高次成分を
低減して、高速走行における快適性を向上しうる。
軸方向長さがベルトプライよりも長いセグメントと、短
いセグメントの異なる複数種類の長短のセグメントを含
み、この長短のセグメントを周方向にランダムに配置し
たものを含んでいる。
ち、ベルト成形ドラムを用いて生ベルト層、生バンドお
よびトレッドゴム層を一体化したトレッドリングを成形
する工程に関するものであって、これ以外の工程は従来
公知のラジアルタイヤの成形工程と同じである。
成形工程と、トレッドゴム貼付工程とを含んでおり、か
つ各工程に用いるベルト層、バンド、トレッドゴムは、
未加硫の生ベルト層、生バンド、生トレッドゴムが用い
られる。
カーカス3を有する生タイヤ本体4と合体して加硫成形
前の生タイヤ5を形成するのに用いられる。
に、複数枚のベルトプライ、本例では2枚のベルトプラ
イ6a、6bをコードの向きを異ならせて巻回し生ベル
ト層6を形成する。コードはタイヤ周方向に対して10
〜40°で傾き、かつスチール、芳香族ポリアミド、ポ
リエステルなどの高弾性の無機、有機繊維コードを用い
ている。
平行に配列したプライを斜め切りしかつ非切断の平行端
縁で順次接続してなる周知のものが用いられ、又このベ
ルトプライの端部は斜めのコードに沿う斜辺となる。
ム10のベルト成形面11に重ねて巻回されることによ
り、本例では、直円筒状の生ベルト層6を形成する。こ
のために、ベルト成形面11は、ベルト成形ドラム10
の中心軸10Xを含む断面においてこの中心軸10Xと
平行な直線をなす直円筒状に形成され、従って、このベ
ルト成形面11をなすセグメント14の外面14aは、
前記断面において直線Yからなる直線状としている。
に、生バンド成形工程により図3に示す生バンド7を配
することによってベルト・バンド体8を形成する。さら
にその外周面にトレッドゴム貼付工程においてトレッド
ゴム9を配しかつ一体化するように前記トレッドリング
2が形成される。なお図3は、ベルト成形面11を縮径
してトレッドリング2を外した状態を示している。
収縮の良好な低弾性の有機繊維コードが好ましく、この
コードの1乃至複数本をトッピングゴムに埋設した帯状
プライ7aを、タイヤ周方向に0〜5°の角度で螺旋に
巻回することにより形成している。なお5°をこえると
ベルト層に対する締め付け力が低下する。
外周面の全巾に亘って一回巻き、複数回巻きすること
も、端部にのみ、又は全巾巻き体に端部を付加して形成
することもできる。さらにコードのみを巻回することも
できる。
形成し両者が一体化することにより、生ベルト層6の端
部を半径方向内方にこの生バンド7とともに湾曲させ、
生ベルト層6の軸方向の端縁を通って1周するベルト層
内周面の長さである端周回長さLeを、タイヤ赤道、即
ち軸方向中央部を通って1周する中央周回長さLcより
も小とし、ベルト・バンド体を中凸の太鼓状とする。
貼付けて一体化したトレッドリング2も太鼓状となる。
又図3に示すごとくベルト成形面11を縮径することに
よりベルト成形ドラム10から取外したトレッドリング
2を、外周面を保持しつつタイヤ成形装置(図示せず)
上の生タイヤ本体4の膨満によってその外周面に圧着さ
せ一体化し、図1に例示する生タイヤ5を成形する。
金型MC内に装填され加硫成形されて仕上がりタイヤT
となる。前記トレッドリング2のベルト・バンド体8
は、加硫金型MC内での膨張変形を考慮して、その変形
後に前記所期の仕上がり形状となるように、各部寸法、
湾曲度が設定される。しかも加硫金型内での変形率が、
仕上がり形状との対比において生ベルト層6の中央部、
端部で大きな差異が生じないように設定する。
ベルト成形ドラム10の中心軸10Xを含む断面におい
て、その生ベルト層6のベルト層内周面の端部を通り1
周する前記端周回長さLeは、仕上がりタイヤTの仕上
がりベルト層6Fのベルト層内周面の仕上がり端周回長
さLfeよりも小とする。又生ベルト層6のベルト層内
周面の中央部を通り1周する前記中央周回長さLcを、
仕上がりベルト層6Fのベルト層内周面の中央部の仕上
がり中央周回長さLfcよりも小とする。
するために、ベルト成形面11を形成する前記セグメン
ト14の中心線14X間の距離Q(図5,図12に示
す)を不均一としている。これにより、あたかもトレッ
ドパターンにおけるピッチバリエーション法のように、
特定の高次成分における集中をなくし、分散することに
より、RFVの高次成分を改善できる。
レッドリングの成形装置について説明する。装置1は、
図2〜5に示すように、ベルト成形ドラム10を具え、
このベルト成形ドラム10は、回転軸20に嵌合するボ
ス21に設ける拡縮径手段23に、前記ベルト成形面1
1を形成する複数個、例えば5〜32個の中心軸10X
の方向にのびるセグメント14、本例では12個のセグ
メント14…を設けている。これによって、前記セグメ
ント14は周方向に間隙gを隔てて並設され、その外面
14aは、前記間隙gを介して連ねる前記ベルト成形面
11を形成している。このように、セグメント14の外
面14aと、前記間隙gとは、ともに、ベルト成形面1
1を形成するベルト成形面形成要素aを構成する。
定台を介して固着されることによりこのボス21とは距
離を隔てる同芯環状の取付枠24の上面に、油圧シリン
ダなどの直線作動機25を固定し、かつその例えばロッ
ド端に、セグメント14を取りつけるための支持板27
を固定している(支持板27を半径方向に移動出来さえ
すれば、直線作動機としてリンクを用いたもの、ネジを
用いたものなど種々なものが使用しうる)。
にセグメント14は半径方向に移動できる。又支持板2
7は、この支持板27からのびる案内軸29、29が、
前記取付枠24にスベリ移動可能に遊嵌されることによ
って廻り止めされる。
出する突出端に抜け止め用のフランジ30を有し、この
フランジ30の上面と取付枠23下面との間に例えば馬
蹄状のスペーサ32が介在する。従って直線作動機25
による案内軸29の上昇とともに、スペーサ32が取付
枠24とフランジ30との間で挟圧されることによっ
て、支持板27、従ってセグメント14の上昇位置を規
定しうる。なおスペーサ32はタイヤに応じて厚さの異
なる種々なものを準備できる。
3の伸長によって図2に示すごとく半径方向外方に移動
して拡径した状態のベルト成形面11を形成し、半径方
向内方に移動してベルト成形面11を図3に示すように
縮径する。又拡縮径手段23は、周方向に等間隔として
も、不等間隔とすることもできる。
5は、セグメント14…の配置のみを例示している)に
示すように、ベルト成形ドラム10の中心軸10X方向
にのびる長片体であり、その外面14aは、ベルト成形
ドラム10の中心軸10Xを含む断面においてこの中心
軸10Xと平行な直線Yをなす。
に示すごとく、拡径状態の軸直角断面において、各外面
14aを間隙gを介して連ねて形成される前記ベルト成
形面11の半径Rと略等しい半径の略円弧状に形成され
る。なお「略」とは、前記スペーサ32の厚さによって
タイヤに応じて半径長さが調整されるが、その調整長さ
によって半径が異なる程度に等しい半径、及びその円弧
を含むことを意味する。
ベルトプライ6a,6bよりも長いセグメント14A
と、それよりも短いセグメント14B,14Cの異なる
複数種類の長短のセグメントを含み、本例では、このよ
うに3種の長短のセグメント14…を周方向にランダム
に配置している。なお、本例では、各セグメント14の
外面14aは、周方向円弧長さSをともに同一とした矩
形であり、かつ各セグメント14の中心線14X間の角
度上の周方向ピッチP(図4、5に示す)は、ともに同
じ(360°/12=30°)に配置されている。
同一点間の弦長さは周長さよりも当然に小であり、従っ
て、セグメント14の外面14aの周方向の円弧長さS
と、セグメントの外面間の前記間隙gの弦長さCとの総
和であるドラム周回長さMにおいて、前記間隙gが占め
る長さが増すほど、ドラム周回長さMが小となるのは明
らかである。
a,6bよりも長いセグメント14Aと、それよりも短
いセグメント14B,14Cの異なる3種類の長短のセ
グメントを含む本例では、軸方向中間部の図6に示す最
短のセグメント14Cの長さ範囲、即ちその途切れ端f
C間の範囲内では、、生ベルト層6、生バンド7は全て
のセグメント14A〜14Cの外面14a、小さい間隙
gを通って周回する。これに対して、図9に示すように
端部の、短寸のセグメント14B、(14C)の途切れ
端fを軸方向に外にこえた範囲で直接向かい合う例えば
最も長いセグメント14A間の範囲では、前記短寸のセ
グメント14B、セグメント14Cを1つ飛ばし(複数
の短寸のセグメントを挟むときには複数飛ばし)にした
長い間隙g2がそのセグメント14Aの外面14a、1
4a間に形成される。
メント14Bが、最も短いセグメント14Cを他のセグ
メントとの間で挟むときにも、その最も短いセグメント
14Cの途切れ端fCを軸方向に外にこえた範囲で長い
間隙g3を形成し、このとき、中間長さのセグメント1
4Bを挟む最も長いセグメント14A間ではさらに長い
間隙gが、この中間長さのセグメント14B途切れ端f
Bを軸方向に外にこえた範囲で形成されることとなるの
は当然である。
弧長さSはともに同じであり、かつ各セグメント14の
中心線14X間の角度上の周方向ピッチPがともに同じ
(360°/12=30°)に配置されているに係わら
ず、例えば3種の長短のセグメント14…が周方向にラ
ンダムに配置されていることによって、円弧長さに比し
て長さが小となる弦長さとなる間隙gが端部の部分では
長くなることにより、ドラム端周回長さMeをドラム中
間周回長さMcよりも小としている。
記3種の長短のセグメント14…を周方向にランダムに
配置するという構成を具える結果、前記セグメントの外
面14aの周方向の円弧長さSと、その外面間の間隙g
の弦長さCとである前記ベルト成形面形成要素aが複数
種類となり、前記セグメント14の中心線14X間の長
さQを不均一とする。
面形成要素aを複数種類とする」とは、ベルト成形面形
成要素aを構成するセグメントの外面14aの周方向の
円弧長さSと、その間の間隙gの弦長さCとの、一方又
は双方の長さが、ベルト成形面11の全周において複数
種類に異なることをいい、それは、長短のセグメント1
4A〜14Cを含むことにより、ベルト層の巾方向、即
ちセグメントの長さ方向の位置において変化することに
より、複数種類となる場合を包含する。
の周方向円弧長さSはともに同じであり、かつ各セグメ
ント14の中心線14X間の角度上の周方向ピッチPが
ともに同じ(360°/12=30°)に配置されてい
るに係わらず、3種の長短のセグメント14…が周方向
にランダムに配置されていることによって、前記のよう
に、中央部では各セグメント14が隣り合い小長さの間
隙gが生じるのに対して、例えば、最も長いセグメント
14Aの端部では、より短いセグメントを一つ飛ばしに
した長い間隙gが生じ、このように長さ方向に間隙gの
弦長さCが変化しこのようなときも、「ベルト成形面形
成要素aを複数種類とする」という概念に含まれる。
中心線14X間の距離Qを不均一」とは、前記したとこ
ろからも明らかなように、仮に、各セグメント14の周
方向円弧長さS、各セグメント14の中心線14X間の
角度上の周方向ピッチPがともに同じに配置されている
場合であっても、ベルト成形面形成要素aであるセグメ
ントの外面14aの周方向の円弧長さSと、その外面間
の間隙gの弦長さCとの、セグメント14の中心線14
X間の和の距離Qが、複数長さのセグメント14…が周
方向にランダムに配置することによって、セグメントの
長さ方向の変化を含んで不均一とするのである。
最も短いセグメント14Cの長さ範囲では距離Q1であ
る。即ち最も短いセグメント14Cはその全長さ範囲で
距離Q1のみを形成する。
ては、図5の配置では、最も短いセグメント14C、又
は中間の長さのセグメント14Bを1つ飛ばしにしてお
り、従って、長い間隙g2による弦長さC2が、中央部
の弦長さCよりも大となり、最も短いセグメント14C
は途切れ端fC、又は中間のセグメント14Bの途切れ
端fBをこえた外方では大きい距離Q2である。なお中
間のセグメント14Bと、最も短いセグメント14Cと
では、距離Q2の軸方向の範囲は途切れ端fCである
が、途切れ端fBであるかにより異なる。
ント14Bが、最も短いセグメント14Cと隣り合うと
きには、最も短いセグメント14Cと中間のセグメント
14Bとの間、中間のセグメント14B間、中間のセグ
メント14Bと最も長いセグメント14Aとの間、又は
最も長いセグメント14A間において、種々な距離Q1
〜Q4…などを、軸方向の種々な範囲で形成できる。
間の距離Qを不均一」とは、長短のセグメントのランダ
ム配置によって生じる軸方向位置において不均一となる
場合も包含している。
具えている。従って、先ずスペーサ32を選択し所望寸
法としたベルト成形面11に、前記ベルト成形工程にお
いて、ベルトプライ6a、6bを巻回する、その巻付け
力を過大としないことによって、ベルト成形面11が、
前記中心軸10Xを含む断面で直線Yをなす略直円筒状
であることにより、図7、図10に示すように、このベ
ルトプライ6a、6bは、各セグメント14の外面14
aに接してかつ短いセグメント14B、14Cが途切れ
ることによって形成された長い間隙g2をも全長さに亘
って円弧状に通過してセグメント14の外面14a間を
跨ぐ。この結果、生ベルト層6は、長さ方向中間、端位
置において略同径の直円筒状となる。
に対して0〜5°の角度で有機繊維コードを張力を付与
しつつ巻回し生バンド7を形成したときには、生ベルト
層6は生バンド7によって締付けられる。その結果、図
8、図11に示すように、前記間隙gの範囲で生ベルト
層6の内周面を前記間隙gの弦長さCとなるように縮径
させる。即ち、軸方向端部を通るドラム端周回長さMe
を、ベルト成形ドラムの軸方向中央部を通るドラム中央
周回長さMcよりも小としたドラム成形面11に沿わせ
る変形を生じさせる。
生ベルト層6、生バンド7は全てのセグメント14の外
面14a上を通って周回する。これに対して、図9〜1
1に示すように端部では、より短寸のセグメント14B
(14C)を周方向に挟むセグメント14A(14B)
が、この短寸のセグメント14B、(14C)の途切れ
端fC、fBを軸方向にこえた範囲で直接向かい合い前
記短寸のセグメント14B(14C)を1つ飛ばし(複
数の短寸のセグメントを挟むときには複数飛ばし)にし
た長い間隙gが形成されていることにより、ベルト層内
周面の端周回長さLeは、中央周回長さLcよりも小に
変形させ中凸の太鼓状のベルト・バンド体8を形成する
こととなる。
の長さが不均一であることにより、周方向において長短
の周期性を減じることによって、RFVの高次成分を改
善して同期音、振動などを低減しうることとなる。
る。この例では、セグメント14は、外面14aの周方
向の円弧長さSを、長さ方向の端縁での円弧長さSe
を、中央部での円弧長さScよりも小とし、中央部から
両端縁に向かって円弧長さSを減じる斜辺14bを有す
る略菱形状をなしている。なおセグメント14は、その
前記斜辺14bは、中心軸10X方向にのびる両底辺1
4cとは、三角面を介して継いでいる。
うセグメント14間において、端部では中央部に比して
間隙gが大となり、ドラム端周回長さMeは、ドラム中
央周回長さMcよりも小となる。
向端部を通るドラム端周回長さMeを、ベルト成形ドラ
ムの軸方向中央部を通るドラム中央周回長さMcよりも
小としたドラム成形面11に沿わせる変形を生じさせ、
生バンド7の貼付けによって、該生バンド7とともに生
ベルト層6の端部を通るベルト層内周面の端周回長さL
eを、中央部を通る中央周回長さLcよりも小に変形さ
せ中凸の太鼓状のベルト・バンド体8を形成することと
なる。
端縁での円弧長さSe、中央部での円弧長さSc、斜辺
14bの長さ方向に対する角度α、配置順序などをラン
ダムに変化させることにより、前記セグメントの外面の
周方向の円弧長さSと、その外面間の間隙の弦長さCと
であるベルト成形面形成要素aを複数種類とすることに
より、前記セグメントの中心線間の長さを不均一として
いる。さらに、セグメントの中心線14Xの角度上の円
周ピッチP自体をランダムとすることもでき、このと
き、セグメントの前記長さ、角度αなどの他の仕様は、
ともに同じとすることも、異ならせることもできる。さ
らにセグメントの軸方向中心位置を、タイヤ赤道に対し
て位置ずれさせることもでき、さらにセグメントは、紡
錘状、三日月状など、他の種々な形状とすることもでき
る。
体4との合体により生タイヤ5を形成するとともに、加
硫金型MC内で加硫成形され仕上がりタイヤTとなり、
また生タイヤ5は、ベルト層内周面の端周回長さLeが
小であってトレッドリング2が太鼓状をなしているた
め、加硫金型MCへの装填に際しての端部が内腔面と先
行して衝合することを防ぐとともに、仕上がりタイヤT
においてバンド7は高速回転によるリフティングを効果
的に抑制しタイヤの高速耐久性を向上し、さらには、R
FVの高次成分を改善して、走行の快適性を向上でき
る。
施例タイヤを10本製作し、比較例タイヤ(10本)と
RFVの各次数での成分を比較した。タイヤはサイズ1
6×7のリムに取付け、内圧2.0kgf/cm2 を充填
し、荷重471kgを付加し、JASO−C607の「自
動車タイヤユニフォミテイ試験方法」に基づいて測定し
た。その結果を、実施例タイヤについて図16に、比較
例タイヤについては図17に示している。実施例タイヤ
が優れているのが判る。
エステルコード(サイズ1670dtex/2)、折込み本
数50/5cm、2プライであり、ベルト層はスチールコ
ード(サイズ1×3)、打込み本数40/5cmの2プラ
イ(コード角度+24°、−24°)であり、バンドは
ナイロンコード(コード角度0°)からなる1プライを
共通して用いた。
成形方法は、トレッドリングを湾曲させるものであり、
リフティングを防止しうるとともに、セグメントの中心
間を不均一とすることにより、高次のRFV成分を改善
し、高速走行の快適性をを高めうる。
る装置は、生ベルト層を、直円筒状に貼り付けることが
でき、成形性を高めるとともに、生バンドの巻回ととも
に、この生バンドとともに生ベルト層を端部の小となる
ように湾曲させトレッドリングを中凸状の太鼓状とする
ことができ、かつ生バンドの巻きつけとともに、セグメ
ントの中心間を不均一として、高次のRFV成分を改善
し、高速走行における不快感を減じうる。
で例示する中心軸を含む断面図である。
トとともに例示する中心軸を含む断面図である。
部分断面図である。
ある。
を示す断面図である。
た状態を示す断面図である。
る。
態を示す端面図である。
回した状態を示す端面図である。
る。
る。
る。
する線図である。
する線図である。
Claims (5)
- 【請求項1】周方向に間隙を隔てて並置されかつ半径方
向に進退自在な複数個のセグメントにより形成される拡
縮径可能なベルト成形面を有するベルト成形ドラムを用
いて、未加硫の生ベルト層と、生バンドと、生トレッド
ゴムとを環状に重ねてなる生タイヤ用のトレッドリング
を成形するトレッドリングの成形方法であって、 前記セグメントの外面を前記間隙を介して連ねる前記ベ
ルト成形面に、高弾性コードの複数枚のベルトプライを
巻回し、生ベルト層を形成するベルト成形工程と、 生ベルト層の外周面に円周方向に対して0〜5°の角度
で有機繊維コードを巻回して生バンドを形成し、かつ周
方向に隣り合う前記セグメントの外面の中心線間の周方
向の長さを不均一とすることにより、生ベルト層の端部
を通って1周するベルト層内周面の端周回長さLeが、
中央部を通って1周する中央周回長さLcよりも小とし
た中凸の太鼓状のベルト・バンド体を形成するバンド成
形工程と、 ベルト・バンド体の外周面に生トレッドゴムを巻付けて
一体化することによりトレッドリングを形成するトレッ
ドゴム貼付工程とを含むことを特徴とするトレッドリン
グの成形方法。 - 【請求項2】前記生バンドは、1乃至複数本の有機繊維
コードをトッピングゴムに埋設した小巾の帯状プライを
螺旋巻することにより形成されたことを特徴とする請求
項1記載のトレッドリングの成形方法。 - 【請求項3】前記生ベルト層は、直円筒状をなすことを
特徴とする請求項1記載のトレッドリングの成形方法。 - 【請求項4】周方向に間隙を隔てて並置されかつ半径方
向に進退自在な複数個のセグメントにより形成される拡
縮径可能なベルト成形面を有するベルト成形ドラムを用
いて未加硫の生ベルト層と、生バンドと、生トレッドゴ
ムとを環状に重ねてなる生タイヤ用のトレッドリングを
成形するトレッドリングの成形装置であって、前記ベル
ト成形ドラムのセグメントは、その外面を、該ベルト成
形ドラムの中心軸を含む断面において、前記中心軸と平
行な直線とし、 かつセグメントの外面は、拡径した状態での軸直角断面
において、各セグメントの外面を前記間隙を介して連ね
る前記ベルト成形面の半径と略等しい半径の略円弧状を
なすとともに、 前記セグメントの外面の周方向の円弧長さSと、セグメ
ントの外面間の前記間隙の弦長さCとの総和であるドラ
ム周回長さMにおいて、ベルト成形ドラムの軸方向端部
を通って1周するドラム端周回長さMeを、ベルト成形
ドラムの軸方向中央部を通って1周するドラム中央周回
長さMcよりも小とし、 しかも前記セグメントの外面の周方向の円弧長さSと、
その外面間の間隙の弦長さCとであるベルト成形面形成
要素を複数種類とすることにより、前記セグメントの中
心線間の長さを不均一としたことを特徴とするトレッド
リングの成形装置。 - 【請求項5】前記セグメントは、軸方向長さがベルトプ
ライよりも長いセグメントと、短いセグメントの異なる
複数種類の長短のセグメントを含み、この長短のセグメ
ントを周方向にランダムに配置したことにより、前記ベ
ルト成形面形成要素を複数種類とし、前記セグメントの
中心線間の長さを不均一としたことを特徴とする請求項
4記載のトレッドリングの成形装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22281796A JP3252091B2 (ja) | 1996-08-23 | 1996-08-23 | トレッドリングの成形方法及びそれに用いる装置 |
EP97306260A EP0825014B1 (en) | 1996-08-20 | 1997-08-18 | Method of manufacturing radial tyre and apparatus used therefor |
DE69715756T DE69715756T2 (de) | 1996-08-20 | 1997-08-18 | Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung eines radialen Luftreifens |
US08/915,650 US5972142A (en) | 1996-08-20 | 1997-08-20 | Method of manufacturing radial tire having wound band |
US09/213,901 US6251205B1 (en) | 1996-08-20 | 1998-12-17 | Method of manufacturing radial tire having wound band |
US09/838,148 US6491081B2 (en) | 1996-08-20 | 2001-04-20 | Method of manufacturing radial tire having wound band |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22281796A JP3252091B2 (ja) | 1996-08-23 | 1996-08-23 | トレッドリングの成形方法及びそれに用いる装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1058554A JPH1058554A (ja) | 1998-03-03 |
JP3252091B2 true JP3252091B2 (ja) | 2002-01-28 |
Family
ID=16788383
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22281796A Expired - Fee Related JP3252091B2 (ja) | 1996-08-20 | 1996-08-23 | トレッドリングの成形方法及びそれに用いる装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3252091B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7137448B2 (ja) * | 2018-11-30 | 2022-09-14 | Toyo Tire株式会社 | 空気入りタイヤの製造方法 |
-
1996
- 1996-08-23 JP JP22281796A patent/JP3252091B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH1058554A (ja) | 1998-03-03 |
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