JP3243049B2 - 列車運行制御装置 - Google Patents

列車運行制御装置

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JP3243049B2
JP3243049B2 JP08208893A JP8208893A JP3243049B2 JP 3243049 B2 JP3243049 B2 JP 3243049B2 JP 08208893 A JP08208893 A JP 08208893A JP 8208893 A JP8208893 A JP 8208893A JP 3243049 B2 JP3243049 B2 JP 3243049B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B61L27/00Central railway traffic control systems; Trackside control; Communication systems specially adapted therefor
    • B61L27/04Automatic systems, e.g. controlled by train; Change-over to manual control
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
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    • B60L2200/26Rail vehicles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B61L2210/04Magnetic elevation vehicles [maglev]
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気浮上式鉄道などの
ように、必要区間のみに電力を供給し、列車の運行制御
を行うタイプの鉄道交通システムに適する列車運行制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、列車同士の衝突を防止すると
共に列車運行間隔をできるだけ短くするために、鉄道交
通システムにおいては「閉そく制御」が実施されてい
る。閉そく制御とは、所定の閉そく区間内には一列車の
みを在線させ、後続列車を進入させないことで安全確保
をする制御方式であり、一般の電気鉄道においては「固
定閉そく」と「移動閉そく」とが知られている。
【0003】「固定閉そく」は先行列車の位置にのみ基
づいて、「移動閉そく」は後続列車の速度をも考慮し
て、いずれも信号現示やATCシステムによる列車速度
制御を実行するものである。なお、いずれの制御方式に
おいても、先行列車の位置を列車と線路との間に構成さ
れる軌道回路により検出する構成が採用されていた。こ
の軌道回路は、後続列車の制動距離や空走距離に基づい
て予め決定された閉そく区間毎に構成されていた。従っ
て、一般の電気鉄道においては、移動閉そくといって
も、閉そく区間の単位は固定されたものであった。
【0004】一方、地上一次駆動方式の磁気浮上式鉄道
(以下、「地上式リニア鉄道」という)においては、閉
そく制御を実施するに当たり、制動距離等の条件に加え
て一つの電力変換変電所によるき電区間内には一列車の
みしか進入できないという条件をも満足させることが必
要である。従って、閉そく区間の単位は電力変換変電所
によるき電区間に基づいて定められることになる。
【0005】このため、従来の一般電気鉄道における閉
そく制御を適用して地上式リニア鉄道において閉そく区
間を短くするには電力変換変電所の数を増やすことが必
要となり、設備コストの増加等の問題が生じ、実現が困
難であった。この結果、地上式リニア鉄道においては、
閉そく区間が極めて長いものとなり、特に駅近傍等にお
いて効率的な列車運行間隔による運転を実現することが
できないという問題があった。
【0006】この問題に対し、最近、地上式リニア鉄道
についての推進方式として、き電線に設けた複数の区分
開閉器を制御し、き電区間の長さを変更しつつ推進効率
向上等を図る「き電区間可変型」の推進制御が提案さ
れ、そこでの閉そく制御の実用化技術としての「地上一
次駆動方式磁気浮上鉄道における閉そく制御方法および
閉そく制御装置(特開平4−185208号)」が提案
された。
【0007】一方、さらに最近では、電力変換変電所の
数を増加させることなく、より効率のよい地上式リニア
鉄道を実現する方式として、電力変換変電所が受け持つ
き電区間を切り換えることができる様にしたシステムが
提案されつつある。例えば、駅構内などにおいて、複数
のき電区間に対して一つの電力変換変電所を対応させ、
これら複数のき電区間と択一的に接続することで、電力
変換変電所の数を増加させることなく駅構内での列車制
御を行う様にするといった具合いである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この様なき
電区間の境界を変更したり、電力変換変電所とき電区間
との接続状態を切り換える様にするには、さらに、以下
の様な問題を解決する必要が生じた。
【0009】そもそも地上式リニア鉄道は、従来の鉄道
における様にトロリー線から常時電力が供給されるとい
ったものではない。即ち、地上式リニア鉄道において
は、き電区間に常に電力が供給されているわけではな
く、必要な場合にだけ電力が供給される。そして、列車
の加速も減速も、この供給される電力の状態によって制
御される。このため、列車の在線するき電区間に確実に
電力が供給されていないと、列車の速度を制御すること
ができなくなるという問題があった。即ち、列車が、或
るき電区間に進入したときに当該き電区間がいずれの電
力変換変電所によっても制御されていない区間である場
合には、当該列車の加速ばかりか減速も制御できなくな
り、安全に列車を停車させることが困難になるといった
列車の安全確保上の問題があった。
【0010】また、き電区間可変型の推進制御を実行す
る場合に、き電区間の変更に際しても、後続列車や先行
列車等との関係を考慮して事故の防止を図る必要もある
が、先の提案(特開平4−185208号)では、そこ
まで解決されていなかった。このため、例えば、き電区
間の境界を前方に進めようとしたとき、その進めた範囲
内に先行列車が入ってしまうと、「一列車一閉そく区
間」という大原則が満足されなくなってしまうという問
題や、閉そく区間を後方へ広げようとしたときに後続列
車が近付き過ぎていると、この後続列車に緊急停止を
なくさせるという問題などがあったのである。
【0011】そこで、本発明においては、地上式リニア
鉄道などのように、必要区間のみに電力を供給して列車
の運行制御を行う鉄道交通システムにおいて、列車の安
全を確保しながら、少ない電力変換変電所で効率のよい
列車運行制御を実現することのできる列車運行制御装置
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】かかる課題を解
決するためになされた本発明の列車運行制御装置は、複
数のき電区間の連続として構成される線路と、該線路に
沿って配置された複数の電力変換変電所とを備え、各電
力変換変電所にき電区間の内の一つを受持たせ、各電力
変換変電所単位でき電区間に対する電力制御を行いつつ
列車の運行を制御する鉄道交通システムに適用される列
車運行制御装置であって、列車の進路に関する条件を与
える進路条件付与手段と、該進路条件付与手段により付
与された進路に該当するき電区間のそれぞれに電力変換
変電所を割り当てると共に、該割り当てられた電力変換
変電所と各き電区間とを電力制御可能な状態に固定する
割当固定手段と、該割当固定手段により電力変換変電所
の割当及び固定が完了したき電区間については、所定条
件が整うまでは当該割当固定の状態を解消できなくした
鎖錠の状態とする変電所鎖錠手段と、該鎖錠の状態にな
ったき電区間について、列車の進行方向を決定する進行
方向決定手段と、該鎖錠され、進行方向の決定されたき
電区間を列車を所定方向に運行制御可能な状態にあるき
電進路と認識して列車の運行制御をする列車運行制御手
段とを備えたことを特徴とする。
【0013】この列車運行制御装置によれば、従来鉄道
での列車の「進路」に対応する概念としての「き電進
路」を制御単位として列車の運行制御を実行する。この
「き電進路」は、電力変換変電所が割当・固定され、
「鎖錠」によって電力変換変電所を切り離せなくし、か
つ、列車の進行方向が決定されている「き電区間」によ
って形成される。なお、本発明にいう「鎖錠」の概念
は、ちょうど一般電気鉄道等の在来システムにおいて、
「信号機や転てつ機などを必要により電気的又は機械的
に操作することができないようにする」のと同じ概念で
ある。従って、「鎖錠」されたき電区間は、「解錠」の
手続きを経なければ、自由になることができない。
【0014】一方、割当固定手段により電力変換変電所
の割当及び固定がなされていないき電区間は、たとえ、
進路条件付与手段によって進路として指示されたとして
も、「き電進路」として認識されない。なぜならば、変
電所鎖錠手段は、割当固定手段により電力変換変電所の
割当及び固定が完了しているき電区間でなければ鎖錠を
行わず、進行方向決定手段は、鎖錠の状態にならなけれ
ばき電区間について列車の進行方向を決定せず、列車運
行制御手段は、鎖錠及び進路決定のなされたき電区間で
なければき電進路と認識して列車運行制御を実行しない
からである。
【0015】この様に、本発明において提案される「き
電進路」の概念は、列車の進行すべき経路を規定するも
のである点で従来の一般鉄道における「進路」と類似す
る概念であるが、電力変換変電所による制御が可能な状
態になっていることがさらに加重された新しい概念であ
る。
【0016】従って、本発明の列車運行制御装置によれ
ば、列車は、常に列車運行制御可能な状態が確実に確保
されたき電区間内においてしか運行制御を実行されるこ
とがなく、その様な状態が確保されていないき電区間へ
は進入してしまうことがないように制御されることにな
る。
【0017】この結果、常に電力変換変電所をき電区間
と固定しておく必要がなくなり、少ない数の電力変換変
電所の割当状態を変更しつつ効率のよい制御を行うこと
が可能になる。本発明ではまた、請求項2に記載した様
に、請求項1記載の列車運行制御装置において、さら
に、前記き電進路が複数連続して並んでいるとき、それ
らを一つのき電進路として連結し、き電進路同士を鎖錠
された状態にする連結鎖錠手段を備え、前記列車運行制
御装置は、該連結鎖錠手段によって一つに連結鎖錠され
たき電進路の全体に含まれる電力変換変電所同士を連係
して列車運行制御を行うことを特徴とする列車運行制御
装置をも完成している。
【0018】この請求項2記載の装置によれば、列車の
運行制御を行うに当り、き電進路を連結した大きなき電
進路を形成することができ、き電区間を渡る際の列車制
御をスムーズに行うことができる。また、この様なスム
ーズな制御を行うに当たって、連結される各き電区間に
は、必ず電力変換変電所が鎖錠・固定されており、どの
区間をとっても列車制御不能の状態は発生しない。ま
た、連結に当たっても鎖錠を行うことにより、き電進路
同士の連係が誤って切り離されてしまうということもな
い。
【0019】本発明においては、さらに、請求項3に記
載した様に、請求項2記載の列車運行制御装置におい
て、一つとして連結されたき電進路内で、既に列車が通
過し終えたき電区間があるか否かを判断する通過判断手
段と、該通過判断手段により、列車の通過し終えたき電
区間と判断されたき電区間については、前記連結鎖錠手
段による鎖錠を自動的に解く自動連結解錠手段と、該自
動連結解錠手段によって自動的に連結を解錠されたき電
区間についての電力変換変電所の鎖錠を解く自動変電所
解錠手段とを備え、前記割当固定手段は、該自動変電所
解錠手段によって鎖錠を解かれたき電区間に対する電力
変換変電所の割当及び固定を解く割当自動解消手段をも
備えていることを特徴とする列車運行制御装置をも完成
している。
【0020】この請求項3に記載した列車運行制御装置
によれば、一旦形成したき電進路内に含まれていても、
列車が通過し終えたき電区間は、自動連結解錠手段によ
って自動的に解錠されて他のき電区間との連結を解かれ
る。さらに、自動変電所解錠手段及び割当自動解消手段
によって、そのき電区間に割当・固定されていた電力変
換変電所が自動的に解き放たれた状態となる。そして、
変電所の割当固定状態から解き放たれたき電区間は、他
の列車のき電進路を形成することが可能になり、また、
解き放たれた電力変換変電所は、他のき電区間の制御に
使うこともできる様になる。この結果、後続列車の前進
可能な範囲が広がり、効率よい列車運行制御が可能にな
る。
【0021】さらに、本発明においては、請求項4に記
載した様に、請求項1〜請求項3のいずれか記載の列車
運行制御装置において、さらに、前記進路条件付与手段
が、現在のき電進路を変更する進路条件を付与する場合
には、該進路条件に基づくき電進路の変更が所定の禁止
規則に該当するか否かを確認する進路確認手段と、該進
路確認手段により、き電進路の変更が禁止規則に該当す
ると確認された場合には、当該き電進路の変更を禁止す
るき電進路変更禁止手段とを備えたことを特徴とする列
車運行制御装置をも完成している。
【0022】この請求項4記載の列車運行制御装置によ
れば、き電進路の変更指示(例えば列車の進行に合わせ
てき電進路を前へ送っていく指示など)があったとき、
この様なき電進路の変更が禁止規則に該当するか否かを
進路確認手段が判断し、禁止規則に該当する場合には当
該き電進路の変更は行わず、禁止規則に該当しない場合
にだけき電進路の変更を行う。
【0023】この禁止規則としては、例えば、き電進路
を変更しても、他の列車との位置関係や他の列車の状態
(停止中であるか走行中であるか等)から「危険を回避
できるか否か」とか、新たにき電進路に加えられるき電
区間に割り当てるべき電力変換変電所が「他のき電区間
の制御中になっていないか否か」等といった各種の条件
の内の少なくとも一つ以上が用意される。
【0024】また、本発明は、請求項5に記載した様
に、請求項1〜請求項4のいずれか記載の列車運行制御
装置において、さらに、各き電区間の境界を変更するき
電境界変更手段と、該き電境界変更手段によってき電区
間の境界を変更するとき、当該き電区間の境界の変更が
所定の禁止規則に該当するか否かを確認するき電境界確
認手段と、該き電境界確認手段により、き電区間の境界
の変更が禁止規則に該当すると確認された場合には、前
記き電境界変更手段にき電境界を変更させないき電境界
変更禁止手段とを備えたことを特徴とする列車運行制御
装置をも完成している。
【0025】この請求項5記載の列車運行制御装置によ
れば、き電区間の境界自体を変更できる鉄道システムに
おいて、き電区間の境界の変更の必要が生じた場合に、
当該変更が他の列車との関係で安全が確保される等の場
合に限って、当該変更を許可し、支障ある場合には変更
を禁止する。これによって、特開平4−185208号
で提案した様なき電区間の境界を変更しつつ列車の閉そ
く制御を行うシステムにおいて、効率ばかりでなく、安
全も十分に確保することができる。
【0026】また、本発明は、請求項6に記載したよう
に、請求項1〜請求項5のいずれか記載の列車運行制御
装置において、さらに、前記線路に沿って複数配設さ
れ、通過する列車からの情報を受け取る列車情報受取手
段と、各列車情報受取手段の受け取っている情報を電力
変換変電所で実施する列車運行制御のための情報として
各電力変換変電所に与えるとき、当該列車からの情報を
受け取った列車情報受取手段の配設位置に対応するき電
区間に対して割当・固定されている電力変換変電所に対
してだけ前記列車運行制御のための情報を与える列車情
報選択伝達手段とを備えたことを特徴とする列車運行制
御装置をも完成している。
【0027】この請求項6記載の列車運行制御装置によ
れば、各種制御の情報として列車情報受取手段から得ら
れる情報に基づいて、当該情報を得たき電区間に割当・
固定されている電力変換変電所にだけ、列車制御のため
の情報を与える。これは、電力変換変電所は、常に特定
のき電区間と固定されているわけではなく、また、き電
区間の境界自体も可変であるような場合には、自己の制
御範囲外の列車に関する情報が与えられると、誤った制
御を行う可能性があるからである。
【0028】例えば、ある電力変換変電所が制御してい
る列車は実際には十分に加速されているにもかかわら
ず、その電力変換変電所に対して他の電力変換変電所が
制御している減速中の列車の情報が間違って与えられる
と、さらに加速を行うといった誤った制御が起こる可能
性がある。これに対し、請求項6記載の列車運行制御装
置によれば、常に、交通整理のされた情報が与えられる
ので、こうした誤った制御を防止することができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を適用した実施例について説明
する。この実施例は、地上式リニア鉄道の実用線を想定
したものである。実施例は、図1の概念図に示すよう
に、地上式リニア鉄道において、各き電区間L1,L
2,L3,…に対応して配置される電力変換変電所SS
1,SS2,SS3,…と、これら各電力変換変電所S
S1,SS2,SS3,…(以下、代表して説明する場
合は単に「SS」とする)に対して、列車運行条件を与
える中央管理室CTLRMとからなる。中央管理室CT
LRMは、大型コンピュータシステムを中心に構成され
ている。
【0030】各電力変換変電所SSは、図2に示す様
に、中央管理室CTLRMから与えられるATC作動条
件QATC に基づいて速度制御曲線LVを生成する速度制
御曲線生成装置1と、この速度制御曲線生成装置1によ
り生成された速度制御曲線LVの範囲内においてリニア
モータカーLMCの位置・速度制御(フィードバック制
御による)を実行するためのランカーブRCを生成する
ランカーブ生成装置3と、地上一次コイルGCへ駆動電
力を供給する電力供給装置5と、この電力供給装置5の
電力供給状態をランカーブRCに基づいて制御する制御
コンピュータ7とを備える。なお、中央管理室CTLR
MからATC作動条件QATC が明示されないときは、そ
のき電区間に定められている最高速度がATC作動条件
として採用されることになる。
【0031】電力供給装置5は、列車駆動用の地上コイ
ルGCへ電力を供給する電力供給部5aと、後述の回生
ブレーキを機能させるため、地上コイルGCにおける起
電力を消費する大型抵抗器5bとを備えている。また、
制御コンピュータ7は、電力供給装置5を制御する位置
・速度制御部7aと、中央管理装置CTLRMとの間で
閉そく制御に関する各種の情報をやり取りしながら閉そ
く制御を実行する閉そく制御部7bとを備える。
【0032】なお、列車駆動用の地上コイルGCと並ん
で、列車浮上用の地上コイル(図示略)も配設されてい
る。電力変換変電所SSと接続されるのは、これら地上
コイルの内の列車駆動用のものの方だけであり、列車浮
上用のものは電力変換変電所SSとは接続されない。こ
の列車浮上用の地上コイルは、列車LMCが概ね100
km/h以上で走行すると、列車LMCが内蔵している
超電導磁石との電磁誘導作用により、列車LMCを浮上
させる磁場を形成するものである。
【0033】一方、列車駆動用地上コイルGCは、電力
変換変電所SSからの電力制御状態に応じて列車LMC
に推進力を与え、加速・減速制御を実行する。この場
合、減速に当たっては、列車LMCが走行している状態
において通電を停止し、列車LMCの超電導磁石との作
用によって地上コイルGCに発生した電力を電力変換変
電所SSにおいて商用電源へ戻すいわゆる回生ブレーキ
機能を利用する。また、減速をある程度以上急に行いた
い場合には、列車駆動用の地上コイルGC同士を短絡さ
せて地上コイルGCの部分で電力を消費させてしまう様
にする。また、急減速に当たっては、地上コイルGCか
ら電力変換変電所SSに戻される電力を上述の大型抵抗
器5bにて一気に消費する様にすることもある。これら
急減速に当たっての措置は、必要に応じて選択され、実
行される。
【0034】なお、速度制御曲線生成装置1の生成する
速度制御曲線LV及びランカーブ生成装置3の生成する
ランカーブRCは、いずれも、図3に示す様に、位置と
速度の情報として作成される。ここで、速度制御曲線L
Vは、LVa,LVbの様に二種類生成される。内側に
ある方の速度制御曲線LVaは、上述の地上コイルGC
の短絡又は電力変換変電所SSでの大型抵抗器5bによ
る電力消費で急減速をすべき条件を与えるものであり、
外側の速度制御曲線LVbは、後述する車載の非常ブレ
ーキシステムを使用した緊急停止をすべき条件を示して
いる。ランカーブRCは、これら速度制御曲線LVa,
LVbの内側になるように生成される。このランカーブ
RCを越えるときには、上述の様な回生ブレーキ機構等
の緩やかな減速制御が実行される。リニアモータカーL
MCは、このランカーブRCに沿って運転制御されるこ
とになるので、正常に位置・速度制御がなされている限
りは速度制御曲線LVを越えることはなく、ATCシス
テムが作動することがない。しかし、ATC作動条件が
急に変更されたり、何等かの原因で位置・速度制御が異
常となったときには、この速度制御曲線LVを越えてし
まうことがあり、その場合にはATCシステムが作動す
る。
【0035】また、各電力変換変電所SSは、鉄道線に
沿って設けられた情報中継基地11の内、それぞれの受
持つき電区間内にあるものと接続される。これら情報中
継基地11には、リニアモータカーLMCの実際の車速
Vや位置Pを検出する検出器13が接続されている。こ
の検出器13は、自己の受持ちとなる範囲内に在線して
いる列車から、数msecごとに車速V及び位置Pを検
出する様に構成されている。そして、情報中継基地11
はこの検出器13が検出した信号を電力変換変電所SS
の制御コンピュータ7に送信するように構成されてい
る。さらに、各情報中継基地11は、電力変換変電所S
Sの制御コンピュータ7が発信する列車制御信号(例え
ばリニアモータカーLMCに搭載されている車載ブレー
キシステム20への作動指示等)を中継する基地をも兼
ねている。
【0036】上述の外側の速度制御曲線LVbを越えて
しまった場合の緊急停止において使用するための車載の
非常ブレーキシステム20は、図4に示す様に、制御部
21と、この制御部21によって制御され、車輪WHを
昇降させる昇降アクチュエータ23と、同じく制御部2
1によって制御され、車輪WHに装着されたディスクブ
レーキ25を作動させるブレーキアクチュエータ27と
からなる。
【0037】電力変換変電所SSは、急減速を実行しよ
うとする場合、まず急減速をリニアモータカーLMCに
指示する。この指示によって、リニアモータカーLMC
の車載ブレーキシステム20の制御部21は、昇降アク
チュエータ23を作動させて車輪WHを下降させて車体
を車輪支持状態にする。そして、電力変換変電所SSで
は、当該き電区間との接続状態を保ったまま通電を停止
する。この結果、リニアモータカーLMC自体が、コイ
ル内を移動する磁石となり、コイル側に起電力が生じ
る。このとき、地上コイルGCと電力変換変電所SSと
は、大型抵抗器5bを介して接続された状態又は、地上
コイルGC同士が短絡された状態にされる。従って、地
上コイルGCに生じた起電力は、大型抵抗器5bを介し
て消費されるか、あるいは短絡されている地上コイル自
体によって消費される。これによって、リニアモータカ
ーLMCを急減速することができる。
【0038】一方、図3の外側の速度制御曲線LVbを
はみ出してしまった場合の様に、さらに緊急を要する場
合には、電力変換変電所SSは、リニアモータカーLM
Cに対して緊急停止を指示する。車載ブレーキシステム
20は、緊急停止の指示を受けると、まず、昇降アクチ
ュエータ23を作動させて車輪WHを下降させて車体を
車輪支持状態にし、続いてブレーキアクチュエータ27
を作動させてディスクブレーキ25による機械的な緊急
停止を実行する。このとき、電力変換変電所SSは、通
電を停止する。こうして、機械的制動により、リニアモ
ータカーLMCが緊急停止させられる。なお、この機械
的制動のときにも電力変換変電所SSが接続されたまま
通電停止をすることにより、上述の地上コイル自身によ
る電力消費又は大型抵抗器5bによる電力消費機能をも
併せて発揮する。
【0039】この車載ブレーキシステム20への作動指
示は、電力変換変電所SSの制御コンピュータ7による
次の様な制御処理によって実行される。制御コンピュー
タ7は、図5に示す様に、まず、速度制御曲線生成装置
1が生成した速度制御曲線LV(LVa,LVbの双
方)を取り込む(S10)。また、ランカーブ生成装置
3が生成したランカーブRCを取り込む(S20)。そ
して、中継基地11を介して受信したリニアモータカー
LMCの実際の車速V及び位置Pに関する情報を取り込
む(S30)。そして、この車速V及び位置Pに関する
情報に基づいて、現在時刻におけるリニアモータカーL
MCの位置・速度関係VPNOW を特定する(S40)。
【0040】次に、この特定した現在の位置・速度関係
VPNOW が速度制御曲線LV内に収まっているか否かを
判断する(S50)。収まっているならば、ランカーブ
RCに対して現在の位置・速度関係VPNOW が許容範囲
内に入っているか否かを判断する(S60)。ランカー
ブRCに対する許容範囲内に収まっていれば、そのまま
処理を終了する。一方、ランカーブRCに対する許容範
囲内に収まっていない場合には、フィードバック制御に
よって、車速VをランカーブRCに対する許容範囲内に
収まる方向へ変化させる(S70)。通常は、この様な
制御が繰り返される。
【0041】しかし、ステップS50において「NO」
と判定された場合には、その許容範囲を外れている程度
に応じて、急減速又は緊急停止を指示し(S80)、通
電を停止する(S90)。この急減速又は緊急停止の指
示により、リニアモータカーLMCの車載ブレーキシス
テム20が、上述の様にして、電気的な急減速又は機械
的な緊急停止の制御を実行する。
【0042】ここで、電気的な急減速用のブレーキを掛
ける条件としては、電力変換変電所SSが通電を停止し
ていても、き電区間に接続されていることが必要であ
る。リニアモータカーLMCの通過によって地上コイル
GCに生じる起電力を電力変換変電所SS内の電力供給
装置5に内蔵された回生ブレーキ用の大型抵抗器5a又
は電力変換変電所SS内で短絡された地上コイルGC自
身で吸収してやらないといけないからである。
【0043】また、実施例では、図6に示す様に、き電
線Lに沿って、複数の境界区分開閉器OS301,OS1
12,OS212,…(以下、代表して示すときは符号O
S)が配設されている。この境界区分開閉器OSの配設
間隔は、電力変換変電所、駅の配置、運行ダイヤなどか
ら、効率的な運行が図れる様に工夫されている。そし
て、これら各境界区分開閉器OSは、電力変換変電所間
に一つずつ配設された開閉器制御装置OSC01,OS
C12,OSC23,…により開閉制御される。
【0044】この結果、例えば図中まん中にある電力変
換変電所SS2の受持ちとなっているき電区間L2は、
境界区分開閉器OS112,…,OS323の開閉状態によ
り、最大L2L まで広げることができると共に、最小L
2S まで縮小することも可能である。
【0045】各開閉器制御装置OSC01,OSC1
2,OSC23,…は、電力変換変電所SS1,SS
2,SS3,…の閉そく制御部7bと接続されている。
この閉そく制御部7bからの制御指示に応じて、境界区
分開閉器OSを開閉制御し、各境界区分開閉器OSの開
閉制御状態をそれぞれの接続されている電力変換変電所
SS1,SS2,SS3,…の閉そく制御部7bへと送
信する。なお、前述の通過位置検出器13は、これら境
界区分開閉器OS301,OS112,OS212,…に対応
して配設されている。
【0046】また、実施例の鉄道交通システムの電力変
換変電所SSは、図7に示す様に、自己の受け持つべき
き電区間をLA,LB,…の様に複数個持つ場合があり
(代表的なのは駅構内のき電区間を制御する電力変換変
電所)、これら各き電区間LA,LB,LC,…と択一
的に連結できる様に、切換装置31が設けられている。
この切換装置31は、電力変換変電所SSを、一つのき
電区間に対してしか連結できない様に構成されているだ
けでなく、いずれのき電区間とも連結しない待機位置S
WOFF にすることもでき、通常は、この待機位置SWOF
F にされている。そして、待機位置SWOFF から制御可
能位置SWONに切り換えられて初めてき電区間への電力
制御が可能になる。この切換装置31は、電力変換変電
所SSの閉そく制御部7bと結ばれており、閉そく制御
部7bの指示する切換制御信号に基づいて切り換えられ
る。切換装置31により連結されたき電区間だけが、リ
ニアモータカーLMCの運行制御が可能なき電区間とな
る。
【0047】この様に、各き電区間Lは、境界区分開閉
器OSにてその境界を変更することができ、さらに、各
電力変換変電所SSは、複数のき電区間LA,LB,L
C,…の内の一つと切り換えて連結される様に構成され
ている。なお、本実施例では、この様な複数き電区間を
受け持つ場合に限らず、図6に符号311 ,312 ,3
3 と示した様に、本来受け持つべきき電区間が一つし
かない電力変換変電所SS1,SS2,SS3にもそれ
ぞれ切換装置が設けられる。
【0048】こうして、区分開閉器OSの開閉制御をし
てき電区間の境界を変更することにより、閉そく区間自
体の長さを可変とし、これによって後続列車の進行可能
な位置をより前方へ進めることができ、高効率の運転を
実行することができる。特に、こうした効率アップにお
いて、電力変換変電所SSをき電線Lに沿う方向に増加
しなくてもよい点で、設備コストの上昇を抑制しつつ高
効率運転が可能となるのが一つの特徴である。
【0049】また、電力変換変電所SSによる制御対象
となるき電区間LA,LB,LC,…を切換装置31で
切り換えるので、駅構内の様にき電区間が並列になって
いる区間に対して、電力変換変電所SSの数を増やさな
くてよい。この結果、設備面でのコストダウンを図りつ
つ高効率運転を実現することができる。
【0050】ところが、この様な高効率運転を実現する
ことで、電力変換変電所SSはき電区間に固定されてい
るわけではなくなったので、このままでは、制御不能な
き電区間へ列車が進入してしまったり、境界の変更によ
って後続列車が急停車を余儀なくされたりといった弊害
が生じるおそれがある。そこで、その様な弊害を除去す
るため、実施例では、次の様なき電進路形成等のための
制御処理を行うこととしている。
【0051】この制御処理の前提として、中央管理室C
TLRMにおいて、各電力変換変電所SSの切換装置3
1に対して状態を変化させるべき条件にあるか否かが判
断され、必要に応じてその変化の指示が発せられる。状
態を変化させる条件としては、例えば、あるき電区間に
停車している列車を発進させるべき条件になったかと
か、逆に、ある列車の停車が確認されたときに当該列車
の制御をしていた電力変換変電所を他の列車の制御のた
めに割当変更すべき条件になったかといった具合いに、
種々のものがある。
【0052】一方、電力変換変電所SSの閉そく制御部
7bは、この様な変化条件が指示されてきたか否かを判
断している(S110)。そして、状態変化が指示され
た場合には(S110;YES)、当該指示は切換装置
31を待機位置SWOFF から制御位置SWONへ切り換え
る様な変化であるか否かを判断する(S120)。「Y
ES」と判断された場合には、切換装置31に対して待
機位置SWOFF から制御位置SWONへの切換を指示する
(S130)。そして、切換の完了を待つ(S14
0)。切換が完了したら(S140;YES)、これに
よって制御可能となったき電区間を、さらに所定の条件
が整うまでは電力変換変電所SSと切り離せなくする
「変電所鎖錠」の処理を実行する(S150)。また、
この「変電所鎖錠」の状態になったき電区間に対して、
列車進行方向を決定することにより「き電進路」を形成
する(S153)。そして、新たに形成された「き電進
路」が隣の「き電進路」に在線する列車の運行制御に用
いるべきものである場合には、これらき電進路同士の連
係をとるための「連結鎖錠」の処理を実行する(S15
5)。
【0053】一方、切換装置31に対する状態変化の指
示が、制御位置SWONから待機位置SWOFF への変化で
あるならば(S120;NO)、まず、「連結解錠」の
処理を行って、電力変換変電所SSの切り離しを行うべ
き「き電区間=き電進路」を他の「き電進路」から切り
離す(S157)。次に、「変電所解錠」の処理を行っ
て、該当する「き電区間」に対し、電力変換変電所の切
り離しが可能な状態にする(S159)。そして、これ
らの解錠処理の後で、該当する切換装置31に対して制
御位置SWONから待機位置SWOFF への切換を指示する
(S160)。そして、切換の完了を待ち(S17
0)、次の処理に進む。
【0054】また、こうしてき電区間について「変電所
鎖錠」,「変電所解錠」,「連結鎖錠」及び「連結解
錠」の各処理を行った上で、さらに、自動復位の処理を
実行する(S200)。この自動復位の処理は、情報中
継基地11から得られる車速V及び位置Pの情報に基づ
いて、図9に示す様な手順で実行される。
【0055】この自動復位処理においては、まず、き電
進路内で列車が既に通過し終えたき電区間があるか否か
を判断する(S210)。そして、列車が既に通過し終
えたき電区間については、「復位」、即ち、電力変換変
電所を待機状態に戻すべき旨の指示を行う(S22
0)。この結果、まず、「連結解錠」の処理が実行され
(S230)、続いて「変電所解錠」の処理が実行され
る(S240)。こうして、き電区間と電力変換変電所
との切り離しが可能な状態が構成される。そして、これ
らの処理の後、切換装置31に制御位置SWONから待機
位置SWOFF への切換が指示できる様になり(S25
0)、待機位置SWOFF への切り換えの完了を待ってメ
インルーチンへ戻る(S260)。
【0056】こうして、き電区間について「変電所鎖
錠」,「変電所解錠」,「連結鎖錠」「連結解錠」及び
「自動復位」の各処理がなされたら、これらの処理の後
の新たなき電進路の全体に対して列車運行制御を実行す
る(S300)。なお、この列車運行制御の処理は、位
置・速度制御部7aによる列車の速度制御と、閉そく制
御部7bが他の電力変換変電所と連係して実行する閉そ
く制御の両方を含む。
【0057】なお、自動復位の処理を実行するようにし
てあるので、複数の「き電区間」から全体の「き電進
路」が構成されている場合には、列車はき電進路の一番
後ろのき電区間に在線した状態になる。従って、後続列
車に対する閉そく制御は、き電進路の一番後ろのき電区
間を基準に実行されるようになる。一方、き電進路の全
体は連結鎖錠の状態にあるから、前方から逆方向へ走っ
てくる列車がある場合には、当該前方の列車に対しては
き電進路の全体を基準に閉そく制御がなされることにな
る。
【0058】また、き電進路内の列車の運行制御は、前
述した様に、速度制御曲線生成装置1が速度制御曲線L
Vを生成し、ランカーブ生成装置3がこの速度制御曲線
LVの内側にランカーブRCを生成し、このランカーブ
RCに基づいて、電力供給装置5を介しての位置・速度
制御をするといった形で実行される。
【0059】なお、上記図8の制御処理において、S1
10にて「NO」と判断された場合には、S120以下
のステップを飛ばしてS200以下のステップへ直接進
む。次に、これらき電進路形成等のための制御処理の内
容を一層明らかにするため、き電進路の概念、及び鎖
錠,解錠の概念を、図10〜図13の具体例において説
明する。
【0060】まず、停車中のある列車を、一つのき電区
間内で発進させ、当該き電区間の端で停止させる制御の
例を図10,図11にて説明する。図10(A)は、現
在の状態として、第1のき電区間L1に列車(リニアモ
ータカー)LMCが停止している状態を示す。このと
き、当該第1のき電区間L1の制御を受け持つべき第1
の電力変換変電所SS1においては、切換装置311
待機位置SWOFF とされている。従って、き電区間L1
には電力変換変電所の割当・固定がなされてなく、き電
進路も形成されていない。列車LMCは、このとき、車
輪WHにて接地し、ディスクブレーキ25にて車輪WH
をロックした状態、即ち停留状態になっている。この状
態において、列車LMCを発進させる必要が生じたこと
が中央管理室CTLRMから電力変換変電所SS1に指
示されると(S110,S120:YES)、電力変換
変電所SS1の閉そく制御部7bは、該当する切換装置
311 に制御状態SWONに切り換える様に指示する(S
130)。この結果、図10(B)に示す様に、第1の
き電区間L1に対して、第1の電力変換変電所SS1が
割当・固定された状態になる。
【0061】そして、この割当・固定が完了すると(S
140;YES)、図10(C)に示す様に、第1のき
電区間L1を「変電所鎖錠」の状態にすると共に進行方
向を決定して「き電進路1」を形成する(S150〜S
155)。そして、この「き電進路1」に対して列車運
行制御が実行され(S300)、図11(A)に示す様
に、これに対応する速度制御曲線LV1及びランカーブ
RC1が生成され、第1の電力変換変電所SS1による
列車LMに対する位置・速度制御が実行される。
【0062】こうして、列車LMCが、第1の電力変換
変電所SS1による位置・速度制御によって、「き電進
路1」の端まで来ると、減速・停止が行われ、図11
(B)に示す様に、列車LMCは停留状態となる。こう
なると、中央管理室CTLRM側では、第1の電力変換
変電所SS1は待機状態に復位させてよいと判断し、そ
の旨の指示をする。これを受けた電力変換変電所SS1
の閉そく制御部7bは、まず、き電進路1についての
「変電所解錠」の処理を実行し(S159)、続いて切
換装置311 に対して待機位置SWOFF への復位を指示
する(S160)。これによって、切換装置311 は待
機位置SWOFF に切り換えられ、第1の電力変換変電所
SS1が第1のき電区間L1から解き放たれ、図11
(C)に示す様にき電進路が解消した状態になる。
【0063】次に、現在第1のき電区間L1を走行中の
列車LMCを、さらに、第2のき電区間L2もそのまま
走行させる必要の生じた場合の制御例を図12,図13
にて説明する。現在、図12(A)に示す様に、第1の
電力変換変電所SS1は、切換装置311 にて第1のき
電区間L1に割当・固定されており、この第1のき電区
間L1は「き電進路1」として鎖錠されているとする。
そして、このとき、第2のき電区間L2には、第2の電
力変換変電所SS2は割当も固定もなされてなく、第2
のき電区間L2自体は解錠された状態になっているとす
る。
【0064】この状態において、中央管理室CTLRM
からき電区間L2をも含めて大きなき電進路を形成すべ
き旨の指示がなされると、第2の電力変換変電所SS2
の閉そく制御部7bは、切換装置312 に対して、制御
位置SWONへの切換を指示する(S130)。
【0065】すると、図12(B)に示す様に、まず、
第2の電力変換変電所SS2の切換装置312 が待機位
置SWOFF から制御位置SWONへと切り換えられる。そ
して、第2のき電区間L2に対して第2の電力変換変電
所SS2が割当・固定される。
【0066】この割当・固定が完了すると(S140;
YES)、「変電所鎖錠」の処理が実行されて割当固定
状態の解消ができないようになり(S153)、図12
(C)に示す様に、第2のき電区間L2により一旦「き
電進路2」が形成される。そして、さらにこの「き電進
路2」を「き電進路1」と「連結鎖錠」して一体とし、
新たに一つの「き電進路1&2」を形成する(S15
5)。
【0067】この「き電進路1&2」は、電力変換変電
所SS1,SS2の連係の下、あたかも一つのき電区間
であるかの様に連続して列車の運行制御が実行されるよ
うになる(S300)。その結果、図13(A)に示す
様に、「き電進路1&2」に対する速度制御曲線LV1
&2及びランカーブRC1&2が生成され、第1,第2
のき電区間の境界で列車LMCを停車させることなく第
2のき電区間L2の端までそのまま列車LMCを走行さ
せる様に位置・速度制御が実行される。
【0068】こうして位置・速度制御が行われると、そ
の内に列車LMCが、第1のき電区間L1を通過し終え
る。従って、自動復位の処理(S200)が実行され、
第1の電力変換変電所SS1が第1のき電区間L1から
切り離し可能な「連結解錠」及び「変電所解錠」の状態
とされ(S230,S240)、「き電進路1」を構成
するに当たって割当固定されていた電力変換変電所SS
1が切り離される。これらの自動復位処理の結果、「き
電進路」は、図13(B)に示す様に、「き電進路1&
2」から「き電進路2」のみに縮小される。また、速度
制御曲線及びランカーブは、それぞれLV2,RC2に
変更される。
【0069】この様に、ランカーブRCは、必ず、「き
電区間」に対して電力変換変電所SSが割当・固定さ
れ、「き電進路」が形成された状態で、当該「き電進
路」に対して生成される。従って、ランカーブRCに従
って位置・速度制御を行っていく上で、制御不能区間が
発生しない。この結果、本実施例によれば、列車の運転
制御を常に安全に実行することができる。
【0070】ここまでの制御処理は、地上式リニア鉄道
の全体に対して列車が1編成だけで走行している場合に
は、必要にして十分なものである。しかし、2編成以上
で走行する実際の商用リニア鉄道を考える場合には、ま
だ十分ではない。そこで、実際の商用リニア鉄道にさら
に発展させるための制御処理を説明する。
【0071】この制御処理は、図14〜図17のフロー
チャートに従って実行される。この制御処理では、中央
管理室CTLRMは、まず、図14に示す様に、き電進
路の変更又はき電区間の境界の変更が必要になったか否
かを判断する(S410)。変更の必要がなければその
まま処理を終了する。一方、変更の必要が生じた場合に
は(S410;YES)、当該変更の内容が予め定めて
ある絶対的な禁止規則に該当するか否かを判断する(S
420)。
【0072】例えば、次の様な変更内容である場合には
絶対的な禁止規則に該当することになる。 [1] 現在、列車に対して緊急停止制御を実行してい
る場合には、すべての変更内容が絶対的な禁止規則に該
当する。緊急停止を正常に行えなくなるおそれがあるか
らである。
【0073】[2] 電力変換変電所に対するき電区間
の割当の変更に該当するとき、その変更内容が、そもそ
も、当該電力変換変電所が受け持つことの可能なき電区
間以外のき電区間への割当を求めるものである場合に
は、当該変更内容は禁止規則に該当する。その様なき電
区間に当該電力変換変電所を割り当てるのは不可能だか
らである。
【0074】[3] 既に電力変換変電所を割当・固定
されているき電区間に対する境界の変更内容が、き電区
間の長さを長さ「0」又は「負」とするような内容であ
る場合には、禁止規則に該当する。この様な要求はあり
えず、そもそも誤った要求だからである。
【0075】[4] 指示された変更内容でき電区間の
境界を変更した後の新たな境界の位置に該当する開閉器
が閉故障状態にある場合には、当該変更内容は禁止規則
に該当する。閉故障であるため、その開閉器を開くこと
ができず、新たな境界を形成できないからである。
【0076】[5] き電区間の境界を変更した場合
に、開放故障の開閉器がき電区間内に発生する場合に
は、当該変更の内容は禁止規則に該当する。一つのき電
区間は一つにつながっていなければならないからであ
る。従って、この様な開放故障の開閉器が存在する場合
は、その補修が完了するまでは、当該開放故障の開閉器
が常にき電区間の境界になるように境界設定がなされな
ければならないことになる。
【0077】そのほか、これら以外でも、必要と考えら
れる各種の絶対的な禁止規則のいずれかに該当する場合
には、その様な「き電進路の変更」又は「き電区間の境
界の変更」は、許可しない(S420→S430)。一
方、この様な絶対的な禁止規則に該当しない場合には、
さらに、以下の様にして相対的な禁止規則に該当しない
か否かが判断されながら、変更の許可又は不許可の措置
が取られていく。
【0078】絶対的な禁止規則に該当しないという場合
には、まず、当該「き電進路又はき電区間の境界の変
更」が、き電進路の先頭を後ろへ「引き戻し」をする様
な変更か、き電進路の先頭をさらに前方へ「先送り」す
るような変更なのかを判断する(S440)。
【0079】ここで、引き戻しは、図18(A)の様な
場合に必要となる。図において、第1の電力変換変電所
SS1は境界P1−P2間のき電区間を制御しており、
第2の電力変換変電所SS2は境界P2−P3間のき電
区間を制御している。そして、B列車LMCB が、第1
の電力変換変電所SS1と第2の電力変換変電所SS2
の境界P2に近付きつつある。ところが、第2の電力変
換変電所SS2はA列車LMCA を制御中であるため、
このままではB列車LMCBは第2の電力変換変電所S
S2の制御エリアには進入することができず、減速しな
ければならない。ここで、第2の電力変換変電所SS2
と第3の電力変換変電所SS3の境界P3をP3’の位
置へ引き戻すことにより、A列車LMCA を第2の電力
変換変電所SS2の制御エリアから取り除いてやれば、
B列車LMCBは減速・停止することなく第2の電力変
換変電所SS2の制御エリアに進入できる。この様な場
合に、引き戻しが有効となる。
【0080】一方、先送りは、図18(B)の様な場合
に必要となる。図18(A)の場合と同様に、B列車L
MCB は第1の電力変換変電所SS1と第2の電力変換
変電所SS2の境界P2に近付きつつあるが、第2の電
力変換変電所SS2はA列車LMCA を制御中であるた
め、このままではB列車LMCB は第2の電力変換変電
所SS2の制御エリアには進入することができず、減速
しなければならない。ここで、境界P2をP2’の位置
まで先送りしてやれば、第1の電力変換変電所SS1の
制御エリアが広がり、その分だけB列車LMCBは減速
・停止することなく第2の電力変換変電所SS2の制御
エリアへ近付くことができる。この様な場合に、先送り
が有効となる。
【0081】なお、図18の(A),(B)のケースで
は、引き戻しも先送りもいずれも実行できる。但し、さ
らに第3の電力変換変電所SS1にも制御対象列車が在
線している場合には、(B)の先送りしか実施できな
い。即ち、引き戻しも先送りも可能なケースもあるし、
先送りしかできないケースもあり、引き戻し・先送りの
選択は、個別のケースに即して決定されることになる。
【0082】「引き戻し」に該当する場合には、図15
の方へ進み、当該「引き戻し」によってき電進路から除
外されることとなる部分を含むき電区間内に列車が在線
しているか否かを判断する(S450)。在線している
列車がなければ、その様な「引き戻し」はそのまま許可
する(S450→S460)。
【0083】一方、「引き戻し」によりき電進路から除
外される部分を含むき電区間内に列車が在線している場
合には(S450;YES)、当該列車が前方のき電区
間に進入してもよいか否かを判断する(S470)。前
方のき電区間内に進入してもよい場合には(S470;
YES)、さらに、「引き戻しが制御対象列車を飛び越
えることとなるか否か」を判断する(S480)。即
ち、引き戻しを指示されたき電進路の制御対象となって
いる列車が、き電進路の先頭が引き戻されることによっ
て新たに形成されるき電進路からはみ出す様な状態とな
るか否かを判断する。制御対象列車を飛び越すような引
き戻しでない場合には(S480;NO)、その様な
「引き戻し」をそのまま許可する(S480→S46
0)。
【0084】これに対し、制御対象列車を飛び越すよう
な引き戻しである場合には(S480;YES)、ま
ず、上述したステップS130〜ステップS150及び
ステップS190の処理を実行して前方のき電区間と現
在のき電進路とを「連結鎖錠」して列車の位置・速度制
御及び閉そく制御を行うべき新たなき電進路を形成する
処理を実行し(S490)、それが完了してから(S5
00;YES)、「引き戻し」を許可する(S500→
S460)。この様に飛び越しをされる列車のために前
方のき電区間が確保されてから引き戻しが行われるの
で、当該飛び越された列車が制御不能に陥ることがな
い。
【0085】一方、ステップS470において、前方の
き電区間に進入してはならないと判断された場合には、
次の様な処理を実行する。ここで、前方のき電区間に進
入してはならない状態というのは、前方のき電区間が他
の列車のために閉そくされている場合である。
【0086】前方のき電区間が他の列車のために閉そく
されている場合には(S470;NO)、「引き戻し」
を実行したときに、き電進路の先頭が、引き戻し区間に
いる列車の安全制動が可能な範囲を侵す位置まで引き戻
されることになるか否かを判断する(S510)。そし
て、この判断で「YES」、即ち、「引き戻し」が安全
制動範囲を侵すと判断された場合には、当該「引き戻
し」を許可しない(S510→S430)。一方、ステ
ップS510の判断で「NO」、即ち、「引き戻し」が
安全制動範囲を侵すことはないと判断された場合には、
当該「引き戻し」を許可する(S510→S460)。
【0087】一方、ステップS440の判断で、変更内
容が「先送り」に該当すると判断された場合には、図1
6の制御処理へ進み、当該「先送り」によって食い込ま
れることとなるき電区間が、逆方向に列車を走らせるた
めの制御を行うべく列車運行制御を行っている区間でな
いかを判断する(S520)。逆方向、即ち、「YE
S」と判断された場合には、さらに、先送りしても前方
区間を逆方向に走行してくる列車の安全制動範囲に食い
込まないか否かを判断する(S530)。そして、この
判断で「YES」、即ち、「先送り」が前方き電区間の
列車の安全制動範囲を侵すと判断された場合には、当該
「先送り」を許可しない(S530→S430)。一
方、ステップS530の判断で「NO」、即ち、「先送
り」しても安全制動範囲を侵すことはないと判断された
場合には、当該「先送り」を許可する(S530→S5
40)。
【0088】これに対し、ステップS520において
「NO」、即ち、前方き電区間は逆方向に列車を走行さ
せる様な制御状態にないと判断された場合には、前方き
電区間に割り当てられるべき電力変換変電所は、現在、
列車の位置・速度制御を実施している最中か否かを判断
する(S550)。そして、ステップS550にて「N
O」と判断された場合、例えば、前方き電区間には電力
変換変電所が割り当てられておらず、どの列車の閉そく
区間にも当たらない場合などにおいては、「先送り」の
指示をそのまま許可する(S550→S540)。
【0089】一方、ステップS550にて「YES」と
判断された場合には、さらに、「先送り」を実施した場
合に、き電進路の先頭が前方き電区間に在線している列
車を飛び越えてしまわないか否かを判断する(S56
0)。飛び越えない場合には、「先送り」の指示をその
まま許可する(S560→S540)。しかし、飛び越
える場合には、さらに、次の判断を行う。
【0090】次の判断では、いま「先送り」にて区間を
伸ばそうとしている方のき電進路(延長側き電進路)の
先頭のき電区間に列車が在線しているか否かを判断する
(S570)。列車が存在していれば、「先送り」は不
許可とする(S570→S430)。このステップS5
70にて「NO」と判定されるためには、延長側き電進
路に在線している列車(以下、「後方列車」という)
が、延長側き電進路の先頭のき電区間よりも一つ以上後
ろのき電区間内にいなければならない。即ち、後方列車
と前方列車との間に干渉地帯となるき電区間が一つ以上
存在する場合に「NO」と判断される。この場合には、
さらに、次の判断をする。
【0091】この判断は、この後方列車の安全制動範囲
よりも先に、少なくとも一つ以上の開閉器が設置されて
いるか否かを判断する(S580)。そして、その様な
開閉器が一つも存在しない場合には、「先送り」を許可
しない(S580→S430)。一方、その様な開閉器
(以下、「中間開閉器」という)が一つでも存在するな
らば、次の様に図17に示す処理を実行する。
【0092】まず、「中間開閉器」と後方列車との間に
あって、現在開放とされている開閉器を閉に切り換える
と共に、当該中間開閉器を開放にして、中間開閉器の位
置にき電区間の境界が来るようにする(S590)。そ
して、図17の処理へ進み、この中間開閉器の位置で、
それより前方のき電区間を後方列車のき電進路から「連
結解錠」の状態にする(S600,S610)。次に、
この「連結解錠」の状態にされたき電区間を、前方の列
車のためのき電進路に「連結鎖錠」する(S620,S
630)。そして、その後で、「先送り」を許可する
(S630→S540)。
【0093】以上の様にして、き電進路又はき電境界を
変更する必要が生じたとき、その変更内容がまず、絶対
的な禁止規則に該当している場合には、変更を許可しな
い。そして、絶対的な禁止規則に該当しない場合であっ
ても、具体的列車運転状態からして、相対的に禁止すべ
き規則に該当する場合には、やはりき電進路の変更等を
許可しない。この結果、安全を確保出来ないようなき電
進路の変更やき電境界の変更がなされることがなくな
り、高効率運転を実施するに当たって、まず、安全を確
保し、そして高効率運転を実現するという顕著な作用・
効果を奏することができる。
【0094】次に、この禁止規則についての判断を行い
ながらき電進路等の変更を行っていく具体例を説明す
る。図19(A)に示す様に、現在、き電区間L1,L
2,L3のそれぞれに、電力変換変電所SS1,SS
2,SS3が割当・固定され、き電進路1,き電進路2
及びき電進路3が鎖錠されて、「き電進路1&2&3」
が形成されているとする。そして、列車LMCは、現
在、第1のき電区間L1内に在り、その安全制動範囲B
RKSFが第2のき電区間L2の途中までになっていると
する。このとき、き電進路の「引き戻し」が指示される
と、上述の各種判断がなされる。
【0095】そして、「引き戻し」が、第3のき電区間
だけの場合には、同図に示す様に、前方のき電区間L4
に先行列車LMCF がある状態であっても、この「引き
戻し」を実行した結果が後方列車LMCの安全制動範囲
を侵さないから、この「引き戻し」は許可され、図19
(B)に示す様に、き電進路が変更される。なお、第3
のき電区間L3の先頭境界位置を引き戻す場合について
も同様の結果となる。
【0096】一方、図20に示す様に、前方のき電区間
L4に先行列車LMCF があり、この「引き戻し」を実
行すると後方列車LMCの安全制動範囲BRKSFを侵す
場合には、この「引き戻し」は許可されない。次に、こ
の様な、き電進路の変更、き電区間の境界の変更等を行
う様にした結果、各電力変換変電所で列車の位置・速度
制御を行うに当たって、さらに具備することが望ましい
構成を説明する。これは、各き電区間の開閉器間に設け
られた検出器13及び情報中継基地11からの情報の流
れを調整するための構成である。
【0097】この構成は、図21に示す様にして実現さ
れる。即ち、各情報中継基地11から各電力変換変電所
SSが車速V及び位置Pを受信した場合に、どの通過位
置検出器からの情報を位置・速度制御に用いてもよいか
否かについては、各開閉器OSの開閉状態を監視してい
る閉そく制御部7bが判断する様になっている。従っ
て、各電力変換変電所SSでは、閉そく制御部7bが、
開閉器OSの開閉状況を読み込み(S710)、さらに
自己の受持ち範囲内にある各情報中継基地11からの受
信情報V,Pを全て取り込む(S720)。そして、こ
れら取り込んだ受信情報の発信基地が、開閉器OSの開
閉状態からして位置・速度制御部7aにて位置・速度制
御のために使用してよい情報であるか否かを判断する
(S730)。使用してもよい検出器からの情報である
場合には、これを位置・速度制御のための情報として採
用し(S740)、そうでない場合には採用しない(S
750)。
【0098】この処理を図22に示す例について説明す
る。この例は、第1の電力変換変電所SS1が、図示の
「閉そく境界」の位置まで列車LMCA を直進させる様
に形成された「き電進路」に割当・固定されており、第
2の電力変換変電所SS2が、当該「閉そく境界」の前
方にある列車LMCB の方のき電線路に割当・固定され
ており、列車LMCC が在線する分岐線路の方にはいず
れの電力変換変電所も割当・固定されていない状態につ
いてのものである。また、検出器13A は、分岐点PB
の手前までの部分を、検出器13B はこの分岐点PBか
ら閉そく境界までの部分を監視する様に設置されてい
る。そして、検出器13C は、閉そく境界よりも先の図
示実線の部分(列車LMCB が在線する部分)を、検出
器13D は、分岐点PBと閉そく境界との間の図示点線
の部分を、検出器13E は、閉そく境界よりも先の図示
点線の部分(列車LMCC が在線する部分)を監視する
様に設置されている。
【0099】図示の状態では、第1の電力変換変電所S
S1は、その閉そく制御部7bによって、検出器13A
,13B からの情報だけが位置・速度制御に使用可能
であることを理解する。従って、図示の状態では、第1
の電力変換変電所SS1の位置・速度制御部7aでは、
これらの検出器13A ,13B から取り込んだ情報だけ
が位置・速度制御に使用され、それら以外の検出器13
C 〜13E からの情報は使用されない。従って、実際に
は列車LMCA が走行中であるのに、停車中の列車LM
CC の情報に基づいて列車LMCA の方を停車中と誤認
識してしまい、「さらに加速する」といったことが避け
られる。
【0100】同様に、第2の電力変換変電所SS2は、
検出器13C からの情報だけが位置・速度制御に使用可
能であることを理解し、その情報だけを使用して位置・
速度制御を実行する。従って、第2の電力変換変電所S
S2においても、他の列車LMCA ,LMCC に関する
情報による誤った制御が行われることがない。
【0101】なお、どの検出器の情報を用いるべきか
は、開閉器OSの開閉状態や、電力変換変電所とき電区
間との割当・固定の状態が変更されると、それに応じて
変化することになる。以上、本発明の実施例を説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
本発明の要旨を逸脱しない限り種々なる態様に変形する
ことが可能である。
【0102】例えば、リニア鉄道に適用する場合、実施
例の様な地上制御に限らず、車上制御のシステムに適用
しても構わない。また、リニア鉄道でなくても、必要最
小限の区間にだけ給電をしつつ列車の運転制御を実施す
るといったシステムであれば、在来の一般電気鉄道に対
して本発明を適用することも可能である。
【0103】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の列車運行
制御装置によれば、地上式リニア鉄道などのように、必
要区間のみに電力を供給して列車の運行制御を行う鉄道
交通システムにおいて、列車の安全を確保しながら、少
ない数の電力変換変電所で効率のよい列車運行制御を実
現することができる。
【0104】そして、請求項6に記載した列車運行制御
装置によれば、この様な低コストの高効率運転を実施す
るに当り、新たに発生する誤った制御の可能性をも排除
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例におけるシステムの全体構成図であ
る。
【図2】 実施例におけるシステムの要部構成図であ
る。
【図3】 実施例で生成する速度制御曲線及びランカー
ブの関係を示す模式図である。
【図4】 実施例における車載ブレーキシステムの構成
図である。
【図5】 実施例における自動速度制御処理のフローチ
ャートである。
【図6】 実施例におけるき電区間の境界変更に関する
構成の説明図である。
【図7】 実施例における電力変換変電所におけるき電
区間との接続・開放に関する構成の説明図である。
【図8】 実施例におけるき電進路及び閉そく区間の形
成に関する制御処理のフローチャートである。
【図9】 図8のフローチャート中の自動復位処理のフ
ローチャートである。
【図10】 実施例におけるき電進路の概念、割当・固
定の概念、鎖錠,解錠の概念及び閉そく区間の関係を示
す説明図である。
【図11】 実施例におけるき電進路の概念、割当・固
定の概念、鎖錠,解錠の概念及び閉そく区間の関係を示
す説明図である。
【図12】 実施例におけるき電進路の概念、割当・固
定の概念、鎖錠,解錠の概念及び閉そく区間の関係を示
す説明図である。
【図13】 実施例におけるき電進路の概念、割当・固
定の概念、鎖錠,解錠の概念及び閉そく区間の関係を示
す説明図である。
【図14】 実施例におけるき電進路又はき電区間の境
界を変更する場合に制御処理のフローチャートである。
【図15】 実施例におけるき電進路又はき電区間の境
界を変更する場合に制御処理のフローチャートである。
【図16】 実施例におけるき電進路又はき電区間の境
界を変更する場合に制御処理のフローチャートである。
【図17】 実施例におけるき電進路又はき電区間の境
界を変更する場合に制御処理のフローチャートである。
【図18】 実施例におけるき電進路の引き戻しと先送
りの有効なケースに関する具体例の説明図である。
【図19】 実施例におけるき電進路の引き戻しにおけ
る許可・不許可に関する具体例の説明図である。
【図20】 実施例におけるき電進路の引き戻しにおけ
る許可・不許可に関する具体例の説明図である。
【図21】 実施例における位置・速度制御に使用可能
な情報の特定に関する制御処理のフローチャートであ
る。
【図22】 実施例における位置・速度制御に使用可能
な情報の特定に関する具体例の説明図である。
【符号の説明】
1・・・速度制御曲線生成装置、3・・・ランカーブ生
成装置、5・・・電力供給装置、7・・・制御コンピュ
ータ、7a・・・位置・速度制御部、7b・・・閉そく
制御部、11・・・情報中継基地、13・・・検出器、
20・・・車載ブレーキシステム、21・・・制御部、
23・・・昇降アクチュエータ、25・・・ディスクブ
レーキ、27・・・ブレーキアクチュエータ、31・・
・切換装置、CTLRM・・・中央管理室、GC・・・
地上コイル、LMC・・・リニアモータカー、OS・・
・境界区分開閉器、WH・・・車輪。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−185208(JP,A) 特開 平4−46505(JP,A) 特開 平3−207203(JP,A) 特開 平5−22806(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60L 13/03 B61L 23/14 JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のき電区間の連続として構成される
    線路と、 該線路に沿って配置された複数の電力変換変電所とを備
    え、 各電力変換変電所にき電区間の内の一つを受持たせ、各
    電力変換変電所単位でき電区間に対する電力制御を行い
    つつ列車の運行を制御する鉄道交通システムに適用され
    る列車運行制御装置であって、 列車の進路に関する条件を与える進路条件付与手段と、 該進路条件付与手段により付与された進路に該当するき
    電区間のそれぞれに電力変換変電所を割り当てると共
    に、該割り当てられた電力変換変電所と各き電区間とを
    電力制御可能な状態に固定する割当固定手段と、 該割当固定手段により電力変換変電所の割当及び固定が
    完了したき電区間については、所定条件が整うまでは当
    該割当固定の状態を解消できなくした鎖錠の状態とする
    変電所鎖錠手段と、 該鎖錠の状態になったき電区間について、列車の進行方
    向を決定する進行方向決定手段と、 該鎖錠され、進行方向の決定されたき電区間を列車を所
    定方向に運行制御可能な状態にあるき電進路と認識して
    列車の運行制御をする列車運行制御手段とを備えたこと
    を特徴とする列車運行制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の列車運行制御装置におい
    て、さらに、 前記き電進路が複数連続して並んでいるとき、それらを
    一つのき電進路として連結し、き電進路同士を鎖錠され
    た状態にする連結鎖錠手段を備え、 前記列車運行制御装置は、該連結鎖錠手段によって一つ
    に連結鎖錠されたき電進路の全体に含まれる電力変換変
    電所同士を連係して列車運行制御を行うことを特徴とす
    る列車運行制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の列車運行制御装置におい
    て、 一つとして連結されたき電進路内で、既に列車が通過し
    終えたき電区間があるか否かを判断する通過判断手段
    と、 該通過判断手段により、列車の通過し終えたき電区間と
    判断されたき電区間については、前記連結鎖錠手段によ
    る鎖錠を自動的に解く自動連結解錠手段と、 該自動連結解錠手段によって自動的に連結を解錠された
    き電区間についての電力変換変電所の鎖錠を解く自動変
    電所解錠手段とを備え、 前記割当固定手段は、該自動変電所解錠手段によって鎖
    錠を解かれたき電区間に対する電力変換変電所の割当及
    び固定を解く割当自動解消手段をも備えていることを特
    徴とする列車運行制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれか記載の列
    車運行制御装置において、さらに、 前記進路条件付与手段が、現在のき電進路を変更する進
    路条件を付与する場合には、該進路条件に基づくき電進
    路の変更が所定の禁止規則に該当するか否かを確認する
    進路確認手段と、 該進路確認手段により、き電進路の変更が禁止規則に該
    当すると確認された場合には、当該き電進路の変更を禁
    止するき電進路変更禁止手段とを備えたことを特徴とす
    る列車運行制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれか記載の列
    車運行制御装置において、さらに、 各き電区間の境界を変更するき電境界変更手段と、 該き電境界変更手段によってき電区間の境界を変更する
    とき、当該き電区間の境界の変更が所定の禁止規則に該
    当するか否かを確認するき電境界確認手段と、 該き電境界確認手段により、き電区間の境界の変更が禁
    止規則に該当すると確認された場合には、前記き電境界
    変更手段にき電境界を変更させないき電境界変更禁止手
    段とを備えたことを特徴とする列車運行制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれか記載の列
    車運行制御装置において、さらに、 前記線路に沿って複数配設され、通過する列車からの情
    報を受け取る列車情報受取手段と、 各列車情報受取手段の受け取っている情報を電力変換変
    電所で実施する列車運行制御のための情報として各電力
    変換変電所に与えるとき、当該列車からの情報を受け取
    った列車情報受取手段の配設位置に対応するき電区間に
    対して割当・固定されている電力変換変電所に対してだ
    け前記列車運行制御のための情報を与える列車情報選択
    伝達手段とを備えたことを特徴とする列車運行制御装
    置。
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