JP3238093U - 活魚輸送用タンク - Google Patents

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Abstract

Figure 0003238093000001
【課題】輸送中に内部からの水漏れを起こすことがなく取り扱いが容易な活魚輸送用タンクを提供する。
【解決手段】活魚又はその他の水棲生物を海水又は淡水で輸送するための活魚輸送用タンクである。この活魚輸送用タンクは、プラスチック材料による気密性の高い筐体と、活魚又はその他の水棲生物を出し入れ可能に筐体の上面に設けられた給排水口と、給排水口に閉止可能に係合する蓋体と、筐体の上面に設けられ、エアーポンプのホースが挿通可能な第1の貫通孔と、筐体の上面に設けられ、空気流通用の小穴である第2の貫通孔とを備えている。
【選択図】図1

Description

本考案は、活魚又はその他の水棲生物を海水又は淡水で輸送するための活魚輸送用タンクに関する。
従来の少ロット活魚輸送における容器として、水を入れた発泡スチロール製の直方体の箱に活魚を収容し発泡スチロール製の上蓋(開閉用蓋)を被せ、水産用エアーポンプから内部に空気を供給するようにした容器が使用されていた。
また、活魚輸送のその他の容器として、強化ナイロン製の袋に魚と海水又は淡水を入れ、純酸素ガスを用いて袋を膨らませて密閉した容器が使用されていた(実際に輸送する場合には、その袋をダンボール箱に入れて発送している)。
しかしながら、発泡スチロール製の箱に上蓋を被せてなる容器によると、上蓋と、エアーポンプのホースを箱内に通すための穴と、上蓋にある空気穴との3箇所から水漏れが起こり易かった。このため、活魚輸送を行う物流企業(例えば輸送業者又は宅配業者)は、このような活魚輸送容器を荷物として引き受けることに難色を示していた。その理由は、この種の活魚輸送容器を他の種々の荷物を同じコンテナに入れて輸送し、輸送中に活魚輸送容器から水漏れが生じて他の荷物の破損や汚損が生じると、損害賠償請求を受けてしまうというリスクが存在するためである。
活魚輸送のその他の容器である強化ナイロン製の袋を用いた容器によると、甲殻類等の体表に突起物のある魚類を輸送する場合、輸送中に固い突起が袋に当接し、袋が破損してしまうことが非常に多いため、このような甲殻類の活魚輸送を行う場合は、発泡スチロール製の箱及び上蓋による容器を使用せざるを得ず、その結果、上述した問題点が発生していた。
甲殻類を輸送する場合、段ボール内にオガクズで満たした中に個体を入れて輸送する方法もあるが、この方法は、クルマエビ等の一部の甲殻類においてのみ可能であり、バナメイエビ等の場合は個体が死んでしまうことから採用することができなかった。
活魚輸送におけるこのような問題点が一因となり、わが国においては、活魚食の普及が進んでおらず、対小口消費者向けの有効かつ実用的な輸送用容器が未だに存在しなかった。このため、個人(家庭)や個店(小規模の飲食店)等においては、活魚輸送が難しく、水産物は、生、冷凍、又は干物等で供給することが行われており、活魚を扱うことが難しかった。また、従来の活魚輸送用容器は、非使用時にもスペースを要し、その処分にも労力がかかるという不都合もあった。
近隣諸国においては、特に、中華系料理店等においては、活魚水槽を料理店のエントランスに配置し、入店客はその水槽から好みの活魚を選び、調理法を店員に伝えるという手法が採られている場合が多いが、これは、活魚食が社会に根付いているためであり、消費者は新鮮で活きの良い食材を食する体験が日常的に行えるが、わが国にはまだそのような食文化は根付いていなかった。
わが国の漁獲高は減少を続けており、今後の国内食糧自給率の向上のためには陸上養殖が普及するといわれているが、その収穫物を鮮度良く消費者に届けるためにも活魚輸送の手法を改善することが不可欠であった。
従って本考案の目的は、輸送中に内部からの水漏れを起こすことがなく、取り扱いが容易な活魚輸送用タンクを提供することにある。
本考案によれば、活魚又はその他の水棲生物を海水又は淡水で輸送するための活魚輸送用タンクが提供される。この活魚輸送用タンクは、プラスチック材料による気密性の高い筐体と、活魚又はその他の水棲生物を出し入れ可能に筐体の上面に設けられた給排水口と、給排水口に閉止可能に係合する蓋体と、筐体の上面に設けられ、エアーポンプのホースが挿通可能な第1の貫通孔と、筐体の上面に設けられ、空気流通用の小穴である第2の貫通孔とを備えている。
筐体がプラスチック材料によって形成され、気密性が高く、給排水口が蓋体によって閉止可能であるため、輸送中は、第1の貫通孔及び第2の貫通孔のみが外部に連通することとなる。第1の貫通孔は筐体の上面に設けられていると共にエアーポンプのホースが挿通しており、第2の貫通孔は筐体の上面に設けられていると共に直径1~2mm程度の空気流通用の小穴であるため、これらの貫通孔を介する水漏れはほとんど発生しない。その結果、輸送中の水漏れリスクが大幅に軽減する。しかも、特別な水漏れ対策を行う必要がないため、取り扱いが非常に容易である。物流企業は、昨今、普及が進んでいるウオーターサーバーの取り換え用タンク等の取扱いに慣れており、本考案の活魚輸送用タンクも、それと同様に容易に取り扱うことができるので、活魚輸送の普及が促進される。
筐体が、使用時に略直方体形状又は略円筒形状となる折り畳み可能な可撓性の筐体であることが好ましい。折り畳み可能な可撓性の筐体であるため、非使用時(在庫時、使用後)の保管スペースを低減することが可能となる。
この場合、給排水口の蓋体に第1の貫通孔と第2の貫通孔とが設けられていることがより好ましい。給排水口は筐体の上面に設けられているため、第1の貫通孔及び第2の貫通孔も筐体の上面に設けられることとなる。
プラスチック材料として、メタクリル樹脂又はポリプロピレン樹脂を用いていることも好ましい。メタクリル樹脂やポリプロピレン樹脂等のプラスチック材料は、堅牢であり軽量である。このため、甲殻類等の突起物のある水産動物を輸送しても、筐体が破損してしまうリスクを大幅に軽減することが可能である。
非使用時に折り畳んで廃棄することが可能であることも好ましい。一般的に普及している活魚輸送用発泡スチロール箱を廃棄する場合、そのままの形状では自治体指定のゴミ袋に入らないため、発泡スチロールを砕いた上、袋に入れている場合が多いが、折り畳んで廃棄可能であることにより、その手間を省略できる。
筐体が、略直方体形状の剛性の筐体であることが好ましい。
この場合、筐体の上面の給排水口とは異なる位置にエアーポンプ取付け用凹部が設けられていることがより好ましい。
筐体のエアーポンプ取付け用凹部に第1の貫通孔と第2の貫通孔とが設けられていることがさらに好ましい。
筐体の下面に、他の筐体の上面に嵌合可能な凹部が設けられていることも好ましい。複数の活魚輸送用タンクを互いに重畳して輸送する際に、この嵌合によって活魚輸送用タンク同士が容易にかつ確実に結合され、安定した重畳体を得ることができる。
筐体に取り付けられた持ち運び用の取っ手をさらに備えていることも好ましい。取っ手が設けられているため、持ち運びが非常に容易である。
プラスチック材料が、強化プラスチック材料であることも好ましい。
本考案によれば、輸送中の水漏れリスクが大幅に軽減し、しかも、特別な水漏れ対策を行う必要がないため、取り扱いが非常に容易である。
本考案の一実施形態として活魚輸送用タンクの構成を概略的に示す斜視図である。 図1の実施形態における蓋体の構成を概略的に示す斜視図である。 図1の実施形態における活魚輸送用タンクを梱包用箱内に入れた状態を概略的に示す斜視図である。 本考案の他の実施形態として活魚輸送用タンクの構成を概略的に示す斜視図である。 図4の実施形態における活魚輸送用タンクを梱包用箱内に入れた状態を概略的に示す平面図である。 図5のA-A断面図である。 図4の実施形態における活魚輸送用タンクを持ち運び用バッグ内に入れた外観を概略的に示す斜視図である。 本考案のさらに他の実施形態として複数の活魚輸送用タンクを重畳した構成を概略的に示す斜視図である。 図8の実施形態における複数の活魚輸送用タンクを輸送用カバー内に入れた外観を概略的に示す斜視図である。 本考案のまたさらに他の実施形態として複数の活魚輸送用タンクを重畳するための筐体の上面及び下面の構造を概略的に示す断面図である。
図1は本考案の一実施形態として活魚輸送用タンクの構成を概略的に示しており、図2は本実施形態における蓋体の構成を概略的に示しており、図3は本実施形態における活魚輸送用タンクを梱包用箱内に入れた状態を概略的に示している。
図1及び図2に示すように、本実施形態の活魚輸送用タンク10は、気密性の高い可撓性の筐体11と、この筐体11の上面11aに一体的に設けられ、水(海水又は淡水)並びに活魚又はその他の水棲生物の出し入れを行うための給排水口12と、この給排水口12に閉止可能に係合する蓋体13と、この蓋体13に設けられた第1の貫通孔14及び第2の貫通孔15と、筐体11の上面11aに一体的に取り付けられた持ち運び用の取っ手16とを備えている。この活魚輸送用タンク10の筐体11内には、エアーポンプ17からの空気がホース18及びエアーストーン19を介して供給される。なお、図1においては、筐体11内の水及び活魚又はその他の水棲生物は、図示を省略している。
筐体11は、メタクリル樹脂やポリプロピレン樹脂等のプラスチック材料又は強化プラスチック材料によって形成されており、可撓性を有している。メタクリル樹脂やポリプロピレン樹脂は、堅牢であり軽量である。このため、甲殻類等の突起物のある水産動物を輸送しても、筐体11が破損してしまうリスクを大幅に軽減することが可能である。筐体11は、可撓性を有しているため、使用時に略直方体形状又は略円筒形状とし、非使用時は折り畳むことが可能である。筐体11は、単なる一例であるが、使用時には、28cm×28cm×29cmの略直方体形状となる。筐体11は、使用時に、略直方体形状の他に略円筒形状又はその他の形状となるように構成しても良い。筐体11が折り畳みすることができるので、非使用時(在庫時、使用後)の保管スペースを低減することが可能となる。また、筐体11は、折り畳んで廃棄することが可能であり、ワンウェイ式(返却不要型)として利用することができる。一般的に普及している活魚輸送用発泡スチロール箱を廃棄する場合、そのままの形状では自治体指定のゴミ袋に入らないため、発泡スチロールを砕いた上、袋に入れている場合が多かったが、折り畳んで廃棄可能であることから、その手間を省略することができる。
給排水口12は筐体11の上面11aに設けられており、開いた際はこの筐体11の唯一の開口となる。この給排水口12に螺合されるように構成された蓋体13はプラスチック材料又は強化プラスチック材料製であり、剛性を有するように構成されている。
蓋体13の上面に設けられた第1の貫通孔14は、エアーポンプ17のホース18が挿通するように構成されている。第1の貫通孔14のホース18の挿通部分を必要に応じてパッキン等で密封しても良い。蓋体13の上面に設けられた第2の貫通孔15は、エアーポンプ17によって空気を供給することで筐体11が膨張するのを防止するための空気流通用の穴であり、直径が概ね1~2mm程度の小穴である。このように、第1の貫通孔14及び第2の貫通孔15が筐体11の上面11aに位置する蓋体13に設けられていること、第1の貫通孔14にホース18が挿通しておりパッキン等で密封可能であること、第2の貫通孔15が小穴であり表面張力の影響によりこの穴からは水が漏れにくいことから、第1の貫通孔14及び第2の貫通孔15の部分から水漏れはほとんど発生しない。
本実施形態の活魚輸送用タンク10には、筐体11と一体的に設けられた取っ手16が形成されているため、持ち運びが非常に容易である。
エアーポンプ17は、「ブクブク」と称される市販の小型のエアーポンプである。本実施形態で用いたエアーポンプ17は、乾電池(単一2つ)によって作動する方式のものであり、活魚輸送用タンク10内の水量が10リットル程度であれば、1台を使用するが、20リットル程度の場合は1台では吐出する空気量が不十分であり稼働時の音が騒々しいため、複数台使用することが望ましい。また、被水して稼働が停止するおそれがある場合は、防水性のエアーポンプを用いることが望ましい。
本実施形態の活魚輸送用タンク10を用いて活魚、例えばBianca(登録商標)と称される国内養殖バナメイエビを輸送する場合、給排水口12を介して筐体11内に海水を入れ、さらに給排水口12を介して海水中にバナメイエビを数十尾入れ、エアーストーン19を海水中に入れてエアーポンプ17から空気を送り込む状態で蓋体13を閉めて筐体11を密封する。この状態の活魚輸送用タンク10を、図3に示すように、ダンボール箱20内に梱包し、エアーポンプ17をダンボール箱20の内部又は外部に設置する。ダンボール箱20としては、ウオーターサーバーの取り換え用タンクを輸送するダンボール箱を用いると、サイズが近いため都合が良い。また、物流企業は、ウオーターサーバーの取り換え用タンク等の取扱いに慣れており、本実施形態の活魚輸送用タンク10も、それと同様に取り扱いが容易であるため、活魚輸送の普及を促進できる。
活魚輸送用タンク10を図示しないナイロン製の袋で被覆した後、ダンボール箱20内に梱包しても良い。この場合、より確実な水漏れ防止を図ることができる。エアーポンプ17はナイロン製の袋の内部又は外部に設置する。
なお、Bianca(登録商標)とは、植物系原材料の活用及び発酵技術(麹菌)の応用により餌の質向上を図り、酵素の応用及び水産植物の複合飼育等の活用により水質環境の向上を図って国内養殖した養殖バナメイエビである。
この養殖バナメイエビを、本実施形態の活魚輸送用タンク10に入れて梱包して受取先に実際に輸送した。その結果、梱包から約20時間経過した後に受取先において、全個体の生存が確認され、しかも、全個体が高い活性を示していた。
以上詳細に説明したように本実施形態の活魚輸送用タンク10によれば、筐体11がプラスチック材料によって形成されており、気密性が高く、給排水口12が蓋体13によって閉止可能であるため、輸送中は、この蓋体13に設けられた第1の貫通孔14及び第2の貫通孔15のみが外部に連通することとなる。第1の貫通孔14は筐体11の上面11aに位置する蓋体13に設けられていると共にエアーポンプ17のホース18が挿通している。第2の貫通孔15は筐体11の上面11aに位置する蓋体13に設けられていると共に直径1~2mm程度の空気流通用の小穴であり表面張力の影響により水がほとんど通過しない。このため、これらの貫通孔14及び15を介する水漏れはほとんど発生しない。その結果、輸送中の水漏れリスクが大幅に軽減する。しかも、特別な水漏れ対策を行う必要がないため、取り扱いが非常に容易である。物流企業は、昨今、普及が進んでいるウオーターサーバーの取り換え用タンク等の取扱いに慣れており、本実施形態の活魚輸送用タンク10も、それと同様に取り扱うことができるため、活魚輸送の普及が促進される。また、筐体11が、メタクリル樹脂又はポリプロピレン樹脂を用いているため、堅牢であり軽量であるから、甲殻類等の突起物のある水産動物を輸送しても、筐体が破損してしまうリスクを大幅に軽減することが可能である。さらに、筐体11が、使用時に略直方体形状又は略円筒形状となる折り畳み可能な可撓性の筐体であるため、非使用時(在庫時、使用後)の保管スペースを低減可能となる。さらにまた、筐体11が、折り畳んで廃棄することが可能であることから、活魚輸送用発泡スチロール箱を廃棄する場合のような手間を省略できる。
図4は本考案の他の実施形態として活魚輸送用タンクの構成を概略的に示しており、図5及び図6は本実施形態における活魚輸送用タンクを梱包用箱内に入れた状態を概略的に示しており、図7は本実施形態における活魚輸送用タンクを持ち運び用バッグ内に入れた状態を概略的に示している。
図4、図5及び図6に示すように、本実施形態の活魚輸送用タンク30は、気密性の高い剛性の筐体31と、この筐体31の上面31aに一体的に設けられ、水(海水又は淡水)並びに活魚又はその他の水棲生物の出し入れを行うための給排水口32と、この給排水口32に閉止可能に係合する蓋体33と、筐体31の上面31aから上方に突出する枠部41に囲まれた内側に形成されたエアーポンプ収納用凹部42と、筐体31の上面31aに形成された第1の貫通孔34及び第2の貫通孔35と、筐体31の上面31aの枠部41の一部で構成された持ち運び用の取っ手36とを備えている。エアーポンプ収納用凹部42内には、エアーポンプ37がゴムバンド43によって固定して収容可能となっており、このエアーポンプ37からの空気がホース38及びエアーストーン39を介して活魚輸送用タンク30の筐体31内に供給される。なお、図4、図5及び図6においては、筐体31内の水及び活魚又はその他の水棲生物は、図示を省略している。
筐体31は、プラスチック材料又は強化プラスチック材料によって略直方体形状に形成されており、剛性を有している。筐体31は、単なる一例であるが、横43cm×縦31cm×高さ24cmの略直方体形状である。縦方向(図5及び図6にて)の長さが長いため、安定性が高くなっている。筐体31を略直方体形状の他の形状となるように構成しても良い。また、筐体31が剛性を有しているため、本実施形態の活魚輸送用タンク30は、繰り返して使用可能である。
この筐体31の下面31bには、複数の活魚輸送用タンク30を重畳する際に結合を容易にかつ確実に行い、安定した重畳体を得るための嵌合用凹部44及び45が一体的に設けられている。嵌合用凹部44は、他の活魚輸送用タンク30の筐体31の上面31aに設けられている給排水口32及び蓋体33に嵌合し、嵌合用凹部45は他の活魚輸送用タンク30の筐体31の上面31aに一体的に設けられている枠部41に嵌合するように構成されている。
給排水口32は筐体31の上面31aに設けられており、開いた際はこの筐体31の一の開口となる。この給排水口32に螺合されるように構成された蓋体33はプラスチック材料又は強化プラスチック材料製であり、剛性を有するように構成されている。
第1の貫通孔34は、筐体31内にエアーポンプ37のホース38を挿通させるためのものであり、筐体31の上面31aのエアーポンプ収納用凹部42に形成されている。
必要に応じて、第1の貫通孔34のホース38の挿通部分をパッキン等で密封しても良い。第2の貫通孔35は、筐体31の上面31aのエアーポンプ収納用凹部42の第1の貫通孔34とは異なる位置に形成されている。第2の貫通孔35は、空気流通用の穴であり、直径が概ね1~2mm程度の小穴である。このように、第1の貫通孔34及び第2の貫通孔35が筐体31の上面31aに位置するエアーポンプ収納用凹部42に設けられていること、第1の貫通孔34にホース38が挿通しており、パッキン等で密封可能であること、第2の貫通孔35が小穴であり表面張力の影響によりこの穴からは水が漏れにくいことから、第1の貫通孔34及び第2の貫通孔35の部分から水漏れはほとんど発生しない。
本実施形態の活魚輸送用タンク30には、筐体31の枠部41と一体的に設けられた取っ手36が形成されているため、持ち運びが非常に容易である。
エアーポンプ37は、「ブクブク」と称される市販の小型のエアーポンプである。本実施形態で用いたエアーポンプ37は、乾電池(単一2つ)によって作動する方式のものであり、活魚輸送用タンク30内の水量が10リットル程度であれば、1台を使用するが、20リットル程度の場合は1台では吐出する空気量が不十分であり稼働時の音が騒々しいため、複数台使用することが望ましい。また、被水して稼働が停止するおそれがある場合は、防水性のエアーポンプを用いることが望ましい。本実施形態において、このエアーポンプ37は、エアーポンプ収納用凹部42内に収容されるため、邪魔にならず、また、ゴムバンド43等によって固定されるため、確実に固定され、活魚輸送用タンク30を輸送、持ち運びしても問題は生じない。
本実施形態の活魚輸送用タンク30を用いて活魚、養殖バナメイエビを輸送する場合、給排水口32を介して筐体31内に海水を入れ、さらに給排水口32を介して海水中にバナメイエビを数十尾入れ、エアーストーン39を海水中に入れてエアーポンプ37から空気を送り込む状態で蓋体33を閉めて筐体31を密封する。この状態の活魚輸送用タンク30を、図5及び図6に示すように、ダンボール箱40内に梱包する。ダンボール箱40としては、宅配便、輸送便で一般的な100サイズを用いることができる。特に、ウオーターサーバーの取り換え用タンクを輸送するダンボール箱を用いると、サイズが近いため都合が良い。また、物流企業は、ウオーターサーバーの取り換え用タンク等の取扱いに慣れており、本実施形態の活魚輸送用タンク30も、それと同様に取り扱いが容易であるため、活魚輸送の普及を促進できる。
この養殖バナメイエビを、本実施形態の活魚輸送用タンク30に入れて梱包して受取先に実際に輸送した。その結果、梱包から約20時間経過した後に受取先において、全個体の生存が確認され、しかも、全個体が高い活性を示していた。
以上詳細に説明したように本実施形態の活魚輸送用タンク30によれば、筐体31がプラスチック材料によって形成されており、気密性が高く、給排水口32が蓋体33によって閉止可能であるため、輸送中は、この蓋体31に設けられた第1の貫通孔34及び第2の貫通孔35のみが外部に連通することとなる。第1の貫通孔34は筐体31の上面31aに位置するエアーポンプ収納用凹部42に設けられていると共にエアーポンプ37のホース38が挿通している。第2の貫通孔35は筐体31の上面31aに位置するエアーポンプ収納用凹部42に設けられていると共に直径1~2mm程度の空気流通用の小穴であり表面張力の影響により水がほとんど通過しない。このため、これらの貫通孔34及び35を介する水漏れはほとんど発生しない。その結果、輸送中の水漏れリスクが大幅に軽減する。しかも、特別な水漏れ対策を行う必要がないため、取り扱いが非常に容易である。物流企業は、昨今、普及が進んでいるウオーターサーバーの取り換え用タンク等の取扱いに慣れており、本実施形態の活魚輸送用タンク30も、それと同様に取り扱うことができるため、活魚輸送の普及が促進される。また、筐体31が、剛性のプラスチック材料から構成されているため、繰り返して何度でも使用可能であり、堅牢であり軽量であるから、甲殻類等の突起物のある水産動物を輸送しても、筐体が破損してしまうリスクを大幅に軽減することが可能である。さらに、筐体31の下面には、嵌合用凹部44及び45が設けられているため、複数の活魚輸送用タンク30を重畳する際に容易にかつ確実に結合が行われ、安定した重畳体を得ることができる。
図7は本実施形態における活魚輸送用タンクを持ち運び用バッグ内に入れた外観を概略的に示している。
図7において、50は内部に図4に示す活魚輸送用タンク30を収容可能な持ち運び用バッグ、51、52及び53はこの持ち運び用バッグ50を開け閉めするファスナー、54は肩掛け用ベルト、55はポケット、56は荷札入れ、57は電源コード用貫通孔をそれぞれ示している。
この持ち運び用バッグ50は、樹脂シート、織布シート、不織布シート又はその他の材料のシートを用いて、図4に示す活魚輸送用タンク30を収容できる形状に加工されている。
個人が活魚を持ち運びする場合、子供が釣った魚を持ち運びする場合、漁師や釣り人が活魚、生き餌を持ち運びする場合に使用して非常に便利であり、しかも、活魚輸送用タンク30から水漏れが発生しないので、安心して持ち運びすることができる。
図8は本考案のさらに他の実施形態として複数の活魚輸送用タンクを重畳した構成を概略的に示している。
図8に示すように、本実施形態では、図4、図5及び図6の活魚輸送用タンク30を複数(図では3つ)重畳している。トラックやコンテナ等で複数の活魚輸送用タンク30を輸送する場合、このように積み重ねて輸送すると安定して輸送することが可能となる。
即ち、活魚輸送用タンク30の筐体31の下面31bには、複数の活魚輸送用タンク30を重畳する際に安定させるための嵌合用凹部44及び45が設けられている。嵌合用凹部44は、他の活魚輸送用タンク30の筐体31の上面31aに設けられている給排水口32及び蓋体33に嵌合し、嵌合用凹部45は他の活魚輸送用タンク30の筐体31の上面31aに設けられている枠部41に嵌合するように構成されているため、活魚輸送用タンク30同士が容易にかつ確実に結合され、安定した重畳体を得ることができる。個々の活魚輸送用タンク30について、その詳細な構成は、図4、図5及び図6の実施形態の場合と同じであるため、説明を省略する。
以上詳細に説明したように本実施形態の活魚輸送用タンク30によれば、筐体31の下面に、嵌合用凹部44及び45が設けられているため、複数の活魚輸送用タンク30を容易にかつ確実に結合して安定した重畳体を得ることができる。本実施形態のその他の作用効果も、図4、図5及び図6の実施形態の場合と同様である。
図9は本実施形態における複数の活魚輸送用タンクを輸送用カバー内に入れた外観を概略的に示している。
図9において、60は内部に図8に示す、重畳した複数(3つ)の活魚輸送用タンク30を収容可能な輸送用カバー、61及び62はこの輸送用カバー60を開け閉めするファスナー、63及び64はポケット、65は荷札入れ、66及び67は電源コード用貫通孔をそれぞれ示している。
この輸送用カバー60は、樹脂シート、織布シート、不織布シート又はその他の材料のシートを用いて、図8に示す重畳した複数の活魚輸送用タンク30を収容できる形状に加工されている。
複数の活魚輸送用タンク30をトラックやコンテナ等で輸送する場合、このように輸送用カバー60で覆うことにより、荷物が安定し、耐候性を向上させることが可能となる。
図10は本考案のまたさらに他の実施形態として複数の活魚輸送用タンクを重畳するための筐体の上面及び下面の構造を概略的に示している。
図10に示すように、本実施形態の活魚輸送用タンク70は、気密性の高い筐体71と、この筐体71の上面71aに一体的に設けられ、水(海水又は淡水)並びに活魚又はその他の水棲生物の出し入れを行うための給排水口72と、この給排水口72に閉止可能に係合する蓋体73と、筐体71の上面71aから上方に突出する枠部77に囲まれた内側に形成されたエアーポンプ収納用凹部78とを備えている。
筐体71の下面71bには、複数の活魚輸送用タンク70を重畳する際に結合を確実に行うための嵌合用凹部74及び75が一体的に設けられている。嵌合用凹部74は、他の活魚輸送用タンク70の筐体71の上面71aに設けられている給排水口72及び蓋体73に嵌合し、嵌合用凹部75は他の活魚輸送用タンク70の筐体71の上面71aに一体的に設けられている枠部71に嵌合するように構成されている。本実施形態では、さらに、筐体71の下面71bの外周部には下方に突出する周方向凸部79が一体的に形成されており、筐体71の上面71aの外周部には下方に凹む周方向切欠き部80が形成されている。周方向凸部79は他の活魚輸送用タンク70の筐体71の上面71aに設けられている周方向切欠き部80に嵌合するように構成されている。
活魚輸送用タンク70のその他の構成は、図4、図5及び図6の実施形態の場合と同じであるため、説明を省略する。
本実施形態のように、嵌合用凹部74及び75と給排水口72及び蓋体73並びに枠部71との嵌合のみならず、筐体71の下面71bに形成された周方向凸部79と他の活魚輸送用タンク70の筐体71の上面71aに形成された周方向切欠き部80とが嵌合することにより、複数の活魚輸送用タンク70を重畳する場合に、容易にかつより確実に結合され、非常に安定した重畳体を得ることができる。
以上詳細に説明したように本実施形態の活魚輸送用タンク30によれば、筐体31の下面に、嵌合用凹部44及び45が設けられているため、複数の活魚輸送用タンク30を容易にかつ確実に結合して安定した重畳体を得ることができる。本実施形態のその他の作用効果も、図4、図5及び図6の実施形態の場合と同様である。
以上述べた実施形態は全て本考案を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本考案は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本考案の範囲は実用新案登録請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
10、30、70 活魚輸送用タンク
11、31、71 筐体
11a、31a、71a 上面
12、32、72 給排水口
13、33、73 蓋体
14、34 第1の貫通孔
15、35 第2の貫通孔
16、36 取っ手
17、37 エアーポンプ
18、38 ホース
19、39 エアーストーン
20、40 ダンボール箱
31b、71b 下面
41、77 枠部
42 エアーポンプ収納用凹部
43 ゴムバンド
44、45、74、75 嵌合用凹部
50 持ち運び用バッグ
51、52、53、61、62 ファスナー
54 肩掛け用ベルト
55、63、64 ポケット
56、65 荷札入れ
57、66、67 電源コード用貫通孔
60 輸送用カバー
78 エアーポンプ収納用凹部
79 周方向凸部
80 周方向切欠き部
この場合、筐体の上面の給排水口とは異なる位置にエアーポンプ収納用凹部が設けられていることがより好ましい。
筐体のエアーポンプ収納用凹部に第1の貫通孔と第2の貫通孔とが設けられていることがさらに好ましい。

Claims (11)

  1. 活魚又はその他の水棲生物を海水又は淡水で輸送するための活魚輸送用タンクであって、プラスチック材料による気密性の高い筐体と、活魚又はその他の水棲生物を出し入れ可能に前記筐体の上面に設けられた給排水口と、前記給排水口に閉止可能に係合する蓋体と、前記筐体の上面に設けられ、エアーポンプのホースが挿通可能な第1の貫通孔と、前記筐体の上面に設けられ、空気流通用の小穴である第2の貫通孔とを備えていることを特徴とする活魚輸送用タンク。
  2. 前記筐体が、使用時に略直方体形状又は略円筒形状となる折り畳み可能な可撓性の筐体であることを特徴とする請求項1に記載の活魚輸送用タンク。
  3. 前記給排水口の前記蓋体に前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の活魚輸送用タンク。
  4. 前記プラスチック材料として、メタクリル樹脂又はポリプロピレン樹脂を用いていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の活魚輸送用タンク。
  5. 非使用時に折り畳んで廃棄することが可能であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の活魚輸送用タンク。
  6. 前記筐体が、略直方体形状の剛性の筐体であることを特徴とする請求項1に記載の活魚輸送用タンク。
  7. 前記筐体の上面の前記給排水口とは異なる位置にエアーポンプ収納用凹部が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の活魚輸送用タンク。
  8. 前記筐体の前記エアーポンプ取付け用凹部に前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とが設けられていることを特徴とする請求項7に記載の活魚輸送用タンク。
  9. 前記筐体の下面に他の筐体の上面に嵌合可能な凹部が設けられていることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の活魚輸送用タンク。
  10. 前記筐体に取り付けられた持ち運び用の取っ手をさらに備えていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の活魚輸送用タンク。
  11. 前記プラスチック材料が、強化プラスチック材料であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の活魚輸送用タンク。
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