JP3236729U - スタンド型支持器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の水平線材で構成した棚部材に安定して取り付け可能で、小型軽量で汎用性に優れるスタンド型支持器具を提供する。【解決手段】棚部材102の支持面部108上に支持される座板部11と、棚部材の外枠部104に沿って支持される側板部12とを有する台座10と、支持面部を座板部との間に挟持する第1の挟持部材20と、支持面部を構成する複数の水平線材109の間を通して第1の挟持部材と座板部を締結固定させる第1の固定手段75と、外枠部を側板部との間に挟持する第2の挟持部材と、外枠部を構成する複数の水平線材105、106の間を通して第2の挟持部材と側板部を締結固定させる第2の固定手段と、座板部から上方に延びる支柱30と、支柱に着脱可能で被支持物を選択して取り付け可能な支持プレート50と、を有するスタンド型支持器具1。【選択図】図1

Description

本考案は、スタンド型支持器具に関する。
ボード類や画像表示用のフラットパネルモニタ(ディスプレイ)のように、板状や薄型箱状の被支持物を、所望の高さに立ち上げた状態で支持するスタンド型の支持器具が広く用いられている。
例えば、特許文献1には、ダーツボードを据える高さを変更することが可能なダーツボードスタンドが記載されている。このダーツボードスタンドは、ダーツボードの支持に特化した専用品であり、ダーツボード以外の被支持物を支持する汎用性を有していない。また、床面上に設置した本体に複数の部品を取り付けて、ダーツボードの設置高さまで達するようにした構造であるため、ダーツボードスタンドが大型になりやすく、非使用時における収納性や可搬性が悪いという問題がある。また、価格も高くなりやすい。このような理由から、住環境の制約が多い個人宅での使用に適したものではなかった。
フラットパネルモニタ用のスタンド(モニタアームなど)には、床面に据え付けるのではなく、机の天板や収納家具の棚板などに取り付けるものがある。このタイプのスタンドは、机や収納家具の高さ分を加えて被支持物の高さを稼ぐことができるので、床面から直に立ち上げる自立式の構造に比べて、スタンドを小型軽量化しやすいという利点がある。その一方で、机や収納家具の構造によっては、スタンドの安定性を得ることが難しい場合がある。
例えば、複数の水平線材(水平方向に延びる棒状や管状の部品)を組み合わせて棚部材を構成するメタルラックは、物品を支持するための連続する平坦な支持面を有しておらず部品間の隙間が多いため、スタンドを安定して取り付けにくい種類の家具である。
特許文献2には、メタルラックのフレームに対して、モニタ用のアームスタンドを接続固定するための接続具が記載されている。この接続具は、メタルラックの棚部材の外枠部分を構成するフレームを横断する長い板状部材とスペーサを有し、板状部材とスペーサによってフレームを上下から挟む。そして、コ字型ボルトを含む固定具によって板状部材とスペーサをフレームに固定させている。
特開2012-149860号公報 特開2021-50747号公報
近年では、様々な物品を支持できる汎用性の高さと、小型軽量な構造とを併せ持ったスタンド型支持器具に対する需要が高くなっている。特許文献1のダーツボードスタンドは、上述のように、支持する物品の種類が限られていることや、大型でコスト高な構造になってしまうという問題がある。
特許文献2の接続具は、板状部材とスペーサがメタルラックのフレームを横断する長さを有するので、特に水平方向での大型化が避けられない。また、板状部材とスペーサがメタルラックのフレームを横断するという条件が必要なため、メタルラックに対して接続具を取り付け可能な位置や向きが制約されやすい。また、接続具の構造が複雑であり、メタルラックへの取り付けに手間がかかる。
本考案は、上記の問題意識に基づいて完成されたものであり、複数の水平線材で構成した棚部材に対して高い安定性をもって取り付け可能であり、小型軽量で汎用性に優れるスタンド型支持器具を提供することを目的とする。
本考案の一態様に係るスタンド型支持器具は、上下方向に間隔を空けて配した複数の水平線材を含む外枠部と、前記外枠部の内側で水平方向に間隔を空けて配置した複数の水平線材を含む支持面部とを有する棚部材に対して取り付けられるスタンド型支持器具であって、前記支持面部の上側に支持される座板部と、前記座板部の端部から下方に延びて前記外枠部に沿って支持される側板部と、を有する台座と、前記座板部の下側に位置して、前記支持面部を前記座板部との間に挟持する第1の挟持部材と、前記支持面部を構成する複数の前記水平線材の間を通して、前記挟持の状態で前記第1の挟持部材と前記座板部を締結固定させる第1の固定手段と、前記側板部に対向して位置して、前記外枠部を前記側板部との間に挟持する第2の挟持部材と、前記外枠部を構成する複数の前記水平線材の間を通して、前記挟持の状態で前記第2の挟持部材と前記側板部を締結固定させる第2の固定手段と、前記座板部に着脱可能で、前記座板部から上方に延びる支柱と、前記支柱に着脱可能で、複数種の被支持物を選択して取り付け可能な支持プレートと、を有することを特徴とする。
前記棚部材を構成する複数の前記水平線材はそれぞれ円筒状の外面を有し、前記台座は、前記座板部と前記側板部を接続する湾曲部を有し、前記湾曲部の内周部が一つの前記水平線材の外面に沿って支持されることが好ましい。
前記座板部を取り付ける構造の一例として、前記座板部は水平方向に延びる長孔を有し、前記第1の挟持部材はネジ孔を有し、前記第1の固定手段は、前記座板部の前記長孔を貫通して前記第1の挟持部材の前記ネジ孔に螺合する締結ボルトを有する。
前記側板部を取り付ける構造の一例として、前記側板部は上下方向に延びる長孔を有し、前記第2の挟持部材はネジ孔を有し、前記第2の固定手段は、前記側板部の前記長孔を貫通して前記第2の挟持部材の前記ネジ孔に螺合する締結ボルトを有する。
前記支持プレートを前記支柱に取り付ける構造の一例として、円筒状である前記支柱の外周面の一部に沿う部分円筒部と、前記部分円筒部から外側に延びる平板部と、を有するプレート保持部材と、前記部分円筒部が前記支柱の一部に被さり、前記支持プレートの背面が前記支柱の外周面に当接する状態で、前記平板部に前記支持プレートを固定させるプレート固定手段と、を有する。
前記プレート固定手段は、前記支持プレート及び前記平板部にそれぞれ設けた貫通孔を貫通する締結ボルトと、前記締結ボルトが螺合するナットとを有し、前記支持プレートは、前記貫通孔とは位置を異ならせて、前記被支持物を取り付けるための複数の取り付け用孔を有することが好ましい。
前記複数の取り付け用孔に対して締結ボルトを介して着脱可能な延長部材を有し、前記延長部材に対して前記被支持物を取り付けるように構成してもよい。
以上の本考案によれば、複数の水平線材で構成した棚部材に対して高い安定性をもって取り付け可能であり、小型軽量で汎用性に優れるスタンド型支持器具を得ることができる。
本考案の実施の形態であるスタンド型支持器具をメタルラックに取り付けた状態の斜視図である。 同正面図である。 同側面図である。 同上面図である。 メタルラックに対するスタンド型支持器具の取り付け部分を拡大して示す側面図である。 スタンド型支持器具の使用例を示す正面図である。 スタンド型支持器具を構成する台座を示す図であり、(A)は上面視、(B)は背面視、(C)は側面視である。 スタンド型支持器具を構成する下板を上面視した図である。 スタンド型支持器具を構成する支柱を示す図であり、(A)は下部支柱の側面視、(B)は下部支柱の底面視、(C)は上部支柱の側面視、(D)は上部支柱の底面視である。 スタンド型支持器具を構成するプレート保持部材を示す図であり、(A)は正面視、(B)は上面視である。 スタンド型支持器具を構成する支持プレートを示す図であり、(A)は正面視、(B)は側面視である。 スタンド型支持器具を構成する支持ステー群を示す図であり、(A)は第1ステーの正面視、(B)は第1ステーの側面視、(C)は第2ステーの正面視、(D)は第3ステーの正面視、(E)は第3ステーの側面視である。
図1から図6は、本考案を適用したスタンド型支持器具1を、収納家具の一例であるメタルラック100に対して取り付けた状態を示している。スタンド型支持器具1及びメタルラック100における横幅方向(左右方向)をX軸方向、前後方向(奥行き方向)をY軸方向、高さ方向をZ軸方向とする。図2及び図6は、メタルラック100のうちY軸方向の前方側の一部を省略した状態で示している。X軸方向とY軸方向は水平方向に含まれる。
スタンド型支持器具1は複数の部品からなり、組み立て及び分解が可能である。図7から図12はスタンド型支持器具1を構成する各部品を示している。スタンド型支持器具1は、台座10、下板20、支柱30、プレート保持部材40、支持プレート50、支持ステー群60を有している。これらの各部品は、スタンド型支持器具1によって支持する被支持物を安定して支持できる強度や剛性を備えた材料で形成されている。具体的には、後述するダーツボードや画像表示用のフラットパネルモニタ程度の重さ(数キログラムから十数キログラム程度)の被支持物の支持にスタンド型支持器具1を用いる場合、各部品の材料は、強度や製造コストや加工性などの観点から鉄が好ましく、鉄以外の金属(アルミニウムなど)であってもよい。あるいは、部品の一部又は全体に、エンジニアリングプラスチックなどの非金属材料を用いてもよい。
[台座10の構成]
図7は台座10の単体構造を示しており、図7(A)がZ軸方向に沿って上方から見た上面視、図7(B)がY軸方向に沿って後方から見た背面視、図7(C)がX軸方向に沿って右方から見た側面視での構成を示している。台座10は、上面視で矩形状の座板部11と、背面視で矩形状の側板部12とを有する。座板部11と側板部12は互いにほぼ垂直な関係の平板形状であり、X軸方向に沿って側面視した台座10は概ねL字状(又は逆L字状)である。座板部11と側板部12は、滑らかな湾曲形状で屈曲する湾曲部13により接続されている。
座板部11の前縁側のX軸方向の両端は、円弧状の面取り部11aとして形成されている。側板部12の下縁側のX軸方向の両端は、円弧状の面取り部12aとして形成されている。座板部11と側板部12のそれぞれの角部分を滑らかな形状の面取り部11a、12aにしたことによって、他の部品に対する引っかかりなどを防ぐことができる。以下に説明する台座10以外の部品における面取り部も、同様の効果を有している。
台座10において、Y軸方向の中心を通ってX軸方向に延びる仮想線を前後中心線P1とする。また、X軸方向の中心を通ってY軸方向に延びる仮想線を幅中心線P2とする。
座板部11には、X軸方向に間隔を空けて、水平方向に延びる一対の長孔14が形成されている。各長孔14は、Y軸方向で前後中心線P1よりも前方に位置しており、座板部11を厚み方向(Z軸方向)に貫通している。各長孔14はY軸方向に長手方向を向けており、X軸方向への各長孔14の幅は長手方向の全体に亘って一定である。
座板部11にはさらに、X軸方向に間隔を空けて一対の貫通孔15が形成されている。各貫通孔15は、Y軸方向で前後中心線P1よりも後方に位置しており、座板部11を厚み方向(Z軸方向)に貫通している。各貫通孔15は、座板部11の上面側と下面側ではそれぞれ円形の開口形状であり、Z軸方向で下方から上方に進むにつれて内径を小さくする円錐形状の内面を有している(図5参照)。
一対の長孔14は幅中心線P2に関してほぼ対称に配置され、一対の貫通孔15は幅中心線P2に関してほぼ対称に配置されている。一対の長孔14は、X軸方向で座板部11の両端に比較的近い位置(幅中心線P2から遠い位置)に形成されており、X軸方向における互いの間隔が大きい。一対の貫通孔15は、座板部11のうちX軸方向の中央寄り(幅中心線P2に近い位置)に形成されており、X軸方向における互いの間隔が小さい。
側板部12は、Y軸方向における座板部11の後端から下方に延びている。Y軸方向での座板部11の長さよりも、Z軸方向での側板部12の長さの方が短い。X軸方向での座板部11の長さと側板部12の長さは、ほぼ等しい。
側板部12には、X軸方向に間隔を空けて、上下方向(Z軸方向)に延びる一対の長孔16が形成されている。各長孔16は、側板部12を厚み方向(Y軸方向)に貫通している。各長孔16はZ軸方向に長手方向を向けており、X軸方向への各長孔16の幅は長手方向の全体に亘って一定である。一対の長孔16は幅中心線P2に関してほぼ対称に配置されており、X軸方向における一対の長孔16の間隔は、一対の長孔14の間隔とほぼ同じである。
[下板20の構成]
図8は下板20の単体構造であり、Z軸方向に沿って上方から見た上面視での下板20を示している。下板20は上面視で矩形状の板材であり、四隅には円弧状の面取り部20aが形成されている。下板20は、長手方向をX軸方向に向け、短手方向をY軸方向に向けて、台座10の座板部11の下面側に対向して配置される。
下板20には、X軸方向に間隔を空けて一対のネジ孔21が形成されている。各ネジ孔21は、下板20を厚み方向(Z軸方向)に貫通している。各ネジ孔21には、内周面に雌ネジが形成されている。X軸方向における一対のネジ孔21の間隔は、座板部11に形成した一対の長孔14のX軸方向の間隔とほぼ同じである。
図1及び図4に示すように、X軸方向での下板20の長さは、X軸方向での座板部11の長さよりも僅かに小さい。また、Y軸方向での下板20の長さは、Y軸方向での座板部11の長さの半分以下である。そのため、一対のネジ孔21を一対の長孔14に位置合わせして下板20を配置した場合に、下板20は、一対の貫通孔15よりも前方の領域で座板部11と重なり、一対の貫通孔15を塞がない。
[支柱30の構成]
支柱30は、台座10の座板部11上に支持されてZ軸方向に延びる円筒形状であり、下部支柱31と上部支柱32の2部材で構成されている。図9は下部支柱31と上部支柱32に分割した状態を示しており、図9(A)が下部支柱31をX軸方向に沿って見た側面視、図9(B)が下部支柱31をZ軸方向に沿って下方から見た底面視、図9(C)が上部支柱32をX軸方向に沿って見た側面視、図9(D)が上部支柱32をZ軸方向に沿って下方から見た底面視での構成を示している。図9(A)では、下部支柱31の一部を切り欠いて、後述するネジ孔34の位置で断面視した構造を示している。
下部支柱31は、Z軸方向の全体に亘って外径がほぼ一定の円筒状部材であり、下端付近の内部に円板状の内部隔壁33が形成されている。換言すれば、下部支柱31は、内部隔壁33を底部とする有底状の内部構造を有している。内部隔壁33には、Z軸方向に貫通する一対のネジ孔34が形成されている。各ネジ孔34の内周面には雌ネジが形成されている。一対のネジ孔34の間隔は、台座10の座板部11に設けた一対の貫通孔15の間隔とほぼ同じである。下部支柱31の上端近くには、径方向に貫通する円形の貫通孔35が形成されている。X軸方向に並ぶ位置関係で一対の貫通孔35が設けられている。
上部支柱32は、Z軸方向の下端側の小径部36と、小径部36よりも上側の大径部37とを有する円筒状部材である。大径部37の下端部分(小径部36と大径部37の境界部分)には、下向きのテーパ面38が形成されている。大径部37の外径は下部支柱31の外径とほぼ同じである。小径部36は大径部37よりも外径が小さく、下部支柱31の内側に挿入可能である。挿入した状態で、小径部36の外周面が下部支柱31の内周面にフィットするように互いの寸法が設定されている。テーパ面38は、大径部37から小径部36に進むにつれて外径が小さくなる円錐状の面である。小径部36には、径方向に貫通するネジ孔39が形成されている。X軸方向に並ぶ位置関係で一対のネジ孔39が設けられている。各ネジ孔39の内周面には雌ネジが形成されている。
下部支柱31の上端側から下部支柱31内に小径部36を挿入して、テーパ面38が下部支柱31の上端面に当接すると、それ以上の挿入が規制されて、下部支柱31と上部支柱32が連続した円筒形状になる。この状態で、Z軸方向での一対の貫通孔35と一対のネジ孔39の位置が一致し、Z軸方向への中心軸を中心とする周方向での下部支柱31と上部支柱32の向きを適切に合わせることで、一対の貫通孔35と一対のネジ孔39がそれぞれ連通する位置関係にさせることができる。また、大径部37から小径部36に進むにつれて外径が小さくなる(絞り込まれた形状の)テーパ面38が、下部支柱31の上端面に当接するため、下部支柱31と上部支柱32をガタつかずに精度良く接続させることができる。
[プレート保持部材40の構成]
図10はプレート保持部材40の単体構造であり、図10(A)がY軸方向に沿って前方から見た正面視、図10(B)がZ軸方向に沿って上方から見た上面視での構成を示している。
プレート保持部材40は、X軸方向の中央部分に、上面視で半円状の部分円筒部41を有している。部分円筒部41の内周面は、支柱30の外周面の一部に沿う形状であり、支柱30の外側に部分円筒部41を被せる形で取り付けることができる。
部分円筒部41の両側には一対の平板部42が設けられている。一対の平板部42は、部分円筒部41の両端からX軸方向の両側に突出して、Y軸方向に表裏を向けたほぼ矩形の平板形状である。一対の平板部42は、互いに平行であり、かつ互いに面一の(Y軸方向にずれていない)関係にある。各平板部42の角部分は、X軸方向に延びる側面とZ軸方向に延びる側面が滑らかに湾曲して接続する面取り部42aとして形成されている。
一対の平板部42にはそれぞれ、Z軸方向に間隔を空けて一対の貫通孔43が形成されている。つまり、プレート保持部材40には4つの貫通孔43が形成されている。各貫通孔43は円形孔であり、平板部42を厚み方向(Y軸方向)に貫通している。X軸方向に延びる二辺とZ軸方向に延びる二辺からなる四角形の頂点に、4つの貫通孔43の中心が配されている。具体的な配置の一例として、この四角形のX軸方向の辺の長さは68mmであり、Z軸方向の辺の長さは45mmである。つまり、4つの貫通孔43は、X軸方向に68mm間隔で2組が配され、Z軸方向に45mm間隔で2組が配されている。
[支持プレート50の構成]
図11は支持プレート50の単体構造であり、図11(A)がY軸方向に沿って前方から見た正面視、図11(B)がX軸方向に沿って右方から見た側面視での構成を示している。図11(B)では、支持プレート50の一部を断面視している。
支持プレート50は、Y軸方向に表裏を向けたほぼ矩形の平板形状である。支持プレート50のX軸方向の中心を通ってZ軸方向に延びる仮想線を幅中心線P3とする。支持プレート50の四隅には、X軸方向に延びる側面とZ軸方向に延びる側面が滑らかに湾曲して接続する面取り部50aが形成されている。
支持プレート50には複数の孔が形成されている。以下に説明する支持プレート50上の各孔は、支持プレート50を厚み方向(Y軸方向)に貫通する貫通孔である。
支持プレート50の4つの貫通孔51は、上述したプレート保持部材40の4つの貫通孔43の配置に対応する位置関係(X軸方向に68mm間隔で2組が配され、Z軸方向に45mm間隔で2組が配される)で形成されている。各貫通孔51は、支持プレート50の表面(前面)側に位置するテーパ孔部51aと、支持プレート50の背面(後面)側に位置する円形孔部51bとが連通した構成である。テーパ孔部51aは、支持プレート50の表面側から背面側に進むにつれて内径を小さくする円錐状の内面を有する。円形孔部51bは、内径が一定の円筒状の内周面を有する。一例として、円形孔部51bの内径は5.5mmである。
4つの貫通孔51は、支持プレート50をプレート保持部材40と結合させるために用いる孔である。貫通孔51以外の支持プレート50上の各孔は、支持プレート50に対して被支持物(スタンド型支持器具1による支持対象物)を取り付けるための取り付け用孔である。具体的には、取り付け用孔として、ネジ孔52、ネジ孔53、貫通孔54が形成されている。
ネジ孔52は、支持プレート50上に所定の位置関係で14個設けられている。各ネジ孔52は、内周面に雌ネジを有している。一例として、各ネジ孔52の雌ネジの内径は4.0mmである。14個のネジ孔52を、符号52a~52nで区別する。これらのネジ孔52a~52nは、Z軸方向やX軸方向の位置関係によっていくつかのグループを構成する。
Z軸方向の位置関係でネジ孔52をグループ化した場合、上方から順に、第1のグループZ1(ネジ孔52a、52b、52c)、第2のグループZ2(ネジ孔52d)、第3のグループZ3(ネジ孔52e、52f)、第4のグループZ4(ネジ孔52g、52h)、第5のグループZ5(ネジ孔52i、52j)、第6のグループZ6(ネジ孔52k)、第7のグループZ7(ネジ孔52l、52m、52n)に分けられる。
X軸方向の位置関係でネジ孔52をグループ化した場合、正面視において左側から順に、第8のグループX1(ネジ孔52a、52l)、第9のグループX2(ネジ孔52e、52i)、第10のグループX3(ネジ孔52g)、第11のグループX4(ネジ孔52b、52d、52k、52m)、第12のグループX5(ネジ孔52h)、第13のグループX6(ネジ孔52f、52j)、第14のグループX7(ネジ孔52c、52n)に分けられる。
第11のグループX4(ネジ孔52b、52d、52k、52m)が、支持プレート50における幅中心線P3上に位置している。第8のグループX1(ネジ孔52a、52l)と第14のグループX7(ネジ孔52c、52n)が、幅中心線P3に関してほぼ対称に配置されている。第9のグループX2(ネジ孔52e、52i)と第13のグループX6(ネジ孔52f、52j)が、幅中心線P3に関してほぼ対称に配置されている。第10のグループX3(ネジ孔52g)と第12のグループX5(ネジ孔52h)が、幅中心線P3に関してほぼ対称に配置されている。
支持プレート50における幅中心線P3上には、Z軸方向でネジ孔52dとネジ孔52kの間にネジ孔53が形成されている。ネジ孔53は、Z軸方向における支持プレート50の中心よりもやや下寄り(ネジ孔52kに近い側)に位置している。一例として、ネジ孔53の雌ネジの内径は5.0mmである。
支持プレート50にはさらに、4つの貫通孔54が形成されている。各貫通孔54は、内周面に雌ネジを有さないシンプルな円形孔である。一例として、各貫通孔54の内径は4.5mmである。X軸方向に延びる二辺の長さが100mm、Y軸方向に延びる二辺の長さが100mmである四角形(正方形)の頂点に、4つの貫通孔54の中心が配されている。つまり、貫通孔54は、X軸方向に100mm間隔で2組が配され、Z軸方向に100mm間隔で2組が配されている。
図3及び図4に示すように、支持プレート50の背面側には、緩衝材55が貼り付けられている。緩衝材55は、ゴムやスポンジなどの弾性変形可能な材質で形成されている。
[支持ステー群60の構成]
支持ステー群60は、1つの第1ステー61と、1つの第2ステー62と、2つの第3ステー63の計4つの部材で構成されている。図12(A)はY軸方向に沿って前方から見た正面視での第1ステー61、図12(B)はX軸方向に沿って見た側面視での第1ステー61を示している。図12(C)はY軸方向に沿って前方から見た正面視での第2ステー62を示している。図12(D)はY軸方向に沿って前方から見た正面視での第3ステー63、図12(E)はX軸方向に沿って見た側面視での第3ステー63を示している。
第1ステー61、第2ステー62及び第3ステー63はいずれも平坦な細長い板であり、それぞれの長手方向の両端に、滑らかに湾曲する面取り部61a、62a及び63aが形成されている。第1ステー61、第2ステー62及び第3ステー63は、それぞれの長さと、後述する各孔の配置において相違しているが、機能及び形状的に共通する構成要素については同じ符号で示す。
第1ステー61、第2ステー62及び第3ステー63にはそれぞれ、長手方向に位置を異ならせて2つの貫通孔64が形成されている。各貫通孔64は、表面(前面)側に位置するテーパ孔部64aと、背面(後面)側に位置する円形孔部64bとが連通した構成である。テーパ孔部64aは、第1ステー61、第2ステー62及び第3ステー63の表面側から背面側に進むにつれて内径を小さくする円錐状の内面を有する。円形孔部64bは、内径が一定の円筒状の内面を有する。
第1ステー61に設けた2つの貫通孔64の中心の間隔Q1は、支持プレート50におけるネジ孔52bとネジ孔52dの中心の間隔に対応する寸法である。第2ステー62に設けた2つの貫通孔64の中心の間隔Q2は、支持プレート50におけるネジ孔52kとネジ孔52mの中心の間隔に対応する寸法である。第3ステー63に設けた2つの貫通孔64の中心の間隔Q3は、支持プレート50におけるネジ孔52eとネジ孔52gの中心の間隔、及びネジ孔52fとネジ孔52hの中心の間隔に対応する寸法である。本実施形態では、Q1<Q2<Q3である。
各貫通孔64は、第1ステー61、第2ステー62及び第3ステー63の長手方向の一端側に設けられている。第1ステー61、第2ステー62及び第3ステー63にはそれぞれ、貫通孔64とは反対側の端部に近い位置にネジ孔65が形成されている。また、第1ステー61と第2ステー62には、ネジ孔65よりも長手方向の中央寄りにネジ孔66が形成されている。一例として、ネジ孔65の雌ネジの内径は4.0mmであり、ネジ孔66の雌ネジの内径は5.0mmである。
以上の各部品を有するスタンド型支持器具1の組み立てについて説明する。
[支柱30の組み立て]
支柱30が下部支柱31と上部支柱32に分割されている場合には、これらを接続させて1本の支柱30にする。支柱30の組み立ては、下部支柱31のうち内部隔壁33が設けられている側とは反対側の端部(一対の貫通孔35が設けられている側の端部)から、上部支柱32の小径部36を挿入する。なお、下部支柱31に対する小径部36の挿入方向が正しい挿入方向とは逆である場合には、小径部36が内部隔壁33に当て付いて挿入が途中で規制されるので、誤った挿入方向であることを認識できる。また、下部支柱31の外観上に表れている一対の貫通孔35を目印にすることによっても、上部支柱32の正しい挿入方向を判断できる。
テーパ面38が下部支柱31の端面に当接すると、それ以上の上部支柱32の挿入が規制される。この状態で、一対の貫通孔35と一対のネジ孔39がそれぞれ連通するように、周方向での下部支柱31と上部支柱32の位置を合わせる。そして、一対の貫通孔35のそれぞれに締結ボルト70(図1から図4参照)を挿入して、一対のネジ孔39に螺合させる。つまり、一対の締結ボルト70を、一対の貫通孔35を通して一対のネジ孔39に螺合させる。
各締結ボルト70には、貫通孔35及びネジ孔39に挿入される軸部の外周面に、ネジ孔39に螺合する雄ネジが形成されている。各締結ボルト70はさらに、軸部の端部に大径の頭部を有しており、頭部に対して外部から回転力を付与して各締結ボルト70を回転させる。各締結ボルト70の回転は、スタンド型支持器具1の組み立てを行う作業者が頭部を把持して、手動によって行うことができる。あるいは、各締結ボルト70の頭部に対してドライバーや六角レンチなどの工具を嵌合させ、工具を用いて各締結ボルト70を回転させる構成にしてもよい。各締結ボルト70に所定以上の締め付けトルクを与えることによって、下部支柱31と上部支柱32が互いに固定される。
[台座10への支柱30の取り付け]
支柱30における下部支柱31の端面(上部支柱32のテーパ面38に当接する側とは反対の端面)を、台座10の座板部11に対して上方から当接させて、台座10側の2つの貫通孔15と支柱30側の2つのネジ孔34の位置を合わせる。
この状態で、下方から貫通孔15に締結ボルト71(図2から図6参照)を挿入して、ネジ孔34に螺合させる。各2つの貫通孔15とネジ孔34に対応して、2つの締結ボルト71が用いられる。締結ボルト71の頭部が円錐形状の貫通孔15に当接することにより、貫通孔15への締結ボルト71の最大挿入位置が決まる(図5参照)。そして、各締結ボルト71に所定以上の締め付けトルクを与えることによって、座板部11上に下部支柱31が立設された状態で、台座10と支柱30が互いに固定される。締結ボルト71による固定は、支柱30の中心軸から偏心した2箇所で行われるため、支柱30の回転が規制される。
なお、下部支柱31と上部支柱32を接続させた支柱30の完成状態で台座10への取り付けを行う形態と、下部支柱31単体の状態で台座10への取り付けを行い、その後に下部支柱31と上部支柱32を接続させる形態のいずれも可能である。
[支柱30に対するプレート保持部材40及び支持プレート50の取り付け]
図3及び図4に示すように、支柱30をY軸方向の前後から挟むようにプレート保持部材40と支持プレート50を配置して、締結ボルト72とロングナット73を用いてプレート保持部材40と支持プレート50を締結させる。これにより、支持プレート50が支柱30に取り付けられる。締結ボルト72とロングナット73は、プレート固定手段を構成している。
より具体的には、支柱30の外周面の一部にプレート保持部材40の部分円筒部41を被せると、支柱30から側方に一対の平板部42が張り出した状態になる。支持プレート50の背面側の緩衝材55を支柱30の外周面に当接させて平板部42と支持プレート50をほぼ平行にし、4つの貫通孔43と4つの貫通孔51が対向するように位置を設定する。
この段階で、平板部42と支持プレート50は、支柱30の半径程度の間隔を空けて対向している。そして、貫通孔51のテーパ孔部51a側から締結ボルト72の軸部を挿入する。締結ボルト72の軸部は、円形孔部51bを通って支持プレート50の背面側に突出し、貫通孔43に挿入されて平板部42を貫通する。締結ボルト72の軸部の外周面には雄ネジが形成されており、平板部42の背面側で締結ボルト72の雄ネジがロングナット73に螺合する。締結ボルト72の頭部がテーパ孔部51aに当接することにより、貫通孔51への締結ボルト72の最大挿入位置が決まる。
4つの貫通孔43と4つの貫通孔51に対応して、4つの締結ボルト72及び4つのロングナット73が用いられる。そして、各ロングナット73に螺合した状態の各締結ボルト72に所定以上の締め付けトルクを与えることによって、プレート保持部材40と支持プレート50が支柱30を挟んで互いに引き合う状態になり、支持プレート50がプレート保持部材40と共に支柱30に対して固定される。プレート保持部材40側では部分円筒部41が支柱30に被さっており、支持プレート50側では支柱30に当接する緩衝材55が弾性変形する。これにより、プレート保持部材40と支持プレート50が支柱30に対して高い密着度で安定して固定され、支柱30の外周面に沿ってプレート保持部材40と支持プレート50が回転することや、支柱30の外周面に沿ってプレート保持部材40と支持プレート50がZ軸方向に移動することが制限される。
支柱30は外径が一定の円筒形状であるため、各締結ボルト72の締め付けを緩めて固定状態を解除することで、支持プレート50とプレート保持部材40を支柱30の軸方向にスライドさせてZ軸方向の高さ位置を調整したり、支柱30の中心軸回りに支持プレート50とプレート保持部材40を回転させて向きの調整を行ったりできる。そして、各締結ボルト72を再び締め込むことにより、支持プレート50とプレート保持部材40を調整後の位置に固定させることができる。つまり、図1から図4に示す支持プレート50の取り付け位置は一例であり、図示の位置とは異なる高さや向きに支持プレート50を設定することができる。
例えば、図示の取り付け例では、Z軸方向で比較的高い位置に支持プレート50を設置するため、支柱30のうち上部支柱32の部分に支持プレート50とプレート保持部材40を取り付けている。この取り付け例とは異なり、Z軸方向で比較的低い位置に支持プレート50を設置する場合には、支柱30のうち下部支柱31の部分に支持プレート50とプレート保持部材40を取り付けることも可能である。本実施形態では、部分円筒部41が一対の締結ボルト70と重ならない範囲において、支柱30に対する支持プレート50及びプレート保持部材40の取り付け位置を高い自由度で選択することができる。
なお、下部支柱31と上部支柱32を接続した支柱30の完成状態でプレート保持部材40及び支持プレート50の取り付けを行う形態と、下部支柱31と上部支柱32を接続する前の分離状態で、下部支柱31と上部支柱32のいずれかに対してプレート保持部材40及び支持プレート50の取り付けを行う形態のいずれも可能である。
[支持プレート50に対する支持ステー群60の取り付け]
支持プレート50に形成された取り付け用孔(ネジ孔52、ネジ孔53、貫通孔54)を利用して、支持プレート50に対して様々な(複数種の)被支持物を取り付けることが可能である。図1から図4は、支持プレート50に対して支持ステー群60を取り付けた場合を示しており、支持ステー群60を介して被支持物を支持する。支持ステー群60は支持プレート50による支持範囲を拡大させる延長部材であり、支持ステー群60の利用によって、X軸方向やZ軸方向の寸法が大きい(面積が大きい)被支持物を安定して支持することが可能になる。
第1ステー61は、先端を上向きにした状態で、2つの貫通孔64の位置をネジ孔52bとネジ孔52dに合わせて配置される。そして、第1ステー61の各貫通孔64に締結ボルト74(図2参照)を挿入して、各締結ボルト74をネジ孔52bとネジ孔52dに螺合させることによって、第1ステー61が支持プレート50に固定される。
第2ステー62は、先端を下向きにした状態で、2つの貫通孔64の位置をネジ孔52kとネジ孔52mに合わせて配置される。そして、第2ステー62の各貫通孔64に締結ボルト74(図2参照)を挿入して、各締結ボルト74をネジ孔52kとネジ孔52mに螺合させることによって、第2ステー62が支持プレート50に固定される。
2つの第3ステー63の一方は、先端を斜め上向きにした状態で、2つの貫通孔64の位置をネジ孔52eとネジ孔52gに合わせて配置される。そして、第2ステー62の各貫通孔64に締結ボルト74(図2参照)を挿入して、各締結ボルト74をネジ孔52eとネジ孔52gに螺合させることによって、一方の第3ステー63が支持プレート50に固定される。
2つの第3ステー63の他方は、先端を斜め上向きにした状態で、2つの貫通孔64の位置をネジ孔52fとネジ孔52hに合わせて配置される。そして、第2ステー62の各貫通孔64に締結ボルト74(図2参照)を挿入して、ネジ孔52fとネジ孔52hに螺合させることによって、他方の第3ステー63が支持プレート50に固定される。
第1ステー61、第2ステー62、第3ステー63はいずれも、基端側の2箇所で締結ボルト74による固定を受けるので、支持プレート50に対して高い強度で結合させることができる。第1ステー61と第2ステー62は、第11のグループX4を構成するネジ孔52b、52d、52k、52mを介して支持プレート50に取り付けられることにより、幅中心線P3に沿って上下に延びる配置となり、支持プレート50単独の場合よりもZ軸方向での支持長を拡大させる。第3ステー63の一方は、第9のグループX2に含まれるネジ孔52eと第10のグループX3を構成するネジ孔52gを介して支持プレート50に取り付けられることにより、正面視で左上がりの斜め方向に延びる配置となる。第3ステー63の他方は、第13のグループX6に含まれるネジ孔52fと第12のグループX5を構成するネジ孔52hを介して支持プレート50に取り付けられることにより、正面視で右上がりの斜め方向に延びる配置となる。従って、2つの第3ステー63によって、支持プレート50単独の場合よりもX軸方向での支持長を拡大させる。
スタンド型支持器具1を構成する各部材は、以上のようにして接続や組み立てが行われる。続いて、メタルラック100の構造と、メタルラック100に対するスタンド型支持器具1の取り付けを説明する。
[メタルラック100の構造]
メタルラック100は、Z軸方向に延びる4つの支柱101を介して、複数段(本実施形態では3段)の棚部材102を支持している。各支柱101と各棚部材102はそれぞれステンレスなどの金属で形成されている。
各支柱101の外周面には、Z軸方向に所定の間隔で環状の溝部(図示略)が複数個形成されており、樹脂製のスリーブ120の内側に設けた突起(図示略)を各溝部に嵌合させることができる。スリーブ120は、上方から下方に進むにつれて外径を大きくする円錐状の外面を有している。スリーブ120は径方向に分割可能であり、各支柱101におけるどの溝部に嵌合させるかを選択できる。
各段の棚部材102は、概ね水平に延びる複数の水平線材を組み合わせて構成されている。各棚部材102の外側の4辺を構成する4つの外枠部104は、上下方向(Z軸方向)に所定の間隔を空けて平行に延びる上下一対の水平線材105、106と、水平線材105と水平線材106の間に位置する波形部107とによって構成される。波形部107は、水平線材105と水平線材106を接続して一体化させると共に、外枠部104の強度を高める役割を有する。
本実施形態では、Y軸方向を奥行き方向としてメタルラック100を設置する場合を例示している。X軸方向に延びる一対の外枠部104のうち、前方(手前側)に位置するものを前方外枠部104a、後方(奥側)に位置するものを後方外枠部104bとする。また、Y軸方向に延びる一対の外枠部104のうち、正面から見て左方に位置するものを左側外枠部104c、右方に位置するものを右側外枠部104dとする。
各棚部材102には、4つの外枠部104が交わる四隅に、Z軸方向に貫通する円筒状の支柱挿入部103が形成されている。各支柱挿入部103に対してスリーブ120付きの各支柱101を下方から挿入すると、支柱挿入部103の内部にスリーブ120が圧入されて、それよりも下方への棚部材102の移動が規制される。そして、ハンマーなどの工具を用いて支柱挿入部103付近に下向きの強い外力を加えると、支柱挿入部103へのスリーブ120の密着が強固になり、支柱101に対して棚部材102が固定される。
各棚部材102は、4つの外枠部104に囲まれる内側に支持面部108を有している。支持面部108は、水平方向に間隔を空けて配置した複数の水平線材によって構成されている。より詳しくは、Y軸方向に間隔を空けて配置されてX軸方向に延びる複数の水平線材109と、X軸方向に間隔を空けて配置されてY軸方向に延びる複数の水平線材110と、による格子構造で支持面部108が構成されている。各水平線材109は、左側外枠部104cにおける上側の水平線材105と、右側外枠部104dにおける上側の水平線材105とを接続している。各水平線材110は、複数の水平線材109の下側に固定されている。
棚部材102を構成する各水平線材105、106、109、110は、円筒状の外面を有する棒状体である。
[棚部材102に対する台座10の取り付け]
台座10がメタルラック100における最上段の棚部材102に取り付けられる。本実施形態では、最上段の棚部材102のうちY軸方向の奥側にスタンド型支持器具1を取り付ける場合を例示しており、座板部11を支持面部108の上側に支持させ、側板部12を後方外枠部104bの外側の側面に沿って支持させる。
図5に示すように、座板部11の下面が、支持面部108を構成する複数の水平線材109上に載ることで、Z軸方向での台座10の位置が定まる。Y軸方向における座板部11の長さは、複数本の水平線材109を横断する(隣り合う2つの水平線材109の間隔よりも大きくなる)ように設定されており、必ず複数本の水平線材109によって座板部11が支持されるので、安定性に優れる。
側板部12が後方外枠部104bの側面に当接することで、Y軸方向での台座10の位置が定まる。図5に示すように、Z軸方向における側板部12の長さは、上下の水平線材105と水平線材106の間隔よりも大きいため、後方外枠部104bを構成する水平線材105と水平線材106の両方に側板部12が当接して、高い安定性を得ることができる。
また、後方外枠部104bの上側の水平線材105に沿って湾曲部13が配置され、円筒状の外面を有する水平線材105に対して湾曲部13の内周部が嵌る状態で支持されるので、台座10の安定性及び位置精度がさらに向上する。
座板部11は、下板20と2つの締結ボルト75を用いて最上段の棚部材102に固定される。下板20は座板部11の下側に位置し、座板部11と下板20との間に支持面部108を挟持する。
X軸方向において、座板部11に設けた2つの長孔14と、下板20に設けた2つのネジ孔21との位置を合わせる。長孔14はY軸方向に長手方向を向けているので、上面視で長孔14の一部を横切って水平線材109が通っている場合でも、Y軸方向での下板20の位置を適宜調整して、各長孔14と各ネジ孔21がZ軸方向で対向する(水平線材109によって遮られない)位置関係にさせることができる。また、Y軸方向における下板20の幅は、隣り合う水平線材109の間隔よりも広く、複数本の水平線材109に対して下板20が下方から当接可能である。
各長孔14に対して上方から締結ボルト75を挿入する。図5に示すように、締結ボルト75は、外周面に雄ネジが形成された軸部75aと、軸部75aの一端に設けた大径の頭部75bとを有している。頭部75bには六角形の嵌合孔が形成されており、嵌合孔に六角レンチを嵌合させて締結ボルト75を回転させることができる。長孔14に挿入された軸部75aが、複数の水平線材109の間を通して支持面部108の下方に突出し、軸部75aの雄ネジがネジ孔21に螺合する。頭部75bの径は長孔14の幅よりも大きく、頭部75bは、座板部11の上面に当接した位置よりも下方への移動が規制される。座板部11と下板20が複数本の水平線材109を挟持する状態で、締結ボルト75に所定以上の締め付けトルクを与えることによって、座板部11が棚部材102に対して固定される。
側板部12は、2つのワッシャ76と2つのロングナット77と2つの締結ボルト78を用いて、最上段の棚部材102に固定される。図5に示すように、各ワッシャ76は中央に貫通孔76aを有する円板形状である。各ワッシャ76はY軸方向で側板部12に対向して位置し、側板部12とワッシャ76との間に後方外枠部104bを挟持する。各ロングナット77は内部にネジ孔77a(雌ネジ)を有している。
各ワッシャ76と各ロングナット77は、X軸方向において、側板部12に設けた長孔16に対して貫通孔76aとネジ孔77aの位置を合わせて配置される。長孔16はZ軸方向に長手方向を向けているので、背面視で長孔16の一部を横切って水平線材105や水平線材106や波形部107が通っていても、Z軸方向での各ワッシャ76と各ロングナット77の位置を適宜調整して、各長孔16と各貫通孔76a及び各ネジ孔77aとがY軸方向で対向する(水平線材105、106や波形部107によって遮られない)位置関係にさせることができる。また、各ワッシャ76の径は、Z軸方向における水平線材105と水平線材106の間隔よりも大きく、各ワッシャ76は水平線材105と水平線材106の両方に当接可能である。
各長孔16に対して後方から締結ボルト78を取り付ける。締結ボルト78は、外周面に雄ネジが形成された軸部78aと、軸部78aの一端に設けた大径の頭部78bとを有している。頭部78bには六角形の嵌合孔が形成されており、嵌合孔に六角レンチを嵌合させて締結ボルト78を回転させることができる。長孔16に挿入された軸部78aが、水平線材105と水平線材106の間を通して後方外枠部104bの前方に突出すると共に貫通孔76aを貫通し、軸部78aの雄ネジがネジ孔77aに螺合する。頭部78bの径は長孔16の幅よりも大きく、頭部78bは、側板部12に当接した位置よりも前方への移動が規制される。側板部12と各ワッシャ76が後方外枠部104b(特に、水平線材105と水平線材106)を挟持する状態で、締結ボルト78に所定以上の締め付けトルクを与えることによって、側板部12が棚部材102に対して固定される。
以上のようにして、台座10がメタルラック100の棚部材102に取り付けられる。そして、上述のようにして台座10を含むスタンド型支持器具1を組み立てることで、メタルラック100に対してスタンド型支持器具1が取り付けられた状態(図1から図6)にさせることができる。スタンド型支持器具1自体の組み立てと、メタルラック100へのスタンド型支持器具1の取り付けについては、作業の順序に選択の自由度がある。
一例として、先にスタンド型支持器具1の全体を組み立ててから、組み立て後のスタンド型支持器具1をメタルラック100に取り付けることができる。別の例として、スタンド型支持器具1を完成させる前に、台座10を含む一部の構造をメタルラック100に取り付け、その後にスタンド型支持器具1を完成させることができる。
[スタンド型支持器具1の使用例]
図6は、メタルラック100に取り付けたスタンド型支持器具1によって、ダーツボード80を支持した使用例を示している。図6には表れていないが、この使用例では、支持プレート50に支持ステー群60を取り付けており(図1から図4参照)、支持ステー群60を構成する4つのステー61、62及び63に対してダーツボード80が取り付けられる。
ダーツボード80の背面側には複数の孔(図示略)が設けられている。各ステー61、62及び63に設けたネジ孔65やネジ孔66からダーツボード80の背面側の孔へと締結ボルト(図示略)を挿入して螺合させることによって、各ステー61、62及び63に対してダーツボード80を固定させることができる。各ステー61、62及び63とダーツボード80の結合位置は、支持プレート50の外形よりもX軸方向及びZ軸方向に拡がった位置にあるため、ダーツボード80を高い安定性で精度良く支持することができる。なお、第1ステー61と第2ステー62については、ネジ孔65とネジ孔66のうちどちらか1つのみをダーツボード80の取り付けに用いてもよい。
各ステー61、62及び63とダーツボード80との間に、緩衝材67(図12参照)を配してもよい。緩衝材67は、ゴムやスポンジなどの弾性変形可能な材質で形成されており、中心に孔を有する環状に形成されている。ネジ孔65やネジ孔66に挿入された締結ボルトが緩衝材67の中心の孔を貫通する。緩衝材67は、各ステー61、62及び63に対して接着などで固定してもよい。あるいは、緩衝材67を各ステー61、62及び63に固定せず、締結ボルトの貫通によって緩衝材67が支持されるようにしてもよい。緩衝材67を挟んでダーツボード80を支持することによって、ダーツボード80の振動やガタツキを抑制することができる。
スタンド型支持器具1は、ダーツボード80以外の被支持物の支持にも対応している。例えば、X軸方向に延びる二辺の長さが82mm、Z軸方向に延びる二辺の長さが119mmである四角形の頂点に、4つのネジ孔52a、52c、52l、52nの中心が配されている。この4つのネジ孔52a、52c、52l、52nの配置は、周知のダーツボード着脱用アダプタの取り付け規格に対応する。従って、支持ステー群60に代えて、4つのネジ孔52a、52c、52l、52nを利用して別のダーツボード着脱用アダプタを支持プレート50に取り付け、このダーツボード着脱用アダプタに対して、アダプタ対応規格のダーツボードを取り付けることが可能である。
また、ネジ孔53に挿入されるボルトなどを用いて中心の位置決めを行うタイプのダーツボードを、支持プレート50に取り付けることも可能である。
ネジ孔52i、52jは、上述した支持ステー群60やダーツボード着脱用アダプタの取り付け例では使用していないが、ネジ孔52i、52jを取り付け用孔として利用する別の被支持物を取り付けることも可能である。
X軸方向とZ軸方向にそれぞれ100mmの間隔で設けた4つの貫通孔54の配置は、周知のフラットパネルモニタ用の取り付け規格に対応している。従って、4つの貫通孔54に締結ボルトを挿入して、支持プレート50に対して画像表示用のフラットパネルモニタなどを固定させることができる。
このように、スタンド型支持器具1は、支持プレート50に対して複数種の被支持物を選択して取り付けることが可能である。また、取り付けの形態も様々であり、支持プレート50に対して被支持物を直接に取り付ける形態、支持ステー群60のような延長部材を介在させた取り付けの形態、支持ステー群60以外のアダプタやブラケットなどの中間部材を介在させた取り付けの形態、などを任意に選択できる。これにより、スタンド型支持器具1は非常に広い汎用性を有しており、上述したダーツボードやフラットパネルモニタ以外に、絵画や写真用の額、有孔パネル、メッシュパネル、その他のボード類などの支持にも適用することができる。
以上で説明した本実施形態のスタンド型支持器具1は、メタルラック100の棚部材102に取り付けて使用することによって、スタンド型支持器具1自体を小型軽量な構造にしながら、棚部材102上に直接載置しにくい形状の被支持物(ボード類、画像表示用のフラットパネルモニタなど)を好みの高さ位置に設置することが可能である。
ところで、複数の水平線材(105、106、109、110)を組みわせて構成されるメタルラック100は、水平線材などの間に多くの隙間を有している。既存のモニタスタンドのようなスタンド型支持器具は、平坦な面を有して安定性の高い机や天板などに対して取り付けることを前提とした構造であり、隙間の多いメタルラック100に対する取り付けが考慮されていないという課題や、メタルラック100上で精度良く位置を定めにくいという課題がある。
本実施形態のスタンド型支持器具1は、水平方向に間隔を空けて配した複数の水平線材109を含む支持面部108の上側に台座10の座板部11を支持させ、上下方向に間隔を空けて配した複数の水平線材105、106を含む外枠部104(後方外枠部104b)に沿って台座10の側板部12を支持させている。側面視でL字形の台座10を棚部材102の上面(支持面部108)及び側面(後方外枠部104b)に沿わせて設置する構造であり、複雑な操作を要さずに、Z軸方向及びY軸方向での台座10の位置を簡単且つ確実に定めることができる。
また、台座10の座板部11は、Y軸方向で複数の水平線材109に跨って載置され、台座10の側板部12は、Z軸方向で複数の水平線材105、106に跨って接している。これにより、座板部11と側板部12が単一の水平線材のみに接する構造に比べて、台座10の高い安定性を与えることができる。さらに、座板部11と側板部12の境界にある湾曲部13の内周部が水平線材105により支持されるので、より一層の安定性を台座10にもたらすことができる。
棚部材102に対する座板部11の固定は、第1の挟持部材である下板20と、第1の固定手段である締結ボルト75とを用いて行われる。下板20は座板部11の下側に位置しており、支持面部108を構成する複数の水平線材109を座板部11と下板20の間に挟持する。座板部11と下板20の間に複数の水平線材109を挟持し、X軸方向に位置を異ならせた2箇所で締結ボルト75による固定を行うため、支持面部108に対する座板部11の安定性に優れている。特に、X軸方向で座板部11の幅中心線P2(図7(A)参照)を挟んだ両側に締結ボルト75による固定箇所があるため、図2のような正面視での座板部11の傾きやガタツキを抑制することができる。
図5に示すように、本実施形態における座板部11は、Y軸方向の後端が水平線材105と重なる位置にあり、この後端位置から前方に向けて計4本の水平線材109を跨ぐY軸方向の長さを有している。下板20は、2本の水平線材109を跨ぐY軸方向の長さを有している。従って、座板部11と下板20によって2本の水平線材109を挟持する構造になっている。また、この挟持部分は、Y軸方向で座板部11の前後中心線P1(図7(A)参照)よりも前方に位置している。これらの構造によって、図3及び図5のような側面視での座板部11の傾きやガタツキを抑制することができる。
また、複数の水平線材109の間を通る締結ボルト75によって座板部11と下板20を締結させるので、支持面部108が有する水平方向の隙間を利用した省スペースな固定構造を実現できる。座板部11にはY軸方向に長い長孔14を形成しているので、長孔14を横切る水平線材109との干渉を避けて締結ボルト75の有効な挿入位置を選択することができる。この締結構造は、図示のメタルラック100とは水平線材の間隔が異なる棚部材への取り付けにも適用可能である。
棚部材102に対する側板部12の固定は、第2の挟持部材であるワッシャ76及びロングナット77と、第2の固定手段である締結ボルト78とを用いて行われる。ワッシャ76はY軸方向で側板部12に対向して位置しており、後方外枠部104bを構成する複数の水平線材105、106を側板部12とワッシャ76の間に挟持する。側板部12とワッシャ76の間に複数の水平線材105、106を挟持し、X軸方向に位置を異ならせた2箇所で締結ボルト78による固定を行うため、後方外枠部104bに対する側板部12の安定性に優れている。特に、X軸方向で幅中心線P2(図7(A)参照)を挟んだ両側に締結ボルト78による固定箇所があるため、図4のような上面視での側板部12の傾きやガタツキを抑制することができる。
また、水平線材105と水平線材106の間を通る締結ボルト78によって側板部12とワッシャ76及びロングナット77とを締結させるので、後方外枠部104bが有する上下方向の隙間を利用した省スペースな固定構造を実現できる。側板部12にはZ軸方向に長い長孔16を形成しているので、水平線材105、106や波形部107との干渉を避けて締結ボルト78の有効な挿入位置を選択することができる。この締結構造は、図示のメタルラック100とは水平線材の間隔が異なる棚部材への取り付けにも適用可能である。
メタルラック100の棚部材102に取り付けられる台座10上に、支柱30を立設させている。支柱30は、X軸方向に離間して配した2つの締結ボルト71を介して台座10に固定されるため、Z軸方向に延びる中心軸を中心とする支柱30の回転が規制される。支柱30を固定させる手段である締結ボルト71が、支柱30を回転規制する手段としても機能するので、部品点数の少ないシンプルな構造で、支柱30の固定と安定性の確保を実現できる。
締結ボルト71は、座板部11の下面側から貫通孔15を通して支柱30のネジ孔34に螺合されるので(図5参照)、貫通孔15が水平線材109や水平線材110によって塞がれない位置関係にあれば、台座10を棚部材102に取り付けた後で、台座10への支柱30の取り付けを行うことができる。あるいは、台座10を棚部材102に取り付ける前に、台座10への支柱30の取り付けを行ってもよい。このように、支柱30の取り付けのタイミングには自由度がある。
支持プレート50は、プレート保持部材40を用いて支柱30に対して取り付けられる。支柱30の外側にプレート保持部材40の部分円筒部41を被せると共に、支持プレート50をプレート保持部材40の平板部42に対向させる。そして、締結ボルト72とロングナット73を用いて支持プレート50と平板部42を締結させることによって、支持プレート50とプレート保持部材40が支柱30を挟持する状態になる。この支柱30への支持プレート50とプレート保持部材40の取り付けは、支柱30を台座10に取り付ける前と、支柱30を台座10に取り付けた後のいずれでも可能であり、支持プレート50の取り付けのタイミングには自由度がある。
上述したように、締結ボルト72による固定を解除した状態では、支柱30に対する支持プレート50の取り付け位置を調整可能である。具体的には、Z軸方向での取り付け位置の変更と、Z軸方向に向く支柱30の中心軸回りでの角度変更とを、支持プレート50に対して行わせることができる。この位置及び角度の変更は、無段階に行うことができるため、支持プレート50の位置と姿勢の設定自由度が高い。また、円筒状の支柱30を支持プレート50とプレート保持部材40(部分円筒部41)で挟む構造であるため、以上の位置及び角度の変更を、複雑な工程を要さずに精度良く行うことができる。
支柱30は、支持プレート50の位置を決めるための複雑な構造を有さないシンプルな円筒形状であるため、生産しやすく安価に得ることができる。支持プレート50のうち支柱30に接する部分に緩衝材55が設けられていることにより、シンプルな形状の支柱30に対して、ガタツキや位置ずれを抑制した状態で支持プレート50を支持させることができる。
以上のように、スタンド型支持器具1では、構成する個々の部品を比較的シンプルな形状及び構造にして製造コストを抑えつつ、各部品の取り付け順序の自由度が高く、取り付けた状態での各部品の安定性や位置精度にも優れている。特に、隙間の多いメタルラック100に対して、シンプル且つコンパクトな構造で、安定性や位置精度の高い取り付けを実現できるという点で優れている。
スタンド型支持器具1は、支持プレート50に設けた複数の取り付け用孔(ネジ孔52、ネジ孔53、貫通孔54)を用いて、ダーツボードやフラットパネルモニタなどの様々な種類や形状の被支持物を支持することが可能である。また、支持プレート50に加えて、支持ステー群60などを用いることで、支持可能な被支持物の種類や範囲を拡張することができる。これにより、スタンド型支持器具1を様々な用途に用いることができ、上述のようにダーツボードやフラットパネルモニタ以外の被支持物の支持にも適用が可能である。
以上の実施形態は、考案の理解を容易にするために具体例を示したものであり、本考案はこの実施形態に限定されるものではなく、考案の要旨を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。
上記実施形態では、台座10の平坦な座板部11上に支柱30の端部を当接させ、締結ボルト71で締結することによって支柱30の位置が定まるようにしている。この構成は、座板部11と支柱30のそれぞれの形状をシンプルにできるという利点がある。
変形例として、支柱30の位置を定めるような凹部や凸部を座板部11上に設けて、締結ボルト71による締結の前に支柱30の概略位置が定まるように構成してもよい。
別の変形例として、支柱30の外周面に雄ネジを形成し、座板部11の上面側に雌ネジを形成し、これらのネジの螺合によって支柱30を座板部11に直接に固定させることも可能である。
別の変形例として、支柱30の下端に、座板部11と平行に広がる脚部を設けて、座板部11に対する支柱30の支持面積を増やすことも可能である。
上記実施形態では、支柱30を下部支柱31と上部支柱32で構成し、一対の締結ボルト70を取り外すことで下部支柱31と上部支柱32を分離可能にしている。この構成は、非使用時にスタンド型支持器具1をコンパクトに収納できるという利点がある。
変形例として、長手方向の途中で分割されない一体構造として支柱を構成したり、長手方向で3つ以上の部材に分割可能な支柱を採用したりすることも可能である。
上記実施形態では、支柱30が円筒状である。円筒状の支柱30には、支持プレート50及びプレート保持部材40の位置調整や角度調整の自由度が高いという利点や、シンプルな構造で高い断面剛性を持たせやすいという利点がある。
変形例として、多角形の外面形状を有する角柱(角筒)状の支柱や、長手方向に進むにつれて断面形状が変化する支柱などを用いることもできる。
上記実施形態では、Y軸方向に延びる長孔14を座板部11に設け、Z軸方向に延びる長孔16を側板部12に設けている。この構成により、X軸方向に延びる水平線材109、105、106が長孔14、16を横切る場合でも、これらの水平線材109、105、106に干渉しない位置を選択して締結ボルト75、78を通すことができる。
変形例として、座板部11や側板部12に設ける長孔の方向を変更することも可能である。この変更は、メタルラック100の棚部材102に対するスタンド型支持器具1の取り付け方向を異ならせる場合に特に有効である。
具体的には、上記実施形態では、棚部材102のうち後方外枠部104bに対して側板部12が沿う領域(Y軸方向の奥側)にスタンド型支持器具1を取り付けている。そのため、座板部11においては、幅中心線P2と平行な向きに延びる長孔14を形成することで、長孔14の長手方向が水平線材109の長手方向(X軸方向)に対して垂直になり、水平線材109と交差する一部を除いた長孔14の広い範囲で締結ボルト75を通すことが可能である。
上記実施形態からスタンド型支持器具1を上面視で90度回転させて、側板部12が左側外枠部104cや右側外枠部104dに沿う領域に台座10を取り付けた場合、長孔14の長手方向が水平線材109の長手方向(X軸方向)と平行になる。すると、仮に長孔14と重なる位置を水平線材109が通る場合に、長孔14内で締結ボルト75の位置を変更しても水平線材109を回避できずに、締結ボルト75を挿入できなくなる可能性が生じる。このような場合には、長孔14に代えて、前後中心線P1と平行な向きに延びる長孔を設けることで、水平線材109に干渉せずに締結ボルト75を挿入可能になる。
あるいは、棚部材102に対する台座10の取り付け位置の選択性をより向上させるべく、前後中心線P1と幅中心線P2の両方に対して傾斜する向きに延びる(例えば、図示の長孔14に対して上面視で45度の交差関係にある)長孔を座板部11上に設けることも可能である。この形態の長孔であれば、4辺の外枠部104のいずれに沿う領域に台座10を取り付けても、座板部11上の長孔の長手方向が水平線材109とは平行にならず、水平線材109に遮られずに締結ボルト75を挿入な領域を確保させることができる。但し、この場合は、座板部11上の長孔に対する締結ボルト75の挿入位置を変更すると、下板20のネジ孔21に対する位置がずれるため、下板20側にも座板部11と同様の形状の長孔を形成し、下板20とは別に設けたナットに対して締結ボルト75を螺合させるなどの変更が必要になる。
上記実施形態では、第1の挟持部材をネジ孔21付きの下板20で構成し、第2の挟持部材をワッシャ76及びロングナット77で構成している。この構成とは異なり、第1の挟持部材を、下板20(ネジ孔21に代えて貫通孔を有する)と、ネジ孔付きのナットとで構成することも可能である。また、第2の挟持部材を、ワッシャ76に相当する部分とロングナット77に相当する部分が一体化された部品(下板20のような部品)で構成することも可能である。
上記実施形態は、後方外枠部104bの外側(図5の右側)に台座10の側板部12を配し、後方外枠部104bの内側(図5の左側)からワッシャ76を当接させている。この構成とは異なり、後方外枠部104bの内側に側板部12を配し、後方外枠部104bの外側から第2の挟持部材を当接させる構造にすることも可能である。図4に示すように、X軸方向における台座10(特に側板部12)の長さは、X軸方向における複数の水平線材110の間隔よりも小さいので、2つの水平線材110の間を通して、後方外枠部104bの内側に側板部12を挿入することが可能である。
第2の挟持部材は、2つのワッシャ76のように分割された構成ではなく、下板20のようにX軸方向に長い構成にすることも可能である。例えば、後方外枠部104bの内側に側板部12を配し、後方外枠部104bの外側から第2の挟持部材を当接させるという上記変形例において、側板部12の2つの長孔16をカバーするX軸方向の長さを持つ一つの側板を第2の挟持部材として用いてもよい。
また、締結ボルト78に変わる構成として、この側板から2つのボルト部をY軸方向に突出させてもよい。つまり、第2の挟持部材である側板に、第2の固定手段であるボルト部を一体に形成した形態である。側板から突出した各ボルト部が、水平線材105、106の間を通して各長孔16を貫通し、側板部12の背後(Y軸方向の前方)でナットに螺合する。
以上のように、第1の挟持部材、第1の固定手段、第2の挟持部材、第2の固定手段については、配置や形状などにおいて様々なバリエーションが存在する。
上記実施形態では、台座10に長孔14、16を形成して、締結ボルト75、78の挿入位置に自由度を持たせている。変形例として、長孔ではなく、所定の間隔をおいて配される複数の孔を台座10に設けてもよい。具体的には、座板部11には、長孔14に代えて、Y軸方向に間隔をおいて複数の円形孔を設ける。側板部12には、長孔16に代えて、Z軸方向に間隔をおいて複数の円形孔を設ける。締結ボルト75、78の挿入位置の自由度の高さという点では、Y軸方向やZ軸方向に連続する長孔14、16が優れているが、Y軸方向やZ軸方向に間隔をおいた複数の円形孔でも、締結ボルト75、78の挿入位置を選択できるという効果が得られる。
上記実施形態は、プレート保持部材40と支持プレート50によって支柱30を径方向に挟む構造である。この構造は、プレート保持部材40と支持プレート50をそれぞれシンプルな形状にして、金属板のプレス加工などを用いて比較的安価に製造可能な部品にすることができる。
変形例として、支持プレート50の背面側にZ軸方向に延びる支柱30を設け、この筒状部に支柱30を挿入して固定させ、プレート保持部材40を省略した構造にすることもできる。より詳しくは、支持プレート50の筒状部に径方向へ貫通する貫通孔を設け、この貫通孔に挿入した締結ボルトを用いて、支持プレート50を支柱30に固定させることができる。あるいは、支持プレート50に設ける筒状部を、周方向の一部が開放したC字状に構成して、ボルトによる締め付けなどを用いて筒状部の内径を縮小させることで、支柱30に支持プレート50を固定させることができる。
上記実施形態は、台座10の範囲のみで棚部材102に支持させているが、棚部材102に支持される部品を追加することも可能である。例えば、締結ボルト75によって座板部11と共締めされる補助板を設けてもよい。この補助板は、Y軸方向に延びる細長い本体部分と、本体部分の前端で下方に屈曲する先端部分とを有し、本体部分の一部が座板部11の上側に載置されて締結ボルト75により共締めされ、先端部分が前方外枠部104aに沿って支持される。このような補助板を用いることによって、棚部材102に対するスタンド型支持器具1の支持範囲を拡大させて、安定性のさらなる向上を図ることができる。また、台座10自体の大きさは変えずに、細長い部品である補助板をオプションとして用いるので、棚部材102全体をY軸方向に横断する大型の部品を用いる必要がなく、スタンド型支持器具1の非使用時に分解してコンパクトにすることができる。
上記実施形態では、スタンド型支持器具1の各部品の結合部分や、棚部材102に対する台座10の取り付け部分に、ボルトによる締結構造を用いているが、ボルト以外の締結構造を用いることも可能である。例えば、分解を前提としない場合や、分解の頻度が低いと想定される箇所については、かしめ、圧入などの構造で締結させてもよい。
1 :スタンド型支持器具
10 :台座
11 :座板部
12 :側板部
13 :湾曲部
14 :長孔
15 :貫通孔
16 :長孔
20 :下板(第1の挟持部材)
21 :ネジ孔
30 :支柱
31 :下部支柱
32 :上部支柱
33 :内部隔壁
34 :ネジ孔
35 :貫通孔
36 :小径部
37 :大径部
38 :テーパ面
39 :ネジ孔
40 :プレート保持部材
41 :部分円筒部
42 :平板部
43 :貫通孔
50 :支持プレート
51 :貫通孔
52(52a~52n) :ネジ孔(取り付け用孔)
53 :ネジ孔(取り付け用孔)
54 :貫通孔(取り付け用孔)
55 :緩衝材
60 :支持ステー群
61 :第1ステー(延長部材)
62 :第2ステー(延長部材)
63 :第3ステー(延長部材)
64 :貫通孔
65 :ネジ孔
66 :ネジ孔
67 :緩衝材
70 :締結ボルト
71 :締結ボルト
72 :締結ボルト(プレート固定手段)
73 :ロングナット(プレート固定手段)
74 :締結ボルト
75 :締結ボルト(第1の固定手段)
76 :ワッシャ(第2の挟持部材)
77 :ロングナット(第2の挟持部材)
78 :締結ボルト(第2の固定手段)
80 :ダーツボード(被支持物)
100 :メタルラック
101 :支柱
102 :棚部材
103 :支柱挿入部
104 :外枠部
104a :前方外枠部
104b :後方外枠部
104c :左側外枠部
104d :右側外枠部
105 :水平線材
106 :水平線材
107 :波形部
108 :支持面部
109 :水平線材
110 :水平線材
120 :スリーブ

Claims (7)

  1. 上下方向に間隔を空けて配した複数の水平線材を含む外枠部と、前記外枠部の内側で水平方向に間隔を空けて配置した複数の水平線材を含む支持面部とを有する棚部材に対して取り付けられるスタンド型支持器具であって、
    前記支持面部の上側に支持される座板部と、前記座板部の端部から下方に延びて前記外枠部に沿って支持される側板部と、を有する台座と、
    前記座板部の下側に位置して、前記支持面部を前記座板部との間に挟持する第1の挟持部材と、
    前記支持面部を構成する複数の前記水平線材の間を通して、前記挟持の状態で前記第1の挟持部材と前記座板部を締結固定させる第1の固定手段と、
    前記側板部に対向して位置して、前記外枠部を前記側板部との間に挟持する第2の挟持部材と、
    前記外枠部を構成する複数の前記水平線材の間を通して、前記挟持の状態で前記第2の挟持部材と前記側板部を締結固定させる第2の固定手段と、
    前記座板部に着脱可能で、前記座板部から上方に延びる支柱と、
    前記支柱に着脱可能で、複数種の被支持物を選択して取り付け可能な支持プレートと、
    を有することを特徴とするスタンド型支持器具。
  2. 前記棚部材を構成する複数の前記水平線材はそれぞれ円筒状の外面を有し、
    前記台座は、前記座板部と前記側板部を接続する湾曲部を有し、前記湾曲部の内周部が一つの前記水平線材の外面に沿って支持されることを特徴とする請求項1に記載のスタンド型支持器具。
  3. 前記座板部は、水平方向に延びる長孔を有し、
    前記第1の挟持部材はネジ孔を有し、
    前記第1の固定手段は、前記座板部の前記長孔を貫通して前記第1の挟持部材の前記ネジ孔に螺合する締結ボルトを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のスタンド型支持器具。
  4. 前記側板部は、上下方向に延びる長孔を有し、
    前記第2の挟持部材はネジ孔を有し、
    前記第2の固定手段は、前記側板部の前記長孔を貫通して前記第2の挟持部材の前記ネジ孔に螺合する締結ボルトを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のスタンド型支持器具。
  5. 前記支柱は円筒状であり、
    前記支柱の外周面の一部に沿う部分円筒部と、前記部分円筒部から外側に延びる平板部と、を有するプレート保持部材と、
    前記部分円筒部が前記支柱の外周面の一部に被さり、前記支持プレートの背面が前記支柱の外周面に当接する状態で、前記平板部に前記支持プレートを固定させるプレート固定手段と、
    を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のスタンド型支持器具。
  6. 前記プレート固定手段は、前記支持プレート及び前記平板部にそれぞれ設けた貫通孔を貫通する締結ボルトと、前記締結ボルトが螺合するナットとを有し、
    前記支持プレートは、前記貫通孔とは位置を異ならせて、前記被支持物を取り付けるための複数の取り付け用孔を有することを特徴とする請求項5に記載のスタンド型支持器具。
  7. 前記複数の取り付け用孔に対して締結ボルトを介して着脱可能な延長部材を有し、
    前記延長部材に対して前記被支持物が取り付けられることを特徴とする請求項6に記載のスタンド型支持器具。
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