JP3236717U - 折り畳み歩行プラットフォームを有する移動クレーン - Google Patents

Abstract

【課題】アクセスシステムのコンポーネントの取り付け及び取り外しが、迅速、且つ、外部補助無しで、実行でき、設置するのがシンプルな、移動クレーンのためのアクセスシステムを、提供する。【解決手段】シャーシ１３を有する下部走行体１２と、下部走行体上に回転可能に支持され且つ旋回可能なブーム１６を有する上部構造体１４と、を備える移動クレーン１０、特にクローラクレーンに、関する。少なくとも２つのプラットフォームは、上部構造体に恒久的に配置されており、上部構造体は、少なくとも２つのプラットフォームを介して歩行可能である。本考案によれば、プラットフォームは、それぞれ、ベースと、レーリングと、を含み、ベース及びレーリングは、これらが上部構造体に接する搬送位置から、べ―スが歩行可能であってレーリングにより安全な作業位置へ、及びその逆に、移動可能である。【選択図】図１

Description

本考案は、請求項１のプリアンブルに記載の移動クレーン、特にクローラクレーンに、関する。

展開現場で定置クレーンが利用できない場合、又はこれらが他の理由のために使用できない場合、若しくはより多くの労力でしか使用できない場合には、搬送可能クレーン又は移動クレーンが、通常、常に使用される。移動クレーンは、ホイールシャーシ又はクローラシャーシを有する下部走行体を備えてもよく、原則、下部走行体上に回転可能に支持され且つ起伏可能なメインブームが関節式で接続される、上部構造体を備える。さらに、クレーンを操作するための運転室は、通常、上部構造体のフロント領域に配置されており、上部構造体バラストは、リア領域に配置されている。

より大きな移動クレーンは、展開現場への搬送のために、より小さな搬送ユニットに、解体されなければならない。このような移動クレーン、特にクローラクレーンを安全に設置することができるようにするためには、運転室及び設置される技術系統への、標準化されたアクセスが、必要である。このことは、しばしば、オペレータ又はセットアップチームに、アクセスシステムの取り付け及び取り外しに関する複雑な課題を、提示する。これらのアクセスシステムは、例えば、アクセスステップ、歩道、又は横方向歩行プラットフォームのためのステージ若しくはプラットフォームであり、しばしば、補助クレーン及び／又は複数の人を使用して複雑な方法で、移動クレーンに取り付けられなければならない。現代の上部構造体の安定した建設のため、プラットフォームの下を横方向に押すことは、不可能である。対照的に、レーリング及びプラットフォームの取り外しは、複雑であり、通常、複数の人及び／又は補助を必要とする。

したがって、本考案の目的は、設置するのがシンプルな、移動クレーンのためのアクセスシステムを、提供することにある。ここで、アクセスシステムのコンポーネントの取り付け及び取り外しは、迅速に、且つ、外部補助無しで、実行できなければならない。

本考案によれば、この目的は、請求項１の特徴を有する移動クレーンによって、達成される。したがって、移動クレーン、特にクローラクレーンは、シャーシを有する下部走行体（ｕｎｄｅｒｃａｒｒｉａｇｅ）と、下部走行体上に回転可能に支持され且つ旋回可能なブームを有する上部構造体（ｓｕｐｅｒｓｔｒｕｃｔｕｒｅ）と、を備えることが、提案される。少なくとも２つのプラットフォームは、上部構造体に設けられており、上部構造体は、少なくとも２つのプラットフォームを介して、オペレータによって歩行され得る。ここで、プラットフォームは、上部構造体に恒久的に配置されており、すなわち、プラットフォームは、上部構造体に常に残っており、搬送のために取り外されない。

本考案によれば、少なくとも２つのプラットフォームは、それぞれ、ベースと、レーリングと、を含み、ベース及びレーリングは、搬送位置から作業位置へ、及びその逆に、移動可能である。搬送位置では、プラットフォーム又はプラットフォームのベース及びレーリングは、上部構造体に接しており、したがって、搬送のために適合した省スペース位置を採用する。作業位置では、プラットフォームは、オペレータによって歩行されることができ、レーリングによって安全である（ｓｅｃｕｒｅｄ）。このことは、作業位置において、ベース上を歩行可能であって、プラットフォーム上を歩行する人がレーリングによって落下から保護されるように、ベースが配向されることを、意味する。

プラットフォームが、レーリングと共に上部構造体に残り、折り畳まれた又は「ドッキングされた」位置から、上部構造体へのアクセスを可能にする作業位置へ、移動され得るので、複雑で時間のかかるセットアップ及び除去が、不要である。ここで、特に、プラットフォームは、補助クレーンなど無しで、一人によって、グラウンドから作業位置へ、設置又は移動され得るように、構成及び配置されている。レーリングは、プラットフォームに別個に、取り付けられなくてよい。好ましくは、設置又は除去は、追加的な手動工具無しで、可能である。したがって、より快適で、より速くて、よりシンプルな、移動クレーンのセットアップ及び除去プロセスが、全体的に得られる。

本考案の有利な実施形態は、従属請求項から及び以下の説明から、得られる。

可能な実施形態では、プラットフォームは、少なくとも２つの旋回軸（ｐｉｖｏｔ ａｘｅｓ）回りで作業位置へ旋回可能であり、少なくとも２つの旋回軸のうちの２つは、好ましくは互いに平行でない。したがって、プラットフォームは、単一の、例えば水平軸回りのシンプルな展開（ｕｎｆｏｌｄｉｎｇ）によって、作業位置へ移行されるのではなく、むしろ、複数の個々の動作で構成される設置プロセスが、行われる。これらの個々の動作は、同時に又は連続的に、実行されることができる。

さらなる可能な実施形態では、ベースは、非平行な２つの旋回軸、特に互いに垂直な２つの旋回軸回りで、作業位置へ旋回可能であり、レーリングは、作業位置へ、旋回可能（ｐｉｖｏｔａｂｌｅ）、折り畳み可能（ｆｏｌｄａｂｌｅ）、変位可能（ｄｉｓｐｌａｃｅａｂｌｅ）、及び／又は伸縮可能（ｔｅｌｅｓｃｏｐａｂｌｅ）である。したがって、ベースのための移動ルーチンは、プラットフォームを、搬送位置から作業位置へ及びその逆に、移動させる際における、レーリングのための移動ルーチンとは、異なる。

さらなる可能な実施形態では、プラットフォームにおけるベース及びレーリングは、互いに独立して移動可能である。さらに好ましくは、ベース又はレーリングは、隣り合うプラットフォームにおけるベース又はレーリングに、互いに独立して接続可能である。

さらなる可能な実施形態では、プラットフォームは、それらの作業位置において、互いに解放可能に接続可能である。したがって、安定した連続的な歩道が、例えば互いに離間した、すなわちギャップによって互いに分離された複数のプラットフォームを備える公知の歩行プラットフォームと比較して、オペレータのためにより大きなトレッド安全性を保証する、上部構造体歩行プラットフォームとして、得られる。

好ましくは、プラットフォーム又はプラットフォームの部分は、それらの作業位置において、互いに引っ掛け（ｈｏｏｋｅｄ）られ得る、及び／又は、互いにピン留め（ｐｉｎｎｅｄ）され得る、及び／又は、互いにねじ留め（ｓｃｒｅｗｅｄ）され得る。ここで、フックイン接続は、追加のツール無しで確立され得るプラットフォームの特に快適な接続を、生成する。

プラットフォームの接続は、例えば、ピン又はラッチ接続によって、可逆的にロック可能でもよい。これにより、プラットフォームの接続の望ましくない解放が、防止される。

さらなる可能な実施形態では、ベースは、フック要素を有し、作業位置において、隣り合うプラットフォームのベース固定要素に、フック要素を介して引っ掛けられ得る。特に、ベースは、水平軸回りに旋回可能であり、フックイン接続を確立するためのフック要素は、旋回軸とは反対側に配置される。特にシンプルな設計では、プラットフォームのフック要素が、隣り合うプラットフォームの旋回軸に配置される、又は引っ掛けられ、フック要素の開口部が、作業位置において下方に向いて旋回軸に横たわるという、結果になる。

したがって、プラットフォームの水平旋回軸は、上述のベース固定要素を、表す。それらは、好ましくは、それ自体、搬送位置から作業位置へのプラットフォームの移動の際、特に垂直旋回軸回りに、旋回される。

代替的に又は追加的には、１つ又はそれ以上のプラットフォームは、上部構造体に配置されたベース固定要素上に、引っ掛けられてもよい。ここで、それらは、例えば、歩行プラットフォームの端部（ｅｎｄｓ）又はキンク（ｋｉｎｋ）若しくは湾曲（ｃｕｒｖｅ）領域に配置されたプラットフォームでもよい。これらのプラットフォームは、上部構造体上に、直接的に引っ掛けられる。

フックイン接続の望ましくない解放を防止するために、フックイン接続は、ロック要素を介して可逆的にロックされてもよい。

さらなる可能な実施形態では、レーリングは、旋回可能、折り畳み可能、変位可能、及び／又は伸縮可能であり、レーリング固定要素を介して隣り合うレーリングに、又は直接的に上部構造体に、接続される。ここで、特に、好ましくは可逆的にロック可能なフックイン接続でもよい。

各プラットフォームのレーリングは、関節式で互いに接続された複数のストラットを、有してもよい。レーリングは、作業位置へ移動され、１つ又はそれ以上の部品を、旋回若しくは展開及び／又は伸縮することによって、互いに接続されてもよい。代替的に又は追加的には、１つ又はそれ以上のプラットフォームのレーリングは、上部構造体又はそこに取り付けられたレーリング固定要素に、直接的に接続可能でもよい。ここで、それらは、例えば、歩行プラットフォームの端部又はキンク若しくは湾曲領域に配置されたプラットフォームでもよい。

レーリングは、例えば、個々の旋回可能なストラットとして、又は平行四辺形ガイドとして、構成され得る折り畳み部分を、含んでもよい。

さらなる可能な実施形態では、上部構造体は、その領域に少なくとも１つのさらなるプラットフォームが配置された運転室（ｏｐｅｒａｔｏｒ’ｓ ｃａｂｉｎ）を、含み、少なくとも３つのプラットフォームは、好ましくは、作業位置において上部構造体の一方側に沿って、連続的な上部構造体歩行プラットフォームを、形成する。これにより、運転室は、本考案に係るプラットフォームによって形成された、歩道接続又は歩行プラットフォームを介して、快適に到達され得る。上部構造体歩行プラットフォームは、上部構造体のリア領域から運転室まで延び得る。

さらなる可能な実施形態では、上部構造体歩行プラットフォームへのアクセス又は登ることは、運転室と反対側に配置された上部構造体のリア領域で、行われる。したがって、アクセスは、多くの通例のアクセスシステムの場合のように、運転室の領域におけるフロントにはない。

さらなる可能な実施形態では、ベース及び少なくとも１つのレーリングを有するアクセス要素が、上部構造体に取り付け可能であり、作業位置に配置されたプラットフォームにより形成される上部構造体歩行プラットフォームが、アクセス要素を介してアクセス可能又は歩行可能となる。アクセス要素は、折り畳みプラットフォームのうちの１つに、直接的に上部構造体に、又は両方に、固定可能でもよい。この点において、アクセス要素のレーリングは、プラットフォームのうちの１つのレーリングに、及び／又は直接的に上部構造体に、接続可能でもよい。好ましくは、このことは、アクセス要素のベースに、同様に適用される。

さらなる可能な実施形態では、アクセス要素は、アクセスステップを含み、アクセスステップは、特に、アクセスステップを固定するために、旋回可能である又は固定要素である。これにより、上部構造体における特定の高さにあるプラットフォームによって形成される歩行プラットフォームは、到達され得る又は歩行され得る。アクセスステップはまた、ラダー（ｌａｄｄｅｒ）でもよい。

さらなる可能な実施形態では、上部構造体は、移動クレーンのリフト機構によってグラウンドから上げられ得る且つグラウンドに置かれ得る上部構造体バラストを、有する。リフト機構は、移動クレーンのセルフローディングシステムでもよい。アクセス要素は、上部構造体バラスト、特に上部構造体バラストのバラスト受けプレートに、固定されており又は固定可能である。

アクセス要素は、リフト機構で上部構造体バラストを上げることによって、上部構造体歩行プラットフォームの高さに、移動され得る。したがって、アクセス要素は、例えば、グラウンドから快適に上部構造体バラストに固定され得て、特に引っ掛けられ得て、続いて、上部構造体歩行プラットフォームに接続され得るように、対応する高さに上げられ得る。これにより、外部リフト装置の使用が、省略され得る。上部構造体バラストのセルフローディングシステムは、アクセス要素を、特に自動的に、正しい歩行プラットフォームレベルに、位置付ける。

アクセス要素は、例えば、バラスト受けプレート又は上部構造体バラストのバラスト要素に配置された対応する固定要素に、引っ掛けられてもよい。

さらなる可能な実施形態では、アクセス要素は、上部構造体バラストに旋回可能に支持されており又は支持可能であり、アクセス要素は、旋回によって、上部構造体歩行プラットフォームに、特に上部構造体歩行プラットフォームのプラットフォームに、接続可能である。アクセス要素が上部構造体バラストの上に上げられた後、又はリフト機構によって、代替的に若しくは追加的に、アクセス要素は、旋回によって、上部構造体に配置された固定要素に、直接的に接続可能である。アクセス要素の回転は、グラウンドから、オペレータによってシンプルな方法で、実行され得る。ここで、また、アクセス要素は、歩行プラットフォーム又は上部構造体に、可逆的にロックされてもよい。

さらなる可能な実施形態では、上部構造体の上側は、アクセス可能又は歩行可能であり、上部構造体の上側、特にマージンには、上部構造体レーリングが設けられている。例えば、上部構造体の上側へのアクセスは、好ましくは、本考案に係るプラットフォームにより形成される上部構造体歩行プラットフォームから出発して、アクセスラダー又はアクセスステップを介して、行われる。これにより、オペレータは、上部構造体の上側に登ることができ、技術システム又は他のクレーンコンポーネントに到達することができる。

さらなる可能な実施形態では、上部構造体の上側には、少なくとも１つのベース要素が、変位可能又は折り畳み可能又は旋回可能に、支持されており、好ましくは、上部構造体の上側には、複数のそのようなベース要素によって、歩行可能領域が形成される。歩行可能領域は、ベース要素の変位可能性又は旋回可能性によって、フレキシブルに適合され得る。

ベース要素は、特に自立しており、例えば格子（ｌａｔｔｉｃｅ）として、軽量構造で製造される。それらは、好ましくは、上部構造体のベースフレーム及び／又はそこに配置された固定要素に、取り付けられる又は取り付け可能である。ベース要素は、異なる形状を有してもよく、例えば、異なる幅及び／又は長さを有してもよい。さらに、ベース要素は、プラットフォームのベースと同様に、フック要素を有してもよく、ベース要素は、フック要素を介して、上部構造体の対応する固定要素に、引っ掛けられ得る又は配置される得る。

さらに、上部構造体が、各側に、本考案に係る少なくとも２つのプラットフォームを含み、すなわち、上部構造体が、各側に、上部構造体歩行プラットフォームを有することが、考えられる。２つの上部構造体歩行プラットフォーム又は歩道接続のうちの１つは、より長くてもよく、運転室まで到達してもよい。

プラットフォームのベース及び／又はアクセスモジュールのベースは、特に軽量構造で製造される。これにより、オペレータによるプラットフォームのハンドリング又は設置は、よりシンプルになる。ベースは、格子として形成されてもよい。

さらに、プラットフォームは、モジュラー設計である又はモジュラーアクセスシステムの一部であることが、可能である。これにより、上部構造体歩行プラットフォームのジオメトリは、各ユニットに適合されることができ、例えば、所望に応じて拡張されることができる。

本考案のさらなる特徴、詳細及び利点は、図面を参照して以下で説明される実施形態から、得られる。

図１は、一実施形態による本考案に係る移動クレーンを、全体斜視図で示す。 図２は、搬送位置における一実施形態による本考案に係る３つのプラットフォームを、斜視投影図で示す。 図３は、図２に係るプラットフォームであって、プラットフォームが第１軸回りで旋回される。 図４は、図３に係るプラットフォームであって、旋回されたプラットフォームがさらなる軸回りで旋回される。 図５は、図４に係るプラットフォームであって、旋回されたプラットフォームのレーリングが展開される。 図６は、図２に係るプラットフォームであって、全てのプラットフォームが作業位置に配置される。 図７は、下げられた上部構造体バラストを有する、図１に係る移動クレーンの上部構造体を、拡大表現図で示す。 図８は、図７に係る移動クレーンであって、上げられた上部構造体バラスト及び接続されたアクセスモジュールを有する。 図９は、一実施形態に係る上部構造体の上側における複数のベースプレートを、斜視図で示す。

図１は、本考案に係る移動クレーン１０の一実施形態を示しており、これは、ここではクローラクレーンではなく、全体斜視図である。クローラクレーン１０は、２つのクローラシャーシ１３を有する下部走行体１２と、垂直軸回りに回転可能に下部走行体１２上に支持された上部構造体１４と、を備える。

水平軸回りに旋回可能なメインブーム１６は、フロント領域（図中左側）において、上部構造体１４に、関節式に接続されている。メインブーム１６は、上部構造体１４に旋回可能に支持されたフレーム１７を介して、ガイイングされる。移動クレーン１０を制御するための運転室１８は、同様に、上部構造体１４のフロント領域に配置されている。バラスト受けプレート２２と、そこに積層された複数のバラスト要素２４又はバラストプレートと、を含む上部構造体バラスト２０は、リア領域（図中右側）にある。

上部構造体バラスト２０の領域におけるアクセスステップを介して歩行され又登られ得る、連続的な歩道の形態の上部構造体歩行プラットフォーム３１は、上部構造体１４における運転室１８が位置する側に、配置されている。高い位置で支持された運転室への安全なアクセスは、上部構造体歩行プラットフォーム３１を介して、オペレータのために確立されており、上部構造体１４の上側へのアクセスは、上部構造体１４に横方向に取り付けられたラダーを介して、確立される。

上部構造体歩行プラットフォーム３１は、モジュラー形式でセットアップされ、軽量構造で製造され、図２～図６の一実施形態に従って異なる位置に投影的に示される、複数のプラットフォーム３０によって、形成される。プラットフォームモジュール又はプラットフォーム３０は、上部構造体１４に固定的に、すなわち恒久的に、取り付けられており、搬送のために取り外されない又は分解されない。搬送のために、プラットフォーム３０は、それらが上部構造体１４にフラットな態様で横方向に接する、省スペースの搬送位置へ、代わりに移動され得る。この搬送位置は、図２に示される。

本考案に係るプラットフォーム３０は、それぞれ、この実施形態では実質的に二次格子（ｑｕａｄｒａｔｉｃ ｌａｔｔｉｃｅ）として設計された旋回可能なベース３２と、展開可能なレーリング３４と、含む。プラットフォーム３０は、ホルダ３７を介して、上部構造体１４又は上部構造体１４のベースフレームに、固定的に接続されている。プラットフォーム３０又はベース３２を搬送位置に固定して、それらが望ましくない態様で独立して展開しないようにするための、ロック手段（図示せず）は、プラットフォーム３０毎に設けられてもよい。

旋回コンソールとして形成されたベース固定要素３８は、各ホルダ３７における垂直軸回りに旋回可能に、支持されている。この垂直軸は、図４に示すように、第１旋回軸Ａ１を形成する。プラットフォーム３０におけるベース３２及びレーリング３４は、交互に、旋回コンソール３８に固定又は支持されている。

図３に示すように、プラットフォーム３０はまた、第１旋回軸Ａ１回りに（少なくとも）９０°、この搬送位置から回転され得る。ここで、９０°を超える回転をブロックするアバットメントが、任意に設けられてもよい。個々のプラットフォーム３０は、互いに独立して、移動又は旋回され得る。ベース３２及びレーリング３４は、第１旋回軸Ａ１回りに、一緒に旋回される。

ベース３２が旋回コンソール３８の長手方向アームに旋回可能に支持されるので、旋回コンソール３８は、旋回軸Ａ１に対して垂直に配置されて第２旋回軸Ａ２を形成する、長手方向アームを含む。図４に示すように、ベース３２（しかし、レーリング３４ではない）は、旋回コンソール３８の長手方向アーム回りに、又は第２旋回軸Ａ２回りに、それが水平方向に配向されるように、旋回されて折り畳まれ得る。したがって、ベース３２は、特に同様に、第２旋回軸Ａ２回りに、（少なくとも）９０°、旋回され得る。旋回軸Ａ１及びＡ２は、互いに垂直である。第２旋回軸Ａ２は、水平面にある。

第１旋回軸Ａ１を形成する旋回コンソール３８の短いアーム及びその長いアームは、補強効果を有する角度要素又は角度金属シートによって、互いに接続されている。旋回コンソール３８は、ホルダ３７における短いアームを介して、２つのベアリング点によって、回転可能に支持されている。ここで、サポート又はホルダ３７の異なる配置又は形状もまた、当然に考えられる。

図５に示すように、プラットフォーム３０のレーリング３４が、展開されてもよい。この目的のために、レーリング３４は、旋回コンソール３８に固定的に接続され且つ折り畳み部分３５が旋回可能に支持される、垂直部分を有する。折り畳み部分３５は、垂直レーリング部分に旋回可能に支持され、垂直レーリング部分から離間されたそれらの端部において縦方向ストラットに関節式で接続された、２つの横方向ストラットを含む。これにより、折り畳み部分３５は、完全に展開された（すなわち、横方向ストラットが、垂直レーリング部分に対して垂直である）状態で、長方形を形成する平行四辺形ガイドを、形成する。

図５の右側に示されるプラットフォーム３０は、完全に展開され、オペレータによって歩行される作業位置にあり、オペレータは、展開されたレーリング３４によって、落下から保護される。折り畳み部分３５のより簡単な展開のために、この実施形態では、折り畳み部分３５における下側の横方向ストラットと縦方向ストラットとの関節接続の領域に配置された、レバー４２が設けられている。ここで、折り畳み部分３５の展開を促進するために、このような作動要素の異なる位置及び／又は形状もまた、当然に考えられる。

図６は、連続的な歩道を形成する作業位置における３つのプラットフォーム３０を、示す。上部構造体歩行プラットフォーム３１は、それらの寸法が異なり得る複数のそのようなプラットフォーム３０によって、セットアップされる。したがって、いくつかのプラットフォーム３０は、より長い及び／又は角度のあるベース３２を、有し得る。これにより、プラットフォーム３０によって形成される上部構造体歩行プラットフォーム３１は、上部構造体１４のジオメトリに適合されることができ、例えば、１つ又はそれ以上のコーナーの周りに導くことができ、その結果、連続的な接続又は連続的な歩道が、リアから運転室１８まで存在するようになる（図１参照）。

多くの公知の上部構造体歩行プラットフォームと比較して、本考案に係るプラットフォーム３０は、作業位置において互いに直接的に隣り合っており、その結果、ギャップの無い連続的な上部構造体歩行プラットフォーム３１が生成される。これにより、落下又は負傷のリスクが最小化される。上部構造体歩行プラットフォーム３１はまた、本考案に係る折り畳みプラットフォーム３０に加えて、固定的に設置された部品、すなわち、上部構造体１４に堅固に取り付けられた、プレート／ベース、レーリング部品等のような非可動部品を、含んでもよい。代替的又は追加的に、上部構造体歩行プラットフォーム３１が、１つ又はそれ以上の折り畳み、伸縮、若しくは変位可能、又は他の可動部分を、含むことが考えられる。このようなパーツは、特に、上部構造体歩行プラットフォーム３１のコーナー又は湾曲領域又は端部に、設けられてもよい。

したがって、プラットフォーム３０は、作業位置において、隣り合うプラットフォーム３０に、接続される（図６参照）。この目的のために、ベース３２は、旋回コンソール３８とは反対側に、２つのフック要素３６を有する。フック要素３６は、第２旋回軸Ａ２回りにベースを折り畳む際、旋回コンソール３８の長いアームに、置かれ得る又は引っ掛けられ得る。したがって、隣り合うプラットフォーム３０のベース３２は、フックイン接続によって、互いに解放可能に接続される。ここで、ベース３２を隣り合うプラットフォーム３０にロックするロック機構が、任意に設けられてもよい。ここで、例えば、ラッチ又はピン接続が、考えられる。

隣り合うプラットフォーム３０のレーリング３４はまた、作業位置において、互いに接続可能である。この目的のために、折り畳み部分３５の上側の横方向ストラットは、それぞれ、垂直レーリング部分と反対側に配置された端部に、レーリング固定要素４０を有する。当該レーリング固定要素４０は、隣り合うプラットフォーム３０のレーリング３４の垂直部分の頂部における対応する固定要素に、解放可能に接続可能であり、特にフックイン接続を介して引っ掛け可能である。ここで、例えば、ラッチ又はピン接続によって、可逆的なロック接続がまた、設けられてもよい。

プラットフォームモジュール３０が、軽量構造で設計されて、レーリングのようなさらなる部品のアタッチメント無しで、それらの搬送位置と作業位置との間を、あちこちに直接的に移動され得るので、上部構造体歩行プラットフォーム３１の設置は、グラウンドから一人のオペレータによって、迅速且つ快適に行われ得る。上部構造体歩行プラットフォーム３１は、モジュラー構造のため、所望に応じて、適合可能又は拡張可能である。これにより、本考案に係るプラットフォーム３０は、任意の所望の上部構造体のジオメトリで、使用され得る。

図７は、本考案に係る移動クレーン１０の上部構造体１４の拡大された詳細を、示す。上部構造体バラスト２０は、セルフローディングシステムとも呼ばれ得る、移動クレーン１０のリフト機構によって、グラウンドから上げられ得る、又は上部構造体１４からグラウンド上に置かれ得る。これにより、バラスト受けプレート２２は、グラウンド上にバラスト要素２４を負荷することができ、完全に装備された又は積層された上部構造体バラスト２０は、続いて、リフト機構によって、上部構造体１４に上げられることができる。

この場合、リフト機構はまた、上部構造体歩行プラットフォーム３１へのアクセスを装備するために、使用される。アクセスは、軽量構造で同様に製造され、且つ、ベース５２（特に格子ベース）及び両側に２つのレーリング５４を有する、アクセス要素５０又はアクセスモジュールを介して、リア領域で行われる。アクセス要素５０は、特にフックイン接続を介して、バラスト受けプレート２２に、旋回可能に固定される。アセンブリは、図７に示すように、上部構造体バラスト２０を下げて、行われる。

アクセスモジュール５０は、リフト機構で上部構造体バラスト２０を上げることによって、正しい高さ、すなわち上部構造体歩行プラットフォーム３１の高さに、自動的に位置決めされる。上部構造体歩行プラットフォーム３１は、アクセス要素５０が取り付けられるリア領域におけるレーリングに、ギャップを有する。このギャップは、例えば、特別なプラットフォーム３０（例えば、折り畳みベースのみ）によって、又は上部構造体１４に固定的に接続されたステージによって、設けられてもよい。図８に示すように、アクセス要素５０は、グラウンドからオペレータによって、上部構造体歩行プラットフォーム３１に向けて、回転される（例えば、上昇及び回転の方向を示す矢印７０を参照）。ここで、ロック接続が、設けられてもよい。

ここで、アクセスステップ５６は、アクセス要素５０における特定の固定要素に取り付けられることができ、特に引っ掛けられることができ、その結果、高い上部構造体歩行プラットフォーム３１は、オペレータによって登られることができる。

上部構造体１４の上側に登らせることができて、特に延長可能な、ラダー２８（図７参照）は、（取り付けられた）アクセス要素５０の領域に、配置される。上部構造体レーリング２６は、固定するために、上部構造体１４の上側のマージンに、取り付けられる。

上部構造体１４上での歩行は、軽量構造で製造された自立断面ベース又はベース要素６０を介して、行われる。このようなベース要素６０によって形成される上部構造体の歩行可能領域のための実施形態が、図９に示されている。ベース要素６０は、上部構造体１４における既存のベースフレーム上で、非常に容易に変位可能であり、さらに折り畳み可能である。この目的のために、それらは、フック要素６２を、それらがベースフレームにおける対応する固定要素上に横たわる側に、有する。ベース要素６０は、異なる形状、すなわち異なる長さ及び幅であり、したがって、上部構造体のジオメトリ及び上側に設置された物体又は障害物に、フレキシブルに適合可能である。断面ベース又はベース要素６０のこのような歩行可能領域は、上部構造体上だけで使用され得るのではなく、例えば折り畳みプラットフォームにおける格子ベースの代わりに、他の領域でも使用され得る。

本考案に係るプラットフォーム３０は、補助クレーン又は手動工具のような外部補助無しで、グラウンドから一人のオペレータのみによって、上部構造体歩行プラットフォーム３１の迅速且つシンプルな設置を可能にする。それらは特に金属で構成されているが、それらは、軽量構造で製造されており、したがって、ハンドリングがシンプルである。

１０ 移動クレーン
１２ 下部走行体
１３ クローラシャーシ
１４ 上部構造体
１６ メインブーム
１７ Ａフレーム
１８ 運転室
２０ 上部構造体バラスト
２２ バラスト受けプレート
２４ バラスト要素
２６ 上部構造体レーリング
２８ アクセスラダー
３０ プラットフォーム
３１ 上部構造体歩行プラットフォーム
３２ ベース
３４ レーリング
３５ 折り畳み部分
３６ フック要素
３７ ホルダ
３８ ベース固定要素（旋回コンソール）
４０ レーリング固定要素
４２ ハンドル
５０ アクセス要素
５２ ベース
５４ レーリング
５６ アクセスステップ
６０ ベースプレート
６２ フック要素
７０ 移動方向
Ａ１ 第１旋回軸
Ａ２ 第２旋回軸

Claims (15)

1. シャーシ（１３）を有する下部走行体（１２）と、前記下部走行体（１２）上に回転可能に支持され且つ旋回可能なブーム（１６）を有する上部構造体（１４）と、を備え、少なくとも２つのプラットフォーム（３０）は、前記上部構造体（１４）に恒久的に横方向に配置されており、前記上部構造体（１４）は、前記少なくとも２つのプラットフォーム（３０）を介して歩行可能である、移動クレーン（１０）、特にクローラクレーンであって、
   前記プラットフォーム（３０）は、それぞれ、ベース（３２）と、レーリング（３４）と、を含み、前記ベース（３２）及び前記レーリング（３４）は、該ベース（３２）及び該レーリング（３４）が前記上部構造体（１４）に接する搬送位置から、前記べ―ス（３２）が歩行可能であって前記レーリング（３４）により安全な作業位置へ、及びその逆に、移動可能である、ことを特徴とする移動クレーン（１０）。
2. 前記プラットフォーム（３０）は、少なくとも２つの旋回軸（Ａ１，Ａ２）回りで前記作業位置へ旋回可能であり、前記少なくとも２つの旋回軸（Ａ１，Ａ２）のうちの２つは、好ましくは互いに平行でない、ことを特徴とする請求項１に記載の移動クレーン（１０）。
3. 前記ベース（３２）は、非平行な２つの前記旋回軸（Ａ１，Ａ２）、特に互いに垂直な２つの前記旋回軸（Ａ１，Ａ２）回りで、前記作業位置へ旋回可能であり、前記レーリング（３４）は、前記作業位置へ、旋回可能、折り畳み可能、変位可能、及び／又は伸縮可能である、ことを特徴とする請求項２に記載の移動クレーン（１０）。
4. 前記プラットフォーム（３０）における前記ベース（３２）及び前記レーリング（３４）は、互いに独立して移動可能であり、好ましくは、隣り合う前記プラットフォーム（３０）における前記ベース（３２）／前記レーリング（３４）に、互いに独立して接続可能である、ことを特徴とする請求項１から３のいずれか１つに記載の移動クレーン（１０）。
5. 前記プラットフォーム（３０）は、それらの前記作業位置において、互いに解放可能に接続可能であり、特に互いに引っ掛け可能であり、並びに／又は、互いにピン留め可能及び／若しくはねじ留め可能である、ことを特徴とする請求項１から４のいずれか１つに記載の移動クレーン（１０）。
6. 前記ベース（３２）は、フック要素（３６）を有し、前記作業位置において、隣り合う前記プラットフォームのベース固定要素（３８）及び／又は前記上部構造体（１４）のベース固定要素に、該フック要素を介して引っ掛けられ得る、ことを特徴とする請求項１から５のいずれか１つに記載の移動クレーン（１０）。
7. 前記レーリング（３４）は、旋回可能、折り畳み可能、変位可能、及び／又は伸縮可能であり、隣り合う前記レーリング（３４）及び／又は前記上部構造体（１４）に、レーリング固定要素（４０）を介して接続可能である、ことを特徴とする請求項１から６のいずれか１つに記載の移動クレーン（１０）。
8. 前記上部構造体（１４）は、その領域に少なくとも１つのさらなる前記プラットフォーム（３０）が配置された運転室（１８）を、含み、少なくとも３つの前記プラットフォーム（３０）は、好ましくは、前記作業位置において前記上部構造体（１４）の一方側に沿って、連続的な上部構造体歩行プラットフォーム（３１）を、形成する、ことを特徴とする請求項１から７のいずれか１つに記載の移動クレーン（１０）。
9. 前記上部構造体歩行プラットフォーム（３１）へのアクセスは、前記運転室（１８）と反対側に配置された前記上部構造体（１４）のリア領域で行われる、ことを特徴とする請求項８に記載の移動クレーン（１０）。
10. ベース（５２）及びレーリング（５４）を有するアクセス要素（５０）が、前記上部構造体（１４）に取り付け可能であり、前記作業位置に配置された前記プラットフォーム（３０）により形成される上部構造体歩行プラットフォーム（３１）が、前記アクセス要素（５０）を介してアクセス可能となる、ことを特徴とする請求項１から９のいずれか１つに記載の移動クレーン（１０）。
11. 前記アクセス要素（５０）は、アクセスステップ（５６）を含み、前記アクセスステップ（５６）は、特に、該アクセスステップ（５６）を固定するために、旋回可能である又は固定要素である、ことを特徴とする請求項１０に記載の移動クレーン（１０）。
12. 前記上部構造体（１４）は、前記移動クレーン（１０）のリフト機構によってグラウンドから上げられ得る且つ前記グラウンドに置かれ得る上部構造体バラスト（２０）を、有し、前記アクセス要素（５０）は、前記上部構造体バラスト（２０）、特に前記上部構造体バラスト（２０）のバラスト受けプレート（２２）に、固定されており又は固定可能であり、前記上部構造体バラスト（２０）を上げることによって、前記上部構造体歩行プラットフォーム（３１）の高さに、移動され得る、ことを特徴とする請求項１０又は１１に記載の移動クレーン（１０）。
13. 前記アクセス要素（５０）は、前記上部構造体バラスト（２０）に旋回可能に支持されており又は支持可能であり、前記上部構造体バラスト（２０）により上げられる前記アクセス要素（５０）は、旋回によって、前記上部構造体歩行プラットフォーム（３１）に、特に前記プラットフォーム（３０）に、接続可能である、ことを特徴とする請求項１２に記載の移動クレーン（１０）。
14. 前記上部構造体（１４）の上側は、歩行可能であり、前記上部構造体（１４）の前記上側には、上部構造体レーリング（２６）が設けられており、前記上部構造体（１４）の前記上側へのアクセスは、好ましくは、前記作業位置に配置された前記プラットフォーム（３０）により形成される上部構造体歩行プラットフォーム（３１）から出発して、アクセスラダー（２８）又はアクセスステップを介して、行われる、ことを特徴とする請求項１から１３のいずれか１つに記載の移動クレーン（１０）。
15. 前記上部構造体（１４）の前記上側には、少なくとも１つのベース要素（６０）が、変位可能又は折り畳み可能又は旋回可能に、支持されており、好ましくは、前記上部構造体（１４）の前記上側には、複数のそのような前記ベース要素（６０）によって、歩行可能領域が形成される、ことを特徴とする請求項１４に記載の移動クレーン（１０）。
    

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