JP3234044U - 梱包用具 - Google Patents
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Abstract
【課題】ディスプレイ装置など、概ね四角形状の物を輸送する際に用い、汎用性を有するほか、十分な接触面積を確保でき、しかも所在が不明になることを防ぐことのできる梱包用具を提供する。【解決手段】梱包用具は、被梱包物61の上部に接触する上方体31と、被梱包物61の下方角部に接触する一対の下方体11と、の三要素で構成し、上方体31は、天板33と左右一対の斜行板35と左右一対の横板37に区画し、斜行板35には被梱包物61を突出させるための窓38を形成する。さらに下方体11と上方体31を寄せ具21で連結することで、下方体11と上方体31は、被梱包物61を取り囲むように配置され、十分な接触面積を確保でき、被梱包物61の破損を防ぐ。また斜行板35の傾きを変えることで被梱包物61の大きさの違いを吸収し、汎用性を確保できるほか、上方体31は相応の大きさを有するため、所在が不明になることを防ぐ。【選択図】図1
Description
本考案は、各種映像を表示するディスプレイ装置など、概ね四角形状の物を輸送する際に用いる梱包用具に関する。
放送などの各種映像を表示するディスプレイ装置は、かつてはブラウン管を用いたものが主流だったが、近年は液晶パネルなどを用いた薄型のものに置き換わっており、さらに大画面化や画質の向上といった進化が続いている。このようなディスプレイ装置を輸送する場合、破損などのトラブルを防ぐため、万全の対策を講じる必要があり、工場から出荷する際は、個別の装置毎に最適化された梱包用具を使用しており、容積の増大を抑制しながら輸送時の振動や衝撃を効率よく緩和している。そしてこのような梱包用具の技術開発の例として、後記の特許文献が挙げられる。
特許文献1では、被梱包物のサイズや形状の違いに対する汎用性を備えた梱包用緩衝体が開示されている。この文献では、テレビジョン装置などの電気機器の梱包に関し、環境保護や資源の有効活用の観点から、発泡スチロールの代替となる梱包用緩衝体が提案されており、その具体例として、第二緩衝部材の内側に第一緩衝部材が収容された入れ子構造のものが開示されている。この梱包用緩衝体は、テレビジョン装置の四隅などに配置されるため、全体がL字形になっており、その内側の第一緩衝部材については、低反発素材を用いており、さらに第一緩衝部材の内面側には、テレビジョン装置を嵌め込むための溝を形成してある。また第二緩衝部材については、発泡スチロールや段ボールを素材としている。このような入れ子構造を導入することで、被梱包物のサイズや形状の違いを無理なく吸収できるほか、個々の梱包用緩衝体を結束ベルトで締結することも開示されている。
次の特許文献2では、被梱包物を包装する際に用いる包装用パッドが開示されている。この包装用パッドは、包装に要する材料費などのコスト低減を目的としており、複数の接当部が連結体で一体化された構成になっており、この接当部は被梱包物の周囲に配置され、また連結体は伸縮性を有しており、接当部同士を引き寄せることができ、しかも接当部と連結体は一体成型されている。そして接当部と連結体の具体的な構成は様々だが、二個の接当部を一本の連結体で結んだ場合、連結体によって二個の接当部が互いに引き寄せ合うため、接当部は被梱包物に密着する。そのほか連結体を十字形とした場合、個々の連結体の端部に接当部を設けることで、接当部は、四角形状の被梱包物の四隅に密着する。
ディスプレイ装置が需要者に届いた後、その梱包用具を保管することは難しく、直ちに処分されることが多い。そのため、引っ越しなどで改めてディスプレイ装置を輸送する際は、何らかの梱包用具を新たに用意する必要がある。その場合、余計な手間を省くため、前記の特許文献のように、汎用性を有するものを用意すべきだが、単にディスプレイ装置の四隅に配置するものは、ディスプレイ装置との接触面が限定されるため、振動や衝撃の緩和が抑制される恐れがある。またこのような四隅に配置するものは、その大きさから周囲に散乱してしまうことも多く、整理整頓が進んでいない段階では、所在が不明になる恐れもある。
絵画などの美術品についても、ディスプレイ装置と同様、概ね四角形状の額縁に収容されることが多い。このような美術品の輸送に際しても、振動や衝撃による破損を防ぐため、何らかの梱包用具が必要になるが、額縁の大きさは様々であり、都度、新しいものを用意するならば、費用や廃棄物の増大を招くことになる。そこで繰り返して使用することを前提とする梱包用具を検討すべきである。
本考案はこうした実情を基に開発されたもので、ディスプレイ装置など、概ね四角形状の物を輸送する際に用い、汎用性を有するほか、十分な接触面積を確保でき、しかも所在が不明になることを防ぐことのできる梱包用具の提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の考案は、概ね四角形状の被梱包物を保護するために用いる梱包用具であって、前記被梱包物の上部に接触する上方体と、該被梱包物の下方角部に接触する左右一対の下方体と、からなり、前記上方体は、前記被梱包物の上面に接触する天板と、該被梱包物の側面上方に接触する左右一対の横板と、該天板と該横板を結ぶ左右一対の斜行板と、を有しており、該天板と該斜行板との境界および該斜行板と該横板との境界には屈曲線を形成してあり、且つ該斜行板の中央には、該被梱包物の上方角部を突出させるための窓を形成してあり、前記下方体と前記上方体を寄せ具で連結することで、前記被梱包物を取り囲むように配置されることを特徴とする。
本願での被梱包物は、ディスプレイ装置や額縁など、概ね薄型の四角形状であることを想定している。そして本願による梱包用具は、被梱包物の外周を取り囲むように配置し、被梱包物を取り囲んだ状態で箱内に収容されることになる。またこの梱包用具は、一個の上方体と左右一対の下方体の三要素で構成され、上方体は、被梱包物の上部を取り囲むように配置されることになるが、下方体については、被梱包物の下方角部に配置されるため、上方体と下方体は、上下に並ぶことになる。この状態において、上方体と下方体を寄せ具で一体化すると、被梱包物が上下に挟み込まれることになる。なおここでの左右とは、被梱包物を正面から見た場合において、その横幅方向を指すものとする。
上方体は、プラスチックや段ボールなどを素材とした帯状の板材であり、その幅方向に伸びる屈曲線を複数形成して屈曲可能な構成としたもので、この屈曲線を境界として天板と斜行板と横板に区画される。そのうち天板は上方体の中央に位置しており、被梱包物の上面を覆い隠すように配置される。また天板の左右両端には、屈曲線を境界として斜行板が接続しているが、この斜行板は、通常の使用状態において、天板から斜め下方に伸びている。そして個々の斜行板の下端には、屈曲線を境界として横板が接続しているが、この横板は、通常の使用状態において、真下に向けて伸びており、被梱包物の側面上方を覆い隠すように配置される。したがって上方体は、天板を基準として斜行板と横板が左右対称に並んでおり、個々の斜行板や横板は、隣接する区画に対して自在に屈曲可能であり、被梱包物の上部の外周を取り囲むことができる。
斜行板は、被梱包物の上方角部に配置されることになるが、斜行板の中央には、被梱包物を外部に突出させるための窓を形成してある。そのため斜行板自体は、被梱包物の外周を取り囲むことがなく、被梱包物の表面側と裏面側の両方において、斜方向に短絡するように配置されることになる。そして上方体は、被梱包物の横幅の違いに対応可能であり、仮に被梱包物の横幅が狭い場合、斜行板はほぼ垂直に配置され、左右の横板で被梱包物の側面を挟み込むことができる。これとは逆に被梱包物の横幅が広い場合、斜行板はほぼ水平に配置され、やはり左右の横板で被梱包物の側面を挟み込むことができる。
下方体については、被梱包物の下方角部に配置されるが、上方体とは異なり左右が分離しているため、左右一対で構成されることになり、個々の下方体は、被梱包物の底面に接触してその自重を受け止めるほか、被梱包物の側面下方にも接触して水平方向の移動を規制する。なお下方体については、左右一対で構成されるため、その配置間隔を変更することで、被梱包物の横幅の違いを吸収可能である。
寄せ具は、下方体と上方体を連結する役割を担い、帯やヒモなど、柔軟性を有するものを使用する。下方体と上方体は、被梱包物の側面付近で上下に並ぶことになり、下方体と上方体が互いに引き寄せ合う状態にすることで、下方体や上方体が被梱包物に密着し、被梱包物を取り囲むように保護することができる。このように寄せ具は、下方体の上部と上方体の下部との間を結ぶように配置するが、その一端側には面ファスナなどを組み込み、自在に切り離し可能な構造にする。
下方体や上方体は、被梱包物と直に接触する場合もあるが、通常は下方体や上方体の内面側にスポンジなどの緩衝片を取り付け、振動や衝撃の緩和を促進させる。ただし上方体の斜行板など、被梱包物の外周を取り囲むことのない区間については、このような緩衝片を省略可能である。また被梱包物に下方体や上方体を取り付けた後、全体を輸送用の箱に収容することになるが、下方体や上方体の外面と箱の内面に隙間がある場合、そこにも何らかの緩衝片を挟み込むことがある。
このように下方体と上方体で被梱包物の外周を取り囲み、下方体と上方体を寄せ具で連結することで、被梱包物の外周が完全に保護され、この状態で被梱包物を箱などに収容すると、輸送時の振動や衝撃から被梱包物の破損を防ぐことができる。さらに本願の梱包用具では、上方体に斜行板を設けてあり、その両端の屈曲線で自在に屈曲できるため、被梱包物の横幅の違いを吸収可能であり、一個の上方体で様々な大きさの被梱包物を梱包することができる。また下方体についても、その配置間隔を変更することで、被梱包物の横幅の違いを吸収可能である。
請求項2記載の考案は、下方体の詳細を規定するものであり、個々の下方体は、被梱包物の底面に対向する下板と、該被梱包物の側面下方に接触する先板と、該下板と該先板を結ぶ背板と、を有しており、該下板と該背板との境界および該背板と該先板との境界には屈曲線を形成してあり、且つ該背板の中央には、該被梱包物の下方角部が入り込むことのできる窓を形成してあることを特徴とする。
ここでの下方体は、上方体と同様、プラスチックや段ボールなどを素材とした板材であり、そこに二列の屈曲線を形成して屈曲可能な構成にしたもので、この屈曲線を境界として下板と背板と先板に区画され、そのうち下板は下方体の底に位置しており、被梱包物の底面を覆い隠すように配置される。そして下板の端では、屈曲線を境界として背板が接続しており、さらに背板において、下板の反対側には、屈曲線を境界として先板が接続しており、この先板は、被梱包物の側面下方を覆い隠すように配置される。なお背板については、被梱包物の構造などによって使用時の姿勢が異なり、水平に近くなることもあれば、垂直に近くなることもあれば、斜方向になることもある。
背板の中央には、被梱包物を外部に突出させるための窓を形成してある。これは背板を傾けた状態で使用した際、被梱包物の下方角部が背板と接触することを防ぎ、外側に逃がす役割を担う。そのほか背板が存在することで、下板と先板との間の距離が増大することになり、この空間を利用することで、被梱包物の側面付近に設けられた脚部などを収容することができる。その結果、ディスプレイ装置の脚部の構造が異なる場合でも、同一形状の下方体を使用することができる。
請求項3記載の考案は、下方体や上方体の内面側に配置する緩衝片の構成を規定するものであり、下方体と上方体のいずれか一方または両方の内面側には、被梱包物の表裏面を挟み込むことのできる緩衝片を取り付けてあることを特徴とする。緩衝片は、被梱包物と下方体との間や、被梱包物と上方体との間に挟み込まれ、振動や衝撃を緩和する重大な役割を担うが、ここでは緩衝片について、被梱包物の厚さ方向を基準としてその中間部を分断しており、その間で被梱包物の表裏面を挟み込むことができる。その結果、下方体や上方体と被梱包物との緩みが解消され、被梱包物をより一層安定した状態で保持することができる。
請求項1記載の考案のように、概ね四角形状の被梱包物を輸送する際に用いる梱包用具を下方体と上方体で構成し、下方体と上方体を寄せ具で連結することで、被梱包物の外周が完全に保護され、この状態で被梱包物を箱などに収容すると、輸送時の振動や衝撃から被梱包物の破損を防ぐことができる。さらに上方体は、屈曲線を境界として天板と斜行板と横板に区画してあり、この斜行板の傾きを変えることで、被梱包物の横幅の違いを吸収可能であり、一個の上方体で様々な大きさの被梱包物を梱包することができる。また上方体は、天板などを介して左右の横板が一体化した構成であり、必然的に相応の大きさを有するため、引っ越しの途中などで整理整頓が進んでいない段階においても、その所在が不明になることを抑制できる。
請求項2記載の考案のように、下方体に屈曲線を形成して下板と背板と先板に区画することで、下板と先板との間には背板が配置され、下板と先板との間の距離が増大することになる。そのため、ディスプレイ装置などの被梱包物の側面付近に脚部が設けてある場合でも、この脚部は、下板と先板との間に収容することができ、無理なく被梱包物に下方体を組み込むことができる。また背板に窓を形成することで、背板を傾いた状態で使用する際は、窓によって被梱包物の下方角部を下方体の外に突出させることができ、被梱包物の形状や構造の違いなど、あらゆる状態に対応可能である。
請求項3記載の考案のように、下方体や上方体の内面側に配置する緩衝片を二区画に分断し、その間で被梱包物の表裏面を挟み込むことで、被梱包物と下方体や、被梱包物と上方体との緩みが解消され、被梱包物をより一層安定した状態で保持することができる。
図1は、本考案による梱包用具の形状例と使用例を示しており、この梱包用具は下方体11と上方体31で構成され、これらは被梱包物61の外周を取り囲むように配置される。そしてここでの被梱包物61は、平面状のディスプレイ装置を想定しており、各種映像が映し出されるパネル部65は薄型の四角形状であり、その下部の中央に脚部68を設けてある。また下方体11は左右一対で構成され、被梱包物61の下方角部を覆い隠すように配置され、その大半が下箱51の中に収容される。対して上方体31は、被梱包物61の上部全体を覆い隠すような帯状である。そのほか下箱51は、被梱包物61を輸送する際に用いる箱であり、この上に上箱55(ここでは作図を省略してある)を載せることで、被梱包物61の全体が覆い隠され、異物の入り込みなどを防ぐ。
下方体11は、プラスチック製の帯状の板材(以下、プラダンと称する)を用いており、その幅方向に伸びる屈曲線14、16を形成することで、下板13と背板15と先板17とからなる三箇所に区画されている。したがって下板13や先板17は、背板15に対して自在に屈曲可能である。また背板15の中央には窓18を形成してあるため、背板15は窓18を挟んで二箇所に分断されている。なお図では背板15が直立しているが、水平に寝かして配置することもあれば、斜方向に配置することもある。さらに下板13の内面側には、パネル部65の底部を受け止めるための緩衝片23を接着で貼り付けてあるほか、先板17の内面側には、パネル部65の側部に接触する緩衝片26を貼り付けてある。この緩衝片26は、パネル部65の表裏面を挟み込むため、二区画に分断されている。そのほか先板17の外面側には、下箱51と接触する緩衝片27を貼り付けてある。
下箱51は、被梱包物61に応じた大きさとしてあり、下箱51の底板52には、下方体11の下板13が接触する。また下箱51の側面は、幅の広い側板54と、幅の狭い側板53で構成されるが、そのうち幅の狭い側板53に隣接するように下方体11が収容され、その緩衝片27が側板53に接触する。なお、下方体11の下板13と下箱51の底板52については、単に面接触するだけの場合もあるが、自由な移動を規制するため面ファスナ(図示は省略)を組み込むことがある。
上方体31は、下方体11と同様にプラダンを用いており、その幅方向に伸びる屈曲線34、36を形成することで、天板33と斜行板35と横板37とからなる五箇所に区画されている。この天板33は中央の一箇所だけだが、斜行板35と横板37は、天板33の左右両側に対称形で配置されており、その結果、被梱包物61の上部全体を覆い隠すことができるほか、屈曲線34、36により、天板33や横板37は、斜行板35に対して自在に屈曲可能である。また斜行板35の中央には窓38を形成してあるため、斜行板35は窓38を挟んで二区画に分断されている。そして天板33は、パネル部65の上面に接触するが、横板37はパネル部65の側面に接触する。そのためパネル部65の横幅が狭い場合、そこに上方体31を載せると、斜行板35は垂直に近い状態になるが、パネル部65の横幅が広い場合、斜行板35は水平に近い状態になる。
天板33の内面側には、パネル部65の表裏面を挟み込むことのできる緩衝片43を貼り付けてあり、その反対の外面側にも緩衝片46を貼り付けてある。また横板37の内面側についても、パネル部65の表裏面を挟み込むことのできる緩衝片44を貼り付けてあり、その反対の外面側にも緩衝片47を貼り付けてある。その結果、上方体31は、被梱包物61の上部を緩みなく取り囲むことになる。
下方体11と上方体31は、寄せ具21を介して連結することができる。寄せ具21は帯状のもので自在に変形することができ、その下端側は下方体11の先板17に固定してあるが、上端側については面ファスナ29を貼り付けてある。また上方体31の斜行板35には、これと対になる面ファスナ39を貼り付けてあり、双方の面ファスナ29、39を貼り合わせることで、下方体11と上方体31が互いに引き寄せ合う状態になり、その間にパネル部65が挟み込まれる。
図2は、図1の上方体31と下方体11を平面状に展開した状態を示しており、これらの外面側を上に向けた姿勢と、内面側を上に向けた姿勢の両方を描いてある。この中で上方体31については、天板33の左右両端に斜行板35と横板37が配置されており、天板33と斜行板35との境界には屈曲線34を形成してあり、天板33と斜行板35は自在に屈曲可能である。また斜行板35は、窓38を挟んで二区画に分断されている。さらに斜行板35と横板37との境界にも屈曲線36を形成してあり、斜行板35と横板37は自在に屈曲可能である。そのほか斜行板35には面ファスナ39を貼り付けてある。
天板33の外面側には緩衝片46を貼り付けてあり、横板37の外面側にも緩衝片47を貼り付けてあり、これらは上箱55(図4に描いてある)の内面に接触する。また天板33と横板37のそれぞれの内面側にも緩衝片43、44を貼り付けてあるが、これらは図1のパネル部65の表裏面を挟み込めるよう、二区画に分断されている。
下方体11については、下板13と背板15と先板17が順に並んでおり、下板13と背板15との境界には屈曲線14を形成してあり、下板13と背板15は自在に屈曲可能である。また背板15は、窓18を挟んで二区画に分断されている。そして背板15と先板17との境界にも屈曲線16を形成してあり、背板15と先板17は自在に屈曲可能である。そのほか先板17には寄せ具21を固定してあり、寄せ具21の上端側を上方体31の面ファスナ39に貼り合わせることで、寄せ具21を介して下方体11と上方体31を連結することができる。
先板17の外面側には、下箱51(図1などに描いてある)の内面に接触する緩衝片27を貼り付けてある。また下板13の内面側にも緩衝片23を貼り付けてあるが、これは図1のパネル部65の底部を載せることになる。そのほか先板17の内面側にも緩衝片26を貼り付けてあるが、これはパネル部65の表裏面を挟み込めるよう、二区画に分断されている。
図3は、図1の被梱包物61を下箱51に収容する過程を示しており、まずは図の上方のように、下箱51の中に下方体11を組み込み、その後は図の下方のように、左右の下方体11の間に被梱包物61を配置する。下箱51の中に下方体11を組み込むと、下方体11のほぼ全体は、下箱51の側板54の間に挟み込まれた状態になる。なおこの際、下方体11の下板13は、下箱51の底板52に接触しているほか、背板15は下板13に対して直角に屈曲しており、背板15と先板17は直立している。また下方体11の外面側については、緩衝片27を介して下箱51の側板53に接触している。以降、下箱51の真上に被梱包物61を移動させ、これを徐々に下降させると、左右一対の下方体11の間に被梱包物61が入り込んでいく。
左右の下方体11の間に被梱包物61が入り込んだ後は、下板13に貼り付けられた緩衝片23により、被梱包物61の自重が受け止められる。また先板17に貼り付けられた緩衝片26により、被梱包物61の倒れを規制することができる。なおこの状態において、被梱包物61の脚部68は、下箱51の底板52に接触することもあれば、隙間を生じることもあるが、いずれについても、脚部68に被梱包物61の自重が集中することはない。
図4は、図3の被梱包物61に上方体31を載せた状態を示しており、図の上方のように上方体31を載せた後、図の下方のように上箱55を載せることになる。上方体31は、被梱包物61のパネル部65の上面と側面に接触しており、パネル部65の上方角部は、窓38から突出している。また下方体11と上方体31は離れているが、双方は寄せ具21で互いに引き寄せ合っており、下方体11と上方体31との間にパネル部65が挟み込まれている。なお被梱包物61を取り出す際は、貼り付いた面ファスナ29、39を引き離して寄せ具21を解放し、被梱包物61から上方体31を取り外すことになる。
下方体11と上方体31で被梱包物61を取り囲んだ後、下箱51に上箱55を載せることで、被梱包物61が完全に密閉される。この上箱55は、上板56や側板57などで構成され、下箱51に対して緩みなく嵌まり込む構造になっている。また、上方体31の天板33に貼り付けられた緩衝片46は、上箱55の上板56に接触するほか、上方体31の横板37に貼り付けられた緩衝片47は、上箱55の側板57に接触する。そのため上方体31は、上箱55に対して緩みを生じることがなく、輸送時の振動や衝撃から被梱包物61を保護することができる。
図5は、図1と同一の下方体11と上方体31を用いながらも、被梱包物61がより大型化した場合を示している。この図の被梱包物61のパネル部65は、図1のものよりも大型化しているほか、その脚部68は左右側面付近の二箇所に分散配置されている。このような被梱包物61に対応し、上方体31の斜行板35は水平に近い状態になっており、必然的に左右の横板37の間隔が広くなっている。また下方体11については、背板15を斜方向に配置してあり、下板13と先板17との間に脚部68が収容されることになる。そのため、背板15の真上に脚部68が配置されることになるが、パネル部65の底部は緩衝片23に載るため、背板15と脚部68が接触することはない。
図6は、図5の後の状態を示しており、図の上方は、下箱51の中に下方体11を組み込んだ状態であり、図の下方は、下箱51に収容された被梱包物61に上方体31を載せた状態である。ここでは下方体11の背板15を寝かせてあるため、下板13と先板17は離れており、その間に被梱包物61の脚部68が収容されている。ただしパネル部65の底部は、緩衝片23に載るため、背板15と脚部68が接触することはない。このように下方体11を自在に変形できる構造とすることで、被梱包物61の下方角部に脚部68のような部品が取り付けられている場合でも、その影響を受けることはなく、下方体11と被梱包物61を緩みなく密着させることができる。
上方体31は、対向する横板37の間隔が広くなっており、大型の被梱包物61でも無理なく取り囲むことができ、その窓38からはパネル部65の上方角部が突出している。そして最後には、図4のような上箱55を載せることで一連の梱包作業が完了する。このように下方体11や上方体31は、被梱包物61の大きさや形状や構造の違いを無理なく吸収することができ、ディスプレイ装置のほか、額縁などの輸送を担うことができる。当然ながら下方体11や上方体31は、繰り返して使用することを想定しており、廃棄物の抑制にも寄与することになる。
下方体11と上方体31を連結する寄せ具21や、その上端側に貼り付けてある面ファスナ29は、様々な被梱包物61に対応できるよう、余裕を持たせた構成にしてある。そのほか下箱51や上箱55については、大型のものを使用することで汎用性を確保することができる。ただしその場合、下方体11や上方体31の外面側に隙間を生じることもあり得るため、必要に応じてそこにスポンジなどを埋め込むことになる。
11 下方体
13 下板
14 屈曲線(下板と背板との境界)
15 背板
16 屈曲線(背板と先板との境界)
17 先板
18 窓
21 寄せ具
23 緩衝片
26 緩衝片
27 緩衝片
29 面ファスナ
31 上方体
33 天板
34 屈曲線(天板と斜行板との境界)
35 斜行板
36 屈曲線(斜行板と横板との境界)
37 横板
38 窓
39 面ファスナ
43 緩衝片
44 緩衝片
46 緩衝片
47 緩衝片
51 下箱
52 底板
53 側板(幅の狭い方)
54 側板(幅の広い方)
55 上箱
56 上板(上箱)
57 側板(上箱)
61 被梱包物
65 パネル部
68 脚部
13 下板
14 屈曲線(下板と背板との境界)
15 背板
16 屈曲線(背板と先板との境界)
17 先板
18 窓
21 寄せ具
23 緩衝片
26 緩衝片
27 緩衝片
29 面ファスナ
31 上方体
33 天板
34 屈曲線(天板と斜行板との境界)
35 斜行板
36 屈曲線(斜行板と横板との境界)
37 横板
38 窓
39 面ファスナ
43 緩衝片
44 緩衝片
46 緩衝片
47 緩衝片
51 下箱
52 底板
53 側板(幅の狭い方)
54 側板(幅の広い方)
55 上箱
56 上板(上箱)
57 側板(上箱)
61 被梱包物
65 パネル部
68 脚部
Claims (3)
- 概ね四角形状の被梱包物(61)を保護するために用いる梱包用具であって、
前記被梱包物(61)の上部に接触する上方体(31)と、該被梱包物(61)の下方角部に接触する左右一対の下方体(11)と、からなり、
前記上方体(31)は、前記被梱包物(61)の上面に接触する天板(33)と、該被梱包物(61)の側面上方に接触する左右一対の横板(37)と、該天板(33)と該横板(37)を結ぶ左右一対の斜行板(35)と、を有しており、該天板(33)と該斜行板(35)との境界および該斜行板(35)と該横板(37)との境界には屈曲線(34、36)を形成してあり、且つ該斜行板(35)の中央には、該被梱包物(61)の上方角部を突出させるための窓(38)を形成してあり、
前記下方体(11)と前記上方体(31)を寄せ具(21)で連結することで、前記被梱包物(61)を取り囲むように配置されることを特徴とする梱包用具。 - 個々の前記下方体(11)は、前記被梱包物(61)の底面に対向する下板(13)と、該被梱包物(61)の側面下方に接触する先板(17)と、該下板(13)と該先板(17)を結ぶ背板(15)と、を有しており、該下板(13)と該背板(15)との境界および該背板(15)と該先板(17)との境界には屈曲線(14、16)を形成してあり、且つ該背板(15)の中央には、該被梱包物(61)の下方角部が入り込むことのできる窓(18)を形成してあることを特徴とする請求項1記載の梱包用具。
- 前記下方体(11)と前記上方体(31)のいずれか一方または両方の内面側には、前記被梱包物(61)の表裏面を挟み込むことのできる緩衝片(23、26、43、44)を取り付けてあることを特徴とする請求項1または2記載の梱包用具。
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