JP3219772B2 - アデノ随伴ウイルスcapタンパク質を特異的に認識するモノクローナル抗体 - Google Patents

アデノ随伴ウイルスcapタンパク質を特異的に認識するモノクローナル抗体

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、新規なモノクローナル抗体に関する。さら
に詳しくは、本発明は、アデノ随伴ウイルスCAPタンパ
ク質を特異的に認識するモノクローナル抗体、上記のモ
ノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞株、並
びに、上記のモノクローナル抗体を利用するアデノ随伴
ウイルスの検出方法および遺伝子治療用ウイルスベクタ
ーの精製方法に関する。
背景技術 遺伝子治療のための遺伝子導入法としては、これまで
多くの方法が試みられてきたが、その高い遺伝子導入効
率から、現在ではウイルスベクターによる方法が主流に
なってきている。例えば、レトロウイルスベクターやア
デノウイルスベクターについての開発が進んできている
が、これらのベクターは、導入遺伝子の発現効率が低
い、染色体への組み込みがうまくいかない、あるいは細
胞毒性がある等という諸問題が報告されている。
最近注目されているウイルスベクターの一つにアデノ
随伴ウイルス(AAV)がある。AAVはアデノサテライトウ
イルスとも称され、動物ウイルスの中で最も小さいパル
ボウイルスB属に分類される粒子の一つである。このウ
イルスは自己増殖能の欠けている欠損性ウイルスであ
り、その増殖はアデノウイルスに依存することが知られ
ている。即ち、アデノ随伴ウイルスは、二本鎖DNAウイ
ルスとは異なってキャプシドタンパク質しかコードして
いないことを特徴とする、一本鎖DNAウイルスであり、
それ自身の転写と複製は細胞の系に依存しているため
に、アデノウイルスに感染している細胞でしか増殖でき
ないのである。
また、AAVは、ヒト第19染色体の長腕の特定の領域に
特定的に組み込まれ易いことも報告されているため特に
注目されている。
上記したようにアデノ随伴ウイルスはアデノウイルス
が感染した細胞でなければ複製され得ないことから、遺
伝子治療用のウイルスベクターとしてAAVベクターを使
用することを意図する場合には、AAVベクターを精製す
る必要が生じてくることになる。即ち、一般的なAAVベ
クターの調製法では、野生型AAV遺伝子からITR(invert
ed terminal repeat)を除去したパッケージングプラス
ミドとIDRとを導入した遺伝子を含むベクタープラスミ
ドをHeLa細胞のような適当な細胞にコトランスフェクシ
ョンすると同時にアデノウイルスを感染させた後、凍結
融解を繰り返すことにより産出したウイルスベクターを
得ることができる。この際、組換えAAVと同時にアデノ
ウイルスも産出されてくるので、組換えAAVのみを精製
するための方法の開発が望まれている。そのための一手
段として、AAVに特異的なモノクローナル抗体を使用し
て精製することが考えられるが、現在までの所、AAVに
特異的なモノクローナル抗体は得られていない。
発明の開示 即ち、本発明の目的の一つは、アデノ随伴ウイルスCA
Pタンパク質を特異的に認識するモノクローナル抗体を
開発することである。また、本発明の別の目的は、上記
のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞
株、並びに、上記のモノクローナル抗体を利用するアデ
ノ随伴ウイルスの検出方法およびウイルスベクターの精
製方法を提供することである。
本発明は、抗原としてアデノ随伴ウイルスCAPタンパ
ク質またはこの組換え体を免疫した哺乳動物より調製し
たリンパ球と、ミエローマ細胞株とを融合したハイブリ
ドーマから産生されてなることを特徴とするアデノ随伴
ウイルスCAPタンパク質を特異的に認識するモノクロー
ナル抗体を提供する。
更に本発明は、上記のアデノ随伴ウイルスCAPタンパ
ク質を特異的に認識するモノクローナル抗体の産生能を
有するハイブリドーマ細胞株を提供する。
更に本発明は、上記アデノ随伴ウイルスCAPタンパク
質を特異的に認識するモノクローナル抗体を利用するこ
とを特徴とする、アデノ随伴ウイルスの検出方法および
遺伝子治療用組換えアデノ随伴ウイルスベクターの精製
方法をも提供する。
図面の簡単な説明 図1は、各モノクローナル抗体(1E7、1E9、1G5およ
び1G12)の抗原に対する反応性を示すグラフである。
図2は、各モノクローナル抗体(2H7、2H9および3E
7)、および対照のP3U1培養上清の抗原に対する反応性
を示すグラフである。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明について詳しく説明する。本発明のモノ
クローナル抗体の代表的な製造法としては、例えば、下
記の方法が挙げられる。
先ず、抗原であるアデノ随伴ウイルスCAPタンパク質
の組換え体で、被免疫動物を免疫し、次いで該抗原を追
加免疫し、その動物から抗体産生細胞を分離する。次い
で、上記の抗体産生細胞をミエローマ(骨髄腫)細胞と
融合させてハイブリードマを調製し、該ハイブリドーマ
より所望のモノクローナル抗体を産生するハイブリドー
マをスクリーニングによって単離した後、この選択され
たハイブリドーマを培養することによって産生するモノ
クローナル抗体を得ることができる。
本発明のモノクローナル抗体の作製において使用され
る抗原としては、アデノ随伴ウイルスCAPタンパク質ま
たはアデノ随伴ウイルスCAPタンパク質の組換え体が使
用できる。即ち、宿主細胞に感染して増殖したウイルス
粒子を回収してCAPタンパク質を精製して用いてもよい
し、当業者によく知られている遺伝子組換え技術(即
ち、CAPタンパク質をコードするDNAの単離およびクロー
ニング、当該DNAと好適な発現ベクターによる発現用プ
ラスミドの構築、当該プラスミドの宿主への形質転換、
並びに形質転換体の適当な条件下での培養、という各操
作を含む)を使用して生産されたアデノ随伴タンパク質
の組換え体を使用してもよい。
上記のモノクローナル抗体の製造方法において、抗原
を免疫する被免疫動物としては一般に用いられる各種の
被免疫動物を何等支承なく用いることができる。被免疫
動物の具体的な例示としては、マウス、ラット、ウサ
ギ、ヤギ、ヒツジ、ウシ、ウマ等の哺乳動物を挙げるこ
とができる。そのうち、該免疫によって得られた抗体産
生細胞(リンパ球)と融合させるミエローマ細胞の入手
容易性等の観点から、マウスおよびラットの中から被免
疫動物を選ぶことが好ましい。
かかるマウスおよびラットの系統は特に制限されるも
のではなく、例えば、マウスの系統としては、各系統、
例えばA、AKR、BALB/c、BDP、CBA、CE、C3H、C57BL、C
57BR、C57L、DBA、FL、HTH、HT1、LP、NZB、NZW、RF、R
III、SJL、SWR、WB、129等が挙げられる。また、ラッ
トの系統としては、Low、Lewis、Spraque、Daweley、AC
I、BN、Fischer等が挙げられる。このうち後述のミエロ
ーマ細胞との融合適合性を勘案すれば、マウスではBALB
/c系統、ラットではLow系統が特に好ましい被免疫動物
である。また、免疫時のマウスおよびラットの週齢は、
好ましくは、5〜12週齢、更に好ましくは、6〜8週齢
である。5週齢より早いと免疫が困難であり、12週齢よ
り遅いと免疫効率が低下する傾向があるからである。
また、抗原であるアデノ随伴ウイルスCAPタンパク質
の組換え体を被免疫動物に免疫する方法としては、それ
自体既知の免疫法を支障なく用いることができる。例え
ば、Weir,D.M.:Handbook of Experimental Immunolo
gy Vol.I,II,III,Blackwell Scientific Publicatio
ns.Oxford(1987).Kabat,E.A.およびMayer,M.M.:Exper
imental Immunochemistry.Charles C.Thomas Publis
her Spigfield,Illinois(1964)等に詳しく掲載され
ている方法を用いることができる。かかる免疫法のう
ち、本発明において好適な免疫法を、以下に具体的に示
す。
(1)アデノ随伴ウイルスCAPタンパク質に特異的なモ
ノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞株の作
製 抗原の投与方法としては皮内投与または腹腔内投与ど
ちらでも可能である。しかし、免疫効率を高めるために
両者の併用が好ましく、前半は皮内投与し、後半または
最終回のみ腹腔内投与すると、特に免疫効率を高めるこ
とができる。
免疫スケジュールは、被免疫動物の種類、個体差等に
より異なり一概に決定できないが、一般的には、抗原投
与回数3〜6回、投与間隔2〜6週間が好ましく、投与
回数3〜4回、投与間隔2〜4週間が更に好ましい。投
与回数を過度に増やし過ぎると抗原を浪費するため好ま
しくなく、また投与間隔を広げすぎると被免疫動物の老
齢化、ひいては細胞の低活性化を招くために好ましくな
い。
また、抗原の被免疫動物への免疫量は、被免疫動物の
種類、個体差等により異なるため一概に決定できない
が、一般的には5〜500μg、好ましくは10〜100μgの
範囲内が好適である。追加免疫のスケジュールとしては
抗原の被免疫動物への最終の免疫後、1〜6週間、好ま
しくは2〜4週間、更に好ましくは2〜3週間経過した
後に追加免疫を行なうことが好ましい。その後、1から
10日後、好ましくは2から5日後、更に好ましくは2か
ら3日後に被免疫動物から抗体産生細胞を含む脾臓細胞
を取り出すことが好ましい。追加免疫の時期が免疫後6
週目より遅すぎたり、1週目より早すぎると追加免疫の
効果が少なくなるため好ましくなく、また、脾臓細胞を
取り出す時期が追加免疫から1日未満であると追加免疫
の効果が少なくなり好ましくない。
上記の追加免疫を行なう際の抗原量は被免疫動物の種
類、大きさ等によって異なるため一概には決定できない
が、マウスの場合は一般的には5〜500μg、好ましく
は10〜100μg、更に好ましくは10〜50μgの範囲内が
好適である。不必要に大量の抗原投与は免疫効果を低下
させるだけでなく、被免疫動物にとっても好ましいもの
ではない。
上記の被免疫動物より無菌的に取り出された脾臓細胞
から抗体産生細胞を分離する方法としてはそれ自体既知
の方法が特に制限なく採用される(Kohler et al.,Na
ture,256,495(1975),Kohler et al.,Eur.J.Immuno
l.6,511(1977),Milstein et al.,Nature,266,550,
(1977),Walsh,Nature,226,495,(1977)を参照)。上
記脾臓細胞を細切し、ステンレスメッシュで濾過した
後、イーグル最小必須培地(MEM)に浮遊させて分離す
る方法を一般的な方法として用いることができる。
次いで、こうして得られた抗体産生細胞は、モノクロ
ーナル抗体を得るために、ミエローマ細胞と細胞融合し
てハイブリドーマとされる。
ハイブリドーマを作製する際に抗体産生細胞と融合さ
れるミエローマ細胞の種類は、特に制限されるものでは
なく、従来から細胞融合に際して通常用いられているそ
れ自体既知のミエローマ細胞株から選択することがで
き、かかるミエローマ細胞の具体例としては、例えばマ
ウス由来のミエローマ細胞またはヒト由来のミエローマ
細胞などが挙げられる。これらの細胞株を具体的に例示
すると、マウス由来のX63−Ag8(X63)、NSI−Ag4/1(N
S1)、P3X63−Ag8.U1(P3U1)、X63−Ag8.654(X63・65
4)、SP2/0−Ag14(SP2/0)、MPC11−45.6TG1.7(45.6T
G)、F0、S149/5XX0、BU.1、等;ラット由来の210.RSY
3.Ag1.2.3(Y3)、等;ヒト由来のU−226AR(SKO−00
7)、GM1500・GTG−A12(GM1500)、UC729−6、LICR−
LOW−HMy2(HMy2)、8226AR/NIP4−1(NIP41)等(た
だし、括弧内は略号を示す)が挙げられる。上記のミエ
ローマ細胞株は、細胞融合後のハイブリドーマを選択す
る手法が確立されているHGPRT(ヒポキサンチン・グア
ニン・ホスホリボシル・トランスフェラーゼ)欠損株で
あることが好ましい。上記で例示されている細胞株は、
すべてHGPRT欠損株である。
本発明のモノクローナル抗体の製造方法において、前
記の抗体産生細胞とミエローマ細胞との融合方法は、そ
れ自体既知の方法、例えばポリエチレングリコール等の
高濃度ポリマー溶液中で抗体産生細胞とミエローマ細胞
とを混合する化学的方法、電気的刺激を利用する物理的
方法(エレクトロポレーション)などを用いることがで
き、細胞の生存率を強く低下させない程度の条件下で適
宜実施することができる(例えば、Weir,D.M.:Handbook
of Experimental Immunology Vol.I,II,III,Black
well Scientific Publications,Oxford(1987),Kaba
t,E.A.およびMayer,M.M.:Experimental Immunochemist
ry,Charles C.Thomas Publisher Spigfield,Illinoi
s(1964)参照)。
上記の化学的方法をより具体的に示せば、高濃度ポリ
マー溶液としてポリエチレングリコールを用いる場合、
分子量1500〜6000、好ましくは2000〜4000のポリエチレ
ングリコール中で、30〜40℃、好ましくは35〜36℃の温
度で抗体産生細胞とミエローマ細胞とを1〜10分間、好
ましくは5〜8分間インキュベートする方法が一般的で
ある。
上記細胞融合により得られるハイブリドーマの選択方
法は特に制限はないが、通常HAT(ヒポキサンチン・ア
ミノプテリン・チミジン)選択法が用いられる。HAT選
択法の詳細については、例えば、Kohler et al.,Natu
re,256,495(1975),Milstein et al.,Nature,266,55
0,(1977)に記載されている。
この方法は、アミノプテリンで生存し得ないHGPRT欠
損株のミエローマ細胞を用いてハイブリドーマを得る場
合に有効である。すなわち、前記細胞融合によって得ら
れたハイブリドーマをHAT培地(ヒポキサンチン、アミ
ノプテリンおよびチミジンを含む培地)で培養を続ける
ことにより、アミノプテリンに対する耐性を持ち合わせ
たハイブリドーマのみを選択的に残存させ、かつ増殖せ
しめることができる。
また、上記ハイブリドーマのクローニング法として
は、例えばメチルセルロース法、軟アガロース法、限界
希釈法等の既知の方法を特に制限なく採用できる[例え
ばBarbara,B.M.およびStanley,M.S.:Selected Methods
in Cellular Immunology,W.H.FreemanおよびCompan
y,San Francisco(1980)参照]。これらの方法のう
ち、特に限界希釈法が好適である。限界希釈法において
は、先ずマイクロプレート上に、ラット胎児由来繊維芽
細胞株、正常マウス脾臓細胞、胸腺細胞または腹水細胞
などのフィーダー細胞を接種しておく。一方、あらかじ
めハイブリドーマを培地で0.2〜0.5個/0.2mlになるよう
に希釈しておき、この希釈したハイブリドーマの浮遊液
を各ウエルに0.1mlずつ入れる。一定期間毎に例えば3
日毎に約1/3の培地を新しいものに交換する。そして2
週間程度培養を続けると、ハイブリドーマのクローンが
増殖してくる。
このようにして選択されたハイブリドーマは、これを
培養することにより、モノクローナル抗体を効率よく産
生することができるが、培養に先立ち、目的とするモノ
クローナル抗体を産生するハイブリドーマをスクリーニ
ングすることが望ましい。このスクリーニングにはそれ
自体既知の方法が採用できる。例えば、固相EIA(Enzym
e Immunoassay)法、液相EIA法、固相RIA(Radio Imm
unoassay)法、液相RIA法、蛍光抗体法等が挙げられる
が、本発明では、固相EIA法を用いることが好ましい。
固相EIA法では、マイクロプレートの各ウエルに、アデ
ノ随伴ウイルスCAPタンパク質を固定化した後、抗体を
含むハイブリドーマ培養液の上清を加え、抗原−抗体反
応を行なわせ、その後、ウエルを洗浄し、ペルオキシダ
ーゼ標識マウスIgG抗体等の標識抗体を加える。更に洗
浄後、基質の過酸化水素と発色剤を加え、吸光度を測定
し、活性を測定する。この方法により、目的とするモノ
クローナル抗体を産生するハイブリドーマをスクリーニ
ングすることができる。かかるスクリーニングは、上記
のようにハイブリドーマをクローニングした後で行なっ
てもよいし、その前に行なってもよい。
(2)アデノ随伴ウイルスCAPタンパク質に対するモノ
クローナル抗体の製造ならびに精製方法 本発明のモノクローナル抗体の製造方法において、ハ
イブリドーマの培養方法は特に制限されるものではな
く、通常のハイブリドーマの培養と同様にして行なうこ
とができる。例えば、前記のクローニング法において使
用した培地と同じ組成の培地で培養してもよく、あるい
はモノクローナル抗体を大量に得るためには、マウス腹
腔内にハイブリドーマを注射し、腹水からモノクローナ
ル抗体を採取することもできる。腹腔内に投与する場合
には、事前(3〜7日前)に2,6,10,14−テトラメチル
ペンタデカン(プリスタン)等の鉱物油を投与しておく
と、より多量の腹水が得られる。この方法では、該ハイ
ブリドーマと同系統のマウスの腹腔内に予め免疫抑制剤
を注射し、T細胞を不活性化した後、106〜107個の該ク
ローン細胞を血清を含まない培地中(0.5ml)に浮遊さ
せ、腹腔内に投与する。通常10〜20日後に腹部が膨満
し、腹水がたまったところでマウスより腹水を採取す
る。この方法により、培養液中に比べて約100倍以上高
い濃度のモノクローナル抗体が得られる。
上記方法により得られたモノクローナル抗体の精製方
法は特に制限されるものではなく、例えば、Weir,D.M.:
Handbook of Experimental Immunology Vol.I,II,I
II,Blackwell Scientific Publications.Oxford(198
7)に記載されている方法で精製することができる。こ
のうち代表的な方法を例示すれば、硫安塩析法、ゲル濾
過法、イオン交換クロマトグラフィー法、アフィニティ
ークロマトグラフィー法等が挙げられる。
これらの方法のうち、硫安塩析法を1〜6回、好まし
くは3〜6回繰り返すことによって、該モノクローナル
抗体を精製することが可能である。しかしこの方法では
精製されたモノクローナル抗体の収率が極めて低くなる
という欠点がある。そのため、硫安分画法を1〜2回行
うことによって得られる粗精製モノクローナル抗体につ
いて、ゲル濾過法、イオン交換クロマトグラフィー法、
アフィニティークロマトグラフィー法等から選ばれた少
なくとも1種類、好ましくは2種類の方法を行なうこと
によって、高純度に精製されたモノクローナル抗体を高
収率で得ることができる。
硫安塩析法と他法との組合せおよび順序としては、
(1)硫安塩析法/イオン交換クロマトグラフィー法/
ゲル濾過法、(2)硫安塩析法/イオン交換クロマトグ
ラフィー法/アフィニティークロマトグラフィー法、
(3)硫安塩析法/ゲル濾過法/アフィニティークロマ
トグラフィー法、等を用いることができる。
高純度かつ高収率にモノクローナル抗体を得るために
は、上記の中でも(3)の組合せが特に適している。
上記モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ
は、液体窒素中または−80℃以下の冷凍庫中に凍結状態
で保存することができる。
このようにして作製されるハイブリドーマの具体例と
しては、ハイブリドーマHAAV−1G12、HAAV−1E9、HAAV
−2H7、HAAV−2H9、HAAV−1G5、HAAV−3E7、HAAV−1E7
として日本国茨城県つくば市東1丁目1番3号の工業技
術院生命工学工業技術研究所に、ブタペスト条約のもと
でそれぞれ受託番号(括弧内は国内寄託の番号、以下同
じ); FERM BP−5460(FERM P−14764); FERM BP−5461(FERM P−14765); FERM BP−5462(FERM P−14766); FERM BP−5463(FERM P−14767); FERM BP−5464(FERM P−14768); FERM BP−5465(FERM P−14769);および FERM BP−5466(FERM P−14770); として、1995年2月15日付で国内寄託されたものから、
1996年3月11日付で国際寄託に移管されたものが挙げら
れる。
以上に述べた本発明の方法によって製造される新規な
モノクローナル抗体としては、アデノ随伴ウイルスCAP
タンパク質の組換え体で免疫したマウスの脾臓リンパ球
とマウスのミエローマ細胞を融合して作製したハイブリ
ドーマ細胞株; FERM BP−5460(FERM P−14764); FERM BP−5461(FERM P−14765); FERM BP−5462(FERM P−14766); FERM BP−5463(FERM P−14767); FERM BP−5464(FERM P−14768); FERM BP−5465(FERM P−14769);および FERM BP−5466(FERM P−14770); が産生するモノクローナル抗体を挙げることができる。
またモノクローナル抗体を、それが特異的に認識する
抗原の存在を検定するために、並びに、上記の抗原を精
製するために用いることはよく知られている。例えば、
当業者によく知られているイムノアッセイ技術やアフィ
ニティークロマトグラフィー技術などを使用して抗原の
検出および精製を行うことができる。
イムノアッセイ技術に含まれる方法の一つとして、例
えばサンドイッチイムノアッセイというのがある。これ
は、アデノウイルスCAPタンパク質に対するモノクロー
ナル抗体を2つ使用する方法である。具体的には、先ず
第1のモノクローナル抗体を固相支持体の表面に結合さ
せておく。次いで、これに対して、抗原の存在を検出す
るための試料を添加して抗原抗体反応を行わせ、抗原を
(試料中に存在する場合)固相支持体上の第1のモノク
ローナル抗体に結合させる。適合な反応時間の経過後、
洗浄して試料を除去し、第2のモノクローナル抗体を添
加して反応させる。この第2のモノクローナル抗体は、
第1のモノクローナル抗体が認識した抗原決定基とは異
なる抗原決定基を認識してそれに結合する。適当な反応
時間の経過後、洗浄して第2のモノクローナル抗体を除
去してから、第2のモノクローナル抗体の存在の有無に
関連した検出工程に進めば、試料中の抗原の所在の有無
を検出することができる。例えば、第2のモノクローナ
ル抗体に、発色反応を触媒する酵素を予め結合させてお
くことができ、この場合、上記したような第2のモノク
ローナル抗体と抗原との反応および洗浄後に、発色基質
を添加することにより、抗原の存在の有無を発色の有無
によって検出することができる。あるいはまた、第2の
抗体は、アビジン−ビチオン系のような親和性を利用し
た方法によって検出に供されてもよい。
アフィニティークロマトグラフィーの方法も当業者に
よく知られている。典型的には、アデノ随伴ウイルスCA
Pタンパク質に特異的なモノクローナル抗体を固相支持
体に共有結合させて固定化させ、これをカラム管につめ
ておく。このカラム管に精製すべき抗原を含む試料を注
入すると、当該抗原は支持体上に固定化されている抗体
に結合するが、他の物質は固定化抗体に結合できない。
従って、カラムを適当な条件下で洗浄すれば、精製され
るべき抗原のみがカラム中に残ることになる。その後、
適当な溶出液をカラムに注入して抗原抗体の結合を弱め
ることによって抗原を溶出させ、精製された抗原を得る
ことができる。
より具体的には、例えば、ベクタープラスミドとパッ
ケージングプラスミドをトランスフェクションすると同
時にアデノウイルスをHeLa細胞などの適当な宿主に感染
させた後、凍結融解を繰り返すことによって得た組換え
AAVとアデノウイルスを含む試料を上記のカラムに注入
することによって、組換えAAVのみを精製することがで
きる。
以下において本発明を実施例により具体的に説明す
る。勿論、本発明はこれらの実施例によって限定される
ものではない。
実施例1(マウスの免疫、飼料および採血) 本実施例では以下の抗原を使用した。
WA0322−1:アデノ随伴ウイルスCAPタンパク質の組換え
体(日本医科大学の島田隆教授より供与されたもの) WA0322−2(negative−1):アデノウィルス5型タン
パク質(日本医科大学の島田隆教授より供与されたも
の) WA0322−2(negative−2):マウス血清タンパク質 WA0322−2(negative−3):ウシ胎児血清タンパク質 WA0322−1は免疫用およびスクリーニング用の抗原で
あり、WA0322−2(negative−1から3)は交差反応の
有無の確認用の抗原である。
マウスの免疫、飼育および採血は以下の記載の通りに
行った。
250μgのWA0322−1を0.5mlの生理食塩水に懸濁し、
この懸濁液を等容量の完全フロイントアジュバンド(FC
A、DIFCO LABORATORIES)と十分に混和して、油中水型
エマルジョンを調製した。これをBALB/c系雌マウス(6
週齢、日本チャールス・リバー社)5匹に皮内投与(抗
原50μg/匹)して初回免疫を行った。
初回免疫の2週間後に、125μgのWA0322−1を0.5mL
の生理食塩水に懸濁し、この懸濁液を等容量の不完全フ
ロイントアジュバンド(FCA、DIFCO LABORATORIES)と
十分に混和して、油中水型エマルジョンを調製し、上記
のマウスに皮内投与(抗原25μg/匹)して第1回目の追
加免疫を行った。
上記の第1回目の追加免疫の2週間後に、上記の追加
免疫と同様に、水中油型エマルジョンを調製し、皮内投
与して第2回目の追加免疫を行った。
さらに、50μgのWA0322−1を0.5mlの生理食塩水に
懸濁したものを腹腔内投与して最終免疫を行った。最終
免疫の3日後に、脾臓を摘出して細胞融合に用いた。
免疫期間中、マウスは、24±2℃で、照明12時間(蛍
光灯による照明時間:午前7時〜午後7時)および換気
回数15回/時間に設定した飼育室でポリカーボネート製
ケージに収容して飼育した。飼料は固型飼料(CE−2、
日本クレア株式会社)を、飲料水は次亜塩素酸ナトリウ
ムを添加(約2ppm)した井戸水をいずれも自由に摂取さ
せた。なお、ケージは1週間に2回交換し、飼育室は毎
日洗浄した。動物の個体識別はサインペンで尾部をマー
クして行い、ケージの前面に試験名、性別、動物番号お
よび免疫日程を明記したラベルを付けた。
また、第1回目および第2回目の追加免疫の7日後に
眼窩採血し、血清の抗体価を後の実施例3に記載するEL
ISA法によって測定した。この結果は表1に記載されて
いる通りであった。3回の免疫で5匹全てに高い抗体価
が得られたが、27000倍希釈で最も高い吸光度を示したN
o.4のマウスの脾臓細胞を使用してハイブリドーマの作
製を行った。
実施例2(細胞融合およびクローニング) 実施例1のNo.4のマウスをエーテル麻酔下、脇下静脈
から採血し、血清をスクリーニング時の陽性対照として
使用した。まず、マウスの脾臓を無菌的に摘出し、カナ
マイシン(400μg/ml)を含有するリン酸緩衝生理食塩
水(PBS)および血清無添加RPMI1640培地(三光純薬株
式会社)で洗浄後、数箇所に割りを入れた。スライドグ
ラスのフロスト部分を用いて押し出した脾臓細胞をTris
−NH4Cl溶液で洗浄して赤血球を除去し、細胞融合用の
脾臓細胞を調製した。
上記で得られた脾臓細胞とマウスミエローマ細胞P3×
63Ag8U1(P3U1)を5:1(脾臓細胞:ミエローマ細胞)の
割合で混合し、培地を十分に除去した後、1mlの50%ポ
リエチレングリコール4000(Sigma Chemical社)中で37
℃で2分間インキュベートして細胞融合を行った。
この細胞を血清無添加RPMI1460培地で洗浄し、HAT
(1×10-4Mのヒポキサンチン、4×10-7Mのアミノプテ
リン、1.6×10-5Mのチミジン、Shigma Chemical社)添
加10%FBS(胎児ウシ血清、Bio Whittaker)のRPMI1640
培地(HAT培地)中に浮遊させた。
この細胞を、96ウエル培養プレート(655180、Greine
r Labortechnik)に3×105個/ウエルずつ分注し、37
℃で7%CO2下で培養した。融合処理の3日後に、HAT培
地を各ウエルへ0.1mlずつ添加し、さらに培養を続け
た。
細胞融合の7日後に、培養上清の抗体価を、後述する
実施例3のELISA法によって測定して1次スクリーニン
グを行い、WA0322−1にのみ反応したウエルの細胞を限
界希釈法(1個/ウエル)によって1次クローニングを
行った。
その後、さらにスクリーニングおよびクローニングを
繰り返して行い、モノクローンのハイブリドーマ7種類
(1E7、1E9、1G5、1G12、2H7、2H9および3E7)を得た。
なお、クローニングに際しては、予め37℃、7%CO2
一晩培養したマウス腹腔滲出細胞(104細胞/ウエル)
をフィーダー層として用いた。
実施例3(抗体価の測定) マウス免疫期間中の血清抗体価の測定および培養上清
のスクリーニングは以下に示したELISA法に従って行っ
た。ELISAプレートへの固相化抗原として、WA0322−1
またはWA0322−2を使用した。陰性の対照としてミエロ
ーマP3U1の培養上清または正常無処置マウス血清を、ス
クリーニング時の陽性対照として実施例2で採取した抗
WA0322マウス血清を20000倍あるいは40000倍希釈して使
用した。
ELISA法の操作手順: (1)ELISAプレートの各ウエルへの抗原の吸着(抗原
の固相化) 96ウエル平底ELISA用プレート(FALCON3912、Becton
Dickinson Labware)の各ウエルに、PBSで希釈したW
A0322−1またはWA0322−2(5μg−ml)溶液0.1mlを
加え、4℃で一晩静置した。
(2)洗浄 0.05%Tween20含有PBS(Tween−PBS)で3回洗浄し
た。
(3)非特異的吸着の阻止(ブロッキング) 非特異的吸着を防止するために、0.5%BSA含有Tween
−PBSを0.2mlずつ各ウエルに満たし、37℃で1時間放置
した。
(4)洗浄 Tween−PBSで3回洗浄した。
(5)抗血清および培養上清との反応 0.1%BSA含有Tween−PBSにて希釈した1000倍から始ま
る3倍連続段階希釈抗血清、対照血清および培養上清を
0.1ml/ウエル加えて、室温で2時間静置し、抗原抗体反
応を行った。
(6)洗浄 Tween−PBSで3回洗浄した。
(7)酵素(HRP)標識抗マウスIgGウサギIgGの反応 0.1%BSA含有Tween−PBSで希釈した1μg/ml酵素標識
抗マウスIgGウサギIgG溶液0.1mlを各ウエルに加えて室
温で1時間放置した。
(8)洗浄 0.05%Tween20−PBSで5回洗浄した。
(9)酵素反応 発色液(10mgのオルト−フェニレンジアミン、10mlの
50mMリン酸水素2ナトリウム・24mMクエン酸緩衝液(pH
5.0)、120μlの1.7%過酸化水素溶液)0.1mlを各ウエ
ルに加えて、室温にて酵素反応を行った。
(10)酵素反応の停止 6N硫酸0.05mlを各ウエルに加えて、酵素反応を停止し
た。
(11)吸光度の測定 酵素反応の停止後に、直ちに空気をブランクとして波
長492nmでの吸光度をマルチウエル用プレートリーダー
(MODEL2550EIA READER、BIO−RAD)により測定した。
抗体価の判定: 抗血清の抗体価測定の際には、正常無処置血清を陰性
対照として同時に測定し、抗血清添加ウエルの吸光度が
0.35以上を示す最高希釈倍率をその抗血清の抗体価とし
た。スクリーニングの際には、WA0322−1に対しては、
陽性対照と同等またはそれ以上の吸光度を示し、WA0322
−2に対しては反応しない培養上清をもつものを、抗体
産生ハイブリドーマと判定した。
実施例4(産生モノクローナル抗体のサブクラスの決
定) 作製したハイブリドーマより産生されるモノクローナ
ル抗体のサブクラスは、実施例3のELISA法に準じて、M
ouse Mono AB IDキット(HRP)(ZYMED)を使用して
判定した。
WA0322−1を固相化したELISAプレートにハイブリド
ーマの培養上清を反応させ、さらにマウスイムノグロブ
リンの各クラスおよびサブクラス(IgG1、IgG2a、IgG2
b、IgG3、IgA、IgM、IgkappaおよびIglambda)に対する
特異抗体(ウサギ)を反応させた。これに酵素標識抗ウ
サギ抗体を反応させた後、酵素反応を行って検出した。
各サブクラスに特異的な抗体の代わりにウサギ正常無処
理血清を陰性対照として同時に測定し、陰性対照の2倍
以上の吸光度を示す場合を陽性とした。
得られた結果は表2に記載する。得られた抗体のう
ち、1E7、1E9、1G5、1G12および2H7がIgG1、2H9がIgG2
a、そして3E7がIgMであった。
実施例5(ハイブリドーマ培養上清のWA0322−1および
WA0322−2に対する反応性) 実施例3に記載のELISA法を使用して、各培養上清の
反応性を調べた。WA0322−1およびWA0322−2を固相化
したプレートを用い、陰性対照としてP3U1の培養上清を
用いた。
得られた結果は図1および図2に示されている。得ら
れた7種類の抗体全てが、WA0322−1にのみ反応し、WA
0322−2とは反応しなかった。この結果から、得られた
抗体は全て、WA0322−1に特異的に反応することが示さ
れる。
産業上の利用可能性 以上の説明より理解されるように、本発明のモノクロ
ーナル抗体は、アデノ随伴ウイルスCAPタンパク室と高
い反応性を有する。
したがって、本発明により提供されるモノクローナル
抗体がアデノ随伴ウイルスおよび組換えアデノ随伴ウイ
ルスベクターを特異的に認識し得るという特性を有する
ことを利用して、この新規なモノクローナル抗体を以下
のように応用することが可能である。すなわちこのモノ
クローナル抗体は、アデノ随伴ウイルスの検出、遺伝子
治療用組換えアデノ随伴ウイルスベクターの精製への応
用が可能である。
しかも、このアデノ随伴ウイルスCAPタンパク質に対
するモノクローナル抗体を特異的に産生するハイブリド
ーマ細胞株の樹立により、該モノクローナル抗体を多量
に、かつ容易に得ることが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 33/577 C12N 15/00 C 微生物の受託番号 FERM BP−5466 (56)参考文献 J.Virol.Vol.62,No. 9(1988)p.3356−3363 Virology,Vol.167,N o.1(1988)p.176−184 J.Virol.Vol.66,No. 1(1992)p.317−324 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 16/08 C12P 21/08 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アデノ随伴ウイルスCAPタンパク質と反応
    し、アデノウイルス5型タンパク質とは反応しないこと
    を特徴とするモノクローナル抗体。
  2. 【請求項2】アデノ随伴ウイルスCAPタンパク質と反応
    するモノクローナル抗体であって、受託番号FERM BP−
    5460、FERM BP−5461、FERM BP−5462、FERM BP−54
    63、FERM BP−5464、FERM BP−5465またはFERM BP−
    5466を有するハイブリドーマが産生することを特徴とす
    るモノクローナル抗体。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のモノクローナル抗体を産
    生することができるハイブリドーマ細胞株。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のハイブリドーマ細胞株で
    あって、受託番号FERM BP−5460、FERM BP−5461、FE
    RM BP−5462、FERM BP−5463、FERM BP−5464、FERM
    BP−5465またはFERM BP−5466を有するハイブリドー
    マ細胞株。
  5. 【請求項5】請求項1または2に記載のモノクローナル
    抗体を利用することを特徴とする、アデノ随伴ウイルス
    の検出方法および遺伝子治療用組換えアデノ随伴ウイル
    スベクターの精製方法。
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