JP3215247U - 遠隔管理が可能な墓 - Google Patents

Abstract

【課題】埋葬された故人の遺族やその関係者が、墓から離れた場所、例えば在宅のままでも、墓石の状態や墓の周辺環境の情報を取得することができる墓を提供する。【解決手段】墓は、墓石２と、墓石及び周辺の映像を取得できるように墓内に配置されたカメラ装置５と、カメラ装置の動作を制御する制御装置と、カメラ装置で取得した映像を記録する記録装置と、ユーザの端末と通信してデータを送受信する通信装置と、これらの装置を駆動する電源（ソーラーパネル８）とを具える。【選択図】図１

Description

本考案は、墓に関するものであり、埋葬された故人の遺族やその関係者が、墓石の状態や墓の周辺環境の情報を遠隔で取得することができる墓に関するものである。

故人が埋葬された墓標や墓の管理は、通常、遺族やその関係者が墓参して行うか、そうでなければ墓石が属する墓地の管理者によって行われる。故人の遺族やその関係者は、墓参によって墓石やその周辺環境の状態（墓石の損傷や汚れ、墓周辺の雑草等）を知ることができるが、墓地が遺族の居住地から離れている場合や、遺族やその関係者が高齢の場合は、定期的な墓参は時間的、経済的に負担になり、墓参の機会が減少してしまう。このような問題点を解決しようとした先行技術として、遠隔地において「仮想的な墓参」を実現するものがある（例えば、特許文献１）。しかしながら、この墓参は、通信システムによって仮想の仏壇の画像をユーザに配信するものであり、遺族やその関係者は、実際の墓及びその周辺の状態がどうなっているかという情報を知ることができない。

尚、故人の遺族の代理として墓石の洗浄やその周辺の掃除などを行う各種の代行サービスも行われているが、墓の状態を把握できていないと、このようなサービスをどのタイミングで依頼すべきかの判断が難しく、又、サービス業者に伝えてある墓の状況と現場が異なった場合に追加料金が発生するという問題もある。更に、墓の清掃等のサービスが適切に行われた否かを遺族らがチェックする手段もない。

特開平７−３０３２８４号公報

本考案は、墓の所有者及びその関係者が、墓から離れた場所、例えば在宅のままでも、墓石、墓標などの墓の構成物の状態や、その周辺環境の情報を得ることができる墓を提供する。得られた情報を基に、ユーザ（故人の遺族や関係者）は、墓参の時期を適切に決定することができ、代行サービス等にサービスを適時依頼することができるため、遠隔地にいながら墓を管理することが可能となる。尚、本明細書において、「墓」という用語は、外柵、墓石、墓標、及び墓石の前に置かれる香炉皿や花立てなど、「墓を構成するための有体物」の全てを意味するものとする。

前記の課題を解決するための本考案の墓の一様態は、墓石と、墓石及び周辺の映像を取得できるように前記墓内に配置されたカメラ装置と、カメラ装置の動作を制御する制御装置と、このカメラ装置で取得した映像を記録する記録装置と、ユーザと通信する通信装置と、これらの装置を駆動する電源とを具える。

上記の墓は、更に、マイクロフォンを具えるようにして、音声データを取得できるようにしてもよい。音声データは、映像データとともに記録装置に記録され、通信装置を介してユーザに送信できる。

上記の墓において、電源はソーラーパネルであることが好ましい。尚、墓から離れた位置に電源を配置する場合には、有線ケーブルを介して上記各装置に電力を供給する。

上記の墓は、更に墓石周辺の気温・湿度を測定する温湿度センサを配設してもよい。好適には、本考案の墓は、さらに人感センサを具えるものであってもよい。これらのセンサによって得られた全てのデータは、取得された映像及び／又は音声データとともに、通信装置によってユーザに送信することができる。

本考案の墓によれば、ユーザは、カメラ装置とマイクロフォンによって取得した映像及び／又は音声データを、通信装置を介して取得することができるため、ユーザは遠隔地にいながらにして、墓及びその周辺の情報を知ることができ、墓参の時期や代行サービス依頼のタイミングを適切に決めることができる。

以下、本発明に係る墓の実施形態を、添付の図面を参照して説明する。尚、全ての図において同じ要素に対しては同じ符号を付して、重複した説明を省略する。

図１は、本考案に係る墓の第１実施例を示す斜視図である。 図２は、本考案に係る墓の制御装置の構成を示すブロック図である。 図３は、本考案に係る墓の第２実施例を示す斜視図である。 図４は、本考案に係る墓の別の実施例における、墓から取得したデータをユーザに送信するネットワーク概略図である。

図１に示す第１実施例では、墓１の前方コーナーにマイクを内蔵したカメラ５が配置されており、墓石２の前方、及びその周辺を撮像することができる。また、このカメラ５はマイクを内蔵しているので、墓１の周辺で発生した音声を取得できる。尚、カメラ５の位置は、墓石２の前方及びその周辺を撮像することができ、かつ実際の墓参を妨げないような位置であれば、特に制限されない。カメラ５を設置した収納部６の内部には、このカメラ５とマイクの動作を制御し、取得した画像／音声等の情報を記録し、記録した情報をユーザに通信する制御装置９が収納されている。

図２は、この制御装置９の構成を示すブロック図である。制御装置９は、通信装置１０、電源管理モジュール１１、電源１２（ソーラーパネル８）、記録装置１３およびマイコンメインボード１４で構成されている。ソーラーパネル８は、電源管理モジュール１１と接続しており、各構成要素に適切な電源供給を行う。制御装置９のマイコンメインボード１４は、マイク内蔵型カメラ５が映像／音声データを取得し、取得したデータを記録装置１３内に格納して、格納したデータを通信装置１０を介してユーザに送信するように制御を行う。尚、墓１には、カメラ装置５の他に、温湿度センサ１５や人感センサ１６等を設けてもよく、これらのセンサもマイコンメインボード１４で制御するように構成することができる。

図３は、本考案の第２実施例を示す図であり、この例では、墓１に外柵が設けられていないため、ソーラーパネル８が墓石２の前壁に設けられている。

図４は、マイク内蔵型カメラ５で取得したデータをユーザに送信するネットワークを示す概略図である。マイク内蔵型カメラ５によって取得した映像／音声データは通信装置１０により、インターネット等の通信回線１９を介してユーザの通信端末１８（スマートフォン）等へ送信される。通信装置１０は、Ｗｉ-Ｆｉ等の無線ＬＡＮのルータを具えてもよい。この場合、ルータの親機を霊園内に設置し、ルータの子機を通信装置１０に設置することで、よりコンパクトな構成でインターネットに接続できる。尚、取得した映像／音声データを保存するためのコンピュータサーバ１７を設けて、サーバを介したクラウド形態によりインターネット上にデータを保存することもできる。また、コンピュータサーバ１７またはその他のコンピュータに搭載されたＡＩや専用アプリケーションによって、取得した映像／音声データを、ユーザに有用な情報へと加工することも可能である。

更に、本考案に係るマイク内蔵型カメラ５に、タイマー機能を設けて、夜間のデータ取得を除外するといったような、所望の撮像期間を設定するようにしてもよい。撮像期間はユーザの通信端末１８からでも設定可能である。

上記実施例では、制御装置９に設けたマイコンメインボード１４によって、カメラ５の動作を制御するように構成しているが、上述した通信機能を利用して、ユーザの端末からカメラ５の動作を制御するようにしてもよい。

１ 墓
２ 墓石
３ 納骨室
４ 外柵
５ マイク内蔵型カメラ
６ 収納部
７ 石材カバー
８ ソーラーパネル
９ 制御装置
１０ 通信装置
１１ 電源管理モジュール
１２ 電源
１３ 記録装置
１４ マイコンメインボード
１５ 温湿度センサ
１６ 人感センサ
１７ コンピュータサーバ
１８ 通信端末
１９ 回線

Claims (7)

1. 墓石と、
   前記墓石及び当該墓石の周辺の映像を取得できるように墓に設置されたカメラ装置と、
   前記カメラ装置の動作を制御する制御装置と、
   当該カメラ装置で取得した映像を記録する記録装置と、
   ユーザの端末と通信してデータを送受信する通信装置と、
   これらの装置に電力を供給する電源と、
   を具えることを特徴とする墓。
2. 請求項１に記載の墓が、さらに、マイクロフォンを具えることを特徴とする墓。
3. 請求項１又は２に記載の墓において、前記電源がソーラーパネルを具えることを特徴とする墓。
4. 請求項１乃至３の何れか１項に記載の墓において、前記制御装置が、前記カメラ装置の動作期間を制御するタイマー機能を有することを特徴とする墓。
5. 請求項１乃至４の何れか１項に記載の墓が、当該墓周辺の温度及び／又は湿度を測定するセンサを具えることを特徴とする墓。
6. 請求項１乃至５の何れか１項に記載の墓が、更に、人感センサを具えることを特徴とする墓。
7. 請求項１乃至６の何れか１項に記載の墓において、前記カメラ装置が遠隔操作可能な機能を具えることを特徴とする墓。

Images