JP3209670B2 - 陰極線管の製造工程におけるガスの供給方法 - Google Patents

陰極線管の製造工程におけるガスの供給方法

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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管の製造工
程、特に陰極線管バルブを炉内で加熱する熱工程におい
て不活性ガス等のガスをバルブに供給する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管の製造工程において、ガ
ラス製フェースパネル部材の内面に光吸収性膜、蛍光体
膜、ラッカー膜およびメタルバック膜からなるスクリー
ン膜を形成したのち、スクリーン膜材料中の有機物質や
水分を除去するために、いわゆるガス出し処理を行う必
要がある。この処理を、フェースパネル部材とファンネ
ル部材とをフリットガラスを介して接合するフリット工
程と併せて行うことが従来から行われている(例えば、
特開昭61−284029号公報参照)。これによって
製造コストを低減することができる。
【0003】一方、モノクローム陰極線管は通常、フェ
ースパネル部材とファンネル部材とが初めから溶着され
ているので、カラー陰極線管のようなフリット工程は行
われないが、ガス出し処理の工程は必要である。
【0004】これらの工程において、ファンネル部材の
ネック部に細管を遊嵌状態で挿通し、不要有機物の燃焼
を促進するための酸素含有ガスや燃焼した不純物を排出
するための不活性ガス等を上記細管を通してバルブ内に
供給する。例えば、上記公報には、熱工程において外部
に設けられたガス供給用ノズルから上記細管を通してガ
スをバルブ内に供給する方法が記載されている。この方
法では、温度上昇時には酸素含有ガスを供給し、高温保
持後の冷却時には不活性ガスまたはホットエアーを供給
することにより、燃焼に必要な酸素の供給と燃焼後の不
要ガスの排出を円滑に行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】陰極線管内へ供給され
る上記のようなガスの量は陰極線管の容量に比例して決
定されるが、最近のカラー陰極線管の大型化に伴い多量
のガス供給が必要となってきている。一方、生産コスト
を下げるために、熱工程にかかる時間は短縮される傾向
にある。したがって、単位時間当たりのガス供給量(流
量)が増加する傾向にあり、これによって以下のような
問題が生じている。つまり、ガス流量(流速)が増加す
る結果、ネック部に挿通された細管にガス供給用ノズル
からガスが流れ込む際に細管とノズルとの隙間からベー
キング炉内の雰囲気ダストが同時に吸い込まれやすくな
る。その結果、陰極線管内ダスト量の増加を引き起こ
す。このような管内ダスト量の増加は、陰極線管完成時
に管内の異物となり、高電圧動作時のスパークやスクリ
ーン面での欠点不良の原因となる。
【0006】そこで本発明の目的は、陰極線管の熱工程
において外部に設けたノズルから陰極線管に装着した細
管を通して陰極線管内にガスを供給する際に、炉内雰囲
気のダスト等の陰極線管内への吸い込みを防止すること
ができるガス供給方法を提供することにある。
【0007】
【問題を解決するための手段】本発明による陰極線管の
製造工程におけるガス供給方法は、陰極線管のネック部
に遊嵌させた細管のノズル側端部はフレア状に開いてお
り、そのフレア状端部の内面に係合する球状曲面を有す
る先端部を備えたガス供給用ノズルを用いてガスを供給
することを特徴とする。
【0008】このようにして、金属製細管とノズルとが
隙間なく係合している状態でガスを供給することによ
り、雰囲気ダストの陰極線管内への吸い込みを防止する
ことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を用いて説明する。図1は、カラー陰極線管のフ
リット工程における陰極線管及びガス供給設備の一部の
断面を示している。図において、1は、内面に光吸収性
膜、蛍光体膜、ラッカー膜およびメタルバック膜からな
るスクリーン膜2が形成されたガラス製のフェースパネ
ル部材である。このフェースパネル部材1は、フリット
ガラス層4を介してファンネル部材3の開口端面に接合
する。
【0010】ファンネル部材3のネック部5には金属性
の細管6が遊嵌状態で挿通されており、細管6の上端部
はファンネル部材3の円錐状部7に達している。細管6
のフレア状下端部8には外方から上方へ曲がったヘアピ
ン状のスプリング9が周方向に間隔をおいて複数個固定
されている。これらのスプリング9の上端部がファンネ
ル部材3のネック部5のフレヤ状開口外周部に係合する
ことによって、細管6はネック部5内にほぼ同軸状に支
持される。細管6のフレヤ状下端部8にはガス供給用ノ
ズル11の先端12が位置する。ノズル11から細管6
を介して供給されるガスの排出路10はネック部5の内
周面と細管6の外周面との間に形成されている。なお、
ネック部5の内径は約26mmである。
【0011】ガス供給用ノズル11の先端部12はステ
ンレス製で、直径25mmの球状に形成され、内径4m
mの円筒状貫通孔を備えている。このノズルから陰極線
管内に供給されるガス流量は、32”管の場合300リ
ットル/分であり、約4分30秒供給されることにより
総供給量は約1340リットルとなる。
【0012】なお、ファンネル部材3に対する細管6の
装着は、フェースパネル部材1がフリットガラス層4を
介して接合される前に行われる。また、細管6の内径φ
は、細管6の断面積πφ2/4が気体排出路10の断面
積の40〜60%となるように設定されている。
【0013】このような製造途中段階の陰極線管は、図
2に示すようにラック16上にセットされており、ラッ
ク16と共に加熱炉内を矢印13の方向へゆっくり移送
される。ガス供給用ノズル11はパイプ14を経て接続
部15に接続しており、ガス供給源から延び出た可動パ
イプの先端部が所定時間だけ接続部15に接続するよう
になっている。図3に示すように、ガス供給源の可動パ
イプ19は、支持構造18によって所定範囲で移動可能
に支持されている。つまり、移動ラック側の接続部15
が加熱炉20の側壁の横長開口17に沿って移動してい
くときに、可動パイプ19はその端部21が接続部15
に接続した状態でラック16に追従して移動する。そし
て、所定時間経過後に停止して端部21と接続部15と
の接続を解除し、元の位置へ復帰する。この所定時間だ
け必要量のガスが可動パイプ19からラック16側のパ
イプ14へ連続的に送り込まれる。そして、元の位置へ
復帰した可動パイプ19は、次に移送されて来るラック
の接続部15に接続して再びガス供給を開始し、一連の
動作を繰り返す。
【0014】前述のように、本発明によるガス供給方法
の特徴は、ガス供給に用いるノズルの先端部形状にある
が、この点について図4を用いて従来のものと比較しな
がら以下に説明を加える。
【0015】図4(a)は、本発明による方法の場合を
示しており、ノズル11の先端部12は直径約25mm
の球状に形成されている。図4(b)は従来の方法の場
合を示しており、ノズル11はステンレス製で内径5m
m外径7mmの円筒形状である。
【0016】ガス供給時において、図4(b)に示すよ
うな従来のガス供給ノズル形状の場合は、ノズル11か
ら細管6へガスが注入される際に、破線の矢印で示され
るように、ノズル11と細管6との隙間を通してベーキ
ング炉内ダストが吸い込まれる。陰極線管に供給される
ガスの必要な流量は、14”〜15”陰極線管では40
〜70リットル/分、32”以上の大型陰極線管では約
300リットル/分であり、特に200リットル/分以
上のガス流量を必要とする25”以上のカラーブラウン
管において上記のようなベーキング炉内ダストの吸い込
み現象が顕著になる。
【0017】これに対して、図4(a)に示すような本
発明の方法に係るノズル先端形状の場合は、細管6との
隙間が無くなるので、バルブ内へのガス供給時のベーキ
ング炉内ダストの吸い込みが防止される。
【0018】次に、本発明によるガス供給方法をカラー
陰極線管のフリット工程に適用した実施例におけるバル
ブ管内残留ダストの実測値を、従来のガス供給方法を用
いた場合と比較した図表を図5に示す。管内ダストの採
取方法は、図6に示すように、バルブを管軸に対して2
0゜傾斜させた状態で回転させながら、パネルフェース
面に3km/s2の衝撃を加え、ファンネルネック開口
部から採取した。
【0019】図5からわかるように、採取異物数は、本
発明の方法によれば従来方法の場合の半分以下に低減さ
れている。異物分類の円グラフからは、主に炉内不純物
である磁性体の割合が従来方法に比べて本実施例では低
減していることがわかる。なお、黒色異物には炉内不純
物の他に、カラーブラウン管の内面に塗布されているダ
ックが剥がれたものが含まれる。異物サイズの円グラフ
からは、本実施例では従来に比べて100μmより小さ
い異物の割合が減少していることがわかる。このような
管内ダストの低減によって、ブラウン管の高圧不良発生
率の低下や耐電圧特性の向上を図ることができる。
【0020】なお、前述の実施形態では、ガス供給用ノ
ズルの先端部の外形を球状としたが、これに限らず、例
えば半球状であってもよい。要は、細管のフレア状端部
の内面に接する部分が球状曲面を有し、両者の間に隙間
が生じなければよい。
【0021】また、フリット工程とガス出し工程とを同
時に行う場合について説明したが、これらを別々に行う
製造工程であっても、それぞれの工程において本発明の
ガス供給方法を適用することにより、同様の効果が得ら
れる。さらに、モノクローム陰極線管の製造工程に本発
明のガス供給方法を適用することもでき、この場合もカ
ラー陰極線管の場合と同様の効果を得ることができる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明のガス供給方法に
よれば、ガス供給時のベーキング炉内ダストのバルブ内
への吸い込みを防止して、バルブ管内残留ダストを低減
することができる。その結果、陰極線管の高圧不良発生
率が低減すると共に、耐電圧特性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による陰極線管の製造工程におけるガス
供給方法をフリット工程に適用した実施形態を示す陰極
線管及びガス供給設備の一部の断面図
【図2】図1の工程における陰極線管を支持するラック
の斜視図
【図3】図1の工程における加熱炉壁面及びガス供給側
を示す斜視図
【図4】本発明によるガス供給方法と従来のガス供給方
法との相違点を説明するための図
【図5】本発明によるガス供給方法と従来のガス供給方
法との管内異物の採取結果を比較して示す図表
【図6】管内異物の採取方法を示す図
【符号の説明】
5 ネック部 6 細管 8 フレア状端部 11 ガス供給用ノズル 12 ノズル先端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−284029(JP,A) 特開 昭56−134446(JP,A) 特開 平7−37502(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/39

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管の製造工程において、外部に設
    けられたガス供給用ノズルから、陰極線管のネック部に
    遊嵌させた細管を通して陰極線管内にガスを供給する方
    法であって、前記細管のノズル側端部はフレア状に開い
    ており、そのフレア状端部の内面に係合する球状曲面を
    有する先端部を備えたノズルを用いてガスを送り込むこ
    とを特徴とする陰極線管の製造工程におけるガスの供給
    方法。
  2. 【請求項2】 陰極線管の製造工程のうち、フリット工
    程において行う請求項1記載のガスの供給方法。
  3. 【請求項3】 前記ガスが不活性ガスまたはホットエア
    ーである請求項1又は2記載のガスの供給方法。
JP28183495A 1995-10-30 1995-10-30 陰極線管の製造工程におけるガスの供給方法 Expired - Fee Related JP3209670B2 (ja)

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