JP3206377B2 - 配線形成方法 - Google Patents

配線形成方法

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JP3206377B2 JP16951895A JP16951895A JP3206377B2 JP 3206377 B2 JP3206377 B2 JP 3206377B2 JP 16951895 A JP16951895 A JP 16951895A JP 16951895 A JP16951895 A JP 16951895A JP 3206377 B2 JP3206377 B2 JP 3206377B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSIの不良箇所の特
定や補修のための配線形成方法に係り、特に、信号ある
いは電源を複数の配線と授受するに好適な配線の形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIは、高性能化を目指して配線等の
微細化や多層化が行われている。その結果、開発の難度
は高まり、開発期間の長期化を招いている。
【0003】このような状況は、カットアンドトライの
ような回路製作技法が必要であることを示している。即
ち、不良回路を特定し、この回路の配線を切断したり、
任意箇所に補修配線を付加形成して不良回路の配線を他
の配線と接続することで不良回路を補修し、暫定的・部
分的に完全な動作が得られるLSIを製造すれば、それ
に引き続く特性評価や設計変更が迅速に行えることとな
る。
【0004】任意箇所の配線切断および補修配線の付加
形成を短時間で実現する技術として、『月刊 Semicondu
ctor Wold』1987年9月号第27頁乃至第32頁で論じられ
ている方法がある。この方法は、集束イオンビーム(以
下、FIB(Focused Ion Beam)と略記)を用いて不良
LSI内の配線そのものに除去加工およびCVD(Chem
ical Vapor Deposition)を施し、配線切断と配線接続
とを行うものである。具体的には、LSI内の切断ある
いは結線すべき配線上の保護膜や絶縁膜に0.2μm程度の
スポット径を有するFIBを数μm□の領域に照射・走
査する。被照射部の保護膜および絶縁膜はFIBのスパ
ッタリング効果により除去され、数μm□の開口が形成
され、LSI配線が露出する。この状態でFIB照射を
停止すると、開口は補修配線との接続のための接続穴と
なる。配線切断の場合には、FIB照射を更に行うこと
で露出しているLSI配線がスパッタリング除去され
る。
【0005】加工部が接続穴の場合、引き続きCVDガ
ス雰囲気中で接続穴を含む領域にFIB照射・走査す
る。FIB被照射部に吸着したCVDガス分子は、FI
Bのエネルギによって解離し、配線膜となる。このFI
B照射による選択CVD(以下、FIB−CVDと略
記)を対をなす接続穴間に行うことで、補修配線が形成
され、2本のLSI配線同士が接続される。
【0006】従来技術以外に、任意箇所に補修配線を形
成する技術として、『レーザ協会会報』第12巻・第2号
(1987年4月発行)第1頁乃至第6頁で論じられている方
法がある。この方法は、先ず接続すべきAl配線上の保
護膜に紫外レーザ光を照射して配線幅(φ2μm)程度の
接続穴を形成する。次いで、CVDガス(Mo(CO)6)雰
囲気中で接続穴内にレーザ照射を行い、レーザ照射によ
って生じた熱でCVDガスを分解して接続穴内にMoを
埋め込んでAl配線とオーミックコンタクトを取った
後、対をなす接続穴までレーザ光を走査して補修配線
(Mo配線)を形成し、同様に接続穴内にMoを埋め込んで
2本のAl配線同士を接続する。レーザCVDの特徴
は、FIB−CVDに比べて配線寸法の微細性は劣るも
のの、比抵抗の小さい配線の高速形成が可能なことであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来例では、対をなす
LSI配線にそれぞれ接続穴を形成し、1本の補修配線
で両配線間を接続する技術について開示している。しか
し、1本のLSI配線と複数本のLSI配線との間の信
号あるいは電源の授受に好適な配線の形成方法について
は何ら論じられていない。
【0008】例えば、図11に示すように、パッド102に
繋がるLSI配線101aからの信号あるいは電源を他のL
SI配線101b,101c,101dの3本に供給する場合、従来例
では補修配線1が3本、接続穴2が6ヶ所必要である。
特に、LSI配線101aには、他のLSI配線101b,101c,
101dとそれぞれ補修配線で接続するため、接続穴が3ヶ
所も必要である。
【0009】前述したように、LSIは配線等の微細化
や多層化が著しく、高精度で微細な加工が可能なFIB
と言えども配線切断・接続穴形成の難度は高まってい
る。
【0010】従って、LSI配線101aに3ヶ所も接続穴
2を形成することは、加工歩留まりの低下を招く他、補
修時間の増大も招く。
【0011】本発明の目的は、LSIの不良箇所の特定
や補修のための配線形成方法において、信号あるいは電
源を複数の配線と授受するに好適な配線形成方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では下記方法の何れかあるいはそれらを組み
合わせ、1本の補修配線の途中から別の補修配線を分岐
形成し、1本の補修配線の接続先を複数化することとし
た。
【0013】(1) 対をなす接続穴間を接続する第一の補
修配線と、前記補修配線と他の接続穴とを接続するため
の第二の補修配線とを0〜90°の角度で交差接続する。
【0014】(2) 対をなす接続穴間を接続する第一の補
修配線と、前記補修配線と他の接続穴とを接続するため
の第二の補修配線との両配線の一部同士を重ね合わせて
接続する。
【0015】(3) 少なくとも補修配線の分岐部のみに、
LSI表面の保護膜と補修配線に対し物理的な密着性に
優れる下地膜を形成後、補修配線を分岐形成する。
【0016】(4) 少なくとも補修配線の分岐部のみに、
LSI表面の保護膜と補修配線に対し物理的な密着性お
よび導電性に優れる下地膜を形成後、前記下地膜を介し
て補修配線を分岐形成する。
【0017】(5) 少なくとも補修配線の分岐部のみのL
SI表面の保護膜表面に微細な凹凸を面状に形成後、補
修配線を分岐形成する。
【0018】
【作用】本発明の構成で述べたように、1本の補修配線
の途中から別の補修配線を分岐形成し、1本の補修配線
の接続先を複数化することとしたため、各LSI配線に
形成する接続穴は1ヶ所ずつで良い。その結果、接続穴
の数が低減すると共に、補修配線の形成長も低減する。
【0019】また、補修配線の分岐部において、両配線
の幅に応じて両配線の交差する角度を0〜90°としたこ
とにより、両配線の接触長さが増大し、両配線の接続抵
抗が低減する。これと共に、LSI表面保護膜(SiO2
またはSiN)と補修配線(金属)との熱膨張係数の違いに
よって生ずる応力に対しても強度が増大する。
【0020】また、両補修配線の一部同士を重ね合わせ
て分岐部を形成したことにより、両配線同士の重なりに
よる厚膜化は一部分となる。その結果、LSI保護膜と
補修配線との熱膨張係数の違いによって生じる応力の増
加は小さくなる。
【0021】また、補修配線の分岐部にLSI表面保護
膜と補修配線に対して物理的な密着性に優れる下地膜を
形成したことで、下地膜上に形成する補修配線の強度が
増し、クラックや剥離が生じにくくなる。
【0022】また、補修配線の分岐部に微細な凹凸を面
状に形成することにより、その後に形成する補修配線と
LSI表面保護膜との接触面積が増大し、両者の密着性
が高まる。その結果、補修配線にクラックや剥離が生じ
にくくなる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を図を用いて
説明する。
【0024】図1(a)は、本発明における補修配線の分
岐形成の一例を示すものである。ここに示した例は、図
11を用いて述べた従来例において1本のLSI配線101a
からの信号あるいは電源を3本のLSI配線101b,101c,
101dに供給する場合のものである。先ず、FIBを用い
て接続すべきLSI配線上の保護膜および絶縁膜を除去
してLSI配線の一部を露出させる(接続穴形成)。次
に、CVDガス雰囲気中にLSI100を置き、接続穴2
内にFIBあるいはレーザ光9を照射してCVDガスを
分解せしめ、金属8を接続穴2内に埋め込む(穴埋め)。
全ての接続穴2を埋め込んだ後、FIBあるいはレーザ
光9を走査してLSI配線101aと101cの接続穴間に第一
の補修配線1aを形成する。次いで、LSI配線101bお
よび101dの接続穴2と第一の補修配線1aの所定位置と
の間にFIBあるいはレーザ光9を走査し、第二,第三
の補修配線1b,1cを形成する(図1(b))。全ての補修配
線を形成後、CVDガスを排気し、LSI100を装置(図
示せず)から取り出して終了となる。
【0025】これらの第一の補修配線1aと第二,第三
の補修配線1b,1cとの交差部が、補修配線の分岐部と
なる。本実施例と図6に示した従来例とを比較すると、
本実施例の方が接続穴の数は2ヶ所少なく、補修配線の
形成長さも短い。その分、加工歩留まりを維持向上で
き、補修時間の短縮も図れる。本実施例において、第
二,第三の補修配線1b,1cを先に形成後、第一の補修
配線1aを形成しても問題は無い。
【0026】ここで用いるCVDガスは、FIBあるい
はレーザ光の照射によって分解し、金属を析出するもの
ならば何でも良い。例えば、金属としてMo,W,Cr,
Ni等を析出するカルボニル化合物,ハロゲン化合物、
あるいは金属としてAu,Cu,Pt,Al等を析出する
有機化合物、等の何れかを用いれば良い。また、CVD
ガスを分解するためのFIBは、従来例にも用いられて
いるGaをイオン源とするもの以外に、ArやHe等の不
活性ガスをイオン源として用いても良い。スポット径に
ついては、補修の要求仕様にもよるが、φ10μm以下で
も十分に適用可能である。一方、レーザ光については、
1μm程度以下の波長のものが適している(例えば、Ar
レーザ,YAGレーザ等)。そして、パルス光でも連続
光でも良い。但し、パルス光の場合には補修時間短縮の
観点から、高繰り返しのものが良い。
【0027】補修配線の分岐形成の基本的な形態は、図
2(a)に示すように2本の補修配線1a,1b同士をT字形
に接続するものである。形態をレーザCVDで形成する
と、同図に示すように、分岐部分の補修配線にクラック
が生じることがある。特に、補修配線の幅や膜厚が大き
く異なる場合に顕著である。図2(a)は、第二の補修配
線1bを第一の補修配線1aよりも細く形成した場合を示
す。図2(b)は、逆に第一の補修配線1aを第二の補修配
線1bよりも細く形成した場合を示す。どちらも細い配
線にクラックが生じる。このクラック発生は、LSI表
面の保護膜(SiO2またはSiNが一般的)と補修配線(金
属)との熱膨張係数の違いによって生じた応力に起因し
ている。応力は補修配線形成後も残留しており、配線の
布設方向、幅方向共に配線を収縮させる方向に働いてお
り、配線幅や膜厚に依存している。従って、幅の大きい
配線に生じた応力に細い配線が耐えられずにクラックを
生じたことが理解できる。
【0028】そして、LSI表面の保護膜と補修配線と
の物理的密着性が低い場合、クラック発生をきっかけに
補修配線が剥離することがある。従って、図2に示す基
本的形態で補修配線を分岐する場合には、同程度の配線
幅と膜厚を有する補修配線同士で行う様にすべきであ
る。
【0029】図3は、図2における第二の補修配線1b
の形成長さを長くし、第一の補修配線1aを突き抜けて
形成したものである。これにより、図2では第二の補修
配線1bの布設方向の応力によって引っ張られていた第
一の補修配線1aへの負荷を低減することができ、補修
配線分岐部の信頼性を高めることができる。さらに、微
細な補修配線同士で分岐部を形成する場合、ステージ精
度等により配線布設経路がばらつき、接続ができないと
言うような不良の発生を防止できる。本実施例における
突き出し量Lは、分岐接続の対象配線(第一の補修配線
1a)の幅Wの1〜2倍程度が適当である。
【0030】図4は図2の基本的な形態の適用が難しい
配線幅の異なる補修配線同士で分岐部を形成するに好適
な形態である。第一の補修配線1aを形成後、分岐のた
めの第二の補修配線1bを形成する。その際、第二の補
修配線1bは、接続穴2から形成を開始し、図4に示す
ように第一の補修配線1aの布設方向に対して直交する
方向で形成する。そして、第一の補修配線1aの中心か
らの距離pに達した時点で配線の布設方向を90°変え、
所定の距離Lだけ第一の補修配線1aと平行に進んだ時
点でレーザ照射を停止し、第二の補修配線1bの形成を
終える。
【0031】第一の補修配線1aと第二の補修配線1bと
の中心間距離pは、太い配線の幅の1/2以上であり、
且つ、両配線幅W1,W2の和の1/2よりも小さい値が望
ましい〔W1/2≦p<(W1+W2)/2〕。例えば、第
一の補修配線の幅が10μmで、第二の補修配線の幅が6
μmの場合、5μm≦p<8μmとなる。また、第一の
補修配線と第二の補修配線とが平行に形成される距離L
は、いくつでも良いが、長くするほど後述のように信頼
性は高まるものの、補修時間が長大化するため、第二の
補修配線幅の3〜5倍程度を上限とすれば良い。そし
て、中心距離pおよび平行距離Lは、予め配線形成の条
件出しを行う際に両配線の幅を求めておき、補修配線の
座標データに組み込んでおけば良い。
【0032】以上のように補修配線の分岐部を形成する
ことにより、補修配線同士の重なり部は最大でも細い配
線の幅の1/2以下となるため、補修配線同士の重なり
による応力の増加は最小限に抑えることができる。ま
た、配線の一部同士を平行に重ね合わせているため、共
に幅方向の応力で引き合うこととなり、クラックが生じ
にくい状態となる。さらに、平行に配線同士を重ね合わ
せている分、両配線の接触は長くなり分岐部での抵抗値
増加を抑制できる。
【0033】図5は、第二の補修配線1bを第一の補修
配線1aに対し、角度θを持って一部同士を重ね合わせ
ることで、図4の実施例における細い第二の補修配線1
bの折れ曲がり部への負荷を軽減し、部分内側へのクラ
ック発生を防止したものである。方法は、第一の補修配
線1aを形成後、所定の接続穴2から所定条件で第二の
補修配線形成を開始する。第一の補修配線1aの布設方
向に直交する方向から形成してきた第二の補修配線1b
が両補修配線の中心間距離pの位置に達した時点で布設
方向を角度θだけ変える。そして、距離L1あるいはL2
だけ進んだ時点でレーザ照射を停止し、第二の補修配線
形成を終える。
【0034】両補修配線の中心間距離pは、両配線幅W
1,W2の和の1/2よりも大きい値であり、且つ両配線幅
W1,W2の和よりも小さい値が望ましい〔(W1+W2)/
2≦p≦(W1+W2)〕。例えば、第一の補修配線の幅W
1が10μmで、第二の補修配線の幅W2が6μmの場合、
8μm≦p≦16μmとなる。また、第二の補修配線の形
成角度θは、距離L1およびL2により決定されるが、45
°以上が望ましい。そして、中心距離pおよび距離L1
およびL2は、図4の実施例と同様に、補修配線の座標
データに組み込んでおけば良い。
【0035】図6に示した実施例も、図4の実施例にお
ける細い第二の補修配線1bの折れ曲がり部への負荷を
軽減し、部分内側へのクラック発生を防止したものであ
る。第一の補修配線1aに比べて第二の補修配線1bが著
しく細い場合に特に有効である。本実施例において、両
配線の中心間距離pは図4の実施例と同じである。そし
て、両配線の平行距離L1は、第二の補修配線1bの幅W
2を上限とし、その1/2以上を下限とする。また、第二
の補修配線1bの折り返す距離L2は、補修配線幅W2の
1/2以上であれば良い。
【0036】図7は、補修配線の分岐部分に下地膜を形
成し、配線とLSI表面保護膜との物理的な密着性の向
上を図り、配線へのクラックや剥離の発生防止を目的と
しているものである。
【0037】先ず、図7(a)に示すように、接続穴2を
形成したLSI100をCVDガス雰囲気中におき、FI
B10を少なくとも補修配線の分岐部分に面状に照射す
る。これにより、走査部に吸着したCVDガスはFIB
10のエネルギにより分解して下地膜11を形成する。次に
補修配線を形成するためのCVDガス雰囲気中に下地膜
11を形成したLSI100を置き、図1に示した第1の実
施例と同様にレーザ照射を行い、接続穴2への埋め込み
と補修配線1a,1bの形成を行う(図7(b))。
【0038】図7(c)は、工程まで行ったLSI100にお
ける補修配線1a,1bの分岐部の平面図を示す。全ての
補修配線形成を終えたならばCVDガスを排気し、装置
からLSI100を取り出して終了となる。
【0039】実施例において、下地膜11を形成するため
のCVDガスは、FIB10の照射によりLSI100表面
の保護膜及び補修配線1a,1bに対し、物理的密着性に
優れる膜を析出するものであれば何れでも良い。具体的
には、Crを析出するCr(CO)6,Tiを析出するTi
I,Niを析出するNi(CO)4,Wを析出するW(C
O)6,WF6等がある。これらは何れも金属を析出する
が、密着性を高めるものであるならば、非金属でも差し
支えない。
【0040】接続穴2への埋め込み及び補修配線形成に
用いるCVDガスは、図1の実施例で述べたものと同じ
である。従って、下地膜形成11から補修配線の形成まで
を同一のCVDガスを用いて実施することも可能であ
る。
【0041】また、FIB−CVDで下地膜を形成して
いるが、これに限るものでなく、電子ビームを用いたC
VDや各種のスパッタリング蒸着なども用い得る。そし
てもし、LSI100全面に下地膜11を形成した場合に
は、全ての補修配線形成後、スパッタ・エッチング等で
不要な下地膜11を除去する。尚、下地膜11の膜厚は、1
μm以下で十分である。
【0042】下地膜11が導電性を有している場合、下地
膜11と各LSI配線に形成した接続穴2とをそれぞれ補
修配線で接続しても分岐形成は達成できる。この場合の
下地膜11は、補修配線の密着性向上が主目的でなく、補
修配線同士の電気的接続のためのパッド(端子)となる。
図8は、この様な下地膜11への補修配線形成を示したも
のである。下地膜11の膜厚が信号あるいは電源の授受に
悪影響を与えない程度(0.1μm程度以上)であるなら
ば、図に示すように、補修配線同士1a,1b,1cは接触
させる必要は無く、適当な間隔で下地膜11上に形成すれ
ば良い。この様にすることで、補修配線同士の応力によ
る影響は生じない。
【0043】FIBや電子ビームの荷電粒子ビームを用
いたCVDによる下地膜形成において、微細なスポット
径は必要ではない。従来技術に用いているFIB−CV
Dでも十分である。また、意図的にスポット径を大きく
し、下地膜11の形成領域にパルス的に一括照射しても良
い。逆に、微細なスポット径の荷電粒子ビームを用いた
場合、図9(a)に示すように、スポット径dよりも大き
いピッチpで面状に走査することにより、図9(b)に示
すように、LSI100の表面に微細な凹凸を下地膜11と
して形成できる。この上に補修配線を形成すれば、接触
面積が増大することで密着性は高まり、補修配線の分岐
部にクラックや剥離が生じにくくなる。
【0044】LSI100の表面と補修配線との密着性を
高める方法として、下地膜形成以外に、図10に示すよう
に、LSI100の表面の保護膜に微細な凹凸12を形成
し、補修配線との接触面積の増大化を図る方法もある。
先ず図10(a)に示すように、LSI100の表面の保護膜に
微細なスポット径のFIB10をスポット径d以上のピッ
チpで面状に走査する。FIBのスパッタリング作用に
より、LSI保護膜表面には微細な凹凸12が多数形成さ
れる。この時、接続穴2の形成も行っておく。次に、L
SIを補修配線形成のためのCVDガス雰囲気中に置
き、第1の実施例と同様に、穴埋めと補修配線形成を行
う(図10(b))。
【0045】ここでのFIB加工は、0.5μm以下のス
ポット径を有するFIB10を用いたスパッタリング加工
であり、微細な凹凸12を多数形成するためにはスポット
径は小さいほど良い。そして、FIB10の走査は、一方
向のみならず、XおよびY方向の2方向で実施し、格子
状に凹凸12を形成しても良い。
【0046】また、FIB加工以外に、保護膜のエッチ
ングガス雰囲気中で荷電粒子ビームの照射を行い、ビー
ムのエネルギによりエッチングガスを励起し、保護膜表
面に微細な凹凸12を形成しても良い。ここで用いるエッ
チングガスは、保護膜の材質としてSiO2やSiNが一
般的なことから、例えばXeF2のようなFを含んだガス
が適している。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、1本の補修配線をその
形成途中から複数本に分岐して形成するため、1本のL
SI配線からの信号あるいは電源を複数本のLSI配線
に供給する場合、最少の接続穴で達成可能となる。ま
た、補修配線の形成長さも短くなるため、補修時間の短
縮および加工歩留まりの維持向上が図れる。
【0048】また、補修配線の分岐部において、補修配
線とLSI表面保護膜との熱膨張係数の違いに起因して
生じる応力により補修配線にクラックや剥離が生じるこ
と無きよう、種々の対策を行っているため、実使用時の
通電のオン-オフによる熱的ストレス等に対しても十分
な信頼性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補修配線の分岐形成例の説明図。
【図2】本発明の補修配線の分岐の一実施例の説明図。
【図3】本発明の補修配線の分岐の第二実施例の説明
図。
【図4】本発明の補修配線の分岐の第三実施例の説明
図。
【図5】本発明の補修配線の分岐の第四実施例の説明
図。
【図6】本発明の補修配線の分岐の第五実施例の説明
図。
【図7】本発明の補修配線の分岐の第六実施例の説明
図。
【図8】本発明の補修配線の分岐の第七実施例の説明
図。
【図9】本発明の補修配線の分岐の第八実施例の説明
図。
【図10】本発明の補修配線の分岐の第九実施例の説明
図。
【図11】従来技術の配線の分岐形成の説明図。
【符号の説明】 1…補修配線、 2…接続穴、 8…金属、 9…FIBまたはレーザ光、 10…荷電粒子ビーム、 11…下地膜、 12…凹凸、 100…LSI、 101…LSI配線、 102…パッド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−17543(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/04 H01L 21/3205 H01L 21/822

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】LSIの不良個所の特定や補修のための配
    線形成方法であって、LSIの表面を覆う保護膜上に局
    所的に下地膜を形成し、前記LSIの内部の配線に接続
    して少なくとも一部が前記局所的に形成した下地膜と重
    なる第1の付加配線を形成し、該形成した第1の付加配
    線に該第1の配線が前記下地膜と重なる部分で接続する
    第2の付加配線を前記LSIの表面を覆う保護膜上に形
    成することを特徴とする配線形成方法。
  2. 【請求項2】前記下地膜が非金属膜であることを特徴と
    する請求項1記載の配線形成方法。
  3. 【請求項3】表面が保護膜で覆われて内部に配線が形成
    されたLSIの前記表面を覆う保護膜の上に前記内部の
    配線に接続する新たな配線を付加形成する配線形成方法
    であって、前記LSIの表面を覆う保護膜に少なくとも
    3個所以上穴を開けて前記内部の配線を少なくとも3個
    所以上露出させ、前記LSIの表面を覆う保護膜の上に
    前記少なくとも3個所以上露出させた配線のうちの2個
    所を接続する第1の配線を付加形成し、該付加形成した
    第1の配線に接続するとともに前記露出させた配線のう
    ち前記第1の配線が接続する配線とは異なる配線に接続
    する第2の配線を前記LSIの表面を覆う保護膜の上に
    付加形成することにより、前記LSIの表面を覆う保護
    膜の上に前記LSIの内部に形成された少なくとも3以
    上の配線に接続する付加配線を形成することを特徴とす
    る配線形成方法。
  4. 【請求項4】LSIの不良個所の特定や補修のための配
    線形成方法であって、LSIの表面を覆う保護膜上に局
    所的に導電性を有する金属下地膜を形成し、一端が前記
    LSIの内部の配線に接続して他端が前記局所的に形成
    した前記導電性を有する金属下地膜と接続する付加配線
    を3本以上形成することにより、前記LSIの表面を覆
    う保護膜の上に前記LSIの内部に形成された少なくと
    も3以上の配線に接続する付加配線を形成することを特
    徴とする配線形成方法。
  5. 【請求項5】前記付加配線を、CVDガスの雰囲気中で
    集束イオンビームを用いて形成することを特徴とする請
    求項1乃至4の何れかに記載の配線形成方法。
  6. 【請求項6】前記付加配線を、CVDガスの雰囲気中で
    レーザ光を用いて形成することを特徴とする請求項1乃
    至4の何れかに記載の配線形成方法。
  7. 【請求項7】前記LSIの表面を覆う保護膜に少なくと
    も3個所以上穴を開けて前記内部の配線を少なくとも3
    個所以上露出させることを、前記LSIの表面を覆う保
    護膜に集束させたイオンビームを照射して行うことを特
    徴とする請求項記載の配線形成方法。
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