JP3205191U - ユニットハウス用柱フレーム構造 - Google Patents

Abstract

【課題】運搬効率を高めると共に、防水性を維持して外観上の体裁が良好になるユニットハウス用柱フレーム構造を提供する。【解決手段】床パネルの上に柱フレーム２０を折りたたみ自在に装着する。この柱フレーム２０の上に屋根パネル１０を積載するユニットハウスＰを設ける。組み立て時に、屋根パネル１０の妻側端部が柱フレーム２０の外側面より突出しないように構成する。屋根パネル１０の妻側端部から下方にかけて軒樋５０を設置する。軒樋５０が柱フレーム２０の妻側の外側面より外側に突出しないように構成する。【選択図】図１

Description

本考案は、工場で生産し、現地で組み立てるユニットハウス用柱フレーム構造に係り、運搬効率とデザイン性を高めると共に、防水性を維持することができるユニットハウス用柱フレーム構造に関する。

従来、この種のユニットハウスとして、特許文献１、２に記載の折り畳みユニットハウスが提案されている。

特許文献１に記載の折り畳みユニットハウスは、当出願人が先に提案したもので、床パネルと屋根パネルとの間に柱フレームや壁パネル等を折り畳み、これを折り畳んだ状態で運搬し、現場で組み立てるものである。

一方、特許文献２に記載のユニットハウスは、屋根の妻側端部に軒樋を設けたものである。この軒樋は、屋根で受けた雨水を樋で受け、鎖を伝って排水するように構成している。

実用新案登録第３０５８６４６号公報 実開昭６１-１８４０５４号公報

ところが、特許文献１に記載のユニットハウスでは、組み立て時に妻側の軒が柱フレームや妻側壁パネルよりも外側に張出す構成になっていた。そのため、ハウス折り畳み時に、屋根パネルの軒部分が大きく突出してしまうので、積載時にこの軒部分が妨げになる不都合があった。

また、特許文献２のように、この妻側の軒部分に軒樋を装着する場合は、大きく突出する軒に装着されている軒樋は極めて目立つ位置に装着されることになり、この軒樋が外観上の課題を残していた。すなわち、最近のユニットハウスでは、店舗やオフィス、ショールーム等の人目を引く高品質な建築物としての用途にも注目されている。ところが、従来のように、妻側の軒や樋が大きく突出している従来のユニットハウスでは、人目を引く高品質な建築物に適応させることが困難な場合があった。

一方、軒樋は突出した軒部分に設けることで防水性を高める構成であるから、仮に、体裁を良好にするために、軒部分や軒樋が突出しないように設けた場合は、軒樋としての防水性が劣化する虞がある。

そこで本考案は、上述の課題を解消すべく創出されたもので、運搬効率を高めると共に、防水性を維持して外観上の体裁が良好になるユニットハウス用柱フレーム構造の提供を目的とするものである。

上述の目的を達成すべく本考案における第１の手段は、床パネル４０の上に柱フレーム２０を折りたたみ自在に装着し、この柱フレーム２０の上に屋根パネル１０を積載して運搬するユニットハウスＰにおいて、ユニットハウス組み立て時に、屋根パネル１０の妻側端部の外側面が立設した柱フレーム２０の妻側の外側面より突出しないように構成すると共に、屋根パネル１０の妻側端部から下方にかけて軒樋５０を設置し、該軒樋５０が柱フレーム２０の妻側の外側面より外側に突出しないように構成することである。

第２の手段は、前記柱フレーム２０の上端部に前記屋根パネル１０の妻側端部下面に当接するトッププレート２１を設け、該トッププレート２１の前記軒樋５０に接する部分に凹部２１Ａを形成し、該凹部に重ねる前記軒樋５０の外側面と前記柱フレーム２０の妻側の外側面とが一致するように構成することである。

第３の手段は、前記屋根パネル１０の妻側に沿って配設される妻梁２２が前記柱フレーム２０の上端部相互に設けられ、該妻梁２２が前記柱フレーム２０と共に揺動するように構成され、前記ユニットハウスＰ組み立て時に前記屋根パネル１０を支持する屋根梁１１の妻側下面に妻梁２２の上端部が重なるように構成することである。

第４の手段において、前記柱フレーム２０は、前記屋根梁１１の妻側に固定された連結固定体６１と、該連結固定体６１に揺動自在に連結され前記柱フレーム２０の上端部側の側面に固定された揺動固定体６２とで構成された連結具６０にて連結され、連結固定体６１の側面に突設された連結ピン６１Ａを挿通せしめる挿通孔６２Ａを揺動固定体６２に形成し、該挿通孔６２Ａは、前記ユニットハウスＰ組み立て時に立設した前記柱フレーム２０の上端部が縦方向に移動するように長孔状に形成されたものである。

請求項１のごとく、ユニットハウスＰ組み立て時に、屋根パネル１０の妻側端部の外側面が立設した柱フレーム２０の妻側の外側面より突出しないように構成したことにより、ユニットハウスＰ折り畳み時に、屋根パネル１０の軒部分が大きく突出しないで済むので、極めて効率の良い積載が可能になった。

しかも、屋根パネル１０の妻側端部から下方にかけて軒樋５０を設置し、該軒樋５０が柱フレーム２０の妻側の外側面より外側に突出しないように構成することによって、軒樋５０が人目につき難くなっている。この結果、店舗やオフィス、ショールーム等の人目を引く高品質な建築物としての用途に適応させることが可能になった。

請求項２のように、柱フレーム２０の上端部に前記屋根パネル１０の妻側端部下面に当接するトッププレート２１を設け、該トッププレート２１の前記軒樋５０に接する部分に凹部２１Ａを形成し、該凹部に重ねる前記軒樋５０の外側面と前記柱フレーム２０の妻側の外側面とが一致するように構成することで、柱フレーム２０と軒樋５０との統一感が演出されるので、優れた外観デザインを提供することができる。

請求項３のごとく、前記屋根パネル１０の妻側に沿って配設される妻梁２２が前記柱フレーム２０の上端部相互に設けられ、該妻梁２２が前記柱フレーム２０と共に揺動するように構成され、前記ユニットハウスＰ組み立て時に前記屋根パネル１０を支持する屋根梁１１の妻側下面に妻梁２２の上端部が重なるように構成したことから、屋根梁１１の下面側に妻梁２２が収まる構造になっている。したがって、屋根パネル１０の外側面が立設した柱フレーム２０の妻側の外側面より突出しない構成でも、防水性を高めることができるものである。

請求項４のように、連結具６０の挿通孔６２Ａを、ユニットハウスＰ組み立て時に立設した柱フレーム２０の上端部が縦方向に移動するように長孔状に形成したことで、柱フレーム２０を立設した状態から更に上方へ持ち上げて屋根パネル１０の下面に当接することができる。この結果、折り畳み時の柱フレーム２０をコンパクトに収納しながら、組み立て時の柱フレーム２０の収まりを良好にすることができる。

このように、本考案によると、運搬効率を高めると共に、防水性を維持しながら外観上の体裁が良好になるといった当初の目的を達成した。

本考案ユニットハウスの一実施例を示す斜視図である。 本考案ユニットハウスを折りたたんだ状態を示す正面図である。 本考案ユニットハウスを組み立てる過程を示す正面図である。 本考案ユニットハウスを組み立てた状態を示す側面図である。 本考案の柱フレームの折りたたみ状態を示す要部側面図である。 本考案の柱フレームを組み立てる過程を示す要部側面図である。 本考案の柱フレームを組み立てた状態を示す要部側面図である。 本考案の柱フレームをスライド移動した状態を示す要部側面図である。 本考案ユニットハウス組み立て時の屋根梁と軒樋との関係を示す要部側面図である。

以下、本考案の実施の形態を説明する。本考案は、工場で生産し、現地で組み立てるユニットハウスＰである（図１参照）。

このユニットハウスＰは、床パネル４０の上に柱フレーム２０を折りたたんで重ね、更に、この柱フレーム２０の上に屋根パネル１０を重ねた状態で運搬する（図２参照）。そして、現地で屋根パネル１０を持ち上げると（図３参照）、次第に柱フレーム２０が展開し、組み立て時には、屋根パネル１０と床パネル４０との間に柱フレーム２０が立設した状態になる（図４参照）。

本考案では、ユニットハウスＰ組み立て時に、屋根パネル１０の妻側端部の外側面が、立設した柱フレーム２０の妻側の外側面より突出しないように構成している（図７参照）。更に、屋根パネル１０の妻側端部から下方にかけて軒樋５０を設置し、該軒樋５０が柱フレーム２０の妻側の外側面より外側に突出しないように構成したものである（図１参照）。

この柱フレーム２０の上端部には、トッププレート２１が設けられている。このトッププレート２１は、屋根パネル１０の妻側端部下面に当接する部分であり、特に、トッププレート２１の軒樋５０に接する部分に凹部２１Ａを形成している。この凹部２１Ａは、屋根パネル１０の妻側端部に装着する軒樋５０が重なるように形成している。すなわち、軒樋５０をトッププレート２１の凹部２１Ａに重ねるように巻き付けると、軒樋５０の外側面と柱フレーム２０の妻側の外側面とが一致した状態になるものである（図１参照）。

図示の柱フレーム２０は、屋根パネル１０の妻側に沿って配設される妻梁２２が設けられており、この妻梁２２が前記柱フレーム２０と共に揺動するように構成している（図６参照）。そして、ユニットハウスＰ組み立て時に、屋根パネル１０を支持する屋根梁１１の妻側下面に妻梁２２の上端部が重なるように構成したものである（図９参照）。

また、この柱フレーム２０は、連結具６０を介して屋根梁１１に揺動自在に連結されている（図５参照）。この連結具６０は、連結固定体６１と揺動固定体６２とで構成されている。すなわち、連結固定体６１は、屋根梁１１の妻側に固定された部材で、連結ピン６１Ａを備えている。一方、揺動固定体６２は、連結固定体６１に揺動自在に連結される部材で、柱フレーム２０の上端部側の側面に固定されている（図６参照）。

この揺動固定体６２には、連結固定体６１の連結ピン６１Ａを挿通せしめる挿通孔６２Ａが形成されており、この挿通孔６２Ａを長孔状に形成することで、柱フレーム２０を揺動移動とスライド移動との二段階で移動するように構成している（図６、図７参照）。

すなわち、柱フレーム２０を折りたたんだ状態から立設するには連結具６０の連結固定体６１を中心にして揺動移動する（図６参照）。次に、立設した前記柱フレーム２０の上端部が縦方向にスライド移動するように構成したものである（図７、図８参照）。図示例では、柱フレーム２０の長手方向に沿った長孔状に形成しており、この挿通孔６２Ａに沿って柱フレーム２０が縦方向にスライド移動するように設けている（図７参照）。

尚、実際の手順では、ユニットハウスＰ組み立て時に、吊り上げた屋根パネル１０を下げることで、柱フレーム２０の位置が相対的にスライド移動した状態になるものである。このように、柱フレーム２０を挿通孔６２Ａに沿って縦方向にスライド移動すると、屋根パネル１０の妻側下面に柱フレーム２０のトッププレート２１が重なる（図８参照）。また、同時に屋根梁１１に妻梁２２が収まるので、防水性を高めることもできる。

また、この挿通孔６２Ａは、柱フレーム２０をおりたたんだ状態では、挿通孔６２Ａに沿って柱フレーム２０の位置を水平にスライド移動させることができるので、コンパクトな収納が可能になる（図５参照）。

尚、本発明ユニットハウスＰの構成は図示例に限定されるものではなく、屋根パネル１０や柱フレーム２０、あるいは軒樋５０等の構成や形状は任意に変更することができる。また、本考案の要旨を変更しない範囲での設計変更は自由に行える。

Ｐ ユニットハウス
１０ 屋根パネル
１１ 屋根梁
２０ 柱フレーム
２１ トッププレート
２１Ａ 凹部
２２ 妻梁
３０ 壁パネル
４０ 床パネル
５０ 軒樋
６０ 連結具
６１ 連結固定体
６１Ａ 連結ピン
６２ 揺動固定体
６２Ａ 挿通孔

Claims (4)

1. 床パネルの上に柱フレームを折りたたみ自在に装着し、この柱フレームの上に屋根パネルを積載して運搬するユニットハウスにおいて、ユニットハウス組み立て時に、屋根パネルの妻側端部の外側面が立設した柱フレームの妻側の外側面より突出しないように構成すると共に、屋根パネルの妻側端部から下方にかけて軒樋を設置し、該軒樋が柱フレームの妻側の外側面より外側に突出しないように構成したことを特徴とするユニットハウス用柱フレーム構造。
2. 前記柱フレームの上端部に前記屋根パネルの妻側端部下面に当接するトッププレートを設け、該トッププレートの前記軒樋に接する部分に凹部を形成し、該凹部に重ねる前記軒樋の外側面と前記柱フレームの妻側の外側面とが一致するように構成した請求項１記載のユニットハウス用柱フレーム構造。
3. 前記屋根パネルの妻側に沿って配設される妻梁が前記柱フレームの上端部相互に設けられ、該妻梁が前記柱フレームと共に揺動するように構成され、前記ユニットハウス組み立て時に前記屋根パネルを支持する屋根梁の妻側下面に妻梁の上端部が重なるように構成した請求項１又は２記載のユニットハウス用柱フレーム構造。
4. 前記柱フレームは、前記屋根梁の妻側に固定された連結固定体と、該連結固定体に揺動自在に連結され前記柱フレームの上端部側の側面に固定された揺動固定体とで構成された連結具にて連結され、連結固定体の側面に突設された連結ピンを挿通せしめる挿通孔を揺動固定体に形成し、該挿通孔は、前記ユニットハウス組み立て時に立設した前記柱フレームの上端部が縦方向に移動するように長孔状に形成された請求項１乃至３いずれか記載のユニットハウス用柱フレーム構造。

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