JP3204300U

JP3204300U - コーヒー抽出用ろ紙

Info

Publication number: JP3204300U
Application number: JP2016001069U
Authority: JP
Inventors: 和幸前島
Original assignee: 和幸前島
Priority date: 2016-03-09
Filing date: 2016-03-09
Publication date: 2016-05-26
Anticipated expiration: 2026-03-09

Abstract

【課題】旨味の薄いコーヒーになってしまうことを防止可能なコーヒー抽出用ろ紙を提供する。【解決手段】上部が開口した略円錐状あるいは略円筒状のコーヒー抽出用ろ紙であって、上部側面１２を不透水部とした。下部側面１３の全部又は一部を不透水部としてもよい。さらに、底面１４の一部を不透水部としてもよい。【選択図】図１

Description

本考案はコーヒーカップの上部に支持され、お湯を注いで本格的なドリップコーヒーを抽出可能とするコーヒー抽出用ろ紙に関する。

ドリップコーヒーの淹れ方は、図３に示すようにコーヒーポット３の上部開口に円錐状のドリッパー２を嵌め、当該ドリッパー２の中にろ紙１を設置し、ろ紙１の中に入れたコーヒー粉の上からお湯を注ぐというものが一般的である。あるいは、図４に示すようにろ紙４と厚紙製の懸架部材５が一体化され、懸架部材５を構成する係止片５ａをコーヒーカップの開口部に係止したうえで、ろ紙４の中に収容されたコーヒー粉の上からお湯を注ぐというものもある。

特許文献１には、枡形容器の底部にコーヒー粉を収容するフィルタ部を備えたコーヒー抽出体が開示されている。

特許文献２には、ドリッパー下部に設けた抽出口の大きさを可変とすることで、コーヒー抽出速度を可変とし、もって最適な濃度のコーヒーを淹れることを可能としたコーヒー抽出器が開示されている。

特開２００１−２４５７９０号公報実開昭６３−９５５２７号公報

コーヒーの味と香りは、すべて水に溶ける可溶成分で、これを煮立てると、香りが失われるだけでなく、不要な成分まで溶解していやな苦みが出てしまう。コーヒーのよい成分だけを抽出してうまみを十分引き出すには、コーヒーを煮るのではなくコーヒーに湯を通してこすドリップ式がコーヒーを淹れる最良の方法だといわれている。

このドリップ式はコーヒーの粉全体に湯をしみ込ませて十分に膨脹させ、少しずつ湯を注いでコーヒー液を抽出することが必要であるが、注湯の仕方が悪いとすぐさま味に影響するので技術的に難しい。

殊に注いだ湯の量が多いと、コーヒー粉が存在する位置よりも上方のろ紙側面からお湯が浸み出し、つまりはコーヒー成分を十分に含まない湯がコーヒーカップ内に滴下してしまい、旨味の薄いコーヒーになってしまうことが多々ある。

同様に注いだ湯の量が多いと、溜まったお湯の圧力で、速度早く、ろ紙から抽出されてしまい、旨味の薄いコーヒーになってしまうことが多々ある。

本考案は、上記問題点を解消可能な、つまりは旨味の薄いコーヒーになってしまうことを防止可能なコーヒー抽出用ろ紙を提供することを目的とする。

上記の目的を達成する本考案の構成は次の通りである。

（１）請求項１に記載の考案は、上部が開口した略円錐状あるいは略円筒状のコーヒー抽出用ろ紙であって、上部側面を不透水部とした。

（２）請求項２に記載の考案は、請求項１記載のコーヒー抽出用ろ紙において、下部側面の全部又は一部を不透水部とした。

（３）請求項３に記載の考案は、請求項１又は請求項２に記載のコーヒー抽出用ろ紙において、底面の一部を不透水部とした。

（４）請求項４に記載の考案は、請求項１乃至請求項３いずれかに記載のコーヒー抽出用ろ紙において、不透水部を紙で形成した。

（５）請求項５に記載の考案は、請求項１乃至請求項３いずれかに記載のコーヒー抽出用ろ紙において、ろ紙を樹脂コーティングして不透水部を形成した。

上記のように構成される本考案が、如何に作用して課題を解決するかを図面を参照しながら概説する。

図１は略円錐状の形態で実施した、本考案にかかるコーヒー抽出用ろ紙１０を示すものであり、ろ紙１０内部の概ね仮想線１１より下方程度にコーヒー粉が収容されるものである。

請求項１記載の考案では、ろ紙１０の上部側面１２すなわち仮想線１１より上部の側面部位が不透水部に形成してある。それゆえ、お湯を多量に注いでも上部側面１２から湯が浸み出すことはなく、つまりはコーヒー成分を十分に含まない湯がコーヒーカップ内に滴下してしまうことを抑制可能となるのである。

請求項２に記載の考案では、図１における下部側面１３の全部又は一部が不透水部であることから、お湯を注いだ際に当該不透水部からお湯が浸み出すことが無い。ゆえに、仮に多量のお湯を注いでも、ろ紙１０内にけるお湯の滞留時間が長くなり、つまり十分にコーヒー粉から成分が抽出されるものである。つまりは本考案によれば、コーヒー成分を十分に含まない湯がコーヒーカップ内に滴下してしまい、旨味の薄いコーヒーになってしまうことを防ぐことが可能となるのである。

請求項３に記載の考案では、図１における底面１４の一部が不透水部であることから、お湯を注いだ際に当該不透水部からお湯が浸み出すことが無い。ゆえに、仮に多量のお湯を注いでも、ろ紙１０内にけるお湯の滞留時間が長くなり、つまり十分にコーヒー粉から成分が抽出されるものである。つまりは本考案によれば、コーヒー成分を十分に含まない湯がコーヒーカップ内に滴下してしまい、旨味の薄いコーヒーになってしまうことを防ぐことが可能となるのである。

図２は略円筒形状の形態で実施した、本考案にかかるコーヒー抽出用ろ紙２０を示すものであり、ろ紙２０内部の概ね仮想線２１より下方程度にコーヒー粉が収容されるものである。

請求項１記載の考案では、ろ紙２０の上部側面２２すなわち仮想線２１より上部の側面部位が不透水部に形成してある。それゆえ、お湯を多量に注いでも上部側面１２から湯が浸み出すことはなく、つまりはコーヒー成分を十分に含まない湯がコーヒーカップ内に滴下してしまうことを抑制可能となるのである。

本考案の斜視図本考案の斜視図従来例の説明図従来例の説明図

以下、好ましい考案の一実施形態につき、図面を参照しながら概説する。なお、本考案の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本考案の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。

図１は略円錐状の形態で実施した、本考案にかかるコーヒー抽出用ろ紙１０を示すものであり、図２は略円筒形状の形態で実施した、本考案にかかるコーヒー抽出用ろ紙２０を示すものである。

ろ紙１０、２０共に、一般的なコーヒーフィルターの原紙すなわち、木材パルプ及び非木材パルプを混抄したものを利用可能である。具体的には非木材パルプ繊維に、水保持力が２１０％以上程度の微細繊維状セルロース（ＭＦＣ）を配合したものなどが適している。

請求項４に記載の考案では、不透水部を不透水紙で形成してある。不透水紙としてはラミネート加工された紙などを使用可能である。

請求項５記載の考案では、ろ紙を樹脂コーティングして不透水部を形成してある。具体的にはアクリル樹脂によるコーティング、紫外線硬化樹脂によるコーティングなどを利用可能である。

なお、略円筒形状の形態で実施した本考案にかかるコーヒー抽出用ろ紙２０には、図４に示されるような、係止片を有する懸架部材を配設すれば使い勝手に富むものとなる。

１０・・コーヒー抽出用ろ紙
１１・・仮想線
１２・・上部側面
１３・・下部側面
１４・・底面
２０・・コーヒー抽出用ろ紙
２１・・仮想線
２２・・上部側面
２３・・下部側面
２４・・底面

Claims

上部が開口した略円錐状あるいは略円筒状のコーヒー抽出用ろ紙であって、上部側面を不透水部としたコーヒー抽出用ろ紙。
下部側面の全部又は一部を不透水部とした請求項１に記載のコーヒー抽出用ろ紙。
底面の一部を不透水部とした請求項１又は請求項２に記載のコーヒー抽出用ろ紙。
不透水部を不透水紙で形成した請求項１乃至請求項３いずれかに記載のコーヒー抽出用ろ紙。
不透水部がろ紙を樹脂コーティングしたものである請求項１乃至請求項３いずれかに記載のコーヒー抽出用ろ紙。