JP3203499B2 - 梅肉とニンニクを混合した食品及びその製造方法 - Google Patents

梅肉とニンニクを混合した食品及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、梅肉とニンニクを混
合した食品及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に梅干は20重量%以上の塩分を含
有しており、塩分の多さからこれを嫌う者もある。その
ため、従来より、通常の梅干を、水中に浸漬することに
よりその塩分を減少させることが行われている。ところ
が、塩分を約12重量%以下にすると、かび等が発生す
るおそれがある。より詳しくは、夏期では塩分が約12
重量%以下、冬期では塩分が約10重量%以下となると
醗酵し易くなり、特に、水中での浸漬に伴い酸度が弱ま
りPH2.8より大きくなると、かびが発生するように
なる。特に顕著な場合には、梅干の果肉を潰して梅肉を
得ると言った加工中にも、かびが発生し、このような加
工さえ困難な場合が起こる。
【0003】他方、本願発明者は、梅肉を真空凍結乾燥
した食品の開発を試みたが、梅肉を真空凍結乾燥する
と、梅肉中の水分が0重量%近くになるため、乾燥後の
食品中の塩分の含有率が、乾燥前に比して数倍まで、相
対的に上昇する。
【0004】そのため、乾燥後の食品中の塩分の含有率
を低下させようとすると、乾燥前の梅肉中の塩分を約1
2重量%以下にする必要が生じるが、前述の問題によっ
て、梅干の果肉を潰して梅肉を得ると言った加工から、
梅肉を真空凍結乾燥するまでの間に、かびの発生や醗
酵、腐敗が生ずるおそれがある。特に、梅干の産地に真
空凍結乾燥を行う設備がない場合には、輸送に多くの時
間を必要とするため、この問題はより深刻なものとな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、塩分の含
有率を低下させた梅肉を用いても、かびの発生や醗酵、
腐敗の心配がなく、安全に加工、生産並びに食すること
のできる梅肉とニンニクを混合した食品、及びその製造
方法を提供せんとする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は、減塩梅干か
ら種を取り去り、梅干の果肉を潰して梅肉を得ると共
に、この梅肉にニンニクを付加して混合することを特徴
とする梅肉とニンニクを混合した食品、及びその製造方
法を提供する。ここで、上記の減塩梅干は、梅干を水中
に浸漬することによりその塩分を減少させたものとし、
また、上記ニンニクは、粉末無臭ニンニクとする。さら
に、ニンニクと共にアルコールを梅肉に付加して混合す
るようにしてもよい。そして、この梅肉とニンニクを混
合した食品は、そのまま食用にすることもできるが、上
記のニンニクを混合した梅肉を真空凍結乾燥した状態で
食用にすることもできる。そして、上記の減塩梅干の塩
分は、真空凍結乾燥する前の状態で12重量%以下にす
ることができ、この場合でも、かびの発生や醗酵、腐敗
の心配がない。
【0007】本願発明に係る減塩梅干は、非乾燥状態
で、通常の梅干よりも塩分を減少させた梅干で、塩分を
12重量%以下としたものである。さらに、真空凍結乾
燥後の状態でそのまま食するのに適当なものにするに
は、非乾燥状態での塩分を8重量%以下、より望ましく
は4重量%以下とする。このようにすると、乾燥後の塩
分の含有率は約40重量%以下、20重量%以下とな
り、そのまま食することができる。
【0008】減塩梅干の製造方法は、梅干を水中に浸漬
することにより行う。この浸漬によって、浸透圧の差で
塩分が水中に排出されるものであり、浸漬中に適度に攪
拌してもよく、また、浸漬を数回繰り返すことによっ
て、徐々に梅干中の塩分の含有率を低下させることがで
きる。
【0009】次に、減塩した梅干の果肉を潰して梅肉を
得る。この工程は、通常の梅肉を製造する方法と同様で
よく、梅干から種を取り出して、それを磨り潰すように
して、ペースト状に近い状態とするものである。この工
程において、塩分を12重量%以下としたものを用いる
と、通常は、かびの発生や醗酵、腐敗の恐れが生ずる
が、本願発明では、これに、ニンニクを付加して混合す
ることによって、かびの発生や醗酵、腐敗の恐れを無く
すようにしたものである。
【0010】ニンニクは、粉末無臭ニンニクを用いるこ
とが望ましい。粉末無臭ニンニクとしては、株式会社ジ
ェムコの(商標名)ムシューリックPS−2を用いるこ
とができるが、他の粉末無臭ニンニクであってもよい。
また無臭ニンニクの製造方法は、特開平4−45767
号や特開平4−126048号等々種々提案されている
ものを採用してもよい。また、無臭ニンニクは、真空凍
結乾燥によって乾燥粉末状にしておく方が取り扱いの上
で有利である。ニンニクを梅干の果肉に加えるのは、梅
干から種を取り出し磨り潰す前でもよく、磨り潰し中で
よく、磨り潰した後でもよいが、磨り潰しの工程中にお
ける腐敗の防止の観点からは、磨り潰し中或いはその前
に加えておく方が望ましい。ニンニクの添加量は、果肉
100重量部に対して粉末無臭ニンニク約0.3重量部
〜20重量部程度が好ましく、8重量部程度が最も好ま
しい。
【0011】このニンニクの添加と共に、アルコールを
添加してもよい。このアルコールは、梅肉の醗酵を抑え
るのに効果があり、その添加量は果肉100重量部に対
して10重量部以下、望ましくは5重量部程度である。
アルコールの添加は、梅干から種を取り出し磨り潰す前
でもよく、磨り潰し中でよく、磨り潰した後でもよい。
また、ニンニクの添加と同時でもよく、その前後であっ
てもよい。
【0012】上記のニンニクを混合した梅肉は、そのま
ま食用にすることもできるが、さらにこれを真空凍結乾
燥することも望ましい。真空凍結乾燥は所謂フリーズド
ライ製法によればよく、この真空凍結乾燥によって、粉
末状の食品を得ることができる。本願発明者は、この真
空凍結乾燥により、梅肉中の水分が0重量%近くになる
ため、乾燥後の食品中の塩分の含有率が、乾燥前に比し
て数倍まで、相対的に上昇する。具体的には、梅肉10
0重量部(塩分3重量%)、粉末無臭ニンニク8重量
部、アルコール5重量部のものを真空凍結乾燥すると、
真空凍結乾燥後の食品中の塩分は約15重量%、粉末無
臭ニンニク40重量部となる。尚、アルコール5重量部
は、真空凍結乾燥中に蒸発する。
【0013】
【実施例】実施例1 実施例1として、水中での浸漬によって塩分を12重量
%まで減少させた梅干の果肉を潰して梅肉100重量部
を得た。この梅肉製造中に、2重量部の粉末無臭ニンニ
クを添加し、梅肉と共に練り合わせた。
【0014】比較例1 比較例1として、水中での浸漬によって塩分を12重量
%まで減少させた梅干の果肉を潰し、何も添加していな
い梅肉100重量部を得た。
【0015】抗菌試験 上記実施例1及び比較例1を用いて抗菌試験を行った
(表1参照)。
【0016】
【表1】
【0017】試験法 試料(実施例1及び比較例1) 供試菌(表1に示す3種) 供試菌培養菌そうに10ml殺菌水を加えて菌液を
調製。PDA或いはブイヨン培地に2%の割合で菌液を
加え、よく攪拌した後15mlずつシャーレに分注して
平板とする。試料は、原液、10倍希釈の2区とした。
28°C、72時間後に阻止円の大きさ、胞子形成
を観察。弱い抗菌性が認められた場合には±とした。
【0018】試験結果 実施例1については、酵母菌、糸状菌(白かび菌)にか
なり強い抗菌性が認められ、糸状菌(麺かびの1種)に
弱い抗菌性が認められると共に糸状菌(麺かびの1種)
の胞子形成を抑制する性質が認められた。他方、比較例
1については、糸状菌(麺かびの1種)の胞子形成をや
や促進する性質が認められた。
【0019】実施例2 実施例2として、水中での浸漬によって塩分を3重量%
まで減少させた梅干の果肉を潰して梅肉100重量部を
得た。この梅肉製造中に、8重量部の粉末無臭ニンニク
を添加し、さらに、5重量部のアルコールを添加し、梅
肉と共に練り合わせた。この梅肉を、常温で24時間放
置後、真空凍結乾燥して梅肉とニンニクを混合した乾燥
食品を得た。真空凍結乾燥前に梅肉の状態を目視により
観察したが異常は発見されなかった。真空凍結乾燥後、
60日間密封容器内に保存し、1週間毎にその状態を目
視並びに試食により確認したが異常は発見されなかっ
た。
【0020】
【発明の効果】以上、本願発明は、塩分の含有率を低下
させた梅肉を用いても、かびの発生や醗酵、腐敗の心配
がなく、安全に加工、生産並びに食することのできる梅
肉とニンニクを混合した食品、及びその製造方法を提供
することができたものである。特に、本願発明にあって
は、梅干を水中に浸漬することによりその塩分を減少さ
せると言う簡単な方法で得られた減塩梅干において適用
でき、また粉末無臭ニンニクを用いることによってニン
ニク臭を減少させることができたものである。
【0021】本願の請求項3の発明は、上記の効果に加
え、ニンニクと共にアルコールを梅肉に付加して混合す
ることにより、梅肉の醗酵を抑えることのできた梅肉と
ニンニクを混合した食品の製造方法を提供することがで
きたものである。
【0022】本願の請求項4の発明は、上記の効果に加
え、真空凍結乾燥することにより取り扱い易い状態にし
た梅肉とニンニクを混合した食品の製造方法を提供する
ことができたものである。
【0023】本願の請求項5の発明は、上記の効果に加
え、減塩梅干の塩分を12重量%以下にすることによっ
て、真空凍結乾燥後にも適当な塩分の濃度とすることが
でき、且つ、そのような低い塩分濃度の梅肉を用いて
も、かびの発生や醗酵、腐敗の心配がなく、安全に加
工、生産並びに食することのできる梅肉とニンニクを混
合した食品の製造方法を提供することができたものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/212 A23B 7/10 A23L 3/3472 JICSTファイル(JOIS) JAFICファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非乾燥状態で塩分を12重量%以下とし
    た減塩梅干から種を取り去り、梅干の果肉を潰して得ら
    れた梅肉と、ニンニクとを混合した食品において、 上記の減塩梅干が、梅干を水中に浸漬することによりそ
    の塩分を減少させたものであり、上記ニンニクが、粉末
    無臭ニンニクであることを特徴とする梅肉とニンニクを
    混合した食品。
  2. 【請求項2】 非乾燥状態で塩分を12重量%以下とし
    た減塩梅干から種を取り去り、梅干の果肉を潰して梅肉
    を得ると共に、この梅肉にニンニクを付加して混合する
    ようにした食品の製造方法において、 上記の減塩梅干が、梅干を水中に浸漬することによりそ
    の塩分を減少させたものであり、上記ニンニクが、粉末
    無臭ニンニクであることを特徴とする梅肉とニンニクを
    混合した食品の製造方法。
  3. 【請求項3】 ニンニクと共にアルコールを梅肉に付加
    して混合することを特徴とする請求項2記載の梅肉とニ
    ンニクを混合した食品の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記のニンニクを混合した梅肉を真空凍
    結乾燥することを特徴とする請求項2又は3記載の梅肉
    とニンニクを混合した食品の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記の減塩梅干が、梅干を水中に浸漬す
    ることによりその塩分を12重量%以下に減少させたも
    のであることを特徴とする請求項2記載の梅肉とニンニ
    クを混合した食品の製造方法。
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