JP3189248B2 - 自動レーザ加工装置、及び被加工(印刷)物に対して加工又は印刷を施す方法 - Google Patents

自動レーザ加工装置、及び被加工(印刷)物に対して加工又は印刷を施す方法

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JP3189248B2
JP3189248B2 JP25289597A JP25289597A JP3189248B2 JP 3189248 B2 JP3189248 B2 JP 3189248B2 JP 25289597 A JP25289597 A JP 25289597A JP 25289597 A JP25289597 A JP 25289597A JP 3189248 B2 JP3189248 B2 JP 3189248B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物に対して
レーザ加工を行うことを促すべく、使用者が予め定める
料金を投入することにより、被加工物に対して使用者の
好みに応じたレーザ加工を施すための装置、及び方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ゲームセンターや街頭において、
シール作成機に備えられたビデオカメラで自らの顔写真
を撮影し、ビデオカメラでの撮影した映像や入力された
文字情報をビデオプリンタで印刷してシールを作成する
行為が流行している。
【0003】このように、シール作成機によって作成さ
れたシールは、自らの持ち物等に貼り付け、持ち物等の
オリジナリテイを向上させたり、名刺に貼り付けて、自
己アピールをするのに使用したりする等、その利用方法
は多種多様にわたっている。
【0004】一方、ビデオプリンタで印刷するのではな
く、スタンプ面に特殊な熱処理を施し、紙面等にスタン
プを押印すると、ビデオカメラで撮影した映像が転写さ
れるようにするスタンプ作成機も知られている。
【0005】しかしながら、上記シール作成機に使用さ
れるビデオプリンタは、一般的に昇華型の印刷方法を採
用しているものがほとんどである。そのため、持ち物に
貼っても水等に対する耐久性が非常に悪く、水に濡れる
と、印刷箇所が部分的に剥がれたり、光に長時間当たる
と、色が褪せてきたりするといった問題がある。
【0006】また、持ち物にシールを貼れば、オリジナ
リテイを向上できるものの、高価な万年筆やボールペン
に貼った場合には、万年筆やボールペンの高級感が損な
われ、結果として汚く見えるといった問題がある。
【0007】一方、スタンプ作成機では、ビデオプリン
タに代えて、特殊な熱処理を採用して、スタンプ面に映
像をネガを使用して表現し、紙等に押印することにより
スタンプ面を転写し、ビデオカメラで取り込んだ映像を
再現できるものの、持ち物に入力した文字やビデオカメ
ラで取り込んだ映像をシール等に印刷でき、しかもスタ
ンプ面の加工にも使用できるような、様々な被印刷物に
印刷や加工処理が可能なプリンタは、現在のところ存在
していない。
【0008】それゆえ、印刷対象物(加工対象物)の種
類にそれぞれ応じて、専用の加工(印刷も含む。)手段
を選択して使用しなければならないのが実情である。
【0009】本発明は、持ち物に文字や映像を再現する
場合、文字や映像を再現したシール等を持ち物に貼るの
ではなく、持ち物に直接文字や映像を再現でき、また、
被印刷物(被加工物)の種類が変更されても、印刷/加
工手段を変更することなく、印刷/加工を行うことので
きる自動レーザ加工装置、及び自動レーザ加工方法を提
供することを目的とする。
【0010】従来より、レーザ加工機は、産業用機器と
して幅広く使用されている。具体的には、例えば、凹凸
面の加工や電子部品の種類を識別する標識となる印等の
印刷等に利用されている。ところが、民生用のレーザ加
工機としては、一部の印鑑作成機としてオペレータがレ
ーザ加工機に付きっきりで操作するような装置が存在す
るに止まっている。
【0011】このように、レーザ加工機が民生用として
余り普及していないのは、安全性の問題が大きなウェー
トを占めると思われる。
【0012】しかし、現在では、レーザ加工機の性能も
向上し、レーザ加工機に対する安全対策も、産業用機器
に利用することによって、確立されつつあるのが現状で
ある。それゆえ、安全性の問題は、もはや過去の話とな
っている。そのため、むしろ、レーザ加工を施す民生用
機器の需要が見つからないといったところに問題の所在
があると考えられる。
【0013】そこで、本願発明者等は、安全対策が確立
しつつあるレーザ加工機を用いて、熟練したオペレータ
を常駐させることなく、使用者の操作によって、被加工
物に対して自動的に所望のレーザ加工を行うようにすれ
ば、上述した目的を達成することができるのではないか
と着想した。
【0014】ただし、素人の使用者でも安全且つ簡単に
操作できるようにすること、及び被加工物を変更した場
合でも、大幅な取扱いを変更することなく、対応できる
ようにすることが必要である。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、使
用者が少なくとも被加工物に対してレーザ加工を促すた
めの予め定める料金が投入されることを条件として、被
加工物をレーザ加工位置に案内することによって、被加
工物がレーザ加工位置まで案内された段階で、レーザ発
振に寄与するレンズの光軸方向、及びこのレンズの光軸
方向と交差する平面における被加工物の位置決めを行
い、被加工物に対してレーザ加工を行うようにしたもの
である。
【0016】また、本発明は、被加工物に加工条件を確
認させるためのマークを設けて、このマークをセンサに
て検知することによって、被加工物の加工条件を確認す
るようにしておき、使用者が少なくとも被加工物に対し
てレーザ加工を促すための予め定める料金が投入される
ことを条件として、センサにて確認された被加工物の加
工条件で、レーザ加工を行うようにしたものである。
【0017】上記構成によると、被加工物の素材や形状
等に応じて加工条件が変更されても、被加工物の加工条
件を示すマークを変更するだけで対応できる。しかも、
マークをセンサにて検知することによって、被加工物の
加工条件を確認することができるようになっているの
で、使用者にとって熟練を要する加工条件の入力作業を
省略することができる。
【0018】さらに、本発明は、被加工物にその種類を
確認させるためのマークを設けて、このマークをセンサ
にて検知することによって、被加工物の種類を確認する
ようにしておき、使用者が少なくとも被加工物に対して
レーザ加工を促すための予め定める料金が投入されるこ
とを条件として、センサにて確認された被加工物の種類
に合致した加工条件で、レーザ加工を行うようにしたも
のである。
【0019】上記構成によると、素材や形状等、被加工
物の種類が変更されても、被加工物の種類を示すマーク
を変更するだけで対応できる。加えて、センサにて確認
された被加工物の種類に合致した加工条件が設定される
ようになっているので、使用者にとって熟練を要する加
工条件の入力作業を省略することができる。
【0020】さらにまた、本発明は、被加工物をストッ
カに予め保管しておき、使用者が少なくとも被加工物に
対してレーザ加工を促すための予め定める料金が投入さ
れることを条件として、ストッカから払い出された被加
工物に対してレーザ加工を行うようにしたものである。
【0021】上記構成によると、ストッカに保管されて
いる被加工物は、使用者が少なくとも被加工物に対して
レーザ加工を促すための予め定める料金が投入されるこ
とを条件として、レーザ加工に供されるべく、ストッカ
から払い出されるので、使用者は、被加工物をわざわざ
持ち込んでレーザ加工を行う必要はない。加えて、レー
ザ加工を行う際に予め定められたレーザパワーに適した
被加工物がストッカから払い出されるので、使用者は、
払い出された被加工物がレーザ加工に適したものか否か
の判断を行う必要もない。
【0022】また、本発明は、使用者が少なくとも被加
工物に対してレーザ加工を促すための予め定める料金が
投入されることを条件として、撮影した映像を被加工物
に再現するべく、レーザ加工を施すものである。
【0023】上記構成によると、レーザ加工により、被
加工物に撮影した映像を再現することができる。
【0024】さらに、本発明は、被加工物にその加工条
件を確認させるためのマークを設けておき、使用者が少
なくとも被加工物に対してレーザ加工を促すための予め
定める料金が投入されることを条件として、マークをセ
ンサにて読み取ることにより、被加工物の加工条件を抽
出し、使用者により提供され、又は使用者の操作により
作成された加工すべきイメージ電子情報を、上記抽出し
た加工条件に照らし合わせて、被加工物を加工するため
の加工データを作成し、この作成された加工データに基
づいて、被加工物にレーザ加工を施すものである。
【0025】上記構成によると、被加工物の素材や形状
等に応じて加工条件が変更されても、その加工条件を示
すマークを変更するだけで対応できる。しかも、マーク
をセンサにて検知することによって、被加工物の加工条
件を確認することができるようになっているので、使用
者にとって熟練を要する加工条件の入力作業を省略する
ことができる。加えて、使用者により提供され、又は使
用者の操作により作成された加工すべきイメージ電子情
報を、上記抽出した加工条件に照らし合わせて、被加工
物を加工するための加工データを作成しているので、被
加工物に適した加工データに基づいて、被加工物に対し
てレーザ加工することができる。
【0026】加えて、料金投入を検知する料金投入検知
手段と、この料金投入検知手段への料金投入により、レ
ーザ加工を行うべき被加工物を収納した6面体形状のパ
ッケージの払い出しを許可する制御部とを有しする自動
レーザ加工装置であって、この自動レーザ加工装置に
は、複数の前記パッケージを収納するストッカを設け、
前記ストッカは、平面視略4角形状の筒状収納領域を形
成する収納部を上下方向に配置し、この収納部に同一厚
みのパッケージを複数重層して収納し、且つ同収納部を
前後に分離壁を隔てて一対設け、前記収納部の底面に
は、前記両収納部間を分離する分離壁を越えて行き来可
能なようにプッシャを前後方向へ移動自在に設け、前記
各収納部の壁には開口を設け、この開口には、当該開口
からの前記パッケージの脱落を防止するためのの脱落防
止手段を設け、前記プッシャのパッケージ払い出し動作
に応じ、前記脱落防止手段は、前記パッケージを払い出
す側の開口からの脱落防止を解除することもできる。
【0027】なお、本発明の特徴を表す数多くの新規な
点は、本明細書に添付したクレームの中に指摘してあ
る。
【0028】本発明と、その作動上の利益と、実施する
ことによって達成される目的とを十分に理解するため
に、本発明の好ましい実施の形態を例示しているので、
個々に説明してある記載内容、及び添付図面を参照すべ
きである。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づき詳細に説明する。 実施の形態1. 図1は本発明の実施の形態1に係る自動レーザ加工装置
が適用される自動販売機の内部構成を示す図、図2は自
動レーザ加工装置が適用される自動販売機の外観構成を
示す斜視図である。
【0030】図1、及び図2を参照して、本実施の形態
1の自動販売機は、自動販売機で販売される被加工物に
対して、使用者の操作によって、自動的に所望のレーザ
加工を行うようになっている。
【0031】参照符号1は自動販売機本体であって、こ
の自動販売機本体1は、上述の機能を発揮させ得る形状
を呈している。
【0032】図1を参照して、自動販売機本体1内に
は、主として、(1)複数種類の被加工物を複数個ずつ
(例えば、5種類の被加工物を100個ずつ)予め保管
しておくためのストッカ300と、(2)ストッカ30
0から払い出された被加工物を搬送するシュート8と、
(3)シュート8にて搬送されてきた被加工物に加工す
べき図柄のレーザ加工を施すレーザ加工手段100とが
備えられている。ストッカ300は、自動販売機本体1
内の上部に配置されている。シュート8は、ストッカ3
00から払い出された被加工物を受け止めることができ
るように、ストッカ300の下側に配置されている。レ
ーザ加工手段100は、ストッカ300とシュート8と
の間に配置されている。
【0033】図1、及び図2を参照して、自動販売機本
体1の前面上部には、(1)被撮影者を撮影する撮影手
段としてのビデオカメラ25と、(2)ビデオカメラ2
5にて撮影された映像を表示する表示手段としての表示
手段26と、(3)被加工物に対応した複数種類(5種
類)のサンプルS1,S2,S3,S4,S5が展示さ
れているショーケース7とが設けられている。この自動
販売機本体1の前面上部は、縦軸線りに左右方向に開閉
自在とされている。それゆえ、ストッカ300に保管さ
れている被加工物の在庫がなくなったときには、自動販
売機本体1の前面上部を開いて、ストッカ300内に被
加工物を補充することができる。ビデオカメラ25の上
方、及び両側方には、ビデオカメラ25を取り囲むよう
に、複数の照明ランプ28が配置されている。それゆ
え、ビデオカメラ25は、被撮影者を良好な状態で撮影
することができる。このビデオカメラ25としては、C
CDカメラ等が適用可能である。ショーケース7は、ビ
デオカメラ25の下側に配置されている。
【0034】図1、及び図2を参照して、自動販売機本
体1のショーケース7の下方部分には、操作パネルが設
けられている。操作パネルには、(1)好みの被加工物
を5種類のサンプルS1〜S5の中から選択するための
選択手段としての選択ボタン21と、(2)使用者が表
示手段26を見ながら後述する画像処理操作を行うため
の操作ボタン27、及び操作レバー27Aと、(3)使
用者がコインを投入するためのコイン投入口2Bとが設
けられている。この操作パネルは、図1に示すように、
自動販売機本体1に横軸線回りに回動自在に支持されて
いる。選択ボタン21は、図2において、操作パネルの
左下側に配置されている。この選択ボタン21の数は、
図2に示すように、ショーケース7内に展示されたサン
プルS1〜S5の数に対応している。操作ボタン27
は、図2において、選択ボタン21右側に配置されてい
る。この操作ボタン27の数は、図2に示すように、2
個である。コイン投入口2Bは、図2において、操作ボ
タン27の右側に配置されている。また、操作パネルに
は、レーザ加工手段100のケーシングの上面が露出し
ている。このレーザ加工手段100のケーシングの上面
には、図1、及び図2に示すように、(1)使用者が被
加工物のレーザ加工状態を観察するための観察窓101
と、(2)使用者が被加工物をレーザ加工手段100内
に投入するための投入扉104とが設けられている。観
察窓101は、図2において、レーザ加工手段100の
ケーシングの上面の左側に配置されている。投入扉10
4は、レーザ加工手段100のケーシングの上面に開け
られた投入口を閉塞するものであって、図2において、
観察窓101の右側に配置されている。この投入扉10
4は、図1に示すように、レーザ加工手段100のケー
シングに横軸線回りに開閉自在に支持されている。
【0035】なお、操作パネルには、コイン投入口2B
に代えて、ICカード投入口、紙幣投入口、又はプリペ
ードカード投入口を設けてもよく、あるいは、コイン投
入口2Bに加えて、紙幣投入口、及びプリペードカード
投入口を併設するようにしてもよい。
【0036】なお、投入扉104には、投入扉104の
開閉作業が容易となるように、取っ手104Aが取り付
けられており、一方投入口の開口面積は、使用者が十分
余裕をもって被加工物をレーザ加工手段100内に投入
できるように設定されている。
【0037】図1、及び図2を参照して、自動販売機本
体1の下部には、(1)コインを返却するためのコイン
返却口2Aと、(2)使用者がシュート8にて搬送され
てきた被加工物を取り出すための払い出し口8Bと、
(3)払い出し口8Bを閉塞する扉8Aとが設けられて
いる。コイン返却口2Aは、選択ボタン21、操作ボタ
ン27、及びコイン投入口2の下側に配置されている。
払い出し口8B、及び扉8Aは、コイン返却口2Aの下
側に配置されている。この払い出し口8Bは、被加工物
を取り出すのに十分な予め定める開口面積を有してお
り、一方扉8Aは、自動販売機本体1に横軸線を交点と
して開閉自在に支持されている。
【0038】図1を参照して、シュート8は、ストッカ
300の直下からストッカ300の下方に位置する払い
出し口8Bの近傍に向かって斜めに延ばされており、被
加工物の自らの重量によって払い出し口8Bの近傍に滑
り落ちるようになっている。
【0039】図3は自動レーザ加工装置が適用される自
動販売機の電気的構成を示すブロック図である。
【0040】図3を参照して、参照符号20は制御中枢
を司る制御手段であって、CPU、プログラムRAM、
及びデータRAMを含み、ROMに記憶されているプロ
グラムに従って制御を行うものである。
【0041】具体的には、制御手段20には、それぞ
れ、使用者がコイン投入口2Bから予め定める料金に相
当するコインを投入したか否かを検知する料金投入検知
手段としてのコインセレクタ2、選択ボタン21、ビデ
オカメラ25、表示手段26、操作ボタン27、操作レ
バー27A、レーザ加工手段100、投入扉104を施
錠するための電子鍵105、電子鍵105にて投入扉1
04が施錠され、投入扉104が閉じられたことを検知
する開閉検知センサ106、ストッカ300、ストッカ
300に保管される被加工物の在庫を管理するエンプテ
ィセンサ300C、及びエンプティセンサ300Cによ
り検知された被加工物の在庫情報に基づき、被加工物の
在庫の有無を表示して、使用者や自動販売機の管理者に
知らせるためのエンプテイランプ300Dが電気的に接
続されている。
【0042】そして、制御手段20には、コインセレク
タ2、選択ボタン21、ビデオカメラ25、操作ボタン
27、操作レバー27A、レーザ加工手段100、電気
錠105、開閉検知センサ106、及びエンプティセン
サ300Cからの各信号が与えられており、これら各信
号に基づいて、制御手段20は、それぞれ、表示手段2
6、レーザ加工手段100、ストッカ300、及びエン
プテイランプ300Dを制御する。
【0043】図4はレーザ加工手段の電気的構成を示す
ブロック図である。
【0044】図4を参照して、レーザ加工手段100
は、主として、(1)レーザ加工の制御中枢を司る制御
部110と、(2)制御部110からの制御信号に基づ
き、被加工物に対してレーザ加工を行う加工部120と
を備えている。
【0045】制御部110は、CPU111、モータコ
ントローラ112、及び入出力ポート113を備えてい
る。CPU111、コントローラ112、及び入出力ポ
ート113は、バス114を介して、互いにデータ通信
ができるようになっている。
【0046】加工部120は、主として、(1)レーザ
光の発振源であるレーザ発振ユニット121と、(2)
被加工物に設けられたマークM(図22、及び図24参
照)を読み取るマーク検知センサ122と、(3)レー
ザ集光レンズ123Aを含むレーザ加工ヘッド123
(図5、図6、及び図8参照)を、後述する加工データ
に基づき、X軸方向、及びY軸方向に沿って移動させる
XYテーブル125と、(4)被加工物を固定したトレ
ー5(図5、図6、及び図8参照)をレーザ加工位置に
案内する案内手段を構成する1つの要素を含むローダ部
130とを備えている。この加工部120と制御手段2
0とのデータの通信は、入出力ポート113を介して行
われるようになっている。
【0047】なお、参照符号124はエアーコンプレッ
サであって、このエアーコンプレッサ124は、加工部
120内のエアバルブ124Aに接続されており、コン
トローラ112の制御により、図示しないエアーノズル
からエアーが吹き出すようになっている。それゆえ、被
加工物をレーザ加工する際に発生するガス等は、エアー
コンプレッサ124を発生源として発生したエアーによ
って、吹き飛ばされる。その結果、安定したレーザ加工
精度を得ることができる。
【0048】図5乃至図8にはレーザ加工手段の機械的
構成が示されている。具体的には、図5はレーザ加工手
段の一部を横断して示す平面図、図6はレーザ加工手段
の一部を縦断して示す正面図、図7はレーザ加工手段の
平面図、図8はレーザ加工手段の一部を縦断して示す左
側面図である。また、図9はレーザ加工手段の内部にお
ける動きを模式的に示す図である。
【0049】図5乃至図8を参照して、レーザ加工手段
100は、ローダ部130、XYテーブル125、及び
レーザ発振ユニット121が設置される基台102を備
えている。
【0050】基台102は、自動販売機本体1に固定さ
れているとともに、ネジを介して、レーザ加工手段10
0のケーシングに結合されている。このケーシングの投
入扉104の縁部の近傍には、図7に示すように、電気
錠105、及び開閉検知センサ106が配置されてい
る。
【0051】ローダ部130は、トレー5上に被加工物
を収納しているパッケージ15を載置固定した状態で、
レーザ加工手段100のレーザ加工位置まで案内する案
内機構を備えている。
【0052】図6及び図8を参照して、案内機構は、
(1)X軸方向に沿って延びる第1のネジ軸133と、
(2)第1のネジ軸133に出力軸が結合されており、
第1のネジ軸133を回転駆動させるための第1のパル
スモータ131と、(3)第1のネジ軸133に外側か
ら嵌め込まれており、第1のネジ軸133の回転に伴っ
て、X軸方向に沿ってスライドする第1のスライダ13
5と、(4)X軸方向に沿って延びる第2のネジ軸13
4と、(5)第2のネジ軸134に出力軸が結合されて
おり、第2のネジ軸134を回転駆動させるための第2
のパルスモータ132と、(6)第2のネジ軸134に
外側から嵌め込まれており、第2のネジ軸134の回転
に伴って、X軸方向に沿ってスライドする第2のスライ
ダ136と、(7)第1のスライダ135と第1のスラ
イダ135の上側に配置されたトレー5とを連結する第
1のリンク板137、及び第2のリンク板138と、
(8)第2のリンク板138の中央部と第2のスライダ
136とを連結する第3のリンク板139とを備えてい
る。第2のネジ軸134は、図6に示すように、第1の
ネジ軸133の下側に配置されている。第2のスライダ
136は、第1のスライダ135に対して、X軸方向に
ずらした状態で配置されている。第2のパルスモータ1
32は、第1のパルスモータ131の下側に配置されて
いる。第1のリンク板137、及び第2のリンク138
は、互いにほぼ平行に配置されており、平行リンクを構
成している。これらリンク板137,138の各一端
は、それぞれ、スライダ135の下部にピンを介して回
動自在に取り付けられており、各他端は、それぞれ、ト
レー5の下部にピンを介して回動自在に取り付けられて
いる。第3のリンク板139の一端は、第2のリンク板
138の中央部にピンを介して回動自在に取り付けられ
ており、他端は、スライダ136の上部にピンを介して
回動自在に取り付けられている。それゆえ、案内機構
は、図5で一点鎖線で示すように、トレー5を昇降させ
ながらX軸方向に沿ってスライドさせることができる。
【0053】図5、及び図6を参照して、トレー5の載
置面の中央部には、トレー5上に被加工物が収納されて
いるパッケージ15を固定するための固定手段としての
嵌合凹部5Aが設けられている。
【0054】嵌合凹部5Aは、パッケージ15の外形に
ほぼ合致した形状を呈している。それゆえ、嵌合凹部5
Aにパッケージ15を嵌め込んだ状態で、トレー5をレ
ーザ加工手段100のレーザ加工位置に位置させたとき
には、トレー5とパッケージ15とは、レーザ加工手段
100によるレーザ加工の加工公差を吸収し得るよう
な、一定の関係を有することになる。それゆえ、マーク
Mを確実に読み取ることができる。
【0055】嵌合凹部5Aの周囲には、位置決め孔5C
1,5C2,5C3,5C4が設けられている。
【0056】図5、図6、及び図8を参照して、XYテ
ーブル125には、位置決めピン125A,125B,
125C,125Dが下方に向かって形成されている。
位置決めピン125A〜125Dは、案内機構を作動さ
せて、トレー5をXYテーブル125に向かって押し上
げたときに、それぞれ、位置決め孔5C1〜5C4に嵌
まり込むように、位置決め孔5C1〜5C4に対応して
配置されている。
【0057】位置決めピン125A〜125Dは、先端
に向かって漸次細くなる構造を採用している。このよう
に、位置決めピン125A〜125Dを、先端に向かっ
て漸次細くなる構造としたのは、トレー5をXYテーブ
ル125側に押し付ける際に、位置決めピン125A〜
125Dのテーパ作用によってトレー5の位置を矯正す
るため、及び位置決め孔5C1〜5C4に位置決めピン
125A〜125Dが確実に入るようにするためであ
る。
【0058】ところで、位置決め孔5C1〜5C4に位
置決めピン125A〜125Dが確実に挿入されると、
必然的にレーザ加工手段100のレンズ123Aの光軸
方向(Z軸方向)、及びレンズ123Aの光軸方向と直
交する平面(XY平面)におけるパッケージ15(被加
工物が収納されている。)の位置決めが間接的に行われ
ることになる。
【0059】案内機構を作動させて、トレー5をXYテ
ーブル125に向かって押し上げると、図9に示すよう
に、トレー5の位置決め孔5C1〜5C4に対し、XY
テーブル125の位置決めピン125A〜125Dが嵌
まり込む。
【0060】かかる位置決め孔5C1〜5C4、及び位
置決めピン125A〜125D同士の嵌め合いによっ
て、結果的に、レーザ加工手段100のレンズ123A
により絞ったレーザ光が、トレー5に固定された被加工
物の被加工面に効率的に照射されるように、位置決めが
なされる。すなわち、レンズ123Aと位置決めピン1
25A〜125Dとの位置関係は、予め一定の関係に調
整されていることになる。また、トレー5の位置決め孔
5C1〜5C4に位置決めピン125A〜125Dがき
っちり嵌まり込んだときに、被加工物に効率的にレーザ
加工が施されるように、位置決めピン125A〜125
Dと位置決め孔5C1〜5C4との位置関係も、予め調
整されている。
【0061】上述したように、本実施の形態1では、ト
レー5の位置決め孔5C1〜5C4と、XYテーブル1
25の位置決めピン125A〜125Dとから、被加工
物が収納されているパッケージ15がレーザ加工手段1
00まで案内された段階で、レンズ123Aの光軸(Z
軸)方向、及びこのレンズ123Aの光軸方向と直交す
る平面(XY平面)におけるパッケージ15の位置決め
を行う位置決め手段が構成されている。ここで、XYテ
ーブルによるレーザ加工ヘッドの移動機構について説明
する。
【0062】図5、図6、及び図8を参照して、レーザ
加工ヘッド123は、スライダー128に固定されてい
る。スライダ128は、Y軸方向に沿って延びるレール
129に接触して滑動するローラ128Aを備えてお
り、レール129に対して、Y軸方向に沿って往復移動
可能に取り付けられている。それゆえ、スライダ128
は、ローラ128Aの滑動に伴って、レール129に沿
ってスライドすることになる。レール129は、XYテ
ーブル125に対して、X軸方向に沿ってスライド自在
に取り付けられている。
【0063】図5、及び図6を参照して、スライダ12
8のY軸方向への移動は、スライダ128をY軸方向に
移動可能な無端状のベルト127Aに固定し、第3のパ
ルスモータ127によって、ベルト127Aを駆動させ
ることにより達成される。
【0064】図5、及び図8を参照して、レーザ加工ヘ
ッド123は、レール129と一体的にX軸方向に沿っ
て移動するが、このレーザ加工ヘッド123のX軸方向
への移動は、レール129をX軸方向に移動可能な無端
状のベルト126Aに固定し、第4のパルスモータ12
6によって、ベルト126Aを駆動することにより達成
される。
【0065】なお、パルスモータ126,127は、上
述したコントローラ112により制御されるようになっ
ている。
【0066】次に、レーザ発振ユニットから発振される
レーザが加工ヘッドまでどのようにして導入されるかに
ついて説明する。
【0067】図5、図6、図8、及び図9を参照して、
レーザ発振ユニット121から発振されるレーザ光は、
まず、第1のミラー121Aによって、上向きに照射方
向が変えられた後、第2のミラー121Bによって、第
3のミラー121Cに導かれ、この第3のミラー121
Cによって、レール129と平行に反射する。このよう
にして反射されたレーザ光は、レーザ加工ヘッド123
の反射ミラー123Bによって、下向きに照射方向を変
えられた後、レンズ123Aを介して集光されて、被加
工物に照射される。
【0068】ところで、本実施の形態1では、様々なレ
ーザ加工領域の加工を可能にするため、図10に示すよ
うに、被加工物が収納されたパッケージ15との関係を
踏まえて、ホームポジションHが予め定められており、
且つ、マークMには、加工中心Oの座標情報(加工位
置)と、加工領域の大きさの情報とが盛り込まれてい
る。それゆえ、制御手段20は、ホームポジションH
と、加工中心座標Oの座標情報、及び加工領域の大きさ
との位置関係を基に、計算を行い、加工開始ポイントS
を求めることができる。
【0069】上記求められた加工開始ポイントSを起点
として、加工データに基づき、XYテーブル125によ
って、レーザ加工ヘッド123をX軸方向、及びY軸方
向に移動させ、所望のレーザ加工を行うようになってい
る。
【0070】また、レーザによって被加工物を加工する
際に、被加工物の素材によっては発火性のあるガスが発
生する場合がある。
【0071】かかる事態に対処するため、本実施の形態
1では、図1に示すように、排気ファン140を設けて
おり、この排気ファン140によって、発火性のガスを
強制的に排気するようにしている。加えて、排気ファン
140の排気口には、図示しないフィルタを設け、レー
ザ加工時に発生する異臭や有毒ガスが外部に漏れるのを
防止するようにしている。なお、吸気ファンを設けても
よい。このように、吸気ファンを設けることにより、排
気効率がアップする。
【0072】さらに、発火性のガス以外にも人体に有毒
な塩素系のガスを発生させる等の恐れがある。
【0073】そこで、本実施の形態1では、図1に示す
ように、排気ファン140に排気ダクト140Aを接続
しており、この排気ダクト140Aによって、有毒ガス
を安全な排出場所まで導くようにしている。
【0074】ところで、発火性のあるガスを発生する被
加工物の素材としては、アクリル系の樹脂が存在する
が、かかる素材で制作された被加工物をレーザ加工する
ことを踏まえて、上述したように、排気ファン140等
の排気手段を設けることが好ましい。
【0075】もっとも、上述した発火に対する対策とし
て最も有効な手段としては、排気ファン140を設ける
よりも、後述するパージエアーを被加工物のレーザ加工
領域に吹き付けつつ、加工を行うことである。
【0076】なお、参照符号124Bは被加工物のレー
ザ光が照射される領域にパージエアーを吹き付けるため
のパージエアー導入口であって、このパージエアー導入
口124Bは、レーザ加工ヘッド123の適所に設けら
れている。
【0077】被加工物が可燃性の素材の場合には、レー
ザ加工時に、被加工物が発火する恐れがある。それゆ
え、このパージエアーを被加工物のレーザ加工領域に吹
き付けながら加工を行う必要がある。また、パージエア
ーを被加工物に吹き付けることにより、被加工物を冷却
しながら行える結果、被加工物に対して映像を鮮明な状
態で再現できる。
【0078】そこで、本実施の形態1では、図4に示す
ように、被加工物のレーザ加工部位に吹き付けるエアー
は、エアーコンプレッサー124を発生源とし、エアバ
ルブ124Aを介して、パージエアー導入口124Bか
ら導入されるようになっている。すなわち、エアーコン
プレッサー124とエアバルブ124Aとから気体吹き
付け手段を構成し、レーザ加工時において、コントロー
ラ112によって、エアーバルブ124Aを開いて、エ
アーコンプレッサー124から吹き出されたエアーをレ
ーザ加工領域に吹き付けるようにしている。
【0079】なお、レーザ加工により被加工物から加工
屑が発生する場合には、上述したパージエアーを被加工
物に吹き付けると同時に、このパージエアーの吹き付け
により飛散した加工屑を上記排気ファン140で強制的
に排気することが好ましい。このように、パージエアー
を被加工物に吹き付けると同時に、発生したレザー加工
屑を排出することにより、加工屑が再び被加工物に付着
するのを回避できる。また、レーザ加工終了時に、被加
工物に対してクリーニングを施す必要もない。
【0080】通常、被加工物が金属等の不燃性素材、又
は難燃性素材で制作されている場合は、パージエアーを
吹き付ける必要はないのであるが、安全を期する意味
で、上述したような構成を採用するのが好ましい。
【0081】また、上述したような構成に限らず、気体
吹き付け手段を制御手段20と連動するようにしてお
き、何らかの原因で故障した際に、エアーをレーザ加工
領域に吹き付けることができない場合には、自動販売機
自体の使用を禁止するようにすることが好ましい。
【0082】なお、本実施の形態1では、エアーを吹き
付ける構成としたが、より効果的に発火を防止するため
には、二酸化炭素や不活性ガスを吹き付けるようにすれ
ばよい。
【0083】図11乃至図13にはパッケージの底部の
構成が示されている。具体的には、図11はパッケージ
の底部の平面図、図12はパッケージの底部の左側面
図、図13はパッケージの底部の一部断面正面図である
また、図14乃至図18にはパッケージの蓋部の構成が
示されている。具体的には、図14はパッケージの蓋部
の底面図、図15はパッケージの蓋部の正面図、図16
はパッケージの蓋部の左側面図、図17はパッケージの
蓋部の平面図、図18はパッケージの蓋部の右側面図で
ある。
【0084】図11乃至図18を参照して、パッケージ
15は、(1)被加工物が収納される底部15Aと、
(2)底部15Aを上方から被せられる蓋部15Dとに
2分割されている。
【0085】図11乃至図13を参照して、底部15A
は、(1)底板15A1と、(2)底部15Aの開口の
外周を取り囲む外周縁部15A2とを備えている。底板
15A1、及び外周縁部15A2は、いずれも相似形の
矩形状に形成されている。この底板15A1の面積は、
外周縁部15A2の開口面積より小さく設定されてい
る。また、底板15A1と外周縁部15A2との間の外
周は、外周縁部15A2に近づくにつれて、漸次広がる
テーパ面15A4を呈している。このように、テーパ面
15A4を形成するのは、使用者がパッケージ15をト
レー5の嵌合凹部5Aにセットし易いようにするためで
ある。
【0086】図12及び図13を参照して、底部15A
の外周であって、底板15A1と外周縁部15A2との
間には、段部15A3が設けられている。
【0087】なお、参照符号15A5は一対の係合孔で
あって、これら係合孔15A5には、後述する蓋部15
Dの係合爪15D3が係止されるようになっている。
【0088】参照符号15A6は外周縁部15A2まで
連続した窪み部であって、この窪み部15A6には、後
述する封印シール16の一部が貼り付けられる。
【0089】図17を参照して、蓋部15Dの表面の予
め定める領域には、レーザ発振ユニット121から発振
されたレーザ光を内部に導入するためのレーザ光導入口
15D5が設けられている。
【0090】図14を参照して、蓋部15Dの底面15
D1の外周を構成する4辺のうち3辺の内面には、それ
ぞれ、各辺と平行に突部15D2が設けられており、残
りの1辺の内面には、底部15A側の一対の係合孔15
A5に係合する一対の係合爪15D3が設けられてい
る。
【0091】なお、参照符号15D4は底部15A側の
窪み部15A6に対応した窪み部であって、この窪み部
15D4は、底部15A側の係合孔15A5に蓋部15
D側の係合爪15D3を係止し、底部15Aに対して上
方から蓋部15Dを被せて蓋をしたときに、窪み部15
A6と一体となるようになっている。このように、一体
となった窪み部15A4,15D6には、封印シール1
6が貼り付けられる。
【0092】ところで、底部15Aに対して上方から蓋
部15Dを被せて蓋をしたときに、底部15Aと蓋部1
5Dとの間に生じる空間には、被加工物が収納される。
【0093】ここに、レーザ加工の対象となる被加工物
としては、種々のものが考えられる。具体的には、例え
ば、ボールペン、金属製のカード、及びスタンプ等が挙
げられる。
【0094】ボールペン、又は金属製のカードに対して
レーザ加工を施す場合には、金属からなる下地の上に、
金属以外の素材からなる被覆層を設けておき、被覆層に
レーザ光を照射して、被覆層を所望の形状に除去する。
一方、スタンプに対してレーザ加工を施す場合には、イ
ンクを吸収する性質を有するインク吸収層の上に、外部
にインクを漏らさないようにした被覆層を設けておき、
被覆層にレーザ光を照射して、所望の形状の領域内で複
数の微少な孔を形成することにより、所望の形状を押印
することができるスタンプ面を形成する。
【0095】ここで、被加工物の一例としてスタンプを
挙げ、このスタンプの構成について説明する。
【0096】図19はスタンプの構成を示す斜視図であ
る。
【0097】図19を参照して、スタンプK3は、
(1)ほぼ立方体形状を呈しているスタンプ本体K3−
1と、(2)スタンプ本体K3−1の下面に取り付けら
れたスタンプ面K3−2と、(3)スタンプ本体K3−
1の上面中央部に取り付けられた取っ手K3−3とを備
えている。スタンプ本体K3−1の外周面には、係合突
起K3−4、及び係合孔K3−5が交互に設けられてい
る。それゆえ、図20に示すように、複数のスタンプK
3を組み合わせて使用することができる。
【0098】図19を参照して、スタンプ面K3−2
は、スタンプK3を使用しないときに、キャップCで覆
われる。キャップCは、スタンプ本体K3−1に着脱自
在に装着されるものであって、装着時には、スタンプ面
K3−2を覆うようになっている。スタンプ面K3−2
は、上述したように、インク吸収層、及びインク吸収層
の上に積層された被覆層を備えている。
【0099】因みに、本実施の形態1では、上述したス
タンプK3のレーザ加工に際しては、被覆層にレーザ光
を照射して、微少な複数の孔を加工データに基づいて再
現する方式を採用している。
【0100】なお、上述したような方式に限らず、予め
被覆層の全面に微小な孔を形成しておき、被覆層にレー
ザ光を照射して、被覆層を溶融させて、微小な孔を埋め
るような方式を採用してもよい。
【0101】また、スタンプK3としては、図21
(a)、及び図21(b)に示すように、スタンプ面K
3−2の大きさを変えたものを複数用意することができ
る。
【0102】図22乃至図24には、パッケージ内に、
スタンプとキャップとを収納した状態が示されている。
具体的には、図22はパッケージ内にスタンプとキャッ
プとを収納した状態を示す平面図、図23は図22のX
XIa−XXIa線に沿う断面図、図24は図22のX
XIb矢視図である。
【0103】図22、及び図24を参照して、パッケー
ジ15内において、スタンプK3は、レーザ加工が施さ
れるスタンプ面K3−2がレーザ光導入口15D5に対
向するように配置されており、キャップCは、スタンプ
K3の側方(図22、及び図24において左側)に配置
されている。
【0104】図23を参照して、スタンプK3、及びキ
ャップCは、それぞれ、複雑な形状をしている。それゆ
え、スタンプK3、及びキャップCは、それぞれ、上方
から視て凹形状を有する中パッケージ15Bに収めた状
態で、パッケージ15内に収納されている。そのため、
搬送時やストッカ300からの払い出し時に、レーザ加
工面であるスタンプ面K3−2のレーザ光導入口15D
5に対する位置ズレを防止することができる。その結
果、予め定めるレーザ加工領域に対してレーザ加工が行
えない等といった問題は解消される。加えて、被加工物
の外形に応じて、中パッケージ15Bの凹形状を適宜設
計変更するだけで、パッケージ15自体の外形を変更す
ることなく、多種の外形形状を有する被加工物をパッケ
ージ15内に収納することができる。
【0105】なお、中パッケージ15Bは、被加工物に
損傷を与えないように、スポンジ等の多孔質材料で製作
するのが好ましい。
【0106】図22、及び図23を参照して、スタンプ
K3、及びキャップCをパッケージ15内に収納した後
には、底部15A、及び蓋部5Dは、封印シール16に
て封印される。つまり、封印シール16は、底部15
A、及び蓋部5Dに跨がって貼り付けられる。この封印
シール16は、比較的破れ易い、樹脂、又は紙製のシー
トの表面上に炭素系の導電性素材を薄膜状に蒸着して構
成されている。すなわち、封印シール16の表面には、
被加工物の種類に応じて異なる薄膜状のパターンが設け
られている。この薄膜状のパターンが上述したマークM
に相当することになる。
【0107】図22を参照して、封印シール16によっ
て、底部15A、及び蓋部5Dを封印した後には、レー
ザ光導入口15D5を閉塞し、且つ、封印シール16を
被覆するように、被覆シール15Eが貼り付けられる。
この被覆シール15Eは、パッケージ15をトレー5に
セットする際には剥がされるものである。そのため、パ
ッケージ15には、「パッケージ15をトレー5にセッ
トする際には、被覆シール15Eを剥がして下さい。」
等、といった指示が明記されているとともに、表示手段
26においても、同様の指示が表示されるようになって
いる。
【0108】仮に、使用者が被覆シール15Eを剥がさ
ずに、パッケージ15をトレー5にセットした場合に
は、マーク検知センサ122が封印シール16を読み取
れなくする必要がある。
【0109】そこで、被覆シール15Eの素材として
は、被覆シール15Eを貼り付けたままでのレーザ加工
を禁止するべく、非導電性素材が選択されている。
【0110】図25(a)、及び図25(b)は封印シ
ールの薄膜状のパターンの構成の一例を示す平面図であ
る。
【0111】図25(a)、及び図25(b)を参照し
て、封印シール16の薄膜状のパターンは、1ほぼE字
状に形成されており、基本パターンとなるコモンパター
ン部16Aと、(2)コモンパターン16Aの適所に連
続して形成された補助パターン16Bとを備えている。
コモンパターン部16Aは、読み取り時において、マー
ク検知センサ122のコモンプローブP1(図28参
照)が常に導通するように配置されている。補助パター
ン部16Bは、読み取り時に、補助パターン部16Bを
介して、補助パターン16Bの形成領域に接触する、マ
ーク検知センサ122のプローブとコモンパターン16
Aとが導通するように配置されている。
【0112】なお、参照符号16A1はコモンプローブ
P1が接触する電極パッド部であり、参照符号Lは封印
シール16を底部15A及び蓋部15Dに跨がって貼り
付けるための折り曲げラインである。
【0113】因みに、補助パターン部16Bは、適宜、
コモンパターン16Aの適所に連続して設けられるもの
である。それゆえ、図26に示すように、封印シール1
6の薄膜状のパターンを、補助パターン部16Bが形成
されていないものとする場合もある。このように、補助
パターン部16Bが形成されないときには、補助パター
ン部16Bの形成領域に対応するプローブは、コモンパ
ターン16Aに導通しない。
【0114】図27はマーク検知センサの構成を簡略化
して示す回路図である。
【0115】図27を参照して、マーク検知センサ12
2は、従来公知のものであって、(1)封印シール16
に接触する、コモンプローブP1、及びプローブP2,
P3,P4,P5,P6,P7,P8,P9,P10,
P11,P12と、(2)各プローブP2〜P12から
与えられる電力をそれぞれ増幅する増幅器A2,A3,
A4,A5,A6,A7,A8,A9,A10,A1
1,A12とを備えている。コモンプローブP1は、グ
ランドに接地されている。一方、各ローブP2〜P12
は、それぞれ、各増幅器A2〜A12の入力端子に接続
されているとともに、抵抗r1を介して基準電圧源(図
示せず。)に接続されている基準電圧ラインBLが接続
されている。
【0116】なお、参照符号r2,r3,r4,r5,
r6,r7,r8,r9,r10,r11,r12はプ
ルアップ抵抗であって、各r2〜r12の一端は、それ
ぞれ、各プローブP2〜P12に接続されており、他端
は、それぞれ、基準電圧ラインBLに接続されている。
【0117】マーク検知センサ122は、図9に示すよ
うに、レーザ加工位置に対応する位置に配置されてお
り、上方からコモンプローブP1、及びプローブP2〜
P12をマークMに接触させて、マークMを読み取るよ
うになっている。
【0118】図28はマーク検知センサにてマークを読
み取っている状態を示す図である。
【0119】図28を参照して、封印シール16を折り
曲げラインL(一点鎖線で示している。)に沿って折り
曲げて、底部15A、及び蓋部15Dに跨がって貼り付
けることにより、パッケージ15は封印される。この状
態で、マーク検知センサ122のコモンプローブP1及
びプローブP2〜P12をマークM(封印シール16)
に接触させると、コモンプローブP1とコモンパターン
部16Aとが導通するとともに、補助パターン部16B
を介して、補助パターン部16Bの形成領域に対応する
コモンプローブとコモンパターン部16Aとが導通す
る。このように、コモンプローブP1の他に、プローブ
P2〜P12のうち、いずれのプローブが導通状態とな
るかによって、パッケージ15内の被加工物の情報(全
部で11ビット)が読み取られる。一方、蓋部15Dを
開けるべく、封印シール16が破られてパッケージ15
の封印が解かれると、例えば、折り曲げラインLを境に
してコモンパターン部16Aが分断される。そうする
と、コモンプローブP1とコモンパターン部16Aとが
導通しなくなる。その結果、マーク検知センサ122に
て、封印の有無(蓋部15Dの開閉状態)を確認するこ
とができる。
【0120】すなわち、上述したマーク検知センサ12
2は、シール検知機能が付加されたものである。
【0121】上記マーク検知センサ122にて、読み取
られる被加工物の情報としては、様々のものが考えられ
るが、その一例を図59の表1に示す。
【0122】表1に示した情報の整理の仕方は一例にす
ぎないが、各情報を持つことにより、以下のようなメリ
ットのある使い方が可能となる。
【0123】(1)1ビットのネガ/ポジ情報を持てる
ようにしておけば、例えば、同じ文字情報を加工する場
合においても、文字部分をレーザで窪ませるべきか、又
は文字部分以外を窪ませるべきか、といった等の加工を
選択することができる。
【0124】(2)インクを含浸させたスポンジの上
に、インクを揮発させる性質を有する樹脂シートを被せ
たスランプ面を有するスタンプを加工する場合には、レ
ーザ光を当てて、文字に当たる領域に複数の小さい孔を
設け、一方インクを含浸させたスポンジの上から微少な
孔を設けた樹脂層を形成したスタンプ面を有するスタン
プを加工する場合は、レーザ光を当てて、文字を形成し
ない微少な孔の周辺の樹脂層を溶かしてスタンプを作成
する、といったように、被加工物の種類に応じた加工を
施すことができる。
【0125】(3)本実施の形態1のレーザ発振ユニッ
ト121は、0Wから10Wの範囲でのレーザ出力を被
加工物に照射できるようになっている。しかし、被加工
物の素材のよっては、0Wから5Wまでの範囲でのレー
ザ加工が適しているものや、0から10Wまでの範囲で
のレーザ加工が適しているもの等、素材によって加工に
適したレーザ出力の範囲は様々である。そこで、本実施
の形態1では、マークMの「レーザ出力」として、2ビ
ットを割り当て、4種類のレーザ出力の範囲でレーザ加
工を行えるようにしている。したがって、制御手段20
は、読み取ったマークMの情報を基に、素材に適したレ
ーザ出力の範囲で、例えば、256階調等の所定の階調
を割り当てレーザ加工を行うことができる。
【0126】(4)被加工物をレーザ加工するために、
レーザ光導入孔15D5の形状(本実施の形態1では矩
形状である。)、レーザ光導入孔15D5の大きさ、及
び加工位置を計算するための加工位置(本実施の形態1
では加工中心である。)等を情報として持たすことがで
きる。
【0127】ところで、上述したパッケージ15の構成
では、蓋部15Dを取り外せるようになっている。その
ため、封印シール16を剥がすことなく、封印シール1
6を貼り付けた辺と対向する辺側から無理やり蓋部15
Dを開き、底部15Aに収納されている被加工物を取り
出し、この取り出した被加工物とは別の被加工物が収納
される恐れがある。
【0128】そこで、封印シール16を貼り付けた辺と
対向する辺側にも封印シール16を貼り付けることによ
って、2方向からパッケージ15を封印するようにする
とともに、一方の封印シール16が破られたことを検知
してレーザ加工を施さないようにする構成とするのが好
ましい。
【0129】また、かかる被加工物の入れ替え行為を未
然に防止するべく、上述した炭素系の導電性素材を蒸着
した封印シール16に代えて、透明電極を形成した封印
シール16を採用してもよい。この場合、あたかもパッ
ケージ15にマーク付きの封印シール16が貼り付けら
れていないように見え、使用者に封印シール16のマー
クを意識させないようにすることができる。
【0130】なお、透明電極は、例えば、インジウムと
スズの酸化物とで、構成されており、いわゆる液晶技術
でよく用いられるITOを、スクリーン印刷することに
よって得ることができる。
【0131】さらに、別の対策として、図29に示すよ
うに、蓋部15Dを平板状とし、蓋部15Dの封印シー
ル16を貼り付けた辺と対向する辺を底部15Aに一体
的に形成するとともに、蓋部15Dと底部15Aとの連
結部に折れ線等を形成して、蓋部15Dを上下方向に開
閉自在とする構成を採用してもよい。
【0132】図30は自動レーザ加工装置が適用される
自動販売機の制御の流れを示すフローチャートである。
【0133】図30を参照して、まず、コインセレクタ
2にて、コイン投入口2から予め定める料金に相当する
コインが投入されたことが検知されると、制御手段20
は、使用者による選択ボタン21の操作を可能とする。
【0134】このとき、使用者は、表示手段26による
指示、又は音声による指示に基づき、サンプルケース7
の中から所望の被加工物を選択する。
【0135】使用者によって、サンプルケース7の中か
ら所望の被加工物が選択されると、選択された被加工物
が販売される(ステップQ1)。具体的には、使用者の
選択ボタン21の操作により、サンプルS1〜S5の5
種類の中から所望の被加工物が選択されると、制御手段
20は、ストッカ300に対し、選択ボタン21の操作
により選択された被加工物を払い出させるための命令を
与える。かかる命令に基づいて、ストッカ300は、選
択された被加工物を払い出し、この払い出された被加工
物は、シュート8によって払い出し口8Bの近傍まで搬
送される。
【0136】そうすると、使用者は、扉8Aを開き、払
い出し口8Bの近傍まで搬送されてきた被加工物を取り
出す。
【0137】ところで、本実施の形態1では、上述した
ように、被加工物は、パッケージ15に収納され、且
つ、パッケージ15に収納された状態で、ストッカ30
0に保管されている。そして、被加工物は、ストッカ3
00から払い出された後のレーザ加工時、及び加工後の
払い出し時においても、パッケージ15内に収納されて
いる。
【0138】なお、本実施の形態1では、被加工物をパ
ッケージ15内に収納した状態でレーザ加工を行うもの
に限定するものではなく、被加工物を直接トレー5上に
固定し、被加工物をパッケージ15内に収納しない状態
でレーザ加工を行うものにも適用可能である。
【0139】しかしながら、被加工物を直接トレー5へ
固定する方法を採用した場合には、被加工物の外形が異
なると、被加工物を直接トレー5へ固定するための特殊
な固定方法を採用する必要がある。
【0140】ここに、特殊な固定方法とは、種類の異な
る複数の被加工物の外形に応じて形成された凹部を有す
るトレー5を複数用意しておき、選択された被加工物の
外形に応じた外形の凹部を有するトレー5を選択し、こ
の選択されたトレー5の凹部に選択された被加工物を嵌
め込んで固定する等が考えられる。
【0141】そこで、本実施の形態1では、外形の統一
されたパッケージ15を使用することにより、特殊な固
定方法を採用することなく、トレー5にパッケージ15
を嵌め込むための嵌合凹部5Aを設けるとともに、パッ
ケージ15に簡単な細工を施すことにより、異なる外形
の被加工物に対してにもレーザ加工を施すことができる
ようにしている。
【0142】ここに、簡単な細工とは、上述したよう
に、被加工物の外形に応じて、平面から視て凹形状に形
成された中パッケージ15Bを設けておき、被加工物を
中パッケージ15Bに納めてから、パッケージ15内に
収納するようにしていることを示唆する。
【0143】なお、中パッケージ15Bを使用しない場
合には、被加工物の外形に応じて、底部15Aの被加工
物の収納部分に突起等を複数設け、これら突起で被加工
物の外形を把持して固定するようにしてもよい。上記商
品販売に関連する作業が終了すると、表示手段26によ
る指示、又は音声により、ストッカ300から払い出さ
れた被加工物をレーザ加工手段100によって加工する
に当たっての注意事項が説明される。
【0144】その後、使用者が注意事項を確認し得るで
あろう予め定める時間が経過すると、表示手段26によ
る指示、又は音声によって、使用者に対して、投入扉1
04を開くように促す。このように、表示手段26上に
取り扱いの注意事項を表示させるとともに、音声でも注
意を促すのは、レーザ加工手段100を用いたレーザ加
工は、従来のビデオプリンタ等を用いた印刷加工に比べ
て、使用者が誤った扱いをした場合には、危険を伴うも
のであるからである。
【0145】次に、使用者は、レーザ加工手段100内
に被加工物を投入するべく、投入扉104を開ける(ス
テップQ2)。具体的には、使用者は、上述した表示手
段26等の案内に従って、投入扉104を開ける。
【0146】投入扉104を開けると、表示手段26に
は、使用者に対して被加工物をセットすることを受け付
けることを報知するメッセージが表示される(ステップ
Q3)。
【0147】そうすると、使用者は、表示手段26に表
示された指示に従って、被加工物をパッケージ15に収
納した状態でトレー5にセットし、その後、投入扉10
4を閉じる(ステップQ4)。
【0148】さらなる安全を期するのために、本実施の
形態1では、投入扉104を施錠するための電気錠10
5を設けている。そのため、使用者が投入扉104を取
手104Aを把持して開き、被加工物をトレー5にセッ
トすると、投入扉104を閉じたことを開閉検知センサ
106で確認し、この投入扉104の閉状態の確認がと
れた段階で、制御手段20は、投入扉104の施錠を行
うようになっている。なお、電気錠105は、一旦施錠
されると、使用者が選択ボタン21を如何に操作しよう
とも、レーザ加工が終了するまでの間は、施錠が解除さ
れないようになっている。因みに、パッケージ15のト
レー5へのセット状態は、図示しないセット状態検知セ
ンサにて検知されるようになっている。このセット状態
検知センサは、トレー5に設けられているとともに、制
御手段20に電気的に接続されている。
【0149】かかるセット状態検知センサを採用するこ
とによって、制御手段20は、パッケージ15が所定の
状態にセットされていることを確認できる。このうよう
に、制御手段20にて、パッケージ15が所定の状態に
セットされていることが確認されると、表示手段26に
は、使用者に対して投入扉104を閉じることを報知す
るメッセージが表示される。
【0150】そして、開閉検知センサ106からの検知
信号に基づき、、制御手段20は、使用者が投入扉10
4を閉じたことを確認すると、電気錠105にて投入扉
104を施錠する。
【0151】一方、セット状態検知センサにて、パッケ
ージ15が所定の状態にセットされていることが確認で
きなかったときには、制御手段20は、電気錠105に
よる投入扉104の施錠を防止するべく、表示手段26
に「被加工物Kのセット状態に異常があるので、セット
し直して下さい。」、といったメッセージを表示して、
使用者に被加工物の手直しを促す。
【0152】上記投入扉104を閉状態にするための一
連の作業が終了すると、制御手段20は、レーザ加工手
段100に対して、被加工物の情報を要求する信号を出
力する(ステップQ5)。
【0153】上記被加工物の情報を要求する信号は、入
出力ポート113に入力され、CPU111に伝達され
る。この被加工物の情報を要求するための信号を受ける
と、CPU111は、ローダ部130を使って、被加工
物を収納したパッケージ15をレーザ加工位置まで案内
させるための指示信号を出力する。かかる指示信号は、
入出力ポート113に入力された後、バス114を通じ
て、CPU111に伝達される。伝達信号を受けると、
CPU111は、コントロ−ラ112に対して、必要な
指示信号を与える。このCPU111から与えられた指
示信号に基づいて、コントロ−ラ112は、ローダ部1
30のパルスモータ131,132を制御する。
【0154】ここに、CPU111からコントローラ1
12に与えられる必要な指示内容としては、速度情報、
加速情報、及び移動距離情報等が含まれている。具体的
には、例えば、CPU111は、ある距離まで所定の速
度で移動させるといった命令を、コントローラ112に
与え、かかる命令に基づく移動が終了すると、コントロ
ーラ112は、終了信号をCPU111に出力した後、
次の命令を待つ、といった一連の制御を行うための情報
をいう。
【0155】一方、被加工物の情報の要求があると、レ
ーザ加工手段100側では、被加工物を読み出し位置に
移動させて、マークMを読み取ることによって、セット
された被加工物の種別を送信する(ステップR1)。具
体的には、案内機構により、パッケージ15を読み出し
位置まで案内させる。
【0156】パッケージ15がレーザ加工位置まで案内
されると、マーク検知センサ122は、マークM、すな
わちパッケージ15の封印シール16を検知して、パッ
ケージ15内に収納されている被加工物の情報を取得
し、この取得した被加工物の情報を、入出力ポート11
3を通じて、制御手段20に伝達する。
【0157】なお、マーク検知センサ122は、上述し
たように、マークMを読み取るだけでなく、パッケージ
15の開封状態を検知する機能も付与されている。
【0158】ここに、マークMから得られる被加工物の
情報とは、上述したように、被加工物の材質、加工領域
の面積や形状、加工中心座標、及びパッケージ15の開
封状態の有無等である。
【0159】被加工物の情報を取得すると、制御手段2
0は、パッケージ15の開封状態の有無に基づき、適正
な被加工物であるかどうかを確認する(ステップQ
6)。
【0160】因みに、マーク検知センサ122にて、パ
ッケージ15が開封されていると確認された場合には、
適正な被加工物でないと判断するようになっている。
【0161】上述したように、本実施の形態1では、パ
ッケージ15の開封状態の有無に基づき、適正な被加工
物かどうかを検知するように構成しているが、予めセッ
トされる被加工物の形状が一定のものであれば、被加工
物の形状を認識して、適正な被加工物かどうかを判断す
るようにしてもよい。
【0162】適正な被加工物であることが確認できた段
階で、制御手段20は、画像入力を開始する(ステップ
Q7)。
【0163】ここに、画像入力とは、使用者が、例え
ば、自分の顔をカメラ25で撮影し、撮影した情報をイ
メージ電子情報として、フレームメモリに書き込むこと
をいう。
【0164】ところで、本実施の形態1では、図1に示
す特殊なハーフミラー13を採用して、予め用意された
前景映像と、ビデオカメラ25で撮影した映像とを合成
できるように構成している。
【0165】かかる合成方法は、既に出願されている特
願平8−332635号、及び特願平9−74315号
に詳細に説明されている。一方、特殊なハーフミラー1
3については、「IEICE TRANS COMMU
N.,VOL.E77−B.NO.2 FEBRUAR
Y 1994 P.226−231」に詳細に説明され
ている。
【0166】ハーフミラー13は、図1に示すように、
被撮影者と表示手段26との間に、表示手段26と平行
に配置されている。
【0167】なお、表示手段26は、被撮影者から視認
できる位置に配置されており、ハーフミラー13の被撮
影者側には、ビデオカメラ25が配置されている。
【0168】図31はハーフミラーの構成を示す拡大斜
視図である。
【0169】図31を参照して、ハーフミラー13は、
(1)透明な樹脂やガラス材料等からなる基体13A
と、(2)基体13Aの表面13Cに、ビデオカメラ2
5に対する傾斜角度が予め定める傾斜角度θとなるよう
に、階段状に配置された複数のハーフミラー片13Bと
を備えている。ハーフミラー片13Bは、長細い長方形
状に形成されている。それゆえ、撮影者の像は、ハーフ
ミラー片13Bによって反射されて、ビデオカメラ25
で撮影される。一方、表示手段26に表示される画像
は、透ハーフミラー片13Bのない表面13Cを通し
て、被撮影者側から認識される。
【0170】なお、ハーフミラー13の階段状に形成さ
れた表面を透明素材で覆って、ハーフミラー13の表面
を平滑にしてもよい。
【0171】ところで、ハーフミラー13は、上述した
ように、複数のハーフミラー片13Bを階段状に配置し
た構成を採用しているので、埃等が溜まりやすくなって
いる。
【0172】そこで、本実施の形態1では、図1に示す
ように、被撮影者とハーフミラー13との間に、ハーフ
ミラー13への埃等の付着を防止するための保護板PB
を介在させている。
【0173】なお、保護板PBは、ガラスやアクリル樹
脂等の透明素材から製作されており、この保護板PBと
ハーフミラー13との間には、図1に示すように、ビデ
オカメラ25が配置されている。
【0174】また、保護板PBを表示手段26と平行に
配置した場合には、保護板PBの表面に被撮影者の画像
が写し出され、表示手段26に表示される画像と重なっ
て、見えにくくなる恐れがある。
【0175】そこで、本実施の形態1では、図1に示す
ように、保護板PBを表示手段26に対して斜めに配置
させている。それゆえ、被撮影者の画像が保護板PBに
写り込むのを防止できる。このようにして、保護板PB
への被撮影者の画像の写り込みを防止することは、表示
手段26として、液晶等のように、輝度の大きさに制限
があるものを採用する場合に、特に有効となる。
【0176】図32は画像入力を説明するための図であ
る。
【0177】図32を参照して、上述した画像入力につ
いて、詳細に説明する。
【0178】上記ステップQ7の画像入力の段階になる
と、合成手段26Cは、メモリ26Aに記憶されている
複数の前景情報を読み出し、この読み出した複数の前景
情報を縮小させた状態で表示手段26に表示させる。こ
のとき、制御手段20は、音声等によって、どの前景と
合成するかを選択するように、使用者に対して指示を求
める。
【0179】そして、操作ボタン27を使用者が好みの
前景を使って選択すると、表示手段26に選択された前
景が画面一杯に拡大されて表示される。
【0180】前景の選択が終了すると、ビデオカメラ2
5によって、使用者(被撮影者)の撮影を行う。
【0181】被撮影者の映像は、表示手段26と被撮影
者との間に介在しているハーフミラー13のハーフミラ
ー片13Bにより、斜め上方のビデオカメラ25側に反
射され、ビデオカメラ25により撮影される。
【0182】ビデオカメラ25に撮影された映像は、一
旦、フレームメモリ26Bに格納される。
【0183】そうすると、合成手段25Cは、フレーム
メモリ26Bに格納されている映像と選択された前景情
報とを合成する。
【0184】かかる合成映像は、表示手段26に映し出
される一方、ハーフミラー13Bの表面13Cを通過し
て使用者から確認できる。
【0185】制御手段20は、表示手段26に合成映像
を表示させると同時に、音声でこの合成映像で良いかど
うかの確認を促す。
【0186】表示された合成映像で良ければ、使用者
は、操作ボタン27、及び操作レバー27Aにより、合
成映像を固定し、画像入力を終了する。
【0187】再び、図30を参照して、上記画像入力が
終了すると、制御手段20は、フレームメモリに書き込
んだイメージ電子情報と、マークMから読み取った情報
とを基に、加工データの前処理を行う(ステップQ
8)。
【0188】ここに、加工データの前処理とは、イメー
ジ電子情報における輝度やコントラストを被加工物に表
現する場合において、制御手段20にて、マークMから
読み取った情報を基に、どうようなレーザ出力の範囲
で、且つ、どのような階調で、映像を再現する等を計算
する処理等をいう。
【0189】ところで、被加工物の素材によってレーザ
出力の範囲や階調等が異なるのは、以下の理由による。
【0190】すなわち、例えば、0W〜10Wでの範囲
内でレーザ出力を変化させることが可能なレーザ発振ユ
ニット121を採用したとしても、被加工物の素材が木
である場合には、比較的高いレーザ出力の範囲でイメー
ジ情報を木の表面に表現すると、全て同じ階調として見
受けられる場合があり、濃淡(差)が余り現れない。換
言すると、上述した前処理とは、被加工物の素材に表現
可能なレーザ出力範囲(階調領域)において、カメラ2
5で取り込んだイメージ電子情報をどのように再現する
かの処理を決定することである。それゆえ、種類の異な
る被加工物を加工できる、自立型のレーザ加工手段を用
いた場合には、上述した最適なレーザ出力の範囲を被加
工物の素材等に応じて変化させるような前処理機能を具
えていることが好ましい。
【0191】上述した前処理機能がない場合には、例え
ば、全ての画素が非常に暗い色で構成されるイメージ電
子情報を木に再現すると、真っ黒で何が描かれているの
か分からないものとなってしまう場合がある。つまり、
加工データの前処理で、被加工物の素材の加工難易度に
応じて、レーザ強度を調整することが望まれる。
【0192】そこで、レーザ加工領域を加工するために
予め定められた出力範囲を、例えば、256階調で除し
て、1ドット毎に濃淡を付けるようにすればよい。
【0193】上記手法によると、レーザパワーを変更し
て濃淡を付けることができる結果、皮や木等を素材とし
た被加工物に対して、明暗を表現することができる。
【0194】しかし、映像を再現する素材がレーザパワ
ーを変更しても濃淡の付かない、例えば、アクリル板等
を素材とする被加工物をレーザ加工をする場合には、上
述した手法を採用することはできない。
【0195】そこで、カラー映像データをモノクロ階調
モードに変換するとともに、ディザ法を採用して、濃淡
を表現できる電子データに変換するといった処理を行う
ことが好ましい。
【0196】かかる変換は、Adobe System
Incorporated(345 Park Av
enue San Jose,CA 95 110−2
704 USA)が販売しているPHOTOSHOP
4.0Jによって達成することができる。
【0197】なお、上述した画像入力は、ビデオカメラ
25により撮影された情報を、イメージ情報として、一
旦、フレームメモリに格納する態様に限らず、使用者が
デジタルカメラ等で撮影した映像をフロッピー等に一旦
記憶して画像を入力するようにしてもよい。このように
すると、一旦記憶された情報を基に、被加工物に映像を
再現することができ、また文字入力装置を設け、この文
字入力装置で入力した文字イメージ情報を被加工物に再
現することもできる。文字入力装置としては、表示手段
の表面に設けられるタッチパネル等や、公知の電子手帳
へのスケジュール入力を行うために使用されているよう
なものが適用可能である。
【0198】記加工データの前処理が終了すると、制御
手段20は、加工データをレーザ加工手段100へ転送
する(ステップQ9)。
【0199】上述した前処理を行う方法としては、上述
したマークMに、その被加工物の加工データ情報を盛り
込むことも考えられる。しかしながら、この場合には、
本実施の形態1のマークMに盛り込める情報量に限界が
あり、余り現実的でない。したがって、マークMに多量
の情報を盛り込めるように、マークMを磁気テープに代
替する等、工夫をすることが好ましい。勿論、レーザ加
工を行う被加工物が特定の種類の材質、特定のレーザ加
工等に予め定められていれば、マークM自体は必要とな
らない。つまり、上記マークMは、被加工物の加工情報
が直接的、又は間接的に記載されており、この記載され
た加工情報を参照して、被加工物を加工するために用い
るものである。
【0200】上述したマークMは、いわば直接的な加工
情報を記載したものであるが、間接的な加工条件とし
て、被加工物のシリアル番号を記載しておくこともでき
る。この場合、レーザ加工手段100側には、シリアル
番号に対応する、詳細な加工情報を用意しておく必要が
ある。かかる詳細な加工情報は、レーザ加工手段100
の書き換え可能な記憶装置(例えば、RAMや、交換可
能なCD−ROM等の記憶装置)に記憶される。このよ
うに、具体的な加工情報と加工条件としてのシリアル番
号とを、レーザ加工手段100と被加工物とに分離する
ことにより、加工情報だけを後に改良した加工情報と入
れ替えることができる。
【0201】制御手段20から転送されてきた加工デー
タを受信すると、レーザ加工手段100は、この受信し
た加工データを格納する(ステップR2)。具体的に
は、受信された加工データは、入出力ポート113を通
じて、CPU111のメモリ(図示せず。)に格納され
る。
【0202】前記加工データ転送処理が終了すると、制
御手段20は、被加工物のレーザ加工位置への案内移動
を促す信号をレーザ加工手段100に出力する(ステッ
プQ10)。
【0203】そうすると、レーザ加工手段100は、案
内手段により、トレー5をX軸方向、及びZ軸方向に移
動させて、被加工物が収納されているパッケージ15を
レーザ加工位置まで案内する(ステップR3)。
【0204】つづいて、制御手段20は、レーザ加工の
開始を促す信号をレーザ加工手段100に出力する(ス
テップQ11)。
【0205】そうすると、格納されている加工データに
基づき、CPU111は、バス11を介して、レーザ加
工ヘッド123を加工開始位置まで移動させることを促
す命令をコントローラ112に与えるとともに、入出力
ポート113を介して、レーザ発振を促す命令をレーザ
発振ユニット121に与える(ステップR4)。
【0206】そうすると、コントローラ112は、XY
テーブル125のレーザ加工ヘッド123のX軸方向の
移動を担う駆動源であるパルスモータ126と、XYテ
ーブル125のレーザ加工ヘッド123のY軸方向の移
動を担う駆動源であるパルスータ127とを駆動させ
て、加工データに則した移動を行わせる。一方、レーザ
発振ユニット121は、レーザ加工ヘッド123の移動
に同期して、レーザを被加工物Kに向けて発振する。
【0207】因みに、レーザ発振を促す命令は、パルス
信号で達成される。このパルス信号の1パルスごとのデ
ータには、レーザ光を1回照射するときのエネルギー値
や、レーザ光の照射時間等のデータが盛り込まれてい
る。
【0208】コントローラ112によるレーザ加工ヘッ
ド123の移動と、レーザ発振ユニット121からのレ
ーザ発振とは、互いに連係して行われる。この連係制御
は、CPU111が担当する。
【0209】なお、本実施の形態1では、パルスレーザ
を適用した例について説明したが、パルスレーザの他、
既存の変調レーザを適用することもできる。
【0210】上記加工データに基づいた加工が終了する
と、レーザ加工手段100のCPU111は、加工終了
信号を制御手段20に出力する(ステップR5)。
【0211】制御手段20は、レーザ加工手段100か
ら出力された加工終了信号を受信するまで、すなわちレ
ーザ加工が終了するまで待機状態を保ち、次の動作は行
わない(ステップQ12)。
【0212】このとき、観察窓101を通して、被加工
物の加工状況が観察できるようになっている。それゆ
え、使用者を退屈させないようにすることができる。
【0213】被加工物の加工状態を観察している間に、
レーザの漏れがあると、目に影響を与える恐れがある。
【0214】そこで、観察窓101の材質は、レーザを
吸収するような素材で製作して、外部へのレーザの漏れ
を防止するレーザ遮蔽板として機能させることが好まし
い。
【0215】加工終了信号を受信すると、制御手段20
は、被加工物を取り出し位置まで移動させることを促す
信号をレーザ加工手段100に出力する(ステップQ1
3)。
【0216】被加工物を取り出し位置まで移動させるこ
とを促す信号を受信すると、レーザ加工手段100は、
上述した、被加工物の情報が要求された際にトレー5を
レーザ加工位置まで移動させたのと同様の制御でもっ
て、被加工物を収納したパッケージ15を載置した状態
で、トレー5を取り出し位置まで移動させる(ステップ
R6)。
【0217】上記被加工物の取り出し位置までの移動が
終了すると、表示手段26及び音声により、使用者に対
して、被加工物の取り出しを指示するようになってい
る。
【0218】そうすると、使用者は、表示手段26、及
び音声による指示に従って、投入扉104を開け(ステ
ップQ14)、トレー5からレーザ加工が施された被加
工物を取り出す(ステップQ15)。
【0219】このとき、使用者によって被加工物がトレ
ー5から取り出されたかどうかは、上述したセット状態
検知センサで確認される(ステップQ16)。
【0220】その後、制御手段20は、投入扉104が
閉められたことを確認すると、レーザ加工に関連する作
業を終了する(ステップQ17)。
【0221】なお、レーザ加工に関連する作業を終了す
ると、制御手段20は、投入扉104を電気錠105で
施錠する。
【0222】上述したように、本実施の形態1による
と、以下の作用効果を奏する。
【0223】(1)使用者は、被加工物をレーザ加工位
置に直接セットする必要はない。したがって、被加工物
をレーザ加工するに当たり、熟練したオペレータをおく
ことなく、いわば素人の使用者でも、被加工物に対し
て、安全にレーザ加工を施すことができる。
【0224】(2)トレー5をレーザ加工位置まで案内
した段階で、トレー5をX軸方向、Y軸方向、及びZ軸
方向の3点から位置決めするようにしている。したがっ
て、レンズ123Aで絞ったレーザ光を効率よく被加工
物に照射することができるようになる。
【0225】(3)ビデオカメラ25で取り込んだ映像
を再現するレーザ加工が可能となる。
【0226】(4)パッケージ15を開封したか否かの
検知を行えるようにしている。したがって、使用者が勝
手にパッケージ15の中身を入れ替えて、レーザ加工を
行おうとしても、これを防止することができる。その結
果、パッケージ15の中身の入れ替えたことに起因し
て、火災等が発生するのを回避することができる。
【0227】(5)パッケージ15の表面に、レーザ導
入口15D1を設け、レーザ導入口15D1からレーザ
光をパッケージ15内に導入するようになっている。し
たがって、例えば、パッケージ15の素材として、レー
ザ光を吸収するような素材を使用した場合でも、パッケ
ージ15越しにレーザ加工を行うことができる。このよ
うにしたのは、仮に、パッケージ15にレーザ導入口1
5D1を設けないで、パッケージ15越しにレーザ加工
を行おうとすると、パッケージ15の素材として、レー
ザ光を吸収しがたい、特別な素材を使用しなければなら
ず、設計の自由度が阻害されるからである。
【0228】(6)封印シール16の上から被覆シール
15Eを設けるようにしている。したがって、レーザ導
入口15D1から異物が入り、レーザ加工を安定して行
えない等の問題を回避することができる。加えて、封印
シール16が被覆シール15E誤って剥がされるのを未
然に防止することができる。
【0229】(7)パッケージ15に貼り付けられるマ
ークMに被加工物の加工情報を盛り込んでいる。したが
って、パッケージ15の中身の被加工物も種類を変更し
た場合でも、マークのみ変更することで、容易に対応す
ることができる。加えて、レーザ加工領域の大小につい
ても、マークMの情報を変更するだけで、簡単に対応す
ることができる。
【0230】(8)使用者により予め定める料金が投入
されると、被加工物の販売をし、販売された被加工物に
設けられたマークMをセンサ122で読み取ることによ
り、被加工物の加工条件を抽出し、使用者により作成さ
れた加工すべき映像、又は文字等のイメージ電子情報
を、抽出した加工条件に照らして、加工データを作成
し、この作成された加工データに基づいて、被加工物に
レーザ加工を施すようにしている。したがって、被加工
物の素材や形状等の加工条件が変更されても、加工条件
を示すマークMを変更するだけで対応することができ
る。しかも、マークMを読み取ることにより、加工条件
を抽出することができるので、使用者にとって面倒且つ
熟練を要する入力作業を省くことができる。加えて、被
加工物に加工条件に照らし、被加工物に表現するイメー
ジ情報の加工データを作成するようにしているので、被
加工物に適した加工データで加工することができる。例
えば、低出力のレーザ加工でないと火災が発生する恐れ
のある被加工物に対しては、火災にならないレーザ出力
範囲で、レーザ加工データを作成することができ、一方
高出力のレーザ加工でないと印刷ができない被加工物の
場合は、加工ができる範囲で、加工データを作成するこ
とができる。
【0231】(9)使用者によって予め定める料金が投
入されることにより被加工物の販売をした後、被加工物
にレーザ加工を施す前に、表示手段に被加工物のレーザ
加工における注意事項、又は操作方法を表示し、使用者
が表示内容を確認したことを意志表示する入力を行った
後に、被加工物のレーザ加工を開始するようにしてい
る。したがって、使用者にて、注意事項、又は操作方法
が確認されないと、レーザ加工が行われないようにする
ことができる。その結果、使用者は安全にレーザ加工を
施すことができる。
【0232】(10)被加工物は、底部15A、及び蓋
部15Dからなるパッケージ15に収納され、底部15
A、及び蓋部15Dを封印する封印シール16を設ける
とともに、封印シール16での封印状態において、底部
15A、及び蓋部15Dに跨って貼り付けられる封印シ
ール15の表面に導電性素材を薄膜状に設けたパターン
を設け、被加工物にレーザ加工を施す前に、パターンの
底部15Aに貼り付けられている領域と、パターンの蓋
部15Dに貼り付けられている領域との導通状態で、パ
ッケージ15(蓋部15D)の開封状態を検知し、上記
パターン同士の導通により、パッケージ15の開封が検
知された場合には、レーザ加工を行わないようにしてい
る。したがって、使用者がいたずらでパッケージ15の
中身を入れ替えてレーザ加工を行おうとする行為を強制
的に禁止することができる。すなわち、パッケージ15
の中身が入れ替わってしまっていると、正規の被加工物
の加工条件と、いたずらで入れ替えられた被加工物との
加工条件とが一致することは希であり、一致しなかった
場合には、火災等の危険が伴うことも考えられる。しか
し、上述したように、パッケージ15の開封状態を検知
し、パッケージ15が開封された場合には、レーザ加工
を行わないようにすることで、いたずらにより発生する
様々な問題を回避することができる。
【0233】(11)被加工物の販売終了後、使用者が
自動販売機の投入扉104を開け、販売された被加工物
を自動販売機に投入し、投入扉104を閉めた後、投入
扉104が閉じられたことをセンサ106で確認すると
ともに、投入扉104が閉じられたことが確認される
と、投入扉104に施錠をし、少なくともレーザ加工時
は開かないようにしている。したがって、レーザ加工時
に、使用者がレーザへの興味から投入扉を開けて手を差
し入れたり、他の異物をレーザ光路に持っていったりす
る等の行為を強制的に禁止することができる。
【0234】(12)パターンの導通により、パッケー
ジ15の開封が検知された場合には、レーザ加工を行わ
ないこと、又は投入扉104の閉め方が不十分なとき
等、使用者の操作に不備がある場合には、その不備な点
を表示して使用者に知らせるようにすることになってい
る。したがって、使用者は、なぜレーザ加工が中止され
たかを知ることができるとともに、使用者に対して、不
備な点を直す行為を促すことができる。
【0235】実施の形態2. 図33は本発明の実施の形態2に係る自動レーザ加工装
置が適用される自動販売機の内部構成を示す図、図34
は自動レーザ加工装置が適用される自動販売機の外観構
成を示す正面図である。
【0236】図33を参照して、自動販売機本体1内に
は、主として、ストッカ300、シュート8、及びレー
ザ加工手段100が備えられている。ストッカ300
は、自動販売機本体1の前面上部に設けられたショーケ
ース7の裏側に配置されている。このストッカ300に
は、シュート8が下側から接続されている。
【0237】レーザ加工手段100のケーシング内に
は、XYテーブル125、及びパッケージ15を収納す
るための収納部5Aを含むトレー5が備えらており、ケ
ーシングの外側には、レーザ発振ユニット121が備え
られている。このレーザ加工手段100のケーシングの
上面は、図34に示すように、自動販売機本体1の前面
に露出しており、この露出したケーシングの上面に開け
られた観察窓は、透明ガラス100Aで覆われている。
この透明ガラス100Aの左側には、投入窓104Aが
設けられている。
【0238】図34を参照して、ショーケース7の前面
には、選択ボタン21が設けられている。このショーケ
ース7は、図31に示すように、自動販売機本体1に横
軸線を支点として開閉自在に支持されている。それゆ
え、ストッカ300に保管されている被加工物の在庫が
なくなったときには、ストッカ300を開いて、ストッ
カ300内に被加工物を補充することができる。
【0239】図35はレーザ加工手段を部分的に拡大し
て示す平面図である。
【0240】図35を参照して、投入窓104Aとレー
ザ加工手段100との間には、トレー5と、トレー5を
レーザ加工手段100に案内する案内レール6とが設け
られている。この案内レール6には、図示しない案内溝
が形成されており、案内溝にトレー5がスライド自在に
装着されている。それゆえ、使用者は、トレー5の収納
部5Aに被加工物を載置し、レーザ加工手段100側に
向かって、トレー5を案内レール6に沿ってスライドさ
せることにより、被加工物を所定の填め合いで収納部5
Aに収納された状態で、レーザ加工手段100のレーザ
加工位置(図35において、一点鎖線で示す、トレー
5、及び収納部5A参照)に位置決めすることができ
る。このように、トレー5をスライドさせてレーザ加工
手段100のレーザ加工位置に位置決めした状態では、
図31、及び図34に示すように、自動販売機本体1の
前面から見て、トレー5は、XYテーブル125の下側
に入り込んだ状態で保持されることとなる。
【0241】ここで、レーザ加工手段のレーザ加工位置
に被加工物を載置した後のレーザ加工方法について説明
する。
【0242】図36はXYテーブルの平面図、図37は
XYテーブルの側面図である。
【0243】図36、及び図37を参照して、XYテー
ブル125には、第1のミラー121A、及び121B
が備え付けられている。一方、被加工物Kは、トレー5
ごとXYテーブル125の下側に配置されており、この
配置状態で、集光レンズ123Aが被加工物Kに対向し
ている。
【0244】ところで、後述するビデオカメラ25の映
像データに基づき、被加工物Kに対してレーザ光が照射
される。
【0245】このとき、第1のミラー121Aと第2の
ミラー121Bとによって、照射する領域のXY座標を
変更して、被加工物Kの任意箇所にレーザ光を照射する
ことができるようになっている。具体的には、図36に
示すように、Xレール125Aは、自動販売機本体1に
固定されている。このXレール125Aには、Yレール
125BがX軸方向に沿ってスライド自在に取り付けら
れている。そして、Xレール125AとYレール125
Bとの交点には、Yレール125Bに固定された第1の
ミラー121Aが配置されており、この第1のミラー1
21AとY軸方向に沿って同軸上にあるYレール125
B上には、第2のミラー121BをYレール125B上
をY軸方向に沿って移動自在に配置されている。
【0246】なお、レーザ発振ユニット121は、Yレ
ール125Bの移動に同期して、X軸方向に移動自在と
なっている。
【0247】上述のように、第1のミラー121Aと第
2のミラー121Bとを配置することにより、第1のミ
ラー121Aは、Yレール125Bの移動に同期させ
て、レーザ発振ユニット121から発振されるレーザ光
をX軸方向のいずれの場所にも導けるようにしている。
しかも、第2のミラー121Bが、第1のミラー121
Aと同軸上の配置関係を保ちながら、Yレール125B
上をスライドするように構成することにより、第1のミ
ラー121Aで反射したレーザ光を第2のミラー121
BがY軸方向のいずれの場所からZ軸方向に導けるよう
にしている。それゆえ、第2のミラー121Bは、導か
れたレーザ光をZ軸方向に反射し、集光レンズ123A
で集光して、被加工物Kの表面に照射することにより、
レーザ加工を行う。
【0248】なお、第2のミラー121Bと集光レンズ
123Aとは、Y軸方向に沿って一体的に移動するよう
に構成されており、このような移動は、上述したXレー
ル125A上のYレール125Bの移動も含めて、図示
しないパルスモータ等で、後述する制御手段20によっ
て達成される。
【0249】ここに、加工を行うとは、例えば、日本で
広く使用されている、氏名等を押印するための印鑑のよ
うに、被加工物の表面をレーザ光で焼いて凹凸を設ける
とか、半導体電子部品のプラスチックパッケージに刻印
される種類を識別する標識としての印のように、予め樹
脂内に熱により発色する成分(アゾ系染料)を混入させ
ておき、レーザ光によって、文字を印字するとか、被加
工物の表面を下地層と表層との2層構造としておき、表
層部分をレーザ光で剥離して下地層を表面に露出させる
ことである。
【0250】また、特殊なものとしては、スタンプ等に
使われる液体インクを含むスポンジ層と、このスポンジ
層を被覆するとともに、スポンジ層に染み込ませたイン
クを吸収しない、インクを揮発させる性質を有する被覆
層との2層構造からなるスタンプにレーザ光を照射し、
被覆層に極小さい孔を開けて画像を描く等の加工を行う
ことが考えられる。
【0251】図38乃至図40には上述したXYテーブ
ルの変形例が示されている。具体的には、図38は変形
例に係るXYテーブルの平面図、図39は変形例に係る
XYテーブルの側面図、図40は変形例に係るXYテー
ブルの正面図である。
【0252】図38乃至図40を参照して、本変形例で
最も特徴としているのは、上述した第1のミラー121
Aと第2のミラー121Bとで反射したレーザ光の光路
に、レーザ光を吸収する素材からなるカバー121Fを
設けている点である。
【0253】ここに、カバー121Fの素材としては、
アクリル樹脂のように、レーザ光が照射されると、自ら
が変形してレーザ光を吸収するものの他、鉄等、レーザ
光を吸収できるものであれば何でも採用することができ
る。
【0254】上述したように、レーザ光を吸収する素材
から製作されたカバー121Fを設けることは、特に、
図33に示すように、透明ガラス100A越しにXYテ
ーブル125が外部から見えるように構成して、使用者
が被加工物の加工状態を見ることができるようにする場
合には、例えば、埃等が原因で、レーザ光が乱反射をし
て使用者にレーザ光が照射される危険性があり、安全を
期する意味で、特に必要だからである。
【0255】なお、透明ガラスに代えて、アクリル樹脂
を採用するようにすれば、このアクリル樹脂により、レ
ーザ光のエネルギを吸収することができる。そのため、
安全性を更に向上させることができる。
【0256】因みに、本実施の形態2の場合には、第1
のミラー121Aと第2のミラー121Bとで反射され
るレーザ光のエネルギ密度は、人体に影響のない低い程
度で、且つ、被加工物にレーザ光を照射する直前で、集
光して被加工物の加工するに足る程度に設定されてい
る。それゆえ、カバー121Fがなくても、ある程度危
険を回避することができる。
【0257】次に、ストッカについて説明する。
【0258】図41、及び図42にはストッカの構成が
示されている。具体的には、図41はストッカの平面
図、図42はストッカの正面図である。
【0259】図41、及び図42を参照して、ストッカ
300は、複数のパッケージ15(被加工物が収納され
ている。)を前後に列状に積み上げた状態で保管してい
る。具体的には、ストッカ300の前列L1A,L2
A,L3A,L4A,L5A,L6A,L7A、及び後
列L1B,L2B,L3B,L4B,L5B,L6B,
L7Bには、それぞれ、対向する前後列で同じ種類の被
加工物を収納したパッケージ15が積み上げられてお
り、左右方向に並ぶ各前列L1A〜L7A、及び各後列
L1B〜L7Bに積み上げられているパッケージ15内
には、それぞれ、左右方向で隣り合う列ごとに異なる種
類の被加工物Kが収納してある。
【0260】ところで、ショーケース7には、図34に
示すように、ストッカ3に保管されている被加工物の全
種類に対応するサンプルS1〜S5が展示されている。
【0261】使用者がショーケース7を見て、所望の被
加工物を選択ボタン21で選択すると、後述する駆動部
300Aが駆動する。
【0262】そうすると、プッシャ(図示せず)が前後
に移動し、図33に示すシュート8に、選択されたサン
ブルとし対応する被加工物を収納しているパッケージ1
5を押しやる、すなわちパッケージ15を払い出す。
【0263】そうすると、プッシャにて押しやられたパ
ッケージ15は、シュート8の排出通路8C(図33参
照)を介して、払い出し口8Bの近傍に搬送される。
【0264】なお、プッシャは、各前列L1A〜L7
A、及び各後列L1B〜L7Bのいずれか一方の最下部
に配置されている。
【0265】上述のようにして、払い出されたパッケー
ジを示しているが図43である。
【0266】図43はパッケージ内に被加工物が収納さ
れている状態を示す断面図である。
【0267】なお、図43においては、被加工物の一例
として、スタンプを収納した状態を示している。
【0268】図43を参照して、パッケージ5は、
(1)スタンプK3、及びキャップCを収納する底部1
5Aと、(2)底部15A内に収納する前にスタンプK
3、及びキャップCが納められる中パッケージ15B
と、(3)底部15Aの開口を閉塞する蓋部15Dとを
備えている。
【0269】底部15Aは、フラット面15A1を有し
ている。このように、底部15Aにフラット面15A1
を形成しているのは、上述したように、ストッカ300
内にパッケージ15を積み重ねるときに傾いたり、払い
出すときに詰まったりしないように配慮したものであ
る。
【0270】中パッケージ15Bには、スタンプK3、
及びキャップCを所定の填め合いで納めることができる
凹部が設けられている。この凹部の寸法は、レーザ光に
より、パッケージ15内に収納されたスタンプK3を加
工を行うに当たり、パッケージ15との関係において、
多少の振動がスタンプK−3に加わる等しても、レーザ
加工に支障を来さないような所定に位置に、スタンプK
3が必ず収さめられている状態を保つ程度に設定されて
いる。
【0271】蓋部15Dは、払い出し時にパッケージ1
5からスタンプK3が脱落したりするのを予防するもの
であって、平板状に形成されている。この蓋部15Dの
スタンプK3の収納領域に対応する部分には、レーザ加
工の必要なスタンプK3のスタンプ面が露出するよう
に、レーザ光導入口15D1が設けられている。このレ
ーザ光導入口15D1は、パッケージ15内にレーザ光
を導入して、スタンプK3のスタンプ面にレーザ加工を
行うためのものであって、その開口面積は、スタンプK
3(被加工物)の加工に必要な最小限度の大きさにして
おくことが好ましい。これは、レーザ光導入口15D1
の開口から被加工物Kが脱落しないようにするためであ
る。
【0272】上述したように、同一の外形形状を有する
パッケージ15内に収納した状態で、被加工物に対して
レーザ加工を行うようにしているのは、パッケージ15
内に収納する被加工物の形状が変更されても、上述した
トレー5の収納部5Aの形状を変更しないで済むように
するため、及び底部15A、及び蓋部15Dに跨って、
封印シール16を貼り付けておき、この封印シール16
が破れているときには、使用者が所定の被加工物以外の
ものを収納させているものと、後述する制御手段20が
判断して、レーザ加工を行わせない等の安全対策を講じ
やすくするためである。
【0273】また、パッケージ15の複数位置には、認
識マークが設けられており、この認識マークを後述する
トレー5のセンサ5Bが検知することにより、トレー5
の収納部5Aに所定の状態でパッケージ15が収納され
ているかどうかを確認できるようになっている。
【0274】なお、本実施の形態2では、被加工物をパ
ッケージ15内に収納した状態でレーザ加工を行うもの
について説明したが、例えば、トレー5を複数用意して
おき、各トレー5の収納部5Aの形状を被加工物の全種
類と合致させ、所定の填め合いで収納できるようにして
もよい。このようにすれば、パッケージ15から取り出
した被加工物を直接にトレー5の収納部5Aに収納させ
て、レーザ加工を行うことができる。
【0275】図44は自動レーザ加工装置が適用される
自動販売機の電気的構成を示すブロク図である。
【0276】図44を参照して、制御手段20は、それ
ぞれ、コインセレクタ2、トレー5のセンサ5B、選択
ボタン21、カメラ25、表示手段26、操作ボタン2
7、レーザ加工手段100、ストッカ300の駆動部3
00A、ストッカ300のエンプティセンサ300C、
及びエンプティセンサ300Cで認識したエンプティ状
態を表示するエンプティランプ3Dが電気的に接続され
ている。
【0277】制御手段20には、コインセレクタ2、ト
レー5のセンサ5B、選択ボタン21、カメラ25、操
作ボタン27、及びストッカ300のエンプティセンサ
300Cからの各信号が与えられており、これら各信号
に基づいて、制御手段20は、それぞれ、表示手段2
6、レーザ加工手段100、ストッカ300の駆動部3
00A、及びエンプティランプ3Dを制御する。
【0278】図45、及び図46は自動レーザ加工装置
が適用される自動販売機の制御の流れを示すフローチャ
ートである。
【0279】図45、及び図46を参照して、まず、電
源がONされると(ステップS30)、制御手段20
は、表示手段26に対して、デモンストレーション画面
を表示させるための命令を与え、この命令に基づき、表
示手段26は、かかるデモンストレーション画面を表示
する(ステップS31)。
【0280】なお、デモンストレーション画面として
は、本実施の形態2で行える様々な遊び方が表示された
り、宣伝広告情報等が表示されたりする。
【0281】次に、コインセレクタ2にて、コイン投入
口2Bから予め定める料金に相当するコインが投入され
たことが検知されると(ステップS32)、制御手段2
0は、表示手段26に対して、使用者にどの被加工物に
レーザ加工を施すのかを選択することを指示させる画面
を表示させるための命令を与え、この命令に基づいて、
表示手段26は、かかる指示画面を表示する(ステップ
S33)。
【0282】そして、使用者が表示手段26に表示され
ている指示画面を見て、選択ボタン21を操作して好み
の被加工物を選択すると(ステップS34)、制御手段
20は、ストッカ300に対して、選択対象の被加工物
Kを払い出させるための命令を与え、この命令に基づい
て、ストッカ300は、選択対象の被加工物Kが収納さ
れているパッケージ15を払い出す(ステップS3
5)。
【0283】なお、上述したのように、選択ボタン21
で選択するものの他、上記表示手段26に被加工物Kを
映像を表示し、操作ボタン27により選択操作するよう
にしてもよい。
【0284】上記パッケージ15の払い出しが終了する
と、制御手段20は、表示手段26に対して、パッケー
ジ15をトレー5の収納するように指示するセッティン
グ画像を表示させるための命令を与え、この命令に基づ
いて、表示手段26は、かかるセッティング画像を映し
出す(ステップS36)。
【0285】そうすると、使用者は、表示手段26に表
示されているセッテイング画面を見て、トレー5にパッ
ケージ15をセットする。
【0286】なお、上記セッテイング画面としては、パ
ッケージ15のセットの仕方や、レーザ光による加工を
行うために必要な注意事項等を表示するようにしてい
る。このような注意事項は、映像だけでなく、音声でも
使用者に知らせるようにする方が安全性の観点からより
好ましい。
【0287】その後、制御手段20は、トレー5のセン
サ5Bからの検知信号に基づき、パッケージ15のトレ
ー5への載置が終了したことを確認すると(ステップS
37)、制御手段20は、表示手段26に対して、後述
するビデオカメラ25で撮影した映像と合成する、前景
や背景等の枠フレーム、又はフレームの種類を選択する
ように指示する合成フレーム選択画面を表示させるため
の命令を与え、この命令に基づいて、表示手段26は、
かかる合成フレーム選択画面を表示する(ステップS3
8)。
【0288】そして、表示手段26に表示されている合
成フレーム選択画面を見た使用者にて、操作ボタン27
が操作されたことが確認されると(ステップS39)、
制御手段20は、表示手段26に対して、ビデオカメラ
25による撮影を開始するのでポーズを取るように指示
する撮影指示画面を表示させるための命令を与え、この
命令に基づいて、表示手段26は、かかる撮影指示画面
を表示する(ステップS40)。
【0289】次に、表示手段26に表示された撮影指示
画面を見た使用者にて、操作ボタン27が操作されたこ
とが確認されると(ステップS41)、制御手段20
は、表示画面26に対して、先に選んだフレームと今撮
影した映像とを合成した合成映像画面を表示させるため
の命令を与え、この命令に基づいて、表示手段26は、
かかる合成映像画面を表示する(ステップS42)。
【0290】そして、制御手段20は、表示手段26に
表示された合成映像画面42を確認した使用者にて、操
作ボタン27のNG操作が行われるか否かの判別を行う
(ステップS43)。ここで、制御手段20は、操作ボ
タン27のNG操作がなされたことを確認すると、ステ
ップS40に戻り、再び、表示手段26に撮影指示画面
を表示させる。一方、制御手段20は、操作ボタン27
のOK操作がなされたことを確認すると、レーザ加工手
段100を駆動させて、被加工物に対して、上述した合
成映像を再現するためのレーザ加工を開始させる(ステ
ップS44)。このとき、制御手段20は、レーザ加工
処理中を表示する画面を表示手段26に表示させる。
【0291】なお、レーザ加工している間は、パッケー
ジ15が取り出せないように、投入窓104Aを自動的
にロックする等して、安全処理を行うようにしておくの
が好ましい。
【0292】その後、レーザによる加工/印刷が終了す
ると、制御手段20は、表示手段26に対して、加工/
印刷終了、及び被加工物の取り出しを指示する取り出し
指示画面を表示させるための命令を与え、この命令に基
づいて、表示手段26は、かかる取り出し指示画面を表
示する(ステップS45)。
【0293】最後に、制御手段20は、トレー5のセン
サ5Bからの検知信号に基づき、被加工物が取り出され
たことを確認すると(ステップS46)、制御手段20
は、上述した最初のデモンストレーション画面を表示手
段25に表示させる。
【0294】なお、その他の構成は、実施の形態1とほ
ぼ同様である。
【0295】上述したように、本実施の形態2による
と、以下の作用効果を奏する。
【0296】(1)ストッカ300に保管されている被
加工物は、使用者により予め定める料金が投入される
と、レーザ加工に供されるべく、ストッカ300から払
い出されるようになっている。したがって、使用者は、
被加工物をわざわざ持ち込んでレーザ加工を行う必要は
ない。加えて、レーザ加工を行う際に、予め定められた
レーザパワーに適合した被加工物がストッカ300から
払い出されるので、使用者は、ストッカ300から払い
出された被加工物がレーザ加工に適合したものか否かの
判断を行う必要もない。
【0297】(2)使用者が被加工物を投入窓104か
ら投入して、トレー5に収納させ、このトレー5に被加
工物を収納した状態で、レーザ加工手段100側にスラ
イドさせて、レーザ加工位置に位置決めできるように構
成している。したがって、使用者は、簡単に被加工物に
レーザ加工を施すことができる。
【0298】(3)使用者は、ストッカ300から好み
の被加工物を選択的に払い出し、この払い出した被加工
物をトレー5に収納するようになっている。したがっ
て、異種形状の被加工物であっても、レーザ加工手段1
00によって加工することができる。
【0299】(4)形状の被加工物に対応できるよう
に、トレー5の収納部5Aを予め複数種類用意しておく
ことなく、1つのトレー5に被加工物を外形形状が統一
されたパッケージ15に収納した状態で載置し、被加工
物をパッケージ15に収納したままの状態で、レーザ加
工手段100により加工するようになっている。加え
て、パッケージ15は、形状の相異なる被加工物を所定
の填め合いで収納できるようになっている。したがっ
て、被加工物の形状を変更する場合でも、パッケージ1
5を変更するだけで対応することができる。
【0300】(5)オカメラ25で撮影した映像を表示
手段26で確認しつつ、ビデオカメラ25で撮影した映
像情報に基づいて、レーザ加工手段100により被加工
物に加工を施すことができる。
【0301】(6)販売機本体1にレーザ発振ユニット
121を固定するとともに、2つのミラー121A,1
21Bを使用して、被加工物に対して、文字、又は映像
を印刷する等の加工を自在に施すことができる。
【0302】(7)レーザを被加工物に可及的に近づけ
た状態で集光レンズ123Aにより集光するようになっ
ている。したがって、例えば、第1のミラー121A、
又は第2のミラー121Bで反射するレーザ光をエネル
ギ密度の低いものとしておき、被加工物の直前で絞るこ
とができる。その結果、安全性が向上する。
【0303】(8)パッケージ15の蓋部15Dに、レ
ーザ光を導入口15D1を形成している。したがって、
レーザ光が蓋部15Dを燃焼させて、火災等の原因にな
ることを回避することができる。
【0304】(9)使用者が勝手に、パッケージ15の
中身をレーザ加工に適さない、他の被加工物に変更した
ことが分かるようになっている。したがって、レーザ加
工に適さない他の被加工物を加工する際に発生するであ
ろう事故等を未然に防止することができる。
【0305】実施の形態3. 図47は本発明の実施の形態3に係る自動レーザ加工装
置が適用される自動販売機のストッカの縦断側面図、図
48は自動レーザ加工装置が適用される自動販売機のス
トッカの正面図、図49は自動レーザ加工装置が適用さ
れる自動販売機のストッカの平面図である。
【0306】図47乃至図49を参照して、本実施の形
態3の自動販売機のストッカ300は、制御手段20に
て、使用者により予め定める料金が投入されたことが確
認されると、保管しているパッケージ15を払い出すた
めの準備態勢をとるようになっている。
【0307】ストッカ300には、収納部301,30
2,303,304,305,306,307,30
8,309,310,311,312,313,314
が上下方向に沿って配置されている。
【0308】収納部301〜314には、平面から視て
ほぼ4角形形状を有しており、且つ、軸方向に沿って貫
通している収納領域が形成されている。これら各収納部
301〜314には、それぞれ、同一の厚みを有する複
数のパッケージ15を積み重ねた状態で収納されてい
る。
【0309】図49を参照して、収納部301の後方に
は、収納部314が配置されている。収納部302の後
方には、収納部313が配置されている。収納部303
の後方には、収納部312が配置されている。収納部3
04の後方には、収納部311が配置されている。収納
部305の後方には、収納部310が配置されている。
収納部306の後方には、収納部309が配置さてい
る。収納部307の後方には、収納部308が配置され
ている。収納部302と収納部313の間、収納部30
3と収納部312との間、収納部304と収納部311
との間、収納部305と収納部310との間、収納部3
06と収納部309との間、及び収納部307と収納部
308との間には、それぞれ、分離壁315が設けられ
ており、この分離壁315によって、各一対の収納部3
02,313、収納部303,312、収納部304,
311、収納部305,310、収納部306,30
9、及び収納部307,308は、それぞれ、前後に隔
てられている。
【0310】さらに、上述した収納部301〜314の
うち、前後一対の収納部(例えば301と314)ごと
に、1つのプッシャ300Bが設けられている。各プッ
シャ300Bは、収納部の底面300Eに取り付けられ
ている。この底面300Eには、プッシャ300Bを前
後方向に移動自在に案内するために十分な長さを有する
孔300Dが設けられている。この孔300Dは、プッ
シャ300Bの移動方向に沿って形成されている。
【0311】各分離壁315の最下部には、それぞれ、
プッシャ300Bを移動させるための孔315Aが設け
られており、これら各孔315Aを通って、プッシャ3
00Bが分離壁315を越えて移動するようになってい
る。
【0312】因みに、プッシャ300Bを移動させるた
めの孔315Aは、プッシャ300Bが移動できるだけ
の厚みとするとともに、パッケージ15より薄い厚みと
する必要がある。このように、孔315Aをパッケージ
15より薄い厚みとする必要があるのは、孔315Aに
パッケージ15がかみこんでトラブルの原因となる可能
性があるからである。それゆえ、図46、及び図47に
示すように、プッシャ300Bを移動させるための孔3
15Aの厚みは、パッケージ15の厚みH、及びhより
小さく、プッシャ300Bの厚みより大きく設定されて
いる。
【0313】プッシャ300Bの移動方向に沿う各収納
部301〜314の壁には、それぞれ、開口301A、
302A,303A,304A,305A,306A,
307A,308A,309A,310A,311A,
312A,313A,314Aがも設けられている(図
46に開口312Aのみが表されている。)。各開口3
01A〜314Aは、収納が予定されるパッケージ15
の最大厚さH、又はhと同程度の厚みH’、又はh’を
有している。
【0314】なお、本実施のの形態3では、パッケージ
15の厚さをHのものと、それより薄いhの2種類とし
ているが、これに限らず、前後一対の収納部(例えば、
303と312)ごとに、異なる厚みのパッケージ15
を収納するようにしてもよい。
【0315】各開口301A〜314Aには、収納する
パッケージ15の厚みH、及びhに対応させて、各開口
301A〜314Aの厚みをH’とh’との2種類に設
定するための開口変更手段320が備えられている。
【0316】なお、H、及びhと、H’、及びh’との
関係は、H≦H’<2H、及びh≦h’<2hの双方を
満たすように設計されている。このように、各収納部3
01〜314に収納するパッケージ15の2倍の厚みよ
り、パッケージ15を収納するための開口面積を小さく
しているのは、2個のパッケージ15が一度にシュート
8へ払い出されないようにするためである。
【0317】図47、及び図48を参照して、プッシャ
300Bを移動自在とするための手段、すなわちストッ
カ300の駆動部300Aは、(1)ストッカ300の
底面300Eの下方に設けられており、前後方向に移動
可能な無端状のベルト317Aと、(2)ベルト317
Aが巻き掛けられる一対のプーリ317と、(3)一方
のプーリ317を回転駆動させるための駆動原318と
を備えている。ベルト317Aには、孔300Dを介し
て、プッシャ300Bが固定されている。それゆえ、プ
ッシャ300Bは、ベルト317Aと一体的に移動する
こととなる。
【0318】なお、駆動原318の駆動は、制御手段2
0によって制御される。
【0319】本実施の形態3では、各収納部301〜3
14の前後壁が、それぞれ、開口変更手段320を兼ね
ている。
【0320】各収納部301〜314の後壁は、ストッ
カ300の後ろ板300Fに形成された複数の長孔30
0F1に、板状の第1の開口変更手段320Aのフック
部320A1を係合させ、この係合位置を変更すること
により、開口(例えば、312A)の厚みをH’、又は
h’に変更するようになっている。一方、各収納部30
1〜314の前壁側には、第2の開口変更手段320B
が設けられている。
【0321】第2の開口変更手段320Bは、(1)棒
状に形成されており、前側の各収納部31〜307の全
長に渡って延ばされた上下一対の固定軸320B1と、
(2)固定軸320B1に着脱自在に装着されるスカー
ト部320B2とを備えている。それゆえ、第2の開口
変更手段320Bは、スカート部320B2を備えるか
否かによって、開口の高さをH’、又はh’に変更でき
るようになっている。具体的には、スカート部320B
2を装着しない場合には、開口の高さはH’となり、一
方スカート部320B2を装着した場合は、開口の高さ
はh’となる。
【0322】なお、分離壁315は、図49において一
点鎖線で示すように、軸315Bを中心に前後に倒すこ
とができるように構成されている。
【0323】加えて、分離壁315は、不用意に軸31
5Bを中心に倒れないように、磁石等の固定手段315
Cによってストッカ300に固定されている。
【0324】また、前方側の収納部301〜307の左
右壁には、複数の突部301B,302B,303B,
304B,305B,306B,307Bが形成されて
おり、一方前壁321には、切り欠き321Aが形成さ
れている。それゆえ、切り欠き321Aを突部301B
〜307Bに係合させることによって、前壁321を着
脱自在に装着できるようになっている。このように、前
壁321を着脱自在にしたり、分離壁315を回動自在
に構成しているのは、ストッカ300に対して、パッケ
ージ15を追加収納したり、入れ替えができるようにす
るためである。
【0325】ここで、ストッカのパッケージの払い出し
動作について説明する。
【0326】サンプルケース7に展示されているサンプ
ルから被加工物Kを選択するための選択スイッチ21の
操作入力があると、選択されたサンプルに対応する被加
工物Kを収納したパッケージ15を積み重ねて収納して
いる収納部からパッケージ15が一つずつ払い出され
る。
【0327】かかる払い出しは、駆動源318によって
プーリ317を回転させ、このプーリ317の回転力に
よりベルト317Aを移動させることにより達成され
る。このように、ベルト317Aを移動させると、プッ
シャ300Bがベルト317Aと一体的に移動する。
【0328】そうすると、プッシャ300Bは、移動方
向の前方に位置する開口からパッケージ15を前後方向
に押しやって払い出す。
【0329】この際、プッシャ300Bは、前後方向に
沿って設けられた摺動棒316A(図47、及び図49
参照)に摺動しながら前後に動く。それゆえ、プッシャ
300Bが移動するときには、左右方向へのの移動が規
制されることとなる。上述した払い出しを、一対の収納
部303,312を例にとって、更に詳しく説明する。
【0330】図47を参照して、収納部303には、複
数のパッケージ15が積み重ねられて収納されており、
このパッケージ15の最下部には、プッシャ300Bが
位置している。そして、もう一方の収納部312にも、
パッケージ15が積み重ねられて収納されており、最下
部のパッケージ15は、プッシャ300Bを移動させる
ための孔15Aを介して、プッシャ315と対向して配
置されている。この収納部312の最下部には、プッシ
ャ300Bは位置していない。この状態から、制御手段
20によって、駆動源318を駆動させると、プッシャ
300Bは、収納部312側に移動し、対向するパッケ
ージ15を開口312Aから外部に押しやる。この押し
やられたパッケージ15は、シュート8を通じて、払い
出される。払い出しが完了すると、プッシャ316は、
収納部312に収納されるパッケージ15の最下部に戻
り、次の駆動源318の駆動時には、収納部303に収
納された最下部のパッケージ15を、上述したのと同様
に、開口303Aから外部に押しやり、次の払い出しを
行う。このように、前後一対の収納部(例えば、303
と312)から交互にパッケージ15を払い出すように
なっている。それゆえ、前後一対の収納部には、同一の
被加工物Kを納めたパッケージ15を収納しておく必要
がある。
【0331】一方、ストッカ300にパッケージ15を
追加収納させる場合は、まず、自動販売機本体1に設け
られた扉を開け、前壁321を取り外した後、分離壁3
15を前方に倒す。この倒した状態で、後ろ側の収納部
308〜314にパッケージ15を収納する。
【0332】パッケージ15の後ろ側の収納部308〜
314への収納が終わった段階で、倒した状態の分離壁
315を元に戻し、固定手段315Cで固定する。続い
て、前方側の収納部301〜307にパッケージ15を
収納する。パッケージ15の前方側の収納部301〜3
07への収納が終わった段階で、前壁321の切り欠き
321Aに突部301B〜307Bを係合させて固定
し、扉を閉める。
【0333】なお、その他の構成は、実施の形態1とほ
ぼ同様である。
【0334】上述したように、本実施の形態3では、開
口変更手段320により、各収納部301〜314の開
口面積を収納すべきパッケージ15の厚みに応じて適宜
変更することができるようになっている。したがって、
厚みの異なる複数種類のパッケージ15を払い出すこと
ができる。
【0335】図60及び図61に示すのはストッカの変
形例である。上述した自動レーザ加工装置は、主に遊技
場や店先に置かれ、店の開店や閉店時に当該自動レーザ
加工装置を移動させて使用される。このような移動は、
たばこの自動販売機等の屋内外に設けられる装置にはな
い使用形態である。
【0336】上述したように頻繁に移動させる際の振動
や、自動レーザ加工装置の設置前における運搬時の振動
などで、前述した開口303Aや312Aからパッケー
ジ15が脱落する問題が生じる可能性がある。このよう
な問題を解消すべくなされたのがこの変形例である。
【0337】この変形例では、上述した脱落を防止する
ために脱落防止手段を採用している。以下に説明する脱
落防止手段は、一例を示したもので、以下に説明する脱
落防止手段の他にも種々の構成を採用できるのは勿論で
ある。
【0338】図60及び61に示すように、この脱落防
止手段は、スライダ300Bの首部300B1と一体的
に接続され、スライダ300Bの進退方向と直交する方
向に張り出した係合部300B2と、この係合部300
B2が前記スライダ300Bと一体的に進退する際に、
係合部300B2の一部がロック体300H、300J
に係合して、収納部の底部300Eに設けられたロック
孔300E1からロック体300H、300Jのロック
片300H1、300J1を出没させるような構成とし
ている。
【0339】前記ロック片300H1、300J1がロ
ック孔300E1から突出している時に振動ら発生した
場合でも、パッケージ15の側面がロック片300H
1、300J1と接触し、開口314Aや303Aから
パッケージ15が脱落して予期せぬパッケージ15の払
い出しが行われるような恐れを解消できる。
【0340】前記ロック体300H、300Jはそれぞ
れ板バネで構成されており、一端は底板300Eにネジ
300H2、300Jで間接的に固定され、他端にはロ
ック片300H1、300J1がそれぞれ形成されてい
る。そして、常時は、ロック体300H、300Jの弾
性により、前記ロック孔300E1からロック片300
H1、300J1が突出するようになっており、前記係
合部B2が図60の左から右に矢印方向に移動するにつ
れ、その一部がロック体300H、300Jの傾斜部3
00H3に係合し、2点鎖線で示すように、ネジ300
H2、300J2で固定される一端を支点としてロック
片300H1、300J1がロック孔300E1から後
退するような構成となっている。 実施の形態4. 図50は本発明の実施の形態4に係る自動レーザ加工装
置が適用される自動販売機のレーザ加工手段の要部構成
を簡略化して示す図、図51は図50(c)のXXXX
XIc矢視図である。
【0341】なお、図50、及び図51では、被加工物
としてスタンプK3を例に挙げて表している。
【0342】図50、及び図51を参照して、本実施の
形態4の自動販売機の特徴は、使用者がスタンプK3を
レーザ加工部120の上方に配置された一対の案内レー
ル1000に沿ってスライドさせると、スタンプK3が
レーザ加工位置に案内されるとともに、スタンプK3が
レーザ加工位置に案内された段階で、レーザ加工部12
0のレンズ123A(図50、及び図51には表れてい
ない。)の光軸方向(Z軸方向)、及びレンズ123A
の光軸方向と直交する平面(XY平面)(図4参照)に
おけるスタンプK3の位置決めを行うようにした点にあ
り、その他の構成は、実施の形態1とほぼ同様である。
【0343】図50を参照して、レーザ加工部120
は、レーザ加工手段100のケーシング内の予め定める
位置に配置されている。
【0344】レーザ加工手段100のケーシングの上面
には、スタンプK3にレーザ加工を行うための孔100
1が設けられている。この孔1001は、レーザ加工部
120を包含するケーシングの上面の予め定める領域に
おいて、予め定める開口面積をもって形成されている。
【0345】一対の案内レール1000は、スタンプK
3をスライド自在に案内するものであって、スタンプK
3の案内方向に沿って、レーザ加工手段100のケーシ
ングの上面に取り付けられている。各案内レール100
の長さは、孔1001の開口長さよりも十分に長く設定
されている。各案内レール1000は、図51に示すよ
うに、スタンプK3の幅寸法に対応した間隔をあけて配
置されている。これら案内レール1000は、L字形に
形成されており、案内レール1000の折り曲げらた先
端部1000aがスタンプK3の両側面に設けられた窪
み部K3−10に係合するようになっている。それゆ
え、先端部1000aと窪み部K3−10との係合によ
って、スタンプK3は、レーザ加工位置に位置した際
に、案内方向と直交する方向、すなわち案内方向に対し
て上下左右方向への位置ズレが防止されることとなる。
【0346】図50を参照して、レーザ加工を行うため
の孔1001内には、(1)スタンプK3がレーザ加工
位置に位置した際に、スタンプK3に接触して案内開始
方向(R方向)への位置ズレを防止するためのものであ
って、バネ1002の弾性力により上方に移動可能とさ
れている接触子1003と、(2)スタンプK3がレー
ザ加工位置に位置した際に、スタンプK3に接触して案
内終了方向(L方向)への位置ズレを防止するためのも
のであって、バネ1004の弾性力によって案内開始方
向(R方向)に移動可能とされている押圧体1005と
が備えられている。
【0347】バネ1002の一端は、接触子1003の
下面に取り付けられており、他端は、レーザ加工手段1
00のケーシングの適所に取り付けられている。
【0348】接触子1003は、レーザ加工部120よ
りもスタンプK3の案内開始位置側に配置されており、
接触子1003の上部は、図51に示すように、定常状
態にあるときには、一対の案内レール1000の間で孔
1001の孔壁に接触しながら孔1001から突出して
いる。
【0349】接触子1003の上部は、図50に示すよ
うに、スタンプK3の案内開始位置に向かって下り勝手
に傾斜したテーパ面を呈している。それゆえ、レーザ加
工位置に向かって、スタンプK3を案内レール1000
に沿ってスライドさせる際に、スタンプK3は、円滑に
スライドされることとなる。
【0350】バネ1004の一端は、押圧体1005の
後面に取り付けられており、他端は、孔1001の孔壁
に取り付けられている。
【0351】押圧体1005は、レーザ加工部120と
案内レール1000との間において、接触子1003よ
りもスタンプK3の案内終了位置側に配置されている。
この押圧体1005は、(1)バネ1004の弾性力に
よって案内開始方向(R方向)に移動可能とされてお
り、平板状に形成された基部1005aと、(2)基部
1005aの前面に取り付けられており、スタンプK3
の案内時にスタンプK3に接触する押圧片1005bと
を備えている。この押圧片1005bの上部は、一対の
案内レール1000の間で孔1001から突出してい
る。
【0352】なお、バネ1004の弾性力は、図50
(c)に示すように、押圧体1005を案内終了方向
(L方向)に向かって押しきったときに、スタンプK3
がレーザ加工部120の直上に位置する、すなわちレー
ザ加工位置に位置するように設定されている。
【0353】ここで、レーザ加工手段の案内動作、及び
位置決め動作について説明する。
【0354】まず、図50(a)に示すように、案内開
始側(R側)からスタンプK3の窪み部K3−10に案
内レール1000の先端部1000aを係合させなが
ら、レーザ加工位置、すなわちL方向に向かって、スタ
ンプK3を案内レール1000に沿ってスライドさせ
る。
【0355】そうすると、スタンプK3は、接触子10
03に接触する。
【0356】さらに、スタンプK3のスライドを継続す
ると、スタンプK3は、接触子1003の上部に乗り上
げながら、接触子1003を上方から押圧するととも
に、押圧体1005の押圧片1005bに接触する。
【0357】このとき、接触子1003は、バネ100
2の弾性力に抗して下降し、レーザ加工を行うための孔
10001内に没入する。
【0358】さらに、押圧体1005を押しつけなが
ら、スタンプK3のスライドを継続すると、図50
(b)に示すように、押圧体1005は、バネ1004
の弾性力に抗して、案内終了位置方向(L方向)に向か
って移動する。
【0359】このとき、接触子1003は、スタンプK
3の上方からの押圧力を受け続けているので、レーザ加
工を行うための孔1001内に没入したままである。
【0360】さらに、押圧体1005を案内終了方向
(L方向)に向かって押しきるまで、スタンプK3のス
ライドを継続すると、スタンプK3は、接触子1003
を乗り越えて、レーザ加工位置(レーザ加工部120の
直上位置)に案内される。
【0361】そうすると、図50(c)に示すように、
押圧体1005の押圧片1005aは、スタンプK3の
前面に対して弾発的に接触し、一方接触子1003は、
スタンプK3からの押圧力から解放されるので、バネ1
002の弾性力により、レーザ加工を行うための孔10
01の孔壁に接触しながら上方に押し上げられ、スタン
プK3の後面に接触する。
【0362】すなわち、スタンプK3がレーザ加工位置
に案内された段階では、スタンプK3の前面、及び後面
は、押圧体1005の押圧片1005a、及び接触子1
003によって、前後方向に位置決めされ、一方スタン
プK3の左側面、及び右側面は、案内レール1000の
先端部1000aとスタンプK3の窪み部K3−10と
の係合によって、上下左右方向に位置決めされることと
なる。
【0363】上述したように、本実施の形態4による
と、使用者がスタンプK3を案内レール1000に沿っ
てスライドさせる、といった簡単な操作を行うだけで、
スタンプK3をレーザ加工位置に案内することができる
とともに、スタンプK3がレーザ加工位置に案内された
段階で、レーザ加工部120のレンズ123Aの光軸方
向(Z軸方向)、及びレンズ123Aの光軸方向と直交
する平面(XY平面)におけるスタンプK3の位置決め
を行うことができる。加えて、わざわざ、スタンプK3
を載置するためのトレー5を設ける必要がなくなる。そ
の結果、部品点数の削減に貢献し得る。
【0364】実施の形態6. 図53は本発明の実施の形態6に係る自動レーザ加工装
置が適用される自動販売機のレーザ加工手段の一部を横
断して示す平面図、図54は自動レーザ加工装置が適用
される自動販売機のレーザ加工手段の一部を縦断して示
す右側面図、図55は図54のXXXXIV矢視図であ
る。
【0365】図53乃至図55を参照して、本実施の形
態6の自動販売機に係るレーザ加工手段100の特徴と
する点は、トレー5に被加工物(パッケージ15内に収
納されている。)を固定した状態で、レーザ加工手段1
00のレーザ加工位置まで案内させる案内機構の構成、
及びレーザ加工ヘッド123の移動機構の構成にあり、
その他の構成は、実施の形態1とほぼ同様である。
【0366】上述した案内機構は、(1)X軸方向に沿
って延びており、外側からトレー5がX軸方向に沿って
スライド自在に嵌め込まれるネジ軸3000と、(2)
ネジ軸3000に出力軸が結合されており、ネジ軸30
00を回転駆動させるためのサーボモータ3001と、
(3)ネジ軸3000を挟んでネジ軸3000に沿って
延びており、トレー5をX軸方向に沿って案内する左右
一対のトレー案内棒3002と、(4)基台102上に
設置されており、ネジ軸3000、及び案内棒3002
を支持する支持テーブル3004と、(4)トレー5の
一側側面に取り付けられた識別媒体3005と、(5)
支持テーブル3004の上面において、レーザ加工位置
に対応する位置に取り付けられており、識別媒体300
5の通過を無接点で検知する透過型フォトインタラプタ
3006とを備えており、サーボモータ3001を駆動
させることによって、レーザ加工位置に向かって、トレ
ー5をX軸方向に沿って移動させ、フォトインタラプタ
3006が識別媒体3005の通過を検知したときに、
サーボモータ3001の駆動を停止させるようになって
いる。
【0367】なお、本実施の形態6では、トレー5をレ
ーザ加工位置に案内するために、サーボモータ300
1、及びフォトインタラプタ3006を採用して、フォ
トインタラプタ3006が識別媒体3005の通過を検
知した時点で、サーボモータ3001の駆動を停止させ
て、トレー5がレーザ加工位置に確実に停止するように
しているが、パルスモータを採用して、予め定めるパル
ス数をカウントした時点で、パルスモータの駆動を停止
するようにしても、レーザ加工位置にトレー5を確実に
停止させることができる。
【0368】図53、及び図55を参照して、上述した
レーザ加工ヘッド123の移動機構は、(1)レーザ加
工ヘッド123が取り付けられており、Y軸方向に沿っ
てスライドするスライダ3007と、(2)Y軸方向に
沿って延びるとともに、スライダ3007が外側から嵌
め込まれており、スライダ3007をY軸方向に沿って
案内する上下一対のヘッド案内棒3008と、(3)各
トレー案内棒3002を挟んで支持テーブル3004か
ら上方に向かって立設されており、各ヘッド案内棒30
08を支持する左右一対の支柱3009と、(4)一方
の支柱3009にL字形アングル3010aを介して取
り付けられたパルスモータ3011と、(5)パルスモ
ータ3011の出力軸に回転可能に取り付けらており、
この出力軸と一体的に回転する駆動プーリ3012と、
(6)他方の支柱3009にL字形アングル3010b
を介して取り付けられており、回転軸3013を中心に
回転する従動プーリ3014と、(7)スライダ300
7が取り付けられるとともに、プーリ3012,301
4に巻き掛けられており、Y軸方向に移動可能な無端状
のベルト3015とを備えており、パルスモータ301
1を駆動させることによって、レーザ加工ヘッド123
をY軸方向に沿って往復移動させるようになっている。
【0369】なお、支持テーブル3004の側方には、
レーザ発振ユニット121がX軸方向に沿って配置され
ている。
【0370】ここで、トレーの案内動作、及びレーザ加
工ヘッドの移動動作について説明する。
【0371】トレー5の嵌合凹部5Aに対するパッケー
ジ15のセットが完了した時点で、、サーボモータ30
01を駆動させると、トレー5は、トレー案内棒300
2に沿って、ホームポジションからレーザ加工位置に向
かって移動する。
【0372】トレー5のレーザ加工位置への移動に伴っ
て、フォトインタラプタ3006が識別媒体3005の
通過を検知すると、サーボモータ3001の駆動は停止
する。
【0373】そうすると、トレー5の移動が終了し、ト
レー5は、レーザ加工位置に停止することとなる。
【0374】トレー5のレーザ加工位置への案内が終了
すると、レーザ発振ユニット121からのレーザ発振に
同期させて、パルスモータ3011を駆動させる。
【0375】そうすると、レーザ加工ヘッド123は、
ヘッド案内棒3008に沿って、ホームポジションから
トレー5にセットされている被加工物の加工領域に向か
って移動する。
【0376】このとき、案内機構側のサーボモータ30
01を駆動させることによって、トレー5をX軸方向に
沿って移動させる。その結果、トレー5、及びレーザ加
工ヘッド123の両者が相対的に移動することとなる。
【0377】なお、レーザ発振ユニット121から発振
されたレーザ光は、まず、図54に二点鎖線で示すよう
に、レーザ発振ユニット121のレーザ発振側に設けら
れた第1のミラー3016によって、上向きに照射方向
が変更される。その後、レーザ光は、図53に二点鎖線
で示すように、第1のミラー3016の上方に設けられ
た第2のミラー3017によって、X軸方向に沿いなが
ら、支柱3009に設けられた第3のミラー3018に
導かれ、この第3のミラー3018によって、レーザ加
工ヘッド123の反射ミラー123Bに向かって、ヘッ
ド案内棒3008と平行に導かれる。このように反射さ
れたレーザ光は、図55に示すように、レーザ加工ヘッ
ド123の反射ミラー123Bによって、下向きに照射
方向が変更された後、レンズ123A(図53乃至図5
5に表れていない。)を介して集光されて、被加工物に
照射される。
【0378】上述したように、本実施の形態6にでは、
サーボモータ3001を駆動させることによって、トレ
ー5をレーザ加工手段100のレーザ加工位置に向かっ
てX軸方向に移動させ、トレー5がレーザ加工位置に達
したことを光学的に検知した時点で、サーボモータ30
01の駆動を停止させるようになっている。したがっ
て、トレー5をレーザ加工位置に案内する際には、確実
にトレー5をレーザ加工位置に停止させることができ
る。加えて、案内機構としては、1つの駆動源で所期の
機能を十分に発揮でき、且つ、上述した実施の形態1の
案内機構のように、リンク機構は必要ない。その結果、
案内機構の構成は、実施の形態1の案内機構に比べて、
簡単となる。
【0379】また、パルスモータ3011を駆動させる
ことによって、レーザ加工ヘッド123をY軸方向に沿
って往復移動させる際に、案内機構側のサーボモータ3
001を駆動させることによって、トレー5をX軸方向
に沿って移動させて、トレー5、及びレーザ加工ヘッド
123の両者が相対的に移動をするようになっている。
したがって、被加工物の加工領域に対して所望のレーザ
加工を施すことができる。
【0380】因みに、本実施の形態6では、図9に示す
ように、トレー5を上昇させることにより、マーク検知
センサ123をマークMに押し当てる方式を採用してい
るが、この方式に変えて、図56乃至図58に示すよう
に、サーボモータ3001(エンドポジション側に配置
されている。)上において、マーク検知センサ123を
トレー5と対向するように配置するとともに、トレー5
のマーク検知センサ123との対向面から凹部5Aに連
通するように、マーク検知センサ123を案内する切り
欠5Cを形成しておき、図57で二点鎖線で示すよう
に、トレー5をフォトインタラプタ3006を越えてサ
ーボモータ3001近傍のエンドポジションまで一旦移
動させ、このエンドポジションにおいて、トレー5にセ
ットされているパッケージ15のマークMを検知した
後、図57で一点鎖線で示すように、再度トレー5をホ
ームポジションに向かって移動させ、フォトインタラプ
タ3006が識別体3005の通過を検知した時点で、
トレー5の移動を停止させることにより、被加工物をレ
ーザ加工位置に案内するように構成してもよい。
【0381】なお、本発明は上述した各実施の形態に限
定されるものではなく、本明細書に添付したクレームの
記載範囲内での種々の設計変更、及び修正を加え得るこ
とは勿論である。以上のように、本発明に係る自動レー
ザ加工装置、及び自動レーザ加工方法は、ゲームセンタ
ーや街頭に設置される自動販売機に適用することによ
り、被加工物に使用者の好みのレーザ加工を施すことが
できるので、使用者に対して、従来にない趣向に富んだ
ゲーム感覚を与えるのに有用となり、ゲーム機産業の発
達に一層寄与することとなる。
【0382】実施の形態6. 図53は本発明の実施の形態6に係る自動レーザ加工装
置が適用される自動販売機のレーザ加工手段の一部を横
断して示す平面図、図54は自動レーザ加工装置が適用
される自動販売機のレーザ加工手段の一部を縦断して示
す右側面図、図55は図54のXXXXIV矢視図であ
る。
【0383】図53乃至図55を参照して、本実施の形
態6の自動販売機に係るレーザ加工手段100の特徴と
する点は、トレー5に被加工物(パッケージ15内に収
納されている。)を固定した状態で、レーザ加工手段1
00のレーザ加工位置まで案内させる案内機構の構成、
及びレーザ加工ヘッド123の移動機構の構成にあり、
その他の構成は、実施の形態1とほぼ同様である。
【0384】上述した案内機構は、(1)X軸方向に沿
って延びており、外側からトレー5がX軸方向に沿って
スライド自在に嵌め込まれるネジ軸3000と、(2)
ネジ軸3000に出力軸が結合されており、ネジ軸30
00を回転駆動させるためのサーボモータ3001と、
(3)ネジ軸3000を挟んでネジ軸3000に沿って
延びており、トレー5をX軸方向に沿って案内する左右
一対のトレー案内棒3002と、(4)基台102上に
設置されており、ネジ軸3000、及び案内棒3002
を支持する支持テーブル3004と、(4)トレー5の
一側側面に取り付けられた識別媒体3005と、(5)
支持テーブル3004の上面において、レーザ加工位置
に対応する位置に取り付けられており、識別媒体300
5の通過を無接点で検知する透過型フォトインタラプタ
3006とを備えており、サーボモータ3001を駆動
させることによって、レーザ加工位置に向かって、トレ
ー5をX軸方向に沿って移動させ、フォトインタラプタ
3006が識別媒体3005の通過を検知したときに、
サーボモータ3001の駆動を停止させるようになって
いる。
【0385】なお、本実施の形態6では、トレー5をレ
ーザ加工位置に案内するために、サーボモータ300
1、及びフォトインタラプタ3006を採用して、フォ
トインタラプタ3006が識別媒体3005の通過を検
知した時点で、サーボモータ3001の駆動を停止させ
て、トレー5がレーザ加工位置に確実に停止するように
しているが、パルスモータを採用して、予め定めるパル
ス数をカウントした時点で、パルスモータの駆動を停止
するようにしても、レーザ加工位置にトレー5を確実に
停止させることができる。
【0386】図53、及び図55を参照して、上述した
レーザ加工ヘッド123の移動機構は、(1)レーザ加
工ヘッド123が取り付けられており、Y軸方向に沿っ
てスライドするスライダ3007と、(2)Y軸方向に
沿って延びるとともに、スライダ3007が外側から嵌
め込まれており、スライダ3007をY軸方向に沿って
案内する上下一対のヘッド案内棒3008と、(3)各
トレー案内棒3002を挟んで支持テーブル3004か
ら上方に向かって立設されており、各ヘッド案内棒30
08を支持する左右一対の支柱3009と、(4)一方
の支柱3009にL字形アングル3010aを介して取
り付けられたパルスモータ3011と、(5)パルスモ
ータ3011の出力軸に回転可能に取り付けらており、
この出力軸と一体的に回転する駆動プーリ3012と、
(6)他方の支柱3009にL字形アングル3010b
を介して取り付けられており、回転軸3013を中心に
回転する従動プーリ3014と、(7)スライダ300
7が取り付けられるとともに、プーリ3012,301
4に巻き掛けられており、Y軸方向に移動可能な無端状
のベルト3015とを備えており、パルスモータ301
1を駆動させることによって、レーザ加工ヘッド123
をY軸方向に沿って往復移動させるようになっている。
【0387】なお、支持テーブル3004の側方には、
レーザ発振ユニット121がX軸方向に沿って配置され
ている。
【0388】ここで、トレーの案内動作、及びレーザ加
工ヘッドの移動動作について説明する。
【0389】トレー5の嵌合凹部5Aに対するパッケー
ジ15のセットが完了した時点で、、サーボモータ30
01を駆動させると、トレー5は、トレー案内棒300
2に沿って、ホームポジションからレーザ加工位置に向
かって移動する。
【0390】トレー5のレーザ加工位置への移動に伴っ
て、フォトインタラプタ3006が識別媒体3005の
通過を検知すると、サーボモータ3001の駆動は停止
する。
【0391】そうすると、トレー5の移動が終了し、ト
レー5は、レーザ加工位置に停止することとなる。
【0392】トレー5のレーザ加工位置への案内が終了
すると、レーザ発振ユニット121からのレーザ発振に
同期させて、パルスモータ3011を駆動させる。
【0393】そうすると、レーザ加工ヘッド123は、
ヘッド案内棒3008に沿って、ホームポジションから
トレー5にセットされている被加工物の加工領域に向か
って移動する。
【0394】このとき、案内機構側のサーボモータ30
01を駆動させることによって、トレー5をX軸方向に
沿って移動させる。その結果、トレー5、及びレーザ加
工ヘッド123の両者が相対的に移動することとなる。
【0395】なお、レーザ発振ユニット121から発振
されたレーザ光は、まず、図54に二点鎖線で示すよう
に、レーザ発振ユニット121のレーザ発振側に設けら
れた第1のミラー3016によって、上向きに照射方向
が変更される。その後、レーザ光は、図53に二点鎖線
で示すように、第1のミラー3016の上方に設けられ
た第2のミラー3017によって、X軸方向に沿いなが
ら、支柱3009に設けられた第3のミラー3018に
導かれ、この第3のミラー3018によって、レーザ加
工ヘッド123の反射ミラー123Bに向かって、ヘッ
ド案内棒3008と平行に導かれる。このように反射さ
れたレーザ光は、図55に示すように、レーザ加工ヘッ
ド123の反射ミラー123Bによって、下向きに照射
方向が変更された後、レンズ123A(図53乃至図5
5に表れていない。)を介して集光されて、被加工物に
照射される。
【0396】上述したように、本実施の形態6にでは、
サーボモータ3001を駆動させることによって、トレ
ー5をレーザ加工手段100のレーザ加工位置に向かっ
てX軸方向に移動させ、トレー5がレーザ加工位置に達
したことを光学的に検知した時点で、サーボモータ30
01の駆動を停止させるようになっている。したがっ
て、トレー5をレーザ加工位置に案内する際には、確実
にトレー5をレーザ加工位置に停止させることができ
る。加えて、案内機構としては、1つの駆動源で所期の
機能を十分に発揮でき、且つ、上述した実施の形態1の
案内機構のように、リンク機構は必要ない。その結果、
案内機構の構成は、実施の形態1の案内機構に比べて、
簡単となる。
【0397】また、パルスモータ3011を駆動させる
ことによって、レーザ加工ヘッド123をY軸方向に沿
って往復移動させる際に、案内機構側のサーボモータ3
001を駆動させることによって、トレー5をX軸方向
に沿って移動させて、トレー5、及びレーザ加工ヘッド
123の両者が相対的に移動をするようになっている。
したがって、被加工物の加工領域に対して所望のレーザ
加工を施すことができる。
【0398】因みに、本実施の形態6では、図9に示す
ように、トレー5を上昇させることにより、マーク検知
センサ123をマークMに押し当てる方式を採用してい
るが、この方式に変えて、図56乃至図58に示すよう
に、サーボモータ3001(エンドポジション側に配置
されている。)上において、マーク検知センサ123を
トレー5と対向するように配置するとともに、トレー5
のマーク検知センサ123との対向面から凹部5Aに連
通するように、マーク検知センサ123を案内する切り
欠5Cを形成しておき、図57で二点鎖線で示すよう
に、トレー5をフォトインタラプタ3006を越えてサ
ーボモータ3001近傍のエンドポジションまで一旦移
動させ、このエンドポジションにおいて、トレー5にセ
ットされているパッケージ15のマークMを検知した
後、図57で一点鎖線で示すように、再度トレー5をホ
ームポジションに向かって移動させ、フォトインタラプ
タ3006が識別体3005の通過を検知した時点で、
トレー5の移動を停止させることにより、被加工物をレ
ーザ加工位置に案内するように構成してもよい。
【0399】なお、本発明は上述した各実施の形態に限
定されるものではなく、本明細書に添付したクレームの
記載範囲内での種々の設計変更、及び修正を加え得るこ
とは勿論である。以上のように、本発明に係る自動レー
ザ加工装置、及び自動レーザ加工方法は、ゲームセンタ
ーや街頭に設置される自動販売機に適用することによ
り、被加工物に使用者の好みのレーザ加工を施すことが
できるので、使用者に対して、従来にない趣向に富んだ
ゲーム感覚を与えるのに有用となり、ゲーム機産業の発
達に一層寄与することとなる。
【0400】
【発明の効果】以上の説明によるこの発明によれば、各
請求項ごとに以下のような効果を奏する。
【0401】請求項1の発明では、パッケージの開封状
態を確認できる封印シールを設け、開封が確認された場
合には、その後のレーザ加工を行わないように構成する
ことにより、パッケージ内の被加工物の入れ替えなどの
いたずらから生じる様々な問題を回避することができ
る。
【0402】請求項2の発明では、被加工物の種類を確
認し、その種類に合ったレーザ加工条件でのレーザ加工
が行えるから、良好なレーザ加工を行うことが可能とな
る。
【0403】請求項3の発明では、レーザ加工手段内に
被加工物を直接又は間接的に投入するための投入口を設
け、且つこの投入口の開閉状態を確認するセンサを設け
て、投入口が開いているときにはレーザ加工を行わない
ように構成しているから、安全性の高い自動レーザ加工
装置とすることができる。
【0404】請求項4の発明では、被加工物の加工条件
を確認するマークを被加工物に直接又は間接的に設け、
そのマークに応じた加工条件で(例えばレーザ出力を1
から4ワットの範囲で加工するとか、階調は幾らにする
とか)の加工を行うことにより、従来は熟練のオペレー
タが行っていたような調整を必要としないレーザ加工が
行える。
【0405】請求項5の発明では、上記マークに記憶さ
せた加工条件に換え、加工物の単なる種類を記憶させる
構成としている。この構成によれば、自動レーザ加工装
置内に詳細な加工条件を予め用意しておくか、その種類
を検知して種類に合った加工条件を計算より求めて使用
することにより、良好なレーザ加工を行える。
【0406】請求項6の発明では、このように構成する
ことにより、例えば、被加工物としてレーザ加工により
適したものを予めストッカに用意しておくことができ、
安定したレーザ加工を使用者に提供することができる。
【0407】請求項7の発明では、払い出す被加工物を
複数種類用意し、選択的に所望の被加工物を選択手段で
選択して払い出せることができる。
【0408】請求項8の発明では、上記構成に加えて被
加工物をパッケージに収納し、その開封状態を検知でき
るように構成することにより、パッケージ内の被加工物
の入れ替えなどから生じる安全性等の問題を回避でき
る。
【0409】請求項9の発明では、請求項8の発明に加
えてパッケージの表面にレーザ導入口を設けることによ
り、パッケージに収納したままでレーザ加工が効率的に
行えるメリットや、パッケージ越しにレーザ加工を行う
場合に予想されるパッケージ素材の選択などの面倒を回
避することも可能である。
【0410】請求項10の発明では、請求項9の発明に
加え、前記レーザ導入口を閉塞するように、且つ前記封
印シールを覆うように被覆シールが設けられている。こ
のようにレーザ導入口を閉塞することにより、ゴミなど
が被加工物のレーザ加工面に付着してレーザ加工時に悪
影響を及ぼす恐れを防止できるとともに、被覆シールが
封印シールを覆うように設けられているから、使用者が
被覆シールを剥がしたつもりが誤って封印シールを剥が
してしまうなどの恐れを回避できる。
【0411】
【0412】請求項11の発明では、使用者等を撮影す
る撮影手段を設け、その撮影された映像を表示する表示
手段を設けているから、レーザ加工を行う映像を予め使
用者にチェックさせ、好みの映像をレーザ加工できるメ
リットがある。
【0413】請求項12の発明では、撮影手段によって
撮影した映像を被加工物にレーザ加工を行える全く新規
な面白みのある自動レーザ加工装置を提供できる。
【0414】また、上記撮影手段で撮影したカラーデー
タを、ディザ法等によるモノクロ濃淡映像電子データに
置き換え、その置き換えたデータに基づきレーザ加工を
行うように構成しているから、階調を2値しかとれない
被加工物素材であっても、美しいレーザ加工による図柄
を得ることが可能となる。
【0415】請求項13の発明では、レーザ加工手段の
レンズの光軸方向、及びこのレンズの光軸方向と交差す
る平面における加工物の位置決めを行う位置決め手段を
備えているから、素人でも簡単にレーザ加工に適した位
置に被加工物の設置が行うことができる。
【0416】
【0417】
【0418】請求項1の発明によれば、ストッカが自
動レーザ加工装置の運搬途中や、店の開店閉店時に移動
させるなどの際に生じる振動によって、ストッカの開口
から被加工物が脱落するなどの恐れを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態1に係る自動レーザ
加工装置が適用される自動販売機の内部構成を示す図で
ある。
【図2】図2は自動レーザ加工装置が適用される自動販
売機の外観構成を示す斜視図である。
【図3】図3は自動レーザ加工装置が適用される自動販
売機の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】図4はレーザ加工手段の電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図5】図5はレーザ加工手段の一部を横断して示す平
面図である。
【図6】図6はレーザ加工手段の一部を縦断して示す正
面図である。
【図7】図7はレーザ加工手段の平面図である。
【図8】図8はレーザ加工手段の一部を縦断して示す左
側面図である。
【図9】図9はレーザ加工手段の内部における動きを摸
式的に示す図である。
【図10】図10は被加工物が収納されているパッケー
ジとの関係を踏まえて、レーザ加工の開始ポイントの求
め方の一例を示す図である。
【図11】図11はパッケージの底部の平面図である。
【図12】図12はパッケージの底部の左側面図であ
る。
【図13】図13はパッケージの底部の一部断面正面図
である。
【図14】図14はパッケージの蓋部の底面図である。
【図15】図15はパッケージの蓋部の正面図である。
【図16】図16はパッケージの蓋部の左側面図であ
る。
【図17】図17はパッケージの蓋部の平面図である。
【図18】図18はパッケージの蓋部の右側面図であ
る。
【図19】図19はスタンプの構成を示す斜視図であ
る。
【図20】図20は複数のスタンプを組み合わせた状態
を示す平面図である。
【図21】図21は互いにスタンプ面の大きさが異なる
スタンプの一例を示す平面図である。
【図22】図22はパッケージ内にスタンプとキャップ
とを収納した状態を示す平面図である。
【図23】図23は図22のXXIa−XXIa線に沿
う断面図である。
【図24】図24は図22のXXIb矢視図である。
【図25】図25は封印シールの薄膜状のパターンの構
成の一例を示す平面図である。
【図26】図26は補助パターンが形成されない場合の
封印シールの薄膜状のパターンの構成の一例を示す平面
図である。
【図27】図27はマーク検知センサの構成を簡略化し
て示す回路図である。
【図28】図28はマーク検知センサにてマークを読み
取っている状態を示す図である。
【図29】図29はパッケージの変形例の構成を示す斜
視図である。
【図30】図30は自動レーザ加工装置が適用される自
動販売機の制御の流れを示すフローチャートである。
【図31】図31はハーフミラーの構成を示す拡大斜視
図である。
【図32】図32は画像入力を説明するための図であ
る。
【図33】図33は本発明の実施の形態2に係る自動レ
ーザ加工装置が適用される自動販売機の内部構成を示す
図である。
【図34】図34は自動レーザ加工装置が適用される自
動販売機の外観構成を示す図である。
【図35】図35はレーザ加工手段を部分的に拡大して
示す平面図である。
【図36】図36はXYテーブルの平面図である。
【図37】図37はXYテーブルの側面図である。
【図38】図38は変形例に係るXYテーブルの平面図
である。
【図39】図39は変形例に係るXYテーブルの側面図
である。
【図40】図40は変形例に係るXYテーブルの正面図
である。
【図41】図41はストッカの平面図である。
【図42】図42はストッカの正面図である。
【図43】図43はパッケージ内に被加工物が収納され
ている状態を示す断面図である。
【図44】図44は自動レーザ加工装置が適用される自
動販売機の電気的構成を示すブロック図である。
【図45】図45は自動レーザ加工装置が適用される自
動販売機の制御の流れを示すフローチャートである。
【図46】図46は自動レーザ加工装置が適用される自
動販売機の制御の流れを示すフローチャートである。
【図47】図47は本発明の実施の形態3に係る自動レ
ーザ加工装置が適用される自動販売機のストッカの縦断
側面図である。
【図48】図48は自動レーザ加工装置が適用される自
動販売機のストッカの正面図である。
【図49】図49は自動レーザ加工装置が適用される自
動販売機のストッカの平面図である。
【図50】図50は本発明の実施の形態4に係る自動レ
ーザ加工装置が適用される自動販売機のレーザ加工手段
の要部構成を簡略化して示す図である。
【図51】図51は図50(c)のXXXXXIc矢視
図である。
【図52】図52は本発明の実施の形態5に係る自動レ
ーザ加工装置が適用される自動販売機のレーザ加工手段
の要部構成を簡略化して示す図である。
【図53】図53は本発明の実施の形態6に係る自動レ
ーザ加工装置が適用される自動販売機のレーザ加工手段
の一部を横断して示す平面図である。
【図54】図54は自動レーザ加工装置が適用される自
動販売機のレーザ加工手段の一部を縦断して示す右側面
図である。
【図55】図55は図54のXXXXIV矢視図であ
る。
【図56】図56は変形例に係るレーザ加工手段の一部
を横断して示す平面図である。
【図57】図57はレーザ加工手段の一部を縦断して示
す右側面図である。
【図58】図58は図57のXXXXVII矢視図であ
る。
【図59】図59は表1を示す。
【図60】ストッカの変形例を示す要部拡大図である。
【図61】図60の平面図である。
【符号の説明】
2 コインセレクタ(料金検知手段)、5 トレー、1
5 パッケージ、15D5 レーザ導入口、15E 被
覆シール、16 封印シール、20 制御手段、25
ビデオカメラ、26 表示手段、100 レーザ加工手
段、104 投入扉、105 電気錠 106 開閉検
知センサ、121 レーザ発振ユニット、122 マー
ク検知センサ、300 ストッカ、K 被加工物、M
マーク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀口 浜雄 大阪府吹田市豊津町18番12号 株式会社 エス・エヌ・ケイ内 (72)発明者 石本 広一 大阪府吹田市豊津町18番12号 株式会社 エス・エヌ・ケイ内 (72)発明者 露崎 晋 大阪府吹田市豊津町18番12号 株式会社 エス・エヌ・ケイ内 (72)発明者 松本 美司 大阪府吹田市豊津町18番12号 株式会社 エス・エヌ・ケイ内 審査官 八木 誠 (56)参考文献 特開 平5−245663(JP,A) 特開 平10−332841(JP,A) 特開 平11−4961(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/00 - 26/42 H04N 1/23 - 1/393

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物に対して自動的に所望のレーザ
    加工を行うためのレーザ加工装置であって、 前記レーザ加工装置には、前記被加工物に加工すべき図
    柄のレーザ加工を施すレーザ加工手段と、 前記レーザ加工手段によるレーザ加工を行わせる制御手
    段とを備え、 前記被加工物はパッケージ内に収納され、当該パッケー
    ジには、収納した被加工物を封印する封印シールを貼り
    付けて構成し、 前記封印シールの上記パッケージへの貼り付け状態を検
    知することによって、上記蓋部の開閉状態を確認するシ
    ール検知センサとを含み、 上記制御手段は、上記シール検知センサにて上記蓋部の
    開封状態が確認されることを条件として、上記レーザ加
    工手段によるレーザ加工を禁止することを特徴とするレ
    ーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 被加工物に対して自動的に所望のレーザ
    加工を行うためのレーザ加工装置であって、 前記レーザ加工装置には、前記被加工物に加工すべき図
    柄のレーザ加工を施すレーザ加工手段と、 前記レーザ加工手段によるレーザ加工を行わせる制御手
    段とを備え、 上記ストッカには、複数種類の被加工物が予め保管され
    ており、 使用者が所望の上記被加工物を選択し、この選択した種
    類の上記被加工物を上記ストッカから払い出させるため
    の選択手段と、 上記被加工物の種類を確認させるマークと、 このマークを検知することによって、上記被加工物の種
    類を確認するマーク検知センサとを含み、 上記制御手段は、上記料金投入検知手段にて、上記料金
    が投入されることを条件として、上記ストッカに対し、
    保管している上記被加工物を払い出すための準備姿勢を
    とらせた後、上記選択手段からの指令に応じて、上記ス
    トッカから上記被加工物を選択的に払い出させ、この払
    い出された上記被加工物の種類が上記マーク検知センサ
    にて確認されることを条件として、この確認された上記
    被加工物の種類に合致した加工条件で、上記レーザ加工
    手段によるレーザ加工を行わせることを特徴とするレー
    ザ加工装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の自動レーザ加工
    装置において、 上記レーザ加工手段の近傍には、上記被加工物を上記レ
    ーザ加工手段内に投入するための投入口が設けられてい
    るとともに、この投入口には、投入扉が開閉自在に設け
    られており、 上記投入扉の開閉状態を検知する開閉検知センサを含
    み、 上記制御手段は、上記開閉検知センサによって上記投入
    扉が開いていることが検知されることを条件として、上
    記レーザ加工手段によるレーザ加工を禁止することを特
    徴とする。
  4. 【請求項4】 被加工物に対して自動的に所望のレーザ
    加工を行うための装置であって、 使用者が少なくとも上記被加工物に対してレーザ加工を
    促すための料金を投入したか否かを検知する料金投入検
    知手段と、 上記被加工物に加工すべき図柄のレーザ加工を施すレー
    ザ加工手段と、 上記被加工物に設けられており、当該被加工物の加工条
    件を確認させるためのマークと、 このマークを検知することによって、上記被加工物の加
    工条件を確認するマーク検知センサと、 上記料金投入検知手段にて、上記料金が投入されたこと
    が検知されることを条件として、上記マーク検知センサ
    にて確認された上記被加工物の加工条件で、上記レーザ
    加工手段によるレーザ加工を行わせる制御手段とを含む
    ことを特徴とする自動レーザ加工装置。
  5. 【請求項5】 被加工物に対して自動的に所望のレーザ
    加工を行うための装置であって、 使用者が少なくとも上記被加工物に対してレーザ加工を
    促すための料金を投入したか否かを検知する料金投入検
    知手段と、 上記被加工物に加工すべき柄のレーザ加工を施すレーザ
    加工手段と、 上記被加工物に設けられており、当該被加工物の種類を
    確認させるためのマークと、 このマークを検知することによって、上記被加工物の種
    類を確認するマーク検知センサと、 上記料金投入検知手段にて、上記料金が投入されたこと
    が検知されることを条件として、上記マーク検知センサ
    にて確認された上記被加工物の種類に合致した加工条件
    で、上記レーザ加工手段によるレーザ加工を行わせる制
    御手段とを含むことを特徴とする自動レーザ加工装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5のいずれかの請求項に記
    載の自動レーザ加工装置において、 上記被加工物を予め保管しておくためのストッカを含
    み、 上記ストッカは、上記料金投入検知手段にて、上記料金
    が投入されたことが検知されることを条件として上記被
    加工物の払い出しを行うことを特徴とする。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の自動レーザ加工装置に
    おいて、 上記ストッカには、複数種類の被加工物が予め保管され
    ており、 使用者が所望の上記被加工物を選択し、この選択した種
    類の上記被加工物を上記ストッカから払い出させるため
    の選択手段を含み、 上記制御手段は、上記料金投入検知手段にて、上記料金
    が投入されることを条件として、上記ストッカに対し、
    保管している上記被加工物を払い出すための準備姿勢を
    とらせた後、上記選択手段からの指令に応じて、上記ス
    トッカから上記被加工物を選択的に払い出させることを
    特徴とする。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至7のいずれかの請求項に記
    載の自動レーザ加工装置において、 上記被加工物は、底部及び蓋部を備えているパッケージ
    内に収納されており、 このパッケージに貼りつけられており、当該パッケージ
    の蓋部の開封状態を確認させるための封印シールと、 この封印シールの上記パッケージへの貼りつけ状態を検
    知することによって、上記蓋部の開封状態を確認するシ
    ール検知センサとを含み、 上記制御手段は、上記シール検知センサにて上記蓋部の
    開封状態が確認されることを条件として、上記レーザ加
    工手段によるレーザ加工を禁止することを特徴とする。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の自動レーザ加工装置に
    おいて、 上記パッケージの表面には、上記レーザ加工手段から発
    振されるレーザ光を導入するためのレーザ光導入口が設
    けられていることを特徴とする。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の自動レーザ加工装置
    において、 上記レーザ光導入口を閉塞し、且つ、上記封印シールを
    覆うように、被覆シールが設けられていることを特徴と
    する。
  11. 【請求項11】 請求項1項乃至10のいずれかに記載
    の自動レーザ加工装置において、 被撮影体を撮影する撮影手段と、 この撮影手段にて撮影された映像を表示する表示手段と
    を含み、 上記レーザ加工手段は、上記表示手段で表示される映像
    を上記被加工物にレーザ加工することを特徴とする。
  12. 【請求項12】 使用者の操作によって被加工物に対し
    て自動的に所望のレーザ加工を行うための装置であっ
    て、 被撮影体を撮影する撮影手段と、 上記被加工物に加工すべき図柄のレーザ加工を施すレー
    ザ加工手段とを含み、 上記レーザ加工手段は、上記撮影手段により撮影した映
    像を上記被加工物に再現するべく、レーザ加工を施す自
    動レーザ加工装置であって、 上記撮影手段で撮影された映像は、カラーのイメージ電
    子情報であり、 このカラーのイメージ電子情報に基づき、ディザ法等に
    より、モノクロの濃淡映像電子データに変換した加工デ
    ータを作成し、この作成した加工データを上記レーザ加
    工手段にて上記被加工物に再現させる制御手段を含むこ
    とを特徴とするレーザ加工装置。
  13. 【請求項13】 請求項4項乃至12のいずれかに記載
    の自動レーザ加工装置において、 上記被加工物を上記レーザ加工手段のレーザ加工位置に
    置いたときに、上記レーザ加工手段のレンズの光軸方
    向、及びこのレンズの光軸方向と交差する平面における
    上記加工物の位置決めを行う位置決め手段を含むことを
    特徴とする。
  14. 【請求項14】 料金投入を検知する料金投入検知手段
    と、この料金投入検知手段への料金投入により、レーザ
    加工を行うべき被加工物を収納した6面体形状のパッケ
    ージの払い出しを許可する制御部とを有する自動レーザ
    加工装置であって、 この自動レーザ加工装置には、複数の前記パッケージを
    収納するストッカを設け、 前記ストッカは、平面視略4角形状の筒状収納領域を形
    成する収納部を上下方向に配置し、この収納部に同一厚
    みのパッケージを複数重層して収納し、且つ同収納部を
    前後に分離壁を隔てて一対設け、 前記収納部の底面には、前記両収納部間を分離する分離
    壁を越えて行き来可能なようにプッシャを前後方向へ移
    動自在に設け、 前記各収納部の壁には開口を設け、 この開口には、当該開口からの前記パッケージの脱落を
    防止するためのの脱落防止手段を設け、 前記プッシャのパッケージ払い出し動作に応じ、前記脱
    落防止手段は、前記パッケージを払い出す側の開口から
    の脱落防止を解除することを特徴とする。
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