JP3188951B2 - 枇杷茶 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、枇杷の果実の皮を
加工したものを茶とする枇杷茶に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の枇杷茶は、枇杷の葉を従来の茶加
工方法を用いて茶とするものである。一方枇杷の果実は
そのまま果実として市場へ出荷されるか、又は果実の皮
を剥して加工されて果実の缶詰又は枇杷菓子、果汁とし
て食品として利用されている。この果実の加工の際に発
生する果実の皮は産業廃棄物として処分されていた。枇
杷の果実の成分は、血液を弱アルカリ性に変えて、自然
治癒力を高め、成人病、婦人病、自立神経失調病に効果
があるとされている。従来の枇杷の葉を用いた枇杷茶
は、枇杷果実に含まれている枇杷特有の香りがなく、枇
杷を感じさせることが少なく、風味・香りの点で充分で
なかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来のこれらの問題点を解消し、枇杷の果
の香り・風味があり、又枇杷の果実の薬用効果を含んだ
枇杷茶にするとともに、従来廃棄していた果実の皮の有
用な活用の道を拓いた枇杷茶を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】かかる課題を解決した本
発明の構成は、 １） 枇杷の果実の皮を乾燥させた後、乾燥した皮を切
断・粉砕して細片又は粉粒状にした枇杷果実皮粉を主原
料とし、枇杷の果実の皮を乾燥する前に、果実の皮を水
洗いして皮の内側にある糖分を除去するようにした枇杷
茶 ２） 枇杷の果実の皮を乾燥させた後、乾燥した皮を切
断・粉砕して細片又は粉粒状にした枇杷果実皮粉を焙煎
し、焙煎した枇杷果実皮粉を主原料とし、枇杷の果実の
皮を乾燥する前に、果実の皮を水洗いして皮の内側にあ
る糖分を除去するようにした枇杷茶 ３） 枇杷の果実の皮を細片状に切断した後、切断した
皮を乾燥して細片又は粉粒状となった枇杷果実皮粉を主
原料とし、枇杷の果実の皮を乾燥する前に、果実の皮を
水洗いして皮の内側にある糖分を除去するようにした枇
杷茶 ４） 枇杷の果実の皮を細片状に切断した後、切断した
皮を乾燥して細片又は粉粒状となった枇杷果実皮粉を焙
煎し、焙煎した枇杷果実皮粉を主原料とし、枇杷の果実
の皮を乾燥する前に、果実の皮を水洗いして皮の内側に
ある糖分を除去するようにした枇杷茶 ５） 前記１）〜４）何れか記載の枇杷茶に、他の茶又
は乾燥果実粉を混合した枇杷混合茶 ６） 他の茶が紅茶である前記５）記載の枇杷混合茶 ７） 他の乾燥果実粉が乾燥した羅漢果粉である前記
５）記載の枇杷混合茶にある。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明の枇杷の果実の皮の乾燥に
は、日陰干し、天日干し、機械干しの方法がある。乾燥
する前に果実の皮を水洗して皮の内側にある糖分をよく
除去することによって乾燥時間を短縮化できて好まし
い。乾燥した皮の切断・破砕には主にミル・切断機を用
いることができる。又乾燥する前に果実の皮を細片に切
断し、その後乾燥させることもできるが、乾燥してから
の方が切断・破砕が容易となる。又、切断又は粉状・粒
塊状に破砕した枇杷果実皮粉は焙煎してもよいし、焙煎
しないでそのまま使用することもできる。又焙煎したも
のと焙煎しないものを混合することもあるし、あるい
は、他の茶と混合することもできる。枇杷混合茶の混合
する他の茶、乾燥果実粉としては紅茶，ルイボス茶，羅
漢果実粉，緑茶，ウーロン茶がある。混合する茶割合
は、その混合茶の品質・好み・消費者の好みに合せて適
宜決められる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１，２は本実施例の枇杷茶の製造工程の説明図
である。本実施例の枇杷茶は、枇杷の果実から剥した生
の皮１を１トンよく水洗し（図１（ａ）参照）、皮の内
側の糖分をよく除去し、その後回転ネットドラムを用い
た乾燥機１０で熱風を与えて９５％の水分を脱水した９
５ｋｇ程度の重量までに乾燥する（図１（ｂ）参照）。
乾燥させた後、乾燥皮２を切断機と粉砕機でもって１〜
１０ミリ程度の大きさに細片化し（図１（ｃ）参照）、
その後乾燥した細片又は粉粒状の乾燥枇杷果実粉３を適
度に焙煎する（図１（ｄ）参照）。焙煎した枇杷果実皮
粉４の１００％の枇杷茶７と、紅茶５又は粉・細片状の
乾燥羅漢果粉６を混合した混合茶Ａ，Ｂを作製した。こ
の１００％の枇杷茶７と、表１の混合割合の混合茶Ａ，
Ｂを複数人に試飲して、その試飲結果を下記に記す。

【表１】 この表１の結果から、１００％枇杷茶、混合茶Ａ，Ｂと
もに枇杷の香りがほのかにあり、飲料し易い優れた茶と
なっている。又、この茶の液分は、直接飲料にしてもよ
いし、他の飲料物に混合してもよい。この茶の液分に
は、枇杷の薬用成分もあり、枇杷の果の薬用効果も期待
できるものである。

【０００８】

【発明の効果】以上の様に、本発明によれば枇杷の果実
の香りがほのかにあり、コクもある優れた茶にできた。
又、果実の皮が再利用でき、廃棄物の有効利用となって
省資源のものにできている。又枇杷の果実のもつ薬用効
果もその期待できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の製造工程の説明図である。

【図２】実施例の製造工程の説明図である。

【符号の説明】

Ａ 混合茶 Ｂ 混合茶 １ 皮 ２ 乾燥皮 ３ 細片又は粉粒状の乾燥枇杷果皮粉 ４ 焙煎した枇杷果実皮粉 ５ 紅茶 ６ 羅漢果粉 ７ １００％枇杷茶 １０ 乾燥機

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−29298（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−160711（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−291229（ＪＰ，Ａ) 特開 昭47−25395（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−59841（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−130381（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−119292（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A23L 2/00 - 2/70 A23F 3/34

Claims (7)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 枇杷の果実の皮を乾燥させた後、乾燥し
   た皮を切断・粉砕して細片又は粉粒状にした枇杷果実皮
   粉を主原料とし、枇杷の果実の皮を乾燥する前に、果実
   の皮を水洗いして皮の内側にある糖分を除去するように
   した枇杷茶。
2. 【請求項２】 枇杷の果実の皮を乾燥させた後、乾燥し
   た皮を切断・粉砕して細片又は粉粒状にした枇杷果実皮
   粉を焙煎し、焙煎した枇杷果実皮粉を主原料とし、枇杷
   の果実の皮を乾燥する前に、果実の皮を水洗いして皮の
   内側にある糖分を除去するようにした枇杷茶。
3. 【請求項３】 枇杷の果実の皮を細片状に切断した後、
   切断した皮を乾燥して細片又は粉粒状となった枇杷果実
   皮粉を主原料とし、枇杷の果実の皮を乾燥する前に、果
   実の皮を水洗いして皮の内側にある糖分を除去するよう
   にした枇杷茶。
4. 【請求項４】 枇杷の果実の皮を細片状に切断した後、
   切断した皮を乾燥して細片又は粉粒状となった枇杷果実
   皮粉を焙煎し、焙煎した枇杷果実皮粉を主原料とし、枇
   杷の果実の皮を乾燥する前に、果実の皮を水洗いして皮
   の内側にある糖分を除去するようにした枇杷茶。
5. 【請求項５】 請求項１〜４何れか記載の枇杷茶に、他
   の茶又は乾燥果実粉を混合した枇杷混合茶。
6. 【請求項６】 他の茶が紅茶である請求項５記載の枇杷
   混合茶。
7. 【請求項７】 他の乾燥果実粉が乾燥した羅漢果粉であ
   る請求項５記載の枇杷混合茶。