JP3187932U - 除湿機 - Google Patents
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Abstract
Description
弱冷房除湿は、弱めの冷房により冷却除湿を行うものであり、通常の冷房運転よりも室内の温度低下が緩やかになり、消費電力が少なくなるが、除湿量も少なく、あまり湿度を下げることができないという問題点があった。
再熱除湿は、冷房により冷却除湿を行って湿度を下げ、温度の下がった空気を排熱やヒーターによって暖めてから吹き出すものであるため、室温を下げることなく乾燥した空気を得ることができ、弱冷房除湿よりも除湿能力が高くなるが、再熱の熱源によっては消費電力が大きくなるという問題点があった。
また、これらの冷却式除湿方法は、空気を冷やして結露させて除湿する仕組みであるため、気温が低い冬場などには十分な除湿ができないという問題点があった。
これらの問題点を解決するものとして、(特許文献1)には、機枠の空気流通系列内に第1及び第2の系内凝縮器、冷却器及び送風機を配置し、空気流通系列外に系外凝縮器、圧縮器及び受液器を配置し、第1及び第2の系内凝縮器と系外凝縮器とを圧縮器の出口側と受液器の入口側との間に並列に接続し、かつサーモスタットによる設定温度以下の場合は第1及び第2の系内凝縮器に冷媒が流入し設定温度以上の場合は系外凝縮器に冷媒が流入するように連動する切換構造を設け、さらに吸入口から流入する多湿空気を大きな温度差で除湿し加熱乾燥空気として送風できるよう吸入口から送風口までの空気流通系列に下方から上方に向かって順に第1の系内凝縮器、冷却器、第2の系内凝縮器及び送風機を配列した除湿機が開示されている。
(2)しかし、目標湿度の達成に適した冷媒量は決まっているので、配管内を循環する冷媒量が一定(不変)のままでは湿度の調整幅に限界があり、また細かな湿度調整も困難であるため、さらに湿度調整の幅を拡げ、外気温に関わらず確実かつ迅速で効率的に細かな湿度調整を行うことができ、運転の効率性、省エネルギー性に優れる除湿機の開発が強く要望されていた。
本考案の請求項1に記載の除湿機は、空気流通系内に配設される加熱用熱交換器及び冷却用熱交換器と、空気流通系外に配設される系外凝縮器と、を有し、圧縮器と、前記加熱用熱交換器と、前記系外凝縮器と、膨張弁と、前記冷却用熱交換器と、アキュムレータと、を接続する冷媒配管に冷媒を循環させて除湿を行う除湿機であって、制御部と、湿度調節設定部と、前記冷媒配管の途中に配設される冷媒貯蔵部を備えた冷媒量調整部と、を有し、予め設定された標準設定湿度より低い目標湿度が前記湿度調節設定部で設定された時に、前記制御部からの命令により、循環している冷媒の一部を前記冷媒配管から抜取り、前記冷媒量調整部の前記冷媒貯蔵部に貯蔵して、循環する冷媒量を減少させる構成を有している。
この構成により、以下のような作用、効果を有する。
(1)制御部と、湿度調節設定部と、冷媒配管の途中に配設される冷媒貯蔵部を備えた冷媒量調整部と、を有し、予め設定された標準設定湿度より低い目標湿度が湿度調節設定部で設定された時に、制御部からの命令により、循環している冷媒の一部を冷媒配管から抜取り、冷媒量調整部の冷媒貯蔵部に貯蔵して、循環する冷媒量を減少させることにより、圧縮機から吐出される冷媒の温度(排熱温度)を上昇させ、加熱用熱交換器を流れる冷媒ガスの温度を高めることができるので、低温低圧の冷媒液が流れる冷却用熱交換器との温度差を広げることができ、室内から取込まれた空気をその大きな温度差によって迅速かつ効率的に除湿することができ、特に気温が低い冬場などにおいても高い除湿能力を発揮することができ、湿度調整の幅が広く、除湿性能に優れ、動作の安定性、確実性に優れる。
(2)湿度調節設定部で標準設定湿度より低い目標湿度を設定した際に、循環している冷媒の一部を冷媒量調整部の冷媒貯蔵部に貯蔵することにより、循環する冷媒量を減少させ、目標湿度に適した量の冷媒を循環させることができるので、細かな湿度設定を行うことができ、運転の効率性、省エネルギー性に優れる。
(3)制御部と、湿度調節設定部と、冷媒量調整部を有することにより、湿度調節設定部で目標湿度を設定するだけで、制御部からの命令により、循環する冷媒量を容易に増減させることができ、操作性に優れる。
また、加熱用熱交換器と冷却用熱交換器は並設されるが、その配置はどちらが上流側でもよく、配管の途中に配設される切替弁や電磁弁等により、運転中に経路を選択したり、冷媒の流れを切替えたりして、加熱用熱交換器と冷却用熱交換器の位置関係を逆転させてもよい。常に圧縮機を運転し、配管の経路を切替えて加熱用熱交換器と冷却用熱交換器を入れ替えながら冷媒を循環させることにより、温度変動や湿度変動を抑えつつ長時間安定的に連続運転を行うことができ、室内の温湿度斑が少なく、温湿度制御の安定性、確実性に優れる。
尚、加熱用熱交換器と冷却用熱交換器は少なくとも1つずつあればよいが、いずれか一方或いは両方を複数設けてもよい。
系外凝縮器は空気流通系外に配設されていればよく、加熱用熱交換器や冷却用熱交換器等と共に室内機に収容してもよいし、室外機に収容してもよい。系外凝縮器は水冷又は空冷により熱交換を行い、内部を流れる高温の冷媒を冷却することができる。
湿度調節設定部は、湿度センサで検出した室内の現在の湿度と、目標湿度(設定湿度)を表示するものが好ましい。これにより、運転者は現在の湿度を確認しながら、最適な目標湿度を設定することができる。
冷媒量調整部は冷媒貯蔵部に貯蔵する冷媒量を調整できるものであればよいが、冷媒配管と接続される接続部に冷媒の流入と流出を切替える流入出切替部を有するものが好適に用いられる。例えば、冷媒貯蔵部と冷媒配管を接続する入口側と出口側の2箇所の接続部に電磁弁などの開閉弁を配設し、それらの開閉を制御して冷媒の流入と流出を切替えることができる。尚、冷媒配管と、冷媒貯蔵部の出口側の接続部との接続箇所にアスピレータ(真空発生器)を配設してもよい。これにより、冷媒貯蔵部の出口側付近の冷媒配管を流れる冷媒の流れを加速して冷媒配管側を減圧することができ、冷媒貯蔵部に貯蔵された冷媒を冷媒配管側に吸引して冷媒配管を循環する冷媒量を増加させる(冷媒貯蔵部に貯蔵される冷媒量を減少させる)ことができる。また、冷媒配管と冷媒貯蔵部を接続する接続部にポンプを配設すれば、冷媒配管と冷媒貯蔵部との間で強制的に冷媒の流入と流出を切替えることができ、動作の確実性に優れる。尚、ポンプを用いる場合、冷媒配管と冷媒貯蔵部との接続部は1箇所でよい。
この構成により、請求項1の作用、効果に加え、以下の作用、効果を有する。
(1)制御部が、標準設定湿度と目標湿度との湿度差に比例して冷媒量調整部の冷媒貯蔵部に貯蔵する冷媒量を増減させることにより、目標湿度に最適な量の冷媒を循環させることができ、圧縮機から吐出される冷媒の温度(排熱温度)を広範囲で調整することができるので、湿度調整の幅が広く、特に低温での動作の安定性に優れ、運転の効率性、省エネルギー性に優れる。
ここで、制御部は、標準設定湿度と目標湿度との湿度差に応じて、冷媒量調整部の冷媒貯蔵部に貯蔵する冷媒量を決定し、冷媒量調整部に対して、冷媒配管から冷媒を抜取ることや冷媒配管に冷媒を戻すことを命令する。
この構成により、請求項1又は2の作用、効果に加え、以下の作用、効果を有する。
(1)冷媒量調整部が、系外凝縮器と膨張弁との間に配設されているので、循環する冷媒量を減少させたい時には、系外凝縮器の下流側で冷媒配管と冷媒貯蔵部を連通させることにより、系外凝縮器から吐出される高圧の冷媒が冷媒配管から冷媒貯蔵部に流れ込んで貯蔵され、循環する冷媒量を増加させたい時には、膨張弁の上流側で冷媒配管と冷媒貯蔵部を連通させることにより、冷媒貯蔵部に貯蔵された冷媒が、冷媒配管を循環する冷媒の流れに引張られて冷媒貯蔵部から冷媒配管側に流れ込み、冷媒配管を循環する冷媒量を調整することができる。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項の作用、効果に加え、以下の作用、効果を有する。
(1)冷媒量調整部が、冷媒配管と冷媒貯蔵部を接続する接続部と、接続部に配設され冷媒配管と冷媒貯蔵部との間の冷媒の流入と流出を切替える流入出切替部を有するので、流入出切替部で冷媒の流入と流出を切替えることにより、冷媒配管を循環している冷媒の一部を冷媒配管から簡単に抜取って冷媒貯蔵部に貯蔵することや冷媒貯蔵部に貯蔵された冷媒を冷媒配管に戻すことができ、動作の確実性、操作性に優れる。
冷媒配管と冷媒貯蔵部を接続する接続部としては、冷媒貯蔵部の入口側及び出口側をそれぞれ冷媒配管の上流側及び下流側に接続し、冷媒貯蔵部を冷媒配管と並列に配置するものが好適に用いられる。
また、流入出切替部としては、冷媒配管の上流側に接続される接続部(冷媒貯蔵部の入口側)と冷媒配管の下流側に接続される接続部(冷媒貯蔵部の出口側)を選択的に開閉できるものであればよいが、開閉弁が好適に用いられる。入口側の開閉弁を開き、出口側の開閉弁を閉じている間は、冷媒配管から冷媒貯蔵部に冷媒を抜取ることができ、所定量の冷媒を抜取った後に入口側の開閉弁を閉じることにより、抜取った冷媒を冷媒貯蔵部に貯蔵することができる。また、入口側の開閉弁を閉じたまま、出口側の開閉弁を開いている間に、冷媒貯蔵部から冷媒配管に冷媒を戻すことができるので、所定量の冷媒を戻した後に出口側の開閉弁を閉じればよい。各々の開閉弁の開度や開放時間を制御することにより、上流側と下流側の接続部を通過する冷媒量を簡便かつ確実に管理して、冷媒配管に循環させる冷媒量を適正に保つことができ、湿度調整の確実性、効率性に優れる。尚、開閉弁としては制御が容易な電磁弁が好適に用いられる。尚、必要に応じて、アスピレータやポンプと組み合わせてもよい。
この構成により、請求項4の作用、効果に加え、以下の作用、効果を有する。
(1)湿度調節設定部で新たに設定された目標湿度が現在の湿度より低い時は、制御部からの命令により、冷媒量調整部の接続部を通して冷媒配管から冷媒を抜取るように流入出切替部を切替えて冷媒貯蔵部に貯蔵し、湿度調節設定部で新たに設定された目標湿度が現在の湿度より高い時は、制御部からの命令により、冷媒量調整部の冷媒貯蔵部に貯蔵されている冷媒を接続部を通して冷媒配管に戻すように構成された流入出切替部を備えることにより、目標湿度の変更に応じて、常に最適な量の冷媒を循環させ、連続的に安定した除湿運転を行うことができ、除湿能力の安定性、動作の確実性、運転の効率性に優れる。
(実施の形態1)
本考案の実施の形態1における除湿機について、以下図面を参照しながら説明する。図1は実施の形態1の除湿機の標準運転時の冷媒の第1の循環路を示す部分断面模式図であり、図2は実施の形態1の除湿機の標準運転時の冷媒の第2の循環路を示す部分断面模式図である。
図1中、1は実施の形態1の除湿機、2は除湿機1の筐体、2aは筐体2の内部の空気流通系、3aは筐体2の内部の空気流通系2a内に配設されて後述する第1の冷媒配管6aで冷媒を循環させる際に加熱用熱交換器として機能する第1熱交換器、3bは筐体2の内部の空気流通系2a内に第1熱交換器3aと並設され筐体2の内部の空気流通系2a内の空気の流れの中で第1熱交換器3aの上流側に配置されて冷却用熱交換器として機能する第2熱交換器、3cは筐体2の内部の空気流通系2a内に第1熱交換器3a及び第2熱交換器3bと並設され筐体2の内部の空気流通系2a内の空気の流れの中で第2熱交換器3bの上流側に配置されて後述する第2の冷媒配管6bで冷媒を循環させる際に加熱用熱交換器として機能する第3熱交換器、4aは第1熱交換器3aと第2熱交換器3bの間を接続して第2熱交換器3bを通過した空気を第1熱交換器3aに案内して通過させるダクト状の空気案内流路、4bは第2熱交換器3bと第3熱交換器3cの間を接続して第3熱交換器3cを通過した空気を第2熱交換器3bに案内して通過させるダクト状の空気案内流路、5は筐体2の内部の空気流通系2a外に配設された系外凝縮器、6aは圧縮器8と、加熱用熱交換器として機能する第1熱交換器3aと、系外凝縮器5と、膨張弁10と、冷却用熱交換器として機能する第2熱交換器3bと、アキュムレータ7と、を接続して冷媒を循環させる第1の冷媒配管、6bは図2に示すように、圧縮器8と、加熱用熱交換器として機能する第3熱交換器3cと、系外凝縮器5と、膨張弁10と、冷却用熱交換器として機能する第2熱交換器3bと、アキュムレータ7と、を接続して冷媒を循環させる第2の冷媒配管、7は圧縮器8の上流側に配設されたアキュムレータ、8は第1の冷媒配管6a,第2の冷媒配管6bの内部を流れる冷媒を圧縮する圧縮器、9a,9bは第1の冷媒配管6a及び第2の冷媒配管6bの圧縮器8の下流側にそれぞれ配設された電磁弁を用いた冷媒配管開閉弁、10は第1の冷媒配管6a及び第2の冷媒配管6bの途中に共通して配設される膨張弁、11は第1の冷媒配管6a及び第2の冷媒配管6bの途中に共通して配設され冷媒の流れを切り替える切替部、12は筐体2の内部の空気流通系2a内の空気の流れの中で第1熱交換器3aの下流側に配置されて室内と筐体2内との間で空気を循環させる室内用ファン、13は系外凝縮器5の内部を流れる冷媒を水冷によって冷却するクーリングタワー、13a,13bは系外凝縮器5とクーリングタワー13の間で冷却水を循環させる冷却水循環路、14は第1の冷媒配管6a及び第2の冷媒配管6bの途中で共通して系外凝縮器5と膨張弁10の間を接続する共通冷媒配管、15は共通冷媒配管14に並列に接続されるタンク状の冷媒貯蔵部15aを備えた冷媒量調整部、16は一端が共通冷媒配管14の上流側(系外凝縮器5の下流側)に接続され他端が冷媒貯蔵部15aの入口側に接続される上流側の接続部、16aは上流側の接続部16に流入出切替部として配設される電磁弁を用いた上流側開閉弁、17は一端が冷媒貯蔵部15aの出口側に接続され他端が共通冷媒配管14の下流側(膨張弁10の上流側)に接続される下流側の接続部、17aは下流側の接続部17に流入出切替部として配設される電磁弁を用いた下流側開閉弁、18は冷媒貯蔵部15aの出口側の接続部17と共通冷媒配管14との分岐部(接続箇所)に配設されたアスピレータ、19は目標湿度を設定するための湿度調節設定部、20は湿度調節設定部18で設定される目標湿度に基づいて冷媒量調整部15の流入出切替部として機能する上流側開閉弁16a及び下流側開閉弁17aの開閉等を命令する制御部である。
標準運転時において図1に実線の矢印で示した経路が選択された場合、冷媒は、圧縮器8、冷媒配管開閉弁9a、加熱用熱交換器として機能する第1熱交換器3a、切替部11、系外凝縮器5、共通冷媒配管14、膨張弁10、冷却用熱交換器として機能する第2熱交換器3b、アキュムレータ7を通って圧縮器8に戻る経路で循環する。
また、標準運転時において図2に破線の矢印で示した経路が選択された場合、冷媒は、圧縮器8、冷媒配管開閉弁9b、加熱用熱交換器として機能する第3熱交換器3c、切替部11、系外凝縮器5、共通冷媒配管14、膨張弁10、冷却用熱交換器として機能する第2熱交換器3b、アキュムレータ7を通って圧縮器8に戻る経路で循環する。
つまり、第2熱交換器3bは常に冷却用熱交換器として機能するが、冷媒が循環する経路の違いによって、第1熱交換器3aが加熱用熱交換器として機能する場合と、第3熱交換器3cが加熱用熱交換器として機能する場合とがある。
100%(標準の規定量)の冷媒が配管内を循環している状態で達成される湿度が、この除湿機1において予め設定された標準設定湿度であり、この標準設定湿度で運転される場合(標準運転時)は、全量(100%)の冷媒が上述のいずれかの経路に沿って配管内を循環する。
尚、上述の経路は一例であり、配管の仕方(冷媒の流れ方)によって、第2熱交換器3bを加熱用熱交換器として機能させ、第1熱交換器3a又は第3熱交換器3cを冷却用熱交換器として機能させてもよいし、第2熱交換器3bを冷却用熱交換器として機能させる際に、冷媒を分配して第1熱交換器3a及び第3熱交換器3cの両方を加熱用熱交換器として機能させることもできる。また、熱交換器の数を増減することもできる。
さらに、本実施の形態では、系外凝縮器5や圧縮器8を筐体2の内部に収容したが、これらは室外機に収容してもよく、クーリングタワー13の代わりにファンを用いて系外凝縮器5を空冷することもできる。
図3は実施の形態1の除湿機の冷媒量減少運転時の動作を示す部分断面模式図である。
湿度調節設定部19において、標準設定湿度より低い目標湿度が設定された場合、制御部20からの命令により、冷媒量調整部15の上流側の接続部16に配設された上流側開閉弁16aが開き、循環している冷媒の一部を共通冷媒配管14から抜取り、冷媒量調整部15の冷媒貯蔵部15aに貯蔵して、循環する冷媒量を減少させる。このとき、系外凝縮器5から吐出される冷媒が高圧であるため、上流側開閉弁16aを開くだけで冷媒は共通冷媒配管14から冷媒貯蔵部15aに流れ込む。
尚、配管から抜取る冷媒の量は、標準設定湿度と目標湿度との湿度差によって決められており、制御部20からの命令により、所定時間が経過して湿度差に応じた所定量の冷媒を抜取ったら、上流側開閉弁16aを閉じ、標準運転時より少ない量の冷媒が配管内を循環する。
これにより、圧縮機8から吐出される冷媒の温度(排熱温度)を上昇させ、加熱用熱交換器として機能する第1熱交換器3aを流れる冷媒ガスの温度を高めることができる。このとき、冷却用熱交換器として機能する第2熱交換器3bを流れる低温低圧の冷媒液の温度も僅かに上昇するが、その温度が0℃以下に維持されることにより、確実に除湿を行うことができ、加熱用熱交換器との温度差を広げ、除湿能力を高めて、標準設定湿度より低い目標湿度に近づけることができる。
図4は実施の形態1の除湿機の冷媒量増加運転時の動作を示す部分断面模式図である。
湿度調節設定部19において、現在の湿度より高い目標湿度が設定された場合、制御部20からの命令により、冷媒量調整部15の下流側の接続部17に配設された下流側開閉弁17aが開き、冷媒量調整部15の冷媒貯蔵部15aに貯蔵されている冷媒の一部を共通冷媒配管14に戻して、循環する冷媒量を増加させる。このとき、冷媒貯蔵部15aに貯蔵された冷媒は、共通冷媒配管14から膨張弁10に向かってアスピレータ18を流れる冷媒の流れに引張られて冷媒貯蔵部15aから接続部17、アスピレータ18を通って膨張弁10側に流れ込む。共通冷媒配管14と、冷媒貯蔵部15aの出口側の接続部17との接続箇所にアスピレータ18を配設することにより、冷媒貯蔵部15aの出口側付近の共通冷媒配管14を流れる冷媒の流れを加速して接続部17の出口側を減圧することができ、冷媒貯蔵部15aに貯蔵された冷媒を共通冷媒配管14側に吸引して配管全体を循環する冷媒量を増加させる(冷媒貯蔵部15aに貯蔵される冷媒量を減少させる)ことができる。尚、冷媒が共通冷媒配管14から冷媒貯蔵部15aに逆流することを防ぐために、冷媒貯蔵部15aの出口側に接続される下流側の接続部17には逆止弁を設けることが好ましい。また、アスピレータ18の代わりに、共通冷媒配管14と冷媒貯蔵部15aを接続する接続部16,17にポンプを配設すれば、共通冷媒配管14と冷媒貯蔵部15aとの間で強制的に冷媒を出し入れすることができ、動作の確実性に優れる。尚、ポンプを用いる場合、共通冷媒配管14と冷媒貯蔵部15aとの接続部は1箇所にして、接続部に配設した1つのポンプのみで流入と流出を切替えてもよい。
配管に戻す冷媒の量は、目標湿度と現在の湿度との湿度差によって決められており、制御部20からの命令により、所定時間が経過して湿度差に応じた所定量の冷媒を戻したら、下流側開閉弁17aを閉じ、それまでよりも多い量の冷媒が配管内を循環する。
これにより、圧縮機8から吐出される冷媒の温度(排熱温度)を下降させ、加熱用熱交換器として機能する第1熱交換器3aを流れる冷媒ガスの温度を下げることができるので、低温低圧の冷媒液が流れ冷却用熱交換器として機能する第2熱交換器3bとの温度差を縮めることができ、除湿能力を弱めて、被除湿物の水分によりそれまでより高い目標湿度に近づけることができる。
尚、ここでは、図1に実線の矢印で示した経路(第1の冷媒配管6aを通る循環路)が選択された場合について、冷媒量減少運転時の動作及び冷媒量増加運転時の動作を説明したが、図2に破線の矢印で示した経路(第2の冷媒配管6bを通る循環路)が選択された場合も、冷媒量減少運転時及び冷媒量増加運転時における冷媒貯蔵部15の動作は同様であるので、説明を省略する。
また、熱交換器の数や配置、冷媒を循環させる経路などが異なる場合でも、系外凝縮器5と膨張弁10とを接続する共通冷媒配管14に並列に冷媒貯蔵部15aを備えた冷媒量調整部14を接続すれば、湿度調節設定部19で設定される湿度に応じて制御部20からの命令により、接続部16の上流側開閉弁16a及び接続部17の下流側開閉弁17aの開閉を制御することにより、配管内を循環する冷媒量を調整して、幅広く効率的な湿度調整を行うことができる。
(1)制御部と、湿度調節設定部と、冷媒配管の途中に配設される冷媒貯蔵部を備えた冷媒量調整部と、を有し、予め設定された標準設定湿度より低い目標湿度が湿度調節設定部で設定された時に、制御部からの命令により、循環している冷媒の一部を冷媒配管から抜取り、冷媒量調整部の冷媒貯蔵部に貯蔵して、循環する冷媒量を減少させることにより、圧縮機から吐出される冷媒の温度(排熱温度)を上昇させ、加熱用熱交換器を流れる冷媒ガスの温度を高めることができるので、低温低圧の冷媒液が流れる冷却用熱交換器との温度差を広げることができ、室内から取込まれた空気をその大きな温度差によって迅速かつ効率的に除湿することができ、特に気温が低い冬場などにおいても高い除湿能力を発揮することができ、湿度調整の幅が広く、除湿性能に優れ、動作の安定性、確実性に優れる。
(2)湿度調節設定部で標準設定湿度より低い目標湿度を設定した際に、循環している冷媒の一部を冷媒量調整部の冷媒貯蔵部に貯蔵することにより、循環する冷媒量を減少させ、目標湿度に適した量の冷媒を循環させることができるので、迅速かつ細かな湿度調整を行うことができ、運転の効率性、省エネルギー性に優れる。
(3)制御部と、湿度調節設定部と、冷媒量調整部を有することにより、湿度調節設定部で目標湿度を設定するだけで、制御部からの命令により、循環する冷媒量を容易に増減させることができ、操作性に優れる。
(4)制御部が、標準設定湿度と目標湿度との湿度差に比例して冷媒量調整部の冷媒貯蔵部に貯蔵する冷媒量を増減させることにより、目標湿度に最適な量の冷媒を循環させることができ、圧縮機から吐出される冷媒の温度(排熱温度)を広範囲で調整することができるので、湿度調整の幅が広く、特に低温での動作の安定性に優れ、運転の効率性、省エネルギー性に優れる。
(5)冷媒量調整部が、系外凝縮器と膨張弁との間に配設されているので、循環する冷媒量を減少させたい時には、系外凝縮器の下流側で冷媒配管と冷媒貯蔵部を連通させることにより、系外凝縮器から吐出される高圧の冷媒が冷媒配管から冷媒貯蔵部に流れ込んで貯蔵され、循環する冷媒量を増加させたい時には、膨張弁の上流側で冷媒配管と冷媒貯蔵部を連通させることにより、冷媒貯蔵部に貯蔵された冷媒が、冷媒配管を循環する冷媒の流れに引張られて冷媒貯蔵部から冷媒配管側に流れ込み、冷媒配管を循環する冷媒量を調整することができる。
(6)冷媒量調整部が、冷媒配管と冷媒貯蔵部を接続する接続部と、接続部に配設され冷媒配管と冷媒貯蔵部との間の冷媒の流入と流出を切替える流入出切替部を有するので、流入出切替部で冷媒の流入と流出を切替えることにより、冷媒配管を循環している冷媒の一部を冷媒配管から簡単に抜取って冷媒貯蔵部に貯蔵することや冷媒貯蔵部に貯蔵された冷媒を冷媒配管に戻すことができ、動作の確実性、操作性に優れる。
(7)湿度調節設定部で新たに設定された目標湿度が現在の湿度より低い時は、制御部からの命令により、冷媒量調整部の接続部を通して冷媒配管から冷媒を抜取るように流入出切替部を切替えて冷媒貯蔵部に貯蔵し、湿度調節設定部で新たに設定された目標湿度が現在の湿度より高い時は、制御部からの命令により、冷媒量調整部の冷媒貯蔵部に貯蔵されている冷媒を接続部を通して冷媒配管に戻すように構成された流入出切替部を備えることにより、目標湿度の変更に応じて、常に最適な量の冷媒を循環させ、連続的に安定した除湿運転を行うことができ、除湿能力の安定性、動作の確実性、運転の効率性に優れる。
2 筐体
2a 空気流通系
3a 第1熱交換器
3b 第2熱交換器
3c 第3熱交換器
4a,4b 空気案内流路
5 系外凝縮器
6a 第1の冷媒配管
6b 第2の冷媒配管
7 アキュムレータ
8 圧縮器
9a 冷媒配管開閉弁
9b 冷媒配管開閉弁
10 膨張弁
11 切替部
12 室内用ファン
13 クーリングタワー
13a,13b 冷却水循環路
14 共通冷媒配管
15 冷媒量調整部
15a 冷媒貯蔵部
16,17 接続部
16a 上流側開閉弁
17a 下流側開閉弁
18 アスピレータ
19 湿度調節設定部
20 制御部
Claims (5)
- 空気流通系内に配設される加熱用熱交換器及び冷却用熱交換器と、空気流通系外に配設される系外凝縮器と、を有し、圧縮器と、前記加熱用熱交換器と、前記系外凝縮器と、膨張弁と、前記冷却用熱交換器と、アキュムレータと、を接続する冷媒配管に冷媒を循環させて除湿を行う除湿機であって、
制御部と、湿度調節設定部と、前記冷媒配管の途中に配設される冷媒貯蔵部を備えた冷媒量調整部と、を有し、
予め設定された標準設定湿度より低い目標湿度が前記湿度調節設定部で設定された時に、前記制御部からの命令により、循環している冷媒の一部を前記冷媒配管から抜取り、前記冷媒量調整部の前記冷媒貯蔵部に貯蔵して、循環する冷媒量を減少させることを特徴とする除湿機。 - 前記制御部が、前記標準設定湿度と前記目標湿度との湿度差に比例して前記冷媒量調整部の前記冷媒貯蔵部に貯蔵する冷媒量を増減させることを特徴とする請求項1に記載の除湿機。
- 前記冷媒量調整部が、前記系外凝縮器と、前記膨張弁と、の間に配設されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の除湿機。
- 前記冷媒量調整部が、前記冷媒配管と前記冷媒貯蔵部を接続する接続部と、前記接続部に配設され前記冷媒配管と前記冷媒貯蔵部との間の冷媒の流入と流出を切替える流入出切替部と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の除湿機。
- 前記湿度調節設定部で新たに設定された目標湿度が現在の湿度より低い時は、前記制御部からの命令により、前記冷媒量調整部の前記接続部を通して前記冷媒配管から冷媒を抜取るように前記流入出切替部を切替えて前記冷媒貯蔵部に貯蔵し、前記湿度調節設定部で新たに設定された目標湿度が現在の湿度より高い時は、前記制御部からの命令により、前記冷媒量調整部の前記冷媒貯蔵部に貯蔵されている冷媒を前記接続部を通して前記冷媒配管に戻すように構成された前記流入出切替部を備えたことを特徴とする請求項4に記載の除湿機。
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JP2013003698U JP3187932U (ja) | 2013-06-27 | 2013-06-27 | 除湿機 |
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WO2018155429A1 (ja) * | 2017-02-21 | 2018-08-30 | 株式会社前川製作所 | ヒートポンプ装置の制御方法及びヒートポンプ装置 |
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