JP3185499B2 - 厨芥液状化処理方法及び厨芥液状化処理装置 - Google Patents

厨芥液状化処理方法及び厨芥液状化処理装置

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JP3185499B2 JP27661493A JP27661493A JP3185499B2 JP 3185499 B2 JP3185499 B2 JP 3185499B2 JP 27661493 A JP27661493 A JP 27661493A JP 27661493 A JP27661493 A JP 27661493A JP 3185499 B2 JP3185499 B2 JP 3185499B2
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  • Sink And Installation For Waste Water (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、調理設備から排出され
た厨芥を液状化して浄化し、外部へ放流できるようにす
る厨芥液状化処理方法、及びそのための厨芥液状化処理
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年ゴミ問題は一日もゆるがせにできな
い程差し迫った問題となってきている。この問題が取り
ざたされるようになったのは、ゴミ処理施設の増設が遅
々として進まないにもかかわらず、社会全体でのゴミ処
理施設の処理能力が限界に近づいてきているからであ
る。何とかゴミ処理施設の増設をしようと多くの市町村
が努力しているが、その建設は問題山積みで、行政当局
も処理施設の建設に苦慮しているのが現状である。この
状況が好転することはしばらくはありえないであろうか
ら、ゴミの減量化、再資源化をめざし、ゴミを吐き出す
者がそれぞれの立場で真剣にこの問題に対応していくこ
とがこの急場をしのぐ最善の方法であるように思われ
る。そしてこの膨大なゴミもその内容を検討すると、各
家庭内から排出される家庭内ゴミもさることながら、産
業上もしくは経済活動上排出される業務上ゴミがきわめ
て多い。すなわち業務上吐き出されるゴミについて、業
者ができるだけ対策を講じることが求められているとも
いえるのである。これはもはや社会的責任であるといっ
ても過言ではない状況である。
【0003】ところで業務上吐き出されるゴミを処理す
るといっても、それは容易なことではない。ゴミにもい
ろいろな種類があるため、その種類に応じた処理が必要
なためである。ゴミの性質等、それぞれのもつ様々な事
情に応じた処理が望まれるのである。ゴミ問題が難問で
あることの所以である。
【0004】さて業務上排出されるゴミの一つに、外食
産業から吐き出される生ゴミがある。そしてこの生ゴミ
は厨房からでてくる多量の厨芥からなるものであるが、
この生ゴミには他のゴミと違った特殊な事情がある。す
なわち厨芥等の生ゴミは、時間が経つと腐敗し、悪臭を
まわりにまき散らすのである。悪臭は、騒音と並んで市
民生活に深刻な影響を与える公害の一つである。悪臭が
立ちこめている生ゴミの故に、近隣との融和が崩れ、営
業がたちいかなくなることもないわけではないのであ
る。営業上の理由からも業者は対策を急がねばならな
い。
【0005】こうした社会情勢を背景に、厨芥処理に関
して様々な技術開発がなされている。しかしこれらは厨
芥の搬出に手間がかかりすぎるとか、衛生的でないなど
の問題を有すものが多く、十分とはいえないものであっ
た。また図7に示すように、厨房内で発生した厨芥をそ
の場に設置した厨芥粉砕機63で粉砕し、厨芥はそのま
ま下水道65に放流するという技術も開発されている。
この従来例について説明すると、厨房内のシンク61の
底部に排水口62が設けられ、この下に直接厨芥粉砕機
63が取り付けられている。この厨芥粉砕機63には排
水管64が接続され、この排水管64は最終的に下水道
65に連通されている。厨房内で発生した厨芥は、シン
ク61から排水と一緒に厨芥粉砕機63に送り込まれ、
ここで粉砕処理される。細かく粉砕された厨芥は排水と
一緒に排水管64に排出され、下水道65へ放流され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような従来
の厨芥処理装置は、たとえ厨芥が細かく粉砕されたとし
ても、厨芥を下水道65に直接放流するものであるた
め、排水管64の内壁にいわばコレステロール状の堆積
物が徐々に堆積されていくという問題があった。排水管
64は通常長いものが多く維持管理にも手間がかかるた
め放置され易く、これはひいては排水管64の閉塞を引
き起こすものであった。また排水管64内で有機物の腐
敗がすすみ、その悪臭が周囲の環境を悪化させるもので
もあった。さらにこれは当然に衛生上の問題をはらむも
のである。
【0007】そこで本発明は、厨芥を液状化した後これ
を浄化放流できるようにする厨芥液状化処理方法を提供
することを目的とする。
【0008】また本発明は、厨芥を液状化した後これを
浄化放流できるようにする厨芥液状化処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の厨芥液状化処理方法は、液状化菌によって厨
芥を液状化した後固液分離し、液状化した厨芥を酸性の
水質下で曝気した後、さらに曝気を行なってpHを上げ
浄化処理するという技術手段を講じている。
【0010】また本発明の厨芥液状化処理装置は、液状
化菌による液状化と固液分離を行なう分解槽と、酸性の
水質下で曝気を行なう間欠曝気槽と、曝気を行なってp
Hを上げ浄化処理する接触曝気槽を備えるという技術手
段を講じている。
【0011】
【0012】
【0013】そして本発明の厨芥液状化処理装置は、分
解槽にpH調整剤注入装置を設けるという技術手段を講
じている。
【0014】本発明の厨芥液状化処理装置は、接触曝気
槽内の貯留水を分解槽に間欠的に返送するという技術手
段を講じている。また貯留水を分解槽に返送する経路に
流量調整槽を設けるのが望ましい。
【0015】
【作用】本発明の厨芥液状化処理方法は、液状化菌によ
って液状化し、2段階に分けて曝気を行なっているか
ら、汚泥の発生が少なく厨芥を下水道に放水できる程度
に浄化できるものである。
【0016】また本発明の厨芥液状化処理装置は、液状
化菌による液状化をする分解槽と、2つの曝気槽を備え
たものであるから、汚泥の発生が少なく、浄化放水がで
きるまでの厨芥の処理がコンパクトに行なえるものであ
る。
【0017】
【0018】
【0019】本発明の厨芥液状化処理装置は、分解槽に
pH調整剤注入装置を設けているから、液状化菌が最も
活発に液状化を行なうpHに調節することができる。
【0020】また本発明の厨芥液状化処理装置は、接触
曝気槽内の貯留水を分解槽に間欠的に返送するから、厨
芥液状化処理装置の流量調整を図ることができ、pHも
調整できる。そして流量調整槽を設けているから、厨芥
液状化処理装置の急な流量変動を抑えることができるも
のである。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の厨芥液状化処理方法
及び厨芥液状化処理装置の一実施例図、図2は本発明の
厨芥液状化処理装置において撹拌装置を設けた一実施例
図を示している。また図3は本発明の厨芥液状化処理装
置用分解槽において固液分離用内胴を設けた一実施例
図、図4は本発明の厨芥液状化処理装置用分解槽におい
て撹拌装置及び固液分離用内胴を設けた一実施例図であ
る。そして図5は本発明の厨芥液状化処理装置において
pH調整剤注入装置を設けた一実施例図、図6は本発明
の厨芥液状化処理装置において流量調整槽を設けた一実
施例図である。図1において1は分解槽であり、2は間
欠曝気槽、3は接触曝気槽、4は沈澱槽、5は放流槽で
ある。厨房内から排出された厨芥は図示していない厨芥
粉砕機で細かく粉砕された後、厨芥移送装置によって搬
出され、流入管7を通って分解槽1に流入される。分解
槽1には、液状化菌が入れられており、流入した厨芥と
排水はこの液状化菌の作用によって嫌気性処理される。
この液状化菌は、酸性成菌やメタン生成菌、アセトジェ
ニック菌、硫酸還元菌等の通性であり、嫌気性微生物群
とも称せられるものである。厨房からの厨芥を含んだ排
水のように、有機性の排水を微生物処理する場合、好気
性処理と嫌気性処理の2つがあるが、嫌気性処理の方が
余剰汚泥の発生が少ないという特徴がある。また嫌気性
処理の方が処理に必要な動力が少ないという特徴もあ
る。本実施例はこれらの特徴に着目して厨芥を嫌気性処
理するものである。流入した厨芥と排水は、液状化菌に
よっておおよそ40日をかけて分解処理される。その結
果分解槽1内には、未分解物等の最下層と、液体からな
る中間層と、ガスを含んだ未分解物等からなるスカムの
最上層の3層に分かれる。そして液状化菌が活動するの
に適した環境はpHが5〜6程度の範囲である。とくに
適当なpHは大体5.5程度である。この環境を外れて
いくと分解能力がだんだん低下する。そして液状化菌が
活動しやすい温度は摂氏10〜40度である。分解槽1
内をこの温度条件を満たすように選択する必要がある。
この実施例では常温下で分解処理を行うから、温度に関
してはこの条件が通常満たされている。そこでとりあえ
ずpHだけを考慮すればよく、pHを5〜6とくに5.
5程度になるようにしている。40日程度の時間をかけ
て分解され、液状化された厨芥は、中間層までのびた移
流管8によって隣の間欠曝気槽2に移送される。分解槽
1内の水位の方が間欠曝気槽2の水位より高いため水頭
差で移送される。
【0022】この間欠曝気槽2が設けられた理由は、好
気性処理によって一度に曝気すると大量の汚泥が生じる
ことから、酸性下とこれよりpHを上げた2段階に分け
て曝気することで汚泥の量を減らすことができるからで
ある。間欠曝気槽2内には濾床9が設けられている。こ
の濾床9は、アングル材状の支持部材の上にネット10
を置き、多数のサドル状の濾材を支持することで構成さ
れている。サドル状の濾材の量は間欠曝気槽2の容積の
約半分近くにもなるものである。また間欠曝気槽2の中
央にはガイドパイプ11が設置され、中に散気管12が
設けられている。散気管12は送気管30と接続されエ
アブロワ29から空気を受け取ることができる。移流管
8から流入され、間欠曝気槽2に貯留された液状化され
た厨芥等の汚水は、散気管12から送り込まれる空気に
よって上昇流となる。この上昇流は、濾材に接触して濾
材表面に付着した液状化菌や好気性細菌によって分解処
理され、BOD数百ppm程度の汚泥を浮遊させた汚水
となる。間欠曝気槽2内のpHは大体6〜7程度の酸性
である。通常は6〜6.5の範囲である。上昇した汚水
は対流となって、間欠曝気槽2の外周で降下流となって
沈下し、再び循環することになる。この間欠曝気槽2の
槽壁付近には、次の接触曝気槽3にこの貯留された汚水
を移送する逆止弁付移流管13が設けられている。この
逆止弁付移流管13の吸い込み口は、間欠曝気槽2の底
付近まで延びている。間欠曝気槽2の水位は接触曝気槽
3の水位より高いから、水頭差で貯留された汚水は移送
されていくことになる。
【0023】間欠曝気槽2でBOD数百ppm程度まで
浄化された汚水は、曝気でpHを少し上げた状態下、接
触曝気槽3内でBODが数ppm程度までさらに浄化さ
れる。接触曝気槽3には中央にガイドパイプ16が設け
られ、その中に散気管17が設置されている。散気管1
7は、送気管30、エアブロワ29に連結されている。
またサドル状の濾材が収納された濾床14が設置されて
いる。これらは間欠曝気槽2と全く同様である。ただ接
触曝気槽3の大きさが間欠曝気槽2の大きさよりかなり
小さい点と、散気管17に横方向に広がったはしご状ノ
ズル管が設けられている点と、内部のpHが7〜8程度
で好気性細菌が増殖している点等で相違するだけであ
る。散気管17のはしご状ノズル管から広範囲に均一に
噴出された空気は貯留水の上昇流を引き起こす。そして
濾材表面の好気性細菌に触れて浄化されることになる。
またこのとき脱燐、脱窒素が行なわれる。貯留水は液面
まで上昇した後接触曝気槽3の外周で降下流となり降下
し、再び循環を繰り返すことになる。槽壁近くには底部
まで延びた移流逆洗管21が設けられており、この移流
逆洗管21を通ってBODが数ppm程度にまで浄化さ
れた貯留水が次の沈澱槽4に送り出されていく。ところ
でこの移流逆洗管21には沈澱槽入口逆止弁20を設け
た分岐管が沈澱槽4内に設けられているが、さらにその
まま放流槽5内にまで延びて、一旦上昇して降下する鳥
居状配管を経由して放流槽5内の逆洗ポンプ24に接続
されている。この分岐管は垂直に立設されており、管端
付近には沈澱槽入口逆止弁20が設けられている。この
沈澱槽入口逆止弁20には、一端を回動自在に支持さ
れ、通常は自重で垂れ下がった弁板が設けられている。
従って沈澱槽入口逆止弁20は通常は開弁状態にある。
しかしこの弁板はある程度傾けられているため、内圧が
かかると弁板が押し上げられ分岐管を閉止するものであ
る。鳥居状配管には空気抜き用の電動弁23も設けられ
ている。接触曝気槽3内の水位が沈澱槽4内の水位より
高いため貯留水は水頭差によって流れようとするが、鳥
居配管の高さが分岐管の開口端より高いということが原
因となって、貯留水は放流槽5まで流れていかないで分
岐管から沈澱槽4に流れ込むことになる。
【0024】沈澱槽4は、内部にセンターウェル18が
形成されている。そして沈澱槽4の槽壁の液面近傍には
越流トラフ19が周回して形成されている。従って移流
逆洗管21の沈澱槽入口逆止弁20を経由して流入した
貯留水はセンターウェル18内を通って流下する。底部
で流れがまげられ、中に含まれていた汚泥は比重と慣性
によって沈澱分離される。上澄み状態となった水は、上
昇して越流トラフから放流槽5に流れ込んでいく。また
沈降した汚泥は付属のエアリフトポンプによって外部に
排出される。pHは接触曝気槽3内とほとんど変化して
いない。
【0025】放流槽5内の浄化された貯留水は、BOD
数ppm、pH7.2〜8程度のものでそのまま放流で
きるものである。放流管25から放流されることにな
る。ところで逆洗ポンプ24は1日1回間欠的に稼動さ
せられ、放流槽5内の水を接触曝気槽3に噴出させる。
このとき移流逆洗管21の分岐管に設けられた沈澱槽入
口逆止弁20は内圧で閉鎖される。そして噴出流によっ
て接触曝気槽3内の濾床14のサドル状濾材の表面はま
んべんなく逆洗される。またこの水はオーバーフロー管
28を通して分解槽1にさらに返送される。これは、接
触曝気槽3内の水量が急増したのを分解槽1に分配し
て、各槽の流量調整を図るためのものであるが、返送流
はアルカリ性であるから、分解槽1内のpHを調整する
こともできる。すなわち返送流のpHがアルカリ性であ
るため一時的に分解槽1内のpHが上がるけれども、や
がて分解槽1内の液状化菌の活動によってpHが下がっ
ていき、最終的にはpH5〜6大体5.5近辺に維持さ
れるのである。
【0026】分解槽1、間欠曝気槽2、接触曝気槽3、
沈澱槽4、及び放流槽5間の移流は水頭差で行なわれる
ものである。この水頭差を維持するために、移流逆洗管
21のほかに放流槽5から間欠曝気槽2に貯留水を返送
する循環管27を設けている。これは放流槽5内のエア
リフトポンプ26によって返送される。循環する貯留水
の水量は相当多い。これによって水頭差を維持するのは
もとより、残存空気のため散気管12、17から供給さ
れる空気が補われることになり、好気性細菌による浄化
処理が促進されることになる。
【0027】この実施例の厨芥液状化処理方法によれ
ば、汚泥の発生が少なく、放水できる程度に浄化でき
る。また厨芥処理に必要な動力を小さいものにすること
ができる。またこの実施例の厨芥液状化処理装置は、汚
泥の発生が少なく浄化放水ができるまでの厨芥の処理が
コンパクトに行なえるものであって、厨房付近に大きな
場所をとらずに設置できる。
【0028】次に図2に記載した第2の実施例について
説明する。この実施例は分解槽1に撹拌装置35を設け
たことを特徴とするものである。液状化と固液分離を促
進するためには撹拌することが必要であるが、撹拌がす
ぎると空気と接触して液状化菌の活動が鈍る。そこで本
実施例においては10〜30rpm程度で1日10分間
程度の間欠的な撹拌を行なっている。これが撹拌目的を
達成するために最適な撹拌である。そして撹拌装置35
には上下2つの撹拌羽根36、37が設けられている。
既に述べたように分解槽1内は、おおむね最上層のスカ
ム層、中間層の液層、及び最下層の未分解物の層に分か
れるが、液状化と固液分離を効果的にするためには、液
層を撹拌する必要がある。また最上層を形成するスカム
の中のガスを抜く必要もある。このため撹拌羽根37は
液層に、撹拌羽根36はスカム層に設けられている。撹
拌速度と2つの撹拌羽根36、37によって液状化と固
液分離、ガス抜きが効果的に達成できるものである。
【0029】図3に記載された第3の実施例について説
明すると、この実施例においては分解槽1の外形は底部
に向かって絞られており、内部には固液分離用内胴41
を設けている。そして固液分離用内胴41の円筒部下端
は拡大部となっている。この両者の接近によって固液分
離用内胴41の外側にガス分を含んだ未分解物が上昇し
ていくのを避けることができる。円筒下端に分解槽1の
外形より緩やかに絞った縮小部を設けてもよい。この場
合は流路抵抗が大きくなるから、さらに未分解物の上昇
を防止することができる。この実施例においては、分解
槽1と固液分離用内胴41の間にスカムスキマ40を設
けている。スカムスキマ40は、スカム層が形成された
場合に、これを固液分離用内胴41内に返送するもので
ある。この実施例は、未分解物が間欠曝気槽2に移送さ
れることがない。
【0030】図4に記載された第4の実施例は、撹拌装
置35と固液分離用内胴41、さらにスカムスキマ40
を同時に設置したものである。第2実施例と第3実施例
の特徴が相乗的に発揮され、効果的な液状化と固液分離
が得られる。
【0031】図5に記載された第5の実施例は、分解槽
1にpH調整剤注入装置47を設けたことを特徴として
いる。pH調整剤注入装置47は、分解槽1に設けられ
たpHセンサ45によって分解槽1内のpHを計測し、
pHコントローラ46を駆動させることによってpH調
整剤注入装置47からNaOH等のアルカリ性薬剤を投
入するものである。分解槽1内の液状化菌はpHが5.
5付近において最も活発化するから、分解槽1内のpH
を最適の環境であるpH5.5に制御するものである。
【0032】図6に記載された第6の実施例は、間欠曝
気槽3から分解槽1間に設けられたオーバーフロー管2
8に流量調整槽6を設けたものである。流量調整槽6内
にはエアリフト50が立設され、これが返送管51に接
続されてさらに分解槽1にまで延長されている。この実
施例は、逆洗ポンプ24を駆動して接触曝気槽3内の濾
床9を逆洗したとき、接触曝気槽3の水量が一時的に多
くなりこれをそのまま分解槽1に移送すると、これらの
槽で流量の変動が大きくなって支障が出るので、流量変
動のバッファーとして配設するものである。流量調整槽
6からの水はアルカリ性であるから、分解槽1における
pH調整にも寄与するものである。この場合アルカリ性
下における液状化菌の増殖を利用して最終的にpHを
5.5近辺に落ち着かせるものである。
【0033】
【発明の効果】本発明の厨芥液状化処理方法は、液状化
菌によって液状化をし、2段階に分けて曝気を行なって
いるから、汚泥の発生が少なく厨芥を下水道に放水でき
る程度に浄化できるものである。
【0034】また本発明の厨芥液状化処理装置は、汚泥
の発生が少なく、浄化放水ができるまでの厨芥の処理が
コンパクトに行なえるものである。
【0035】
【0036】本発明の厨芥液状化処理装置は、分解槽に
pH調整剤注入装置を設けているから、液状化菌が最も
活発に液状化を行なうpHに調節することができる。
【0037】また本発明の厨芥液状化処理装置は、接触
曝気槽内の貯留水を分解槽に間欠的に返送するから、厨
芥液状化処理装置の流量調整を図ることができ、pHも
調整できる。そして流量調整槽を設けているから、厨芥
液状化処理装置の急な流量変動を抑えることができるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の厨芥液状化処理方法及び厨芥液状化処
理装置の一実施例図
【図2】本発明の厨芥液状化処理装置において撹拌装置
を設けた一実施例図
【図3】本発明の厨芥液状化処理装置用分解槽において
固液分離用内胴を設けた一実施例図
【図4】本発明の厨芥液状化処理装置用分解槽において
撹拌装置及び固液分離用内胴を設けた一実施例図
【図5】本発明の厨芥液状化処理装置においてpH調整
剤注入装置を設けた一実施例図
【図6】本発明の厨芥液状化処理装置において流量調整
槽を設けた一実施例図
【図7】従来の厨房処理設備の概略図
【符号の説明】
1 分解槽 2 間欠曝気槽 3 接触曝気槽 4 沈澱槽 5 放流槽 6 流量調整槽 9 濾床 12 散気管 21 移流逆洗管 24 逆洗ポンプ 27 循環管 35 撹拌装置 41 固液分離用内胴 47 pH調整剤注入装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−50081(JP,A) 特開 平1−115486(JP,A) 特開 昭60−222198(JP,A) 特開 昭60−38099(JP,A) 特開 昭60−216896(JP,A) 特開 昭62−33594(JP,A) 特開 平4−83597(JP,A) 特開 昭60−34800(JP,A) 特開 昭60−137498(JP,A) 特開 平3−232595(JP,A) 特開 昭56−78688(JP,A) 特開 昭55−142594(JP,A) 特開 昭53−29278(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 3/00 C02F 3/06 E03C 1/266 C02F 11/00 C02F 9/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 pH5〜6で液状化菌によって厨芥を液
    状化した後固液分離し、液状化した厨芥をpH6〜7の
    酸性の水質下で間欠曝気した後、さらにこの間欠曝気し
    た汚水を曝気してpHを上げ浄化処理する厨芥液状化処
    理方法。
  2. 【請求項2】 厨芥を液状化菌によってpH5〜6で
    状化しかつ固液分離する分解槽と、pH6〜7の酸性の
    水質下で間欠曝気を行なう間欠曝気槽と、さらに間欠曝
    気した汚水を曝気してpHを上げ浄化処理する接触曝気
    槽とを備える厨芥液状化処理装置。
  3. 【請求項3】 前記分解槽にpH調整剤注入装置を設け
    た請求項2記載の厨芥液状化処理装置。
  4. 【請求項4】 前記接触曝気槽内の貯留水を前記分解槽
    に間欠的に返送する請求項2記載の厨芥液状化処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記接触曝気槽内の貯留水を前記分解槽
    に返送する経路に流量調整槽を設けた請求項記載の厨
    芥液状化処理装置。
JP27661493A 1993-11-05 1993-11-05 厨芥液状化処理方法及び厨芥液状化処理装置 Expired - Fee Related JP3185499B2 (ja)

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