JP3179321B2 - プレキャスト部材の製造方法、製造装置、及びプレキャスト部材 - Google Patents

プレキャスト部材の製造方法、製造装置、及びプレキャスト部材

Info

Publication number
JP3179321B2
JP3179321B2 JP25659895A JP25659895A JP3179321B2 JP 3179321 B2 JP3179321 B2 JP 3179321B2 JP 25659895 A JP25659895 A JP 25659895A JP 25659895 A JP25659895 A JP 25659895A JP 3179321 B2 JP3179321 B2 JP 3179321B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formwork
concrete
pair
side panel
panel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25659895A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0999420A (ja
Inventor
正雄 川原
達也 脇坂
耕史 浜田
好正 林
安彦 増田
秀雄 岡本
正之 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP25659895A priority Critical patent/JP3179321B2/ja
Publication of JPH0999420A publication Critical patent/JPH0999420A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3179321B2 publication Critical patent/JP3179321B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rod-Shaped Construction Members (AREA)
  • Moulds, Cores, Or Mandrels (AREA)
  • Manufacturing Of Tubular Articles Or Embedded Moulded Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のコンクリー
トパネルを折曲可能に接続し、これらを折り曲げること
によってプレキャストコンクリート型枠を形成するため
のプレキャスト部材の製造方法、製造装置、及びプレキ
ャスト部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、梁や柱等のコンクリート構造躯体
を構築する工法として、複数のコンクリートパネルを折
曲可能に接続してプレキャスト部材を構成し、これを折
り曲げてプレキャストコンクリート型枠を形成した後、
これを梁や柱等を構築する箇所に建込み、ここにコンク
リートを打設する工法がある。
【0003】この工法によれば、プレキャストコンクリ
ート型枠は、プレキャストコンクリート部材を折り曲げ
ることにより簡単に形成することができその建込みが容
易であるうえ、このプレキャストコンクリート型枠は、
そのまま構造躯体の外周部を形成するものであるため、
コンクリートを打設した後にこれを撤去する必要がなく
構造躯体の構築作業を簡略化することができる。
【0004】そして、上記プレキャスト部材のうち、特
に、三枚のコンクリートパネルから構成され、折り曲げ
て断面U字形の型枠を形成するものについて、これらの
パネルに予め主筋及びスターラップ等の剪断補強筋の一
部分を埋入保持させたものが開発されている。
【0005】すなわち、図3(a)に示すように、かか
るプレキャスト部材30は、底部パネル31及び一対の
側部パネル32,32を可撓性のある補強材33,33
で折曲自在に接続するとともに、側部パネル32,32
内に、主筋34,34を埋設するとともに、矩形状に折
り曲げられた剪断補強筋35,35の一部分を埋入保持
させて構成され、これを補強材33,33で折り曲げ
て、図3(b)に示すような、断面U字形のプレキャス
トコンクリート型枠を形成する。
【0006】特に、この従来のプレキャスト部材30
は、側部パネル32の、接続端32aと反対側の他端部
32bの形状が、同図に示すように、矩形状に形成さ
れ、この矩形状の端部から剪断補強筋35、35の一端
35aが突出するように構成されている。
【0007】そして、このプレキャスト部材30を製造
する工法としては、図4に示すものが考えられている。
詳しくは、同図(a)に示すように、先ずコンクリート
打設型枠40の内部に、一対の補強材33,33を平行
に敷設するとともに、これら補強材33,33の上部に
断面逆三角形状のアングル型枠41,41をそれぞれ配
設する。これによって、コンクリート打設型枠40内を
三つに隔成し、中央を底部パネル用型枠42、これの両
側を一対の側部パネル用型枠43,43とする。次い
で、同図(b)乃至(d)に示すように、側部パネル用
型枠43の側板44の基部44aに溝44bを形成し、
これに剪断補強筋35を挿通し、その後これを蓋体44
cで固定するとともに、その後側部パネル用型枠43内
に主筋34を配筋し、コンクリート打設型枠40内にコ
ンクリートを打設する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
プレキャスト部材30では、側部パネル32の、接続端
32aと反対側の他端部32bの形状が矩形状に形成さ
れ、この端部から剪断補強筋35の一端35aが突出す
るように構成されているため、これの製造時に、この端
部を形成する作業が煩雑であるという問題があった。
【0009】すなわち、かかる端部を形成するには、上
述したように、側部パネル用型枠43の側板44の溝4
4bに剪断補強筋35を挿通し、これを蓋体44cで固
定するものであるため、この固定作業が煩雑であるう
え、溝44bと剪断補強筋35との隙間から打設したコ
ンクリートが漏出する惧れがあるという問題があった。
【0010】また、かかるプレキャスト部材30を折り
曲げて形成される断面U字形のプレキャストコンクリー
ト型枠は、その内部において、側部パネル32と底部パ
ネル31との接続部分がほぼ直角をなすため、ここにコ
ンクリートを打設した際には、コンクリートが十分に充
填されない惧れがあり、従来では、これを防ぐための締
固め等の作業が煩雑であるという問題があった。
【0011】この発明は、かかる課題を解決すべくなさ
れたもので、プレキャスト部材の製造に際し、側部パネ
ルの端部における剪断補強筋の配筋作業を容易にできる
プレキャスト部材の製造方法、製造装置、及びコンクリ
ートの打設作業を容易なものとするプレキャスト部材を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のプレキャスト部材の製造方法は、底部パネルの
両側に一対の側部パネルを補強材で折曲可能に接続し、
これらを折り曲げることによって断面U字形に形成され
るプレキャスト部材の製造方法であって、コンクリート
打設型枠の内部に前記補強材を一対平行に敷設するとと
もに、これら補強材の上部にアングル型枠を配設してコ
ンクリート打設型枠内を三つに隔成し、これらの中央を
底部パネル用型枠とし、両側を一対の側部パネル用型枠
とする工程と、これら側部パネル用型枠の底面に、前記
アングル型枠側から他端側に向かって上向きに傾斜面を
設ける工程と、剪断補強筋の一端を前記側部パネル用型
枠の前記他端側の枠板上面に載置しつつ、該剪断補強筋
を前記傾斜面の傾斜方向に沿うように該側部パネル用型
枠内に配筋するとともに、前記コンクリート打設型枠内
部にコンクリートを打設する工程とからなるものである
(請求項1)。
【0013】また、本発明のプレキャスト部材の製造装
置は、底部パネルの両側に一対の側部パネルを補強材で
折曲可能に接続し、これらを折り曲げることによって断
面U字形に形成されるプレキャスト部材の製造装置であ
って、四面を囲んで略四角形をなすコンクリート打設型
枠と、このコンクリート打設型枠の内部に平行に且つ着
脱自在に配設され、該コンクリート打設型枠内を三つに
隔成しこれらの中央を底部パネル用型枠とし両側を一対
の側部パネル用型枠とする一対のアングル型枠と、前記
各側部パネル用型枠の底面に、前記アングル型枠側から
他端側に向かって上向きに設けられる傾斜面とから構成
されるものである(請求項2)。
【0014】さらに、本発明のプレキャスト部材は、底
部パネルの両側に一対の側部パネルを補強材で折曲可能
に接続し、これらを折り曲げることによって断面U字形
に形成されるプレキャスト部材であって、前記側部パネ
ルの接続端部側の厚さが他端側よりも厚くなるように、
内側面に傾斜を設けてその断面を略三角形状に形成する
とともに、この側部パネル内の前記接続端側に、剪断補
強筋をその一端が前記内側面から該側部パネルに沿って
突出するように埋入保持させて構成されるものである
(請求項3)。
【0015】上記構成を有する請求項1記載の発明に係
るプレキャスト部材の製造方法によれば、底部パネル及
び一対の側部パネルを、これらの裏面に配設された補強
材で接続してなるプレキャスト部材を容易に製造するこ
とができる。
【0016】殊に、剪断補強筋を設置する際、側部パネ
ル用型枠の枠板上面に剪断補強筋の端部を載置するの
で、剪断補強筋の端部を固定する作業を簡略化すること
ができ、剪断補強筋の設置作業が容易となる。また、剪
断補強筋の一端を側部パネル用型枠の枠板上面に載置し
つつ、剪断補強筋を側部パネル用型枠の傾斜面の傾斜方
向に沿うように配筋しここにコンクリートを打設するの
で、コンクリートが硬化した後には、剪断補強筋が側部
パネルの傾斜面からこの側部パネルに沿って突出するよ
うに配筋されたプレキャスト部材を製造することができ
る。
【0017】一方、請求項2記載の発明にかかるプレキ
ャスト部材の製造装置によれば、側部パネル用型枠の底
面に傾斜面を設けたため、これによって形成される側部
パネルの断面形状を、内側面に傾斜が設けられた略三角
形とすることができる。そして、側部パネル用型枠内に
剪断補強筋を配筋する際には、その端部を枠板上面に載
置することによって容易に固定することができるととも
に、これにより、剪断補強筋が側部パネルの内側面から
この側部パネルに沿って突出するように配筋されたプレ
キャスト部材を製造することができる。
【0018】他方、請求項3記載の発明に係るプレキャ
スト部材によれば、側部パネルの接続端部側の厚さが他
端側よりも厚くなるように内側面に傾斜を設けてその断
面を略三角形状に形成したので、これを折り曲げて断面
U字形のプレキャストコンクリート型枠を形成した際に
は、この型枠の内面に上方が拡開したテーパーを設ける
ことができ、これの内部へのコンクリートの打設が容易
となる。さらに、このプレキャスト部材では、側部パネ
ルを断面略三角形に形成し、剪断補強筋の一端が側部パ
ネルの傾斜面からこの側部パネルに沿って突出するよう
に配設したため、断面U字形のプレキャストコンクリー
ト型枠を形成した時には、既にこの型枠内部に剪断補強
筋の一端が側部パネルに沿うように突出して配筋されて
おり、その後の配筋作業を簡略化することができるとと
もに、コンクリート打設作業を迅速に行うことができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面を参照して詳細に説明する。図1はこの実施形態
にかかるプレキャスト部材10を示すものであり、図2
は、このプレキャスト部材10の製造装置40及びこれ
を用いたプレキャスト部材10の製造方法の作業手順を
示すものである。
【0020】このプレキャスト部材10は、図1(a)
に示すように、コンクリート製の底部パネル11の両側
に、一対の側部パネル12,12を補強材13,13で
折曲可能に接続して構成され、これら折り曲げることに
よって、同図(b)に示すような、内側面12c,12
cにテーパーが設けられた断面U字形のプレキャストコ
ンクリート型枠を形成するものである。
【0021】そして、特にこのプレキャスト部材10
は、前記側部パネル12,12が、これの接続端部12
a側が他端12b側よりも厚くなるように、内側面12
cに傾斜を設けて断面が略三角形状に形成されていると
ともに、この側部パネル12の接続端部12a側には、
剪断補強筋14が、これの一端が内側面12cから突出
するように埋入保持されている。
【0022】前記底部パネル11は、本実施形態では、
板状のパネル体でありこれの両側面が傾斜して形成され
断面が台形状をなしている。一方、側部パネル12、1
2は、前述したように断面が略三角形状をなし、これの
接続端部12a側の側面は、底部パネル11の傾斜して
形成された側面と合致するように傾斜して形成されてい
る。なお、これら底部パネル11及び側部パネル12に
形成された傾斜した側面の斜度は、このプレキャスト部
材10を折り曲げた際に底部パネル11及び側部パネル
12が直角に位置するように設定されている。
【0023】また、これら底部パネル11及び側部パネ
ル12は、本実施形態では、これらの裏面に跨って貼設
された補強材13で接続されている。この補強材13
は、例えば、帆布状のテープや蝶番式の金具帯、或いは
可撓性を有する樹脂、アルミ又は銅からなる帯状の部材
を用いることができる。
【0024】そして、この補強材13は、底部パネル1
1等の表面に接着材などで貼設するほか、底部パネル1
1の成型時にコンクリートの付着力によって貼設するこ
とができ、この場合には、コンクリートとの付着強度を
向上させるために、補強材13の接着面に多数の突起を
設けることが好ましい。
【0025】前記剪断補強筋14は、本実施形態では、
通常の鉄筋を折り曲げて矩形状としたものを用いるが、
本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、鉄筋
をL字形に折り曲げたものや、鉄筋の先端を折り曲げて
フックを形成したものを用いることができる。また、本
実施形態では、側部パネル12の接続端部12a内に、
これの長手方向(紙面奥行き方向)に沿って前記主筋1
5が配筋されている。
【0026】そして、前記剪断補強筋14は、本実施形
態では、前記主筋15と直交するように、これの折曲部
分14aが主筋15に掛け回されて配筋され、この折曲
部分14aの両端を側部パネル12の内側面12cから
突出させている。すなわち、剪断補強筋14の折曲部分
14aの一端14bは側部パネル12に沿うように突出
し、他端14cは側部パネル12に直角に交わるように
突出している。
【0027】このような構成のプレキャスト部材10に
よれば、これを補強材13で折り曲げることによって、
図1(b)に示す、断面U字形のプレキャスト型枠を容
易に形成することができる。
【0028】特に、側部パネル12,12の断面形状を
略三角形に形成し、剪断補強筋14,14を、これの一
端14bが内側面12cからこの側部パネル12に沿っ
て突出するように埋入保持したため、プレキャストコン
クリート型枠を形成した際には、これの内部に剪断補強
筋14の端部14bが側部パネル12に沿うように突出
されることとなる。
【0029】また、本実施形態では、側部パネル12,
12の接続端部12a,12a側に主筋15を埋設した
ため、プレキャストコンクリート型枠を形成した際に
は、側部パネル12の底部パネル11側に主筋が配設さ
れることとなる。
【0030】これらの結果、コンクリート打設時には、
既に剪断補強筋14及び主筋15が配筋されており、そ
の他の配筋作業を簡略化することができるとともに、そ
の後のコンクリート打設作業を迅速に行うことができ
る。
【0031】さらに、側部パネル12,12の接続端部
12a側の厚さが他端12b側よりも厚くなるように、
内側面12cに傾斜を設けてその断面を略三角形状に形
成したので、これを折り曲げて断面U字形のプレキャス
トコンクリート型枠を形成した際には、この型枠の内面
に、上方が拡開したテーパーを設けることができ、これ
の内部へのコンクリートの打設が容易となる。
【0032】次いで、上記構成を有するプレキャスト部
材10の製造方法の作業手順を図2を用いて詳細に説明
する。この製造方法では、同図(a)に示すプレキャス
ト部材の製造装置40を用いる。
【0033】この製造装置40は、略四角形をなすコン
クリート打設型枠20と、これの内部に平行に且つ着脱
自在に配設され、コンクリート打設型枠20内を三つに
隔成しこれらの中央を底部パネル用型枠22とし両側を
一対の側部パネル用型枠23,23とする一対のアング
ル型枠21,21と、各側部パネル用型枠23,23の
底面に設けられる傾斜面24,24とから概略構成され
るものである。
【0034】先ず、同図(a)に示すように、コンクリ
ート打設型枠20の内部に一対の補強材13,13を平
行に敷設するとともに、これら補強材13,13の上部
にアングル型枠21,21を配設し、このコンクリート
打設型枠20内を三つに隔成し、中央を底部パネル用型
枠22、これの両側を一対の側部パネル用型枠23,2
3とする。
【0035】このコンクリート打設型枠20は、ベッド
20a上方の四面を枠板20b,20cで囲んで構成さ
れるものであり、側部パネル用型枠23,23の底面に
は、アングル型枠21,21側から他端側に向かって上
向きに傾斜面24,24が設けられている。この傾斜面
24の形成は、本実施形態では、側部パネル用型枠23
の底部に断面三角形状の底板25を設置することにより
行う。
【0036】また、コンクリート打設型枠20のアング
ル型枠21と対向する側の枠板20cは、底面の傾斜面
24と直交するように傾斜して設置されている。これに
より、側部パネル12,12の断面形状を、側部パネル
12の上端面12eと外側面12dとが直角に交わる形
状とすることができる。
【0037】前記アングル型枠21,21は、コンクリ
ート打設型枠20を隔成すべく、底部パネル用型枠22
と側部パネル用型枠23,23との境界部分に設置され
るものである。このアングル型枠21の断面形状は、本
実施形態では、前述した底部パネル11及び側部パネル
12、12の側面を傾斜させて形成するように逆三角形
状をなしている。
【0038】そして、前記アングル型枠21の設置は、
コンクリート打設型枠20の底面において前記底部パネ
ル11と側部パネル12、12との接続部分となる箇所
に補強材13、13を敷設するとともに、これの上部に
アングル型枠21、21の頂部が位置するようにして行
われる。
【0039】かかるコンクリート打設型枠20の設置が
終了したら、次いでこれの内部に主筋15,15及び剪
断補強筋14,14の設置作業を行う。すなわち、図2
(b)に示すように、剪断補強筋14,14の折曲部分
14aを側部パネル用型枠23内部のアングル型枠21
側に設置し、側部パネル用型枠23の枠板20c上面に
剪断補強筋14の一端14bを載置して、剪断補強筋1
4が傾斜面24の傾斜方向に沿うようにこれを配筋す
る。その後、側部パネル用型枠23内部に主筋15を配
筋する。このとき、本実施形態では、この主筋15は、
剪断補強筋14の折曲部分14a上に載置するように配
筋される。
【0040】そして、この剪断補強筋14及び主筋15
の作業と併行して、コンクリート打設型枠20内にコン
クリートを打設する。このとき、上述した剪断補強筋1
4及び主筋15の配筋作業は、コンクリートの打設前に
行ってもよいし、コンクリートを打設した後に、配筋作
業を行ってもよい。次いで、コンクリートが硬化した
後、コンクリート打設型枠20及びアングル型枠21等
を脱型して作業を終了する。
【0041】このような作業手順からなるプレキャスト
部材10の製造方法によれば、底部パネル11及び一対
の側部パネル12,12を、これらの裏面に配設された
補強材で接続してなるプレキャスト部材10を容易に製
造することができる。
【0042】殊に、剪断補強筋14の一端14bを側部
パネル用型枠23の枠板20c上面に載置しつつ、剪断
補強筋14を傾斜面24の傾斜方向に沿うように配筋す
るので、剪断補強筋14の一端14bが、側部パネル1
2の内側面12cからこの側部パネル12に沿って突出
するように配筋されたプレキャスト部材10を製造する
ことができる。
【0043】また、剪断補強筋14を設置する際、コン
クリート打設型枠20の枠板20c上面に剪断補強筋1
4の一端14bを載置するので、剪断補強筋14を固定
する作業を簡略化することができ、剪断補強筋の設置作
業が容易となる
【0044】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、上記構成
を有する請求項1記載の発明に係るプレキャスト部材の
製造方法によれば、底部パネル及び一対の側部パネル
を、これらの裏面に配設された補強材で接続してなるプ
レキャスト部材を容易に製造することができる。
【0045】殊に、剪断補強筋を設置する際、側部パネ
ル用型枠の枠板上面に剪断補強筋の端部を載置するの
で、剪断補強筋の端部を固定する作業を簡略化すること
ができ、剪断補強筋の設置作業が容易となる。また、剪
断補強筋の一端を側部パネル用型枠の枠板上面に載置し
つつ、剪断補強筋を側部パネル用型枠の傾斜面の傾斜方
向に沿うように配筋しここにコンクリートを打設するの
で、コンクリートが硬化した後には、剪断補強筋が側部
パネルの傾斜面からこの側部パネルに沿って突出するよ
うに配筋されたプレキャスト部材を製造することができ
る。
【0046】一方、請求項2記載の発明にかかるプレキ
ャスト部材の製造装置によれば、側部パネル用型枠の底
面に傾斜面を設けたため、これによって形成される側部
パネルの断面形状を、内側面に傾斜が設けられた略三角
形とすることができる。そして、側部パネル用型枠内に
剪断補強筋を配筋する際には、その端部を枠板上面に載
置することによって容易に固定することができるととも
に、これにより、剪断補強筋が側部パネルの内側面から
この側部パネルに沿って突出するように配筋されたプレ
キャスト部材を製造することができる。
【0047】他方、請求項3記載の発明に係るプレキャ
スト部材によれば、側部パネルの接続端部側の厚さが他
端側よりも厚くなるように内側面に傾斜を設けてその断
面を略三角形状に形成したので、これを折り曲げて断面
U字形のプレキャストコンクリート型枠を形成した際に
は、この型枠の内面に上方が拡開したテーパーを設ける
ことができ、これの内部へのコンクリートの打設が容易
となる。さらに、このプレキャスト部材では、側部パネ
ルを断面略三角形に形成し、剪断補強筋の一端が側部パ
ネルの傾斜面からこの側部パネルに沿って突出するよう
に配設したため、断面U字形のプレキャストコンクリー
ト型枠を形成した時には、既にこの型枠内部に剪断補強
筋の一端が側部パネルに沿うように突出して配筋されて
おり、その後の配筋作業を簡略化することができるとと
もに、コンクリート打設作業を迅速に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプレキャスト部材の実施形態を示
す説明図であり、(a)はその側面図であり、(b)は
これを折り曲げてプレキャストコンクリート型枠を形成
した側面図である。
【図2】本発明に係るプレキャスト部材の製造方法の作
業手順を示す説明図であり、(a)はコンクリート打設
型枠の斜視図であり、(b)はその側面図である。
【図3】従来のプレキャスト部材を示す説明図であり、
(a)はその側面図であり、(b)はこれを折り曲げて
プレキャストコンクリート型枠を形成した側面図であ
る。
【図4】従来のプレキャスト部材の製造方法の作業手順
を示す説明図であり、(a)はコンクリート打設型枠の
斜視図であり、(b)はその側面図であり、(c)及び
(d)は(b)を拡大して示す斜視図及び正面図であ
る。
【符号の説明】
10 プレキャスト部材 11 底部パネル 12 側部パネル 12c 内側面 13 補強材 14 剪断補強筋 20 コンクリート打設型枠 20c 枠板 21 アングル型枠 22 底部パネル用型枠 23 側部パネル用型枠 24 傾斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E04C 3/20 E04C 3/20 (72)発明者 浜田 耕史 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株 式会社大林組技術研究所内 (72)発明者 林 好正 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株 式会社大林組技術研究所内 (72)発明者 増田 安彦 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株 式会社大林組技術研究所内 (72)発明者 岡本 秀雄 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株式会社大林組東京本社内 (72)発明者 田中 正之 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株式会社大林組東京本社内 (56)参考文献 特開 平4−279302(JP,A) 特開 平5−57712(JP,A) 特開 昭51−76314(JP,A) 特開 平6−129091(JP,A) 実開 平5−21001(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B28B 7/02 B28B 1/00 B28B 7/00 B28B 7/06 B28B 23/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部パネルの両側に一対の側部パネルを
    補強材で折曲可能に接続し、これらを折り曲げることに
    よって断面U字形に形成されるプレキャスト部材の製造
    方法であって、 コンクリート打設型枠の内部に前記補強材を一対平行に
    敷設するとともに、これら補強材の上部にアングル型枠
    を配設して該コンクリート打設型枠内を三つに隔成し、
    これらの中央を底部パネル用型枠とし、両側を一対の側
    部パネル用型枠とする工程と、 これら側部パネル用型枠の底面に、前記アングル型枠側
    から他端側に向かって上向きに傾斜面を設ける工程と、剪断補強筋 の一端を前記側部パネル用型枠の前記他端側
    の枠板上面に載置しつつ、該剪断補強筋を前記傾斜面の
    傾斜方向に沿うように該側部パネル用型枠内に配筋する
    とともに、前記コンクリート打設型枠内部にコンクリー
    トを打設する工程とからなることを特徴とするプレキャ
    スト部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 底部パネルの両側に一対の側部パネルを
    補強材で折曲可能に接続し、これらを折り曲げることに
    よって断面U字形に形成されるプレキャスト部材の製造
    装置であって、 四面を囲んで略四角形をなすコンクリート打設型枠と、
    このコンクリート打設型枠の内部に平行に且つ着脱自在
    に配設され、該コンクリート打設型枠内を三つに隔成し
    これらの中央を底部パネル用型枠とし両側を一対の側部
    パネル用型枠とする一対のアングル型枠と、前記各側部
    パネル用型枠の底面に、前記アングル型枠側から他端側
    に向かって上向きに設けられる傾斜面とから構成される
    ことを特徴とするプレキャスト部材の製造装置。
  3. 【請求項3】 底部パネルの両側に一対の側部パネルを
    補強材で折曲可能に接続し、これらを折り曲げることに
    よって断面U字形に形成されるプレキャスト部材であっ
    て、 前記側部パネルの接続端部側の厚さが他端側よりも厚く
    なるように、内側面に傾斜を設けてその断面を略三角形
    状に形成するとともに、この側部パネル内の前記接続端
    側に剪断補強筋をその一端が前記内側面から該側部パネ
    ルに沿って突出するように埋入保持させて構成されるこ
    とを特徴とするプレキャスト部材。
JP25659895A 1995-10-03 1995-10-03 プレキャスト部材の製造方法、製造装置、及びプレキャスト部材 Expired - Fee Related JP3179321B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25659895A JP3179321B2 (ja) 1995-10-03 1995-10-03 プレキャスト部材の製造方法、製造装置、及びプレキャスト部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25659895A JP3179321B2 (ja) 1995-10-03 1995-10-03 プレキャスト部材の製造方法、製造装置、及びプレキャスト部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0999420A JPH0999420A (ja) 1997-04-15
JP3179321B2 true JP3179321B2 (ja) 2001-06-25

Family

ID=17294862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25659895A Expired - Fee Related JP3179321B2 (ja) 1995-10-03 1995-10-03 プレキャスト部材の製造方法、製造装置、及びプレキャスト部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3179321B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0999420A (ja) 1997-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3179321B2 (ja) プレキャスト部材の製造方法、製造装置、及びプレキャスト部材
JP3208530B2 (ja) プレキャストコンクリート型枠及びこれを用いた構造体
JPH05287901A (ja) 階段の構築方法
JPS6134539B2 (ja)
JP3029908B2 (ja) コンクリート構造物の施工方法
JPH0913486A (ja) コンクリート構造体
JPH0816363B2 (ja) 基礎,壁等の鉄筋コンクリート構造体の構築法とその構造体
JP2709346B2 (ja) 法枠用ブロック体
JPH09264031A (ja) コンクリート構造物構築用の型枠
JPS60181452A (ja) 床板の構築方法
JP3162973B2 (ja) 半pc部材の製造方法
JP2000027438A (ja) コンクリ−ト水平部材の垂直打継ぎ方法
JPS59177445A (ja) 半pcスラブ工法及びそれに使用する半pc板
JPH06288037A (ja) コンクリート成形体用鋼材およびコンクリート成形体
JPH08144402A (ja) 壁用中空プレキャストコンクリート部材
JPH09264046A (ja) 鉄筋コンクリート造壁柱の配筋構造及び施工方法
JPH09119139A (ja) 地中梁型枠兼用プレキャスト部材及びこれを用いた地中梁の構築方法
JPS63261037A (ja) ワツフルスラブの施工方法およびワツフルスラブの下部構成体
JPS58178745A (ja) 仕上げ下地兼用型枠材
JPH01226981A (ja) 断熱床型枠および断熱床の施工方法
JPH0650010B2 (ja) プレキャスト版
JP2700637B2 (ja) 斜面安定構造物
JP2634098B2 (ja) 地中梁の構築方法
JPH0693679A (ja) プレキャストコンクリート板
JP2004270259A (ja) スラブ型枠およびスラブ構造

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees