JP3175083U - 重複溝を有するドリルビット構造 - Google Patents

Abstract

【課題】重複溝を有するドリルビット構造（ＳＴＲＵＣＴＵＲＥ ＷＩＴＨ ＲＥＤＵＰＬＩＣＡＴＥ ＦＬＵＴＥＳ）を提供する。
【解決手段】重複溝を有するドリルビットが提供される。ドリルビット構造のドリル先端は、少なくとも一つの第一らせん角度θ１を有する第一ねじれ溝２０及び第一ねじれ溝内に形成され、第二らせん角度θ２を有する第二ねじれ溝２２を有し、一部の第二ねじれ溝の第二らせん角度は第一らせん角度と異なる。この重複溝を有するドリルビット構造は、従来のドリルビットと同じ長所を維持できるだけでなく、剛性がよいという長所も有する。
【選択図】図１

Description

本考案は、ドリルビット構造に関するものであって、特に、重複溝を有するドリルビット構造に関するものである。

現在、プリント回路板に対する高品質、高需要量と短納期の競争下において、ドリルヘッドが、高精度、高送り速度、良好な孔壁品質及び作業中に折れない加工条件を満たすことが望まれている。プリント回路板の電子線路が高密度及び高精度の線細化に発展するに伴い、ドリル加工は、既に、極小刃径のドリルヘッドを大量に使用し、且つ、作業効率を向上させて、コストを抑制するため、プリント回路板に対する貫通切削加工は、スタックされた複数のプリント回路板を採用するので、長いドリルヘッドを使用し、ドリルヘッドが十分な強度で快速な切削屑除去能力を有する必要がある。

従来のドリルビット構造中、好ましい切削性を獲得するため、ドリル芯は、ドリル先端が後方に斜めに延伸する正錐設計方式を採用し、この種のドリルは、芯が徐々に厚くなるので、ドリル後段の切削屑収容空間が徐々に小さくなる。よって、一般に、ドリル前端のねじれ溝のらせん角度を小さくし、ドリル後端のねじれ溝のらせん角度を大きくして、後段のねじれ溝らせん角度を大きく、切削距離を長く、そして、切削屑収容空間を増加することにより、ドリル後段の切削屑収容空間が前端より小さい問題を解決しているが、この種の大きいねじれ溝らせん角度の設計は、末端で、切削屑巻き付きやすく、ドリル加工品質を低下させたり、針が折れる問題が生じる。

ドリルのねじれ溝のらせん角度は、ドリルの切削屑収容空間と切削屑除去能力に影響するので、角度が大きいと、切削屑収容空間も大きくなり、よって、従来のもう一種のねじれ溝のらせん角度の前端が大きく、後端が小さい構造は、ドリル前端の切削屑収容空間を増加させているが、しかし、この種の後端らせん角度が小さくなる設計は、ドリル芯の厚さが大きくなり、切削屑収容空間が徐々に減少する現象と対立して、ドリル後端に切削屑が詰まりやすくなり、ドリル加工品質の不良と折損問題が発生する。

上述のねじれ溝は、らせん角度の前端が小さく、後端が大きいまたは前端が大きく、後端が小さい設計にかかわらず、どちらも、ドリル切削屑収容空間の大きさと実際の需要が符合しない問題を有し、且つ、加工生成に不良の影響を生成する。

上述の問題を解決するため、本考案は、重複溝を有するドリルビット構造を提供し、ねじれ溝の重複した溝切り方式により、必要に応じて、フレキシブルに、ねじれ溝の溝型と角度を調整し、切削屑収容空間及び切削屑排出力を向上させると同時に、ドリルの剛性強度をフレキシブルに制御して、良好な精度を達成することを目的とする。

上述の目的を達成するため、本考案の実施例による重複溝を有するドリルビット構造は、シャンク及びシャンクに連接されるドリル刃部を有し、ドリル刃部は、ドリル先端かららせん設置され、少なくとも一つの第一らせん角度を有する第一ねじれ溝及び第一ねじれ溝内に形成され、第二らせん角度を有する第二ねじれ溝を有し、一部の第二ねじれ溝の第二らせん角度は第一らせん角度と異なることを特徴とする。

本考案により、切削屑収容空間及び切削屑排出力が増加する。

本考案の実施例による重複溝を有するドリルビット構造の外観平面図である。

図１は、本考案の実施例による重複溝を有するドリルビット構造の外観平面図である。図に示されるように、重複溝を有するドリルビット構造１０は、シャンク１２及びシャンク１２に連接されるドリル刃部１４を有し、ドリル刃部１４は、ドリル先端から斜め後ろに研磨される切削刃16を有し、且つ、切削刃16は、ドリル刃部１４の棒体に沿って、後方に、横刃１８及び横刃１８間に位置する第一ねじれ溝２０を形成し、且つ、第一ねじれ溝２０は第一らせん角度θ１を有し、第一ねじれ溝２０内に、第二ねじれ溝２２を有し、第二ねじれ溝２２は第二らせん角度θ２を有し、且つ、第一らせん角度θ１と第二らせん角度θ２は一部が同じ及び一部が異なる関係である。

図1に示される重複溝を有するドリルビット構造中、第一ねじれ溝２０の第一らせん角度θ１の角度が全て同じで、第二らせん角度θ２の角度が多段式であるものを例とし、図１を参照すると、ドリル刃部１４は、ドリル先端からシャンク１２の方向に順に、第一セクション２４、第二セクション２６及び第三セクション２８に分けられ、第一セクション２４及び第三セクション２８の第二ねじれ溝２２の第二らせん角度θ２と第一ねじれ溝２０の第一らせん角度θ１は一致し、よって、第一ねじれ溝２０の溝型に影響しない。第二セクション２６の第二ねじれ溝２２の第二らせん角度θ２と第一ねじれ溝２０の第一らせん角度θ１は異なり、第二ねじれ溝２２を有する第一ねじれ溝２０の溝型と角度が変化し、これにより、ドリルビット構造１０の切削屑収容空間及び切削屑排出力を増加する。

本考案中、第二ねじれ溝２２の第二らせん角度θ２の角度変化は上述の三段式設計に限定されず、多段式設計でもよく、且つ、固定角度と固定セクション数に限定されない。又、第一ねじれ溝２０の第一らせん角度θ２の角度範囲も一種に固定されない。また、上述のドリルビット構造１０は、単一の切削刃１６、１本の第一ねじれ溝を例としているが、これに限定されず、本考案の重複溝の設計は、対称な切削刃及び対称な二本の第一ねじれ溝２０を有するドリルビット構造１０中に応用することもでき、第二ねじれ溝２２は二本で、それぞれ、第一ねじれ溝２０内に設置してもよい。また、本考案のドリルビット構造１０は、設計上、必要に応じて、単一の第一ねじれ溝２０または対称な二個のねじれ溝２２を選択することができ、また、第一ねじれ溝２０内で、重複溝切りを実行(第二ねじれ溝を設置)し、第一ねじれ溝２０の重複した溝切り方式により、必要に応じて、全体の溝型と角度を調整し、切削屑収容空間及び切削屑排出力を増加する目的を達成すると共に、必要に応じて、ドリル刃部の剛性を調整し、末端に切削屑が絡まる問題が回避される。

本考案は、重複した溝切りの方式を採用して、任意の位置で、ねじれ溝の角度と形状を調整し、ドリルは切削屑収容空間及び切削屑排出力を増加させると共に、フレキシブルに剛性強度を調整することができる。

本考案では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本考案に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本考案の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本考案の保護範囲は、実用新案請求の範囲で指定した内容を基準とする。

１０ ドリルビット構造
１２ シャンク
１４ ドリル刃部
１６ 切削刃
１８ 横刃
２０ 第一ねじれ溝
θ１ 第一らせん角度
２２ 第二ねじれ溝
θ２ 第二らせん角度
２４ 第一セクション
２６ 第二セクション
２８ 第三セクション

Claims (7)

1. 重複溝を有するドリルビット構造であって、
   シャンク、及び
   前記シャンクに連接されるドリル刃部、
   を含み、
   前記ドリル刃部は、ドリル先端かららせん設置され、少なくとも一つの第一らせん角度を有する第一ねじれ溝及び前記第一ねじれ溝内に形成され、第二らせん角度を有する第二ねじれ溝を有し、一部の前記第二ねじれ溝の第二らせん角度は前記第一らせん角度と異なることを特徴とする、前記重複溝を有するドリルビット構造。
2. 前記第一らせん角度は全て同じであることを特徴とする、請求項１に記載の重複溝を有するドリルビット構造。
3. 前記第二らせん角度は可変であることを特徴とする、請求項１又は２に記載の重複溝を有するドリルビット構造。
4. 前記第一ねじれ溝は１本で、且つ、前記ドリル刃部にらせん設置されることを特徴とする、請求項１〜３の何れか一項に記載の重複溝を有するドリルビット構造。
5. 前記第二ねじれ溝は１本で、且つ、前記第一ねじれ溝内に設置されることを特徴とする、請求項４に記載の重複溝を有するドリルビット構造。
6. 前記第一ねじれ溝は二本で、且つ、前記ドリル刃部に対称且つらせん設置されることを特徴とする、請求項１〜３の何れか一項に記載の重複溝を有するドリルビット構造。
7. 前記第二ねじれ溝は二本で、且つ、それぞれ、前記第一ねじれ溝内に設置されることを特徴とする、請求項６に記載の重複溝を有するドリルビット構造。