JP3173921U - 多方向勾配及び自由角度対応型屋上緑化見切材ジョイントアタッチメント - Google Patents

Abstract

【課題】屋上緑化の施工時に、屋上面の不規則な勾配にも別途施工を必要とせず見切材を設置するとともに見切材のコーナー部の変則的な角度にも容易に追随する、多方向勾配及び自由角度対応型屋上緑化見切材ジョイントアタッチメントを提供する。
【解決手段】屋上に配置した保水排水基盤材等の外稜部を囲う板状見切材同士を、直線及び自由角度で接続する為１枚の金属板をコの字に折り曲げたＴ字形のジョイントカバーの翼部３両端に変勾配対応スリット４が入っており、側面と天端にビス穴５を開け勾配に合わせて設置した見切材にビスで固定する。見切材同士をコーナーで接続する際にジョイントカバー頂部に自由角度対応オーバーラップ部が入っており、ジョイントカバー側面と天端をビスで固定する事により自由角度に合わせられる。
【選択図】図１

Description

本考案は、屋上緑化施工において屋上の多方向勾配に対応し、様々な屋上緑化形状によるコーナー部及びそれ以外の見切材ジョイント部の変則的な勾配及び角度にも安易に見切材が設置できる屋上緑化見切材ジョイントアタッチメントに関する。

屋内の温度上昇の抑制や景観の向上、緑地面積を確保する等の目的で屋上を緑化する事が行われる。
そのため屋上に土壌層を有する植栽基盤を設置するが、外縁部にコンクリートの二次製品、発泡樹脂を基材とした積層体、材木、レンガ、金属板他からなる土留兼用の見切材が取り付けられ、基盤材の安定が図られる。

屋上緑化を施工する屋根面の多くは排水ドレーンに向かっての勾配が不規則であり、既製の見切材を利用すると勾配により見切材と屋上設置面との隙間や見切材の浮き、見切材と見切材のジョイント部やコーナー部に隙間が発生してしまうという欠点がある。

この解決策として隙間や浮きを埋め見切材を平滑に安定させる為にコンクリート二次製品は敷モルタルでの調整が必要となり、施工の手間が増加し、設置コストも増加する。また完成品の美観を損ねる原因ともなっている。

また、屋上緑化の形状によりコーナー部分の角度が必ずしも直角とは限らず、コーナー角度に合わせた見切材の加工やコンクリート二次製品を設置するための技能工が不可欠であり、さらに見切材同士を接続する際には目地シールや接着剤を利用している為、雨天時には施工出来ないといった問題がある。

本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、屋上の多方向勾配と見切材の設置角度に対して柔軟に対応でき、かつメーカー指定業者やブロック工等の専門技能工以外でも容易に設置できる多方向勾配及び自由角度対応型屋上緑化見切材ジョイントアタッチメントを提供する事を目的としている。

本考案は上記の課題を解決する為に、見切材同士を接続するジョイントアタッチメントにおいて、各見切材直線部分を覆うコの字型ジョイントカバーの翼部分両端に勾配対応スリットを入れる事、見切材同士をコーナーで接続する際に接続部分を覆うジョイントカバー部分にコーナー部を重ね上面を１／４Ｒにカットし自由角度対応し翼部分にはスリットを入れてある為、見切材とジョイントアタッチメントを固定するビスを使用する事により、その部分の角度や勾配に合致する。

本考案によれば、請求項１により設置面の勾配角度ａにジョイントアタッチメントの勾配対応スリット角度ｂを合わせる事により、屋上の多方向勾配や水上頂部や排水ドレーン周辺の勾配変更に容易に追随して見切材を設置する事が可能となり、見切材と設置面との隙間を最小限にする事が出来る。また、ビスを使用した見切材の固定となる為、雨天時や経験の少ない技能工でも容易に見切材を設置する事が出来るので工期短縮が可能である。

本考案によれば、請求項２により見切材コーナー部分の角度が複雑な場合でも、自由角度ｃにジョイントアタッチメントの自由角度対応オーバーラップ部角度ｄを合わせる事により容易にコーナー部の見切材を接続する事が出来る。また、ビスを使用した見切材の固定となる為、雨天時や経験の少ない技能工でも容易に見切材を設置する事が出来る。

本考案によれば、請求項３により屋外の耐塩素性・耐アルカリ性・耐衝撃性に優れたジョイントアタッチメントを提供する事が出来る。

多方向勾配対応ジョイントアタッチメントを示した斜視図である。 自由角度対応ジョイントアタッチメントを示した斜視図である。 多方向勾配対応ジョイントアタッチメントが上勾配に対応している状態を示した斜視図である。 多方向勾配対応ジョイントアタッチメントが下勾配に対応している状態を示した斜視図である。 自由角度対応ジョイントアタッチメントが自由角度直角に対応している状態を示した斜視図である。 自由角度対応ジョイントアタッチメントが自由角度鋭角に対応している状態を示した斜視図である。 自由角度対応ジョイントアタッチメントが自由角度鈍角に対応している状態を示した斜視図である。 多方向勾配対応ジョイントアタッチメントを示した展開図である。 自由角度対応ジョイントアタッチメントを示した展開図である。

以下、図面を参照しながら本考案を実施の形態に基づき説明する。

図１は多方向勾配対応型ジョイントアタッチメントの構造図である。図２は自由角度対応型ジョイントアタッチメントの構成図である。図３は図１に見切材を固定した状態を示し、かつ設置面が上勾配の状態を示す図である。図４は図１に見切材を固定した状態を示し、かつ設置面が下勾配の状態を示す図である。図５は図２に見切材を固定した状態を示し、かつ自由角度が直角の状態を示す図である。図６は図２に見切材を固定した状態を示し、かつ自由角度が鋭角の状態を示す図である。図７は図２に見切材を固定した状態を示し、かつ自由角度が鈍角の状態を示す図である。図８は多方向勾配対応型ジョイントアタッチメントの展開図である。図９は自由角度対応型ジョイントアタッチメントの展開図である。

図１、２に示すジョイントアタッチメントは、１枚のステンレス板またはアルミニウム板を切断、折り曲げ加工して製造されており、胴体部２と翼部３の付根が見切材の設置勾配に対応可能な様にスリット４を加工されている。翼部は金属板の靱性を利用して左右の見切材になじむように折り曲げ天端をビス固定する。

図１、８に示す多方向勾配対応型ジョイントアタッチメント胴体部には見切材を固定した時に、表と裏でビス穴５の位置が重ならない様に設計されている。

図２で自由角度に対応するため、オーバーラップ部６で図９でカットした面を下にしてR加工した面を上面になるようにオーバーラップさせる。

図６の鋭角、図７の鈍角に対応させるため、胴体部２の折り曲げ角度を調整し、金属板の靱性を利用して見切材にビス固定する。

この考案は屋上緑化施工における見切材設置の際に、屋上の多方向勾配に柔軟に対応して安易に見切材を設置できると共に、屋上緑化の形状に合わせ見切材のコーナー部分が複雑な角度であっても、特別な施工を必要とせず容易に見切材を設置するのに好適である。また従来の物より耐候性に優れているので、ランニングコストを抑える事が出来る。

１…多方向勾配対応型屋上緑化見切材ジョイントアタッチメント
２…胴体部
３…翼部
４…スリット
５…ビス穴
６…オーバーラップ部
７…自由角度対応型屋上緑化見切材ジョイントアタッチメント
ａ…勾配角度
ｂ…ａに対する３の開閉角度
ｃ…自由角度
ｄ…ｃに対応する６の開閉角度

Claims (3)

1. 見切材同士を接続するジョイントアタッチメントであって、接続される見切材上辺直線部分を覆うコの字型ジョイントカバーの翼部分両端に勾配対応スリットが入っており、ジョイントカバー天端及び見切材接続部分垂直面を覆うジョイントカバーをビスで見切材に固定する事を特徴とした固定構造。
2. 請求項１のジョイントアタッチメントにおいて、見切材同士をコーナーで接続する際に接続部分を覆うジョイントカバー部分に自由角度対応オーバーラップ部が入っており、見切材接続部分垂直面を覆うジョイントカバーに自由角度に合わせられる角度がある事を特徴とした固定構造。
3. 請求項１及び請求項２のジョイントアタッチメントにおいて、ジョイントアタッチメントの材質をアルミ製及びステンレス製等の耐候性の高い薄い金属板とし、金属板の特徴である折曲げに対応できる靱性を利用した製品。