JP3173654B2 - インダクタンス素子 - Google Patents
インダクタンス素子Info
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Description
等に用いられるインダクタンス素子に関する。
機器を小型化するため、電子部品としてのインダクタン
ス素子においても小型化、薄型化が要求され且つ小型、
薄型であっても大きな電流を流せる電気的性能を有する
ことが要求されるようになってきている。
示すように、ドラムコア20にコイル21を巻線し、こ
のコイルを巻線してなるコア20をベース22上に固定
し、コイルの巻線端子21aをベース22に取り付けた
端子板23に接続してなる構造のものが知られている。
は、端子板23がベース22より外方に突出した状態で
設けられているため、いわゆる端子板のバタつきが起こ
り易く、端子板の曲がりによる回路基板との接触不良や
巻線端子の断線が起きる虞れがあった。
ように、ベース24に取り付けた端子板25をベース底
面26側に折り曲げることによって外方に突出させない
ようにした構造のものが提案された。
に示すように、端子板25をベース24の底面26で折
り曲げて該端子板25をベースの底面26に当接させる
場合、端子板25の有する弾性によりいわゆるスプリン
グバックが起こり、同図に点線で示すように端子板25
がベースの底面26より離れて、下方に飛び出した状態
となる。
じると、回路基板上への実装に際してインダクタンス素
子を水平位置に支持固定することができず、端子板25
を回路基板の回路パターンに半田付けする場合、強固な
固着が困難となる。また、ベース24を回路基板に接着
するに当たっても、ベース24の底面26が回路基板面
から浮き上がった状態となるため接着を確実強固に行う
ことが困難であり、インダクタンス素子が基板面から剥
離する虞れもあった。
回路基板上に強固に支持固定できるインダクタンス素子
を提供することを目的とする。
えられる厚みの小さなインダクタンス素子を提供するこ
とを目的とする。
すことが可能なインダクタンス素子を提供することを目
的とする。
に分岐形成されたコイル部と、該コイル部の分岐部にそ
れぞれ延設された電極端子とを有し1ターンのコイルと
して形成された金属板からなる板状コイルと、該板状コ
イルを電極端子が突出する状態で埋設し、コアの中央脚
と側脚を挿入するための透孔及びコア本体を嵌入するた
めの凹陥部を設けてなる絶縁材料からなるベースと、該
ベースの前記透孔にコアの中央脚及び側脚を挿入すると
共に前記凹陥部にコア本体を嵌入して板状コイルを挟持
するようにして取り付けられ、前記ベースを介して閉磁
路を形成するコアとを備えてなり、突出する電極端子を
ベースの底面に折り曲げて配置してなるインダクタンス
素子であって、電極端子折曲部底面をベース底面よりも
上方側に引っ込ませた位置に形成すると共に、電極端子
折曲部底面とベース底面との間に凹溝を形成し、前記電
極端子折曲部底面及び凹溝を形成した位置に電極端子を
折り曲げて配置するように構成したことを特徴とするイ
ンダクタンス素子であり、(2)更に本発明は、ベース
はベース底面よりも上方側に引っ込ませた位置に形成し
た固定用端子折曲部底面と該固定用端子折曲部底面とベ
ース底面との間に形成した凹溝とを有し、且つ板状コイ
ルはコイル部に延設された固定用端子を有すると共に、
該板状コイルは固定用端子が突出する状態でベースに埋
設され、突出する固定用端子を固定用端子折曲部底面及
び凹溝を形成した位置に折り曲げて配置してなる上記
(1)記載のインダクタンス素子である。
細に説明する。
るベースであり、該ベース1は平板状に形成され、図1
に示すように、後述するE型コアの中央脚を挿入するた
めの透孔2及び該E型コアの側脚を挿入するための透孔
3がそれぞれ穿設されている。図3に示すように、ベー
ス1の裏面にはE型コアを挿入するための凹陥部4が設
けられ、E型コアをベース裏面と面一で挿入できるよう
に構成されている。
成した板状コイル5が両端を突出した形で埋設され、以
てベース1とコイル5とが一体に形成されている。板状
コイル5は図2に示すように、二股状に分岐形成された
コイル部5aと、該コイル部5aの分岐部にそれぞれ延
設された2本の電極端子5cとからなり、1ターンのコ
イルとして形成されている。また板状コイル5は電極端
子5cとは反対の方向においてコイル部5aに延設され
た固定用端子5bを有し、これらコイル部5a、電極端
子5c、固定用端子5bは1枚の金属板にて一体に形成
されている。板状コイル5の材質としては従来公知の材
質を採用できる。この板状コイルはインダクタンス(L
値)が小さく且つ大きな電流を流すことができるという
電気的特性を有する。
がベースの透孔2と合致する位置となるように埋め込ま
れる。即ち、板状コイル5は透孔2及び透孔3を塞ぐこ
とがないようにしてベース1に埋め込まれる。ベース1
にコイル5を埋設して一体化した構造体は通常のモール
ド成形よって製造することが可能である。
において、図1に示すようにベース1の側面より2本の
電極端子5cが突出し、またこれと反対方向の側面から
固定用端子5b が突出している。これらの電極端子5
c、固定用端子5bは後述するように折り曲げられてベー
スの底面に配置される。電極端子5c、固定用端子5bが
折り曲げられた位置に対応する箇所のベース側面(以
下、電極端子折曲部側面、固定用端子折曲部側面とい
う)を図3に示すように、それ以外のベース側面(以
下、単にベース側面という)よりも内方側に引っ込ませ
た位置に形成してある。図中、6は電極端子折曲部側
面、7は固定用端子折曲部側面、8はベース側面を示
す。
げられた位置に対応する箇所のベース底面(以下、電極
端子折曲部底面、固定用端子折曲部底面という)を図9
に示すように、それ以外のベース底面(以下、単にベー
ス底面という)よりも上方側に引っ込ませた位置に形成
してある。図中、9は電極端子折曲部底面、10は固定
用端子折曲部底面、11はベース底面を示す。
折曲部底面9とベース底面11との間、及び固定用端子
折曲部底面10とベース底面11との間にそれぞれ凹溝
12、13が形成されている。
ース1には、磁心であるE型コア14とI型コア15が取
り付けられている。上記コア14、15は磁性体からな
り、一般的にはフェライトコアが用いられる。E型コア
14は図4、図5に示すように、中央脚14a及び側脚
14bからなる脚部を備えている。またI型コア15は図
6に示す如き平板状の形態をしたコアである。
の凹陥部4に挿入するようにして取り付けられている。
図1、図7に示すように、コアの中央脚14aは透孔2
に嵌入され、また側脚14bはそれぞれ透孔3に嵌入さ
れていると共に、コア本体は凹陥部4に嵌入されてい
る。コア本体が凹陥部4に嵌入されていることにより、
コア14がベース1の下方に突出することがなく、コア
14の底面とベース1の底面とは面一の状態となる。
られ、一対のコアが構成されている。図7に示すよう
に、I型コア15はその側縁部がE型コアの側脚14b上
面に当接し、以てE型コア14上に載置されている。E型
コアの側脚14b上面とI型コアの側縁部との当接面は接
着剤等により接着されている。
はベース1を挟み込むようにして取り付けられ、以て板
状コイル5はベース1を介してコア14,15間に挟持
され、閉磁路が形成される。
とI型コアとの組合せに限定されず、E型コアとE型コア
との組合せでもよい。
定用端子5bは下方に折り曲げられ、ベース1の底面に
沿って配置される。この折り曲げ配置に当たっては、電
極端子折曲部底面9及び凹溝12を形成した位置に電極
端子5cを折り曲げて配置すると共に、固定用端子折曲
部底面10及び凹溝13を形成した位置に固定用端子5
bを折り曲げて配置する。即ち、電極端子5c及び固定
用端子5bをまず電極端子折曲部側面6、固定用端子折
曲部側面7のそれぞれに沿って下方に90°折り曲げ
る。次いで、上記端子5c、5bの各先端部を更に電極
端子折曲部底面9、固定用端子折曲部底面10のそれぞ
れに沿って横方向に折り曲げる。
すように上記端子5c、5bの各先端部を90°以上の
角度(即ち、折り曲げ内角が鋭角となる角度)に折り曲
げる。ここにおいて、電極端子折曲部底面9、固定用端
子折曲部底面10はベース底面11よりも上方側に引っ
込んだ位置に形成されており且つ上記底面9、10に隣
接してそれぞれ凹溝12、13が形成されているため、
上記端子5c、5bの各先端部を90°以上の角度に折
り曲げることが可能となる。
端部はスプリングバック(即ち弾性による戻り)によ
り、図9の点線で示すように略水平位置に変位する。そ
の結果、ベースの底面に折り曲げ配置された電極端子5
c及び固定用端子5bの端部がベース底面11より下方
に飛び出すということはなく、ベース底面11と略面一
の状態となる。
とベース底面11とが略面一の状態となることに限定さ
れるものではなく、上記上記各端子5c、5bの端部が
ベース底面11よりも上方側に引っ込んでいてもよい。
上記の如く、ベース1の底面に配置された電極端子5
c、及び固定用端子5bの各端部はベース1の底面より
下方に飛び出すことがないから、本発明のインダクタン
ス素子を回路基板16上へ実装するに当り、該素子を水
平方向に支持固定することができ、電極端子5c及び固
定用端子5bを回路基板16の回路パターンにそれぞれ
半田付けする場合、強固な固着が得られる。固定用端子
5bは電気的な作用には関与しない空端子であり、回路
基板16への固定手段としてのみ機能するものである。
このように本発明においては、回路基板16に3箇所で
半田付けすることができ、インダクタンス素子を回路基
板16上に強固に実装することが可能となる。
固定される。本発明は固定用端子5bを半田付けではな
く、接着剤によって回路基板16に接合してもよい。
を設けることは必須のものではなく、固定用端子5bを
省略してもよいが、インダクタンス素子を回路基板上に
安定的に固定する上で、固定用端子5bを設けることが
好ましい。
スの電極端子折曲部側面6及び固定用端子折曲部側面7
はベース側面8よりも内方側に引っ込んだ位置に形成さ
れているから、電極端子5c及び固定用端子5bをベー
スの側面に沿って折り曲げた際、上記各端子5c、5b
がベースの側面よりも外方に出っ張ることがなく、全体
としてコンパクトに収まり、取扱い上便利となる。
んで一体に形成してあるので、インダクタンス素子全体
の厚みを薄く形成することができる。
造としたことにより、コイル5とコア14、15との間
の絶縁が良好になる。
ースに埋設し、ベースより突出する電極端子をベースの
底面に折り曲げて配置してなるものであり、板状コイル
とベースを一体的に設けたものであるから、厚みの小さ
なインダクタンス素子を実現でき、電子部品の薄型化に
寄与できるものである。
して形成されているので、コイル自体の厚みを薄く形成
でき、その結果、コイルを埋設するベースの厚みも薄く
形成できると共に、このようにベースを薄く形成できる
ことによりコアの厚みも薄く形成することが可能とな
り、全体として薄型のインダクタンス素子を構成するこ
とができるものである。また本発明は、ベースに、コア
の中央脚及び側脚を挿入するための透孔を設けたので、
コアをベースに取り付ける際にコアを確実に位置決めす
ることができ、その結果、コア相互を接着剤等により接
着する場合、接着面の位置ズレが起きず、コア相互の位
置合わせが容易となり、コアの接合作業が簡単容易とな
る。更に、ベースにはコア本体を嵌入するための凹陥部
が設けてあり、また、該凹陥部にはコアの中央脚及び側
脚を挿入するための透孔が設けてあるので、コアの中央
脚及び側脚を前記ベースの透孔に挿入すると該コア本体
は前記ベースの該凹陥部に落とし込まれた状態でベース
に取り付けられ、コア本体の周面は前記凹陥部で囲まれ
た状態となるので、コア周面の絶縁性能をより一層向上
させることができる。また、コア本体の周面がベースに
よって囲まれているため、インダクタンス素子を自動機
械によって回路基板に実装する際に、コア本体の周面が
前記自動機械によって直接損傷を受けることはなく、ま
た、本インダクタンス素子自体の機械的強度を増すこと
ができる。さらに上述のように、コア本体がベースの凹
陥部に落とし込まれた状態で取りつけられているので、
素子全体の高さをより薄くすることができ、しかもコア
の底面とベースの底面とを面一の状態にすることがで
き、その結果、本発明のインダクタンス素子を回路基板
に実装するに当たり、回路基板に対する接触面積が大き
くなる上に、ベースを回路基板に接着剤により接着する
ことが可能となるので、素子を回路基板に強固に取り付
けることができる。
れて配置される箇所のベース底面を上方側に引っ込ませ
且つ凹溝を設けたので、電極端子及び固定用端子の折り
曲げの際にスプリングバックが起きても電極端子及び固
定用端子がベース底面より下方に飛び出すことがなく、
その結果インダクタンス素子を回路基板面に密着させて
強固に支持固定することができ、インダクタンス素子の
基板面からの脱落の虞れはない。更に本発明は金属板か
らなる板状コイルを用いるので薄型でありながら大きな
電流を流すことができる利点がある。
てなるベースの平面図である。
る。
部断面正面図である。
る。
た状態を示す縦断面略図である。
る。
り曲げ状態を示す縦断面略図である。
Claims (2)
- 【請求項1】二股状に分岐形成されたコイル部と、該コ
イル部の分岐部にそれぞれ延設された電極端子とを有し
1ターンのコイルとして形成された金属板からなる板状
コイルと、該板状コイルを電極端子が突出する状態で埋
設し、コアの中央脚と側脚を挿入するための透孔及びコ
ア本体を嵌入するための凹陥部を設けてなる絶縁材料か
らなるベースと、該ベースの前記透孔にコアの中央脚及
び側脚を挿入すると共に前記凹陥部にコア本体を嵌入し
て板状コイルを挟持するようにして取り付けられ、前記
ベースを介して閉磁路を形成するコアとを備えてなり、
突出する電極端子をベースの底面に折り曲げて配置して
なるインダクタンス素子であって、電極端子折曲部底面
をベース底面よりも上方側に引っ込ませた位置に形成す
ると共に、電極端子折曲部底面とベース底面との間に凹
溝を形成し、前記電極端子折曲部底面及び凹溝を形成し
た位置に電極端子を折り曲げて配置するように構成した
ことを特徴とするインダクタンス素子。 - 【請求項2】ベースはベース底面よりも上方側に引っ込
ませた位置に形成した固定用端子折曲部底面と該固定用
端子折曲部底面とベース底面との間に形成した凹溝とを
有し、且つ板状コイルはコイル部に延設された固定用端
子を有すると共に、該板状コイルは固定用端子が突出す
る状態でベースに埋設され、突出する固定用端子を固定
用端子折曲部底面及び凹溝を形成した位置に折り曲げて
配置してなる請求項1記載のインダクタンス素子。
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