JP3167725B2 - 水素化分解潤滑剤の製造 - Google Patents

水素化分解潤滑剤の製造

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鉱油供給原料、特に留出油ストック(stoc
k)を水素化分解して高粘度指数潤滑剤を製造すること
に関する。
従来、鉱油系潤滑剤は、大気圧下でパラフィン性原油
を蒸留し、次いで減圧下で蒸留し、留出油フラクション
(ニュートラル油)および残渣フラクションを生成する
ことを含んでなる石油精製において行われる独立したシ
ーケンスによって製造されていた。残渣フラクションは
脱アスファルト化および過酷な溶媒処理の後に、通常、
ブライトストックと呼ばれる潤滑剤基油としても使用で
きる。従来、低粘度指数(V.I.)成分を除くための溶媒
抽出の後において、ニュートラル油は、溶媒または触媒
的脱ロウ法による脱ロウに付けされ、望ましい流動点に
され、その後、脱ロウ化された潤滑剤原料油は水素化仕
上げされ、安定性が改良され、着色物が除去され得る。
この従来の方法は、適切な量で所望の品質を有する所望
の潤滑剤フラクションを生成する粗原料油、通常はパラ
フィン特性を有する粗原料油の選択および使用に依存す
る。しかし、最良のパラフィン性粗原料油よりも高い芳
香族化合物含量を有することが通常である限界品質また
は悪い品質を有する粗原料油を利用できる潤滑剤水素化
分解法によって許容可能な粗原料ソースの範囲を拡張す
ることができる。石油精製工業において充分に確立され
た潤滑剤水素化分解法は、フィード中に存在する芳香族
化合物成分の部分的飽和化および開環を行う二機能性触
媒の存在下で、高圧下で行う初期水素化分解工程を一般
に含んで成る。次いで、水素化分解された生成物を、目
標流動点に達するように、脱ロウする。それは、パラフ
ィン特性を有する初期水素化分解工程からの生成物は、
脱ロウ工程において除去する必要のあるかなり高い流動
点を有する成分を含むからである。
実際と同様に理論的に、潤滑剤は高度にパラフィン性
の特性を有するべきである。それは、パラフィンが低い
粘度および高い粘度指数の好ましい組み合わせを有する
からである。n−パラフィンおよび僅かに分枝したパラ
フィン、例えば、n−メチルパラフィンは、潤滑剤原料
油に許容できない程度に高い流動点を与え、従って、前
記の常套の精製法において脱ロウ操作時に除去されるワ
ックス性物質である。しかし、好ましくない流動点特性
を克服しながらパラフィン特性の利点の多くを保持する
ようにワックス性フィードを処理することが可能であ
る。高粘度指数の潤滑油を製造する過酷な水素化処理法
が、ブル(S.Bull)らのデベロップメンツ・イン・ルブ
リケイション(Developments in Lubrication)、PD 19
(2)、221〜228頁に開示されており、この方法におい
て、ワックス性供給原料、例えば、ワックス性留出油、
脱アファルト油および粗ロウが、2段階水素化処理法に
付される。この処理法において、初期の水素化処理ユニ
ットがより高い条件下で運転されて水素化分解および水
素化によって好ましくない芳香族化合物を選択的に除去
する第1工程を有するブロック化操作においてフィード
を処理する。第2工程は、水素化が優先する低い温度の
かなり温和な条件下で操作され、全芳香族化合物含量を
調節し、最終生成物における芳香族種の分布に影響を及
ぼす。次の再蒸留工程において常圧蒸留することによっ
て基油の粘度および引火点を調製する。その後、溶媒脱
ロウ(MEK−トルエン)ユニットにおいて脱ロウするこ
とによって最終基油の流動点を調整する。脱ロウ装置か
ら取り出された粗ロウを再処理し、高粘度指数の基油を
製造できる。アルミナまたはシリカ−アルミナ上のニッ
ケル−タングステンのような非結晶二機能性(bifuncti
onal)触媒による水素化分解に付されるワックス性フィ
ードを使用するこの種類のプロセスは、例えば英国特許
第1,429,494号、同第1,429,291号および同第1,493,620
号ならびに米国特許第3,830,273号、同第3,776,839号、
同第3,794,580号および同第3682,813号に記載されてい
る。
この種の方法において、水素化分解触媒は、典型的に
は、無定形酸型担体(amorphous acidic support)上の
金属水素化成分を含有する二機能性触媒である。金属成
分は、通常、卑金属の組合せ、周期表の鉄族(第VIII
族)から選択された1種の金属と第VI B族から選択され
た1種の金属との組み合わせ、例えば、ニッケルとモリ
ブデンまたはタングステンとの組み合わせである。英国
特許第1,390,359号に記載されているように、触媒の活
性は、フッ素を使用することによって、すなわち、その
製造時に適切なフッ素化合物の形態でフッ素を触媒に加
えることによって、あるいはプロセスの操作の間にその
場でフッ素化することによって増加することができる。
ワックス性フィードの処理のため非結晶触媒を使用す
る潤滑剤水素化分解方法によって高粘度指数(V.I.)潤
滑剤を製造できることが示されているが、それには制限
がないわけではない。特に、これらの触媒と共に使用さ
れるフッ素および他の促進剤(promoter)の使用に関連
する環境的および金属学的(腐食の)問題が存在する;
フッ素化されていない触媒は、これらの用途に対して工
業的に実施できる十分な分解能力を有さない。非結晶
(無定型)触媒は、潤滑剤水素化分解において典型的に
使用される高圧(2000psig)の条件下で芳香族化合物の
飽和に対して有効であるが、パラフィン性成分の異性化
に対する活性および選択性は要求される程高くなく;従
って、生成物流動点規格に充分に合致するのに必要な程
度にまで、かなり高い粘度指数を有するが低い流動点特
性を有する、ワックス性がより低いイソパラフィンに、
相当直鎖のパラフィンを異性化できないということであ
る。
結晶物質、特に大孔寸法(large pore size)ゼオラ
イト、例えばゼオライトXおよびYは、非結晶質と比較
して、同時に起こる水素化反応に熱力学的に好ましいよ
り低い温度にて水素化分解を実施できる大きい活性とい
う利点を有するので、多くの水素化分解用途に有用であ
ることが分かっている。更に、この結晶触媒は、アルミ
ナのような非結晶物質より、使用中、安定である傾向を
有する。しかしながら、この結晶物質は、これらの中の
大孔寸法、典型的にはXおよびYゼオライトの7.4Åで
あっても、フィード中の種々の嵩高い種類、例えば潤滑
剤フィード中の高分子量種がアクセスするには小さすぎ
るので、全ての用途に適当であるわけではない。結果と
して、結晶ゼオライト触媒は、沸騰範囲転化物には非常
に活性であるが、高い潤滑剤収率および収率選択性に関
してはそれほど選択的ではない。これらの理由のため、
潤滑剤水素化分解プロセスは、結晶触媒を使用しておら
ず、代わりに、促進された非結晶触媒をまだ使用してい
る。
結晶触媒を使用する常套でない精製工程のストリーム
から潤滑剤を製造する1つの方法が、米国特許第4,919,
788号および同第4,975,177号に記載されている。この方
法では、ゼオライトベータ触媒を使用して、フィードの
最終留分(back end)に含まれる高分子量パラフィンを
異性化して、よりワッスク状でない物質として、他方、
潤滑剤範囲外の沸点を有する物質へのこれらの成分の分
解を最小限にしている。フィードの初留(front end)
のワックス性パラフィンは、溶媒または触媒的に、後の
脱ロウ工程において除去され、目標流動点を達成する。
このゼオライト触媒プロセスは、ワックス性の高いパラ
フィン性のフィードを取り扱うことにおいて非常に有効
であるとわかっているが、低品質芳香族化合物成分を除
去する低い能力と組み合わさったゼオライトB触媒の高
い異性化選択性は、かなり少ない量の芳香族化合物を含
有するフィードにこのプロセスを適用することを限定す
る傾向にあった。
従って、たとえ、幾つかの観点からでは、結晶ゼオラ
イト触媒が少なくとも幾つかの点において利点を提供す
るように思われても、非結晶触媒は、その欠点にも拘わ
らず、潤滑剤の水素化分解用の選択される触媒であっ
た。しかしながら、明らかなように、有用性の小さいま
たは許容できない品質を有する精製工程のストリームか
ら、あるいは常套でないソースから潤滑剤を製造する方
法を開発することが望ましい。また、非結晶物質の能力
と組み合わせた結晶物質の活性および安定性を有する触
媒を使用して潤滑剤範囲のフィードおよび生成物に関す
る嵩高い分子の種を取り扱う、潤滑剤水素化分解方法を
開発することが望ましい。
優秀な特性を有する水素化分解触媒の基剤としてメソ
ポーラスケイ基(mesoporous siliceous)物質を使用で
きることが見いだされた。これらの新規な物質を基剤と
する触媒は、非常に効果的な潤滑剤水素化分解(lube h
ydrocracking、LHDC)触媒として機能できる、また、フ
ッ素のような促進剤を使用することなく高VI潤滑油を製
造することができる。
これらのメソポーラスケイ質物質は新規かつ独特の孔
構造を有し、以下に記載する好ましい形態においては、
13Åを越える、典型的には20〜100Åの範囲のセル直径
を有する均一な孔(pore)を有する実質的に均一な六角
形のハニカム状の微細(ミクロ)構造により特徴付けら
れる。これらの物質の内で最も卓越したものは、MCM−4
1として識別される新しい金属シリケート(metallosili
cate)であって、これは、通常、シリケート(ケイ酸
塩)骨格の中に、Al、Ga、BまたはFeなどの四面体配位
三価元素を組み込むことにより、ブレンステッド酸の部
位を有するように合成されているメタロシリケート(me
tallosilicate)である。この種類のアルミノケイ酸塩
(aluminosilicate)物質は、良好な熱および化学的安
定性を有し、水素化分解活性および芳香族化合物飽和化
選択性の適性なバランスを示し、促進されていないUSY
および非結晶触媒と比較して、より大きい潤滑剤収率で
常套のVI(即ち、75〜100VI)潤滑油を生成するLHDC触
媒の基剤として使用できる。更に、本発明の触媒は、潤
滑剤収率/VI選択性において欠点が少しあるが、常套の
非結晶フッ素化触媒と比較して改善された転化活性を示
す。従って、本発明の方法は、促進されていない(フッ
素の添加のない)超大孔寸法(ultra large pore siz
e)モレギュラーシーブ触媒を使用して重質留出油を潤
滑剤水素化分解(LHDC)して高VI潤滑油を製造する方法
を含む。
以下に説明するメソパーラス結晶物質を基剤とする促
進されていないLHDC触媒、例えばNiW/MCM−41は、分解
活性および潤滑剤収率/VI選択性の適性なバランスを有
し、現在のフッ素化NiW/アルミナ触媒に対する魅力的な
代替物となる。本発明のメソポーラス触媒は、USYおよ
び非フッ素化非結晶触媒と比較して、より高い潤滑剤吸
収/VI選択性を有し、また、同じ用途における非結晶触
媒と比較して非常に良好な活性を有する。
添付の第1図は、以下に実施例において説明する種々
の触媒を用いて留出油フィードを水素化分解することに
より生成する潤滑剤生成物についての潤滑剤収率と生成
物のVIとの関係を示す。第2〜5図は、種々の触媒を用
いてワックスフィードの水素化分解および水素化異性化
により生成する潤滑剤生成物の場合のプロセスと生成物
特性との関係を示す。
本発明の方法のフィード(feedstock)は、適当な性
質を有する原油ストック(stock)から調製される潤滑
剤フラクションとして特徴付けることができる。原油か
らの潤滑剤ストックの直接製造において、原油を種々の
常套のプロセス、例えば常圧および減圧塔における蒸留
に付して、本発明の方法のフィードとして使用できる必
須の沸点を有するフラクションを得る;常套の潤滑剤処
理において、フェノール、フルフラール、NMPまたはこ
の目的のための他の常套の溶媒を使用する適当な溶媒を
使用して芳香族化合物の除去に留出油を付す。潤滑剤ス
トックが残渣油潤滑剤ストックである場合、ブライトス
トックのような残渣油潤滑剤ストックの製造の場合に通
常行われるように、例えばプロパン脱アスファルト(PD
A、propane deasphalting)工程のような脱アスファル
ト操作により、アスファルテンおよびいくらかの芳香族
化合物を除去を実施するのが一般的である。脱アスファ
ルト操作により得られる脱アスファルト油(DAO)は、
本発明の方法に適当である。脱アスファルト後、溶媒抽
出を使用して残留芳香族化合物濃度を下げてよい。この
時点において、最も軽質の潤滑剤を除いて、潤滑剤スト
ックは、典型的には345℃(650゜F)以上の沸点を有す
るが、使用できる潤滑剤ストックは、その沸点範囲より
むしろ粘度により一般的に特徴付けることができる。そ
れは、潤滑剤の場合、これがより重要な特性であるから
である。一般的に、潤滑剤基剤ストックが留出油基剤ス
トック、即ち、ニュートラル(neutral)ストックであ
る場合、40℃(99゜F)にて100〜750SUS(20〜160mm2/
s)の範囲の粘度を有し、ブライトストックの場合、粘
度は99℃(120゜F)にて1000〜3000SUS(210〜600mm2/
s)の範囲内にある。軽質ニュートラルストックは、例
えば40℃において100SUS(20mm2/s)の粘度を有する100
秒のニュートラルとして40℃のセイボルト(Saybolt)
粘度により一般的に特徴付けられ、300秒のニュートラ
ルは40℃にて300SUS(65mm2/s)の粘度を有し、重質ニ
ュートラルは、典型的には750SUS(160mm2/s)までの粘
度を有する。しかしながら、これらの特定の粘度および
粘度範囲は、臨界的なものではなく、潤滑剤を用いる適
当な用途に影響される。本明細書において、これらを本
発明の方法を適用できる潤滑剤ストックの例示的種類と
して引用している。
留出油(ニュートラル)基剤ストックは、一般的に、
その特性がパラフィン性であると特徴付けることができ
るが、これらは、ナフテンおよび芳香族化合物も含み、
それらのパラフィン性の特徴故に、これらは一般的にか
なり低い粘度および高い粘度指数を有する。留出油は、
高い硫黄および窒素含量である場合があり、例えば、80
0〜1000ppmwの窒素および1〜3重量%までの硫黄を含
む。留出油のワックス含量は、典型的には10〜15重量%
であるが、以下に説明するように、ワックス性フィード
は非常に高いVI値を有する水素化分解生成物を生成する
ことができるので、高いワックス含量は望ましくないこ
とはない。DAOから得られる残渣油ストックは、その特
徴がより芳香族性であり、この理由故に、一般的により
高い粘度およびより低い粘度指数を有する。一般的に、
ストックの芳香族化合物含量は、10〜70重量%、通常15
〜60重量%であり、残渣油ストックは、比較的高い芳香
族化合物含量、典型的には20〜70重量%、より一般的に
は30〜60重量%の芳香族化合物含量を有し、留出油スト
ックは、より低い芳香族化合物含量、例えば10〜30重量
%の芳香族化合物含量を有する。窒素および硫黄含量
は、留出油ストックの場合より高いのが特徴的である。
終点が通常565℃(1050゜F)以下である軽油沸点範囲
(315℃+(600゜F+))のものは、本発明の方法によ
り一般的に処理して高品質潤滑剤を生成することができ
るので好都合なフィードである。
上述したように、原油から直接調製される潤滑剤スト
ックに加えて、水素化分解方法は、適当な特性を有する
他の石油精製ストリームを使用することに適用でき、そ
れらを精製して非常に良好な性質を有する潤滑剤を製造
することができる。特に、ASTM試験D−3235により測定
される、少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも50
重量%のワックスを含む石油ワックスを含んで成るフィ
ードから潤滑剤を製造できる。鉱油産のこれらのフィー
ドにおいて、ワックスは、大部分高い流動点のパラフィ
ンであり、直鎖およびわずかに分岐したパラフィン、例
えばメチルパラフィンを含んで成る。生成物の品質およ
び収率は、フィードワックス含量に直接関係し、 フィードの中の高いワックス含量は、生成物中の高いV
I、低い流動点のイソパラフィンに転換され、他方、高
い潤滑剤(650゜F+)収率が維持される。フィード中の
より低いワックスレベルは、より高い油(ワックスでな
いもの)含量を意味し、油はより低い潤滑剤品質の成
分、大部分は環状物質、例えば芳香族化合物およびポリ
ナフテンを含むので、これらの低品質成分が除去されな
い限り、これが低生成物品質をもたらし、これは低い収
率を意味する。これらの理由のために、高いワックス含
量(最低50%のワックス)のフィードが好ましいが、製
品品質または収率を犠牲にする場合においては、これは
必須ではない。
石油ワックス、即ち、パラフィン特性を有するワック
スは、ワックス含有石油精製ストリームからの物理的分
解によって、通常、ワックスが分離する温度にストリー
ムを冷却することによって、通常、溶媒脱ロウ、例えば
MEK/トルエン脱ロウによって、または自動冷媒法、例え
ばプロパン脱ロウによって石油または他の液体の精製工
程から誘導される。これらワックスは345℃(650゜F)
以上の高い初期沸点(初留点)を有しており、このこと
は、同じく少なくとも345℃(650゜F)の初期沸点を必
要とする潤滑剤に処理するために非常に有用になる。よ
り低い沸点成分は、特徴的な処理工程に続く分離工程の
際に、処理時に生成した同様の沸点範囲を有する生成物
とともに除去されるので、存在することが排除されるこ
とにはならない。しかし、これらの成分は処理装置に負
荷を与えるので、フィードのカットポイントの適切な選
択によって排除されることが好ましい。常圧残渣油また
はロングレジデュー(long residue)の真空蒸留によっ
て生成したニュートラル油、即ち、留出油フラクション
の溶媒脱ロウから誘導されたワックスフィードの終点
は、通常、595℃(1100゜F)以下であり、これは、通
常、残渣油ストリームでなく、留出油として分類でき
る。しかし、典型的に750℃(1300゜F)までの終点を有
する場合がある高沸点ワックスフィード、例えば、ペト
ロラタムワックスなど、即ち、プライトストックの脱ロ
ウから分離されたワックスをも使用してよい。
少なくとも135またはそれ以上のVIを有する潤滑剤生
成物のためには、フィードのワックス含量は高く、少な
くとも30重量%であり、より一般的には少なくとも50重
量%である。最も高い品質の生成物のためには、60〜80
重量%のワックス含量のフィードが好ましい。それぞれ
の場合において、残部は、イソパラフィン、芳香族炭化
水素およびナフテン系炭化水素を含んでなる吸蔵オイル
から由来するものである。芳香族炭化水素、ポリナフテ
ンおよび高度に分岐したナフテンの非ワックス含量は、
通常、ワックスの約40重量%を越えず、好ましくは25〜
30重量%を越えない。パラフィン性の高いワックス性ス
トックは、芳香族炭化水素およびナフテンの含量がかな
り低いために、通常、低い粘度を有するが、ワックス性
パラフィンの含量が高いため、更に処理しなければ潤滑
剤として許容できない融点および流動点となる。
この種類のフィードは、通常、粗ロウ(slack wa
s)、即ち、溶媒脱ロウプロセス、例えばMEKまたはプロ
パン脱ロウ法により直接得られるワックス性生成物であ
る。この粗ロウは、固体または半固体製品であり、吸蔵
された油と一緒になった非常にワックス性のパラフィン
(大部分、n−およびモノメチルパラフィン)が大部分
であり、いずれの初期調製、例えば水素化処理もする必
要もなく、以下に説明するように、本発明の方法のシー
ケンスの第1工程に直接供給することができる。
幾つかの典型的なワックスの組成を下記の第1表に示
す。
典型的な粗ロウフィードは下記の第2表に示す組成を
有する。この粗ロウはアラブ・ライト原油から得られる
300USU(65cST)のニュートラル油の溶媒(MEK)脱ロウ
により得られる。
本発明の方法で好適に用いられるもう一つの粗ロウ
は、下記の第3表に示す特性を有する。このワックス
は、450SUS(100cS)のニュートラルフィネートの溶媒
脱ロウにより調製される。
一般的に、粗ロウは30〜80ppmwの窒素を含み、油含量
は20〜40重量%である。これらは、少なくとも135、し
ばしば140〜145、あるいはそれ以上のVIを有する脱ロウ
潤滑剤生成物となるように処理できる。
本発明の方法により処理して高品質の高VI潤滑剤を生
成できる典型的な高パラフィン性フラクションは、以下
の第4表に示す特性を有する345〜540℃(650〜1000゜
F)のミナス(Minas)軽油である。
水素化分解/水素化異性化工程の前に、フィードを水
素化処理してよく、不純物を含む異原子を除去し、ま
た、存在してナフテンを生成し得る芳香族化合物の少な
くとも幾らかを水素化処理する。しかしながら、脱油ワ
ックスの場合、吸蔵油の除去により、多くの有害物質が
下ロウ油(foots oil)内に除去されるので、この前処
理は、通常、必要ではない。水素化処理の間に生成する
無機窒素および硫黄は、接触脱ロウの前に常套の方法で
除去してよい。常套の水素化処理触媒および条件を使用
するのが適当である。触媒は、典型的には、基礎となる
金属水素化成分、例えばニッケル、タングステン、コバ
ルト、ニッケル−タングステン、ニッケル−モリブデン
またはコバルト−モリブデンを、一般的には大孔非結晶
特性の低酸度(acidity)の無機酸化物担体、例えばシ
リカ、アルミナまたはシリカ−アルミナ上に含んで成
る。典型的な水素化条件では、穏やかな温度および圧
力、例えば290〜425℃(550〜800゜F)、典型的には345
〜400℃(650〜750゜F)、20000kPa(3000psig)まで、
典型的には4250〜14000kPa(600〜2000psig)の水素圧
力、0.3〜2.0LHSV、典型的には1LHSVの空間速度、典型
的には600〜1800n.l.l-1(3370〜10100SCF/Bbl)、通
常、1300n.l.l-1(7300SCF/Bbl)の水素循環割合(hydr
ogen circulation rate)を使用する。水素化処理工程
の苛酷度は、フィードの性質に基づいて選択する必要が
ある;目的は、ナフテンを生成する飽和化により残留芳
香族化合物含量を減らし、芳香族化合物の除去およびナ
フテンの生成により潤滑剤の品質を初めに向上させるこ
と、ならびに異原子、特に、硫黄含有不純物を除去し、
最終潤滑剤製品の色および酸化安定性を向上させること
である。従って、水素化処理苛酷度は、比較的高い芳香
族化合物および硫黄含量の故に、ブライトストックのよ
うな残渣油潤滑剤ストックより、通常、より大きい。
水素化分解反応器へのフィードは、超大孔寸法触媒
(ultra−large pore size catalyst)の存在下、水素
の存在下で処理する。
フィードを高温まで加熱し、その後、水素の存在下で
水素化分解/水素化異性化触媒上に送る。このプロセス
の目的は、主として、より低い流動点のイソパラフィン
にワックスを異性化すると共に、芳香族化合物を飽和さ
せ、油およびワックス水素化分解を実施することであ
る。本発明の結晶触媒の大孔構造は、水素化が起こる金
属部位へのアクセスを容易ならしめ、また、水素化反応
に好ましい担体上への高い金属充填量が可能となるの
で、これらの目的に十分合致するものである。450℃(8
50゜F)以上の温度は水素化分解の熱力学には好ましく
ないので、この温度以上の温度は通常使用されない。選
択される正確な温度は、選択された触媒の活性ならびに
フィードおよび製品品質に依存し、これらが、適性な転
化をもたらす。従って、温度は、妥当な要因を考慮した
後に、実験的に選択する必要がある。水素化処理および
水素化分解反応は、発熱反応であり、この理由のため
に、触媒床において所望な温度、一般的に290℃から、
通常360℃から440℃まで(550゜F、通常675〜825゜F)
の温度までフィードを加熱する必要はない。多くの場
合、700〜750゜F(370〜400℃)の温度が大部分のワッ
クスフィードには適当である。プロセスサイクルを開始
する時において、使用する温度はこの範囲の下限に近い
温度であるが、触媒が老化していくにつれて、この温度
上げて所望の程度の活性を維持できる。
水素の存在下、フィードを触媒に送る。重質油の空間
速度は、通常、0.1〜10LHSV、好ましくは0.2〜2.0LHSV
であり、水素循環割合は250〜150n.l.l.-1(1400〜8427
SCF/bbl)、より通常には300〜800n.l.l.-1(1685〜450
0SCF/bbl)である。ワックスフィードをより大きい空間
速度、典型的には1〜2LHSV、水素循環割合250〜1500n.
l.l.-1(1400〜8427SCF/bbl)、より通常には、300〜90
0n.l.l.-1(1685〜5050SCF/bbl)で操作する。留出油の
場合、好ましい範囲は0.5〜0.75である。水素分圧は、
通常、システムの全圧の少なくとも75%であり、反応器
入口圧力は、通常、3000〜30000kPa(420〜4335psig)
である。芳香族化合物を飽和させ、また、より望ましい
ナフテンおよびパラフィンの生成を容易ならしめるに
は、高い圧力で操作することが通常好ましい。従って、
圧力は、通常、少なくとも8400kPa(1200psig)、しば
しば15000kPa(2160psig)以上、最もしばしば10000〜1
8000kPa(1435〜2600psig)である。潤滑剤範囲の外側
で沸騰する生成物、典型的には345℃−(約650−゜F)
の生成物への転化率は、通常、5〜70体積%、より通常
には、10〜40体積%であるが、フィードおよび生成物の
目的とするVIに影響される。留出油フィードの場合、こ
の沸点範囲の転化率は、120の目標VIを有する生成物
(脱ロウ生成物)については15〜40%であり、15〜25%
の範囲のより低い沸点範囲の転化率は95〜100のVI範囲
の生成物に適当である。粗ロウフィードの場合、この沸
点範囲転化率は、135またはそれ以上の目標VIを有する
脱ロウ生成物については、典型的には25〜35%の範囲で
ある。従って、生成物のVIは通常95〜140である。
ワックスフィードの場合、圧力は、通常、少なくとも
1000psig(7000kPa−Abs)、3000psig(20000kPa)ま
で、より通常には、1435psig(10000kPa−Abs)〜2600p
sig(18000kPa−Abs)である。潤滑剤範囲外の沸点を有
する生成物(一般的には345℃−(650゜F−)生成物)
への転化率は、目標VIが135またはそれ以上の脱ロウ生
成物の場合、通常少なくとも15%、より通常には、25〜
60%、更により通常には25%〜35%である。(650゜Fの
場合)沸点転化率は次のように定義される: ワックス転化率は、10〜90%であるが、少なくとも135
のVI、通常少なくとも140のVIを有する生成物の場合、
好ましくは50〜70重量%である。ワックス転化率は、次
のように定義される: 水素化分解/水素化異性化(HDC/HDl)生成物は、HDC/H
DI工程の後に、必要であるなら、目標とする流動点まで
脱ロウしてよい。本発明の方法の直目すべき特徴は、必
要な脱ロウの程度は比較的小さいということである。典
型的には、最終脱ロウ工程の間のロウは、脱ロウされる
フィードの15〜20重量%以下であり、それより少ない場
合がある。この時点で接触脱ロウ(catalytic dewaxin
g)または溶媒脱ロウを使用してよく、また、溶媒脱ロ
ウする場合、除去されるワックスをプロセスの第1また
は第2段階にリサイクルして更に処理してよい。溶媒脱
ロウ装置で除去されるワックスは非常にパラフィン性で
あるので、可能であるなら、例えば第2段階が比較的低
い圧力で操作されている態様では、第2段階に直接リサ
イクルしてよい。
好ましい触媒脱ロウ法は、中間孔寸法(intermediate
pore size)ゼオライト、例えばZSM−5を使用する
が、最も好ましい脱ロウ触媒は高度に拘束された中間孔
寸法ゼオライト、例えば、ZSM−22、ZSM−23またはZSM
−35である。これは、これらゼオライトが高度に選択的
な脱ロウを提供し、低流動点および高粘度指数(VI)の
脱ロウ生成物をもたらすからである。これらのゼオライ
トを使用する脱ロウ法は、米国特許第4,222,855号に記
載されている。この場合、使用することが好ましいゼオ
ライトは、米国特許第4,222,855号に記載されているの
と同様にして特徴付けることができる。即ち、該特許に
記載されて規定された吸着特性、即ち、(1)容量%基
準で、約3を越えるn−ヘキサンのo−キシレンに対す
る収着比(この収着は、0.1のP/Poおよび、n−ヘキサ
ンは50℃、o−キシレンは80℃の温度で測定する)、お
よび(2)n−ヘキサン/3−メチルペンタン/2,3−ジメ
チルブタンの1/1/1重量比混合物から、1000゜Fおよび1
気圧において、二重に分枝した2,3−ジメチルブタン(D
MB)に優先して3−メチルペンタン(3MP)を選択的に
分解する能力(1000゜Fの温度で求めた速度定数の比k
3MP/kDMBは2を越える)を有する結果を与える孔開口を
有するゼオライトとして特徴付けられる。「P/Po」とい
う表現は、例えば、デボール(J.H.deBoer)による「ザ
・ダイナミカル・キャラクター・オブ・アドソープショ
ン(The Dynamical Character of Adsorption)」、第
2版、オックスフォード・ユニバーシティー・プレス
(Oxford University Press)(1968年)などの文献に
記載されているような通常の意味を有しており、吸着温
度における吸着質の分圧の吸着質の蒸気圧に対する比と
して定義される相対圧力である。速度定数の比、k3MP/k
DMBは、式: k=(1/Tc)ln(1/1−ε) [式中、kは各成分の速度定数、Tcは接触時間、εは各
成分の部分転化率(fractional conversion)であ
る。] により、通常の方法で一次の速度論から求められる。
これら吸着要件に適合するゼオライトは、天然産のゼ
オライトフェリエライト、ならびに既知の合成ゼオライ
トZSM−22、ZSM−23およびZSM−35を含む。これらのゼ
オライトは、脱ロウ方法に使用する場合は、少なくとも
部分的に酸型または水素型であり、金属水素化成分、好
ましくは白金などの貴金属を使用することが好ましい。
Pt/ZSM−23脱ロウ触媒により、優れた結果が得られる。
水素化分解(HDC)/水素化異性化(HDI)触媒は、2
つの機能を有する(バイファンクショナル、bifunction
al)触媒であり、これは、担体として作用し、また、更
に、水素化分解反応に所望の酸機能を提供する成分とし
て以下に説明するようなメソポーラス(mesoporous)結
晶物質を、水素化−脱水素化成分と一緒に含んで成る。
この水素化−脱水素化成分は、金属または金属の組成せ
により提供される。HDC/HDI工程へのフィード中の硫黄
および他の不純物のレベルが許容する場合、第VIII A族
の貴金属、特に白金、パラジウムを使用してよく、ある
いは、卑金属を使用してよい。第IV A族、第VI A族およ
びVIII族の卑金属、特にクロム、モリブデン、タングス
テン、コバルトおよびニッケルを使用してよい。卑金属
の組合せ、特に、第VIII A族金属の第IV A族またはVI A
族金属との組合せ、例えばニッケル−モリブデン、コバ
ルト−ニッケル、ニッケル−タングステン、コバルト−
ニッケル−モリブデンおよびニッケル−タングステン−
チタンが有用であるが、ある種の用途の場合、白金が好
ましい。
金属成分の含量は、触媒活性により変更する。従っ
て、非常に活性な貴金属をより活性の少ない卑金属より
少ない量で使用できる。例えば、1重量%またはそれ以
下の白金が効果的であり、また、好ましい卑金属の組合
せにおいては、金属で表した場合、ニッケル7重量%お
よびタングステン2.1〜40重量%である。しかしなが
ら、本発明の担体物質は、非常に大きい表面積のため
に、従来の担体物質より大きい割合で金属を含むことが
できる点に着目すべきである。金属成分は、25%を越え
てよく、また、200m2/gを越える大きい表面積を維持す
ることができる。水素化成分は、担体物質上において交
換したり、該担体内に含浸させたり、該担体に物理的に
混合したりすることができる。金属をメソポーラス担体
中に含浸または該担体上において交換する場合、これ
は、例えばゼオライトを白金金属含有イオンで処理して
行うことができる。好ましい白金化合物には、クロロ白
金酸、塩化第一白金および白金アミン錯体を含む種々の
化合物が含まれる。金属化合物は、その中で金属が化合
物のカチオンで存在する化合物およびその中で金属が化
合物のアニオンで存在する化合物のいずれであってもよ
い。両方の種類の化合物を使用することができる。金属
がカチオン性錯体のカチオンの形態であるである白金化
合物、例えば、Pt(NH34Cl2が、バナジウム酸塩およ
びメタタングステン酸塩のイオンなどのアニオン性錯体
のように、特に有用である。他の金属のカチオン型も、
結晶物質上において交換または結晶物質内に含浸するこ
とができるので、非常に有用である。
水素化分解/水素化異性化踏媒の酸成分は、以下に詳
細に説明するメソポーラス結晶物質である。本明細書に
おいて使用する場合、メソポーラス結晶物質は、少なく
とも部分的に脱カチオンされたまたは水素型であり、生
じる分解反応に対して所望の酸機能を提供する。
メソポーラス触媒物質は、無機質、多孔質、非層状の
結晶相物質であり、(焼成した形態で)18Åより大きい
d間隔にて少なくとも1つの相対強度が100であるピー
クを有するX線回折パターンおよび6.7kPa(50torr)お
よび25℃で物質100gあたり15g以上のベンゼンの収着容
量により特徴付けられる。
結晶性物質の好ましい型は、最大垂直断面孔直径が少
なくとも1.3mm(13Å、典型的に1.3〜20nm(13Å〜200
Å)であり、均一な寸法の孔の六角形配列を有する。こ
の六方晶組成の好ましい型は、MCM−41として確認さ
れ、1.8nm(18Å)より大きいd100値により示される電
子線回線パターンならびに6.7kPa(50トール)および25
℃における15g−ベンゼン/100g−結晶以上の吸着能を示
す。この物質は、米国特許出願第号第07/625,425号に詳
細に記載されており、以下に説明する。
触媒の成分として使用する無機質、非層状のメソポー
ラス結晶物質は、以下の組成: Mn/q(WaXbYcZdOh) [式中、Wは例えばマンガン、コバルトおよび鉄のよう
な二価の 第1列遷移金属および/またはマグネシウムのような二
価の 元素、好ましくはコバルトであり、Xはアルミニウム、
ホウ素、鉄および/またはガリウム等の三価の元素、好
ましくはアルミニウムであり、Yはケイ素および/また
はゲルマニウム等の四価の元素、好ましくはケイ素であ
り、Zはリン等の五価の元素であり、Mは例えば、アン
モニウム、第I A族、第II A族および第VII B族のイオン
等の一種またはそれ以上のイオン、通常は水素、ナトリ
ウムおよび/またはフッ素イオンであり、nは酸化物と
して表わされるMを除いた組成の電荷であり、qはMの
重み付けモル平均原子価であり、n/qはMのモル数また
はモル分率、a、b、cおよびdはそれぞれW、X、Y
およびZのモル分率、hは1〜2.5の数、そして、(a
+b+c+d)=1である。] で示される組成を有する。
上記の結晶性物質の好ましい態様は、(a+b+c)
がdより大きく、h=2の場合である。他の態様では、
a=0およびd=0、かつh=2の場合である。本発明
の水素化分解触媒の調製に使用するために好ましい物質
はアルミノシリケートである。
合成型において、触媒物質は、無水基準で、経験的
に、 rRMn/q(WaXbYcZdOh) [式中、RはイオンとしてMに含まれない全有機物、r
はRの係数、即ちRのモル数またはモル分率である。] で示される組成を有する。
MとRの成分は結晶化の際にそれらが存在する結果と
して物質に取り込まれており、容易に除去することがで
き、あるいはMについては以下に記載する後結晶化法に
より交換することができる。
本発明の合成形態の物質の元のM、例えば、ナトリウ
ムまたは塩素のイオンは、常套のイオン交換技術により
所望する程度まで交換できる。好ましい交換イオンは、
金属イオン、水素イオン、水素前駆体、例えばアンモニ
ウムのイオンおよびこれらの混合物である。特に好まし
いイオンは、最後の水素化分解触媒において所望する金
属機能性を与えるものである。これらは、水素、希土類
金属ならびに元素周期表の第VII A族(例えば、Mn)、
第VIII A族(例えば、Ni)、第I B族(例えば、Cu)、
第IV B族(例えば、Sn)の金属およびこれらの混合物を
含む。
結晶性(即ち、焼成後、少なくとも一つのピークを有
する、例えばX線、電子線または中性子などの回折パタ
ーンを与えるのに十分な規則性を有する)メソポーラス
物質は、非常に大きな孔の開口(window)を有する構造
および高い収着能によって特徴付けることができる。こ
こで「メソポーラス」という用語は、13〜200Åの範囲
の均一な孔を有する結晶を示すものとして使用する。メ
ソポーラス物質は、13〜200Å、より通常は15〜100Åの
範囲の均一な孔を有する。これらの孔は、他の結晶性物
質の孔よりも相当大きいので、これらを超大孔寸法(ul
tra−large pore size)物質を称するのが適切である。
本発明の適用のため、「多孔性」の実用的定義は、固体
100g当たり、Ar、N2、n−ヘキサンまたはシクロヘキサ
ンなどの小さな分子を少なくとも1g吸着する物質であ
る。
触媒物質は、他の多孔性無機固体から、大きく開口し
た孔が規則的であることにより識別することができ、こ
れの孔寸法は非晶質または準結晶性物質の孔により近い
が、その規則正しい配列と均一な寸法(孔寸法の分布
は、例えば一つの相内でその相の孔の平均寸法の±25
%、通常±15%かそれ以下)はゼオライト等の結晶性骨
組構造物質のものに近い。好ましい物質は大きな開いた
チャンネル(channel)の六角形配列(hexagonal arran
gement)を有し、これは開いた内部直径を13〜200Åと
して合成することができる。「六角形」という用語は、
実験的測定の限界内で数学的に完全な六角形対称を示す
物質のみでなく、その理想的状態からかなりの逸脱が観
察される物質をも含むことを意味する。本発明の微細構
造に適用した実用的定義は、物質中の大部分のチャンネ
ルが最も近くに隣接する6個のチャンネルによりほぼ等
距離で包囲されるということである。物質を調製する方
法に応じて、欠陥や不完全によって、かなりの数のチャ
ンネルがこの基準を種々の程度で損なう。隣接するチャ
ンネル間の平均的繰り返し間隔から±25%ものランダム
な逸脱を示す試料でも、本発明の超大孔物質の認識し得
る像を与える。同等の変動は電子線回折パターンからの
d100値においても観察される。
本発明の物質の最も規則的な調製物は、極度に低い角
度領域に数個の明確な極大値を有するX線回折パターン
を示す。これらのピークの位置は、六方晶格子(hexago
nal lattice)からのhk0反射の位置にほぼ合致する。し
かし、X線回折パターンは、いつも、これ物質の存在の
充分な指標であるとは限らない。それは、微細構造にお
ける規則性の程度および個々の粒子内での構造の繰り返
しの程度が、観測されるピークの数に影響するからであ
る。実際、X線回折パターンの低角度領域においてただ
1つの明確なピークを有する調製物は、その中に実質的
な量の物質を含有することが判明している。この物質の
微細構造を示す他の技術は、透過電子顕微鏡および電子
回折である。適切に向きを決めた物質の試料は大きなチ
ャンネルの六角形配列を示し、これに対応る電子回折パ
ターンは回折極大値のほぼ六角形の配列を示す。電子回
折パターンのd100間隔は、六方晶格子のhk0投影の隣接
するスポットの間隔であり、電子顕微鏡で観察されるチ
ャンネル間の繰り返し間隔a0に、 式:d100=a100=a0(3)1/2/2 により関係付けられる。この電子回折パターンで観察さ
れるd100間隔は、物質のX線回折パターンにおける低角
度ピークのd間隔に対応する。これまで得られた物質の
非常に規則的な調整物では、電子回折パターンで20〜40
個の明瞭なスポットが観察される。このパターンは、10
0、110、200、210等の特有の反射である六方晶hk0部分
集合とこれの対称の関係にある反射とで表示することが
できる。
その焼成された形態において、結晶性物質は、物質の
電子回折パターンのd100値に対応するd間隔が18Å(Cu
Kα線で4.909度の2θ)より大きい位置に少なくとも1
つのピークを有するX線回折パターンならびに50torrお
よび25℃で約15gベンゼン/物質100g以上の平衡ベンゼ
ン吸着能により特徴付けられる(基準:必要な場合、孔
が場合により存在する汚染物質により全く封鎖されてい
ないことを確保するように処理された結晶性物質)。
この物質に特徴的である平衡ベンゼン吸着能は、偶発
的に存在する汚染物質により孔が全く封鎖されていない
ことを基準として測定する。例えば、収着試験は、通常
の方法によりいずれの孔封鎖性汚染物質および水をも除
去した結晶性物質相において行われるものである。水は
脱水技術、例えば熱処理などにより除去される。孔を封
鎖する無機無定形物質、例えばシリカ、および有機物は
酸や塩基或いは他の化学試薬などに接触させて除去する
ことができ、結晶に不利益な影響を及ぼさずに、障害物
を除去することができる。
より特に、焼成された結晶性非層状物質は、10Åのd
間隔(CuKα線で8.842度の2θ)より大きい位置に少な
くとも2つのピークを有しており、これらのピークの内
の少なくとも1つが18Å単位のd間隔より大きい位置に
あり、最強のピークの20%よりも大きい相対強度で約10
Åのd間隔よりも小さい位置にピークが存在しないX線
回折パターンにより特徴付けることができる。更に、本
発明の焼成された物質のX線回折パターンは、強度のピ
ークの約10%よりも大きい相対強度で約10Åのd間隔よ
り小さい位置にピークを有しない。いずれにせよ、X線
回折パターンの少なくとも1つのピークは、物質の電子
回折パターンのd100値に対応するd間隔を有する。
焼成した無機質、非層状の結晶性物質は、以下に記載
する物理吸着測定法により測定して、13Åまたはそれ以
上の孔寸法を有するとして特徴付けられる。孔寸法は、
結晶の最大垂直断面孔ディメンジョンであると考えられ
る。
X線回折のデータは、θ−θ構造、CuKα線およびエ
ネルギー分散型X線検出器を使用するシンターグ・ピー
・エー・ディー・エックス(Scintag PADX)自動回折装
置で集めた。エネルギー分散型X線検出器を使用する
と、入射ビームおよび回折ビーム用のモノクロメーター
を使用する必要がなくなる。入射X線および回折X線の
両方のビームをダブルスリットの入射および回折コリメ
ーション系によりコリメーションした。使用したスリッ
トのサイズは、X線管源から始めて、それぞれ0.5、1.
0、0.3、そして0.2mmであった。異なるスリット系によ
るとピーク強度を異ならせることができる。本発明の物
質で最大の細孔寸法を有するものには、透過した入射X
線ビームから低角度のピークを分解するため、より高度
にコリメーションした入射X線ビームが必要である。
回折データは2θを0.04゜ずつ10秒毎の計数時間で段
階的にスキャンして記録した(θはブラッグ(Bragg)
角)。層間間隔dはÅ単位で計算し、バックグラウンド
を差し引いたラインの相対強度I/I0(I0は最強ラインの
100分の1の強度)はプロファイル・フィッティング・
ルーチン(profile fitting routine)を使用して導い
た。強度は、ローレンツ(Lorentz)効果および分極効
果のための補正をしなかった。相対強度を次の記号で表
わす:VS=非常に強い(75〜100):S=強い(50〜74);M
=中程度(25〜49;W=弱い(0〜24)。シングルライン
として掲載している回折データは、実験用の非常に高い
分解能や結晶学上の変化等のようなある条件において、
分解できるように、または部分的に分解できるように見
える複数の重なりあったラインからなるとすることがで
きる。一般に、結晶学上の変化は、実質的な構造の変化
を伴わず、単位格子(ユニットセル(unit cell))パ
ラメーターの軽度の変化および/または結晶の対称性の
変化を含むことができる。これらの軽度の効果は、相対
強度の変化を含めて、カチオン含量、骨組構造組成、孔
充填の状態および程度、熱および/または水熱履歴、そ
して粒子寸法/形状の影響、構造の不規則性、またはX
線回折の技術分野で知られるその他の要因によるピーク
の幅/形状の変動における差異の結果としても生じう
る。
平衡ベンゼン吸着能は、本発明の物質を、孔封鎖性物
質の除去を企図して、例えば540℃で少なくとも約1時
間、脱水または焼成し、所望により他の処理をした後、
25℃および50トールベンゼンで平衡に達するまで接触さ
せて測定する。続いて、収着されたベンゼンの重量を下
記のようにして測定する。
触媒物質のアンモニウム型は、熱処理(焼成)により
容易に水素型に転化することができる。熱処理は、一般
に、これらの型の一つを少なくとも400℃の温度で少な
くとも1分間、一般に20時間を越えず、好ましくは約1
〜10時間加熱して行う。熱処理に減圧を採用することが
できるが、便利さの点で、空気、窒素、アンモニア等中
における大気圧が望ましい。熱処理は750℃までの温度
で実施できる。熱処理生成物は、ある炭化水素転化反応
の触媒において特に有用である。
結晶性物質は数種の方法の一つにより調製できるが、
いずれも特定の制限を有する。
第1の方法は、X2O3/YO2モル比が0〜0.5であるが、A
l2O3/SiO2モル比が0〜0.01、約25〜250℃、好ましくは
約50〜175℃の結晶化温度ならびに以下更に詳細に記載
する有機誘導剤(organic directing agent)、または
好ましくは有機誘導剤および下記の追加の有機誘導剤の
組合せを有する。この第1の方法は、例えばナトリウム
もしくはカリウムなどのアルカリまたはアルカリ土類金
属(M)、所望によりカチオンのソース(source);例
えばコバルトなどの二価元素W、例えばアルミニウムな
どの三価元素X、例えばケイ素などの四価元素、例えば
リンなどの五価元素Zからなる群から選ばれる酸化物の
一つまたはその組合せのソース;以下に記載する有機
(R)誘導剤;ならびに例えばC1−C6アルコール、C1
C6ジオールおよび/または水、特に水などの溶媒もしく
は溶媒剤混合物の供給源(ソース(source))を含む反
応混合物を調製することを含んでなる。反応混合物は、
酸化物のモル比を用いれば、以下の範囲の組成を有す
る: [式中、eおよびfはそれぞれMおよびRの重み付き平
均原子価である。] この第1の方法において、Zおよび/またはWの酸化
物を反応混合物に加えない場合、pHが重要であって、9
〜14に維持しなければならない。反応混合物中にZおよ
び/またはWの酸化物が存在する場合、pHはこの結晶性
物質を合成するために厳密には重要ではない。ここで、
本発明の結晶性物質の合成する以下の方法と同様に、R
2/f/O/(YO2+WO+Z2O5+X2O3)比が重要である。この
割合が0.01より小さいか、2.0より大きい場合には、所
望する結晶性物質を犠牲にして、不純生成物が合成され
やすい。
結晶性物質を合成するための第2の方法は、0〜0.5
のX2O3/YO2モル比、25〜250℃、好ましくは50〜175℃の
結晶化温度、および下記の別々の二つの有機誘導剤、即
ち、有機誘導剤および追加の有機誘導剤を有する反応混
合物を含む。この第2の方法は、例えばナトリウムもし
くはカリウムなどのアルカリまたはアルカリ土類金属
(M)、所望によりカチオンのソース;例えばコバルト
などの二価元素W、例えばアルミニウムなどの三価元素
X、例えばケイ素などの四価元素、例えばリンなどの五
価元素Zからなる群から選ばれる酸化物の一つまたはそ
の組合せのソース;いずれも以下に記載する有機誘導剤
および追加の有機誘導剤(R)の組み合わせ、ならびに
例えばC1−C6アルコール、C1−C6ジオールおよび/また
は水、特に水などの溶媒もしくは溶媒剤混合物の供給源
(ソース(source))を含む反応混合物を調製すること
を含んでなる。反応混合物は、酸化物のモル比を用いる
と、以下の範囲の組成を有する: [式中、eおよびfはそれぞれMおよびRの重み付き平
均原子価である。] この第2の方法において、Zおよび/またはWの酸化
物を反応混合物に加えない場合、pHが重要であって、約
9〜約14に維持しなければならない。反応混合物中にZ
および/またはWの酸化物が存在する場合、pHの正確な
値は結晶化のために重要ではない。
結晶性物質を合成するための第3の方法は、Xがアル
ミニウムを含んでなり、Yがケイ素を含んでなる場合で
あり、結晶化温度が25〜175℃、好ましくは50〜150℃で
なければならず、下記の有機誘導剤、あるいは好ましく
は下記の該有機誘導剤に追加の有機誘導剤に加える組合
せを使用する。この第3の方法は、例えばナトリウムも
しくはカリウムなどのアルカリまたはアルカリ土類金属
(M)、所望によりカチオンのソース;アルミニウムお
よび/またはケイ素のソース、以下に更に詳細に記載す
る有機(R)誘導剤ならびに例えばC1−C6アルコール、
C1−C6ジオールおよび/または水、特に水などの溶媒も
しくは溶媒剤混合物を含む反応混合物を調製することを
含んでなる。反応混合物は、酸化物のモル比を用いる
と、以下の範囲の組成を有する: 反応物質 有用範囲 好ましい範囲 Al2O3/SiO2 0〜0.5 0.001〜0.5 溶媒/SiO2 1〜1500 5〜1000 OH-/SiO2 0〜10 0〜5 (M2/eO+R2/fO)/(SiO2+Al2O3) 0.01〜20 0.05〜
5 M2/eO/(SiO2+Al2O3) 0〜5 0〜3 R2/fO/(SiO2+Al2O3) 0.01〜2 0.03〜1 [式中、eおよびfはそれぞれMおよびRの重み付き平
均原子価である。] この第3の方法において、pHが重要であって、9〜14
に維持しなければならない。この方法は、以下の工程を
含む: (1)有機(R)誘導剤と溶媒または溶媒混合物とを、
溶媒/R2/fOのモル比が50〜800、好ましくは50〜500と
なるように混合する。この混合物が合成法の「第1テン
プレート(primary template)」を構成する。
(2)ステップ(1)の第1テンプレート混合物に、例
えばシリカおよび/またはアルミナなどの酸化物のソー
スを、R2/fO/(SiO2+Al2O3)の比が0.01〜2.0となる
ように添加する。
(3)ステップ(2)から得られた混合物を温度20〜40
℃で、好ましくは約5分〜約3時間攪拌する。
(4)混合物を、攪拌しながらまたは攪拌せずに、好ま
しくは20〜100℃の温度にて好ましくは約10分〜約24時
間放置する。
(5)ステップ(4)からの生成物を温度50〜175℃
で、好ましくは約1〜約72時間結晶化させる。結晶化温
度は所定の範囲内において高い程、好ましい。
本発明の第4の方法は第3の方法において使用した反
応混合物を含むが、酸化ケイ素のソースである、テトラ
エチルオルトシリケート(tetraethylorthosilicate)
を使用して以下の特別の手順を含む: (1)有機(R)誘導剤と溶媒または溶媒混合物とを、
溶媒/R2/fOのモル比が50〜800、好ましくは50〜500で
あるように混合する。この混合物が合成法の「第1テン
プレート」を構成する。
(2)ステップ(1)の第1テンプレート混合物に、テ
トラエチルオルトシリケートおよび所望により酸化アル
ミニウムのソースを、R2/fO/SiO2のモル比が約0.5〜約
2.0となるように混合する。
(3)ステップ(2)から得られる混合物を、10分〜6
時間、好ましくは30分〜2時間、温度0〜25℃、pH12以
下で攪拌する。このステップにより、加水分解/重合が
生じ、得られる混合物は曇りを呈する。
(4)ステップ(3)から得られる生成物を、25〜150
℃、好ましくは95〜110℃の温度で、4〜72時間、好ま
しくは16〜48時間結晶化させる。
上記のいずれの方法においても、静置またはかき混
ぜ、例えば撹拌などを行い、例えばポリプロピレンジャ
ーまたはテフロン内張りもしくはステンレススチールオ
ートクレーブなどの適当な反応容器中で、結晶性物質の
バッチ式の結晶化を行うことができる。結晶化は適当な
装置内で連続的に行うこともできる。結晶化の温度の全
有用範囲を、各方法について上述しているが、使用した
温度において結晶化が起こるのに充分な時間は、例えば
5分〜14日である。続いて結晶を液体から分離して回収
する。合成に続いて、結晶性物質を処理して全ての有機
性成分の一部または全部を除去する。
合成法においてケイ素ソースを使用する場合には、例
えば4級アンモニウムシリケートのような有機シリケー
トを少なくとも部分的に使用することが好ましい。その
ようなシリケートの例としてテトラメチルアンモニウム
シリケートとテトラエチルオルトシリケート等がある
が、これに限らない。
各方法についての合成反応の条件、例えば反応の温
度、pHおよび時間などを、上記限定範囲内で調整するこ
とにより、所望する平均孔寸法を有する本発明の非層状
結晶性物質を種々調製することができる。特に、pH、温
度または反応時間を変化させることにより、異なる平均
孔寸法を有する結晶生成物の形成を促進することができ
る。
第1および第2の合成方法のために考えられるW、
X、YおよびZの種々の組合せの例に、 − Al Si − − Al − P − Al Si P Co Al − P Co Al Si P − − Si − があり、ここでWがMg、または例えばMn、CoおよびFe等
の二価の第1列遷移金属から選ばれる元素であり、Xが
B、GaまたはFeであり、YがGeである組合せを含むが、
これに限定されない。
各反応混合物から本発明の物質を合成するための上記
各方法において使用する有機誘導剤は、式R1R2R3R4Q+
即ち: [式中、Qは窒素またはリンであり、R1、R2、R3および
R4の少なくとも一つは例えば−C6H13、−C10H21、−C16
H33および−C18H37等の炭素原子数6〜36のアリール基
もしくはアルキル基またはその組合せであり、R1、R2
R3およびR4の残りは水素および炭素原子数1〜5のアル
キル基ならびにそれらの組合せから選ばれる。] で示されるアンモニウムイオンまたはホスホニウムイオ
ンである。上記のアンモニウムイオンまたはホスホニウ
ムイオンが誘導される化合物は、例えば、水酸化物、ハ
ロゲン化物、シリケートまたはそれらの混合物であって
よい。
上記の第1および第3の方法においては追加の有機誘
導剤を有することが好ましく、第2の方法においては上
記の有機誘導剤および追加の有機誘導剤の組合せを有す
ることが必要である。追加の有機誘導剤は、上記の誘導
剤の式であって、R1、R2、R3およびR4は共にもしくは別
々に、水素および炭素原子数1〜5のアルキル基ならび
にそれらの組合せからなる群から選ばれてなるアンモニ
ウムまたはホスホニウムイオンである。有機誘導剤のそ
のような組合せのいずれもが「R」を構成し、上記の先
に示した有機誘導剤/追加の有機誘導剤のモル比の100/
1〜0.001/1内にある。
一またはそれ以上の他の結晶構造を直接合成する誘導
剤として知られる他の同様の試剤と比較すると、必要と
される誘導剤の特別の効果は、上述の制限内を有する所
望する超大孔結晶の核形成および成長において上記反応
混合物内のテンプレートとして機能することができる点
によると考えられている。
これらの誘導剤には、セチルトリメチルアンモニウ
ム、セチルトリメチルホスホニウム、ベンジルトリメチ
ルアンモニウム、セチルピリジニウム、ミリスチルトリ
メチルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウム、
ドデシルトリメチルアンモニウムおよびジメチルジドデ
シルアンモニウム等の化合物が含まれるが、これに限定
されるものではない。
反応混合物の成分は2種以上の供給源(ソース)から
供給されてもよい。反応混合物の調製は、バッチ式また
は連続式のいずれによっても行える。新規な結晶性物質
の結晶寸法および結晶化時間は、使用する反応混合物の
性質および結晶化条件により変化する。
合成手順により調製される結晶は、粒子寸法を広範囲
に形成することができる。一般的に言えば、粒子は、粉
末、顆粒または成形品、例えば、2メッシュ(タイラー
(Tyler))スクリーンを通過し400メッシュ(タイラ
ー)スクリーン上に保持されるような粒径寸法を有する
押出物であってよい。触媒を押出しにより成形する場
合、結晶は乾燥前に押出すか、または部分的に乾燥した
後、押出すことができる。
本発明のメソポーラス触媒物質における孔寸法は充分
大きいので、遷移状態種に関する空間的に特定の(spat
iospecific)選択性がクラッキングなどの反応において
最小限になる[チェン(Chen)ら、「シェイプ・セレク
ティブ・キャタリシス・イン・インダルトリアル・アプ
リケーションズ(Shape Selective Catalysis in Indus
trial Applications)」、第36巻ケミカル・インダスト
リーズ(Chemical Industries)、第41〜61頁(1989
年)、形状選択性に影響を及ぼす要因について論ずるた
めにこれらを参照できる]。非常に大きい孔の結果、拡
散の制限も最小になる。これらの理由のために、本発明
の組成物は、嵩高い分子構造を有する成分を含む高沸点
フィードを用いる水素化分解反応に触媒作用を及ぼすの
に特に有用である。
通常、1またはそれ以上のアルファ(α)値をもたら
すに十分な酸機能(acidic functionality)を有する形
態で結晶物質を使用するのが好ましい。α試験は米国特
許特許第3,354,078号およびジャーナル・オブ・キャタ
リシス(Journal of Catalysis)、第4巻、527頁(196
5年);第6巻、278頁(1966年)および第61巻、395頁
(1980年)に記載されている。試験の説明にはこれら文
献を参照できる。本明細書において用いるα値を求める
ために用いる試験の実験条件は、ジャーナル・オブ・キ
ャタリシス、第61巻、395頁(1980年)に詳細に説明さ
れているよう、可変流量および一定温度538℃を包含す
る。酸機能は、塩基交換、特にアルカリ金属カチオン、
例えばナトリウムにより、スチーミングにより、あるい
は物質のシリカ:アルミナ割合をコントロールすること
により制御できる。
プロセスにおいて採用する温度および他の条件に対し
て耐性を有するもう1つの物質中に触媒を組み込むのが
望ましい場合がある。そのようなマトリックス物質には
合成および天然の物質、例えばクレイ、シリカおよび金
属酸化物のような無機物質が含まれる。マトリックス物
質は、自体、一般的には酸型の性質の触媒活性を有する
場合がある。
常套の前硫化処理(pre−sulfiding treatment)、例
えば、硫化水素の存在下における加熱により、触媒を処
理してよく、金属酸化物形態、例えばCoOまたはNiOがそ
れに対応する硫化物に転換される。
以下の実施例1〜19により、触媒の調製に使用するメ
ソポーラス結晶性物質の調製を説明する。これらの実施
例において、水、シクロヘキサン、ベンゼンおよび/ま
たはn−ヘキサンに対する収着のデータは、以下のよう
にして測定した平衡吸着値である: 秤量した吸着媒の試料は、540℃で少なくとも1時間
焼成し、必要な場合、他の処理をして孔封鎖性汚染物を
除去した後、吸着室内で所望の純粋な吸着質に接触させ
る。吸着媒の重量の増加は、540℃における焼成後の吸
着媒の重量を基準として、g数/吸着媒100gにより試料
の吸着容量として計算される。本発明の組成物は、6.7k
Pa(50Torr)および25℃において、15g/100g以上、特に
17.5/100g以上に、更に特に20g/100g以上の平衡ベンゼ
ン吸収容量を示す。
測定を行う好ましい方法は、所望の純粋な吸着質蒸気
を、1mm未満に減圧した吸着室内で、25℃において、12T
orrの水蒸気、40Torrのn−ヘキサンもしくはシクロヘ
キサン蒸気、または6.7kPa(50Torr)のベンゼン蒸気の
条件下で接触させる。圧力は、吸着期間の間、吸着質蒸
気の導入をマノスタット(manostat)により制御するこ
とによって一定(±約0.5mm以内)に維持する。吸着質
が新しい結晶に吸着されるにつれて、圧力が低下し、そ
れによりマノスタットがバルブを開いて吸着質蒸気を更
に室内に導入して、上記制御圧を回復する。圧力の変化
がマノスタットを作動させるのに充分でない場合に、吸
着が完了する。
ベンゼン吸着データを測定する別の方法は、適当な熱
重量分析系、例えばコンピュータ制御された990/951デ
ュポン(duPont)TGAシステムによるものである。吸着
媒試料は、流通ヘリウム中、例えば350℃または500℃で
恒量になるまで加熱して脱水(物理的吸着水を除去)す
る。試料が、例えば有機誘導剤を含有するなどの合成型
である場合は、試料を前述の350℃または500℃で処理す
る代りに、空気中にて540℃で焼成して恒量まで保つ。
ベンゼン吸着等温線の測定は、25℃において、ベンゼン
飽和ヘリウムガスストリームと純粋なヘリウムガススト
リームとを適当な割合で混合して、所望のベンゼン分圧
を得ることにより行う。6.7kPa(50Torr)におけるベン
ゼンの吸着の値を、吸着等温線のプロットから得る。
実施例において、特に断らない限り%表示は重量%で
ある。
実施例1 塩化N,N,N−トリメチル−1−ヘキサデカンアミニウ
ムの29重量%溶液を水酸基−ハロゲン交換樹脂に接触さ
せて調製した水酸化セチルトリメチルアンモニウム(CT
MA(cetyltrimethylammonium))溶液100gを、テトラメ
チルアンモニウム(TMA(tetramethylammonium))シリ
ケート(シリカ10%)水溶液100gと攪拌しながら混合し
た。自由水6重量%と水和結合水4.5重量%を含み、最
終粒子寸法が約0.02μmの沈降水和シリカであるハイシ
ル(HiSil)25gを添加した。得られた混合物をポリプロ
ピレンの瓶に詰め、水蒸気箱中に95℃で一晩置いた。Al
2O31モルに対する混合物のモル組成は以下のとおりであ
った: Na2O 2.7モル SiO2 392 モル (CTMA)2O 35.7モル (TMA)2O 61.7モル H2O 6231 モル 得られた固体生成物を濾過により回収し、周囲温度で
風乾した。この生成物を540℃、窒素中で1時間、次い
で空気中で6時間焼成した。
焼成生成物は、表面積が475m2/gであり、平衡吸着容
量(g/100g)は以下のとおりであることが判った。
H2O 8.3 シクロヘキサン 22.9 n−ヘキサン 18.2 ベンゼン 21.5 この実施例の生成物は、X線回折パターンにより、3
7.8±2.0Åのd間隔に非常に強い相対強度ライン、21.6
±1.0および19.2±1.0Åに弱いラインを含むことにより
特徴付けることができる。透過型電子顕微鏡(TEM)に
より、均一な孔が六角形配列の像が形成されており、六
方晶の電子回折パターンの39Åのd100値を有した。
実施例2 実施例1と同様に調製した水酸化セチルトリメチルア
ンモニウム(CTMA)溶液100gと水酸化テトラメチルアン
モニウム(TMA)25%水溶液100gとを攪拌しながら混合
した。自由水6重量%と水和結合水4.5重量%を含み、
最終粒子寸法が約0.02μmの沈降水和シリカであるハイ
シル25gを添加した。得られた混合物を静置型オートク
レーブ中で150℃にて一晩放置した。混合物の組成はAl2
O31モルに対するモル数を用いると以下のとおりであっ
た: Na2O 2.7モル SiO2 291 モル (CTMA)2O 35.7モル (TMA)2O 102 モル H2O 6120 モル 得られた固体生成物を濾過により回収し、周囲温度で
風乾した。この生成物を540℃、窒素中で1時間、次い
で空気中で6時間焼成した。
焼成生成物は、表面積が993m2/gであり、平衡吸着容
量(g/100g)は以下のとおりであることが判った。
H2O 7.1 シクロヘキサン 47.2 n−ヘキサン 36.2 ベンゼン 49.5 この焼成生成物のX線回折パターンは、39.3±2.0Å
のd間隔に非常に強い相対強度ライン、22.2±1.0およ
び19.4±1.0Åに弱いラインを含むことにより特徴付け
ることができる。TEMにより、この生成物が超大孔物質
を含むことが示された。
次に上記生成物の一部を788℃(1450゜F)にて100%
水蒸気と2時間接触させた。水蒸気処理した物質の表面
積は440m2/gであると測定され、4苛酷な水蒸気処理後
も45%が残存していることが示された。
本実施例の焼成生成物の他の一部を677℃(1250゜F)
にて100%水蒸気と2時間接触させた。この物質の表面
積は718m2/gであると測定され、そのような条件の水蒸
気処理後も72%が残存していることが示された。
実施例3 水、実施例1と同様に調製した水酸化セチルトリメチ
ルアンモニウム溶液、硫酸アルミニウム、ハイシルおよ
び臭化テトラプロピルアンモニウム(TPA(tetrapropyl
ammonium))35%水溶液を混合して、Al2O31モルに対す
るモル数を用いると以下の組成を有する混合物を調製し
た。
Na2O 0.65モル SiO2 65 モル (CTMA)2O 8.8 モル (TMA)2O 1.22モル H2O 1336 モル 得られた混合物をポリプロピレンの瓶に詰め、95℃に
て水蒸気箱に192時間入れた。次に試料を室温まで冷却
し、これ(3重量部)に実施例1と同様に調製した水酸
化CTMA溶液1重量部と水酸化TMA(25重量%)2重量部
を混合した。次に混合物をポリプロピレンの瓶に入れ、
水蒸気箱中、95℃で一晩保持した。Al2O31モルに対する
モル数を用いると混合物の組成は以下のとおりであっ
た: Na2O 0.65モル SiO2 65 モル (CTMA)2O 15 モル (TPA)2O 1.22モル (TMA)2O 35.6 モル H2O 2927 モル 得られた固体生成物を濾過により回収し、周囲温度で
風乾した。次に、生成物を540℃にて、窒素中で1時
間、次いで空気中で6時間焼成した。
焼成生成物は、表面積が1085m2/gであり、平衡吸着能
(g/100g)は以下のとおりであることが判った。
H2O 11.5 シクロヘキサン >50 n−ヘキサン 39.8 ベンゼン 62 この実施例の焼成生成物は、X線回折パターンは、3
8.2±2.0Åのd間隔に非常に強い相対強度ライン、22.2
±1.0および19.4±1.0Åに弱いラインを含むことにより
特徴付けることができる。TEMにより、この生成物が超
大孔物質を含むことが示された。
実施例4 実施例1と同様に調製した水酸化セチルトリメチルア
ンモニウム(CTMA)溶液200gを、キャタパル・アルミナ
((Catapal alumina)、α−アルミナ一水和物、74%
アルミナ)2gおよびテトラメチルアンモニウム(TMA)
シリケート(10%シリカ)水溶液100gと攪拌しながら混
合した。自由水6重量%と水和結合水4.5重量%を含
み、最終粒子寸法が約0.02μmの沈降水和シリカである
ハイシル25gを添加した。得られた混合物を150℃にて静
置型オートクレーブ中に48時間入れた。混合物の組成は
Al2O31モルに対するモル数を用いると以下のとおりであ
った: Na2O 0.23モル SiO2 33.2 モル (CTMA)2O 6.1 モル (TMA)2O 5.2 モル H2O 780 モル 得られた固体生成物を濾過により回収し、周囲温度で
風乾した。次いで生成物を540℃、窒素中で1時間、次
いで空気中で6時間焼成した。
焼成生成物は、表面積が1043m2/gであり、平衡吸着容
量(g/100g)は以下のとおりであることが判った。
H2O 6.3 シクロヘキサン >50 n−ヘキサン 49.1 ベンゼン 66.7 焼成生成物のX線回折パターンは、40.8±2.0Åのd
間隔に非常に強い相対強度ライン、23.1±1.0および20.
1±1.0Åに弱いラインを含むことにより特徴付けること
ができる。TEMにより、生成物が超大孔物質を含むこと
が示された。
実施例5 水260gに、リン酸(85%)77g、キャタパル・アルミ
ナ(74%アルミナ)46gおよびピロリジン(Pyr)24gを
撹拌しながら混合した。この第1の混合物を撹拌型オー
トクレーブに入れ、150℃で6日間加熱した。これを濾
過し、洗浄して風乾した。この生成物50gを、水200gお
よび実施例1と同様に調製した水酸化セチルトリメチル
アンモニウム溶液200gと共にスラリー化した。次いで、
テトラエチルアンモニウムシリケート(10%シリカ)水
溶液400gを加え第2の混合物を形成し、これをポリプロ
ピレンの瓶に入れ、水蒸気箱中で95℃にて一晩保持し
た。第1の混合物の組成は、Al2O31モルに対するモル数
を用いると以下のとおりであった: P2O5 1.0 モル (Pyr)2O 0.51モル H2O 47.2 モル 得られた固体生成物を濾過により回収し、周囲温度で
風乾した。次いで生成物を540℃にて、窒素中で1時
間、次いで空気中で6時間焼成した。
焼成生成物は、表面積が707m2/gであり、平衡吸着容
量(g/100g)は以下のとおりであることが判った。
H2O 33.2 シクロヘキサン 19.7 n−ヘキサン 20.1 ベンゼン 23.3 この焼成生成物のX線回折パターンは、25.4±1.5Å
のd間隔に非常に強い相対強度ラインを含むことにより
特徴付けることができる。TEMにより、本発明の生成物
が超大孔物質を含むことが示された。
実施例6 NaAlO2(Al2O3 43.5%、Na2O 30%)1.35gを水45.2g
に溶解した溶液を、NaOH17.3g、コロイド状シリカ(40
%、ルドックス(Ludox)HS−40)125.3gおよび水酸化
テトラエチルアンモニウム(TEA)40%水溶液42.6gと混
合した。一晩撹拌した後、混合物を水蒸気箱(95℃)内
で7日間加熱した。続いて濾過し、この溶液151gを実施
例1と同様に調製した水酸化セチルトリメチルアンモニ
ウム溶液31gと混合し、95℃の水蒸気箱中に13日間貯蔵
した。混合物は以下の相対モル組成を有していた: Al2O3 0.25モル Na2O 10 モル SiO2 36 モル (CTMA)2O 0.95モル (TEA)2O 2.5 モル H2O 445 モル 得られた固体生成物を濾過により回収し、水およびエ
タノールで洗浄した。次に、生成物を540℃にて、窒素
中で1時間、次いで空気中で6時間焼成した。
焼成生成物の組成は、Naを0.14重量%、SiO2を68.5重
量%、Al2O3を5.1重量%含んでおり、ベンゼンの平衡吸
着容量が58.6g/100gであることが判った。
焼成生成物のX線回折パターンは、31.4±1.5Åのd
間隔に非常に強い相対強度ラインを含むことにより特徴
付けることできる。TEMにより、生成物が本発明の超大
孔物質を含むことが示された。
実施例7 実施例1と同様に調製した水酸化セチルトリメチルア
ンモニウム(CTMA)溶液300gとコロイド状シリカ(40
%、ルドックスHS−40)41gの混合物を容量600ccのオー
トクレーブ内で200rpmで撹拌しながら150℃で48時間加
熱した。混合物の組成はSiO21モルに対するモル数を用
いると以下のとおりであった: (CTMA)2O 0.5モル H2O 46.5モル 得られた固体生成物を濾過により回収し、水洗した
後、540℃にて、窒素中で1時間、次いで空気中で10時
間焼成した。
焼成生成物の組成は、0.01重量%未満のNa、約98.7重
量%のSiO2および約0.01重量%のAl2O3を含み、表面積
が896m2/gであることが判った。焼成生成物は以下のと
おりの平衡吸着容量(g/100)を有していた。
H2O 8.4 シクロヘキンサン 49.8 n−ヘキサン 42.3 ベンゼン 55.7 この実施例の焼成生成物のX線回折パターンは、40.0
±2.0Åのd間隔に非常に強い相対強度ライン、21.2±
1.0Åに弱いラインを含むことにより特徴付けられる。T
EMにより、この実施例の生成物が少なくとも3つの異な
る相を含んでおり、その1つの超大孔物質であることが
示された。
実施例8 実施例1と同様に調製した水酸化セチルトリメチルア
ンモニウム(CTAM)溶液150gと初期のpHが12.64のコロ
イド状シリカ(40%、ルドックスHS−40)21gの混合物
を容量300ccのオートクレーブ内で200rpmで撹拌しなが
ら150℃で48時間加熱した。混合物の組成はSiO21モルに
対するモル数を用いると以下のとおりであった: (CTMA)2O 0.5モル H2O 46.5モル 得られた固体生成物を濾過により回収し、水洗した
後、空気中、540℃で6時間焼成した。
焼成生成物の組成は、0.01重量%未満のNa、93.2重量
%のSiO2および0.016重量%のAl2O3を含み、表面積が99
2m2/gであり、以下のとおりの平衡吸着容量(g/100g)
を有することが判った。
H2O 4.6 シクロヘキンサン >50 n−ヘキサン >50 ベンゼン 62.7 この焼成生成物のX線回折パターンは、43.6±2.0Å
のd間隔に非常に強い相対強度ライン、25.1±1.5およ
び21.7±1.0Åに弱いラインを含むことにより特徴付け
られる。TEMにより、生成物が超大孔物質を含むことが
示された。
実施例9 アルミン酸ナトリウム4.15gを、水100gに臭化ミリス
チルトリメチルアンモニウム(C14TMABr)16gを含む溶
液中に徐々に添加した。続いてこの混合物に、テトラメ
チルアンモニウムシリケート(10%シリカ)100g、ハイ
シル25gおよび水酸化テトラメチルアンモニウム(25%
溶液)14.2gを添加した。この混合物をオートクレーブ
中、120℃で24時間撹拌しながら結晶化させた。
生成物を濾過し洗浄して風乾した。1000℃における元
素分析により、生成物はSiO2 53.3重量%、Al2O3 3.2重
量%、炭素15.0重量%、窒素1.88重量%、ナトリウム0.
11重量%および灰分53.5重量%を含むことが示された。
540℃で、窒素中で1時間および空気中で6時間焼成し
た後の物質のX線回折パターンは、35.3±2.0Åのd間
隔に非常に強い相対強度ライン、20.4±1.0および17.7
±1.0Åのd間隔に弱いラインを含む。TEMは生成物が超
大孔物質を含むことを示した。
室温において1N硝酸アンモニウム溶液による交換を行
って洗浄した後、焼成した生成物は、表面積が827m2/g
であり、無水収着剤100g当たりの平衡吸着容量(g/100
g)は以下のとおりであることが判った。
H2O 30.8 シクロヘキンサ 33.0 n−ヘキサン 27.9 ベンゼン 40.7 実施例10 アルミン酸ナトリウム8.3gを、水酸化ドデシルトリメ
チルアンモニウム(C12TMAOH、50%)溶液184gを含み、
水480gで希釈した溶液中に徐々に添加した。次いでこの
混合物に、ウルトラシル(UltraSil)50g、テトラメチ
ルアンモニウムシリケート(10%SiO2)の水溶液200gお
よび水酸化テトラメチルアンモニウム(25%溶液)26.3
8gを添加した。この混合物をオートクレーブ中、100℃
で24時間撹拌しながら結晶化させた。
生成物を濾過し洗浄して風乾した。540℃で、窒素中
で1時間および空気中で6時間焼成した後、X線回折パ
ターンは、30.4±1.5Åのd間隔に非常に強い相対強度
ライン、17.7±1.0および15.3±1.0Åのd間隔に弱いラ
インを含む。TEMにより、生成物が超大孔物質を含むこ
とが示された。
室温において1N硝酸アンモニウム溶液による置換を行
い、洗浄後、焼成した生成物は、表面積が1078m2/gであ
り、無水収着剤100g当たりの平衡吸着容量(g/100)が
以下のとおりであることが判った。
H2O 32.6 シクロヘキサン 38.1 n−ヘキサン 33.3 ベンゼン 42.9 実施例11 NaAlO2(Al2O3 43.5%、Na2O 30%)4.9gを水37.5gに
溶解した水溶液に、水酸化テトラエチルアンモニウム40
%水溶液46.3ccおよびコロイド状シリカ(ルドックスHS
−40)96gを混合した。このゲルを0.5時間激しく攪拌
し、実施例1と同様に調製した等しい容量(150ml)の
水酸化セチルトリメチルアンモニウム溶液と混合して、
100℃で168時間反応させた。混合物の組成はAl2O31モル
に対するモル数を用いると以下のとおりであった: Na2O 1.1 モル SiO2 30.6 モル (TEA)2O 3.0 モル (CTMA)2O 3.25モル H2O 609 モル 得られた固体生成物を濾過により回収し、水洗した
後、540℃にて空気中で16時間焼成した。焼成生成物
は、表面積が1352m2/gであり、以下のとおりの平衡吸着
容量(g/100g)を有することが判った。
H2O 23.6 シクロヘキサン >50 n−ヘキサン 49 ベンゼン 67.5 焼成生成物のX線回折パターンは、38.5±2.0Åのd
間隔に非常に強い相対強度ライン、20.3±1.0Åに弱い
ラインを含むことにより特徴付けることができる。TEM
により、生成物が超大孔物質を含むことが示された。
実施例12 実施例1と同様に調製した水酸化セチルトリメチルア
ンモニウム(CTMA)溶液200gを、アルミン酸ナトリウム
4.15gおよびテトラメチルアンモニウム(TMA)シリケー
ト水溶液(10%シリカ)100gと混合して攪拌した。自由
水6重量%と水和結合水4.5重量%を含み、最終粒子寸
法が約0.02μmの沈降水和シリカであるハイシル25gを
添加した。得られた混合物を静置型オートクレーブ中で
150℃に24時間置いた。混合物の組成はAl2O31モルに対
するモル数を用いると以下のとおりであった: Na2O 1.25モル SiO2 27.8 モル (CTMA)2O 5.1 モル (TMA)2O 4.40モル H2O 650 モル 得られた固体生成物を濾過により回収し、周囲温度で
風乾した。次いで生成物を540℃にて、窒素中で1時
間、次いで空気中で6時間焼成した。TEMにより、生成
物が超大孔物質を含むことが示された。この実施例の焼
成生成物のX線回折パターンは、44.2±2.0Åのd間隔
に非常に強い相対強度ライン、25.2±1.5および22.0±
1.0Åに弱いラインを含むことにより特徴付けられる。
焼成生成物は、表面積が932m2/gであり、平衡吸着容
量(g/100g)は以下のとおりであることが判った。
H2O 39.3 シクロヘキサン 46.6 n−ヘキサン 37.5 ベンゼン 50 実施例13 実施例1と同様に調製した水酸化セチルトリメチル
(CTMA)アンモニウム溶液200gを、アルミン酸ナトリウ
ム4.15gおよびテトラメチルアンモニウム(TMA)シリケ
ート水溶液(10%シリカ)100gと混合して攪拌した。自
由水6重量%と水和結合水4.5重量%を含み、最終粒子
寸法が約0.02μmの沈降水和シリカであるハイシル25g
を添加した。得られた混合物を100℃にて水蒸気中に48
時間置いた。混合物の組成はAl2O31モルに対するモル数
を用いると以下のとおりであった: Na2O 1.25モル SiO2 27.8 モル (CTMA)2O 5.1 モル (TMA)2O 4.4 モル H2O 650 モル 得られた固体生成物を濾過により回収し、周囲温度で
風乾した。次いで生成物を540℃にて、窒素中で1時
間、次いで空気中で6時間焼成した。焼成生成物は、以
下の平衡吸着容量(g/100g)を有することが判った: H2O 35.2 シクロヘキサン >50 n−ヘキサン 40.8 ベンゼン 53.5 焼成生成物のX線回折パターンは、39.1±2.0Åのd
間隔に非常に強い相対強度ライン、22.4±1.0および19.
4±1.0Åに弱いラインを含むことにより特徴付けられ
る。TEMにより、生成物が超大孔物質を含むことが示さ
れた。
実施例14 塩化CTMA29%水溶液215g、水200g、(水50g中の)ア
ルミン酸ナトリウム3g、PQコーポレーションから入手可
能な非晶質沈降シリカであるウルトラシル(UltraSil)
65g、および(水50g中の)NaOH 21gの混合物を、150℃
にて168時間、充分に撹拌して結晶化させた。反応混合
物の相対モル組成はSiO21モルに対するモル数を用いる
と以下のとおりであった (CTMA)2O 0.10 モル H2O 21.89 モル NaAlO2 0.036モル NaOH 0.53 モル 得られた固体生成物を濾過により回収して水洗し、室
温で16時間乾燥後、540℃にて、空気中で10時間焼成し
た。焼成生成物は、表面積が840m2/gで、以下の平衡吸
着容量(g/100g)を有することが判った: H2O 15.2 シクロヘキサン 42.0 n−ヘキサン 26.5 ベンゼン 62 焼成生成物のX線回折パターンは、40.5±2.0Åのd
間隔に非常に強い相対強度ラインを含むことにより特徴
付けることができる。TEMにより、生成物が超大孔物質
を含むことが示された。
実施例15 本実施例の第一のテンプレート混合物を形成するた
め、水240gを、溶媒/R2/fOのモル比が155となるよう
に、水酸化ドデシルトリメチルアンモニウム50%、イソ
プロパノール36%および水14%の溶液92gに添加した。
この混合物のH2O/R2/fOのモル比は149であり、IPA/R
2/fOのモル比は6であった。この第一のテンプレート
混合物に、アルミン酸ナトリウム4.15g、ハイシル25g、
テトラメチルアンモニウムシリケート水溶液(SiO2が10
%)100gおよび水酸化テトラメチルアンモニウム25%水
溶液13.2gを添加した。R2/fO/(SiO2+Al2O3)のモル
比は0.28であった。
この混合物を25℃で1時間攪拌した。得られた混合物
を100℃のオートクレーブ中に入れ、100rpmで24時間撹
拌した。オートクレーブ内の混合物の相対モル組成は、
SiO21モルに対するモル数を用いると以下のとおりであ
った: Na2O 0.05 モル Al2O2 0.036モル (C12TMA)2O 0.18 モル (TMA)2O 0.12 モル H2O 36.0 モル IPA 1.0 モル 得られた固体生成物を濾過により回収して水洗し、周
囲温度で風乾した。続いて生成物を540℃にて、窒素中
で1時間、次に空気中で6時間焼成した。
焼成生成物は、表面積が1223m2/gであり、平衡吸着容
量(g/100g)以下のとおりであることが判った。
H2O 25.5 シクロヘキサン 41.1 n−ヘキサン 35.1 ベンゼン 51 焼成生成物のX線回折パターンは、30.8±1.5Åのd
間隔に非常に強い相対強度ライン、17.9±1.0および15.
5±1.0Åに弱いラインを含むことにより特徴付けること
ができる。TEMにより、生成物が超大孔物質を含むこと
が示された。
実施例16 (臭化デシルトリメチルアンモニウムの約29重量%溶
液を水酸基−ハロゲン交換樹脂に接触させて調製した)
水酸化デシルトリメチルアンモニウム50.75gとテトラエ
チルオルトシリケート8.75gとを混合した。この混合物
を1時間攪拌した後、ポリプロピレン製のジャーに移
し、該ジャーを蒸気箱内に24時間置いた。得られた混合
物の組成は、SiO21モルに対するモル数を用いると以下
のとおりであった: (C10TMA)2O 0.81モル H2O 47.6 モル 得られた固体生成物を濾過し、温い(60〜70℃の)蒸
留水およびアセトンによる洗浄を数回行った。最終生成
物を538℃にてN2/空気混合気中、そしてその後空気中で
8時間焼成した。焼成生成物は、表面積が915m2/gであ
り、平衡ベンゼン吸着容量が35g/100gであることが判っ
た。アルゴン物理吸着データによれば、アルゴン吸収が
0.34cc/gであり、孔寸法が15Åであることが示された。
この実施例の焼成生成物のX線回折パターンは、27.5
±1.5Åのd間隔に非常に強い相対強度ライン、15.8±
1.0および13.7±1.0Åに弱いラインを含むことにより特
徴付けられる。TEMにより、本実施例の生成物が超大孔
物質を含むことが示された。
実施例17 実施例1と同様に調製した水酸化セチルトリメチルア
ンモニウム(CTMAOH)溶液80gに、NaAlO21.65gを添加し
た。混合物をNaAlO2が溶解するまで室温で攪拌した。こ
の溶液にテトラメチルアンモニウム(TMA)シリケート
水溶液(SiO2が10重量%)40g、ハイシル10g、水200gお
よび1,3,5−トリメチルベンゼン(メシチレン)70gを添
加した。得られた混合物を室温で数分間攪拌した。次い
で、このゲルを600ccのオートクレーブに入れ、150rpm
で攪拌しながら105℃で68時間加熱した。混合物の組成
物は、Al2O31モルに対するモル数を用いると以下のとお
りであった: Na2O 1.25モル SiO2 27.8 モル (CTMA)2O 5.1 モル (TMA)2O 2.24モル H2O 2256 モル 1,3,5−トリメチルベンゼン 80.53モル 得られた生成物を濾過し、温い(60〜70℃の)蒸留水
およびアセトンによる洗浄を数回行った。最終生成物を
538℃にてN2/空気混合気中、そしてその後空気中で10時
間焼成した。焼成生成物が25g/100gを越える平衡ベンゼ
ン吸着容量を有することが判った。
焼成生成物のX線回折パターンを、102Åのd間隔に
ブロードで非常に強い相対強度ラインを有することによ
り特徴付けることができるが、X線回折パターンの非常
に低い角度領域におけるラインの正確な位置を通常のX
線回折計により測定するのは非常に困難である。更に、
この低い2θ角におけるピークを分解するためには、更
に細いコリメーションスリットが必要であった。この実
施例において使用するスリットは、X線管から始めて、
それぞれ0.1、0.3、0.5、そして0.2mmであった。TEMに
よれば、この実施例の生成物が、電子線回折パターンに
おいて観察されるように、d100値の異なる数種類の物質
を含むことが示された。これらの物質は85Å〜120Åの
d間隔のd100値を有することが判った。
実施例18 実施例1と同様に調製した水酸化セチルトリメチルア
ンモニウム(CTMAOH)溶液80gに、NaAlO21.65を添加し
た。この混合物をNaAlO2が溶解するまで室温で攪拌し
た。この溶液にテトラメチルアンモニウム(TMA)シリ
ケート水溶液(SiO2が10重量%)40g、ハイシル10g、水
200gおよび1,3,5−トリメチルベンゼン(メシチレン)1
20gを添加した。得られた混合物を室温で数分間攪拌し
た。次いで、このゲルを600mlのオートクレーブに入
れ、150rpmで攪拌しながら105℃で90時間加熱した。混
合物の組成は、Al2O31モルに対するモル数を用いると以
下のとおりであった: Na2O 1.25モル SiO2 27.8 モル (CTMA)2O 5.1 モル (TMA)2O 2.24モル H2O 2256 モル 1,3,5−トリメチルベンゼン 132.7 モル 得られた生成物を濾過し、温い(60〜70℃)蒸留水お
よびアセトンによる洗浄を数回行った。最終生成物を53
8℃にてN2/空気混合気中、そしてその後空気中で10時間
焼成した。焼成生成物は、表面積が915m2/g、平衡ベン
ゼン吸着容量が25g/100gを越えることが判った。アルゴ
ン物理収着データによれば、アルゴン吸収が0.95cc/gで
あり、孔寸法の中心が78Å(ドリモア−ヒール(Dollim
ore−Heal)法、実施例22(b)参照)であるが、70Å
から105Å以上まで拡がっていることが示された。この
実施例の焼成生成物のX線回折パターンは、通常は透過
した入射X線ビームによる強度が通常観察されるX線回
折の非常に低い角度の領域に強い散乱強度のみを有する
ことにより特徴付けられる。しかし、TEMによれば、生
成物が、電子線回折パターンにおいて観察されるよう
に、異なるd100値の数種類の物質を含むことが示され
た。これらの物質は85Åのd間隔から110Åのd間隔ま
でのd100値を有することが判った。
実施例19 実施例1と同様に調製した水酸化セチルトリメチルア
ンモニウム(CTMAOH)溶液80gに、NaAlO21.65gを添加し
た。この混合物をNaAlO2が溶解するまで室温で攪拌し
た。この溶液に、テトラメチルアンモニウム(TMA)シ
リケート水溶液(SiO2が10重量%)40g、ハイシル10gお
よび1,3,5−トリメチルベンゼン(メシチレン)18gを添
加した。得られた混合物を室温で数分間攪拌した。次い
で、このゲルを300ccのオートクレーブに入れ、150rpm
で攪拌しながら105℃で4時間加熱した。混合物の組成
は、Al2O31モルに対するモル数を用いると以下のとおり
であった: Na2O 1.25モル SiO2 27.8 モル (CTMA)2O 5.1 モル (TMA)2O 2.24モル H2O 650 モル 1,3,5−トリメチルベンゼン 19.9 モル 得られた生成物を濾過し、温い(60〜70℃)蒸留水お
よびアセトンによる洗浄を数回行った。最終生成物を53
8℃にてN2/空気混合気中、そしてその後空気中で8時間
焼成した。
焼成生成物は、表面積が975m2/g、平衡ベンゼン吸着
容量が40g/100gを越えることが判った。アルゴン物理収
着データによれば、アルゴン吸収が0.97cc/gであり、孔
寸法が63Å(ドリモア−ヒール法)であり、P/P0=0.65
にてピークが生じることが示された。
この実施例の焼成生成物のX線回折パターンは、63±
5Åのd間隔に非常に強い相対強度ライン、36.4±2.
0、31.3±1.5および23.8±1.0Åのd間隔に弱いライン
を含むことにより特徴付けられる。TEMにより、本実施
例の生成物が本発明の超大細孔物質を含むことが示され
た。
実施例20 アルゴン物理吸着測定 直径が60Åまでの孔を有するメソポーラス生成物の孔
直径を測定するために、実施例1から17までの生成物の
試料0.2gをガラス製の試験管に入れ、米国特許第4,762,
010号に記載の物理収着装置に装着した。
試料は、吸着した水分を除去するために、真空中で30
0℃まで3時間加熱した。その後、試験管を液体アルゴ
ンに浸して87゜Kまで冷却した。次いで、米国特許第4.7
62,010号の第20欄に記載のように、供給量を計量した気
体アルゴンを試料に対して段階的に加えた。試料に加え
込まれたアルゴンの量と試料上の気体空間に残存するア
ルゴンの量とから吸着されたアルゴンの量が計算でき
る。この計算のために、理想気体法則と検量した試料体
積を使用した(S.J.グレッグ(Gregg)等、「アドソー
プション、サーフェス・エリア・アンド・ポーロシティ
(Adosorption,Surface Area and Porosity)、第2
版、アカデミック・プレス(Academic Press)、1982
年)」も参照)。いずれの例においても、平衡におけ
る、吸着量に対する試料上の相対圧力のグラフが吸着等
温線を構成する。等温線を測定する温度における吸着物
質の蒸気圧P0と平衡圧力との比をとることによって得ら
れる相対圧力を使用することが通常行われている。十分
少量ずつのアルゴンを各ステップで入れて、0〜0.6の
相対圧力範囲の範囲で168個のデータ点を得た。充分詳
細な等温線を作成するためには、少なくとも100個の点
が必要である。
等温線のステップ(屈曲)が孔構造(system)の充填
を示す。P/P0に関するステップの位置が吸着の起こって
いる孔の寸法を反映しているのに対して、ステップの大
きさは吸着量を示す。大きな孔は、より高いP/P0にて充
填される。等温線におけるステップの位置をより適切に
位置決めするために、1og(P/P0)についての関数を導
出する。(log(P/P0)の項で表される)吸着ピークを
物理的な孔直径(Å)に関係付けるのは、式: [式中、dはナノメートル単位の孔寸法、K=32.17、
S=0.2446、L=d+0.19、そしてD=0.57である。] である。
この式は、ホーヴァス(Horvath)およびカワゾエ(K
awazoe)の方法(G.ホーヴァス等、ジャーナル・オブ・
ケミカル・エンジニアリング・オブ・ジャパン(J.Che
m.Eng.Japan)、第16巻(6)、1983年第470ページ)か
ら導かれる。この式を実行するために必要な定数は、AL
PO−5の測定等温線とその既知の孔寸法から決定した。
この方法は、直径が60Åまでの孔を有する微孔性(micr
oporous)物質に特に有用である。
実施例1〜16の試料についてのこの方法の結果を、次
の表した。実施例10、13および15の試料には二つの別の
ピークがあり、生成物中に二つの別々の超大孔相が存在
するためであると考えられる。
実施例 孔直径(Å) 1 32.2 2 35.4 3 42.5 4 39.6 5 16.9 6 27.3 7 36.6 8 42.6 9 28.3 10 22.8、30.8 11 36.8 12 36.1 13 35.0、42.1 14 40.0 15 22.4、30.4 16 15.0 比較すると、ゼオライトUSYの市販の調製試料(平均
ベンゼン収着能は、20.7g/100gであり、X線回折パター
ンは、ゼオライトYの全てのラインおよび14Åにおける
最も高いd間隔を有する)は、上述の方法により測定し
たところ、8.3Åの孔直径を有した。
物理収着温線から孔寸法を測定するための上記のホー
ヴァスとワカゾエの方法は、20Åまでの直径の孔構造に
適用することが意図されているが、詳細に上述したよう
に注意して行えば、60Åまでの直径の孔にまで使用範囲
を拡張することができる。
直径が60Å以上の孔構造においては、ケルビン(Kelv
in)式を適用することができる。これは通常、 [式中、γは収着質の表面張力であり、Vは収着質のモ
ル体積、θは接触角(通常は実用上の理由により0とす
る)、Rは気体定数、Tは絶対温度、rkは毛管凝縮
(孔)の半径、P/P0は相対圧力(物理吸着等温式から)
である。] で与えられる。
ケルビン式は、孔構造における吸着を毛管凝縮現象と
して取り扱い、吸着が起こる圧力を表面張力と吸着質
(ここではアルゴン)の接触角とにより孔直径に関係付
けている。ケルビン式が基にする原理は、直径が50から
1000Åの範囲の孔において有効である。この範囲以下で
は、より小さい孔で真の毛管凝縮が起こらないので、式
がもはや物理的実体を反映せず、また、この範囲以上で
は式の対数の性質のために孔寸法を決定するために十分
な精度が得られない。
孔寸法を測定するためにしばしば選ばれるケルビン式
の特別の適用は、ドリモアおよびヒール(D.Dollimore
and G.R.Heal)の「ジャーナル・オブ・アプライド・ケ
ミストリー(J.Applied Chem.)、14巻、108頁、1964
年」によって報告されている。この方法はケルビン式を
適切に適用できない孔壁部の吸着質の表面層の影響を修
正し、従って、孔直径のより正確な測定を可能とする。
ドリモアとヒールの方法は脱着等温線に適用するために
導出されたものであるが、単にデータを逆転することに
より吸着等温線にも同様に良好に適用することができ
る。
透過型電子顕微鏡 物質の微細構造を透過電子顕微鏡(TEM)によって解
明するため、試料は電子線ビームが透過するために充分
な薄さ、一般には500〜1000Å程度の薄さでなければな
らない。本発明の物質の結晶組織は、通常、ウルトラミ
クロトーム法(超検鏡用薄片切断法)によって研究用の
調製を行う必要がある。時間がかかるが、試料を調製す
るこの方法は電子顕微鏡分野では常套である。物質を樹
脂(ここでは市販の低粘度アクリル樹脂L.R.ホワイト
(White)・ハードを使用)中に埋め込み、80℃で1.5時
間硬化させる。ブロックの薄い部分はダイヤモンドナイ
フを使用してウルトラミクロトーム上で切離し、そして
厚さが500〜1000Åの断面をファインメッシュ(fine me
sh)電子顕微鏡支持グリッド上に集める。ここでは、45
℃ダイヤモンドナイフエッジを備えたLKBモデルミクロ
トームを使用し、そして支持グリッドには400メッシュ
の銅グリッドを使用した。電子顕微鏡内での帯電を防止
するために、試料上の薄い炭素層を蒸発させた(エバポ
レーター内で試料に隣接した白い紙シートが淡灰色とな
る)後、試料をTEMにおける試験に供することができる
ようになる。
高分解能透過電子顕微鏡写真は、試料を観察する方向
に沿った構造の投影像を示す。この理由のため、物質の
微細構造のある細部を見るために、試料に特定の向きを
とらせる必要がある。結晶性物質において、この向き
は、電子顕微鏡画像と同時に得られる電子線回折パター
ン(EDP)を観察することによって最も容易に選択する
ことができる。このような電子線回折パターンは、例え
ば電子顕微鏡分野の当業者によく知られた制限視野限界
開口法(the selected area field limiting aperture
technique)を使用する最新の透過電子顕微鏡装置で作
成することができる。所望の回折スポットの配列の電子
線回折パターンを観察した場合に、この電子線回折パタ
ーンに対応する結晶の画像が、電子線回折パターンによ
って示される投影方向に沿った微細構造の詳細を表す。
このようにして、透過電子顕微鏡を使用して結晶構造に
ついて種々の投影像を観察することができる。
結晶生成物の顕著な特徴を観察するためには、対応す
る電子線回折パターンが単一の個々の結晶からの回折ス
ポット(点)の六方晶配列を与える向きで物質を見るこ
とが必要である。制限視野限界開口内に複数の結晶が存
在するならば、解釈するのが全く困難なことがある回折
パターンのオーバーラップを生じる。観察された回折点
の数は、とりわけ物質中の結晶配列の規則性に影響を受
ける。良好な像を得るためには、輝点の少なくとも内側
のリングが観察されるべきである。この向きが得られる
まで、個々の結晶を透過電子顕微鏡の試料傾斜装置によ
って操作する。多くの場合、試料が多くのランダムな向
きの結晶を含むことを利用することがより容易であり、
また、結晶が望ましい電子線回折パターン(従って、向
き)を与える位置をとるようになるまで、試料を簡単に
検索することがより容易である。
実施例の物質の薄くした試料は、2Åの有効対物開口
を適切に備えており、200000ボルトで操作するJEOL200C
X透過電子顕微鏡で、上記の方法により検査した。この
装置は4.5Åの二点間識別力を有する。対物レンズを、
現在セットしてある最小コントラストレンズのアンダー
フォーカス((ウィーク・リーン)weak leans)側に注
意深く保持するならば、高分解能(位相コントラスト)
透過電子顕微鏡の他の常套の実験装置を同等の像を形成
するために使用することができる。
実施例21〜24 以下の実施例は、潤滑剤水素化方法を例証する。これ
らの実施例は、スタットフジョード(Statfjord)重質
ニュートラル留出油(以下の第3表に、0゜Fの流動点
(ASTM D−97またはオートパワー(Autopour)のよう
な同等のもの)まで溶媒脱ロウした後の特性と共に、そ
の特性を示す)の処理を用いる。フィードは1500ppmも
の高い窒素含量を有し、溶媒脱ロウ後の留出油VIは53で
あることが分かる。留出油を潤滑剤水素化分解する目的
は、潤滑剤収率を最大限にしながら、脱ロウ後、VIレベ
ルを95−100VI範囲まで増やすことである。
実施例21 本実施例は、ゼオライト触媒(NiW/USY)との比較を
行う。
重質ニュートラル留出油フィードを、以下の手順で調
製したNiW/USY水素化分解触媒を含む固定床反応器によ
り処理した:市販のUSY(ピー・キュー(PQ)社製、Z
−14USY)をAl2O3と混合して、ゼオライト65重量部およ
びアルミナ35重量部の混合物を形成した。この混合物に
水を加え、生成する触媒を押出成型できるようにした。
次に、1000゜Fにて3時間、触媒を流通空気中にて熱処
理した。得られた押出物の一部分を硝酸アンモニウム水
溶液により交換し、引き続いて、121℃(250゜F)にて
一晩乾燥した。3時間の538℃(1000゜F)空気による焼
成の後、100%水蒸気を導入して、温度を538℃(1000゜
F)にて10時間保持した。Ni(NO3・6H2Oおよび(NH
46H2W12O40の溶液を用いてニッケルおよびタングステ
ンを初期湿式共含浸(incipient wetness coimpregnati
on)法により組み込んだ。乾燥後、押出物を流通空気中
で538℃(1000゜F)にて3時間焼成した。最終触媒上の
NiおよびW充填量は、それぞれ、5.8重量%および16.6
重量%であった。
処理条件は、10450〜18720kPa(1500〜2700psig)の
水素圧力、1335m.l.l.-1(7500SCFB)の水素循環(hydr
ogen circulation)および0.5〜1.0のLHSVであった。反
応器の全液体生成物を公称343℃(650゜F)のカットポ
イントで蒸留し、フィードを引き続いてMEK/トルエン
(60/40)混合物により脱ロウした。これらの実験の結
果を以下の第4表にまとめている。
実施例22 本実施例は、促進剤(promoter)を使用することな
く、市販の非結晶触媒(NiW/Al2O3)の使用を例証す
る。本実施例の条件は、13890kPa(2000psig)の水素圧
力、517n.l.l.-1(7500SCFB)の水素循環および0.5のLH
SVであった。この実験の結果を以下の第5表にまとめて
いる。
実施例23 実施例は、実施例22と同じ触媒を使用したが、固定床
反応器内において触媒をその場でフッ素化することによ
り活性化して触媒上の4〜7重量%のフッ素を達成した
点で異なる。これは、留出油中の高レベルのフッ素(60
0ppm)により1週間触媒をフッ素化して、その後、フッ
素レベルを25ppmまで下げて、残りの実験のためにこれ
を保持した。フッ素化剤としてo−フルオロトルエンを
使用した。処理条件は、13890kPa(2000psig)の水素圧
力、1335n.l.l.-1(7500SCFB)の水素循環および0.5〜
1.0のLHSVであった。この実験の結果を以下の第6表に
まとめている。
実施例24 本実施例は、選択的な潤滑剤水素化分解にM41Sモレキ
ュラーシーブを使用することの利点を示す。NiW/MCM−4
1触媒を以下に概略的に説明するように調製した。
MCM−41(40Å)の試料を以下のようにして調製し
た。
以下の混合物をオートクレーブに加えた: 9965g 塩化N,N,N−トリメチル−ヘキサデシルアンモ
ニウムの29重量%溶液を水酸基−ハロゲン交換樹脂に接
触させて調製した水酸化セチルトリメチルアンモニウム
(CTMA) 208g アルミン酸ナトリウム 492g テトラメチルアンモニウムシリケート(10%
水溶液) 1245g 沈降水和シリカ(ハイシル(Hisil)◆) この混合物を、自生圧下、100℃で20時間、撹拌して
結晶化した。得られた生成物を濾過によって回収し、周
囲温度で風乾した。生成物の試料は、540℃で、窒素中
で1時間、続いて空気中で6時間焼成し、その後、キャ
ラクタリゼーションした。
焼成生成物は、1120m2/gの表面積を有し、以下の平衡
吸着能(g/100g)を有した: H2O 10.8 シクロヘキサン >50 n−ヘキサン >50 ベンゼン67 焼成生成物は、38.4+2.0Åのdに間隔にて非常に強
い相対強度ならびに22.6+1.0Å、20.0+1.0Åおよび1
5.2+1.0Åにて弱いラインを示した。
このMCM−41生成物を室温の硝酸アンモニウム水溶液
により交換し、続いて121℃(250゜F)で一晩乾燥し
た。得られた結晶の一部をAl2O3と混合して、65重量部
のMCM−41および35重量部のアルミナの混合物を形成し
た。この混合物に水を加えて得られる触媒を押し出し成
形した。この触媒を、510℃(950゜F)で、窒素の5v/v/
分で6時間焼成し、続いて窒素を空気の5v/v/分により
置換した。焼成は、温度を538℃(1000゜F)に上昇させ
て完了し、その温度を5v/v/分の空気中で18時間維持し
た。ニッケルおよびタングステンを、Ni(NO3・6H2
Oおよび(NH46H2W120・40H2O溶液を使用して、初期湿
式共含浸により取り込ませた。121℃(250゜F)で一晩
乾燥した後、押出し物を5v/v/分空気中、538℃(1000゜
F)で3時間焼成した。NiW/MCM−41/Al2O3触媒の物理的
および化学的特性を以下に示す: ニッケル(重量%) 3.7 タングステン(重量%) 9.2 ナトリウム(ppm) 200 表面積(m2/g) 530 孔体積(ml/g) 0.780 粒子密度(g/ml) 0.883 真密度(g/ml) 2.837 この触媒を使用して385〜701℃(725〜754゜F)の温
度、13890kPa(2000psig)の水素圧力、1335n.l.l.
-1(7500SCFB)の水素循環および0.55〜0.61のLHSVにて
留出油を水素化分解した。これらの実験の結果を以下の
第7表にまとめている。
このNiW/MCM−41触媒は、転化レベル20.8重量%にお
いてVIが53の粗留出油からVIが98の生成物への重質ニュ
ートラル留出油の改質に選択的であった。全部の実施例
について、潤滑剤収率対VI選択性データを第1図に示し
ている。フッ素化していないNiW/MCM−41触媒は、評価
した他のフッ素化していない触媒、即ち、NiW/USYまた
はNiW/アルミナと比較すると、所定の潤滑剤収率におい
てより高いVIの生成物を生成するか、あるいは所定のVI
においてより高い潤滑剤収率をもたらすことが分かる。
市場において重要なVI範囲(95〜100VI)において、フ
ッ素化したNiW/アルミナ触媒は、NiW/MCM−41触媒と比
較すると、少し高い潤滑剤収率対VI選択性を有するが、
フッ素が必要であるという欠点を有する。更に、目標と
する転化率を達成するために必要な温度により決定され
るNiW/MCM−41触媒の活性は、フッ素化したおよびフッ
素化していないNiW/アルミナ触媒の双方と比較して、非
常に好ましかった。これを以下の第8表に示すが、公称
の20重量%の343℃+(650゜F+)転化率の苛酷度が達
成されている。
NiW/MCM−41触媒は、フッ素化および非フッ素化NiW/
アルミナ触媒の双方より活性であった。潤滑剤水素化分
解触媒は、典型的には、流通時間により老化していくの
で、MCM−41触媒系の増加した活性は、工業規模のサイ
クル長さにおける潜在的な向上という意味で有用であ
る。
実施例25〜29 以下の実施例は、重質ニュートラルワックスフィード
を使用するワックス水素化分解(HDC)/水素化異性化
(HDI)方法を示すものである。
実施例25 この実施例により、無定形(非結晶)触媒との比較を
示す。フィードは、重質ニュートラル(HN)粗ロウ(ワ
ックス、slack wax)であり、その特性を以下の第9表
に示す。
フィードの処理を、硫化後、600ppmのフッ素をo−フ
ルオロトルエンとして粗ロウフィードに添加して現場で
フッ素化したNiW/フッ素化アルミナ触媒を含む固定床反
応器により触媒上に2〜4重量%のフッ素レベルを目標
として1週間処理した。運転のための操作条件は、2000
psig水素圧、1LHSVで、反応器温度を374〜402℃(705〜
755゜F)で変化させて、幅広い転化率範囲をカバーし
た。水素化分解工程から得られる全液体生成物を、続い
て公称343℃+(650゜F+)カットポイントで蒸留し
た。続いて缶出フラクションを溶剤脱ロウして、目標の
−18℃(0゜F)流動点とした。これらの運転の結果を
下記の第10表にまとめている。
実施例26 本実施例は、超大孔寸法触媒の使用を例証する。
以下に説明するように、NiW/MCM−41触媒を調製し
た。
MCM−41(40Å)の試料を、以下の混合物(重量部)
をオートクレーブ内で結晶化させて調製した。: 48部 塩化N,N,N−トリメチル−1−ヘキサデシルア
ンモニウムの29重量%溶液を水酸基−ハロゲン交換樹脂
に接触させて調製した水酸化セチルトリメチルアンモニ
ウム(CTMA) 1部 アルミン酸ナトリウム 24部 テトラメチルアンモニウムシリケート(10%水
溶液) 6部 沈降水和シリカ(ハイシル、◆) この混合物を、自生圧下、100℃で24時間、撹拌して
結晶化した。得られた生成物を濾過によって回収し、周
囲温度で風乾した。生成物の試料は、540℃で、窒素中
で1時間、続いて空気中で6時間焼成した。生成物の特
性は、MCM−41として同定されるものに一致した。
MCM−41を室温硝酸アンモニウムにより交換し、続い
て121℃(250゜F)で一晩乾燥した。得られた結晶の一
部をAl2O3と混合して、65重量部のMCM−41および35重量
部のアルミナの混合物を形成した。この混合物に水を加
えて得られる触媒を押出し成形した。この触媒を、510
℃(950゜F)で、窒素の5v/v/分で6時間焼成し、続い
て窒素を空気の5v/v/分に置換した。焼成は、温度を538
℃(1000゜F)に上昇させて完了し、その温度を5v/v/分
の空気中で18時間維持した。ニッケルおよびタングステ
ンを、Ni(NO3・6H2Oおよび(NH46H2W120・40H2O
溶液を使用して、初期湿式共含浸により取り込ませた。
121℃(250゜F)で12時間乾燥した後、押出し物を5v/v/
分空気中、538℃(1000゜F)で3時間焼成した。
NiW/MCM−41/Al2O3触媒の物理的および化学的特性を
以下に示す: ニッケル(重量%) 5.8 タングステン(重量%) 29.1 ナトリウム(ppm) 200 表面積(m2/g) 242 充填密度(g/cc) 0.749 この触媒を、以下のプロセス条件にてワックスの水素
化分解/水素化異性化に使用した:実施例21と同じワッ
クスフィードを使用して実施例21と同様の13890kPa−ab
s.(2000psig)の水素圧力、1335n.l.l.-1(7500SCF/Bb
L)の水素循環および1LHSV。運転温度を382〜397℃(72
0〜746゜F)で調節し、343℃(650゜F−)の沸点転化物
の範囲にまたがるようにした。生成物の仕上げは、実施
例21と同様に、即ち、343℃+(650゜F+)のカットポ
イントまでの蒸留およびその後の−18℃(0゜F)の流
動点までの溶媒脱ロウにより行った。これらの運転の結
果を第11表に示す。
添付図面の第2図は、NiW/MCM−41の活性が、フッ素
化NiW/アルミナの活性より高いことを示す。例えば、30
重量%の343℃−(650゜F)転化率において、フッ素化
触媒は394℃(742゜F)の反応器温度を必要とするが、M
CM−41触媒は、5.6℃(10゜F)低い389℃(732゜F)を
必要とした。30〜60重量%の343℃−(650゜F)の転化
率またはそれ以上である好ましい沸点の転化率の範囲に
おいて、この活性の利点は、より低いサイクル開始時の
温度および潜在的により長い触媒寿命に関して利点があ
る。
第3図は、フッ素化NiW/アルミナおよびNiW/MCM−41
触媒の場合の潤滑剤収率が、50%低下の低いワックス転
化率においては同様であるが、高いワックス転化率にお
いては、促進されていないNiW/MCM−41触媒が、フッ素
化NiW/アルミナ触媒と比較して望ましい収率の利点を有
することを示す。
第4図は、NiW/MCM−41の潤滑剤VIが、フッ素化NiW/
アルミナ触媒を用いて得られるVIと同等であることを示
す。
第5図は、MCM−41生成物の粘度の利点を示す。所定
のワックス転化率において、MCM−41系触媒から得られ
る潤滑剤は、フッ素化非結晶触媒の場合より粘度が高
い。ワックスの水素化分解/水素化異性化プロセスは、
水素化分解/水素化異性化されるフィードの粘度を相当
減少させるので、粘度をできる限り高く維持することが
望ましい。例えば、このフィードの目標粘度は100℃に
て5mm2/sである;フッ素化アルミナ触媒は、50重量%の
ワックス転化率にてこれを達成できる。MCM−41は、65
重量%という遥かに高いワックス転化率にて運転でき、
まだ目標の粘度を達成できる。より高いワックス転化率
にて運転する場合の工業的な利点、例えばより高いワッ
クス転化率によるMEK負荷の減少および未転化のワック
スのリサイクルストリームの減少などが多く存在する。
水素化処理反応器を、水素化異性化反応器の下流に設
けて潤滑剤生成物を更に安定化させてよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デグナン、トーマス・フランシス・ジュ ニア アメリカ合衆国 08057−2109 ニュー ジャージー、ムアズタウン、パドック・ パス 736番 (72)発明者 マーラー、デビッド・オーエン アメリカ合衆国 08096−2557 ニュー ジャージー、デプトフォード、クーパ ー・ストリート・ナンバー272ビー 801 番 (72)発明者 マゾン、ドミニク・ニコラス アメリカ合衆国 08090−1734 ニュー ジャージー、ウェノナー、ノース・モン ロー・アベニュー 10番 (56)参考文献 国際公開91/11390(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10G 47/20 C10G 45/64 EPAT(QUESTEL) WPI(DIALOG)

Claims (27)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水素の存在下、酸型機能および水素化−脱
    水素化機能を有し、また、少なくとも13Åの直径の孔を
    有し、焼成後に、18Å以上のd間隔にて100の相対強度
    を有する少なくとも1つのピークを有するX線回折パタ
    ーンを示す無機質の非層状多孔性結晶相物質を含んで成
    る二機能性(bifunctional)水素化分解触媒により、高
    沸点炭化水素原料を含んで成るフィードを水素化分解し
    て、潤滑剤沸点範囲の生成物を生成することを含んで成
    る、潤滑剤生成物を生成する方法。
  2. 【請求項2】結晶相物質は、焼成後に、少なくとも13Å
    の直径を有する均一な寸法の孔の六角形配列を示し、ま
    た、18Å以上のd100値により示され得る六方晶電子線回
    折パターンを示す請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】結晶相は、少なくとも1つのピークのd間
    隔が電子線回折パターンのd100値に対応する、焼成後の
    X線回折パターンを有する請求の範囲第1項記載の方
    法。
  4. 【請求項4】結晶相は、6.7kPa(50トール)および25℃
    にて、100g当たり15g以上のベンゼン吸着能を示す請求
    の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】結晶相は、 Mn/q(WaXbYcZdOh) [式中、Mは1またはそれ以上のイオン:nは酸化物とし
    て表されるMを除く組成物の電荷:qはMの重み付けモル
    平均原子価;n/qはMのモル数またはモル分率;Wは1また
    はそれ以上の二価元素;Xは1またはそれ以上の三価元
    素;Yは1またはそれ以上の四価元素;Zは1またはそれ以
    上の五価元素;a、b、cおよびdは、それぞれ、W、
    X、YおよびZのモル分率;hは1から2.5までの数;ま
    た、(a+b+c+d)=1である。] で表現される組成を有する請求の範囲第1項記載の方
    法。
  6. 【請求項6】Wは二価の第1列遷移金属またはマグネシ
    ウムを含んで成り、Xはアルミニウム、ホウ素、ガリウ
    ムまたは鉄を含んで成り、Yはケイ素またはゲルマニウ
    ムを含んで成り、また、Zはリンを含んで成る請求の範
    囲第4項記載の方法。
  7. 【請求項7】aおよびdが0(ゼロ)であり、h=2で
    ある請求の範囲第4項記載の方法。
  8. 【請求項8】Xはアルミニウム、ホウ素、ガリウムまた
    は鉄を含んで成り、Yはケイ素またはゲルマニウムを含
    んで成る請求の範囲第7項記載の方法。
  9. 【請求項9】触媒は、周期律表の第VI A族、第VII A族
    または第VIII A族の少なくとも1種の金属を含んで成る
    請求の範囲第1項記載の方法。
  10. 【請求項10】触媒は、周期律表の第VI A族の少なくと
    も1種の金属および第VIII A族の少なくとも1種の金属
    を含んで成る請求の範囲第1項記載の方法。
  11. 【請求項11】フィードは、8400〜30000kPa(水素分
    圧、反応器入口)の圧力、288〜441℃の温度および0.2
    〜2.0LHSVの空間速度にて、触媒と接触する請求の範囲
    第1項記載の方法。
  12. 【請求項12】フィードは、10000〜18000kPa(水素分
    圧、反応器入口)の圧力、343〜427℃の温度および0.5
    〜2.0LHSVの空間速度にて、触媒と接触する請求の範囲
    第11項記載の方法。
  13. 【請求項13】触媒の酸度を増やす促進剤が存在しない
    状態で水素化分解を実施する請求の範囲第1項記載の方
    法。
  14. 【請求項14】フッ素またはフッ素化合物促進剤の不存
    在下で水素化分解を実施する請求の範囲第1項記載の方
    法。
  15. 【請求項15】炭化水素原料は、少なくとも343℃(650
    ゜F)の初期沸点(初留点)を有する留出油原料を含ん
    で成る請求の範囲第1項記載の方法。
  16. 【請求項16】原料は、石油の蒸留により生成する軽油
    を含んで成る請求の範囲第15項記載の方法。
  17. 【請求項17】水素化分解生成物は、少なくとも90の粘
    度指数を有する請求の範囲第1項記載の方法。
  18. 【請求項18】水素化分解生成物は、95〜140の粘度指
    数を有する請求の範囲第1項記載の方法。
  19. 【請求項19】水素化分解生成物を脱ロウする請求の範
    囲第1項記載の方法。
  20. 【請求項20】フィードは、水素化分解および水素化異
    性化に対する石油ワックス原料を含んで成る請求の範囲
    第1〜14項のいずれかに記載の方法。
  21. 【請求項21】原料は、7000〜20800kPa(1000〜3000ps
    ig)(水素分圧、反応器入口)の圧力、288〜441℃(55
    0〜825゜F)の温度および0.2〜4.0のLHSVの空間速度に
    て触媒と接触する請求の範囲第20項記載の方法。
  22. 【請求項22】原料は、10101〜18030kPa(1450〜2600p
    sig)(水素分圧、反応器入口)の圧力、343〜427℃(6
    50〜800゜F)の温度および0.5〜2.0のLHSVの空間速度に
    て触媒と接触する請求の範囲第21項記載の方法。
  23. 【請求項23】炭化水素原料は、少なくとも50重量%の
    ワックス含量を有する石油ワックスを含んで成る請求の
    範囲第21項記載の方法。
  24. 【請求項24】原料は、20〜40重量%の油含量を有する
    粗ロウを含んで成る請求の範囲第23項記載の方法。
  25. 【請求項25】水素化分解された生成物は、少なくとも
    135の粘度指数を有する請求の範囲第20項記載の方法。
  26. 【請求項26】水素化分解された生成物は、140〜147の
    粘度指数を有する請求の範囲第20項記載の方法。
  27. 【請求項27】水素化分解/水素化異性化された生成物
    を脱ロウする請求の範囲第20項記載の方法。
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