JP3160252B2 - 多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents

多層プリント配線板の製造方法

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JP3160252B2
JP3160252B2 JP28590898A JP28590898A JP3160252B2 JP 3160252 B2 JP3160252 B2 JP 3160252B2 JP 28590898 A JP28590898 A JP 28590898A JP 28590898 A JP28590898 A JP 28590898A JP 3160252 B2 JP3160252 B2 JP 3160252B2
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靖二 平松
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直宏 広瀬
隆 苅谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多層プリント配
線板の製造方法に関し、特に小径のバイアホールを備え
る多層プリント配線板の量産を可能にし、また、ガルバ
ノヘッドの駆動速度を上げて、生産性を向上させること
ができる製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビルドアップ多層配線板は、層間樹脂絶
縁材と導体回路層とを交互に有し、層間樹脂絶縁材層に
孔が設けられ、この孔の壁面に導体膜が形成されて成る
バイアホールを介して上層と下層とを電気的に接続して
いる。層間樹脂絶縁層の孔(バイアホール)は、層間樹
脂を感光性とすることにより、露光、現像処理して形成
されることが一般的である。しかしながら、多層プリン
ト配線板のバイアホールの孔径は、100μm以下が主
流となりつつあり、より小径のバイアホールを形成する
ための技術が求められており、このような要請からビル
ドアップ多層配線板の孔明けにレーザ光による加工法が
検討されている。孔明けにレーザを用いる技術として
は、例えば、特開平3−54884号が提案されてい
る。この技術では、レーザ光源からの光を加工用ヘッド
で受けて偏向させ、所定の樹脂絶縁材に照射して孔を形
成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】多層プリント配線板を
量産する場合、バイアホールの数は1層で数百から数千
個にもなるため、バイアホール用の孔を効率的に形成す
ることが必要となる。一方、バイアホールは、下層の導
体回路と電気的に接続しなければならず、高い位置精度
が要求される。ところが、量産レベルでレーザにてバイ
アホール用の孔を形成する際に、レーザの照射位置を高
精度に制御することが困難であった。このため、レーザ
の照射位置精度が低くても開口の位置精度が維持できる
多層プリント基板の加工方法が求められていた。また、
位置精度を高くしようとすると加工用ヘッドの駆動速度
が低下するため、量産性が低下するという問題があっ
た。
【0004】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、レーザ
の照射位置精度に依存せず、バイアホールの開口位置精
度を確保でき、多数の孔をレーザ光照射により効率的に
開けることができる多層プリント配線板の製造方法を提
供することを目的とする。また、もう一つの目的は、バ
イアホールの開口位置精度を低下させることなく、走査
ヘッドの駆動速度を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の多層プリント
配線板の製造方法は、上記目的を達成するため、以下の
(a)〜(c)の工程を含むことを特徴とする。 (a)表面に金属膜、該金属膜に設けた開口、ならびに
位置決めマークを有する層間樹脂絶縁層を導体層形成基
板上に設ける工程。 (b)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
形成用の開口を設ける工程。 (c)バイアホールおよび導体回路を形成する工程。
【0006】請求項2の多層プリント配線板の製造方法
は、以下の(a)〜(c)の工程を含むことを特徴とす
る。 (a)導体層形成基板上に、表面に金属膜が形成された
樹脂フィルムを載置し、加熱プレスして表面に金属膜を
有する層間樹脂絶縁層を形成する工程。 (b)金属膜に開口および位置決めマークを設ける工
程。 (c)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
形成用の開口を設ける工程。
【0007】請求項3の多層プリント配線板の製造方法
は、以下の(a)〜(d)の工程を含むことを特徴とす
る。 (a)表面に金属膜が形成された樹脂フィルムを導体層
形成基板上に載置し、加熱プレスして表面に金属膜を有
する層間樹脂絶縁層を形成する工程。 (b)金属膜に開口および位置決めマークを設ける工
程。 (c)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
形成用の開口を設ける工程。 (d)バイアホールおよび導体回路を形成する工程。
【0008】請求項4の多層プリント配線板の製造方法
は、以下の(a)〜(f)の工程を含むことを特徴とす
る。 (a)表面に金属膜、該金属膜に設けた開口、位置決め
マークを有する層間樹脂絶縁層を導体層形成基板上に形
成する工程。 (b)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
形成用の開口を設ける工程。 (c)無電解めっき膜を前記工程(b)で得られた基板
上に形成する工程。 (d)前記工程(c)で得られた基板上にめっきレジス
トを形成する工程。 (e)前記めっきレジスト非形成部に電解めっきを施す
工程。 (f)前記めっきレジストを除去し、めっきレジスト下
の金属膜、無電解めっき膜をエッチング除去してバイア
ホールおよび導体回路を形成する工程。
【0009】請求項5の多層プリント配線板の製造方法
は、以下の(a)〜(h)の工程を含むことを特徴とす
る。 (a)導体層形成基板に層間樹脂絶縁層を形成する工
程。 (b)前記層間樹脂絶縁層の表面に金属膜を形成する工
程。 (c)前記金属膜に開口および位置決めマークを形成す
る工程。 (d)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
形成用の開口を設ける工程。 (e)無電解めっき膜を前記工程(d)で得られた基板
上に形成する工程。 (f)前記工程(e)で得られた基板上にめっきレジス
トを形成する工程。 (g)前記めっきレジスト非形成部に電解めっきを施す
工程。 (h)前記めっきレジストを除去し、めっきレジスト下
の金属膜、無電解めっき膜をエッチング除去する工程。
【0010】請求項6の多層プリント配線板の製造方法
は、以下の(a)〜(g)の工程を含むことを特徴とす
る。 (a)表面に金属膜が形成された樹脂フィルムを導体層
形成基板上に載置し、加熱プレスして表面に金属膜を有
する層間樹脂絶縁層を形成する工程。 (b)前記金属膜に開口および位置決めマークを形成す
る工程。 (c)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
形成用の開口を設ける工程。 (d)無電解めっき膜を前記工程(c)で得られた基板
上に形成する工程。 (e)前記工程(d)で得られた基板上にめっきレジス
トを形成する工程。 (f)前記めっきレジスト非形成部に電解めっきを施す
工程。 (g)前記めっきレジストを除去し、めっきレジスト下
の金属膜、無電解めっき膜をエッチング除去してバイア
ホールおよび導体回路を形成する工程。
【0011】請求項7の多層プリント配線板の製造方法
は、以下の(a)〜(c)の工程を含むことを特徴とす
る。 (a)表面に金属膜、該金属膜に設けた開口、位置決め
マークを有する層間樹脂絶縁層を導体層形成基板上に形
成する工程。 (b)加工用レーザ光源、レーザ光の向きをX−Y方向
へ偏向させるための走査ヘッド、多層プリント配線板の
位置決めマークを読み取るためのカメラ、多層プリント
配線板を載置するためのテーブル、多層プリント配線板
の加工データを入力するための入力部、加工データもし
くは演算結果を記憶する記憶部、および演算部からなる
多層プリント配線板の製造装置のテーブルに前記位置決
めマークを形成した多層プリント配線板に載置するとと
もに加工データをこの装置に入力し、カメラにより多層
プリント配線板の位置決めマークの位置を測定し、演算
部において、測定された位置決めマークの位置および入
力された加工データに基づき走査ヘッド、テーブルの駆
動用データを作成してこれを記憶部に記憶し、制御部に
おいて駆動用データを記憶部から読み出して、テーブ
ル、走査ヘッドを制御してレーザ光を前記金属膜の開口
に照射して、層間樹脂層を除去し、バイアホール形成用
の開口を形成する工程。 (c)バイアホールおよび導体回路を形成する工程。
【0012】請求項8の多層プリント配線板の製造方法
は、以下の(a)〜(c)の工程を含むことを特徴とす
る。 (a)導体層形成基板に層間樹脂絶縁層を形成する工
程。 (b)前記層間樹脂絶縁層の表面に金属膜および該金属
膜に設ける開口、ならびに位置決めマークを形成する工
程。 (c)加工用レーザ光源、レーザ光の向きをX−Y方向
へ偏向させるための走査ヘッド、多層プリント配線板の
位置決めマークを読み取るためのカメラ、多層プリント
配線板を載置するためのテーブル、多層プリント配線板
の加工データを入力するための入力部、加工データもし
くは演算結果を記憶する記憶部、および演算部からなる
多層プリント配線板の製造装置のテーブルに前記位置決
めマークを形成した多層プリント配線板に載置するとと
もに加工データをこの装置に入力し、カメラにより多層
プリント配線板の位置決めマークの位置を測定し、演算
部において、測定された位置決めマークの位置および入
力された加工データに基づき走査ヘッド、テーブルの駆
動用データを作成してこれを記憶部に記憶し、制御部に
おいて駆動用データを記憶部から読み出して、テーブ
ル、走査ヘッドを制御してレーザ光を前記金属膜の開口
に照射して、層間樹脂層を除去し、バイアホール形成用
の開口を形成する工程。
【0013】請求項9の多層プリント配線板の製造方法
は、以下の(a)〜(d)の工程を含むことを特徴とす
る。 (a)表面に金属膜が形成された樹脂フィルムを導体層
形成基板上に載置し、加熱プレスして表面に金属膜を有
する層間樹脂絶縁層を形成する工程。 (b)前記金属膜に開口、ならびに位置決めマークを形
成する工程。 (c)加工用レーザ光源、レーザ光の向きをX−Y方向
へ偏向させるための走査ヘッド、多層プリント配線板の
位置決めマークを読み取るためのカメラ、多層プリント
配線板を載置するためのテーブル、多層プリント配線板
の加工データを入力するための入力部、加工データもし
くは演算結果を記憶する記憶部、および演算部からなる
多層プリント配線板の製造装置のテーブルに前記位置決
めマークを形成した多層プリント配線板に載置するとと
もに加工データをこの装置に入力し、カメラにより多層
プリント配線板の位置決めマークの位置を測定し、演算
部において、測定された位置決めマークの位置および入
力された加工データに基づき走査ヘッド、テーブルの駆
動用データを作成してこれを記憶部に記憶し、制御部に
おいて駆動用データを記憶部から読み出して、テーブ
ル、走査ヘッドを制御してレーザ光を前記金属膜の開口
に照射して、層間樹脂層を除去し、バイアホール形成用
の開口を形成する工程。 (d)バイアホールおよび導体回路を形成する工程。
【0014】請求項10の多層プリント配線板の製造方
法は、以下の(a)〜(h)の工程を含むことを特徴と
する多層プリント配線板の製造方法。 (a)導体層形成基板に層間樹脂絶縁層を形成する工
程。 (b)前記層間樹脂絶縁層の表面に金属膜を形成する工
程。 (c)前記金属膜に開口および位置決めマークを形成す
る工程。 (d)加工用レーザ光源、レーザ光の向きをX−Y方向
へ偏向させるための走査へッド、多層プリント配線板の
位置決めマークを読み取るためのカメラ、多層プリント
配線板を載置するためのテーブル、多層プリント配線板
の加工データを入力するための入力部、加工データもし
くは演算結果を記憶する記憶部、および演算部からなる
多層プリント配線板の製造装置のテーブルに前記位置決
めマークを形成した多層プリント配線板に載置するとと
もに加工データをこの装置に入力し、カメラにより多層
プリント配線板の位置決めマークの位置を測定し、演算
部において、測定された位置決めマークの位置および入
力された加工データに基づき走査ヘッド、テーブルの駆
動用データを作成してこれを記憶部に記憶し、制御部に
おいて駆動用データを記憶部から読み出して、テーブ
ル、走査ノヘッドを制御してレーザ光を前記金属膜の開
口に照射して、層間樹脂層を除去し、バイアホール形成
用を形成する工程。 (e)無電解めっき膜を前記工程(d)で得られた基板
上に形成する工程。 (f)前記工程(e)で得られた基板上にめっきレジス
トを形成する工程。 (g)前記めっきレジスト非形成部に電解めっきを施す
工程。 (h)前記めっきレジストを除去し、めっきレジスト下
の金属膜、無電解めっき膜をエッチング除去する工程。
【0015】請求項11の多層プリント配線板の製造方
法は、以下の(a)〜(c)の工程を含むことを特徴と
する。 (a)導体層形成基板に層間樹脂絶縁層および金属膜を
形成する工程。 (b)前記金属膜に開口ならびに位置決めマークを形成
する工程。 (c)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
形成用の開口を設ける工程。
【0016】請求項12の多層プリント配線板の製造方
法は、以下の(a)〜(d)の工程を含むことを特徴と
する。 (a)導体層形成基板に層間樹脂絶縁層および金属膜を
形成する工程。 (b)前記金属膜に開口ならびに位置決めマークを形成
する工程。 (c)加工用レーザ光源、レーザ光の向きをX−Y方向
へ偏向させるためのガルバノヘッド、多層プリント配線
板の位置決めマークを読み取るためのカメラ、多層プリ
ント配線板を載置するためのテーブル、多層プリント配
線板の加工データを入力するための入力部、加工データ
もしくは演算結果を記憶する記憶部、および演算部から
なる多層プリント配線板の製造装置のテーブルに前記位
置決めマークを形成した多層プリント配線板に載置する
とともに加工データをこの装置に入力し、カメラにより
多層プリント配線板の位置決めマークの位置を測定し、
演算部において、測定された位置および入力された加工
データからガルバノヘッド、テーブルの駆動用データを
作成してこれを記憶部に記憶し、制御部において駆動用
データを記憶部から読み出して、テーブル、ガルバノヘ
ッドを制御してレーザ光を金属膜の開口に照射して、層
間樹脂層を除去し、バイアホール形成用の開口を形成す
る工程。 (d)バイアホールおよび導体回路を形成する工程。
【0017】請求項13の多層プリント配線板の製造方
法は、請求項1〜12に記載された前記位置決めマーク
を、金属膜に設けられた開口とし、また、前記位置決め
マークの測定は、前記金属膜に設けられた開口から層間
樹脂絶縁層を介して認識されるマークを測定するもので
ある。
【0018】本願発明では、開口を設けた金属膜(レー
ザ光に対するレジストマスクとして機能する。以下コン
フォーマルマスクと称する)とこの金属膜に位置決めマ
ークを設けておき、この位置決めマークの位置をカメラ
で測定して、基板の位置を実測し、概ね開口の位置にレ
ーザを照射することにより、開口から露出した樹脂絶縁
層を除去して、バイアホール用の開口を設けるものであ
る。バイアホールの開口位置精度は、コンフォーマルマ
スクである金属膜の開口位置精度に依存することになる
ため、レーザの照射位置精度は低くてもバイアホールを
適切な位置に形成することができる。
【0019】また、金属膜にバイアホール形成用開口と
ともに位置決めマークを設け、この位置決めマークを読
み取り、入力された加工データと基板の位置の実測値か
ら、基板位置のずれを補正できるように走査ヘッド(ガ
ルバノヘッド)およびテーブルの駆動用データを作成
し、この駆動用データに従って走査ヘッド(ガルバノヘ
ッド)、テーブルを駆動する。このため、数百から数千
の多数のバイアホール用孔を効率的に形成することが可
能である。本発明では、バイアホールの開口位置精度を
低下させることなく、レーザの照射位置精度を低くする
ことができるので、走査ヘッドの駆動速度を上げること
が可能となり、単位時間あたりのバイアホール用開口の
形成数が増えるため、生産性が向上する。
【0020】本願発明では、多層プリント配線板の位置
決めマークは、金属膜にエッチング等を施して形成する
ことが望ましい。形状としては、リング状にエッチング
して円形状とするか、円形状、四角形状にエッチングし
た矩形状などである。金属製の位置決めマークは、光を
透過させないため、位置決めマークに下方(テーブル
側)から光を照射する場合は、シルエットとして認識で
き、また上方から光を照射する場合は、反射光により認
識できる。即ち、金属で作成すれば、いずれの方向から
光を照射してもカメラで読み取り易いため有利である。
また、位置決めマークは、金属膜を形成した後、開口と
同時にエッチングして形成することが望ましい。位置決
めマークの形成工程を、開口形成の工程と別に設けなく
てもよいからである。
【0021】さらに、図11及び図12に示すように、
層間樹脂絶縁層により被覆される基板の表面に下層のマ
ークを設け、コンフォーマルマスクとして機能する金属
膜に位置決めマークとして開口を形成し、その開口から
層間樹脂絶縁層を介して下層のマークを認識し、位置決
めマークの測定を行うことが望ましい。このような形態
では、下層のマークが層間樹脂絶縁層により被覆されて
いるため、酸化などで反射光が弱くなったり、剥離して
シルエットを認識できなくなるという問題が発生しな
い。
【0022】具体的には、層間樹脂絶縁層を形成した
後、物理的、化学的蒸着または無電解めっきにより、あ
るいは金属膜が形成された樹脂フィルムを熱圧してコン
フォーマルマスクとして機能する金属膜を形成し、これ
をエッチングして開口を形成する際に、位置決めマーク
を同時に形成することができる。
【0023】前記層間樹脂絶縁層としては、熱硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂あるいはこれらの複合樹脂を使用する
ことができる。また、前記層間樹脂絶縁層としては、無
電解めっき用接着剤層を使用できる。この無電解めっき
用接着剤は、硬化処理された酸あるいは酸化剤に可溶性
の耐熱性樹脂粒子が、酸あるいは酸化剤に難溶性の未硬
化の耐熱性樹脂中に分散されてなるものが最適である。
酸、酸化剤で処理することにより、耐熱性樹脂粒子が溶
解除去されて、表面に蛸つぼ状のアンカーからなる粗化
面を形成できるからである。
【0024】上記無電解めっき用接着剤において、特に
硬化処理された前記耐熱性樹脂粒子としては、平均粒
径が10μm以下の耐熱性樹脂粉末、平均粒径が2μm
以下の耐熱性樹脂粉末を凝集させた凝集粒子、平均粒
径が2〜10μmの耐熱性粉末樹脂粉末と平均粒径が2μ
m以下の耐熱性樹脂粉末との混合物、平均粒径が2〜
10μmの耐熱性樹脂粉末の表面に平均粒径が2μm以下
の耐熱性樹脂粉末または無機粉末のいずれか少なくとも
1種を付着させてなる疑似粒子、平均粒径が0.1〜
0.8μmの耐熱性粉末樹脂粉末と平均粒径が0.8μ
mを越え、2μm未満の耐熱性樹脂粉末との混合物、
平均粒径が0.1〜1.0μmの耐熱性粉末樹脂粉末を
用いることが望ましい。これらは、より複雑なアンカー
を形成できるからである。粗化面の深さは、Rmax=
0.01〜20μmがよい。密着性を確保するためであ
る。特にセミアディティブ法では、0.1〜5μmがよ
い。密着性を確保しつつ、無電解めっき膜を除去できる
からである。
【0025】前記酸あるいは酸化剤に難溶性の耐熱性樹
脂としては、「熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂からな
る樹脂複合体」又は「感光性樹脂および熱可塑性樹脂か
らなる樹脂複合体」からなることが望ましい。前者につ
いては耐熱性が高く、後者についてはバイアホール用の
開口をフォトリソグラフィーにより形成できるからであ
る。
【0026】前記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂などを使用でき
る。また、感光化する場合は、メタクリル酸やアクリル
酸などと熱硬化基をアクリル化反応させる。特にエポキ
シ樹脂のアクリレートが最適である。エポキシ樹脂とし
ては、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック
型、などのノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタ
ジエン変成した脂環式エポキシ樹脂などを使用すること
ができる。熱可塑性樹脂としては、ポリエーテルスルフ
ォン(PES)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフェ
ニレンスルフォン(PPS)、ポリフェニレンサルファ
イド(PPES)、ポリフェニルエーテル(PPE)、
ポリエーテルイミド(PI)、フッ素樹脂などを使用で
きる。
【0027】熱硬化性樹脂(感光性樹脂)と熱可塑性樹
脂の混合割合は、熱硬化性樹脂(感光性樹脂)/熱可塑
性樹脂=95/5〜50/50がよい。耐熱性を損なう
ことなく、高い靱性値を確保できるからである。前記耐
熱性樹脂粒子の混合重量比は、耐熱性樹脂マトリックス
の固形分に対して5〜50重量%、望ましくは10〜4
0重量%がよい。耐熱性樹脂粒子は、アミノ樹脂(メラ
ミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂)、エポキシ樹脂
などがよい。なお、接着剤は、後述のように組成の異な
る2層により構成してもよい。
【0028】また、繊維質基材に熱硬化性樹脂、または
熱可塑性樹脂もしくは熱硬化性樹脂および熱可塑樹脂の
複合体を含浸させたプリプレグを導体層形成基板に載置
し、これを加熱プレスして、層間樹脂絶縁層および金属
膜を同時形成してもよい。繊維質基材としては、ガラス
クロス、アラミド繊維布などを使用することができる。
【0029】さらに、金属膜をその表面に有する樹脂フ
ィルムを導体層形成基板に載置し、これを加熱プレスし
て、層間樹脂絶縁層と金属膜を同時形成し、金属膜をエ
ッチングして開口および位置決めマークを形成する方法
も採用できる。このような樹脂フィルムとしては、熱硬
化性樹脂、熱可塑性樹脂、または熱硬化性樹脂および熱
可塑性樹脂の複合体を使用することができる。
【0030】前記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド
トリアジン樹脂(BT樹脂)から選ばれる少なくとも1
種以上が望ましい。また、熱可塑性樹脂としては、ポリ
エーテルスルフォン(PES)、ポリエーテルイミド
(PEI)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリ
フェニレンスルフィド(PPS)、フッ素樹脂から選ば
れる少なくとも1種以上が望ましい。なお、熱硬化性樹
脂を使用する場合は、未硬化の樹脂フィルムとする。プ
レス条件としては、熱硬化性樹脂の場合は、温度100
〜150℃、圧力5〜50kg/cm2 でよい。熱可塑
性樹脂の場合は、温度100〜350℃、圧力5〜10
0kg/cm2 が望ましい。
【0031】前記樹脂フィルムの厚さとしては、5〜1
00μmが望ましい。厚すぎるとレーザ光による孔明け
が困難であり、薄すぎると層間の絶縁を確保できないか
らである。金属膜としては、銅、ニッケル、アルミニウ
ム、貴金属(金、銀、パラジウム、白金等)から選ばれ
る少なくとも1種以上を使用できるが、銅箔が最適であ
る。安価であり、レーザ光に対する耐性に優れるからで
ある。金属膜の厚さとしては、1〜20μmが望まし
い。厚すぎると微細パターンを設けることができず、薄
すぎるとレーザに光により欠損してしまうからである。
【0032】本発明の好適な態様においては、物理的又
は化学的蒸着方法により形成された金属膜をコンフォー
マルマスクとして用い、レーザによりバイアホール用開
口を設け、金属膜上に無電解めっき層を形成し、さらに
無電解めっき層の上に電解めっき層を設ける。無電解め
っき膜上にめっきレジストを設けておき、電解めっきを
施すことが望ましい。導体回路及びバイアホールを形成
する際に、めっきレジスト下の無電解めっき層をエッチ
ングで除去するが、金属膜、無電解めっき層が薄い膜で
あり容易に除去できるので、該エッチングの際に導体回
路及びバイアホールを形成する電解めっき層を浸食する
ことがないからである。このため、ファインピッチな配
線及び微細な孔径のバイアホールを形成することが可能
となる。エッチング液としては、硫酸−過酸化水素水溶
液、過硫酸アンモニウム水溶液、塩化第二鉄水溶液など
を使用できる。物理的、化学的蒸着方法としては、スパ
ッタリング、真空蒸着法等を使用できる。
【0033】なお、蒸着させた金属膜、及び、該金属膜
に被覆される無電解めっき膜は、2μm以下に形成する
ことが望ましい。こらは、導体回路及びバイアホールを
形成する際に、不要部分の金属膜、無電解めっき層をエ
ッチングで除去するが、これらの層が2μm以下の厚み
であり容易に除去できるので、該エッチングの際に導体
回路及びバイアホールを形成する電解めっき層を浸食す
ることがない。このため、ファインピッチな配線及び微
細な孔径のバイアホールを形成することが可能となる。
【0034】本願発明においては金属膜は、層間樹脂絶
縁層の形成と同時に設けてもよい。例えば、金属箔とガ
ラスクロスやアラミド繊維の布に樹脂を含浸させてBス
テージとしたプリプレグやBステージの樹脂フィルムを
積層し、加熱プレスして樹脂を硬化させて金属膜を形成
することができる。この場合は、図4の(D)、図5の
(E)に代えて、図9の(D’)(E’)の工程とな
る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態
に係る多層プリント配線板の製造装置を示している。本
実施形態では、レーザ源としてCO2 レーザ発振器60
を用いる。レーザ発振器60から出た光は、ミラ−66
で反射され、基板上の焦点を鮮明にするための転写用マ
スク62を経由してガルバノヘッド70へ送られる。
【0036】ガルバノヘッド(走査ヘッド)70は、レ
ーザ光をX方向にスキャンするガルバノミラー74Xと
Y方向にスキャンするガルバノミラー74Yとの2枚で
1組のガルバノミラーから構成されており、このミラー
74X、74Yは制御用のモータ72X、72Yにより
駆動される。モータ72X、72Yは後述するコンピュ
ータからの制御指令に応じて、ミラー74X、74Yの
角度を調整すると共に、内蔵しているエンコーダからの
検出信号を該コンピュータ側へ送出するよう構成されて
いる。
【0037】ガルバノミラーのスキャンエリアは30×
30mmである。また、ガルバノミラーの位置決め速度
は、該スキャンエリア内で400点/秒である。レーザ
光は、2つのガルバノミラー74X、74Yを経由して
それぞれX−Y方向にスキャンされてf−θレンズ76
を通り、基板20の後述する金層層の開口30aに当た
り、ビアホール用の孔(開口部)を形成する。
【0038】基板20は、X−Y方向に移動するX−Y
テーブル80に載置されている。上述したように各々の
ガルバノヘッド70のガルバノミラーのスキャンエリア
は30mm×30mmであり、500mm×500mmの基板2
0を用いるため、X−Yテーブル80のステップエリア
数は289(17×17)である。即ち、30mmのX方
向の移動を17回、Y方向の移動を17回行うことで基
板20の加工を完了させる。
【0039】該製造装置には、CCDカメラ82が配設
されており、基板20の四隅に配設された位置決めマー
ク30bの位置を測定し、誤差を補正してから加工を開
始するように構成されている。
【0040】引き続き、図2を参照して該製造装置の制
御機構について説明する。該制御装置は、コンピュータ
50から成り、該コンピュータ50が入力部54から入
力された多層プリント配線板の孔座標データ(加工デー
タ)と、上記CCDカメラ82にて測定した位置決めマ
ーク30bの位置とを入力し、加工用データを作成して
記憶部52に保持する。そして、該加工用データに基づ
き、X−Yテーブル80、レーザ60、ガルバノヘッド
70を駆動して実際の孔明け加工を行う。
【0041】ここで、該コンピュータ50による加工用
データの作成処理について、図3を参照して更に詳細に
説明する。コンピュータ50は、先ず、CCDカメラ8
2の位置へ、X−Yテーブル80を駆動して位置決めマ
ーク30bを移動する(第1処理)。そして、CCDカ
メラ82で4点の位置決めマーク30bの位置を捕らえ
ることで、X方向のずれ量、Y方向のずれ量、基板の収
縮量、回転量等の誤差を測定する(第2処理)。そし
て、測定した誤差を補正するための誤差データを作成す
る(第3処理)。
【0042】引き続き、コンピュータ50は、それぞれ
の加工孔の座標からなる孔座標データを第3処理にて作
成した誤差データにて修正し、実際に開ける孔の座標か
ら成る実加工データを作成する(第4処理)。そして、
該実加工データに基づき、ガルバノヘッド70を駆動す
るためのガルバノヘッドデータを作成すると共に(第5
処理)、X−Yテーブル80を駆動するためのテーブル
データを作成し(第6処理)、レーザ60を発振させる
タイミングのレーザデータを作成する(第7処理)。こ
れら作成したデータを上述したように記憶部52へ一旦
保持し、該データに基づき、X−Yテーブル80、レー
ザ60、ガルバノヘッド70を駆動して実際の孔明け加
工を行う。
【0043】引き続き、図4〜図7を参照して第1実施
形態のプリント配線板の製造工程について説明する。 (1)厚さ1mmのガラスエポキシ樹脂またはBT(ビ
スマレイミドトリアジン)樹脂からなる基板20の両面
に18μmの銅箔22がラミネートされている銅張積層
板20aを出発材料として用いる(図4(A))。その
銅箔を常法に従いパターン状にエッチングすることによ
り、基板の両面に内層銅パターン22Aと4点の位置合
わせマーク22B(図中1点のみ示す)を形成する(図
4(B))。
【0044】(2)基板20を水洗いし、乾燥した後、
その基板を酸性脱脂してソフトエッチングして、塩化パ
ラジウムと有機酸からなる触媒溶液で処理して、Pd触
媒を付与し、活性化を行い、無電解めっき浴にてめっき
を施し、内層銅パターン22Aの表面にNi−P−Cu
合金の厚さ2.5μmの凹凸層(粗化面)23を形成す
る(図4(C))。そして、水洗いし、基板20をホウ
ふっ化スズ−チオ尿素液からなる無電解スズめっき浴に
50℃で1時間浸漬し、Ni−Cu−P合金粗化面23
の表面に厚さ0.3μmのスズ置換めっき層(図示せ
ず)を形成する。
【0045】(3)さらに、当該基板20に、厚さ20
μmのフッ素樹脂シート(デュポン製商品名テフロン)
を載置してから、300℃で30分、20kg/cm2
の圧力で加熱プレスして層間樹脂絶縁層26を設ける
(図4(D))。ここでは、フッ素樹脂シートを用いる
が、これ以外にも公知の無電解めっき用接着剤やポリフ
ェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテル
ケトン(PEEK)、ポリエステルなどの熱可塑性樹
脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド−トリアジン(B
T)樹脂などの樹脂を使用できる。なお、無電解めっき
用接着剤を使用した場合は、後述するコンフォーマルマ
スクとして機能する金属膜としては、無電解めっき膜を
用いることになる。
【0046】つぎに、Cuをターゲットにして、450
0W、スパッタリングガスとしてアルゴンを使用し、D
Cスパッタリングして表面に0.5μmのCu層(金属
膜)30を形成する(図5(E))。Cu以外にもアル
ミニウム、クロム、鉄を使用してもよい。ここでは、金
属膜を形成するために、物理的蒸着方法としてスパッタ
リングを用いたが、これ以外にも、例えば、真空蒸着法
等を使用でき、更に、化学的蒸着方法により金属膜を形
成することもできる。なお、上述したように層間樹脂絶
縁層26として、無電解めっき用接着剤を使用した場合
は、金属膜は無電解めっきにより形成する。
【0047】(4)市販の感光性ドライフィルム31を
Cu層30(0.1〜2μm)に張りつけ、位置決めマ
ークを形成するマーク31b及びバイアホールを形成す
る黒点31aを形成したマスク31を載置して、100
mJ/cm2 で露光する(図5(F))。なお、マスク
31と基板20との位置合わせは、X線カメラ(図示せ
ず)にて、基板20に形成された位置合わせマーク22
Bとマスク31のマーク31bを認識することにより行
う。また、必要に応じて位置合わせマーク22Bの直上
のCu層30を除去して開口を設け、位置合わせマーク
22BをCCDカメラで認識することによりマスク31
との位置合わせを行うことも可能である。この場合は、
位置合わせマーク22Bは、マスク31との位置合わせ
だけでなく、Cu層30の形成された開口から下層の位
置合わせマーク22Bを認識することにより、基板の位
置を測定し、図11及び図12を参照して後述するレー
ザ光照射位置を演算するための下層のマーク220Bと
することも可能である。その後、0.8%炭酸ナトリウ
ムで現像処理して、位置決めマーク形成用開口32b及
びバイアホール形成用開口32aを設けた厚さ15μm
のエッチングレジスト32を設ける(図5(G))。
【0048】(5)硫酸−過酸化水素水溶液によりエッ
チングレジスト32の位置決マーク形成用開口32b及
びバイアホール形成用開口32aのCu膜30を除去
し、直径20μmの開口30a及び位置決めマーク30
b、30b’を設ける(図5(H))。ついで水酸化ナ
トリウム水溶液でエッチングレジスト32を剥離する
(図6(I))。この開口30a及び位置決めマーク3
0bを形成した基板20を図8(A)に示す。図6
(I)中には、位置決めマーク30b、30b’が片面
一つのみ示されているが、図1を参照して上述したよう
に位置決めマーク30b、30b’は、基板20の四隅
にそれぞれ配設されている。ここでは、リング状の位置
決めマークが使用されているが、図8(B)に示すよう
に位置決めマーク30bを矩形に形成することも可能で
ある。
【0049】(6)その後、該基板20を図1に示すX
−Yテーブル80に載置し、上述したよう基板20に形
成された位置決めマーク30bをCCDカメラ82にて
測定し、該基板20のズレを測定・修正する。そして、
レーザ発振器60から出力400Wで50μsecのパ
ルス光を照射し、波長10.6μmのレーザ光にて、C
u層30の開口30aから露出する樹脂26を除去し
て、直径20μmのバイアホール用の開口26aを設
け、内層銅パターン22A面を露出させる(図6(J
1))。即ち、厚み0.5μmのCu層30をコンフォ
ーマルマスクとして用い、レーザによりバイアホール用
の開口26aを穿設する。本実施形態の多層プリント配
線板製造装置では、該炭酸ガスレーザをそれぞれの開口
30aに向けて、一穴毎に照射する。引き続き、基板2
0を裏返し、裏面側の位置決めマーク30b’をCCD
カメラ82にて測定し、該基板20のズレを測定・修正
する。そして、レーザ光にて、Cu層30の開口30a
から露出する樹脂26を除去して、直径20μmのバイ
アホール用の開口26aを設ける(図6(J2))。
【0050】なお、ビーム径は、開口径(20μm)の
1.3倍以上がよい。これは、レーザの照射位置が多少
ずれても、各開口20aに孔を確実に開けられるように
するためである。バイアホールの開口位置精度、即ち、
位置決めマーク30bに対するバイアホール用開口26
aの位置精度は、コンフォーマルマスクとなるCu膜3
0に形成される位置決めマーク30bとバイアホール用
開口30aとの位置精度に依存することになる。このた
め、本実施形態では、レーザの照射位置精度は低くても
バイアホールを適切な位置に形成することができる。
【0051】本実施形態では、基板(500mm×500
mm)に、ランダムな5000の孔を明ける。ここで、上
述したようにそれぞれのガルバノミラーのスキャンエリ
アは30×30mmであり、位置決め速度は、該スキャン
エリア内で400点/秒である。他方、X−Yテーブル
80のステップエリア数は289(17×17)であ
る。即ち、30mmのX方向の移動を17回、Y方向の移
動を17回行うことでレーザ加工を完了させる。このX
−Yテーブル80の移動速度は15000mm/分であ
る。一方、CCDカメラ82による4点の位置決めマー
ク30bの認識時間は、テーブル80の移動時間を含め
9秒である。このような製造装置により基板20を加工
すると、加工時間は269.5秒であった。
【0052】(7)開口26aの形成を完了した基板2
0を、クロム酸に1分間浸漬し、開口26a内をデスミ
ア処理し、その後、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬し
た後に水洗いする。開口26a内の残さ除去は、クロム
酸以外にも過マンガン酸、カリウムの水溶液に浸漬した
り、或いは、O2 プラズマ、CF4 プラズマ、もしく
は、O2 とCF4 混合ガスのプラズマを使用して除去で
きる。
【0053】(8)この基板にパラジウム触媒(アトテ
ック製)を付与してから、以下の組成の無電解銅めっき
浴中に基板20を浸漬して、Cu膜30及びバイアホー
ル用開口26a内に厚さ0.5μmの無電解銅めっき膜
40を形成する(図6(K))。 無電解めっき液 EDTA 150 g/l 硫酸銅 20 g/l HCHO 30ml/l NaOH 40 g/l α、α’−ビピリジル 80mg/l PEG 0.1g/l
【0054】(9)市販の感光性ドライフィルム34を
無電解銅めっき膜30に張り付け、所定位置に黒点36
aの設けられたマスク36を載置して、100mJ/c
2 で露光する(図6(L))。その後、0.8%炭酸
ナトリウムで現像処理し非露光部分を除去して、厚さ1
5μmのめっきレジスト38を設ける(図7(M))。
【0055】(10)ついで、以下の条件で電解銅めっ
きを施し、厚さ15μmの電解銅めっき膜44を形成す
る(図7(N))。 電解めっき液 硫酸 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤 1ml/l
【0056】(11)めっきレジスト38を5%KOH
で剥離除去し(図7(O))、その後、硫酸と過酸化水
素混合液でエッチングを行い、めっきレジスト38の下
側にあったCu層30及び無電解めっき膜40を溶解除
去する。これにより、Cu層30及び無電解銅めっき膜
40と電解銅めっき膜44からなる厚さ16μmの導体
回路46、バイアホール48を形成する(図7
(P))。さらに、70℃で800g/lのクロム酸に
3分間浸漬して、導体回路間の層間樹脂絶縁層26表面
に1μmのエッチング処理を施し、表面のパラジウム触
媒を除去する。これは、図中に便宜上導体回路46を1
本のみ示すが、実際のプリント配線板上には多数の導体
回路が形成されているため、これら導体回路間の絶縁性
を確保するための処理である。これにより、パターン幅
20μm程度のファインパターンの導体回路46が得ら
れる。更に上述した工程を繰り返し、配線層をビルトア
ップすることにより多層プリント配線板を完成する。
【0057】この実施形態では、コンフォーマルマスク
に用いる金属膜(Cu膜30)をスパッタリングにて層
間樹脂絶縁層26上に形成するため、該コンフォーマル
マスクを薄く、且つ、該層間樹脂絶縁層26に高い密着
性で形成することができる。導体回路46及びバイアホ
ール48を形成する際に、不要部分のコンフォーマルマ
スク30をエッチングで除去するが、薄く形成してある
ため該コンフォーマルマスク30を容易に除去でき、該
エッチングの際に導体回路46及びバイアホール48を
形成する電解めっき層44を大きく浸食することがな
い。このため、ファインピッチな配線及び微細な孔径の
バイアホールを形成することが可能となる。
【0058】なおここで、不要部分を除去するスパッタ
リングによるCu膜30、無電解めっき膜40は、エッ
チングが容易なように2.0μm以下の厚みであること
が望ましい。
【0059】上述した実施形態では、走査ヘッドとして
ガルバノヘッドを用いたが、ポリゴンミラーを採用する
ことも可能である。また、レーザ発振器としてCO2
ーザを用いたが、種々のレーザを用いることが可能であ
る。また、本実施形態では、レーザをそれぞれのCu層
30の開口30aに向けて一穴毎に照射したが、この代
わりに、プリント配線板全体を走査するようにレーザを
照射し、各開口30a下の樹脂26を除去することも可
能である。
【0060】上述した実施形態においては金属膜を層間
樹脂絶縁層の塗布後に形成したが、該金属膜を層間樹脂
絶縁層の形成と同時に設けることも可能である。この場
合は、図4の(D)、図5の(E)に代えて、図9の
(D’)(E’)の工程となる。例えば、金属箔130
とガラスクロスやアラミド繊維の布に樹脂を含浸させて
Bステージとしたプリプレグ(或いはBステージの樹脂
フィルム)126とを基板120に積層し(図9の
(D’))、加熱プレスして樹脂126を硬化させ金属
膜130を形成することができる(図9の(E’))。
【0061】さらに金属膜を層間樹脂絶縁層の形成と同
時に設ける別の実施態様について図10を基に説明す
る。 (1)図10(A)に示すように、厚さ9μmの銅箔2
30の片面にクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を塗
布してこれを60℃で3時間乾燥してBステージ樹脂層
226とし、樹脂フィルム250を調整する。
【0062】(2)第1実施態様において図4(B)を
参照して上述した工程(1)に示すように、基板20の
両面に内層銅パターン22Aと位置合わせマーク22B
を形成する(図10(B))。
【0063】(3)引き続き、第1実施態様において図
4(C)を参照して上述した工程(2)に示すようにし
て内層銅パターン22Aの表面にNi−P−Cu合金の
厚さ2.5μmの凹凸層(粗化面)23(図10
(B))を形成し、次にその表面に厚さ0.3μmのス
ズ置換めっき層(図示せず)を形成する。
【0064】(4)さらに、図10(D)に示すように
基板20の両面に(1)の樹脂フィルム250を載置
し、120℃で1時間、150℃で3時間、10kg/
cm2 の圧力で加熱プレスして、層間樹脂絶縁層226
および金属膜230を形成する(図10(E))。
【0065】(5)図5(E)を参照して上述した工程
(4)〜図7(P)に示す工程(11)に従い、多層配
線板を同様に製造する。
【0066】さらにもう一つの実施形態の改変例につい
て図11及び図12を参照して説明する。これまで説明
した実施形態では、リング状に位置合わせマーク22B
を形成したがこの改変例では、位置合わせめマ−ク30
b、マーク230Bが円形に形成されている。
【0067】まず、図11(B)に示すように、基板2
0に下層マーク220B及び導体回路22Aを設ける。
次に、図11(C)に示すように、基板20上に設けら
れた導体回路22Aおよび下層マーク220Bの表面を
粗化する。その後、図11(A)に示す銅箔付の樹脂フ
ィルム250を積層した後(図11(D))、加熱プレ
スして、層間樹脂絶縁層226および金属膜230を形
成する(図11(E))。ついで銅箔30をエッチング
して位置決めマークとしての開口30bおよびバイアホ
ール形成のための開口30aを設ける(図12
(F))。
【0068】位置決めマーク30bから下層マーク22
0Bを樹脂26を介して図12(G)のようにCCDカ
メラ82にて測定し、該基板20のズレを測定・修正す
る。そして、レーザ光にて、Cu層30の開口30aか
ら露出する樹脂226を除去して、直径20μmのバイ
アホール用の開口26aを設ける(図12(H))。こ
こで、下層マーク220Bは樹脂26で被覆されてお
り、酸化による反射光強度の低下もなく、また位置決め
マークの剥離等によりシルエットが認識できなくなると
いう問題もない。ここでは、下層マーク220Bを基準
に基板20のズレを測定・修正し、位置決めマーク30
bを基準としてレ−ザの照射位置を調整することができ
る。
【0069】また、下層マーク220Bは、バイアホー
ルが接続する内層パッドの位置の指標であり、位置決め
マーク30bはバイアホールの位置の指標となる。この
ため、下層マーク220Bと位置決めマーク30bとの
位置ずれ量が多い場合は、バイアホールと内層パッドが
接続しないことになるため、両者の位置ずれ量を測定す
ることにより、不良品を製造工程段階で発見することが
可能となる。
【0070】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、レーザ
光の照射位置精度が低くても、バイアホールの開口位置
精度を確保でき、数百から数千個の孔をレーザ光照射に
より開けることができる。このため、レーザ光による多
層プリント配線板の量産が可能となる。
【0071】更に、本発明では、バイアホールの開口位
置精度を低下させることなく、レーザの照射位置精度を
低くすることができるので、走査ヘッドの駆動速度を上
げることが可能となり、単位時間あたりのバイアホール
用開口の形成数が増えるため、生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施形態に係る多層プリント配
線板の製造装置の模式図である。
【図2】図1に示す製造装置の制御機構のブロック図で
ある。
【図3】図1に示す制御機構による処理の工程図であ
る。
【図4】図4(A)、図4(B)、図4(C)及び図4
(D)は、本発明の第1実施形態に係るプリント配線板
の製造工程図である。
【図5】図5(E)、図5(F)、図5(G)及び図5
(H)は、本発明の第1実施形態に係るプリント配線板
の製造工程図である。
【図6】図6(I)、図6(J)、図6(K)及び図6
(L)は、本発明の第1実施形態に係るプリント配線板
の製造工程図である。
【図7】図7(M)、図7(N)、図7(O)及び図7
(P)は、本発明の第1実施形態に係るプリント配線板
の製造工程図である。
【図8】図8(A)は、リング状の位置決めマークの形
成された基板の平面図であり、図8(B)は、矩形の位
置決めマークの形成された基板の平面図である。
【図9】図9(D’)、図9(E’)は、本発明の第1
実施形態の改変例に係るプリント配線板の製造工程図で
ある。
【図10】図10(A)、図10(B)、図10
(C)、図10(D)、図10(E)は、本発明の第1
実施形態の別改変例に係るプリント配線板の製造工程図
である。
【図11】図11(A)、図11(B)、図11
(C)、図11(D)、図11(E)は、本発明の第1
実施形態の別改変例に係るプリント配線板の製造工程図
である。
【図12】図12(F)、図12(G)、図12(H)
は、本発明の第1実施形態の別改変例に係るプリント配
線板の製造工程図である。
【符号の説明】
20 基板 20a 銅張積層板(導体層形成基板) 22A 内層銅パターン 22B 位置合わせマーク 220B 下層のマーク 26 層間樹脂絶縁層 26a 開口(バイアホール形成用開口) 30 Cu膜(金属膜) 30a 開口 30b 位置決めマーク 38 めっきレジスト 40 無電解めっき膜 46 導体回路 48 バイアホール 50 コンピュータ 52 記憶部 54 入力部 60 レーザ発振器 62 マスク 70 ガルバノヘッド 80 X−Yテーブル 82 CCDカメラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 苅谷 隆 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1−1 イビ デン株式会社大垣北工場内 (56)参考文献 特開 平11−54942(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/46 B23K 26/00 H05K 3/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)〜(c)の工程を含むこと
    を特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 (a)表面に金属膜、該金属膜に設けられレーザを照射
    する開口、ならびに位置決めマークを有する層間樹脂絶
    縁層を導体層形成基板上に設ける工程。 (b)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
    マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
    口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
    形成用の開口を設ける工程。 (c)バイアホールおよび導体回路を形成する工程。
  2. 【請求項2】 以下の(a)〜(c)の工程を含むこと
    を特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 (a)導体層形成基板に層間樹脂絶縁層を形成する工
    程。 (b)前記層間樹脂絶縁層の表面に金属膜および該金属
    膜に設けられレーザを照射する開口、ならびに位置決め
    マークを形成する工程。 (c)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
    マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
    口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
    形成用の開口を設ける工程。
  3. 【請求項3】 以下の(a)〜(d)の工程を含むこと
    を特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 (a)表面に金属膜が形成された樹脂フィルムを導体層
    形成基板上に載置し、加熱プレスして表面に金属膜を有
    する層間樹脂絶縁層を形成する工程。 (b)金属膜に設けられレーザを照射する開口および位
    置決めマークを設ける工程。 (c)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
    マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
    口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
    形成用の開口を設ける工程。 (d)バイアホールおよび導体回路を形成する工程。
  4. 【請求項4】 以下の(a)〜(f)の工程を含むこと
    を特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 (a)表面に金属膜、該金属膜に設けられレーザを照射
    する開口、位置決めマークを有する層間樹脂絶縁層を導
    体層形成基板上に形成する工程。 (b)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
    マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
    口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
    形成用の開口を設ける工程。 (c)無電解めっき膜を前記工程(b)で得られた基板
    上に形成する工程。 (d)前記工程(c)で得られた基板上にめっきレジス
    トを形成する工程。 (e)前記めっきレジスト非形成部に電解めっきを施す
    工程。 (f)前記めっきレジストを除去し、めっきレジスト下
    の金属膜、無電解めっき膜をエッチング除去して、バイ
    アホールおよび導体回路を形成する工程。
  5. 【請求項5】 以下の(a)〜(h)の工程を含むこと
    を特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 (a)導体層形成基板に層間樹脂絶縁層を形成する工
    程。 (b)前記層間樹脂絶縁層の表面に金属膜を形成する工
    程。 (c)前記金属膜に設けられ、レーザを照射する開口お
    よび位置決めマークを形成する工程。 (d)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
    マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
    口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
    形成用の開口を設ける工程。 (e)無電解めっき膜を前記工程(d)で得られた基板
    上に形成する工程。 (f)前記工程(e)で得られた基板上にめっきレジス
    トを形成する工程。 (g)前記めっきレジスト非形成部に電解めっきを施す
    工程。 (h)前記めっきレジストを除去し、めっきレジスト下
    の金属膜、無電解めっき膜をエッチング除去する工程。
  6. 【請求項6】 以下の(a)〜(g)の工程を含むこと
    を特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 (a)表面に金属膜が形成された樹脂フィルムを導体層
    形成基板上に載置し、加熱プレスして表面に金属膜を有
    する層間樹脂絶縁層を形成する工程。 (b)前記金属膜に設けられレーザを照射する開口およ
    び位置決めマークを形成する工程。 (c)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
    マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
    口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
    形成用の開口を設ける工程。 (d)無電解めっき膜を前記工程(c)で得られた基板
    上に形成する工程。 (e)前記工程(d)で得られた基板上にめっきレジス
    トを形成する工程。 (f)前記めっきレジスト非形成部に電解めっきを施す
    工程。 (g)前記めっきレジストを除去し、めっきレジスト下
    の金属膜、無電解めっき膜をエッチング除去してバイア
    ホールおよび導体回路を形成する工程。
  7. 【請求項7】 以下の(a)〜(c)の工程を含むこと
    を特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 (a)表面に金属膜、該金属膜に設けられレーザを照射
    する開口、位置決めマークを有する層間樹脂絶縁層を導
    体層形成基板上に形成する工程。 (b)加工用レーザ光源、レーザ光の向きをX−Y方向
    へ偏向させるための走査ヘッド、多層プリント配線板の
    位置決めマークを読み取るためのカメラ、多層プリント
    配線板を載置するためのテーブル、多層プリント配線板
    の加工データを入力するための入力部、加工データもし
    くは演算結果を記憶する記憶部、および演算部からなる
    多層プリント配線板の製造装置のテーブルに前記位置決
    めマークを形成した多層プリント配線板に載置するとと
    もに加工データをこの装置に入力し、 カメラにより多層プリント配線板の位置決めマークの位
    置を測定し、演算部において、測定された位置決めマー
    クの位置および入力された加工データに基づき走査ヘッ
    ド、テーブルの駆動用データを作成してこれを記憶部に
    記憶し、 制御部において駆動用データを記憶部から読み出して、
    テーブル、走査ヘッドを制御してレーザ光を前記金属膜
    の開口に照射して、層間樹脂層を除去し、バイアホール
    形成用の開口を形成する工程。 (c)バイアホールおよび導体回路を形成する工程。
  8. 【請求項8】 以下の(a)〜(c)の工程を含むこと
    を特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 (a)導体層形成基板に層間樹脂絶縁層を形成する工
    程。 (b)前記層間樹脂絶縁層の表面に金属膜および該金属
    膜に設けられレーザを照射する開口、ならびに位置決め
    マークを形成する工程。 (c)加工用レーザ光源、レーザ光の向きをX−Y方向
    へ偏向させるための走査ヘッド、多層プリント配線板の
    位置決めマークを読み取るためのカメラ、多層プリント
    配線板を載置するためのテーブル、多層プリント配線板
    の加工データを入力するための入力部、加工データもし
    くは演算結果を記憶する記憶部、および演算部からなる
    多層プリント配線板の製造装置のテーブルに前記位置決
    めマークを形成した多層プリント配線板に載置するとと
    もに加工データをこの装置に入力し、 カメラにより多層プリント配線板の位置決めマークの位
    置を測定し、演算部において、測定された位置決めマー
    クの位置および入力された加工データに基づき走査ヘッ
    ド、テーブルの駆動用データを作成してこれを記憶部に
    記憶し、 制御部において駆動用データを記憶部から読み出して、
    テーブル、走査ヘッドを制御してレーザ光を前記金属膜
    の開口に照射して、層間樹脂層を除去し、バイアホール
    形成用の開口を形成する工程。
  9. 【請求項9】 以下の(a)〜(d)の工程を含むこと
    を特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 (a)表面に金属膜が形成された樹脂フィルムを導体層
    形成基板上に載置し、加熱プレスして表面に金属膜を有
    する層間樹脂絶縁層を形成する工程。 (b)前記金属膜に設けられレーザを照射する開口、な
    らびに位置決めマークを形成する工程。 (c)加工用レーザ光源、レーザ光の向きをX−Y方向
    へ偏向させるための走査ヘッド、多層プリント配線板の
    位置決めマークを読み取るためのカメラ、多層プリント
    配線板を載置するためのテーブル、多層プリント配線板
    の加工データを入力するための入力部、加工データもし
    くは演算結果を記憶する記憶部、および演算部からなる
    多層プリント配線板の製造装置のテーブルに前記位置決
    めマークを形成した多層プリント配線板に載置するとと
    もに加工データをこの装置に入力し、 カメラにより多層プリント配線板の位置決めマークの位
    置を測定し、演算部において、測定された位置決めマー
    クの位置および入力された加工データに基づき走査ヘッ
    ド、テーブルの駆動用データを作成してこれを記憶部に
    記憶し、 制御部において駆動用データを記憶部から読み出して、
    テーブル、走査ヘッドを制御してレーザ光を前記金属膜
    の開口に照射して、層間樹脂層を除去し、バイアホール
    形成用の開口を形成する工程。 (d)バイアホールおよび導体回路を形成する工程。
  10. 【請求項10】 以下の(a)〜(h)の工程を含むこ
    とを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 (a)導体層形成基板に層間樹脂絶縁層を形成する工
    程。 (b)前記層間樹脂絶縁層の表面に金属膜を形成する工
    程。 (c)前記金属膜に設けられレーザを照射する開口およ
    び位置決めマークを形成する工程。 (d)加工用レーザ光源、レーザ光の向きをX−Y方向
    へ偏向させるための走査へッド、多層プリント配線板の
    位置決めマークを読み取るためのカメラ、多層プリント
    配線板を載置するためのテーブル、多層プリント配線板
    の加工データを入力するための入力部、加工データもし
    くは演算結果を記憶する記憶部、および演算部からなる
    多層プリント配線板の製造装置のテーブルに前記位置決
    めマークを形成した多層プリント配線板に載置するとと
    もに加工データをこの装置に入力し、 カメラにより多層プリント配線板の位置決めマークの位
    置を測定し、演算部において、測定された位置決めマー
    クの位置および入力された加工データに基づき走査ヘッ
    ド、テーブルの駆動用データを作成してこれを記憶部に
    記憶し、 制御部において駆動用データを記憶部から読み出して、
    テーブル、走査ヘッドを制御してレーザ光を前記金属膜
    の開口に照射して、層間樹脂層を除去し、バイアホール
    形成用を形成する工程。 (e)無電解めっき膜を前記工程(d)で得られた基板
    上に形成する工程。 (f)前記工程(e)で得られた基板上にめっきレジス
    トを形成する工程。 (g)前記めっきレジスト非形成部に電解めっきを施す
    工程。 (h)前記めっきレジストを除去し、めっきレジスト下
    の金属膜、無電解めっき膜をエッチング除去する工程。
  11. 【請求項11】 以下の(a)〜(c)の工程を含むこ
    とを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 (a)導体層形成基板に層間樹脂絶縁層および金属膜を
    形成する工程。 (b)前記金属膜に設けられレーザを照射する開口なら
    びに位置決めマークを形成する工程。 (c)前記位置決めマークを測定し、測定した位置決め
    マークの位置に基づきレーザを照射して前記金属膜の開
    口から露出する層間樹脂絶縁層を除去してバイアホール
    形成用の開口を設ける工程。
  12. 【請求項12】 以下の(a)〜(d)の工程を含むこ
    とを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 (a)導体層形成基板に層間樹脂絶縁層および金属膜を
    形成する工程。 (b)前記金属膜に設けられレーザを照射する開口なら
    びに位置決めマークを形成する工程。 (c)加工用レーザ光源、レーザ光の向きをX−Y方向
    へ偏向させるためのガルバノヘッド、多層プリント配線
    板の位置決めマークを読み取るためのカメラ、多層プリ
    ント配線板を載置するためのテーブル、多層プリント配
    線板の加工データを入力するための入力部、加工データ
    もしくは演算結果を記憶する記憶部、および演算部から
    なる多層プリント配線板の製造装置のテーブルに前記位
    置決めマークを形成した多層プリント配線板に載置する
    とともに加工データをこの装置に入力し、 カメラにより多層プリント配線板の位置決めマークの位
    置を測定し、演算部において、測定された位置および入
    力された加工データからガルバノヘッド、テーブルの駆
    動用データを作成してこれを記憶部に記憶し、 制御部において駆動用データを記憶部から読み出して、
    テーブル、ガルバノヘッドを制御してレーザ光を金属膜
    の開口に照射して、層間樹脂層を除去し、バイアホール
    形成用の開口を形成する工程。 (d)バイアホールおよび導体回路を形成する工程。
  13. 【請求項13】 前記位置決めマークは、金属膜に設け
    られた開口からなり、前記位置決めマークの測定は、前
    記金属膜に設けられた開口から層間樹脂絶縁層を介して
    認識される下層のマークを測定する請求項1〜12に記
    載のプリント配線板の製造方法。
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