JP3157720B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弁作用金属の焼結
体からなる固体電解コンデンサの製造方法に関し、特に
再化成工程の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の固体電解コンデンサ、例えばタン
タル固体電解コンデンサにおいては、先ずタンタル粉末
の焼結体の表面を陽極酸化することによって誘電体酸化
皮膜を形成する。次いでこれを硝酸マンガンに浸漬した
後に、熱分解させて酸化皮膜上に二酸化マンガンを形成
せしめ半導体層を形成する。この熱分解は通常数回繰り
返し行なわれるが、この熱分解の際に酸化皮膜が劣化す
るため、この修復を目的として熱分解の間で逐次、再化
成が行なわれる。再化成の電圧は、通常、陽極酸化によ
る誘電体酸化皮膜形成時の電圧の50〜70%程度の値
である。
【0003】ところが、誘電体酸化皮膜に欠陥を有する
場合には、熱分解回数が増えるに従って誘電体酸化膜が
劣化し、再化成時の残余電流値が増加し、そのためにコ
ンデンサの耐電圧が低下し、漏れ電流が増加する欠点が
あった。再化成では、電圧印加に伴って、誘電体酸化皮
膜の修復(再化成)のみが進行することが望ましい。し
かし、誘電体酸化皮膜に欠陥を有している場合には、修
復(再化成)と同時に破壊が進行するため、再化成時の
残余電流が増加する。
【0004】再化成の電極反応(1)および並行する破
壊反応を以下にまとめて示す。破壊反応の主なものは誘
電体酸化皮膜上の欠陥部を介しての酸素発生(2)、硝
酸マンガンの熱分解で残留したマンガンイオン(M
2+)が誘電体酸化皮膜の欠陥部で酸化物となって電着
する反応(3)である。
【0005】
【0006】(3)の反応により誘電体酸化皮膜の欠陥
部に電着したマンガン酸化物は電子伝導性を有するた
め、(2)または(3)の破壊反応を次々に誘発し、欠
陥部への電子注入により過電流が発生し、皮膜の修復が
阻害されるため、耐電圧低下、ショート不良、漏れ電流
の増大に至る。
【0007】また、硝酸マンガンの熱分解で残留したマ
ンガンイオン(Mn2+)は陰極で還元され金属化する。
【0008】
【0009】この(4)の電極反応に伴なう電子の授受
も前記の過電流発生の一因となる。
【0010】以上のような欠点を改良し、耐電圧、漏れ
電流等の特性を向上させるため、特開平3−10281
2号に開示されているように、熱分解、再化成の繰り返
しの初期段階での再化成電圧を陽極酸化時の電圧の0.
65〜0.75倍とし、その後に再化成電圧を陽極酸化
時の電圧の0.4〜0.5倍とする方法がある。この方
法によれば再化成の後半において電圧を陽極酸化時の
0.4〜0.5倍に抑えているため、上述したような誘
電体酸化皮膜の破壊を誘発する電極反応が生じにくく、
再化成の残余電流も増大しない。しかし、再化成電圧を
低く抑えているために皮膜の修復が十分に進行せず。耐
電圧低下、ショート不良、漏れ電流の抜本的改善にはな
り得ない。
【0011】また、再化成時の過電流発生に起因する耐
電圧の低下、漏れ電流の増大を抑制すべく、特開昭64
−7607号に開示されているように、伝導度が5〜3
0μS/cmの希薄な電解液中で再化成を行なう方法が
ある。この方法によれば、誘電体酸化皮膜上に欠陥を有
していない場合は皮膜の修復が十分に進行し、問題無い
ものの、誘電体酸化皮膜上に欠陥を有し、かつ上述した
ように再化成液に熱分解時に残留したマンガンイオン
(Mn2+)が共存する場合は過電流の発生が抑えられ
ず、また、再化成液の伝導度が低いことも相まって素子
と陰極との電圧降下が大きくなり、所定の再化成電圧が
印加されないため、耐電圧、漏れ電流の不良に至るとい
う欠点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のような手段によ
る固体電解コンデンサの製造方法は、酸化皮膜の十分な
修復が進行しない為に耐電圧の低下を招きやすく、ショ
ート不良、漏れ電流の不良を抑制できず、製造工程にお
いて歩留まりが非常に低くなってしまう。
【0013】また、上述したような、熱分解時に残留し
たマンガンイオンに起因する再化成工程での不良発生
は、コンデンサ素子の洗浄、乾燥、再化成のやり直しを
必要とするため工数が大幅に増大し、リードタイムが長
引くという欠点も抱えている。
【0014】総括すると、従来の方法の第一の問題点
は、再化成電圧を高くできないということである。その
理由は、再化成電圧を高くすると、硝酸マンガンの熱分
解で残留したマンガンイオン(Mn2+)に起因する破壊
反応のため過電流が生じ、誘電体酸化皮膜の修復が阻害
されてしまうためである。
【0015】第二の問題点は、再化成液の伝導度を高く
できない為に、再化成における皮膜の修復を十分に進行
させることができないことである。その理由は、誘電体
酸化皮膜上に欠陥を有する場合、熱分解時に残留したマ
ンガンイオン(Mn2+)に起因する破壊反応のため過電
流が生じ、再化成液の伝導度が低いこととも相まって素
子と陰極との電圧降下が大きくなり、所定の再化成電圧
が印加されないためである。
【0016】上述したマンガンイオン(Mn2+)の共存
を防ぐには硝酸マンガンの熱分解の温度を高め、未分解
の硝酸マンガン量を減少せしめる方法があるが、誘電体
酸化皮膜の熱的損傷を誘発することになるため、あまり
好ましくない。
【0017】本発明の第1の目的は、固体電解コンデン
サの耐電圧を改善し、ショート不良、漏れ電流の不良を
防止できる固体電解コンデンサの製造方法を提供するこ
とである。
【0018】本発明の第2の目的は、上記、熱分解時に
残留したマンガンイオン(Mn2+)に起因する陽極での
酸化物電着、陰極での金属化、過電流の発生を防止し、
再化成工程を改良することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の固体電解コンデ
ンサの製造方法は、弁作用金属粉末の焼結体の表面に形
成された誘電体酸化皮膜上に二酸化マンガン層を形成す
るための熱分解工程で熱劣化した酸化皮膜を再化成で修
復する工程において、前処理として二価のマンガンイオ
ンと錯体を形成する化合物の水溶液に浸漬することによ
り、遊離のマンガンイオンを錯体中に捕捉せしめた後に
再化成を行なうことを特徴とするものである。
【0020】以上の構成によれば、再化成工程での過電
流発生、誘電体酸化皮膜の修復阻害の原因となる二価の
マンガンイオンを錯体中に捕捉せしめた後に再化成処理
が行なれる為に、誘電体酸化皮膜の欠陥部の修復が非常
に速やかに進行し、耐電圧の低下を抑制できる。さらに
再化成電圧を高められ、再化成時の電解液の伝導度を高
くすることが可能となるため、ショート不良、漏れ電流
不良などを完全に防止でき、耐電圧および信頼性の格段
の向上を図ることができる。
【0021】前記、二価のマンガンイオンと錯体を形成
する化合物としては、エチレンジアミン四酢酸、ニトリ
ロ三酢酸、クエン酸あるいはそれらの塩の如く、二価の
マンガンイオンとの錯形成が容易なもの、換言すれば二
価のマンガンイオンとの錯形成反応の安定度定数の大き
なものが好適である。また、それら化合物は10〜10
00ppmの水溶液にて用いるのが好適である。濃度が
10ppm以下では二価のマンガンイオンの捕捉が不十
分であり、再化成を行なった場合に過電流が生じ易く、
誘電体酸化皮膜の修復がほとんど進行しないため、耐電
圧低下の対策とはならない。
【0022】また、濃度が1000ppm以上では再化
成を行なった場合の電流値に大差がなく、また、再化成
液中に過度に持ち込まれた錯化合物のため、再化成液の
伝導度が高くなり易かったため不適当であった。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施例1)次に本発明の第1の実施の形態について図
面、表を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1
の実施例の一連の製造フローを示したものである。従来
公知の方法に従い、タンタルの微粉末を加圧成形し真空
中で焼結して、多孔質の焼結体を得た。このものを0.
01%リン酸水溶液中、100Vにて陽極酸化し、多孔
質の焼結体の孔内部および外部の表面上に誘電体酸化皮
膜を形成した。
【0024】その後、多孔質焼結体を硝酸マンガン水溶
液中に浸漬し、これを引き上げて、熱分解したのち、エ
チレンジアミン四酢酸の100ppm水溶液に30分間
浸漬してから、伝導度200μS/cmのリン酸水溶液
中で75Vにて初回の再化成を行なった。その後、硝酸
マンガン水溶液への浸漬、熱分解、エチレンジアミン四
酢酸水溶液への浸漬、再化成を繰り返していった。再化
成の電圧は下記表1に示す如く、熱分解の進行に伴ない
徐々に低めていき、最終6回目の再化成電圧は60Vと
した。初回から6回目までの再化成における残余電流値
を表1に併せて示す。残余電流値は、再化成完了時点で
の漏れ電流と見なすことができるがいずれも素子1pあ
たり0.4〜4μAと、比較例1と比べて低く抑えられ
ていることが分かる。
【0025】熱分解、再化成の繰り返し完了後、グラフ
ァイト層、銀塗布層を順次設け、従来公知の方法に従
い、端子を接続し、外装を施して、定格25V−33μ
Fの固体電解コンデンサを完成させた。
【0026】(比較例1)次に本発明の比較例として、
エチレンジアミン四酢酸の100ppm水溶液への浸漬
処理を行なわずに、他の操作、再化成電圧等は全く実施
例1と同様にして定格25V−33μFのタンタル固体
電解コンデンサを作製した。初回から6回目までの再化
成における残余電流値を表1に併せて示したが、本発明
の実施例と比較して再化成の残余電流値が著しく高い。
特に4回目以降の再化成における残余電流値が高くな
り、一部の素子は発熱により損傷した。エチレンジアミ
ン四酢酸水溶液への浸漬処理を行わない場合には、残余
電流値が高くなりすぎるため本発明の第1の実施例と同
程度の高い電圧での再化成はできないことが分かる。
【0027】
【表1】
【0028】第1の実施例および第1の比較例の4回目
の再化成における再化成電流値の経時変化を図2、図3
にそれぞれ示す。本実施例の、熱分解完了後の素子をエ
チレンジアミン四酢酸水溶液に浸漬し、遊離のマンガン
イオンを錯体中に捕捉せしめた後に再化成処理を行なっ
たものは、電圧印加開始から設定電圧到達に至るまで再
化成電流が低く抑制されているのに対し、比較例では電
圧印加のごく初期から、パルス的な電流の発生が数多く
観察され、時間経過に伴なって電流は著しく増大してい
った。
【0029】次に本発明の第1の実施例および第1の比
較例の固体電解コンデンサを125℃の雰囲気中に置
き、定格電圧25Vを印加して、エージングを実施し
た。20時間毎に製品を取り出し故障率を確認したが、
その故障率を累積し、ワイブル確率紙にプロットしたも
のを図4に示す。本発明の第1の実施例によれば、ワイ
ブルの形状パラメータmは0.8となり初期故障型であ
るのに対し、第1の比較例では形状パラメータmは1.
9と、磨耗故障型であり、故障が収束いないことが分か
る。
【0030】(実施例2)次に本発明の第2の実施の形
態について詳細に説明する。マンガンイオンと錯形成反
応を示すと考えられる化合物をいくつか選び、種々の濃
度に調整したものを用意し、実施例1で用いたのと同様
のタンタル素子を30分間浸漬したのち、75Vにて初
回の再化成を行ない、残余電流値を比較した。検討した
化合物名、濃度の組み合わせ、再化成残余電流値を表2
に示した。
【0031】(比較例2)なお比較のため、錯形成反応
を示す化合物を全く加えず、純水のみに浸漬したのち再
化成を行なったもののデータも表2に併せて示した。錯
形成反応を示す化合物を全く加えず、純水に浸漬するの
みでは再化成残余電流値が非常に高いことが分かる。
【0032】また、表2の結果から分かるように、添加
する化合物の種類によって、再化成完了時の残余電流値
に差異が認められる。特にエチレンジアミン四酢酸(以
下EDTAと表記)やニトリロ三酢酸(以下NTAと表
記)を用いた効果が大きい。
【0033】
【0034】
【表2】
【0035】EDTA、NTA、クエン酸はいずれも5
0ppm以上の濃度に調整し、このものに熱分解完了後
の素子を浸漬することにより、錯形成反応により熱分解
完了時点で残留した遊離のマンガンイオンが除去され、
再化成残余電流値が低く抑制される。一方、アジピン
酸、ケイ酸ナトリウム、トリメシン酸等は水溶液の濃度
に関わらず、再化成電流値の抑制効果は認められなかっ
た。EDTAやNTAおよびそれらの塩はMn2+イオン
との水溶性の安定な錯化合物を形成する。そのため熱分
解時に残留したMn2+イオンを誘電体酸化皮膜の表面近
傍から除去でき、過電流の発生による再化成不良の発生
を抑制することができる。従って再化成により誘電体酸
化皮膜の欠陥部の修復のみを優先的に進行させることが
可能となり、結果的に再化成残余電流が抑えられる。
【0036】一方、アジピン酸、ケイ酸ナトリウム、ト
リメシン酸およびそれらの塩は二価のマンガンイオンと
の錯形成能に乏しく、熱分解で残留したMn2+イオンの
除去、再化成不良の抑制効果が認められない。
【0037】また添加する化合物の濃度に関していれ
ば、10ppm以下では二価のマンガンイオンの捕捉が
不十分であり、再化成を行なった場合に過電流が生じ易
く、誘電体酸化皮膜の修復がほとんど進行しないため、
耐電圧低下の対策とはならない。
【0038】また、濃度が1000ppm以上では再化
成を行なった場合の電流値に大差がなく、また、再化成
液中に過度に持ち込まれた錯化合物のため、再化成液の
伝導度が高くなり易かったため不適当であった。
【0039】(実施例3)更に本発明の第3の実施の形
態について詳細に説明する。本発明の第1の実施の形態
と同様にタンタルの微粉末を加圧成形し真空中で焼結し
て得た多孔質の焼結体を0.01%リン酸水溶液中、2
00Vにて陽極酸化し、多孔質の焼結体の孔内部および
外部の表面上に誘電体酸化皮膜を形成した。
【0040】その後、多孔質焼結体を硝酸マンガン水溶
液中に浸漬し、これを引き上げて、熱分解したのち、ニ
トリロ三酢酸の100ppm水溶液に30分間浸漬して
から、伝導度200μS/cmのリン酸水溶液中で再化
成を行なった。この硝酸マンガン浸漬、熱分解、ニトリ
ロ三酢三水溶液浸漬、リン酸再化成を数回繰り返した後
グラファイト層、銀塗布層を順次設け、従来公知の方法
に従い、端子接続、樹脂外装を施して、125℃で50
Vを数十時間印加してエージングを行なって、定格50
V−6.8μFの固体電解コンデンサを完成させた。
【0041】(比較例3)次に本発明の第3の実施例の
比較例として、熱分解後のニトリロ三酢酸水溶液への浸
漬処理を行わずに、他の操作、再化成電圧等は全く実施
例3と同様にして、定格50V−6.8μFのタンタル
固体電解コンデンサを作製した。
【0042】こうして得られた本発明の第3の実施例、
第3の比較例のタンタル固体電解コンデンサ50pずつ
の破壊電圧を測定したデータを図5に示す。本発明の第
3の実施例のニトリロ三酢酸水溶液への浸漬処理を施し
たものは破壊電圧の平均が175Vであるが、第3の比
較例のニトリロ三酢酸水溶液への浸漬処理を行なわない
ものは破壊電圧の平均値が140Vと二割程度低いこと
が分かる。
【0043】なお、本発明の実施例では陽極体にタンタ
ルを用いているが、弁作用を有するニオブ、チタン、ア
ルミニウム等の金属を用いてもよいことはもちろんであ
る。
【0044】
【発明の効果】以上のような手段での固体電解コンデン
サの製造方法による第一の効果は、再化成処理にあたっ
ての再化成残余電流の上昇、パルス的な電流の発生によ
る再化成時の不良発生の抑制である。その理由は再化成
処理に先だって、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三
酢酸のごときMn2+イオンとの錯形成能を有する化合物
の水溶液中に熱分解完了後の素子を浸漬することによっ
て、熱分解時に残留した遊離のマンガンイオンを錯体中
に捕捉することにより除去せしめ、再化成不良の原因と
なるマンガンイオンの陽極での電着、陰極での金属化の
電極反応を抑えていることによるものである。
【0045】また、本発明の固体電解コンデンサの製造
方法による第二の効果は、製品の耐電圧、エージング故
障率、ショート、漏れ電流の不良の著しい改善が図られ
ることである。その理由は、前述の熱分解時に残留した
遊離のマンガンイオンが錯体中に捕捉され、除去された
後に再化成処理を施すため、十分に電圧を高くして、伝
導度の高い電解液中で再化成処理を行なうことができる
ことに起因している。
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の製造フローチャートであ
る。
【図2】本発明の第1の実施例における再化成電流値の
経時変化を示すグラフである。
【図3】第1の比較例における再化成電流値の経時変化
を示すグラフである。
【図4】本発明の第1の実施例、第1の比較例における
累積エージング故障率のワイブルプロットである。
【図5】本発明の第3の実施例、第3の比較例における
製品の破壊電圧を示すグラフである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁作用金属粉末の焼結体の表面に形成さ
    れた誘電体酸化皮膜上に二酸化マンガン層を形成するた
    めの熱分解工程で熱劣化した酸化皮膜を再化成で修復す
    る工程を有する固体電解コンデンサの製造方法におい
    て、前処理として二価のマンガンイオンと錯体を形成す
    る化合物の水溶液に浸漬した後に再化成を行なうことを
    特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記二価のマンガンイオンと錯体を形成
    する化合物がエチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢
    酸、クエン酸、あるいはそれらの塩であることを特徴と
    する請求項1記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記二価のマンガンイオンと錯体を形成
    する化合物の水溶液の濃度が10〜1000ppmであ
    ることを特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ
    の製造方法。
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