JP3156425B2 - 水平afc回路 - Google Patents

水平afc回路

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JP3156425B2
JP3156425B2 JP03764593A JP3764593A JP3156425B2 JP 3156425 B2 JP3156425 B2 JP 3156425B2 JP 03764593 A JP03764593 A JP 03764593A JP 3764593 A JP3764593 A JP 3764593A JP 3156425 B2 JP3156425 B2 JP 3156425B2
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孝治 小西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビジョン受像機,
モニター装置等の映像機器に用いられる水平AFC回路
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下従来の水平AFC回路について説明
する。図8は従来の水平AFC回路の回路ブロック図で
ある。図8において、1は複合映像信号から水平同期信
号を分離する水平同期分離回路、2は水平同期信号とフ
ライバックパルス(以下、FBPという)との位相誤差
を検出し、正極性と負極性に重み付けされた両極性の電
流パルスを出力する位相比較器、3は位相比較器2の出
力を平滑するフィルタ、4はフィルタ3の直流出力電圧
に応じて発振周波数を変化する電圧制御形発振器(以
下、VCOという)、5はVCO出力を増幅する水平偏
向出力回路、6は偏向コイルやフライバックコイル等で
構成され、高電圧のFBPを発生する高圧発生回路、7
はFBPを積分する積分回路である。
【0003】位相比較器2は、一方の入力端に水平同期
信号(c)が入力され、水平同期信号(c)に応じた電
流パルスIs を内部で発生し、そして、他方の入力端に
入力されるFBPの積分波形(b)に応じて電流パルス
s を正極性パルスと負極性パルスに切り分け、水平同
期信号(c)とFBP(a)との位相差に応じて極性の
異なるパルス幅の重み付けを変化する両極性出力電流に
変換して出力する。
【0004】このような従来の水平AFC回路は、位相
比較器2の出力端から、フィルタ3、VCO4、水平偏
向出力回路5、高圧発生回路6、積分回路7、位相比較
器2の他方の入力端の順に帰還するAFCの帰還ループ
を形成している。
【0005】次に、上記のように構成された従来の水平
AFC回路の動作について、図9(a)〜(e)を参照
しながら説明する。図9(a)〜(e)は従来のAFC
回路の動作を説明するための波形図である。図9(a)
は高圧発生回路6から出力されるFBPの波形を示し、
VCO4の出力信号が水平偏向出力回路5で増幅されて
高圧発生回路6に与えられた結果高圧発生回路6内の偏
向コイルやフライバックコイル等で発生する高圧パルス
を所定レベルに制限した波形で、0Vを基準に所定の波
高値で出力されるパルスである。そして、図9(b)は
積分回路7によってFBPを積分した波形を示し、基準
電位Vs を基準に上下に振動する積分波形である。図9
(c)の波形は水平同期分離回路2から出力される水平
同期信号の電圧波形を示し、図9(d)は位相比較器2
の両極性出力電流波形を示す。なお図9(e)は図9
(d)と同様に位相比較器2の両極性出力電流波形を示
すが、FBPの位相が進んだ時の位相比較器2の出力の
過渡的な動作波形である。
【0006】位相比較器2は、一方の入力端から入力さ
れる水平同期信号(c)に同期した電流パルスIs を一
旦回路内で生成する。そして、図9(b)の二点鎖線で
示す基準電位Vs との交点を境にして、積分波形の上側
半波(交点イからロまでの期間)の時に出力電流を負極
性とし、下側半波(交点ロからハまでの期間)の時に出
力電流を正極性とする両極性電流パルスを出力する(図
9(d)を参照)。
【0007】フィルタ3は、位相比較器2の両極性出力
電流を平滑し、平均化した直流電流に応じた位相誤差電
圧Ve を出力する。その出力に接続されたVCO4は、
フィルタ3の出力の位相誤差電圧Ve のレベルに応じた
周波数で発振する。FBPの位相が水平同期信号(c)
と一致している場合、フライバックパルスがFBP
1(図9(a)の実線で示す)とすると、その積分波形
は図9(b)の実線で示される積分波形S1 のようにな
る。この時、位相比較器2の両極性出力電流は(図9
(d))のように、同一幅でしかも同振幅の正極性パル
スと負極性パルスで出力され、フィルタ3の出力の位相
誤差電圧Ve はゼロになる。
【0008】次ぎに、何らかの要因でフライバックパル
スがFBP2 (図9(a)の破線で示す)のように位相
がt1 だけ進んだ場合、積分波形もこれに応じて図9
(b)の積分波形S2 のようにt1 ほど進み、積分波形
の交点が当初のイからニに進み、位相比較回路2の出力
パルスの負極性側のパルス幅が図9(e)に示すように
過渡的に広くなる。そして、それに応じてフィルタ3の
出力の位相誤差電圧Veが負電位になる。その結果、フ
ィルタ3の出力の位相誤差電圧Ve に応じてVCO4の
発振周波数が低くなり、FBP2 の位相が遅れる。そし
て、FBPが水平同期信号の位相と一致して、図9
(a)の実線の状態に戻ると、位相誤差電圧V e が再び
ゼロに戻る。逆に、FBPの位相が遅れた場合、正極性
側のパルス幅が過渡的に広くなり、今度はそれに応じて
フィルタ3の出力の位相誤差電圧Ve が正電位になる。
そして、位相誤差電圧Ve に応じてVCO4の発振周波
数が高くなり、FBPの位相が進められ、図9(a)の
実線の状態に戻ると、位相誤差電圧Ve が再びゼロにな
る。このように、水平AFC回路は、FBPと水平同期
信号との位相を一致させながらVCO4を発振動作させ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、高圧発生回路6でFBPを発生する期間
は映像画面の水平帰線期間に相当し、映像管の偏向コイ
ルの設定誤差によっては帰線期間の部分が必ずしも画面
上の適正位置に映されるとは限らないため、FBPと水
平同期信号との位相差を調整し、帰線期間(FBP)を
画面上の適正な位置に設定しなければならない。近年、
これらの信号処理回路はIC化が進んでおり、外部端子
を設けられる箇所がかなり限定され、大きな容量が接続
される箇所を外部端子とすることが多い。
【0010】そこでIC化された水平AFC回路で検討
したFBPの位相を調整する手段を次に説明する。図1
0は図8に示す従来のAFC回路ををIC化した場合の
調整手段の回路図である。図10において図8と同一箇
所には同一符号を付与して説明を省略する。図10にお
いて、8〜13はトランジスタ、R1〜R5は抵抗、R
v は半固定の可変抵抗、C1 、C2 は容量、V1 、Vs
はバイアス用の電圧源、Vccは電源電圧端子、14は定
電圧ダイオード、15はIC化された箇所を表わす枠、
16はICの外部端子、17は水平同期信号の入力端子
である。
【0011】抵抗R1 と定電圧ダイオード14は、高圧
発生回路6から出力されるFBPの電圧レベルを所定レ
ベルに制限する回路である。積分回路7は抵抗R2 と容
量C 1 によって構成される。そして、位相比較器2は、
コレクタ回路にアクテイブロード12、13を有するト
ランジスタ10、11で構成される差動回路18と、電
流パルスを生成し差動回路18に与える電流パルス発生
手段(トランジスタ8、9、抵抗R5 および電圧源V
1 )とで構成される。
【0012】次に図10の回路動作について、図11を
参照しながら説明する。図11(a)〜(f)は図10
に示す従来の水平AFC回路の動作を説明するための動
作波形図である。図11(a)は高圧発生回路6からの
FBPを所定レベルで制限した波形を示し、図11
(b)は積分回路7によってFBP(図11(a))を
積分した積分波形を示し、図11(c)は入力端子17
から入力される水平同期信号の電圧波形を示し、図11
(d)は位相比較器2の両極性出力電流波形を示す。な
お図11(e)は図11(d)と同様に位相比較器2の
両極性出力電流波形を示し、抵抗Rv の抵抗値が大きく
なって電圧降下Vr が大きくなった時の位相比較器2の
出力の過渡的な動作波形を示している。そして、図11
(f)は最終的に安定化した積分波形の位相を示してい
る。
【0013】位相比較器2は電流パルス発生手段(トラ
ンジスタ8、9、抵抗R5 および電圧源V1 )と差動回
路18とで構成され、電流パルスIs を作る電流パルス
発生手段は入力端子17から入力される水平同期信号
(図11(c)を参照)に応じてトランジスタ8がスイ
ッチング動作し、ボトムがゼロで、かつ尖頭値が電圧源
1 のバイアス電圧と抵抗R5 で定められる電流パルス
s を水平同期信号に同期して発生する。
【0014】一方、差動回路18はコレクタ回路にアク
テイブロード12、13を有し、両ベースに抵抗R3
4 を介して所定のバイアス電圧Vs (図11(b)の
sに相当する)が与えられる差動対トランジスタ1
1、10で構成され、トランジスタ11、10のエミッ
タ結合点に電流パルス発生手段の出力(トランジスタ9
のコレクタ)から電流パルスIs が与えられる。さら
に、FBPを積分した入力信号が結合用の容量C2 を介
してトランジスタ10のベースに入力される。そして、
差動回路18は積分波形の上側半波と下側半波で電流パ
ルスIs の極性を正極性と負極性とに切り換えて、両極
性の出力電流をフィルタ3に出力する。
【0015】容量C1 と直列に接続された可変抵抗Rv
は位相調整用として用いられ、可変抵抗Rv がゼロの
時、図8に示す従来のAFC回路と同様に動作する。す
なわち、図10では可変抵抗Rv がゼロの時、図11
(a)の実線で示されるFBPが積分回路7に入力さ
れ、積分回路7の出力は図11(b)のS1 の状態とな
り、差動回路18の出力は図11(d)の両極性出力電
流を出力する。
【0016】次に、可変抵抗Rv の抵抗値を大きくした
時の動作を説明する。可変抵抗Rvの抵抗値を大きくす
ると、可変抵抗Rv の電圧降下Vr が積分波形に重畳す
る。いま仮に、積分波形に電圧降下Vr が重畳して図1
1(b)の実線で示すS2 の状態になったとすると、基
準電位Vs と積分波形との交点がイからホに進み、差動
回路18の出力の両極性出力電流の負極性のパルス幅が
図11(e)に示すように広くなり、位相誤差電圧Ve
が負電圧となる。その結果、VCO4の発振周波数が過
渡的に低くなり、FBPの位相が遅れる。そして、積分
波形の位相が徐々に遅れて図11(b)の交点ホが図1
1(f)の交点トの位置まで移動し、差動回路18の出
力の両極性電流パルスの正極性と負極性のパルス幅がバ
ランスして、FBPの位相変化が停止する。
【0017】以上の説明は、動作説明を判り易くするた
めに、電圧降下Vr を瞬間的に大きくした時について行
ったが、もし可変抵抗Rv の抵抗値を手動で調整したと
すれば、両極性出力電流のデユーテイがわずかに変化す
る程度で、図11(d)の両極性出力電流波形とほぼ変
わらない状態のまま、可変抵抗Rv の変化に応じてFB
Pの位相がスムーズに調整できる。
【0018】いずれにしても上記の手段では、水平同期
信号に対してFBPの位相が一方向、しかも遅れる方向
にしか調整できないという課題を有していた。
【0019】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、フライバックパルス(FBP)の位相が水平同期信
号に対して前後に調整可能な水平AFC回路を提供する
ことを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】この目的を解決するため
に本発明の第1の水平AFC回路は、複合映像信号から
分離された水平同期信号と高圧パルス信号に応じた信号
とが入力端子対に個々に入力され両信号の位相差に応じ
た位相誤差信号を出力端子に出力する位相比較器と、入
力端子に入力された前記位相誤差信号を平滑した平滑信
号を出力端子に出力するフィルタと、入力端子に入力さ
れた前記平滑信号の値に応じて周波数値の異なる発振信
号を出力端子に出力する電圧制御形発振器と、入力端子
に入力された前記発振信号を増幅した信号を出力端子に
出力する水平偏向出力回路と、入力端子に入力された前
記水平偏向出力回路の出力信号を基に前記高圧パルス信
号を出力端子に出力する高圧発生回路と、入力端子に入
力された前記高圧パルス信号を積分した信号を出力端子
に出力する積分回路とを備え、前記位相比較回路、フィ
ルタ、電圧制御形発振器、水平偏向出力回路、高圧発生
回路及び積分回路とによって帰還ループを形成して前記
高圧パルスを前記水平同期信号に同期させる水平AFC
回路であって、前記位相比較器が、ベース端子対に第
1、第2の抵抗を介して所定電位が個々に与えられると
共にコレクタから信号を取り出す差動対トランジスタ
と、前記水平同期信号に同期した電流パルスを前記差動
対トランジスタのエミッタ結合部に与える電流パルス発
生手段と、前記第1の抵抗と前記ベース端子対の一方と
の接続部に電流を与える電流源とを備え、前記電流源が
前記高圧パルスに同期してスイッチング動作する構成を
有している。
【0021】
【0022】次に、本発明の第の水平AFC回路は、
本発明の第の水平AFC回路の構成に加えて、第1の
抵抗の一端に電流を与える電流源がFBPに同期してス
イッチング動作する構成を有しており、前記電流源が、
差動回路を構成するトランジスタ対を備え、このトラン
ジスタ対のエミッタ結合部に直流電流を与え、このトラ
ンジスタ対の一方のベースに前記高圧パルスを与えると
共に他方のベースに基準電圧を与えてコレクタから前記
高圧パルスに応じた信号を出力する。
【0023】
【作用】以上の構成によって、第1の発明においては、
電流源がFBPに同期したスイッチング動作をするた
め、基準入力の電位がFBPに同期してレベルシフト
し、FBPのパルス幅を越える範囲でもFBPの位相の
調整が可能になり、FBPの位相の調整が広範囲にでき
る。
【0024】
【0025】また第の発明においては、電流源が、差
動回路を構成するトランジスタ対を備え、このトランジ
スタ対のエミッタ結合部に直流電流を与え、このトラン
ジスタ対の一方のベースに前記高圧パルスを与えると共
に他方のベースに基準電圧を与えてコレクタから前記高
圧パルスに応じた信号を出力するため、基準入力の電位
がFBPに同期してレベルシフトし、FBPのパルス幅
を越える範囲でもFBPの位相の調整が可能になり、F
BPの位相の調整が広範囲にできる。
【0026】
【実施例】以下本発明の一実施例における水平AFC回
路について、図面を参照しながら説明する。
【0027】(第1の実施例)図1は本発明の第1の実
施例における水平AFC回路の回路図である。図1にお
いて、2は水平同期信号とFBPとの位相誤差を検出
し、正極性と負極性に重み付けされた両極性出力電流を
出力する位相比較器、3は位相比較器2の出力電流を平
滑するフィルタ、4はフィルタ3の直流出力電圧に応じ
て発振周波数を可変するVCO、5はVCO4の出力を
増幅する水平偏向出力回路、6は偏向コイルやフライバ
ックコイル等で構成され、高電圧のFBPを発生する高
圧発生回路、7はFBPを積分する積分回路、8〜13
はトランジスタ、14は定電圧ダイオード、17は水平
同期信号の入力端子、18は差動回路、19〜22はト
ランジスタ、23は電流源、V1 、V2 、Vs はバイア
ス用の電圧源、Vccは電源電圧端子、R1 〜R7 は抵
抗、C1 、C2 は容量である。電流パルス発生手段は、
トランジスタ8、9と、抵抗R5 と、電圧源V1 とから
成り、トランジスタ9のエミッタ電位がほぼ固定電位に
なるように、トランジスタ9のベースに電圧源V1 のバ
イアス電圧が与えられ、入力端子17から与えられる水
平同期信号によって、トランジスタ8をスイッチング動
作させる。そして、電流の波高値が抵抗R5 で定めら
れ、かつ水平同期信号と同期した電流パルスIs を発生
し、その電流パルスIs は差動対トランジスタ10、1
1のエミッタ結合点に与えられる。
【0028】双方向電流源は、コレクタ回路にアクテイ
ブロード21、22を有し、エミッタ結合点に電流源2
3が接続された差動対トランジスタ19、20で構成さ
れ、トランジスタ19のベースは電圧源Vs でバイアス
され、トランジスタ20のベースに接続された電圧源V
2 で制御される。出力電流の極性と絶対値は、電圧源V
2 の制御電圧で制御され、アクテイブロードの出力端
(トランジスタ22のコレクタ)から第1の抵抗R3
一端に出力電流を与える。なお、差動対トランジスタ1
9、20のエミッタ回路に設けられた抵抗R6 、R7
は、抵抗値を大きくすると、制御電圧V2 の変化量に対
する出力電流の変化量の勾配が小さくなり、双方向電流
源の出力電流の微妙な調整もできる。なお本実施例で
は、差動回路18を基調にしたものを用いたが、正と負
の電流源を組み合わせ、一方を固定化して他方を可変す
る手段であっても双方向電流源を構成でき、両方を同時
に可変するものであっても双方向電流源を構成できる。
【0029】そして、位相比較器2はコレクタ回路にア
クテイブロード12、13を有し、両ベースに抵抗R
3 、R4 を介して所定のバイアス電圧Vs が与えられる
差動対トランジスタ11、10で構成される差動回路1
8と、電流パルス発生手段と、双方向電流源(トランジ
スタ19〜22で構成)とから成り、積分回路7の出力
信号が結合用の容量C2 を介してトランジスタ10のベ
ースに入力される。そして、差動回路18は積分波形の
上側半波と下側半波で電流パルスIs の極性を正極性と
負極性とに切り換えて、両極性の出力電流をフィルタ3
に出力する。
【0030】そして第1の実施例における水平AFC回
路は、位相比較器2の出力端、フィルタ3、VCO4、
水平偏向出力回路5、高圧発生回路6、積分回路7、位
相比較器2の入力端の順に経路を描いて、AFCの帰還
ループを形成する。
【0031】次に、このように構成された水平AFC回
路の動作について、図2の動作波形図を参照しながら説
明する。図2(a)〜(f)は本発明の第1の実施例に
おける水平AFC回路の動作を説明するための動作波形
図である。図2(a)は、高圧発生回路6から出力され
る高圧パルスを抵抗R1 と定電圧ダイオード14で構成
される制限回路によって所定レベルに制限したFBPの
波形を示す。実線はFBP1 と水平同期信号との位相が
一致している時の状態を示す。そして、破線は抵抗R3
に電流を与えて、抵抗R3 の端子間に電圧降下Vx を発
生させた結果、FBP2 の位相が水平同期信号に対して
進んだ状態を示す。
【0032】図2(b)は積分回路7によってFBP1
(図2(a)に示す)を積分した波形S1 を示し、図2
(c)は水平同期分離回路2から出力される水平同期信
号の電圧波形を示す。なお電流パルス発生手段の電流パ
ルスもこの水平同期信号と同期して発生される。図2
(d)は、水平同期信号とFBPが同期した時の位相比
較器2の両極性出力電流の波形を示す。図2(e)は、
図2(d)と同様に位相比較器2の両極性出力電流の波
形を示すが、FBPの位相が進んだ時の位相比較器2出
力の過渡的な動作波形を示す。図2(f)は、最終的に
安定化した積分波形の位相を示している。
【0033】位相比較器2内の電流発生手段(トランジ
スタ8、9および抵抗R5 )は、入力端子17から入力
される水平同期信号(図2(c)に示す)に応答して電
流パルスIs を生成する。また、双方向電流源(トラン
ジスタ19〜22で構成)の出力電流がゼロであれば、
差動対トランジスタ10、11のベースは基準電位V s
と等しい電位にバイアスされる。そして、結合用容量C
2 を介して積分波形(図2(a)に示す)がトランジス
タ10のベースに入力されると、電流パルスI s は、基
準入力の電位(トランジスタ11のベース電位)を基準
にして積分波形入力の上側半波と下側半波とで、トラン
ジスタ10と11との導通を交互に切り換えて、位相比
較器2の出力端(トランジスタ10のコレクタ)に両極
性出力電流として出力する。すなわち、図2(b)の二
点鎖線で示す基準電位Vs との交点を境にして電流パル
スIs の極性を切り換え、積分波形の上側半波(交点イ
からロまでの期間)の時に出力電流を負極性とし、下側
半波(交点ロからハまでの期間)の時に出力電流を正極
性とする両極性出力電流を出力する(図2(d)を参
照)。
【0034】次に、フィルタ3は、位相比較器2の両極
性出力電流を平滑し、FBPと水平同期信号との位相差
に対応した位相誤差電圧Ve を出力する。この位相誤差
電圧Ve は、FBPと水平同期信号との間に位相差が無
ければ(両極性出力電流の正極性パルスと負極性パルス
とのパルス幅が等しい時)ゼロとなり、水平同期信号に
対してFBPの位相が進むと負の誤差電圧、逆に位相が
遅れると正の誤差電圧を出力する。
【0035】そして、VCO4はフィルタ3の出力の位
相誤差電圧Ve のレベルに応じた周波数で発振する。F
BPは、VCO4の発振出力と同期したものであるが、
水平同期信号との位相が一致している場合、フライバッ
クパルスは図2(a)の実線FBP1 、その積分波形は
図2(b)の実線S1 のようになる。この時、位相比較
器2の両極性出力電流は図2(d)のように、同一幅の
正極性パルスと負極性パルスが上下対称に出力され、フ
ィルタ3出力はそれらを平均化して直流の位相誤差電圧
e を出力し、この時の位相誤差電圧Ve はゼロとな
る。そして、AFCループは、例えば、FBPの位相が
進んだ場合は、フィルタ3の出力に負の位相誤差電圧V
e を出力して、VCO4の発振周波数を下げてFBPの
位相を遅らせ、逆に位相が遅れた場合は、VCO4の発
振周波数を高くして位相を進める。このようにして、水
平AFC回路は、FBPの位相が水平同期信号と一致す
るようにVCO4を発振周波数を制御する。
【0036】次に、FBPの位相調整について説明す
る。例えば、FBPの位相を進める場合は、電圧源V2
を基準電圧源Vs より高く設定し、トランジスタ22か
ら抵抗R3 に電流を流し込み、抵抗R3 の両端に正の電
圧降下を生じさせる。その電圧降下をV3 とすると、差
動回路18の比較入力の電位(トランジスタ11のベー
ス電位)が(Vs +V3 )に上昇する。すると、位相比
較回路2で切り換えられる両極性出力電流の切り換わり
点が、双方向電流源の出力電流がゼロの時に交点イ、
ロ、ハであったものが、基準入力の電位の上昇と共に交
点チ、リ、ヌに移行する。そして、この電位が瞬間的に
移動すれば、両極性出力電流の波形は図2(e)のよう
に負極性側の電流パルスの幅が狭くなり、フィルタ3の
出力に正の位相誤差電圧Ve を出力する。そして、正の
位相誤差電圧Ve に応じてVCO4の発振周波数が高く
なり、FBP1 からFBP2 に位相が進められ、両極性
出力電流の正極性側パルスと負極性側パルスとがバラン
スする時までFBPの位相が進められ、基準入力の電位
と積分波形との交点が図2(f)のルまで進み、両極性
出力電流の正極性側パルスと負極性側パルスとが図2
(d)のようにバランスして位相の推移を停止する。以
上の説明は、動作を理解し易くするために、基準入力の
電位を瞬間的に上昇させた場合の動作を説明したが、手
動で電圧源V2 を可変する動作設定では、基準入力のゆ
っくりした電位変化に追従し、両極性出力電流のデユー
テイが殆ど崩れない状態でFBPの位相を調整できる。
【0037】逆にFBPの位相を遅らせる場合は、電圧
源V2 を基準電圧源Vs より低く設定し、トランジスタ
22から抵抗R3 から電流を引き込み、抵抗R3 の両端
に負の電圧降下を生じさせればよい。すると、負の位相
誤差電圧Ve に応じてVCO4の発振周波数が低下し、
FBPの位相が遅れる方向に移動し、両極性出力電流の
正極性側パルスと負極性側パルスとがバランスする(図
2(d)に示す)ような状態で位相の推移を完了する。
【0038】以上説明したように、本実施例の水平AF
C回路では、双方向電流源の調整によって位相比較器2
の基準入力の電位が上下に調整され、両極性出力電流の
正極性側パルスと負極性側パルスとの切り換え動作点
(基準入力と積分波形の交点)が可変され、FBPの位
相を水平同期信号の前後に調整できる。
【0039】(第2の実施例)以下、本発明の第2の実
施例における水平AFC回路について、図面を参照しな
がら説明する。図3は本発明の第2の実施例における水
平AFC回路の回路図である。図3において、2は水平
同期信号とFBPとの位相誤差を検出し、正極性と負極
性に重み付けされた両極性出力電流を出力する位相比較
器、3は位相比較器2の出力電流を平滑するフィルタ、
4はフィルタ3の直流出力電圧に応じて発振周波数を可
変するVCO、5はVCO出力を増幅する水平偏向出力
回路、6は偏向コイルやフライバックコイル等で構成さ
れ高電圧のFBPを発生する高圧発生回路、7はFBP
を積分する積分回路、8〜13はトランジスタ、14は
定電圧ダイオード、17は水平同期信号用の入力端子、
24は電流源、V1 、Vs はバイアス用の電圧源、Vcc
は電源電圧端子、R1 〜R5 、R8 は抵抗、C1 、C2
は容量である。
【0040】電流パルス発生手段は、トランジスタ8、
9と、抵抗R5 と、電圧源V1 とから成り、トランジス
タ9のエミッタ電位がほぼ固定電位になるように、トラ
ンジスタ9のベースに電圧源V1 のバイアス電圧が与え
られ、外部端子17から与えられる水平同期信号によっ
て、トランジスタ8をスイッチング動作させる。そし
て、電流の波高値が抵抗R5 で定められ、かつ水平同期
信号と同期した電流パルスIs を発生し、その電流パル
スIs は差動対トランジスタ10、11のエミッタ結合
点に与えられる。
【0041】次に、位相比較器2はコレクタ回路にアク
テイブロード12、13を有し、両ベースに抵抗R3
4 を介して所定のバイアス電圧Vs が与えられる差動
対トランジスタ11、10で構成される差動回路18
と、電流パルス発生手段と、積分回路7の出力信号が結
合用の容量C2 を介してトランジスタ10のベースに入
力される。そして、差動回路18は積分波形の上側半波
と下側半波で電流パルスを正極性と負極性とに切り換え
て、両極性の出力電流をフィルタ3に出力する。但し、
位相比較器2の基準入力(トランジスタ11のベース)
は電流源24からの電流供給でバイアス電圧を可変でき
ることが第1の実施例と異なる。
【0042】また積分回路7は容量C1 と直列に抵抗R
8 を付加している点が第1の実施例と異なり、容量C1
と抵抗R8 の直列回路の端子間電圧が位相比較器2の比
較入力(トランジスタ10のベース)に与えられる構成
になっている。
【0043】そして、第2の発明における水平AFC回
路は、位相比較器2の出力端、フィルタ3、VCO4、
水平偏向出力回路5、高圧発生回路6、積分回路7、位
相比較器2の入力端の順に経路を描いて、第1の実施例
と同様にAFCの帰還ループを形成する。
【0044】次に、このように構成された水平AFC回
路の動作について、図4の動作波形図を参照しながら説
明する。図4(a)〜(f)は図3に示す水平AFC回
路の動作を説明するための動作波形図である。図4
(a)は、高圧発生回路6から出力される高圧パルスを
抵抗R 1 と定電圧ダイオード14で構成される制限回路
によって所定レベルに制限したFBPの波形である。実
線は適当な抵抗R8 を容量C1 と直列に挿入してFBP
1 の位相を水平同期信号に対して遅らせている状態を示
す。そして、破線は抵抗R3 に電流源24からの電流を
与えて抵抗R3 の端子間に電圧降下Vx を発生させた結
果FBP2 の位相が水平同期信号に対して進んだ状態を
示す。
【0045】図4(b)は、積分回路7によってFBP
1 (図4(a)を参照)を積分した波形S1 を示す。第
1の実施例で用いた積分回路(図1の7で示す)は抵抗
2と容量C1 とで構成され、FBP波形を単に積分し
た三角波を容量C1 の端子間に出力するものであるが
(図2(b)を参照)、第2の実施例で用いる積分回路
7は容量C1 と直列に抵抗R8 が接続され、その直列回
路の端子間電圧が位相比較器2に入力される。そのため
に位相比較器2の入力信号は、FBPの波高値V p を抵
抗R2 と抵抗R8 とで分割したときの抵抗R8 の端子間
電圧(方形波)と容量C1 と抵抗(R2 +R8 )との時
定数で積分される三角波とを加算した波形となる。
【0046】図4(c)は、水平同期分離回路2から出
力される水平同期信号の電圧波形を示し、電流パルス発
生手段で生成される電流パルスIs もこの水平同期信号
と同期して発生される。また電流源24の電流がゼロで
あれば、差動対トランジスタ10、11のベースは基準
電位Vs と等しい電位にバイアスされ、結合用容量C 2
を介して積分波形(図4(a)を参照)がトランジスタ
10のベースに入力されると、電流パルスIs は、基準
入力の電位(トランジスタ11のベース電位)を基準に
して積分波形入力の上側半波と下側半波とでトランジス
タ10と11との導通を交互に切り換えて位相比較器2
の出力端(トランジスタ10のコレクタ)に両極性出力
電流として出力する。すなわち、図4(b)の二点鎖線
で示す基準電位Vs との交点を境にして電流パルスIs
の極性を切り換え、積分波形の上側半波(交点ヲからワ
までの期間)の時に出力電流を負極性とし、下側半波
(交点ワからカまでの期間)の時に出力電流を正極性と
する両極性出力電流を出力する(図4(b)および
(d)を参照)。
【0047】図4(d)は、水平同期信号とFBPとの
位相が一致した状態で同期した時の位相比較器2の両極
性出力電流の波形を示す。また図4(e)は、図4
(d)と同様に位相比較器2の両極性出力電流の波形を
示すが、FBPの位相が進む過程の位相比較器2の両極
性出力電流の過渡的な動作波形である。また図4(f)
は、最終的に安定化した積分波形の位相を示している。
【0048】第2の実施例における水平AFC回路の位
相の調整方法は、まず電流源24の電流値をゼロに設定
した状態でFBPが水平同期信号に対して所望する可変
範囲内の最大遅れ位相になるように抵抗R8 の抵抗値を
予め設定する。抵抗R8 の電圧降下Vr が大きくなる
と、その大きさに応じて積分波形の立ち上がりが早くな
り、図11に示す従来の水平AFC回路の動作波形と同
様に水平同期信号に対するFBPの位相を遅らせて同期
することができる。図4(a)の実線FBP1 と図4
(b)、(c)、(d)の動作波形はFBPの位相を遅
らせて同期している状態を示す。この時、図4(c)に
示すように水平同期信号のパルス幅をtとすると、両極
性出力電流は図4(d)に示すように正極性パルスのパ
ルス幅がt/2、負極性パルスのパルス幅がt/2の状
態で安定化する。
【0049】次に、電流源24から抵抗R3 に電流を流
し込み、基準入力(トランジスタ11のベース)の電位
を上昇させる。すると、上述の第1の実施例で説明した
と同様に基準入力の電位(Vs +V3 )の上昇に応じ
て、位相比較器2の両極性出力電流の切り換え動作点
(基準入力と積分波形の交点ヲ)がFBP1 の後ろ寄り
(図4(b)の交点ヨ)に設定され、位相比較器2の両
極性出力電流の正極性側が図4(e)に示すように過渡
的に広くなり、FBPの位相が進められる。そして、積
分波形の位相が進んで、図4(b)の交点ヨが水平同期
信号の中心点に相当する位置、すなわち図4(f)の交
点ソの位置まで達すると、両極性出力電流が図4(d)
の動作波形に再び戻って、FBPと水平同期信号との相
対位置が固定化され、FBPと水平同期信号とが同期し
て発振する。すなわち、抵抗R8 がFBPの位相を遅ら
せる方向に機能し、抵抗R3 の電圧降下Vr がFBPの
位相を進める方向に機能し、結果としてFBPの位相が
水平同期信号の前後に調整できる。
【0050】なお第2の実施例では、抵抗R8 の抵抗値
を大きくし、電圧降下Vr を大きく設定すればするほど
FBPの位相を遅らせることが可能であるが、三角波成
分の勾配が小さくなってノイズが混入した時に位相比較
器2の出力電流にチャタリングが生じ易くなるため抵抗
8 を極端に大きくするのは好ましくない。抵抗R8
生ずる電圧降下Vr の大きさは積分波形の振幅の1/4
程度を最大値とするのが好ましい。
【0051】また第2の実施例では、抵抗R8 の設定で
予め位相を遅らせ、電流源24の電流値を変えて位相を
進める方向に調整し、結果としてFBPの位相を水平同
期信号の前後に調整できるものを示したが、逆に電流源
24の設定で予め位相を進め、抵抗R8 を変えて位相を
遅らせる方向に調整しても同様の効果が得られることは
言うまでもない。
【0052】以上説明したように、第2の実施例ではF
BPの位相を水平同期信号の前後に調整可能になるが、
基準入力の電位(Vs +V3 )が高くなり、積分波形の
上側半波の周期T1 がt/2より小さくなると、水平A
FCループの位相調整が機能しなくなる。すなわち、F
BPの位相が前後に調整できると言っても、水平同期信
号がFBPのパルス幅内に完全に含まれる範囲内で水平
同期信号のセンタ−に対してFBPのセンターを僅かに
可変できる程度の調整範囲であった。この点を解決し、
FBPの調整範囲をさらに拡大したのが次に説明する第
3の実施例である。
【0053】(第3の実施例)以下、本発明の第3の実
施例における水平AFC回路について、図5を参照しな
がら説明する。図5は本発明の第3の実施例における水
平AFC回路の回路図である。図5において、図3に示
す第2の実施例と同一箇所は同一符号を付与して説明を
省略し、第2の実施例と異なる点について説明する。な
お図5において、8〜13および25〜29はトランジ
スタ、R2 〜R5 、R8 、R9 は抵抗、30は可変電流
源、31は電流源、32はバイアス用電圧源である。
【0054】図5に示すように、差動回路を構成するト
ランジスタ27、28はバイアス用電圧源32を基準に
FBP信号を比較して可変電流源30の出力電流をスイ
ッチング動作させ、トランジスタ25、26で構成する
カレントミラーを介してミラー反転した可変電流源30
の出力電流を位相比較器2の基準入力(トランジスタ1
1のベース)に与える。なおバイアス用電圧源32の電
圧値はFBPの波高値Vp の約1/2のレベルが好まし
い。
【0055】以上のように第3の実施例では、第2の実
施例における電流源24に相当するものを、基準入力の
電位をFBPに同期してスイッチング動作させて構成し
ている点で異なる。
【0056】次に、このように構成された水平AFC回
路の動作について、図6の動作波形図を参照しながら説
明する。図6(a)〜(f)は図5に示す水平AFC回
路の動作を説明するための動作波形図であり、抵抗R3
の電圧降下V3 を極端に大きくした時の動作波形を示し
ている。
【0057】図6(a)は高圧発生回路6から出力され
る高圧パルスを抵抗R1 と定電圧ダイオード14で構成
される制限回路によって所定レベルに制限したFBPの
波形を示し、図6(b)は積分回路7によってFBP
(図6(a)を参照)を積分した波形Sを示し、図6
(c)は入力端子17から入力される水平同期信号の電
圧波形を示し、図6(d)は位相比較器2の両極性出力
電流の波形を示す。なお電流パルス発生手段で生成され
る電流パルスIs もこの水平同期信号と同期して発生さ
れる。
【0058】第3の実施例における水平AFCは、差動
回路を構成するトランジスタ27、28がバイアス用電
圧源32を基準にFBPを比較して可変電流源30の出
力電流をスイッチング動作し、FBPが入力される時の
み可変電流源30の電流を位相比較器2の基準入力(ト
ランジスタ11のベース)に与える。すると抵抗R3
電圧降下V3 がFBPに同期して発生し、位相比較器2
の基準入力の電位が図6(b)の二点鎖線のように基準
電位Vs と(Vs +V3 )との2つの電位に切り換えら
れる。そして積分波形Sがトランジスタ10のベースに
入力されると、電流パルスIs は基準入力の電位(図6
(b)の二点鎖線)を基準にして積分波形入力の上側半
波と下側半波とでトランジスタ10と11の導通を交互
に切り換えて位相比較器2の出力端(トランジスタ10
のコレクタ)に両極性出力電流を出力する。すなわち、
図6(b)の二点鎖線で示す基準入力の電位と積分波形
Sの交点(ツ、ネ、ナ、ラ、ム)を境にして、積分波形
が高電位になる時(交点ツからネまでと、交点ナからラ
までとの期間)に出力電流を負極性とし、積分波形が低
電位になる時(交点ラからムまでの期間)に出力電流を
正極性とする両極性出力電流を位相比較器2は出力す
る。
【0059】第3の実施例における水平AFC回路の位
相の調整方法は、基本的には第2の実施例と同じであ
る。第3の実施例では、(Vs +V3 )を積分波形の波
高値付近まで上昇させると両極性出力電流にスパイク雑
音nが発生する。この現象は、(交点ネと交点ナ)の間
で基準入力と積分波形とが一致するために、差動対トラ
ンジスタ10と11の両方が導通することから生じる。
この現象は、決して好ましいことではないが、(Vs
3 )の電位が積分波形のピーク値に達するまでの範囲
は交点が積分波形の立ち上がりの傾斜部に沿って変化
し、交点ナ〜交点ラの期間も負極性パルスが欠落するこ
となく動作するから、なんら支障は無い。第3の実施例
の動作の極限状態は積分波形のピーク値と(Vs +V
3 )とが一致する時であり、水平同期信号が負極性パル
ス分だけ交点ナ〜交点ラの範囲にはみ出しても問題とな
らないから、図6(c)に示すように水平同期信号のパ
ルス幅をtとすると第2の実施例に比べてFBPをt/
2だけ余分に進める調整が可能になる。
【0060】参考までに図3に示す第2の実施例の回路
構成で基準入力の電位を図6に示す(Vs +V3 )の位
置まで上昇させると、積分波形の交点ネより右側部分が
基準入力の電位より低電位になるため、両極性出力電流
が図6(f)のようになる。そのため、本来正極性パル
スと負極性パルスとが等しくならなければならないFB
Pと水平同期信号の位相関係であっても、正極性パルス
の成分が大きくなることからFBPの位相を更に進める
ことになるが、第2の実施例の場合は図6に示す(Vs
+V3 )の様な高い電位まではFBPの位相の同期並び
に位相の調整ができない。
【0061】(第4の実施例)以下、本発明の第4の実
施例における水平AFC回路について、図7を参照しな
がら説明する。図7は本発明の第4の実施例における水
平AFC回路の回路図である。図7において、図5に示
す第3の実施例と同一の箇所には同一符号を付与して説
明を省略し、第3の実施例と異なる点のみ説明する。図
7において、8〜13、33および34はトランジス
タ、R2 〜R5 、R8 、R9 は抵抗、31は電流源、3
2はバイアス用電圧源である。
【0062】差動回路を構成するトランジスタ33、3
4は、バイアス用電圧源32のバイアス電圧を基準にF
BPを比較してトランジスタ33、34のエミッタ共通
接続点に電流を供給する電流源31をスイッチングし、
トランジスタ34のコレクタ電流を位相比較器2の基準
入力(トランジスタ11のベース)に直接与える構成と
なっている点が図5に示す第3の実施例と異なる。なお
第3の実施例以外の実施例では、基準入力端に供給する
電流を切り換えるためのFBP入力電圧に換算した感度
が第3の実施例に比べて悪くなることが少し難点となる
が、数ボルト以上の入力信号レベルであれば支障はな
く、特に本実施例のように定電圧ダイオード14で制限
されたFBPでは十分な振幅を有しているため何等支障
は無い。
【0063】図7に示す第4の実施例では、回路を構成
する素子数が少ないため半導体集積回路内に集積化する
のに好適であり、電流源31の電流値の設定で予めFB
Pの位相を進めて、外付けされた抵抗R8 を変えること
によってFBPの位相を遅らせる方向に調整するように
すれば、外部端子を最小限にした半導体集積回路が実現
できる。
【0064】なおバイアス用電圧源32の電圧値はFB
Pの波高値Vp の約1/2のレベルにするのが好まし
い。また第4の実施例では、抵抗R8 の設定で予め位相
を遅らせ、電流源31の電流値を変えて位相を進める方
向に調整し、結果としてFBPの位相を水平同期信号の
前後に調整できるものを示したが、逆に電流源31の設
定で予め位相を進め、抵抗R8 を変えて位相を遅らせる
方向に調整しても同様の効果が得られることは言うまで
もない。
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明による第1の水平A
FC回路では、電流源がFBPに同期したスイッチング
動作をするため、基準入力の電位がFBPに同期してレ
ベルシフトし、FBPのパルス幅を越える範囲でもFB
Pの位相の調整が可能になり、FBPの位相の調整が広
範囲にできる。
【0066】
【0067】さらに、本発明の第の水平AFC回路で
は、電流源が、差動回路を構成するトランジスタ対を備
え、このトランジスタ対のエミッタ結合部に直流電流を
与え、このトランジスタ対の一方のベースに前記高圧パ
ルスを与えると共に他方のベースに基準電圧を与えてコ
レクタから前記高圧パルスに応じた信号を出力する
め、基準入力の電位がFBPに同期してレベルシフト
し、FBPのパルス幅を越える範囲でもFBPの位相の
調整が可能になり、FBPの位相の調整が広範囲にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における水平AFC回路
の回路図
【図2】(a)〜(f)は本発明の第1の実施例におけ
る水平AFC回路の動作を説明するための動作波形図
【図3】本発明の第2の実施例における水平AFC回路
の回路図
【図4】(a)〜(f)は本発明の第2の実施例におけ
る水平AFC回路の動作を説明するための動作波形図
【図5】本発明の第3の実施例における水平AFC回路
の回路図
【図6】(a)〜(f)は本発明の第3の実施例におけ
る水平AFC回路の動作を説明するための動作波形図
【図7】本発明の第4の実施例における水平AFC回路
の回路図
【図8】従来の水平AFC回路の回路ブロック図
【図9】(a)〜(e)は従来のAFC回路の動作を説
明するための動作波形図
【図10】従来のAFC回路をIC化した場合の調整手
段の回路図
【図11】(a)〜(f)は従来のIC化した水平AF
C回路の動作を説明するための動作波形図
【符号の説明】
2 位相比較器 3 フィルタ 4 VCO 5 水平偏向出力回路 6 高圧発生回路 7 積分回路 10、11 差動対トランジスタ 12、13 アクテイブロード 14 定電圧ダイオード R3 第1の抵抗 R4 第2の抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−60149(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/04 - 5/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合映像信号から分離された水平同期信
    号と高圧パルス信号に応じた信号とが入力端子対に個々
    に入力され両信号の位相差に応じた位相誤差信号を出力
    端子に出力する位相比較器と、入力端子に入力された前
    記位相誤差信号を平滑した平滑信号を出力端子に出力す
    るフィルタと、入力端子に入力された前記平滑信号の値
    に応じて周波数値の異なる発振信号を出力端子に出力す
    る電圧制御形発振器と、入力端子に入力された前記発振
    信号を増幅した信号を出力端子に出力する水平偏向出力
    回路と、入力端子に入力された前記水平偏向出力回路の
    出力信号を基に前記高圧パルス信号を出力端子に出力す
    る高圧発生回路と、入力端子に入力された前記高圧パル
    ス信号を積分した信号を出力端子に出力する積分回路と
    を備え、前記位相比較回路、フィルタ、電圧制御形発振
    器、水平偏向出力回路、高圧発生回路及び積分回路とに
    よって帰還ループを形成して前記高圧パルスを前記水平
    同期信号に同期させる水平AFC回路であって、 前記位相比較器が、ベース端子対に第1、第2の抵抗を
    介して所定電位が個々に与えられると共にコレクタから
    信号を取り出す差動対トランジスタと、前記水平同期信
    号に同期した電流パルスを前記差動対トランジスタのエ
    ミッタ結合部に与える電流パルス発生手段と、前記第1
    の抵抗と前記ベース端子対の一方との接続部に電流を与
    える電流源とを備え、前記電流源が前記高圧パルスに同期してスイッチング動
    作する ことを特徴とする水平AFC回路。
  2. 【請求項2】 前記電流源が、差動回路を構成するトラ
    ンジスタ対を備え、このトランジスタ対のエミッタ結合
    部に直流電流を与え、このトランジスタ対の一方のベー
    スに前記高圧パルスを与えると共に他方のベースに基準
    電圧を与えてコレクタから前記高圧パルスに応じた信号
    を出力することを特徴とする請求項1記載の水平AFC
    回路。
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