JP3152066B2 - 柱と横架材との接合構造 - Google Patents

柱と横架材との接合構造

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茂 村林
直樹 久門
敏 中川
広文 石崎
良和 宮武
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は柱と横架材との接合構造
に関し、さらに詳しくは、木質の柱と鉄骨の横架材との
接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から木質の柱と木質の横架材との接
合は、柱にほぞを形成し、このほぞに対応するほぞ穴を
横架材に穿設し、ほぞをほぞ穴に嵌合させて接合してい
る。
【0003】しかし、柱の間隔を大きくとって柱と横架
材との接合を行いたい場合には、強度のある横架材とし
て鉄骨梁を用いる必要があり、上記従来の接合構造はで
きなくなる。
【0004】このような場合、例えば、図6に示すよう
な略L字型の接合金具12を用いて、この接合金具12
の一片を柱8に、他片を鉄骨梁2にボルトまたはナット
などによって固着させて接合することができる。そし
て、床材を設けるために、木質の板材4をボルト、ナッ
トを用いてこの鉄骨梁2の水平片3の表面に固着させ
て、釘打ちを可能にすると共に床鳴りを防止するように
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例にあっては、接合金具のみでは十分な接合強度が
得られにくく、また、強力な接合を行うためには、大き
くて頑丈な接合金具を用いる必要があるものである。ま
た、後に現場施工で木質の板材を鉄骨梁の水平片上に固
着させることが必要となり、手間がかかると共に、接合
金具が水平片を固着させる際に邪魔になるものである。
【0006】本発明は、以上のような問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的は、鉄骨梁に板材
を固着させる現場施工を省き、接合強度が十分であっ
て、かつ施工の容易な柱と横架材との接合構造の提供に
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の発明は、鉄骨梁の水平片の表側に木質の板材
をボルトとナットとによって固着させて横架材とする木
質の柱と横架材との接合構造において、柱の接合箇所の
ボルトを板材より突出させ、このボルトの突出部を柱の
木口に穿設した嵌合穴に嵌合させて成ることを特徴とし
て構成している。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、鉄骨梁の垂直片に略一定間隔に透孔を開け
て成ることを特徴として構成している。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の発明において、柱の木口に二個以上の嵌合穴を略
一定位置に配置させ、鉄骨梁と板材とを固着させるボル
トとナットとを、前記の嵌合穴に対応する二個以上を組
として、略一定間隔に並設して成ることを特徴として構
成している。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明では、鉄骨梁の水平片に木
質の板材を、ボルトとナットとによって固着させて横架
材としている。そして、このボルトを柱の接合箇所で板
材より突出させると共に、柱の木口に穿設した嵌合穴に
嵌合させている。
【0011】ボルトの突出部を柱の嵌合穴に挿入して嵌
合させるので、柱を簡単にしっかりと立設して接合する
ことができる。
【0012】請求項2記載の発明では、鉄骨梁の垂直片
に略一定間隔に透孔を開けており、この透孔に配線また
は配管などを通すことができる。また、この透孔から反
対側のボルトの締結状態を目視で確認することができ
る。
【0013】請求項3記載の発明では、柱の二個以上の
嵌合穴の、少なくとも二個以上と対応するボルトとナッ
トとを、組として略一定間隔に並設している。そして、
前記の組とした二個以上のボルトを、柱の二個以上の嵌
合穴に嵌合させて柱を横架材に接合することができる。
【0014】
【実施例】本発明の一実施例を、以下に図1ないし図5
を参照して説明する。図1はこの実施例を示す斜視図、
図2は横架材1のボルト5の部分の縦断面図、図3は柱
8と横架材1との接合部を示す正面図、図4は柱8を二
階の梁と小屋梁とに接合した状態を示す斜視図である。
また、図5は、この実施例の別な横架材1を示す斜視図
である。
【0015】図1において、1は横架材であって、鉄骨
梁2の水平片3に木質の板材4をボルト5とナット6と
によって固着させているものである。鉄骨梁2としては
H型鋼が用いられ、上下のフランジを水平片3とし、ウ
ェブを垂直片7としている。ボルト5とナット6とは水
平片3の左右に一個づつ、鉄骨梁2の長手方向に接合す
る柱8の断面より小さい程度の距離を開けて組としてい
る。そして、この組となる二個を基本となる単位長さを
基準として、一定間隔に配置している。
【0016】この実施例では、上記のようなボルト5と
ナット6との組の内、柱8の接合箇所のボルト5を板材
4より突出させ、このボルト5の突出部5aを柱8の木
口に穿設した嵌合穴9に嵌合させて、柱8と横架材1と
を接合するものである。
【0017】図2は、柱8の接合箇所のボルト5の部分
の横架材1の縦断面を示したものである。この図に示す
ように、板材4には凹穴4aを穿設してあり、この部分
にナット6が埋め込まれた状態で、鉄骨梁2の水平片3
の表面に板材4がボルト5によって固着されている。ま
た、柱8を接合する箇所のボルト5の先端部は、柱8の
嵌合穴9に挿入される部分として、板材4の表面より突
出して突出部5aとなっている。
【0018】図3は、以上のような構成の横架材1と柱
8との接合状態を示す正面図である。この図に示す10
は、略T字型の板状体の補強金具であって、この補強金
具10は数カ所の透孔を備えている。そして、この透孔
の部分に釘などによって補強金具10を柱8と板材4と
に固定して接合補強している。
【0019】図4は柱8を二階と小屋との梁であるそれ
ぞれの横架材1に接合した状態を示す斜視図である。こ
の図において、上の横架材1は小屋梁であり、下の横架
材1は二階の梁であり、これらの梁に柱8が接合されて
いる。また、この図に示すように、鉄骨梁2の上下の水
平片3には板材4が固着され、床材または天井材等の施
工が木質の梁と同様の手法によって成されるようになっ
ている。
【0020】図5は、以上に説明した横架材1とは異な
る例を示しており、鉄骨梁2の垂直片7に略一定間隔に
透孔11を開けて成るものである。この透孔11には、
配線または配管などを通すことができるので、配線また
は配管などを曲げて引き回すことなく、これらの工事を
きれいにできるものである。また、この透孔11から垂
直片7の反対側のボルトの締結状態を目視で確認するこ
とができ、工事がしやすくなっている。
【0021】以上に説明したこの実施例の柱8と横架材
1との接合構造によれば、強度のある鉄骨梁を用いてい
るので、柱8のスパンを大きくとることができるもので
ある。その上、鉄骨梁に固着させた板材4に、釘打ちす
るなどのように、木質材に対するものとほとんど同様の
施工ができ、施工性のよいものである。また、板材4を
鉄骨梁に固着させた状態で現場に搬入することができ
て、手間が省けるものになっている。
【0022】さらに、ボルト5の先端の突出部5aを柱
8の嵌合穴9に挿入して嵌合させる構造であり、また、
このボルト5を二本としているので、柱8を簡単に立設
して接合することができ、十分な接合強度を得ることが
容易である。その上、このボルト5を緩めて抜くことに
よって、柱8を外して位置を変更することも容易にでき
るので、間仕切りを変えるような改築もしやすくなって
いる。
【0023】また、二本のボルト5を組として、二本の
位置関係がどの組においても一定なので、どの位置の柱
8に対しても対応する位置関係の嵌合穴9を穿設してお
けばよく、施工性のよい接合構造になっている。
【0024】なお、ボルト5の頭の部分を板材4より突
出させて、柱8の嵌合穴9に挿入して嵌合させる構造で
あってもよく、この場合には、柱8を取り外すことはで
きなくなるが、同様に柱8の立設作業が容易であり、ま
た、十分な接合強度が得られるものである。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、強度のある鉄骨
梁と柱とを接合するので、柱のスパンを大きくとること
ができ、また、鉄骨梁に固着させた板材によって、釘打
ちなどの木質材に対するものと同様の施工ができるよう
になっている。また、板材を鉄骨梁に前もって固着させ
てから現場に搬入することができて、手間が省けるもの
になっている。
【0026】さらに、ボルトの突出部を柱の嵌合穴に挿
入して嵌合させているので、柱を簡単にしっかりと立設
して接合することができ、十分な接合強度を得ることが
容易である。また、ボルト先端部を板材の表面より突出
させて固着させるようにすることによって、このボルト
を抜いて、柱を外したり、入れ換えることも簡単に行う
ことができる。従って、柱の位置の変更にも容易に対処
でき、間仕切りを変えるような改築もしやすくなってい
る。
【0027】請求項2記載の発明は、鉄骨梁の垂直片に
開けた透孔に配線または配管などを通すことができるの
で、配管または配線などの工事をスムーズにきれいに行
うことができる。また、この透孔から反対側のボルトの
締結状態を目視で確認することができ、施工性のよいも
のになっている。
【0028】請求項3記載の発明は、略一定間隔に二個
以上のボルトを嵌合させて柱を横架材に接合することが
でき、柱の回転を禁止してしっかりと接合できるもので
ある。また、二個以上のボルトの位置関係が一定なの
で、どの柱に対しても同じように嵌合穴を穿設して接合
に用いることができる。このため、接合強度に優れると
共に、施工性のよい接合構造になっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】同上実施例の要部を示す断面図である。
【図3】同上実施例の横架材のボルトの部分の正面図で
ある。
【図4】同上実施例を示す斜視図である。
【図5】同上実施例の別な横架材を示す斜視図である。
【図6】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 横架材 2 鉄骨梁 3 水平片 4 板材 5 ボルト 6 ナット 7 垂直片 8 柱 9 嵌合穴 10 補強金具 11 透孔 12 接合治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久門 直樹 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 中川 敏 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 石崎 広文 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 宮武 良和 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 実開 平3−54424(JP,U) 実開 昭59−134613(JP,U) 実開 昭54−137207(JP,U) 実開 昭52−914(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/30 E04B 1/18 E04B 1/58 507

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨梁の水平片の表側に木質の板材をボ
    ルトとナットとによって固着させて横架材とする木質の
    柱と横架材との接合構造において、柱の接合箇所のボル
    トを板材より突出させ、このボルトの突出部を柱の木口
    に穿設した嵌合穴に嵌合させて成ることを特徴とする柱
    と横架材との接合構造。
  2. 【請求項2】 鉄骨梁の垂直片に略一定間隔に透孔を開
    けて成ることを特徴とする請求項1記載の柱と横架材と
    の接合構造。
  3. 【請求項3】 柱の木口に二個以上の嵌合穴を略一定位
    置に配置させ、鉄骨梁と板材とを固着させるボルトとナ
    ットとを、前記の嵌合穴に対応する二個以上を組とし
    て、略一定間隔に並設して成ることを特徴とする請求項
    1または2記載の柱と横架材との接合構造。
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