JP3144239U - 変位センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】使用姿勢の影響を受けにくい構造を有し、かつ、低測定力を実現できる変位センサを提供する。
【解決手段】変位量を示す目盛り面を有するとともにスピンドル7に連結されたスケールと、センサ本体に固定されスケールの変位量を検出する検出器とを備え、スピンドル7の軸方向の変位量から被測定物の寸法などを測定する変位センサであって、センサ本体に固定されたモータと、スピンドル7の軸方向に沿って進退自在に設けられたスライダ25と、モータの駆動力をスライダ25に伝達するベルトドライブ27と、スピンドル7に連結されたスケールホルダ9に設けられてスライダ25の溝34に係止されるフック26と、を備える。スライダ25は、フック26に対して進退方向に沿った遊びC1を有し、かつ、進退方向のいずれの方向に移動する場合にも、フック26を係止する。
【選択図】図3

Description

本考案は、本体にスピンドルをその軸方向へ移動可能に支持し、このスピンドルの軸方向の変位量から被測定物の寸法などを測定する変位センサ(例えば、ダイヤルゲージやリニヤゲージなど)に関する。
ダイヤルゲージやリニヤゲージなどの変位センサでは、本体フレームにスピンドルをその軸方向へ移動可能に支持し、このスピンドルの軸方向の変位量を機械式、光学式、静電容量式などの検出手段で検出し、この変位量から被測定物の寸法などを測定している。近年、本体フレームに内蔵されたモータでスピンドルを移動させるモータ駆動型のリニヤゲージ(以降、LGと略して説明する。)が多く使用されるようになった。
LGでの測定の際、スピンドル先端の測定子をある測定力で被測定物に当接させた状態で測定を行うが、モータ駆動型のLGでは、モータの駆動力で測定子を被測定物に押し当てるため、測定力はモータの駆動力に応じた値となる。
また、一般的にLGは、スピンドル先端の測定子を下向きにして使用される(下向き姿勢での使用)が、測定条件によっては上向き姿勢で使用されたり、測定子を上下方向以外の向きにして使用されたりする場合もある。
特開2002−131005号公報
このようなLGでは、モータの駆動力が同じであれば、上向き姿勢でスピンドルを上方に移動させる場合に比べて、下向き姿勢でスピンドルを下方に移動させる場合の方が、スピンドルの自重の影響を受けて、測定子を被測定物に押し当てる力が大きくなる。このように使用時のセンサの姿勢によって測定力が異なるため、測定結果に測定力の差異による誤差が含まれてしまうという問題が生じる。また、上向き姿勢よりも下向き姿勢の方が大きな測定力となるので、被測定物に打痕を付けてしまうおそれもある。すなわち、スピンドルをモータ駆動させる際には、使用姿勢による測定力の変化を低減させるとともに、被測定物を傷付けないような適正な範囲内の測定力を発生させる必要がある。
ここで、例えば、スピンドルを上方に移動させる場合のモータの出力を、下方に移動させる場合よりも大きくなるように、使用姿勢によってモータ駆動力を調整する方法がある。図5は、モータ出力値の駆動制御手段40の一例を示すブロック図であり、図5(A)では、上向き姿勢での駆動力、図5(B)では、下向き姿勢での駆動力を示す。
駆動制御手段40は、PWM(Pulse Width Modulation)方式であり、駆動ドライバ43へのパルス波のデューティ比(duty)の設定を切り換えて、モータ駆動力の適正化を図るものである。すなわち、切換スイッチ44を上向き姿勢に切り換える(図5(A))と、PWM生成手段42が、基準クロック発生手段41からの基準クロックに基づき密なパルスを発生し、駆動ドライバ43が、モータ31を大きい駆動力で駆動させる。一方、切換スイッチ44を下向き姿勢に切り換える(図5(B))と、PWM生成手段42が、基準クロック発生手段41からの基準クロックに基づき粗いパルスを発生し、駆動ドライバ43が、モータ31を小さい駆動力で駆動させる。
このように使用姿勢に応じてモータ駆動力を切り換えれば、測定力の差異による誤差が軽減されるとともに、使用姿勢の違いによって生じる電力損失が減り、モータの発熱が抑制されるので、被測定物に測定子を微小な力(微小駆動力)で押し続けることができる。また、デューティ比を変更してモータ駆動力を調整することによって、測定力を微小にして被測定物を傷付けないようにすることもできる。
しかしながら、リニヤゲージには各製品の個体差(例えば、組立誤差や、ギアの遊びや、モータ特性などのばらつき)があるため、前述のPWM方式でモータ駆動力を抑制し過ぎると、スピンドルが動作しなくなる場合がある。すなわち、デューティ比をオープンループ制御で設定するだけで低い測定力を得ることには限界があり、数N(=kg・m・s-2)レベルの低い測定力を得ることは困難であった。
従って、使用姿勢による測定力の変化を低減させ、かつ、低測定力を得るためには、スピンドルの駆動構造をどのようにするかが問題となる。
本考案の目的は、使用姿勢の影響を受けにくい構造を有し、かつ、低測定力を実現できる変位センサを提供することにある。
本考案の変位センサは、変位量を示す目盛り面を有するとともにスピンドルに連結されたスケールと、センサ本体に固定され前記スケールの変位量を検出する検出器とを備え、前記スピンドルの軸方向の変位量から被測定物の寸法などを測定する変位センサであって、前記センサ本体に固定されたモータと、前記スピンドルの軸方向に沿って進退自在に設けられた移動部材と、前記モータの駆動力を前記移動部材に伝達する駆動伝達手段と、前記スピンドルに設けられて前記移動部材に係止される係止部材と、を備え、前記移動部材は、前記係止部材に対して前記進退方向に沿った遊びを有し、かつ、前記進退方向のいずれの方向に移動する場合にも、前記係止部材を係止することを特徴とする。
この構成において、スピンドルの軸方向に沿って進退自在に設けられた移動部材が、駆動伝達手段を介してモータの駆動力によって移動すると、スピンドルに設けられた係止部材と係止した状態となって、スピンドルを軸方向に移動させる。そして、スピンドルの先端を被測定物に当接させて、スピンドルの軸方向の変位量から被測定物の寸法などが測定される。
例えば、スピンドルの先端を下向き(スピンドルが重力に従って移動する方向のことで、以降、下向き姿勢と呼ぶ。)にして使用する場合、移動部材は、係止部材に対して進退方向に沿った遊びを有しているため、係止部材は、スピンドルの自重によって移動部材よりも進行方向に遊び分だけ先行した状態で移動(下降)する。すなわち、スピンドルが、移動部材にぶら下がった状態で移動する。特に、低測定力で測定する場合には、小さな駆動力で移動部材を移動させるため、スピンドルは、移動中、常に移動部材にぶら下がった状態となる。このように下向き姿勢ではスピンドルが移動部材にぶら下がった状態となるので、モータの駆動力はスピンドルに間接的に伝達され、測定力は、モータの駆動力の影響を直接受けずに済む。すなわち、スピンドルが被測定物に当接した際の衝撃は、軸方向の遊びにより逃げることができる。このように、下向き姿勢では、スライダの遊びが被測定物との衝突を緩衝する役割を果たす。
また、例えば、測定条件によってはスピンドルの先端を上向き(スピンドルが重力に反して移動する方向のことで、以降、上向き姿勢と呼ぶ。)にして使用する場合がある。上向き姿勢では、下向き姿勢の場合とは逆に、係止部材が進行方向とは逆向きにスピンドルの自重を受けるので、移動部材の方が、進行方向に遊び分だけ先行した状態で移動(上昇)する。すなわち、スピンドルが、移動部材に直接押し上げられる状態で移動する。このように上向き姿勢では、移動部材が直接スピンドルを押し上げるため、自重に逆らってスピンドルを上昇させたとしても確実にスピンドルを当接させることができ、測定力の低下を防ぐことができる。
従って、本考案の構成によれば、移動部材は、係止部材に対して進退方向に沿った遊びを有するので、衝突時の測定力の一時的な増加を抑制することができ、低い測定力を得ることができるとともに、衝突による損傷を避けることができる。さらに、下向き姿勢の場合の測定力と、上向き姿勢の場合の測定力との差が大きくならずに済み、使用姿勢による測定力の変化を小さくでき、高い精度での測定が可能となる。
本考案の変位センサでは、前記移動部材は、前記駆動伝達手段に設けられたスライダであり、前記係止部材は、前記スライダに形成された溝に係止されるフックであることが好ましい。
この構成によれば、移動部材および係止部材による係止構造をスライダおよびフックによって容易に構成でき、センサのコンパクト化を図ることができる。また、スライダの溝とフックとの係止部分に、スピンドルの軸方向に沿った隙間を設けるだけで、容易に遊びを形成することができる。
本考案の変位センサでは、前記駆動伝達手段は、ベルトドライブであることが好ましい。
この構成によれば、モータの駆動力がベルトドライブによって移動部材に伝達されるので、スピンドルが被測定物に当接した際に生じる衝撃は、ベルトドライブの弾性変形によって緩衝される。特に、上向き姿勢でスピンドルを上昇させた際の衝撃を効果的に緩衝でき、より低い測定力を実現できる。
本考案の変位センサでは、前記モータをPWM方式で駆動制御する駆動制御手段を備え、前記駆動制御手段は、前記スピンドルを移動させる方向に応じてモータ駆動力を切換える切換スイッチを有することが好ましい。
ここでスピンドルを移動させる方向には、例えば、変位センサを上向き姿勢で使用する際にスピンドルの先端を上昇させる方向と、下向き姿勢で使用する際にスピンドルの先端を下降させる方向とを含む。
ところで、従来、PWM(Pulse Width Modulation)方式による駆動制御だけでは、変位センサの製品ごとの個体差(例えば、組立誤差や、ギアの遊びや、モータ特性などのばらつき)によって、PWM方式でモータ駆動力を抑制し過ぎると、スピンドルが動作しなくなる場合があった。すなわち、デューティ比をオープンループ制御で設定するだけで低い測定力を得ることには限界があり、数N(=kg・m・s-2)レベルの低い測定力を得ることは困難であった。
これに対して、本発明では、移動部材と係止部材との間に遊びを形成したことで、被測定物との衝突が緩衝され、かつ、上下の姿勢の違いの影響を受けなくて済むようになったので、従来のような製品ごとの個体差の影響を受けずに、PWM方式でモータ駆動力を抑制して、より低い測定力を得ることができる。
また、スピンドルが当接した際の測定力を検出してフィードバックさせるループ制御を構成することも考えられるが、この場合、回路規模が増大してコストが上がってしまうという課題が生じてしまう。これに対して本考案では、切換スイッチを用いて使用姿勢に応じたモータ駆動力を切り換える方式であるので、コスト上昇を抑制できる。
以下、本考案の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の変位センサとしてのリニヤゲージを示す縦断面図である。
図1に示すように、リニヤゲージ(以降、LGと示す。)1はセンサ本体2を備え、このセンサ本体2は、縦長の本体フレーム3とこの本体フレーム3に被せられる本体カバー4とを含み構成されている。本体フレーム3には、その底壁を貫通して筒状のステム5が、本体フレーム3の長手方向に沿って設けられている。
本体フレーム3内には、後述する検出器15からの図示しないケーブルを取り出す断面L字状のケーブル取出し孔3Aがあけられ、さらに、本体フレーム3の外周には、ケーブル接続口12が設けられ、このケーブル接続口12には、ケーブル取出し孔3Aから取り出したケーブルを保護する保護ケーブル13が取り付けられるようになっている。
ステム5の内部には、2個並設されたリニアブッシュ6,6に支持されてスピンドル7が、その軸方向(図1で上下方向)へ移動可能に設けられている。そして、スピンドル7の先端(図1で下端)には測定子7Aが設けられ、また、スピンドル7の後端(図1で上端)は、ガイド筒8内に嵌入されている。
このようなスピンドル7は、例えば、100mm程度移動可能となっている。つまり、その範囲内の測定が可能となっている。
スピンドル7の後端には、スケールホルダ9が接着等により取り付けられている。この際、ガイド筒8およびスピンドル7の後端一部を切り欠き、その切り欠き部に、スケールホルダ9下部の厚さ方向前面(図中の左右方向においてスケールホルダ9よりも検出器15側の面)を当接させ、かつ、接着等して固着される。
スケールホルダ9は、ほぼ直方体状に形成されるとともに、スピンドル7の軸方向に長く延びており、スケールホルダ9の厚さ方向前面には、表面に目盛りが表示されたスケール10が接着等により固着されている。また、スケールホルダ9の幅方向(前記厚さ方向に直交する方向で、図中の紙面に垂直な方向)の両側には、当該スケールホルダ9とほぼ同じ長さとなった被ガイド部であるガイドシャフト11が接着等により固着されている。
従って、スピンドル7、スケールホルダ9、スケール10、およびガイドシャフト11が接着により一体化され、スピンドルユニット14を構成している。そして、これらの下部は本体フレーム3の底壁にあけられた貫通孔3B内およびステム5内に挿通されている。なお、スケールホルダ9は、スピンドル7の測定範囲(例えば、100mm程度)に応じた長さに形成されている。
ここで、スピンドル7の軸線7Bと、スケール10の表面(目盛り面10A)とは、図1に示すように、同一面上に位置するように各部材が配置され、スケール10の目盛り面10Aと、スピンドル7の軸線7Bとの間のアッベオフセットがゼロとなっている。
本体フレーム3の上部には、スケール10の目盛り面10Aに対して所定間隔で対向配置された検出器15が設けられている。検出器15は、スケールホルダ9の移動、言い換えればスピンドル7の移動(変位)を、スケール10の目盛り面10Aから検出し、その変位量を電気的信号として検出するものである。
また、本体フレーム3には、2組のベアリング機構20が設けられている。2組のベアリング機構20は、スケールホルダ9の長手方向において検出器15とほぼ同じ位置で、かつ、スケールホルダ9の幅方向の両側に配置されている。それぞれのベアリング機構20は、互いに交差する2個のベアリング17,18と、これらのベアリング17,18を、互いが対向する側から支持するベアリングホルダ19とで構成されている。ベアリング17,18の交わる側の側面と、前記スケールホルダ9の両側のガイドシャフト11とは、互いに当接されており、ガイドシャフト11をベアリング17,18に沿わせて案内できるようになっている。このように、スピンドルユニット14は、2個のベアリング機構20(軸受)により、検出器15の検出面に対して平行に送り出される。
以降、スピンドルユニット14の駆動機構について詳しく説明する。
図1にてスピンドルユニット14はモータ駆動され、その駆動機構は、図1に示すように、センサ本体2に固定されたモータ31と、このモータ31の回転駆動をスピンドルユニット14の軸方向に沿った駆動に変換するとともにスピンドルユニット14に伝達する駆動伝達手段としてのベルトドライブ27とを有する。
モータ31は、センサ本体2のスピンドル7側とは反対側の端部に支持台33を介して配置されている。このモータ31の主軸には、第2傘歯車32が設けられている。
ベルトドライブ27は、タイミングベルトなどで構成され、本体フレーム3のスピンドルユニット14の軸方向に沿ってスピンドル7側およびモータ31側の2箇所に設けられたプーリ28,29間に架けわたされている。プーリ28,29の回転軸方向は、スピンドルユニット14の幅方向(図中の紙面に垂直な方向)に平行となっている。このようなベルトドライブ27のプーリ29側の延長線上には、前述のモータ31が設けられ、プーリ29に設けられた第1傘歯車30が、モータ31の第2傘歯車32と噛合する。
ベルトドライブ27には、移動部材としてのスライダ25が固定されている。すなわち、スライダ25は、ベルトドライブ27におけるスピンドルユニット14に近い側の走行部に固定され、ベルトドライブ27の駆動により、スピンドルユニット14の軸方向に沿ってプーリ28,29間を進退自在に移動する。
スピンドルユニット14のスケールホルダ9の背面(スケール10側とは反対側の面)には、スライダ25に係止可能に形成された係止部材としてのフック26がビス等で固定されている。
図2は、スライダ25およびフック26を示す部分分解図である。
スライダ25は、図2に示すように、2枚のスライダ部材25A,25Bと、2本のねじ35とを有し、スライダ部材25A,25Bでベルトドライブ27を挟持することでベルトドライブ27に固定されている。
スライダ部材25A,25Bは、略長方形の板材で、ベルトドライブ27の幅寸法よりも大きい幅寸法を有する。スライダ部材25A,25Bの長手方向の両端は、ベルトドライブ27の幅方向の両側に突出するように配置され、一対のねじ35用の雌ねじ25Cおよび一対の溝34を有する。2枚のスライダ部材25A,25Bは、ベルトドライブ27の厚さ方向の前後に配置され、ねじ35で締結されている。また、2枚のスライダ部材25A,25Bの各溝34は、ベルトドライブ27の厚さ方向に並設され、フック26の一対のアーム部261を係止する。
フック26は、略L字状に曲げ加工された部材で、略L字状の長片側がスケールホルダ9にビス固定され、短片側がベルトドライブ27に向かって突出するように配置される。この短辺側の部材には、切欠部262が形成されるとともに、この切欠部262によってベルトドライブ27側に突出する一対のアーム部261が形成されている。一対のアーム部261は、スライダ25の一対の溝34に係止される。
次に、リニヤゲージ1を下向き姿勢および上向き姿勢で使用する場合の、スライダ25およびフック26の係止状態を図面に基づいて説明する。
図3は、下向き姿勢におけるスライダ25およびフック26の係止状態を示し、図4は、上向き姿勢におけるスライダ25およびフック26の係止状態を示す。
スピンドルユニット14の軸方向に沿った溝34の寸法は、係止されるフック26のアーム部261の厚さ寸法よりも大きく設定されている。これにより、下向き姿勢では、図3に示すように、溝34は、アーム部261に対して遊び(clearance)C1を有する。また、下向き姿勢でスピンドルユニット14が下降する際には、スピンドルユニット14自体の自重により、アーム部261がスライダ25にぶら下がった状態となり、遊びC1はアーム部261の上方(モータ側)に生じる。
一方、図4に示すように、上向き姿勢では、溝34は、アーム部261に対して遊びC1と同寸法の遊びC2を有する。上向き姿勢でスピンドルユニット14が上昇する際には、スピンドルユニット14自体の自重により、スライダ25がアーム部261を押し上げる状態となり、遊びC2はアーム部261の上方(測定子7A側)に生じる。
このように、スライダ25は、フック26に対して進退方向に沿った遊び(図3中の遊びC1または図4中の遊びC2)を生じるように形成されている。また、スライダ25は、スピンドルユニット14を進退方向のいずれの方向に移動させる場合にも、フック26を係止するようになっている。
モータ31は正逆方向に回転可能となっており、これにより、スケールホルダ9をスピンドル7の軸方向に進退自在に移動できるようになっている。本実施形態では、モータ31を正転方向に回転させれば、スピンドル7をステム5から進出させるようになっており、逆回転させれば、スピンドル7をステム5側に後退させるようになっている。
モータ31は、前述の図5で説明したPWM(Pulse Width Modulation)方式の駆動制御手段40によって、駆動力を制御される。
駆動制御手段40は、駆動ドライバ43へのパルス波のデューティ比(duty)の設定を切り換えて、モータ駆動力の適正化を図るためのものである。すなわち、切換スイッチ44にて上向き姿勢を選択(図5(A))すると、PWM生成手段42が、基準クロック発生手段41からの基準クロックに基づき密なパルスを発生し、駆動ドライバ43が、モータ31を大きい駆動力で駆動させる。一方、切換スイッチ44にて下向き姿勢を選択(図5(B))すると、PWM生成手段42が、基準クロック発生手段41からの基準クロックに基づき粗いパルスを発生し、駆動ドライバ43が、モータ31を小さい駆動力で駆動させる。これにより、スピンドル7を上方に移動させる場合(図4)のモータ31の出力を、下方に移動させる場合(図3)よりも大きくなるように、使用姿勢によるモータ駆動力の切換が可能となる。
このように使用姿勢に応じてモータ駆動力を切り換えれば、測定力の差異による誤差が軽減されるとともに、使用姿勢の違いによって生じる電力損失が減り、モータの発熱が抑制されるので、被測定物に測定子7Aを微小な力(微小駆動力)で押し続けることができる。また、デューティ比を変更してモータ駆動力を調整することによって、測定力を微小にして被測定物を傷付けないようにすることもできる。
次に、このような構成のリニヤゲージ1を使用して、例えば、被測定物の厚み寸法を測定する場合を説明する。
測定の際、本体フレーム3を、定盤を有するスタンドなどに固定する。
ここで、被測定物よりもリニヤゲージ1を上方に配置する場合は、リニヤゲージ1を下向き姿勢で使用することになる。下向き姿勢の場合、モータ31を逆回転させて、ベルトドライブ27を逆方向に回動させ、スケールホルダ9、スピンドル7を所定寸法だけ、上方へ移動させ、その真下の定盤上に被測定物を載置する。
次いで、モータ31を正転方向に回転させることにより、スピンドル7を下方へ変位させて、スピンドル7の測定子7Aを被測定物に当接させる。
このとき、モータ31の駆動力は、ベルトドライブ27によってスピンドルユニット14に伝達される。すなわち、モータ31を駆動させることにより、第2傘歯車32および第1傘歯車30が回転し、第1傘歯車30の回転につれて、ベルトドライブ27が回動し、スライダ25が直線移動する。スライダ25は、フック26を係止して、スピンドルユニット14を移動させる。そしてスケールホルダ9が進退方向に移動し、スピンドル7が軸方向に移動する。
スピンドル7は、下方を図中上下2列のリニアブッシュ6,6により、スケールホルダ9は、それぞれ2個のベアリング17,18によって支持されながら軸方向へ移動される。このようにして、スピンドル7が被測定物に当接したときの検出器15によるスケール10の移動量の検出を読み取れば、被測定物の厚みを測定することができる。
なお、下向き姿勢では、図3に示すように、スライダ25にスピンドルユニット14がぶら下がる状態となりモータの駆動力は、スピンドルユニット14に間接的に伝達される。そして、測定子7Aが被測定物に当接した際の衝撃は、遊びC1により逃げることができる。このように、下向き姿勢では、スライダ25の遊びC1が被測定物との衝突を緩衝する役割を果たす。
一方、被測定物よりもリニヤゲージ1を下方に配置する場合は、リニヤゲージ1を上向き姿勢で使用することになる。上向き姿勢の場合、モータ31を逆回転させて、ベルトドライブ27を逆方向に回動させ、スケールホルダ9、スピンドル7を所定寸法だけ、下方へ移動させ、その真上に被測定物を載置する。
次いで、モータ31を正転方向に回転させることにより、スピンドル7を上方へ変位させて、スピンドル7の測定子7Aを被測定物に当接させる。
なお、上向き姿勢では、図4に示すように、スライダ25が直接スピンドルユニット14を押し上げるため、スピンドルユニット14の自重に逆らって移動する場合であっても測定力の低下を防ぐことができる。また、ベルトドライブ27が弾性変形することにより、スピンドルユニット14の被測定物への衝撃が軽減される。
以上のような本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)下向き姿勢で使用する場合、図3にて、スライダ25は、フック26に対して進退方向に沿った遊びC1を有しているため、フック26は、スピンドルユニット14の自重によってスライダ25よりも進行方向に遊びC1分だけ先行した状態で下降する。すなわち、スピンドルユニット14が、スライダ25にぶら下がった状態で移動する。特に、低測定力で測定する場合には、小さな駆動力でスライダ25を移動させるため、フック26のアーム部261は、移動中、常にスライダ25の溝34にぶら下がった状態となる。このように下向き姿勢ではスピンドルユニット14がスライダ25にぶら下がった状態となるので、モータ31の駆動力はスピンドルユニット14に間接的に伝達され、測定力は、モータ31の駆動力の影響を直接受けずに済む。すなわち、測定子7Aが被測定物に当接した際の衝撃は、軸方向の遊びC1により逃げることができ、遊びC1が被測定物との衝突を緩衝する役割を果たす。従って、従来よりも低い測定力を得ることができるとともに、下向き姿勢の場合の測定力と、上向き姿勢の場合の測定力との差が大きくならずに済み、使用姿勢による測定力の変化を小さくでき、高い精度での測定も可能となる。
(2)上向き姿勢で使用する場合、図4にて、下向き姿勢の場合とは逆に、フック26が進行方向とは逆向きにスピンドルユニット14の自重を受けるので、スライダ25の方が、進行方向に遊びC2分だけ先行した状態で上昇する。すなわち、フック26のアーム部261が、スライダ25の溝34に直接押し上げられる状態で移動する。このように上向き姿勢では、スライダ25が直接スピンドルユニット14を押し上げるため、自重に逆らってスピンドルユニット14を確実に上昇させることができ、測定力の低下を防ぐことができる。
(3)移動部材および係止部材による係止構造をスライダ25およびフック26によって容易に構成でき、リニヤゲージ1のコンパクト化を図ることができる。また、スライダ25の溝34とフック26のアーム部261との係止部分に、スピンドルユニット14の軸方向に沿った隙間を設けるだけで、容易に遊びC1,C2を形成することができる。
(4)モータ31の駆動力がベルトドライブ27によってスライダ25に伝達されるので、上向き姿勢で測定子7Aが被測定物に当接した際に生じる衝撃は、ベルトドライブ27の弾性変形によって緩衝される。従って、より低い測定力を実現することができる。
(5)駆動制御手段40でモータ31をPWM方式にて駆動制御することにより、測定力を抑制することができる。この際、スライダ25とフック26との間に遊びC1,C2を形成したことで、被測定物との衝突が緩衝され、かつ、上下の姿勢の違いの影響を受けなくて済むようになり、従来のように、リニヤゲージ1の製品ごとの個体差(例えば、組立誤差や、ギアの遊びや、モータ特性などのばらつき)の影響を受けずに、デューティ比をオープンループ制御で設定するだけでより低い測定力を得ることができる。
(6)切換スイッチ44を用いて使用姿勢に応じたモータ駆動力を切り換える方式を採用したので、測定子7Aが当接した際の測定力を検出してフィードバックさせるループ制御を構成する場合と比べてコスト上昇を抑制することができる。
[本考案の変形例]
なお、本考案は前記実施形態に限定されるものではなく、本考案の目的を達成することができるものであれば、次のような変形形態でもよいものである。
例えば、前記実施形態では、スピンドルの移動範囲が100mm程度の場合を説明したが、これに限られるものではない。すなわち、本考案の変位センサの測定範囲は100mm程度の場合に限られるものではない。
また、前記実施形態では、下向き姿勢および上向き姿勢でのリニヤゲージの使用について説明したが、これに限らず、傾斜方向にスピンドル7を進退させるようにリニヤゲージの姿勢を設定した場合であってもよい。
また、前記実施形態では、モータ31の駆動によりベルトドライブ27を回動させ、このベルトドライブ27の回動につれてスケールホルダ9、スピンドル7を、その軸方向に移動、変位させることができるように構成されていたが、これに限らず、モータ31、ベルトドライブ27等を設けず、手動によるスピンドル7の駆動方式としてもよい。
また、リニヤゲージの場合を説明したが、例えば、ダイヤルゲージでも本考案の変位センサを適用できる。要は、スピンドルに連結されたスケールと、このスケールの変位量を検出する検出器とを備え、スピンドルの軸方向の変位量から被測定物の寸法などを測定する変位センサであれば適用できる。
本考案は、スピンドルに連結されたスケールと、このスケールの変位量を検出する検出器とを備え、スピンドルの軸方向の変位量から被測定物の寸法などを測定する変位センサに利用することができ、例えば、リニヤゲージやダイヤルゲージなどに利用することができる。
本考案の一実施形態に係る変位センサを示す縦断面図。 前記変位センサのスライダおよびフックを示す部分分解図。 前記変位センサの下向き姿勢における駆動機構の係止状態を示す図。 前記変位センサの上向き姿勢における駆動機構の係止状態を示す図。 (A),(B)は、前記実施系形態の駆動制御手段を示すブロック図。
符号の説明
1…変位センサ(リニアゲージ)
2…センサ本体
7…スピンドル
9…スケールホルダ
10…スケール
10A…目盛り面
15…検出器
25…スライダ(移動部材)
26…フック(係止部材)
27…ベルトドライブ(駆動伝達手段)
31…モータ
34…溝
40…駆動制御手段
44…切換スイッチ。

Claims (4)

  1. 変位量を示す目盛り面を有するとともにスピンドルに連結されたスケールと、センサ本体に固定され前記スケールの変位量を検出する検出器とを備え、前記スピンドルの軸方向の変位量から被測定物の寸法などを測定する変位センサであって、
    前記センサ本体に固定されたモータと、
    前記スピンドルの軸方向に沿って進退自在に設けられた移動部材と、
    前記モータの駆動力を前記移動部材に伝達する駆動伝達手段と、
    前記スピンドルに設けられて前記移動部材に係止される係止部材と、を備え、
    前記移動部材は、前記係止部材に対して前記進退方向に沿った遊びを有し、かつ、前記進退方向のいずれの方向に移動する場合にも、前記係止部材を係止する
    ことを特徴とする変位センサ。
  2. 請求項1に記載の変位センサにおいて、
    前記移動部材は、前記駆動伝達手段に設けられたスライダであり、
    前記係止部材は、前記スライダに形成された溝に係止されるフックである
    ことを特徴とする変位センサ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の変位センサにおいて、
    前記駆動伝達手段は、ベルトドライブであることを特徴とする変位センサ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の変位センサにおいて、
    前記モータをPWM方式で駆動制御する駆動制御手段を備え、
    前記駆動制御手段は、前記スピンドルを移動させる方向に応じてモータ駆動力を切換える切換スイッチを有することを特徴とする変位センサ。
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