JP3142153B2 - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

現像装置および画像形成装置

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JP3142153B2
JP3142153B2 JP03218423A JP21842391A JP3142153B2 JP 3142153 B2 JP3142153 B2 JP 3142153B2 JP 03218423 A JP03218423 A JP 03218423A JP 21842391 A JP21842391 A JP 21842391A JP 3142153 B2 JP3142153 B2 JP 3142153B2
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保 清水
博司 村崎
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    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/08Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G15/09Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer using magnetic brush
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光体に粉体現像剤を
接触させて静電潜像を可視像化する現像装置、およびこ
の現像装置を組み入れた複写機、プリンタなどの画像形
成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、現像装置として、外周部に複数の
磁極を有する磁石体とこの磁石体に外装したスリーブと
からなる現像ローラを有し、前記スリーブの外周部に保
持されている現像剤を感光体に接触させて静電潜像を顕
像化するものが提案されている。この現像装置は、図1
9,20に示すように、磁石体103を非回転状態に固
定し、その周囲を前記磁石体103に外装された円筒状
のスリーブ102が矢印a方向に回転する内極固定型現
像装置101a,101bと、図21に示すように、磁
石体103とスリーブ102が共に矢印a’方向に回転
する内極回転型現像装置101cとに大別される。
【0003】また、内極固定型現像装置は、図19に示
すように、スリーブ102と感光体100とが対向する
現像領域Qに対向して一つの磁極Nを配置し、この磁極
Nに保持されている現像剤だけを感光体100に接触さ
せた単極型現像装置101aと、図20に示すように、
現像領域Qの近傍の磁石体外周部に同一極性の2つの磁
極N,Nを隣接し、これらの磁極N,Nに保持
されている現像剤を共に感光体100に接触させた同極
型現像装置101bとに分けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
現像装置101a,101b,101cはそれぞれ以下
の問題点を有する。
【0005】(a)単極型現像装置101a 単極型現像装置101aにおける第1の問題点は、感光
体100に対向する磁極Nに拘束された現像剤106が
感光体100との離れ際で高密度であることから、図2
2に示すように、可視像化されたトナー像110におい
てその周縁部(エッジ部)111のトナー付着量が中央
部112のそれよりも多くなり、いわゆるエッジ効果が
強調され過ぎることである。前記エッジ効果は、感光体
100との離れ際の現像剤密度と密接に関係しており、
この部分の現像剤密度が高いほどエッジ効果が強くな
る。そのため、図23に示すように、エッジ効果の強調
されたトナー像110を紙などの記録媒体107に溶融
定着すると、エッジ部111のトナーが周囲に広がり、
近接するトナー像が接触して画質が低下する。特に、網
点画像にあっては、網点が潰れて画像品位が著しく悪化
する。また、図24に示すように、異なる色のトナー像
120a,120b,120cを重ねて画像を形成する
場合、エッジ部121と中央部122とで色調が異な
り、カラー画像の品位が低下する。
【0006】第2の問題点は、画像の前端又は後端のト
ナーが磁気ブラシに掻き取られて掠れ模様を生じるとい
うことである。前記後端掠れ模様は、現像スリーブの周
速が感光体の周速よりも速い場合に発生する。その発生
過程を、図26(a),(b),(c)を参照して説明
する。静電潜像画像部I(V=−300V)の現像
が終了した後、静電潜像非画像部I(V=−50
V)が現像領域Qに進行してくると、この静電潜像非画
像部Iに磁気ブラシが接触する。そして、前記非画像
部Iと接触する磁気ブラシ先端のキャリアCaでは、
感光体100の対向面にトナーToと逆極性の電荷(負
電荷)が現れる。これは、磁気ブラシでは、キャリアC
aに吸着しているトナーTo(正帯電)がスリーブ10
2に印加されている現像バイアス(V=−150V)
に引かれてスリーブ側(図において上方)に移動し、そ
の跡に電荷(負電荷)が残るからである。その結果、感
光体100に付着している画像後端部のトナーToが、
前記磁気ブラシ先端のキャリアCaと接触し、このキャ
リアCaの機械的接触力と電気的吸引力によって磁気ブ
ラシに掻き取られ、その掻き取り跡が掠れ模様として画
像上に現れる。前端掠れ模様も同様にして発生する。
【0007】第3の問題点は、低濃度画像の後に高濃度
画像が続く画像を現像する場合、低濃度画像後端部のト
ナーが掻き取られていわゆるリード部白抜けを生じると
いうことである。この現象も、現像スリーブの周速が感
光体の周速よりも速い場合に発生する。その発生過程
を、図27(a),(b),(c)を参照して説明す
る。低濃度画像静電潜像I(Vi1=−300V)の
後に高濃度画像静電潜像I(Vi2=−600V)が
続く場合、現像領域Qでは静電潜像I,Iが順に現
像される。このとき、高濃度画像の静電潜像Iを現像
してトナーToを失った磁気ブラシのキャリアCaが低
濃度画像静電潜像Iに付着しているトナーに追い付い
てこれに接触すると、磁気ブラシの掻き取り力と、トナ
ーを失った跡に残る電荷と感光体10に付着しているト
ナーとの間に生じる電気的吸引力とにより、低濃度画像
の静電潜像Iの後端部に付着しているトナーToが掻
き取られ、その掻き取り跡に画像の白抜けが発生する。
【0008】第4の問題点は、スリーブ外周面に微小ギ
ャップを保持して規制板104を対向させ、この規制板
104で現像領域Qに搬送する現像剤量を規制している
ものでは、前記規制板104とスリーブ102との間に
トナーの塊や紙粉などの異物が詰まると、この異物によ
って現像剤106が退けられ、画像上に白すじ状の画像
欠損部が現れることである。
【0009】第5の問題点は、現像によりトナーを失っ
たキャリアCaが、図25に示すように、静電潜像画像
部(−600Vの領域)と非画像部(−50Vの領域)
との境界部に生じる回り込み電界Eに捕獲されて、感光
体100に付着するということである。
【0010】(b)同極型現像装置101b 同極型現像装置101bでは、前記単極型現像装置10
1aと同様に、感光体100との離れ際の現像剤が高密
度であることから、エッジ効果が強調され過ぎる、画像
先端部又は後端部が掠れる、リード部白抜けを生じる、
キャリア付着を生じる、という問題点を有する。
【0011】しかし、本現像装置101bでは、図20
に示すように、感光体100との対向部にこれと接触す
る2つの磁気ブラシ106a,106bが形成され、現
像剤は第1の磁気ブラシ106aから第2の磁気ブラシ
106bに向かって飛翔し、このとき現像剤106はス
リーブ102の軸方向に撹乱される。つまり、現像剤は
3次元方向に撹乱される。したがって、規制部104の
先端に引っ掛った異物にトナーが退けられて出来た現像
剤不存在部は近傍の現像剤で消去され、規制部104の
先端に異物が詰まっても画像上に白すじ状の画像欠損部
が現れることはない。
【0012】(c)内極回転型現像装置101c 内極回転型現像装置101cでは、エッジ効果が強調さ
れ過ぎる、キャリア付着が前記内極固定型の現像装置に
比べて多い、という問題点を有する。ここで、エッジ効
果が強調されるのは、前記内極固定型現像装置101
a,101bの場合と同様の理由による。また、キャリ
ア付着が多いのは、内極回転型現像装置101cの場
合、現像剤106の穂が磁石体103と共に高速で回転
するため、キャリアに作用する遠心力が内極固定型現像
装置101a,101bに比べて大きく、また感光体1
00との離れ際の現像剤に対する磁気吸引力が磁極の通
過と共に周期的に変化するからである。
【0013】画像先端・後端の掠れ模様が生じない理由
を、図28(a),(b),(c)を参照して説明す
る。静電潜像画像部Iの現像が終了し、静電潜像非画
像部Iが現像領域に進行してくると、静電潜像非画像
部Iに接触する磁気ブラシではトナー(正荷電)がス
リーブ102の現像バイアスV(=−150V)に引
かれてスリーブ側に移動し、スリーブ102の感光体対
向面にトナーと逆極性の電荷(負電荷)が現れる。しか
し、キャリアCaは磁石体103の回転と共にスリーブ
側(図中上方)に移動するので、このキャリアCaと画
像部静電潜像Iに付着しているトナーToとの間に電
気的な吸引力が作用せず、また電気的に吸引されること
もなく、画像先端又は後端のトナーToが掻き取られて
画像上に掠れ模様が現れるということはない。
【0014】リード部白抜けが生じない理由を、図29
を参照して説明する。低濃度画像静電潜像I及び高濃
度画像静電潜像Iの現像でトナーを失ったキャリアC
aは、前述のように、スリーブ表面側に移動する。した
がって、トナーToを失ったキャリアCaが感光体10
0に付着しているトナーToに接触し、このトナーTo
を掻き取るということはない。それゆえ、画像上にリー
ド部白抜けが現れることはない。
【0015】規制部先端の異物詰まりによっても画像に
白すじが現れないのは、磁石体103の回転により現像
剤が3次元方向に撹乱され、異物によって現像剤が排除
された現像剤不存在部には近傍の現像剤が補充されて消
去されるからである。現像装置101a,101b,1
01cの問題点を表1にまとめて示した。
【0016】
【表1】 問題点 現像装置101a 現像装置101b 現像装置101c × × × × × ○ × × ○ × ○ ○ △ △ × ※1 :エッジ効果 :画像先端・後端の掠れ模様 :リード部白抜け :規制部の異物詰まりによる白抜け :キャリア付着 ※2 ×:問題なし △:やや問題あり ○:問題あり
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の現像装置および
画像形成装置は、前記問題点を解決するためになされた
もので、同極型現像装置に属し、非回転状態に固定され
た磁石体(3)、及び該磁石体(3)の周囲を移動する
とともにその外周にキャリアとトナーからなる現像剤
(D)を保持するスリーブ(2)からなる現像剤担持体
を備え、この現像剤(D)を感光体(10)に接触させ
て静電潜像を現像する現像装置において、前記磁石体
(3)の感光体対向部に同極性の2つの磁極(N1
2)を、現像剤が該2つの磁極(N1,N2)間のスリ
ーブ外周面上に連続的に保持されるように、隣接して設
け、該2つの磁極(N1,N2)のうちスリーブ回転方向
上流側に位置する磁極(N1)の磁力がスリーブ回転方
向下流側に位置する磁極(N2)の磁力よりも大きく、
かつ、前記2つの磁極(N1,N2)の中間部の磁力が前
記スリーブ回転方向上流側に位置する磁極(N1)の磁
力の60〜90%になるように設定し、前記スリーブ
(2)は前記現像剤(D)が前記感光体(10)と接触
する部分に前記感光体(10)と同方向に、かつ、該ス
リーブ(2)の周速が前記感光体(10)の周速よりも
速く移動するとともに、前記2つの磁極(N1,N2)の
うちスリーブ回転方向上流側に位置する磁極(N1)の
対向部から前記2つの磁極(N1,N2)の中間部に至る
領域に保持されている現像剤(D1,D12)が感光体
(10)に接触し、スリーブ回転方向下流側に位置する
磁極(N2)の対向部に保持されている現像剤(D2)が
感光体(10)と非接触となるように、前記現像剤担持
体を前記感光体(10)に対して配置したものである。
【0018】前記現像装置は、前記2つの磁極(N
)のうち、スリーブ回転方向下流側に位置する磁極
(N)に近接して磁性体(12)または前記磁極(N
)と異なる極性の磁界発生手段を設けたものであって
もよい。
【0019】画像形成装置は、感光体(10)の内側に
第2の磁石体(25)を設け、この第2の磁石体(2
5)における前記2つの磁極(S,S)と同一極性
の磁極(S’,S’)を、前記同極部(S1,S2)に対
向させてもよい。
【0020】また、感光体(32)とこれに押圧された
転写ローラ(38)との間に形成されるニップ部(5
0)に転写シート(40)を導入し、前記感光体(3
2)上に形成されたトナー像を前記転写シート(40)
に転写するローラ転写型のものであってもよい。
【0021】
【作用】前記現像装置および画像形成装置では、感光体
(10)とスリーブ(2)とが対向する領域で、磁極
(N)とこれと同極性の磁極(N2)との中間部にお
いて、前記2つの磁極(N,N)の磁界が反発し、
反発磁界(H)が形成されている。したがって、スリ
ーブ回転方向上流側磁極(N)の対向部に搬送されて
きた現像剤(D)は、該磁極(D)の磁力によって
強力に保持され、その下流側に反発磁界(H)が存在
することとも相俟って、磁極(N1)の対向部で高密度
状態の溜まりを形成し、ここで現像剤(D)は撹乱され
る。また、磁極(N)の対向部に保持された現像剤
は、順次上流側から送られて来る現像剤(D)に押さ
れ、スリーブ(2)の表面に保持されながら、つまり飛
翔することなく下流側に移動していく。ここで、磁極
(N1)と磁極(N2)の中間部では反発磁界(H)が
形成されているので、前記中間部を通過する現像剤(D
12)は低密度状態になっている。また、磁極(N
の対向部では、現像剤(D)は磁極(N2)に強力に
保持されている。しかし、磁極(N)の下流側には前
記反発磁界(H0)のように、現像剤の搬送を妨げるも
のはないので、現像剤が溜まりを形成することはない。
【0022】感光体(10)の静電潜像は、磁極
(N)および磁極(N)と磁極(N)の中間部に
保持されている現像剤(D)および(D12)と接触
して現像される。つまり、現像は、最も低密度の現像剤
との接触をもって終了する。
【0023】磁性体(12)または磁界発生手段を設け
た現像装置では、下流側の磁極対向部に移動した現像剤
(D)は、磁極(N)と磁性体(12)との間に形
成される磁界に捕獲され、落下、飛散することはない。
また、下流側磁極(N)に保持された現像剤(D
と感光体(10)との接触が断たれる。
【0024】感光体(10)の内側に磁石体(25)を
設けた画像形成装置では、2つの磁石体(3,25)に
よって形成される反発磁界によって、下流側の磁極(S
)に保持されている現像剤(D)と感光体(10)
との接触が断たれる。
【0025】ローラ転写の画像形成装置では、前記現像
装置によって感光体上にはエッジ効果の弱いトナー像が
作成されるので、転写時にトナー像が広がることがな
い。
【0026】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて説明する。図1は現像装置の現像部を示す。本現
像装置は同極型現像装置に属し、現像ローラ1におい
て、スリーブ2に内蔵されている磁石体3には、感光体
10との対向部に同一極性の2つの磁極N,Nを隣
接配置して同極部Nが設けてあり、磁極N,N
対向部に磁界H,Hが形成され、これらの間に反発
磁界Hが形成されている。磁石体外周部のその他の領
域にも磁極が形成されており、これら磁極は原則として
N極とS極が交互に位置するように配置してあり、前記
磁極Nの上流側に磁極S、磁極Nの下流側に磁極
が設けてある。
【0027】前記磁極NとNの間隔は、これら磁極
,Nの磁力分布が、図2に示すように、磁極
,Nの中間部で谷が形成され、かつ落ち込み部
(谷の部分)Pdの磁力Mdがピーク部(山の部分)P
uの磁力Muの60〜90%になるように設定されてい
る。
【0028】前記現像装置では、トナーとキャリアとか
らなる二成分系の現像剤が現像ローラ1に供給される。
現像ローラ1に供給された現像剤は、磁石体3の磁力に
よってスリーブ外周面に保持される。また、現像剤は矢
印a方向に回転するスリーブ2と共に同方向に搬送さ
れ、規制板4で規制される。規制板4の先端を通過した
現像剤は、磁極N,Nが対向する感光体10とスリ
ーブ2の近接領域を通過していく。
【0029】ここで、磁極Nと磁極Sとの間に磁界
が形成され、また、磁極Nと磁極Sとの間に磁
界Hが形成され、磁極NとNの中間部で前記2つ
の磁界H,Hが反発し、反発磁界Hが形成されて
いる。したがって、図3に示すように、磁極Nの対向
部に搬送された現像剤Dは磁極Nの磁力によって磁
気ブラシ状態で強力に保持されると共に、前記磁界H
に沿って進行方向(矢印a方向)とは逆の方向に傾斜す
る。このため、磁極Nに拘束された現像剤Dは溜ま
りを形成し、この溜まりの中で3次元方向に撹乱され
る。
【0030】次に、磁極Nに保持されている現像剤D
は、上流側から搬送されてくる現像剤Dに押され、磁
極Nに保持できなくなったものから順次磁極Nに移
動する。ここで、前述のように、磁極NとNの中間
部における落ち込み部Pdの磁力Mdは、ピーク部Pu
の磁力Muの60〜90%に設定されているので、前記
中間部に位置するスリーブ上においても現像剤D12
磁気ブラシ状態で保持される。すなわち、現像剤Dは、
飛翔することなく磁極Nの対向部から磁極Nの対向
部に移動する。ただし、前記中間部では磁界が反発して
いるので現像剤D12の密度は極めて低く、現像スリー
ブ表面が現像剤D12を介して目視観察できる程度であ
る。
【0031】次に、中間部を通過した現像剤は、磁極N
の磁力によってスリーブ外周に強く保持される。しか
し、磁極Nの下流側にはこれと同極性の磁極が存在し
ないこともあって、磁極Nに保持された現像剤D
溜まりを形成することなく磁極Sに向かってスムーズ
に下流側に搬送されていく。したがって、磁極Nの磁
力に保持された現像剤Dは、中間部における現像剤D
12よりも高密度で、磁極Nに保持される現像剤D
よりも低密度、すなわち中密度である。
【0032】以上のようにして搬送される現像剤に対し
て、感光体10は磁極Nに保持される現像剤Dと中
間部に保持される現像剤D12と接触し、電源5よりス
リーブ2に印加されているバイアスVと感光体10の
外周面に形成されている静電潜像の電圧との電位差に基
づいて、前記静電潜像にトナーが付着して現像が行われ
る。すなわち、感光体上の静電潜像は、低密度現像剤D
12との接触をもって現像を終了し、下流側磁極N
保持された中密度の現像剤Dと接触することはない。
【0033】そのため、静電潜像のエッジ部に付着する
トナー量がこれに囲まれた中央領域のトナー付着量より
も極めて多くなるということはない。したがって、図4
に示すように、トナー付着量の均一なエッジ効果の弱い
フラットなトナー像6が得られ、図5に示すように、異
なる色のトナー像6a,6b,6cを重ねても、全体の
色調を均一に保つことができる。
【0034】また、前記現像装置では、画像部の前方に
トナーカブリを生じることもない。すなわち、図6
(a),(b),(c)に示すように、飛翔する現像剤
が感光体10に衝突すると、その衝撃によって静電潜像
画像部Iに付着しているトナーToが弾き出され、こ
の弾き出されたトナーToが静電潜像非画像部Iに付
着してトナーカブリを生じる。しかし、前記現像装置で
は、現像剤は飛翔することなく常にスリーブ2の外周に
保持されているので、現像剤の飛翔に伴うトナーカブリ
の発生はない。
【0035】同じく、トナー飛散、それに伴う機内汚染
の発生もない。すなわち、飛翔した現像剤が再びスリー
ブへ回収される際、回収時の衝撃によって多量のトナー
が現像剤穂から飛散し、トナーカブリや、機内汚染の原
因となる。しかし、前記現像装置では、現像剤は常にス
リーブ2の外周に保持されているので、現像剤の飛翔に
伴うトナーカブリ、機内汚染の発生はない。
【0036】また、図1に示すように、磁極Nの対向
部では、磁界Hの磁力線が上流側の磁極Sに向かっ
て形成されているので、この磁界Hに沿って磁気ブラ
シが形成され、磁気ブラシ先端側の現像剤は磁極S
向かう搬送方向と逆方向の力を受ける。そのため、図7
(a),(b),(c)に示すように、静電潜像非画像
部Iに接触する磁気ブラシでは、キャリアに拘束され
ているトナーが現像バイアスV(−150V)によっ
て電気的に吸引されてスリーブ側に移動し、キャリアC
aの感光体対向部にはトナーと逆極性の電荷が現れる
が、前述のように磁気ブラシは搬送方向と逆方向の力を
受けるので、磁気ブラシ先端のキャリアはスリーブ側
(図中上方)に移動する。したがって、キャリアのトナ
ーに対する電気的な掻き取り力が弱く、画像先端部およ
び後端部に掠れ模様が生じることはない。同様の理由か
ら、図8(a),(b),(c)に示すように、低濃度
画像静電潜像Iの後ろに高濃度画像静電潜像Iが続
く場合でも、低濃度画像後端部のトナーが磁気ブラシに
掻き取られてリード部白抜けを生じるということもな
い。
【0037】さらに、磁極Nに保持された現像剤は3
次元方向に撹乱されるので、たとえ規制板4とスリーブ
2との間に異物が詰まっても、異物に退けられた現像剤
の不存在部分に現像剤が供給され、白すじなどの画像欠
損部の無い画像が得られる。
【0038】さらにまた、感光体10から離れ際の現像
剤は密度が低いことから、トナーを失ったキャリアが静
電潜像周縁部における回り込み電界に捕獲されて感光体
10に付着することも少なく、感光体10へのキャリア
付着が減少する。
【0039】現像装置の同極部における磁極N,N
の磁力、位置関係等を変え、それぞれの場合について地
肌かぶり等の有無を観察した。結果を表2に示す。表2
中、〜はそれぞれ観察項目を示し、:地肌かぶ
り、:エッジ効果、:リード部白抜け、:白す
じ、である。また、○は良好(問題のない程度)、△は
実用上支障ない程度、×は実用上支障あり、を意味す
る。また、ここで使用したスリーブの外径は24.5m
m、スリーブの周速度は38cm/sec、感光体の周
速度は25cm/secであった。
【表2】 実験 Mu(G) Md(G) Md/Mu 1 1,000 1,000 1.0 ○ × × × 2 1,200 1,080 0.9 ○ △ △ △ 3 1,160 920 0.79 ○ ○ ○ ○ 4 1,200 830 0.69 △ ○ ○ ○ 5 1,580 780 0.49 × ○ ○ ○
【0040】この表2に示すように、 (a)Md/Mu=1.0の場合、:エッジ効果、
:リード部白抜け、:白すじの項目において支障を
生じた。 (b)Md/Mu=0.69〜0.9の場合、すべての
項目が実用上支障の無い状態であった。 (c)Md/Mu=0.49の場合、:地肌かぶりの
点で支障を生じた。
【0041】したがって、Md/Muがほぼ0.6〜
0.9の範囲であれば、同極部の中間にも現像剤が保持
され、この中間に保持された現像剤によって現像が最終
的に行われ、地肌かぶり、エッジ効果、リード部白抜
け、白すじの無い良質な画像が得られることが理解でき
る。
【0042】現像装置では、図9に示すように、現像ロ
ーラ1の下部ケーシング11を感光体10と現像ローラ
1の対向部近傍まで延設してその先端部に磁性体12を
設けるとともに、磁極Nをケーシング11の内側に配
置してもよい。この場合、磁極N1から磁極N2の対向部
に移動する現像剤は、前記磁性体12と磁極N2との間
に形成される磁界に捕獲されるので、現像剤が現像装置
から落下したり、感光体12に付着したりすることがな
く、カブリ等の汚れの無い画像が得られると共に、機械
の内部を清潔に維持することができる。
【0043】現像装置は、現像ローラが1つだけのもの
に限らず、複数の現像ローラを有するものであってもよ
く、例えば、図10に示すように、前記現像ローラ1と
同様の現像ローラ13,14を感光体10の側部に複数
配置し、これら現像ローラ13,14で静電潜像を2回
に亘って現像するようにしてもよい。このようにすれ
ば、高速の複写機においても、エッジ効果の弱いフラッ
トな画像を得ることができる。
【0044】また、現像装置は、図11に示すように、
前記現像ローラ1と同一の現像ローラ15と、単極型の
現像ローラ16とを有し、これら2つの現像ローラ1
5,16を同時に駆動して、第1の現像ローラ15でエ
ッジ効果の弱い画像を形成し、第2の現像ローラ16で
エッジ効果の効いた画像を形成するようにしてもよい。
この場合、ソリッド画像とライン画像を、これらの特徴
を維持した状態で再現することができる。なお、図12
に示すように、現像ローラ15と16は、その配置順序
を逆にしてもよい。
【0045】画像形成装置は、複数の現像装置を有する
ものであってもよい。例えば、図13に示すように、感
光体10の移動方向に沿って、それぞれがイエロー、マ
ゼンタ、シアン、ブラックのトナーを含む4台の現像装
置17Y,17M,17C,17BKを配置するととも
に、第1から第3番目の現像装置17Y,17M,17
Cに前記実施例の現像ローラ1を採用し、第4番目の現
像装置17BKに従来の現像ローラ101aを採用する
ようにしてもよい。この場合、第1から第3番目の現像
装置17Y,17M,17Cによって作成されるカラー
画像はエッジ効果の弱いものとなる。したがって、これ
らの三色を重ね合わせてもエッジ部を含むすべての領域
の画像が同一の色調で再現される。また、第4番目の現
像装置17BKによってブラックの画像だけがエッジ効
果の効いたものとなる。なお、ブラックの画像だけエッ
ジ効果を効かせるようにしたのは、一般にブラックの画
像には線画像が多いからである。ただし、必要に応じ
て、第4番目の現像装置17BKも他の現像装置17
Y,17M,17Cと同様に前記実施例の現像ローラを
採用してもよい。
【0046】また、図14に示すように、第4番目の現
像装置17BKについては、感光体10の対向部に同極
性の磁極を隣接するように配置し、両磁極に保持された
現像剤を共に感光体に接触させるようにしてもよい。こ
の場合、現像剤と感光体との離れ際の現像剤密度が高い
ので、本現像装置によって顕像化されるブラックの画像
はエッジ効果の効いたものとなる。また、感光体上のト
ナーに対する現像剤の掻取力が弱いので、図示していな
いが、感光体10から一度中間転写体または記録紙に転
写してから次の色を現像する方式以外に、感光体10の
上に順次トナー像を重ね合わせることも可能である。
【0047】さらに、感光体の側部に複数の現像ローラ
を配置した画像形成装置にあっては、例えば図15に示
すようにしてもよい。すなわち、感光体10の移動方向
に対して下流側に位置する現像ローラ1bに、前記現像
ローラ1と同様に感光体対向部に同一極性の磁極(S
極)を隣接した形式のものを使用し、感光体10の内部
に磁石25を設け、前記磁極(S極)に同一極性の磁極
(S極)を対向させるようにしてもよい。なお、上流側
の現像ローラ1aは単極固定型としてあるので、該現像
ローラ1aによって作成されるトナー像はエッジ効果の
効いた画像となる。一方、下流側の現像ローラ1bでは
エッジ効果の弱いトナー像が得れらる。したがって、本
画像形成装置では、ソリッド画像とライン画像をそれぞ
れの特徴を生かした状態で再現することができる。
【0048】図16は本発明をローラ転写型のプリンタ
に適用した例を示す。このプリンタ31では、感光体3
2が矢印方向に回転し、その外周感光体層が帯電器33
で600〜800Vに帯電される。レーザ光学ヘッド3
4は画像情報に応じてレーザ光35を発射し、これを感
光体32の帯電領域に照射して静電潜像を形成する。現
像装置36はトナーとキャリアとからなる二成分系の現
像剤を備え、前記静電潜像に荷電トナーを供給してトナ
ー像を形成する。転写ベルト37は電気絶縁材からな
り、転写ローラ38と従動ローラ39に巻回されてい
る。転写ローラ38は、芯金に導電性発泡材を外装し、
該導電性発泡材の表面を導電性フィルムで被覆したもの
で、電気抵抗値が10〜1010Ω・cmとしてあ
る。また、転写ローラ38は800〜1,500Vの電
圧が印加され、図示しないスプリングで転写ベルト37
を介して感光体32に押圧されている。
【0049】そして、転写ベルト37は、転写ローラ3
8の駆動により、感光体32の回転方向と逆方向に回転
し、感光体32と転写ベルト37との接触部では、両者
は互いに同一の方向に移動する。転写シート40はカー
トリッジ41に収容されており、カートリッジ41から
点線に沿って給紙され、タイミングローラ42により、
前記トナー像に同期して感光体32と転写ローラ38と
の圧接部(以下、「ニップ部」という。)50におい
て、転写ベルト37と感光体32との間に導入され、こ
こで感光体32上のトナー像が転写シート40に押圧・
転写される。このとき、ニップ部50において、感光体
32と転写ベルト37は同一方向に同一速度で移動する
ので、感光体32のトナー像が転写ずれを生じることな
く転写シート40に転写される。
【0050】転写シート40に転写されることなく感光
体32に残存するトナーは、感光体32と接触しながら
回転するファーブラシ43で掻き取られる。ファーブラ
シ43に掻き取られたトナーは回収ローラ44で補獲さ
れ、容器45に回収される。また、感光体32上の残留
電荷はイレース光46で消去されて次回の作像に備え
る。
【0051】一方、トナー像が転写された転写シート4
0は、転写ベルト37との電気的吸引力によって保持さ
れながら定着装置47に搬送され、ここでトナー像が溶
融定着されたのち、フェイスアップトレー48又はフェ
イスダウントレー49のいずれかに排出される。
【0052】次に、現像装置36の現像部の構成につい
て図17を参照して説明する。現像装置36の現像部に
は、現像ローラ51が配置されている。この現像ローラ
51は、回転駆動する円筒状のスリーブ52と、その内
側に固定状態に配置された磁石体53とで構成され、前
記スリーブ52の外周面に規制板54が対向させてあ
る。
【0053】ここで、スリーブ52には電源55でバイ
アスVが印加されており、このバイアスVの値は、
正規現像のときは100〜150V、反転現像のときは
550〜750Vに設定される。また、スリーブ52と
感光体32との間隔(以下、「現像ギャップ」とい
う。)Dは0.7mm、スリーブ52と規制板54と
の間隔(以下、規制ギャップ」という。)Dは0.5
mmに設定されている。
【0054】磁石体53は、外周部に、スリーブ中心軸
と同方向に延在する複数の磁極S,N,N
,N,Sがこの順序で回転方向に着磁してあ
る。また、同極性の磁極NとNは、それらの回転角
が30°に設定され、これら磁極Nと磁極Nが感光
体32に対向させてある。さらに、磁極N,Nの強
さはスリーブ外周面上で800〜1,200ガウスとな
るように設定され、磁極Nと磁極Nとの間の磁力落
ち込み量は、磁極N,Nのうち磁力の大きい方の約
60〜90%となるように設定してある。
【0055】前記構成において、トナーとキャリアは図
示しない撹拌装置で混合され、トナーとキャリアがそれ
ぞれ逆の極性に帯電された状態で現像ローラ51に供給
される。なお、キャリアは、バインダキャリア、フェラ
イトキャリア、鉄粉キャリア、あるいはそれらにオーバ
ーコートしたもののいずれでもよい。
【0056】現像ローラ52に供給された現像剤は、磁
石体53の磁極Sに吸引されてスリーブ52の外周面
に保持される。また、スリーブ52に保持された現像剤
は、スリーブ52の回転と共に矢印方向に搬送され、規
制板54で搬送量が規制される。規制板54の先端を通
過した現像剤は磁極Nの対向部に搬送される。
【0057】ここで、磁極NとNは同極性であるか
ら、磁極Nの磁力線は磁極Sに収束し、磁極N
磁力線は磁極Sに収束している。したがって、磁極N
の対向部に搬送された現像剤は、磁極Nと磁極S
との間に形成される磁界と磁極NとNの反発磁界に
より拘束されて現像剤溜まり56を形成する。
【0058】現像剤溜まり56の現像剤は、上流側から
搬送されてくる現像剤に押され、磁気ブラシ状態で飛翔
することなくスリーブ52に保持された状態で磁極N2
の対向部に移動していく。また、磁極Nに保持された
現像剤は、スリーブ52の回転とともに矢印方向に搬送
され、磁極S,N,Sの対向部を通過し、磁極S
とこれと同極性の磁極Sとの間で磁石体53の磁気
拘束力から解放されスリーブ52から落下する。
【0059】一方、感光体32の表面に形成された静電
潜像は、前記磁極N1に保持された現像剤溜まり56の
現像剤と、磁極N1と磁極N2との中間部に保持された現
像剤57と接触して可視像化される。ここで、前述のよ
うに、磁極N1に保持された現像剤56は高密度、磁極
1と磁極N2の中間に保持された現像剤57は低密度、
磁極N2に保持された現像剤58は中密度である。
【0060】したがって、可視像化されたトナー像はエ
ッジ効果が弱く、フラットな画像である。そのため、ニ
ップ部50において、感光体32上のトナーはほぼ完全
に転写シート50に転写され、転写後の感光体32に残
るトナー量が極めて僅かとなる。また、当然のことなが
ら、地肌カブリ、画像先端・後端掠れ、リード部白抜
け、規制部材による白抜け、キャリア付着も無い。
【0061】前記プリンタは二成分系の現像剤を使用す
るものであったが、一成分の磁性トナーだけでなる現像
剤を使用するものであってもよい。この場合、磁極
,Nの磁力は、スリーブ外周面上で700〜1,
300ガウスとする。また、現像ギャップDは0.2
5〜0.3mm、規制ギャップDは0.15〜0.2
mmとする。
【0062】本発明にかかる現像装置に使用するスリー
ブの外周面は、図18に示すように、軸方向の凹溝20
1(深さ5〜500μm)を等間隔に形成するか、また
は、ブラスト処理等によって同程度の微小凹凸を形成し
たものであることが望ましい。その理由は、スリーブ外
周面が鏡面の場合、上流側の磁極N1に保持された現像
剤がスリップし易く、そのために、磁極N1と磁極N2
の中間部に搬送されない事態が生じたり、また、現像剤
が飛翔しない条件に磁力を設定することが非常に難しい
が、表面を粗くすれば、現像剤に対するスリーブの摩擦
力が大きくなり、現像剤搬送力が向上して、磁極中間部
への現像剤の搬送や、磁力設定が容易になるからであ
る。
【0063】また、スリーブに印加するバイアスV
Bは、直流に交流を重畳したものが望ましい。これは、
交流を重畳することによって、現像剤に振動が加わり、
感光体に対するトナー供給能力が向上し、十分な画像濃
度の確保が容易になるからである。ただし、交流は、周
波数が0.5KHZ〜5KHZ、電圧(ピークツーピー
ク)/現像ギャップ(感光体とスリーブとの間隔)が1
〜10KV/mmであることが望ましい。この範囲が適
当なのは、周波数が0.5KHZ以下のときは画像上に
縞模様が発生し、5KHZ以上のときは前記濃度向上の
効果が得られなくなるからで、電圧/現像ギャップが1
KV/mm以下のときは前記濃度向上の効果が得られ
ず、10KV/mm以上のときは感光体とスリーブとの
間でリークが発生するからである。
【0064】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る同極型現像装置およびこの現像装置を有する画像形
成装置では、同極部における二つの磁極の中間部に対向
する領域にも現像剤を保持し、該中間部の低密度現像剤
との接触をもって現像を終了するようにしている。
【0065】したがって、静電潜像のエッジ部だけに多
くのトナーが付着することがなく、エッジ効果の弱い画
像を得ることができる。そのため、網点画像の原稿を現
像しても個々の網点が正確に再現されるし、複数のカラ
ー像を重ねて画像を形成する画像形成方法にあっても全
体に均一濃度の画像を得ることができる。
【0066】また、上流側磁極の対向部では、この磁極
から発生している磁力線はさらに上流側の磁極に向かっ
て形成されているので、磁気ブラシの先端が寝た状態に
なるとともに、上流側の磁極へ逆流するような力を受け
るため、ほぼ直線状に伸びた従来の現像装置の磁気ブラ
シに比べてトナー掻き取り効果が弱い。そのため、画像
先端部におけるはけ筋や後端部分における掠れが減少
し、輪郭のはっきりした画像が得られるとともに、リー
ド部白抜けも防止できる。
【0067】さらに、磁極の対向部に形成される磁気ブ
ラシ現像剤は3次元方向に撹乱されるので、たとえ規制
板とスリーブとの間に異物の詰まっていても、異物に対
応した現像剤の不存在部分が消去され、白すじの無い画
像が得られる。
【0068】さらにまた、感光体に接触する現像剤の密
度が低いことから、キャリアが静電潜像周縁部における
回り込み電界により感光体に付着する確率が極めて低
く、感光体へのキャリア付着が減少する。
【0069】すなわち、本発明にかかる現像装置は、従
来の現像装置に比べて、(イ)エッジ効果が強調されず
均一濃度の画像を得ることができる、(ロ)画像先端部
および後端部に掠れ模様の無い画像が得られる、(ハ)
規制部先端に異物が詰まっても画像上に白筋が現れるこ
とがない、(ニ)地肌かぶりやキャリア付着の問題を生
じることがない、などの種々の利点を有する。
【0070】また、下流側の磁極に近接して磁性体を設
けたものでは、上流側の磁極対向部から搬送されてくる
現像剤が前記磁極と磁性体との間に形成される磁界に確
実に捕獲され、下流側磁極に保持される現像剤と感光体
との接触が確実に防止される。加えて、現像剤の落下が
防止されるので、画像形成装置の内部を清潔に維持する
ことができる。
【0071】さらに、感光体の内側に第2の磁石体を配
置したものでも、下流側の磁極に保持された現像剤と感
光体との接触、および現像剤の落下飛散を確実に防止す
ることができる。
【0072】さらにまた、前記現像装置を組み込んだロ
ーラ転写型の画像形成装置では、可視像化されたトナー
像はエッジ効果が弱くフラットな画像であるから、ニッ
プ部において、感光体上のトナーがほぼ完全に転写シー
トに転写され、転写後の感光体に残るトナー量が極めて
僅かとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 現像装置の部分断面図である。
【図2】 同極部の磁力分布図である。
【図3】 現像部における現像剤の状態を示す説明図で
ある。
【図4】 トナーの付着状態を示す断面図である。
【図5】 トナーを重ねた付着状態を示す断面図であ
る。
【図6】 現像剤の飛翔に伴うトナー飛散の説明図であ
る。
【図7】 現像部における現像剤の状態を示す説明図で
ある。
【図8】 現像部における現像剤の状態を示す説明図で
ある。
【図9】 磁性体を有する現像装置の部分断面図であ
る。
【図10】 現像装置の部分断面図である。
【図11】 現像装置の部分断面図である。
【図12】 現像装置の部分断面図である。
【図13】 画像形成装置の部分断面図である。
【図14】 画像形成装置の部分断面図である。
【図15】 画像形成装置の部分断面図である。
【図16】 プリンタの断面図である。
【図17】 プリンタの部分断面図である。
【図18】 スリーブの部分正面図である。
【図19】 単極型現像装置の部分断面図である。
【図20】 同極型現像装置の部分断面図である。
【図21】 内極回転型現像装置の部分断面図である。
【図22】 エッジ効果の強いトナー像の断面図であ
る。
【図23】 定着トナー像の断面図である。
【図24】 定着トナー像の断面図である。
【図25】 画像境界部における磁界の存在状態を示す
図である。
【図26】 画像前端・後端の掠れ模様の発生を説明す
る図である。
【図27】 リード部白抜けの発生を説明する図であ
る。
【図28】 内極固定型現像装置の現像部における現像
剤の状態を説明する図である。
【図29】 内極固定型現像装置の現像部における現像
剤の状態を説明する図である。
【符号の説明】
1…現像ローラ、2…スリーブ、3…磁石体、4…規制
板、10…感光体、N…同極部、N,N…磁極、
,D,D12…現像剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村崎 博司 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (72)発明者 松浦 昌彦 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (72)発明者 三河 進 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (56)参考文献 特開 平2−19875(JP,A) 特開 昭63−4281(JP,A) 特開 昭63−21682(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非回転状態に固定された磁石体、及び該
    磁石体の周囲を移動するとともにその外周にキャリアと
    トナーからなる現像剤を保持するスリーブからなる現像
    剤担持体を備え、この現像剤を感光体に接触させて静電
    潜像を現像する現像装置において、 前記磁石体の感光体対向部に同極性の2つの磁極を、現
    像剤が該2つの磁極間のスリーブ外周面上に連続的に保
    持されるように、隣接して設け、該2つの磁極のうちス
    リーブ回転方向上流側に位置する磁極の磁力がスリーブ
    回転方向下流側に位置する磁極の磁力よりも大きく、か
    つ、前記2つの磁極の中間部の磁力が前記スリーブ回転
    方向上流側に位置する磁極の磁力の60〜90%になる
    ように設定し、 前記スリーブは前記現像剤が前記感光体と接触する部分
    に前記感光体と同方向に、かつ、該スリーブの周速が前
    記感光体の周速よりも速く移動するとともに、 前記2つの磁極のうちスリーブ回転方向上流側に位置す
    る磁極の対向部から前記2つの磁極の中間部に至る領域
    に保持されている現像剤が感光体に接触し、 スリーブ回転方向下流側に位置する磁極の対向部に保持
    されている現像剤が感光体と非接触となるように、 前記現像剤担持体を前記感光体に対して配置したことを
    特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記2つの磁極のうち、スリーブ回転方
    向下流側に位置する磁極に近接して磁性体または前記磁
    極と異なる極性の磁界発生手段を設けたことを特徴とす
    る請求項1の現像装置。
  3. 【請求項3】 非回転状態に固定された磁石体、及び該
    磁石体の周囲を移動するとともにその外周にキャリアと
    トナーからなる現像剤を保持するスリーブからなる現像
    剤担持体を有し、この現像剤を感光体に接触させて静電
    潜像を現像する現像装置を備えた画像形成装置におい
    て、 前記磁石体の感光体対向部に同極性の2つの磁極を、現
    像剤が該2つの磁極間のスリーブ外周面上に連続的に保
    持されるように、隣接して設け、該2つの磁極のうちス
    リーブ回転方向上流側に位置する磁極の磁力がスリーブ
    回転方向下流側に位置する磁極の磁力よりも大きく、か
    つ、前記2つの磁極の中間部の磁力が前記スリーブ回転
    方向上流側に位置する磁極の磁力の60〜90%になる
    ように設定し、 前記スリーブは前記現像剤が前記感光体と接触する部分
    に前記感光体と同方向に、かつ、該スリーブの周速が前
    記感光体の周速よりも速く移動するとともに、 前記2つの磁極のうちスリーブ回転方向上流側に位置す
    る磁極の対向部から前記2つの磁極の中間部に至る領域
    に保持されている現像剤が感光体に接触し、 スリーブ回転方向下流側に位置する磁極の対向部に保持
    されている現像剤が感光体と非接触となるように、 前記現像剤担持体を前記感光体に対して配置したことを
    特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記感光体の内側に第2の磁石体を設
    け、この第2の磁石体における前記2つの磁極と同一極
    性の磁極を、前記同極部に対向させたことを特徴とする
    請求項3の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記画像形成装置が、感光体とこれに押
    圧された転写ローラとの間に形成されるニップ部に転写
    シートを導入し、前記感光体上に形成されたトナー像を
    前記転写シートに転写するものであることを特徴とする
    請求項4の画像形成装置。
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