JP3116434B2 - 易開封性キャップおよびその製造方法 - Google Patents
易開封性キャップおよびその製造方法Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ジュース、その他の飲
料品や、デザート類等の食品類や、その他の内容物を充
填する容器のキャップに用いられるもので、気体透過防
止層を有する積層体からなる易開封性キャップに関する
ものである。
料品や、デザート類等の食品類や、その他の内容物を充
填する容器のキャップに用いられるもので、気体透過防
止層を有する積層体からなる易開封性キャップに関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術】従来は気体透過防止性を持たせたキャッ
プとしては、高分子樹脂組成物で成形したキャップの裏
面に、気体非透過性の材質として、例えばアルミニウム
箔等を有する積層フィルムを貼付けるのみによるとか、
もしくは気体非透過性の材質を有する積層フィルムを射
出成形金型内に挿入して射出成形と同時に設けるのみに
よる、等から得られていた。また、成形と同時にキャッ
プ本体にハーフカット部をもたせることにより、プルオ
ープン開封機能を付与したものが、気体非透過性を有し
た易開封性キャップとしてあった。
プとしては、高分子樹脂組成物で成形したキャップの裏
面に、気体非透過性の材質として、例えばアルミニウム
箔等を有する積層フィルムを貼付けるのみによるとか、
もしくは気体非透過性の材質を有する積層フィルムを射
出成形金型内に挿入して射出成形と同時に設けるのみに
よる、等から得られていた。また、成形と同時にキャッ
プ本体にハーフカット部をもたせることにより、プルオ
ープン開封機能を付与したものが、気体非透過性を有し
た易開封性キャップとしてあった。
【０００３】しかしながら、この様なプラスチック製キ
ャップでは、使用する場合に、容器に内容物を充填し、
キャップを嵌合接着させた後、流通後に消費者の側にお
いて開封する際、開封に要する力が大きい、また開封部
が伸びて開けにくい等の問題、或いは使用後にゴミ焼却
をする際に燃焼発熱量が高い、非燃焼部分が発生する等
の問題があった。
ャップでは、使用する場合に、容器に内容物を充填し、
キャップを嵌合接着させた後、流通後に消費者の側にお
いて開封する際、開封に要する力が大きい、また開封部
が伸びて開けにくい等の問題、或いは使用後にゴミ焼却
をする際に燃焼発熱量が高い、非燃焼部分が発生する等
の問題があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況を鑑みてなされたものであり、キャップの開封に際
して、消費者が小さい力でも開封でき、開封部が伸びた
りしないという易開封性能を向上させること。一方で
は、使用後のゴミ焼却の際の燃焼発熱量を低く抑え、ま
た非燃焼部分も発生させないといった、ゴミ処理への便
利さを向上させること。
状況を鑑みてなされたものであり、キャップの開封に際
して、消費者が小さい力でも開封でき、開封部が伸びた
りしないという易開封性能を向上させること。一方で
は、使用後のゴミ焼却の際の燃焼発熱量を低く抑え、ま
た非燃焼部分も発生させないといった、ゴミ処理への便
利さを向上させること。
【０００５】さらには、このような特徴を合わせ持つ易
開封性キャップを製造する際に、キャップ本体以外のパ
ーツ、例えば容器取付け用壁面、フランジ部、ならびに
開封用タブ等、そして易開封性の向上の為のハーフカッ
ト類の加工を、高能率で施せる製造方法を提供すること
を目的とする。
開封性キャップを製造する際に、キャップ本体以外のパ
ーツ、例えば容器取付け用壁面、フランジ部、ならびに
開封用タブ等、そして易開封性の向上の為のハーフカッ
ト類の加工を、高能率で施せる製造方法を提供すること
を目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が提供する手段は、以下のようになる。すなわ
ち、気体透過防止性を有する積層体からなる易開封性キ
ャップにおいて、熱可塑性樹脂からなる、容器取付け用
壁面、フランジ部、ならびに開封用タブが設けてあり、
キャップ本体は少なくとも、主原料がパルプからなる層
と、気体透過防止層とを有する積層体である易開封性キ
ャップを提供する。
に本発明が提供する手段は、以下のようになる。すなわ
ち、気体透過防止性を有する積層体からなる易開封性キ
ャップにおいて、熱可塑性樹脂からなる、容器取付け用
壁面、フランジ部、ならびに開封用タブが設けてあり、
キャップ本体は少なくとも、主原料がパルプからなる層
と、気体透過防止層とを有する積層体である易開封性キ
ャップを提供する。
【０００７】前記キャップ本体のより好ましい構成は、
層構成が少なくとも４層以上の積層体であり、全体の厚
さが０．３ｍｍ以上、１．５ｍｍ以下であり、気体透過
防止層の厚みは、全体に対する厚み比で、金属または無
機物の薄膜の場合は、０．１％以下で、気体透過の著し
く低い熱可塑性樹脂フィルムの場合は、３．０％以上を
占めるように構成し、またパルプからなる層は重量比で
６０％以上を占めるものである。
層構成が少なくとも４層以上の積層体であり、全体の厚
さが０．３ｍｍ以上、１．５ｍｍ以下であり、気体透過
防止層の厚みは、全体に対する厚み比で、金属または無
機物の薄膜の場合は、０．１％以下で、気体透過の著し
く低い熱可塑性樹脂フィルムの場合は、３．０％以上を
占めるように構成し、またパルプからなる層は重量比で
６０％以上を占めるものである。
【０００８】前記易開封性キャップの製造方法として
は、前記キャップ本体を射出成形用の金型内に挿入し、
容器取付け用壁面、フランジ部、ならびに開封用タブ
を、射出成形により、成形と同時に該キャップ本体へ取
付ける製造方法である。
は、前記キャップ本体を射出成形用の金型内に挿入し、
容器取付け用壁面、フランジ部、ならびに開封用タブ
を、射出成形により、成形と同時に該キャップ本体へ取
付ける製造方法である。
【０００９】また前記キャップ本体をなす積層体へのハ
ーフカット加工が、前記射出成形の際に成形や取り付け
と一緒に、金型内で施されるという製造方法を用いる。
ーフカット加工が、前記射出成形の際に成形や取り付け
と一緒に、金型内で施されるという製造方法を用いる。
【００１０】あるいは容器取付け用壁面、フランジ部、
ならびに開封用タブが、その他の成形方法により、成形
と同時に前記積層体へ取付けられる製造方法によっても
本易開封性キャップを得られる。
ならびに開封用タブが、その他の成形方法により、成形
と同時に前記積層体へ取付けられる製造方法によっても
本易開封性キャップを得られる。
【００１１】またキャップ本体へのハーフカット加工
が、前記その他の成形方法により、成形と同時に前記積
層体へ取付けと一緒に施される製造方法によっても本易
開封性キャップを得られる。
が、前記その他の成形方法により、成形と同時に前記積
層体へ取付けと一緒に施される製造方法によっても本易
開封性キャップを得られる。
【００１２】このように、課題を解決するための手段の
なかで適切な値を示した理由は次に述べる。まずこの積
層体全体の厚みについては、製造プロセス中や消費者が
取り扱う際の機械的・熱的強度や取り扱い易さから、前
述のように厚さ０．３ｍｍ以上〜１．５ｍｍ以下が適切
である。
なかで適切な値を示した理由は次に述べる。まずこの積
層体全体の厚みについては、製造プロセス中や消費者が
取り扱う際の機械的・熱的強度や取り扱い易さから、前
述のように厚さ０．３ｍｍ以上〜１．５ｍｍ以下が適切
である。
【００１３】また気体透過防止層の厚みが全体に対して
占める厚み比については、気体透過を防止する目的か
ら、材質として気体透過率が著しく低い熱可塑性樹脂フ
ィルムを気体透過防止層として使用する場合には、前述
のように厚みが全体に対して３．０％以上を占め、一方
に同様に、材質としてアルミニウム等の金属やＳｉＯX
等の無機物を薄膜形成したものをこれに使用する場合に
は、０．１％以下を占めるものが適切である。
占める厚み比については、気体透過を防止する目的か
ら、材質として気体透過率が著しく低い熱可塑性樹脂フ
ィルムを気体透過防止層として使用する場合には、前述
のように厚みが全体に対して３．０％以上を占め、一方
に同様に、材質としてアルミニウム等の金属やＳｉＯX
等の無機物を薄膜形成したものをこれに使用する場合に
は、０．１％以下を占めるものが適切である。
【００１４】そしてさらに、この積層体中の最肉厚層で
あるパルプからなる層の分量については、やはり製造プ
ロセス中や消費者が取り扱う際の機械的・熱的強度や取
り扱い易さから、前述のように重量比で６０％以上を占
めるものが適切である。
あるパルプからなる層の分量については、やはり製造プ
ロセス中や消費者が取り扱う際の機械的・熱的強度や取
り扱い易さから、前述のように重量比で６０％以上を占
めるものが適切である。
【００１５】以下、図面をもとにして説明する。図１
は、本発明の易開封性キャップの一実施例を示す平面図
である。図２は、本発明の易開封性キャップの一実施例
を示す断面図であり、易開封性キャップ１、容器取り付
け用壁面となる外周部２、熱可塑性樹脂プレート４、開
封用タブ３、気体透過防止層を有する積層体５、および
ハーフカット部６から成る。図３は、本発明に用いる気
体透過防止層を有する積層体５の一実施例を示す断面図
であり、気体透過防止層７、接着剤層８、紙層９、耐水
層１０、及び保護層１２から成る。図４は、易開封性キ
ャップ形成用の射出成形金型の一実施例を示す断面図で
あり、リング状のダイカッター１１を有している。
は、本発明の易開封性キャップの一実施例を示す平面図
である。図２は、本発明の易開封性キャップの一実施例
を示す断面図であり、易開封性キャップ１、容器取り付
け用壁面となる外周部２、熱可塑性樹脂プレート４、開
封用タブ３、気体透過防止層を有する積層体５、および
ハーフカット部６から成る。図３は、本発明に用いる気
体透過防止層を有する積層体５の一実施例を示す断面図
であり、気体透過防止層７、接着剤層８、紙層９、耐水
層１０、及び保護層１２から成る。図４は、易開封性キ
ャップ形成用の射出成形金型の一実施例を示す断面図で
あり、リング状のダイカッター１１を有している。
【００１６】図３に示す気体透過防止層７としては、厚
さ１０μｍ以上〜１００μｍ以下のプラスチックフィル
ムに対して、アルミニウム等の金属またはＳｉＯx 等の
無機物を気体透過防止の材質として用い、例えば周知の
真空蒸着法に代表されるようなＰＶＤ法によって、厚さ
２００Å以上〜２０００Å以下程度に成膜を施す方法、
あるいは周知のＴダイ式、又はインフレーション法によ
って成膜された厚さ１５μｍ以上〜５０μｍ以下の無延
伸、一軸又は二軸延伸されたフィルムで、樹脂として
は、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビ
ニリデンフィルムでよい。
さ１０μｍ以上〜１００μｍ以下のプラスチックフィル
ムに対して、アルミニウム等の金属またはＳｉＯx 等の
無機物を気体透過防止の材質として用い、例えば周知の
真空蒸着法に代表されるようなＰＶＤ法によって、厚さ
２００Å以上〜２０００Å以下程度に成膜を施す方法、
あるいは周知のＴダイ式、又はインフレーション法によ
って成膜された厚さ１５μｍ以上〜５０μｍ以下の無延
伸、一軸又は二軸延伸されたフィルムで、樹脂として
は、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビ
ニリデンフィルムでよい。
【００１７】接着剤層８と内容物充填後の容器との材質
の組合せとしては、内容物充填後の容器の材質がポリプ
ロピレン樹脂系である場合には、本層の材質は、ポリプ
ロピレン樹脂又は、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が
使用できる。また内容物充填後の容器の材質がポリエチ
レン樹脂系である場合には、本層の材質は、ポリエチレ
ン樹脂又は、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が使用で
きる。そして内容物充填後の容器の材質がポリアミド樹
脂系、塩化ビニル樹脂系、あるいはポリエステル樹脂系
の場合には、本層の材質は、エチレン−酢酸ビニル共重
合体等が使用できる。一方、本層の成膜方法は周知のＴ
ダイ式、又はインフレーション式等の押出成膜によって
得られたもので良く、無延伸、一軸延伸又は二軸延伸し
て形成される厚さ５μｍ以上〜１００μｍ以下のもので
よい。
の組合せとしては、内容物充填後の容器の材質がポリプ
ロピレン樹脂系である場合には、本層の材質は、ポリプ
ロピレン樹脂又は、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が
使用できる。また内容物充填後の容器の材質がポリエチ
レン樹脂系である場合には、本層の材質は、ポリエチレ
ン樹脂又は、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が使用で
きる。そして内容物充填後の容器の材質がポリアミド樹
脂系、塩化ビニル樹脂系、あるいはポリエステル樹脂系
の場合には、本層の材質は、エチレン−酢酸ビニル共重
合体等が使用できる。一方、本層の成膜方法は周知のＴ
ダイ式、又はインフレーション式等の押出成膜によって
得られたもので良く、無延伸、一軸延伸又は二軸延伸し
て形成される厚さ５μｍ以上〜１００μｍ以下のもので
よい。
【００１８】紙層９は、パルプ分量が重量比で６０％以
上占めるものであればよく、ゴム含浸、表面コート、の
いずれか１つ以上の加工を施したものや、牛乳パック等
に使用している耐水加工を施したものでよい。
上占めるものであればよく、ゴム含浸、表面コート、の
いずれか１つ以上の加工を施したものや、牛乳パック等
に使用している耐水加工を施したものでよい。
【００１９】耐水層１０と射出成形された熱可塑性樹脂
のパーツとの材質の組合せとしては、射出成形された熱
可塑性樹脂の材質がポリプロピレン樹脂系である場合に
は、本層の材質は、ポリプロピレン樹脂又は、エチレン
−酢酸ビニル共重合体等が使用できる。また射出成形さ
れた熱可塑性樹脂の材質がポリエチレン樹脂系である場
合には、本層の材質は、ポリエチレン樹脂又は、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等が使用できる。そして射出成
形された熱可塑性樹脂の材質がポリアミド樹脂系、塩化
ビニル樹脂系、あるいはポリエステル樹脂系の場合に
は、本層の材質は、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が
使用できる。一方、本層の成膜方法は周知のＴダイ式又
は、インフレーション式等の押出成膜によって得られた
もので良く、無延伸、一軸延伸又は二軸延伸して成る厚
さ５μｍ以上〜１００μｍ以下のものでよい。
のパーツとの材質の組合せとしては、射出成形された熱
可塑性樹脂の材質がポリプロピレン樹脂系である場合に
は、本層の材質は、ポリプロピレン樹脂又は、エチレン
−酢酸ビニル共重合体等が使用できる。また射出成形さ
れた熱可塑性樹脂の材質がポリエチレン樹脂系である場
合には、本層の材質は、ポリエチレン樹脂又は、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等が使用できる。そして射出成
形された熱可塑性樹脂の材質がポリアミド樹脂系、塩化
ビニル樹脂系、あるいはポリエステル樹脂系の場合に
は、本層の材質は、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が
使用できる。一方、本層の成膜方法は周知のＴダイ式又
は、インフレーション式等の押出成膜によって得られた
もので良く、無延伸、一軸延伸又は二軸延伸して成る厚
さ５μｍ以上〜１００μｍ以下のものでよい。
【００２０】尚、気体透過防止層７と、紙層９の中間に
は必要に応じて、保護層１２を設けることが可能であ
る。
は必要に応じて、保護層１２を設けることが可能であ
る。
【００２１】
【作用】本発明において、接着剤層８は、この易封性キ
ャップと内容物充填後の容器との接着を目的として設け
たものである。またダイカッター１１については、金型
のキャビティー内にリング状に設けてある。これは気体
透過防止層を有する積層体５に対して、熱可塑性樹脂を
用いて射出成形されたパーツ、すなわち外周部２、熱可
塑性樹脂プレート４、および開封用タブ３を、成形と同
時に取付けを施す際に、その金型のキャビティー自体の
内部で、ハーフカット加工を施すためにもちいられる。
ャップと内容物充填後の容器との接着を目的として設け
たものである。またダイカッター１１については、金型
のキャビティー内にリング状に設けてある。これは気体
透過防止層を有する積層体５に対して、熱可塑性樹脂を
用いて射出成形されたパーツ、すなわち外周部２、熱可
塑性樹脂プレート４、および開封用タブ３を、成形と同
時に取付けを施す際に、その金型のキャビティー自体の
内部で、ハーフカット加工を施すためにもちいられる。
【００２２】また耐水層１０については、製品の表面に
露出した紙層９を保護すると同時に、射出成形された熱
可塑性樹脂よりなるパーツ、すなわち外周部２、熱可塑
性樹脂プレート４、および開封用タブ３と、キャップ本
体との間の接着性を高めるために設けるものである。
露出した紙層９を保護すると同時に、射出成形された熱
可塑性樹脂よりなるパーツ、すなわち外周部２、熱可塑
性樹脂プレート４、および開封用タブ３と、キャップ本
体との間の接着性を高めるために設けるものである。
【００２３】一方、気体透過防止層を有する易開封性キ
ャップの本体となる積層体に、最肉厚層としてパルプか
らなる層をもちいると、製造プロセス中や消費者の側で
取り扱う際の適度の機械的強度を有しつつ、かつ取り扱
いやすさがよくなり、またこの発明の易開封性キャップ
をなす材料の一部である熱可塑性樹脂の使用量を低減し
つつ、相対的に焼却の楽なパルプ材を増加させることに
なる。
ャップの本体となる積層体に、最肉厚層としてパルプか
らなる層をもちいると、製造プロセス中や消費者の側で
取り扱う際の適度の機械的強度を有しつつ、かつ取り扱
いやすさがよくなり、またこの発明の易開封性キャップ
をなす材料の一部である熱可塑性樹脂の使用量を低減し
つつ、相対的に焼却の楽なパルプ材を増加させることに
なる。
【００２４】そして気体透過防止層の厚みは、その目的
とする気体透過を防止することから、前述のような材質
と厚さのものの組み合わせにより効果を発揮する。
とする気体透過を防止することから、前述のような材質
と厚さのものの組み合わせにより効果を発揮する。
【００２５】さらに金型のキャビティー内にキャップ本
体である積層体を挿入した射出成形によると、熱可塑性
樹脂よりなるパーツ、すなわち外周部２、熱可塑性樹脂
プレート４、および開封用タブ３を、成形と同時にこの
積層体へ取り付け、かつハーフカット加工を施すことが
できる。
体である積層体を挿入した射出成形によると、熱可塑性
樹脂よりなるパーツ、すなわち外周部２、熱可塑性樹脂
プレート４、および開封用タブ３を、成形と同時にこの
積層体へ取り付け、かつハーフカット加工を施すことが
できる。
【００２６】
＜実施例１＞図３に示す気体透過防止層を有する積層体
５を、次の様にして得た。すなわち、まず気体透過防止
層７として、厚さ４０μｍのエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体を用い、片面に、Ｔダイ式押し出し成膜法に
よりメルトインデックスが１．０であるホモポリマーの
ポリプロピレン樹脂を押し出し、厚さ２０μｍの接着剤
層８を形成し、反対側の面には、２軸延伸されたポリエ
チレンテレフタレート樹脂よりなる厚さ２０μｍの市販
フィルムをドライラミネート法により貼合して、気体透
過防止層７を湿気より保護する保護層とした。前記保護
層に対し、厚さ１．２ｍｍの牛乳パック用原紙を周知の
ドライラミネート法により貼合し、紙層９を得た。そし
て最後に、この紙層９に対し、Ｔダイ式押し出し成膜法
によりメルトインデックスが１．０であるホモポリマー
のポリプロピレン樹脂を押し出し、厚さ１０μｍの耐水
層１０を形成することによって、前記積層体５を得た。
５を、次の様にして得た。すなわち、まず気体透過防止
層７として、厚さ４０μｍのエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体を用い、片面に、Ｔダイ式押し出し成膜法に
よりメルトインデックスが１．０であるホモポリマーの
ポリプロピレン樹脂を押し出し、厚さ２０μｍの接着剤
層８を形成し、反対側の面には、２軸延伸されたポリエ
チレンテレフタレート樹脂よりなる厚さ２０μｍの市販
フィルムをドライラミネート法により貼合して、気体透
過防止層７を湿気より保護する保護層とした。前記保護
層に対し、厚さ１．２ｍｍの牛乳パック用原紙を周知の
ドライラミネート法により貼合し、紙層９を得た。そし
て最後に、この紙層９に対し、Ｔダイ式押し出し成膜法
によりメルトインデックスが１．０であるホモポリマー
のポリプロピレン樹脂を押し出し、厚さ１０μｍの耐水
層１０を形成することによって、前記積層体５を得た。
【００２７】図４に示す易開封性キャップ成形用の射出
成形金型（以下では金型と称する）のキャビティー内
に、キャップ本体となる、気体透過防止層を有する積層
体５（以下では積層体と称する）を挿入した後に固定
し、金型を型閉めすることにより、同時に前述のキャビ
ティー内に設けられたリング状のダイカッター１１によ
って、積層体に深さ０．５ｍｍのハーフカット加工を施
した。次にキャビティー内に、円筒状壁面となる外周部
２、フランジ部となる熱可塑性樹脂プレート４、および
開封用タブ３を、成形と同時に積層体へ取り付けるため
に、熱可塑性樹脂により射出成形を行った。このとき熱
可塑性樹脂としては、メルトインデックスが２０．０で
あるホモポリマーのポリプロピレンに、粒径が０．１μ
ｍの炭酸カルシウムを５０重量％添加したものを用い
た。
成形金型（以下では金型と称する）のキャビティー内
に、キャップ本体となる、気体透過防止層を有する積層
体５（以下では積層体と称する）を挿入した後に固定
し、金型を型閉めすることにより、同時に前述のキャビ
ティー内に設けられたリング状のダイカッター１１によ
って、積層体に深さ０．５ｍｍのハーフカット加工を施
した。次にキャビティー内に、円筒状壁面となる外周部
２、フランジ部となる熱可塑性樹脂プレート４、および
開封用タブ３を、成形と同時に積層体へ取り付けるため
に、熱可塑性樹脂により射出成形を行った。このとき熱
可塑性樹脂としては、メルトインデックスが２０．０で
あるホモポリマーのポリプロピレンに、粒径が０．１μ
ｍの炭酸カルシウムを５０重量％添加したものを用い
た。
【００２８】＜比較例１＞図５に示す構成の易開封性キ
ャップを得るにあたり、気体透過防止層７としては、厚
さ５０μｍのアルミニウム箔を用い、片面にＴダイ式押
し出し成膜法によりメルトインデックスが１．０である
ホモポリマーのポリプロピレン樹脂を押し出して、厚さ
２０μｍの接着剤層８を形成した。さらに反対側のアル
ミニウム箔面には、やはりＴダイ式押し出し成膜法によ
りメルトインデックスが１．０であるホモポリマーのポ
リプロピレン樹脂を押し出し、厚さ１０μｍの耐水層１
０を形成した。
ャップを得るにあたり、気体透過防止層７としては、厚
さ５０μｍのアルミニウム箔を用い、片面にＴダイ式押
し出し成膜法によりメルトインデックスが１．０である
ホモポリマーのポリプロピレン樹脂を押し出して、厚さ
２０μｍの接着剤層８を形成した。さらに反対側のアル
ミニウム箔面には、やはりＴダイ式押し出し成膜法によ
りメルトインデックスが１．０であるホモポリマーのポ
リプロピレン樹脂を押し出し、厚さ１０μｍの耐水層１
０を形成した。
【００２９】次に本加工品を金型のキャビティー内に挿
入した後に固定し、金型を型閉めした後に、キャビティ
ー内に、外周部２、熱可塑性樹脂プレート４、および開
封用タブ３を、成形と同時に前記３層の積層体へ取り付
けるために、熱可塑性樹脂を用いて射出成形を行った。
このとき前記キャビティ内の、これらを成形し取り付け
る側に設けてある、リング状で断面形状がＶ字型をした
突起部を用いて、熱可塑性樹脂プレート４に対して開封
時に有効な溝を、やはりリング状で断面形状がＶ字型に
なるように形成した。なお、熱可塑性樹脂としては、メ
ルトインデックスが２０．０であるホモポリマーのポリ
プロピレンに、粒径が０．１μｍの炭酸カルシウムを５
０重量％添加したものを用いた。
入した後に固定し、金型を型閉めした後に、キャビティ
ー内に、外周部２、熱可塑性樹脂プレート４、および開
封用タブ３を、成形と同時に前記３層の積層体へ取り付
けるために、熱可塑性樹脂を用いて射出成形を行った。
このとき前記キャビティ内の、これらを成形し取り付け
る側に設けてある、リング状で断面形状がＶ字型をした
突起部を用いて、熱可塑性樹脂プレート４に対して開封
時に有効な溝を、やはりリング状で断面形状がＶ字型に
なるように形成した。なお、熱可塑性樹脂としては、メ
ルトインデックスが２０．０であるホモポリマーのポリ
プロピレンに、粒径が０．１μｍの炭酸カルシウムを５
０重量％添加したものを用いた。
【００３０】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれば
易開封性キャップが、前記の如く、少なくとも主原料が
パルプよりなる層と気体透過防止層を有する積層体を、
射出成形もしくはその他の成形法の型内に挿入して、易
開封性キャップを構成する残りのパーツの成形と、前記
積層体への取付けと、易開封性向上のための加工とを、
一度に施すということによって、気体透過の遮断性を付
与し、よりいっそうの易開封性を付与するためのハーフ
カット部の形成が簡単に行え、消費者の側での開封に際
して小さい力でも開封でき、開封部が伸びたりしないと
いう易開封性能を向上できる。一方では、＜表１＞にも
示すように、使用後のゴミ焼却の際の燃焼発熱量を低く
抑え、また非燃焼部分も発生させないといった、ゴミ処
理の際の便利さを向上させることまでも可能となった。
易開封性キャップが、前記の如く、少なくとも主原料が
パルプよりなる層と気体透過防止層を有する積層体を、
射出成形もしくはその他の成形法の型内に挿入して、易
開封性キャップを構成する残りのパーツの成形と、前記
積層体への取付けと、易開封性向上のための加工とを、
一度に施すということによって、気体透過の遮断性を付
与し、よりいっそうの易開封性を付与するためのハーフ
カット部の形成が簡単に行え、消費者の側での開封に際
して小さい力でも開封でき、開封部が伸びたりしないと
いう易開封性能を向上できる。一方では、＜表１＞にも
示すように、使用後のゴミ焼却の際の燃焼発熱量を低く
抑え、また非燃焼部分も発生させないといった、ゴミ処
理の際の便利さを向上させることまでも可能となった。
【００３１】
【表１】
【００３２】注）開封強度 ： タブを持ち上げ容器に
切込みを入れる強度（開封速度５00ｍｍ／ｍｉｎ） 酸素透過量： 20℃65％RHatm における透過量
切込みを入れる強度（開封速度５00ｍｍ／ｍｉｎ） 酸素透過量： 20℃65％RHatm における透過量
【００３３】
【図１】本発明の易開封性キャップの一実施例を示す平
面図である。
面図である。
【図２】本発明の易開封性キャップの一実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図３】本発明に用いる易開封性キャップの本体となる
積層体の層構成の一実施例を示す断面図である。
積層体の層構成の一実施例を示す断面図である。
【図４】本発明に用いる易開封性キャップの射出成形用
金型のキャビティーの一実施例を示す断面図である。
金型のキャビティーの一実施例を示す断面図である。
【図５】比較例２の易開封性キャップを示す断面図であ
る。
る。
【図６】本発明の易開封性キャップと容器を嵌合接着し
た様子の一実施例を示す断面図である。
た様子の一実施例を示す断面図である。
１・・・易開封性キャップ ２・・・外周部 ３・・・開封用タブ ４・・・熱可塑性樹脂プレート ５・・・気体透過防止層を有する積層体 ６・・・ハーフカット部 ７・・・気体透過防止層 ８・・・接着剤層 ９・・・紙層 １０・・・耐水層 １１・・・ダイカッター １２・・・保護層 １３・・・容器
Claims (4)
- 【請求項１】パルプからなる層を主体とし、少なくとも
４層以上の積層体からなるキャップ本体の外面に、熱可
塑性樹脂からなる容器取り付け用壁面、フランジ部、な
らびに開封用タブを射出成形により一体に設け、かつ周
囲にハーフカット部を設けた易開封性キャップにおい
て、前記キャップ本体の全体の厚みが０．３ｍｍ以上、
１．５ｍｍ以下で、パルプからなる層と、このパルプか
らなる層の内面に、気体透過防止層、および容器を構成
する樹脂と同様な樹脂からなる接着剤層を順に設け、か
つ外面に、前記射出成形部の熱可塑性樹脂と同様な樹脂
からなる耐水層を設けた積層体からなり、前記パルプか
らなる層が重量比で全体の６０％以上を占めることを特
徴とする易開封性キャップ。 - 【請求項２】前記気体透過防止層が、金属または無機物
の薄膜からなり、キャップ本体の厚みに占める割合を
０．１％以下としたことを特徴とする請求項１記載の易
開封性キャップ。 - 【請求項３】前記気体透過防止層が、気体透過率の著し
く低い熱可塑性樹脂フィルムからなり、キャップ本体の
厚みに占める割合を３．０％以上としたことを特徴とす
る請求項１記載の易開封性キャップ。 - 【請求項４】パルプからなる層を主体とし、少なくとも
４層以上の積層体からなるキャップ本体の外面に、熱可
塑性樹脂からなる容器取り付け用壁面、フランジ部、な
らびに開封用タブを射出成形により一体に設け、かつ周
囲にハーフカット部を設けた易開封性キャップを製造す
るに際し、、前記積層体を射出成形用金型内に挿入し、
前記金型を型閉めをすると同時にリング状のダイカッタ
ーにより前記積層体にハーフカットを施し、次に前記容
器取り付け用壁面、フランジ部、ならびに開封用タブ
を、射出成形により、前記積層体に取り付けられること
を特徴とする易開封性キャップの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03187578A JP3116434B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 易開封性キャップおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03187578A JP3116434B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 易開封性キャップおよびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0577856A JPH0577856A (ja) | 1993-03-30 |
| JP3116434B2 true JP3116434B2 (ja) | 2000-12-11 |
Family
ID=16208558
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03187578A Expired - Fee Related JP3116434B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 易開封性キャップおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3116434B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH1016956A (ja) * | 1996-07-02 | 1998-01-20 | Seiji Kagawa | プルトップ式密封容器 |
| SE513337C2 (sv) * | 1998-06-15 | 2000-08-28 | Tetra Laval Holdings & Finance | Öppningsanordning |
| JP2013177203A (ja) * | 2012-02-03 | 2013-09-09 | Toppan Printing Co Ltd | 注出口栓および包装容器 |
-
1991
- 1991-07-26 JP JP03187578A patent/JP3116434B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0577856A (ja) | 1993-03-30 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |