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1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の製造方法
JP3106411B2
Japan
Description
translated from
ボン酸(以下、1,4−CHDAと云うことがある。)
の製造方法に関する。
合成繊維、塗料等の原料として有用であり、特に、耐熱
性、耐候性、物理的強度等の優れた樹脂や繊維製造用の
原料として用いられる。
は、工業用原料として製造されているテレフタル酸(以
下、TPAと云うことがある。)の中でも純度の高い物
を用い、ベンゼン環を水素化して得る方法が代表的であ
り、既にいくつかの方法が報告されている。
TPAの酸部分を一度ナトリウム等の金属塩にしたり、
各種エステルにしてからベンゼン環を還元する方法と、
酸のまま還元する方法がある。
の形にしておき、還元した後に再度酸の形に戻すと云う
手間が余計にかかることから、酸のまま還元する方法が
経済的であり、有力視されてきた。
ことに成功した例は比較的少ないが、例えば、特公昭
36−522号公報に記載されているような、ステンレ
ス製耐圧容器の中で、パラジウム又はルテニウムを触媒
とし、TPAを水溶媒中で150〜300℃、約210
kg/cm2 程度の条件で水素化し、得られた反応物を
水酸化ナトリウム等のアルカリ中に溶解し、触媒を濾過
した後に酸を加えて中和・酸析し、目的の1,4−CH
DAを得る方法がある。
・ケミストリー( Journal of Organic Chemistry ),
31(10)p3438−9(1966)には、TPA
を水溶媒中で、ロジウム・アルミナ触媒の存在下で、6
0〜70℃、水素圧3気圧以下の条件で水素化し、得ら
れた反応物から、高温濾過によって触媒を除去した後、
クロロホルムを用いて抽出し、目的の1,4−CHDA
を90%程度の収率で得る方法が紹介されている。
には、ステンレス容器内で、TPAを水溶媒中でパラジ
ウム又はルテニウムを触媒として、150℃、100k
g/cm2 程度の条件で水素化し、得られた反応物か
ら、110〜180℃の範囲で、且つ、t≧43.5×
log10C+69.5(t=摂氏温度、C=100重量
部の水への1,4−CHDAの溶解量を重量部で表した
もの)で定義される特定の温度条件で触媒を分離し、目
的の1,4−CHDAを得る方法が紹介されている。
る医薬品分野や樹脂等の分野に於いて国際的な競争力と
高度な機能を有する製品が要求されるにつれて、その原
料にも国際的な価格競争力がありながら極めて不純物の
少ない品、例えば、1,4−CHDAの純度が99.9
重量%程度の高純度品や、塩素等の無機物の少ない品、
シクロヘキサンカルボン酸類縁体等の不純物の少ない品
等が従来品とあまり変わらない価格で提供されることが
要望されている。
れる1,4−CHDAには、現在の高度な品質上の要求
に答えられるほど高い純度ではなく、例え何らかの製造
方法が考察されたとしても、極めて繁雑で高価なプロセ
スが要求され、実用性が無いと云う課題が残されてい
た。
ると、触媒の活性低下が激しく、還元に要する触媒の費
用が極めて高価になると云う課題があったのである。
メチルシクロヘキサンカルボン酸等のシクロヘキサンカ
ルボン酸類縁体や、原料TPAの溶解に使用するアルカ
リや水素化反応物からの1,4−CHDAの回収の際に
使用する酸から生じる硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム
等の無機塩類の不純物が、1,4−CHDAに混入する
のを避けられないと云う致命的な課題も残されていた。
−CHDAを原料として用いた樹脂等の重合反応の際
に、原料中の不純物の存在に起因する反応のムラが発生
することや、得られた樹脂等の製品の耐熱性や物理的強
度、耐候性等が原料中の不純物によって著しく損なわれ
ること等の欠点があり、それらの欠点の改善も課題とし
て残されていた。
に、触媒として用いられているロジウムがパラジウムや
ルテニウムの10倍程度と云う極めて高価なものであり
ながらその価格ほどには触媒寿命が長くなく、また、反
応生成物中の目的物の純度が95%程度と低く、且つ、
反応時に副成するシクロヘキサンカルボン酸類縁体等の
不純物が、1,4−CHDAに混入するのを避けられな
いという課題があったのである。
して使用するクロロホルムは、前記不純物をもよく溶解
するので、得られる1,4−CHDAの純度は抽出前の
純度と殆ど変わらず、また、この溶媒そのものが劇物で
あるから使用すること自体が好ましくなく、且つ、水以
外に溶媒を使用することから、設備費や溶媒の留去に費
用がかさむと云う欠点があり、それらの改善も課題とし
て残されていた。
じる硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム等の無機塩類は生
成しないものの、110〜180℃でパラジウムやルテ
ニウムを触媒として水素化するので、シクロヘキサンカ
ルボン酸類縁体が副成し、これらが不純物として1,4
−CHDAに混入するのを避けられないという課題が残
されていた。
4−CHDA含有物の結晶化も考えられるが、1,4−
CHDA及び不純物が、水に極めて溶け難く、そのた
め、水からの結晶化を試みた場合に、純度99.5%未
満の1,4−CHDAを結晶化しても純度99.9%以
上の高純度品を得ることができない。
て、未還元物を残さないためには高い温度や高い圧力が
要求されるが、その厳しい温度条件故に反応生成物の
1,4−CHDA純度が低くなると云う課題も残されて
いた。
製造方法では、活性の失われていない新しい触媒を用い
て製造した例が開示されており、表面上は比較的高い純
度の1,4−CHDAが得られる方法に見えるが、本発
明者等の追試によれば、触媒を繰り返して使用した場合
には、殆ど全ての方法が低い純度の1,4−CHDAを
生成し、そのままでは実用に耐えないことが明らかにな
った。
ているけれども、触媒の担体として使用している活性炭
等の吸着点に優先的に吸着される故、見掛け上1,4−
CHDAの純度が高く見えるだけであり、活性炭等の吸
着容量は少ないので、その吸着容量が満たされた後は、
本来生成している不純物が反応で生成したままの割合で
検出されることにあると思われる。
の耐圧容器が採用されているが、本発明者等の詳細な研
究によれば、通常のステンレス製容器にTPAや1,4
−CHDAの液を入れ、水素添加反応が行われる程度の
温度で容器壁と接触させた場合には、ステンレス鋼の成
分であるニッケル、鉄、クロム、モリブテン等が液中に
溶出し、これらが触媒毒となって触媒の活性を著しく減
衰させることが明らかになった。
活性低下が早いので経済的な製造が出来なかったこと、
また、1,4−CHDAを得るうえで、従来の反応から
は見掛け以上に多くの不純物が生成しているので、反応
生成物は到底最近の高度な要求を満たすに至らず、更
に、従来の技術で1,4−CHDAの純度を高くするこ
とも極めて困難であったことから、前記諸々の課題を解
決する方法の開発が切望されていたのである。
の各種反応に対する挙動や水素化反応物の性質を研究
し、その経済的な工程の実現や製品の高純度化の方法を
鋭意検討した結果、触媒の活性低下の原因が従来使用さ
れているステンレス鋼等の耐圧金属容器壁から溶出して
きたニッケル、クロム、モリブデン、鉄等であることを
見出し、反応容器として高耐酸性の容器又は耐酸物質で
内張りをした容器を採用することにより、触媒活性の低
下を顕著に抑制して経済的な水素添加反応を実現するこ
とに成功し、更に、該水素化反応物含有液を水蒸気に接
触させることにより、非常に高い純度の1,4−CHD
Aを得ることに成功し、本発明を完成するに到った。
ンジカルボン酸を製造するに際し、TPA含有液をパラ
ジウム触媒の存在下で、耐酸容器内又は耐酸物質で内張
りをした容器内で水素添加する第一工程、 第一工程で
得られた1,4−シクロヘキサンジカルボン酸含有液と
水蒸気とを接触させ、水蒸気側に移動した不純物を除去
する第二工程、の二工程を逐次的に経由することを特徴
とする1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の製造方法
である。
2kg/cm2 以上、10kg/cm2 未満の水素圧力
下で実施することを特徴とする前記第一記載の1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸の製造方法である。
を、ガラス質の内張りをした容器内で水素添加すること
を特徴とする前記第一又は第二の何れかに記載の1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸の製造方法である。
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸含有液を充填塔の
一方から連続的に供給しながらそれとは逆の方向から連
続的に水蒸気を供給し、他方から1,4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸を断続的に又は連続的に排出しながらそ
れとは逆の方向から水蒸気を排出して1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸と水蒸気とを向流接触させ、水蒸気
側に移動した不純物を、水蒸気と共に凝縮させて除去す
るか、又はアルカリ水溶液中に通して除去した後、必要
に応じて水蒸気を加熱し、再使用することを特徴とする
前記第一〜第三の何れかに記載の1,4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸の製造方法である。
1,4−CHDAの原料として使用されているような高
い純度のものはもとより、それよりも若干純度が低くて
従来は採用されていなかった一般工業用途の品質であっ
ても有利に採用することができるが、水素添加反応の際
に触媒毒になる各種金属イオンの少ないものが好まし
い。
は、第一工程の際には5〜50%が好ましいが、更に好
ましい濃度は10〜40%である。
の前記濃度範囲を外れた場合には、例えば、5%未満の
場合には設備の大きさの割に能率の良い生産が出来ない
ので不経済であると云う理由から、また、50%を超え
た場合には、トランス体が溶解しにくいので取扱が困難
になると云う理由から、何れの場合も好ましくない。
触媒としては、担体上に担持された金属パラジウムが有
利に採用できるが、その担体としては、アルミナ、シリ
カ、炭素等の中で各種活性炭に代表される炭素が、酸の
影響を受けにくいこと等の理由から最も好ましい。
できるパラジウムの担持量は、反応が充分に進行するこ
とや経済的であること等の理由から、触媒重量の中のパ
ラジウム金属含有率で表現したときに2〜20%である
が、更に好ましい担持量は5〜10%である。
めに用いる溶媒としては各種アルコール類や水、1,4
−CHDA等があるが、反応に対して不活性であること
や安価であること等の理由から水が最も好ましい。
は、耐酸性の強い金属、例えば、ハステロイ鋼、インコ
ネル鋼やそれらの成形体、金属以外の耐酸性の強い物
質、例えば、セラミック、ホウロウ、ガラス等のガラス
質やそれらの成形体が挙げられるが、これらの他に、通
常の耐圧容器に使用される鉄やステンレス鋼に前記の各
種耐酸物質を内張りした容器も経済的であり、有利に採
用することができる。
しては、温度120〜160℃、水素圧力1〜50kg
/cm2 、更に好ましくは2kg/cm2 以上10kg
/cm2 未満、反応時間30分〜120分が挙げられる
が、これらの範囲を外れた場合には、何れの場合も製品
の歩留りや純度に悪影響を及ぼすので好ましくない。
A含有反応物の濃度は、水素化後、触媒を除去した濾過
液をそのままの濃度で用いることが最も経済的である
が、通常得られるシス体とトランス体との比率や経済的
な制約、水に対する溶解度等から、凡そ、2%〜40%
程度が好ましく、更に好ましい濃度範囲は、5%〜30
%である。
A含有反応物に含まれるシス体とトランス体との割合に
ついても格別の制約はなく、TPAを水素化して得られ
る反応物中に出現する程度の割合であれば、本発明の実
施に支障が生ずることはないが、一般に、トランス体の
割合が多くなるにつれて反応物の水に対する溶解温度が
上昇する傾向があり、操作上扱い易い割合としては、シ
ス:トランス=80:20〜50:50程度が挙げられ
る。
が、その水蒸気にも格別の制約はなく、本発明を実施す
る際に必要な温度条件を実現できる程度のものであれ
ば、通常の水蒸気発生器等によって発生されたもので充
分である。
ジカルボン酸含有液と水蒸気とを接触させる方法には、
回分式と連続式があるが、本発明に於いては何れの方法
も採用可能であり、連続的に行う方法が、効率的に優れ
ている。
た後に水蒸気側に移動した不純物を除去する方法も、回
分式又は連続式の何れもが採用可能であり、水蒸気を凝
縮させて不純物と水蒸気のドレーンとの混合物として除
去する方法や、アルカリ水溶液中に水蒸気を吹き込んだ
りアルカリ水溶液のシャワー中に水蒸気を通す等の方法
が採用可能である。
としては、前記1,4−シクロヘキサンジカルボン酸含
有液と水蒸気とを向流で接触させることである。
するために水蒸気を再利用することも任意であり、例え
ば、前記のようにアルカリ水溶液で水蒸気中の不純物を
除去した後に、水蒸気を必要に応じて加熱して使用する
こともできる。
れ任意に組み合わせて採用することができるが、これら
の組み合わせの中でも、1,4−CHDA含有液と水蒸
気とを向流接触させ、不純物を含んだ水蒸気をアルカリ
水溶液に接触させて不純物をアルカリ水溶液側に吸収さ
せた後、水蒸気を再使用する方法が最も経済的に有利な
方法である。
明すると、ラシヒリング等の充填物を詰めた塔(A)及
び塔(B)を用意しておき、塔(A)の上部と塔(B)
の下部、塔(A)の下部と塔(B)の上部とをそれぞれ
配管で連結し、各配管及び塔は所定の温度に調節できる
ようにジャケット等の構造を備えておき、塔(A)の下
部と塔(B)の上部をつなぐ配管の途中に水蒸気を循環
させる機能を有するポンプ(P)を塔(A)側が排出側
になるように備えておく。
ら、塔(A)の上部から加熱した1,4−CHDA含有
液を連続的に導入し、塔(A)下部から抜き取り、それ
と同時に、塔(B)上部から加熱したアルカリ水溶液を
連続的に導入し、塔(B)下部から抜き取る。
HDA含有液の好ましい濃度は2〜40%であるが、更
に好ましくは、5〜30%である。
の好ましい濃度は1〜50%であるが、更に好ましくは
1〜20%である。
液の供給速度は、濃度や温度やその中に含有されている
不純物の濃度等により左右されるが、凡そ、塔(A)の
容量の1〜6倍量/毎時程度が好ましい。
1倍/毎時未満の場合には必要以上に効率を低下させる
ことになるので好ましくなく、6倍を超えた場合には不
純物の除去が不完全になることがあるので好ましくな
い。
供給速度は、塔(B)の容量の1〜6倍/毎時程度が好
ましいが、この範囲を外れた場合には、何れもアルカリ
が無駄になったり不足になったりすることがあって好ま
しくない。
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸三ナトリウム
等が挙げられるが、アルカリの中でもカルシウム塩はス
ケールの原因になることが多く、炭酸塩はガスが発生す
るので何れも採用することは可能であるがあまり好まし
くはない。
凝縮した水の量に換算したときに、塔(A)の容量の
0.1〜1.6倍/毎時程度が好ましいが、この範囲を
外れた場合には、何れも第二工程のコストや収率に良い
影響を与えないので好ましくない。
には、各塔及び配管を100〜150℃、更に好ましく
は102〜130℃の範囲の温度に保持することが推奨
されるが、塔(A)と塔(B)の温度が異なった場合に
は、供給された1,4−CHDA含有液が沸騰したり、
水蒸気が凝縮したりして、塔内の物質の収支バランスが
取りにくいので好ましくなく、温度範囲が100℃未満
の場合には不純物の除去が不充分になることが多く、1
50℃を超えた場合には分解等により歩留りが低下する
ことがあるので何れも好ましくない。
れる不純物がアルカリ側に吸収され移動する速度が極め
て速いので、塔(A)の上部から出た不純物を含有した
水蒸気をシャワー状のアルカリ水溶液に接触させる方法
やアルカリ水溶液の中に直接水蒸気を吹き込む方法も採
用することができる。
り、水素添加触媒の活性低下を抑え、触媒の寿命を著し
く長く保つことが可能になり、これによってTPAを直
接水素添加反応に供して1,4−CHDAを得る方法が
経済的に可能になり、更に、現在の高度な要求に充分に
応えられる高い品質の、1,4−CHDAを製造するこ
とが可能になる。
実施例を掲げて本発明の内容を更に具体的に説明する
が、本発明の範囲はこれらの例に限定されるものではな
い。
り付けた容量500mlのガラス製オートクレーブにテ
レフタル酸30g、水270g並びに10%パラジウム
−炭素触媒(エヌ・イー・ケムキャット社製)8gを入
れ、温度130℃、水素圧8.3〜9.8kg/cm2
で水素化を行った結果、50分後に水素の吸収が認めら
れなくなり、反応が終了した。反応液をオートクレーブ
から取り出し、触媒を濾過して全量回収した後、再度2
000mlの沸騰水で回収した触媒を洗浄したものを濾
液に加えた。この濾液をガスクロマトグラフ法にて分析
した結果、固形分中の1,4−CHDAの純度は98.
4%であり、未還元物量は0.02%、不純物の種類は
4−メチルシクロヘキサンカルボン酸とシクロヘキサン
カルボン酸のみであった。次いで、回収した触媒にテレ
フタル酸30g及び水270gを加えて同様の水素化を
繰り返した。回収した触媒を使用して水素化の繰り返し
を70回目まで行ったが、触媒の水素化活性の指標にな
る反応時間、1,4−CHDA純度及び未還元物の量に
殆ど変化は見られなかった。繰り返して水素化した結果
を表1に示す。
えてステンレス製のオートクレーブを使用した他は実施
例−1と同様にして水素化を20回まで繰り返した。そ
の結果、水素化に要する反応時間が長くなったため、以
降の繰り返しを止めた。繰り返して水素化した結果を表
2に示す。
06)容器の内側と攪拌羽根の接液部分にグラスライニ
ングを施したオートクレーブに、テレフタル酸1.2k
g、水4.8kg並びに10%パラジウム−炭素240
gを入れ、温度130℃、水素圧8.5〜9.8kg/
cm2 の条件で水素化を行った結果、反応開始後65分
で水素の吸収が認められなくなり、反応が終了した。反
応液を冷却した後オートクレーブから取り出し、10リ
ットルの琺瑯製圧力濾過器にて135℃で加熱濾過し、
次いで液を冷却して分析した結果、1,4−CHDA純
度は97.4%であり、未還元物含量は0.02%であ
った。
フタル酸600g、水5.4kg、並びに10%パラジ
ウム−炭素触媒120gを入れ、温度140℃、水素圧
力5〜6kg/cm2 で水素化を行った結果、反応開始
後115分で水素の吸収が認められなくなり、反応が終
了した。反応液を冷却した後、実施例−2と同様にして
加熱濾過し、冷却して、濾液を分析した結果、1,4−
CHDA純度は96.5%であり、未還元物含量は0.
03%であった。
を240g使用し、反応温度を150℃とし、水素圧力
を8.5〜9.8kg/cm2 とした他は実施例−3と
同様にして水素化した結果、反応時間は75分で、分析
結果は、1,4−CHDA純度が96.8%、未還元物
含量が0.03%であった。
フタル酸900g、水5.1kg、並びに5%パラジウ
ム−炭素触媒400gを入れ、温度130℃、水素圧力
8.5〜9.8kg/cm2 で水素化を行った結果、反
応開始後65分で水素の吸収が認められなくなり、反応
が終了した。実施例−2と同様にして濾液を分析した結
果、1,4−CHDA純度は98.2%であり、未還元
物含量は0.01%であった。
それ以外の各々の接液部をグラスライニングした図1に
示す加熱ジャケット付設備を用意し、図のように加熱ジ
ャケット付配管を接続した。
径5cm、長さ20cm)、カラム(2)(内径5c
m、長さ198.7cm、容量3900ml)、液受器
(3)(内径5cm、長さ70cm)、塔(B)の容器
(4)(内径5cm、長さ20cm)、カラム(5)
(内径5cm、長さ198.7cm、容量3900m
l)、液受器(6)(内径5cm、長さ70cm)と
し、カラム(2)には内径3mm、外径6mm、長さ6
mmの磁製のラシヒリングを、カラム(5)には5mm
×12mmの金網をそれぞれ充填した。
DA含有液の入口(a)を、側面には水蒸気出口(b)
を、液受器(3)の側面には水蒸気入口(c)を、下部
には1,4−CHDAの排出口(d)を、容器(4)の
上部にはアルカリ水溶液の入口(e)を、側面には水蒸
気出口(f)を、液受器(6)の側面には水蒸気入口
(g)を、下部にはアルカリ水溶液の取出口(h)をそ
れぞれ取り付けた。
cm2 の蒸気圧をかけ、系内の温度を150℃に調節
し、次いで、水蒸気循環ポンプ(9)を毎分57ml
(水としての量)の速さで運転して水蒸気入口(c)に
向けて水蒸気を送り、系内の水蒸気を循環させた。
酸化ナトリウム水溶液を毎分67mlの速さで入口
(e)に送り、実施例−2で製造した1,4−CHDA
含有液(濃度20%、1,4−CHDA純度97.4
%)をポンプ(7)で毎分133mlの速さで送り、1
0分毎に各塔の排出口(d)及び取出口(h)から各々
の液の抜き取りを行った。
出口(d)から生成された1,4−CHDA含有液を抜
き取って分析した結果、不純物は検出されなかった。
法で処理を行った。
1,4−CHDA含有液として実施例−5の条件で得た
もの(濃度15%、1,4−CHDA純度98.2%)
を用い、入口(a)への供給速度を毎分266mlとし
て、10%水酸化ナトリウム水溶液の入口(e)への供
給速度を毎分67mlとした。
を水の量で毎分71mlとして該装置を運転し、1時間
後及び2時間後に液受器(3)の排出口(d)から抜き
取った液を分析した結果、不純物は検出されなかった。
調節し、1,4−CHDA含有液として実施例−3の条
件で製造したもの(1,4−CHDA純度96.5%、
濃度10%)を用い、入口(a)への供給速度を毎分2
00mlとし、5%のアルカリ水溶液を用いて、その入
口(e)への供給速度を毎分134mlとし、水蒸気循
環ポンプ(9)の供給速度を水の量で毎分71mlとし
て実施例−6と同様に運転し、1時間後及び2時間後に
液受器(3)の排出口(d)から抜き取った液を分析し
た結果、不純物は検出されなかった。
っていない、内径12cm、長さ100cm、容積11
300mlのステンレス容器を用い、水蒸気出口(b)
と水蒸気入口(g)の間には、液が逆流しないように逆
止弁を取り付け、水蒸気が水蒸気出口(b)から水蒸気
入口(g)に流れるようにした。
水溶液の液面下になるように、濃度20%の水酸化カリ
ウム5000mlを入れ、全体の系を130℃に保っ
た。
DA含有液(1,4−CHDA純度98.2%、濃度1
5%)を毎分67mlの速さで入口(a)から供給し、
アルカリの連続的な供給と抜き取りをしない他は実施例
−6と同様に装置を運転して、1時間目及び2時間目
に、排出口(d)から抜き出した液を分析した結果、不
純物は検出されなかった。
気入口(c)に外部のジャケットと同じ蒸気圧の水蒸気
が入るように配管を接続し、水蒸気出口(b)に絞り弁
と冷却器を取り付け、排出される水蒸気を凝縮させる構
造にした。
cm2 の水蒸気圧をかけて温度を120℃に保持し、水
蒸気入口(c)の弁を開けて装置内部に水蒸気を導入
し、水蒸気出口(b)の弁を開けて冷却されて排出され
て来る凝縮水の量を毎分57mlになるように調節し
た。
4−CHDA含有液(1,4−CHDA純度96.8
%、濃度10%)をポンプ(7)で毎分100mlの速
さで入口(a)に供給し、水蒸気入口(c)の弁を調節
して排出口(d)から排出される精製された1,4−C
HDA含有液の濃度が10%になるように調節した。
1時間目及び2時間目の抜き取り液を分析した結果、不
純物は検出されなかった。
に代えてジャケット付の塔(C)(材質、SUS31
6)を用意し、その塔(C)の構造を塔(B)と同様に
上から、容器(10)(内径17cm、長さ40c
m)、アルカリシャワー装置(11)(内径17cm、
長さ99.6cm、容積22600ml)、及び液受器
(12)(内径17cm、長さ49.8cm、容積11
300ml)とした。
(i)を、また内部には、アルカリの配管の先端に分配
器をつけてアルカリ液入口(i)から入ったアルカリ液
がアルカリシャワー装置(11)内で均一にシャワー状
に分散される構造とし、容器(10)の側面には水蒸気
出口(j)を取り付け、その外側に絞り弁及び冷却器を
取り付けた。
を、側面には水蒸気入口(m)と弁を取り付け、アルカ
リ液入口(i)と出口(k)との間にポンプ(13)を
取り付けて、液をアルカリ液入口(i)の方向に循環で
きる構造にした。
(m)、水蒸気入口(c)と水蒸気出口(j)とをそれ
ぞれ配管で接続し、水蒸気入口(c)と水蒸気出口
(j)との間に水蒸気循環ポンプ(9)を入れて水蒸気
が水蒸気入口(c)の方向に循環するようにした。
水酸化ナトリウム水溶液5000mlを入れ、各ジャケ
ットに水蒸気圧2kg/cm2 をかけて温度を120℃
とした後、ポンプ(13)を毎分6000mlの速度で
循環させ、水蒸気循環ポンプ(9)を毎分71ml(水
として)の速さで運転しながら、実施例−5の条件で製
造した1,4−CHDA含有液を毎分266mlの速さ
で塔(A)の入口(a)に供給し、排出口(d)から
は、10分毎に1,4−CHDA含有液を抜き取った。
及び2時間目の品質を分析した結果、不純物は検出され
なかった。
ラジウム触媒の活性低下を顕著に抑制して経済的な水素
添加反応を実現することが可能になり、更に、該水素化
反応物含有液を水蒸気に接触させることにより、簡便な
操作で非常に高い純度の1,4−CHDAを得ることが
でき、この高純度1,4−CHDAを用いることによ
り、耐侯性や物理的強度等が優れた樹脂や高純度医薬品
の製造が可能になる。
置の第1例の概略図である。
置の第2例の概略図である。
Claims (4)
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translated from
- 【請求項1】 1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を
製造するに際し、 テレフタル酸含有液をパラジウム触媒の存在下で、耐酸
容器内又は耐酸物質で内張りをした容器内で水素添加す
る第一工程、 第一工程で得られた1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸含有液を充填塔の一方から連続的に供給しながらそれ
とは逆の方向から連続的に水蒸気を供給し、他方から
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を断続的に又は連
続的に排出しながらそれとは逆の方向から水蒸気を排出
して1,4−シクロヘキサンジカルボン酸と水蒸気とを
向流接触させ、水蒸気側に移動した不純物を除去する第
二工程、 の二工程を逐次的に経由することを特徴とする1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸の製造方法。 - 【請求項2】 第一工程の水素添加を2kg/cm2以
上、10kg/cm2未満の水素圧力下で実施すること
を特徴とする請求項1記載の1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸の製造方法。 - 【請求項3】 第一工程の水素添加を、ガラス質の内張
りをした容器内で水素添加することを特徴とする請求項
1又は2の何れかに記載の1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸の製造方法。 - 【請求項4】 第二工程に於いて、水蒸気側に移動した
不純物を、水蒸気と共に凝縮させて除去するか、又はア
ルカリ水溶液中に通して除去した後、必要に応じて水蒸
気を加熱し、再使用することを特徴とする請求項1〜3
の何れかに記載の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸
の製造方法。