JP3105729B2 - スクロール型圧縮機 - Google Patents
スクロール型圧縮機Info
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- JP3105729B2 JP3105729B2 JP06012598A JP1259894A JP3105729B2 JP 3105729 B2 JP3105729 B2 JP 3105729B2 JP 06012598 A JP06012598 A JP 06012598A JP 1259894 A JP1259894 A JP 1259894A JP 3105729 B2 JP3105729 B2 JP 3105729B2
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/02—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
- F04C18/0207—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
- F04C18/0246—Details concerning the involute wraps or their base, e.g. geometry
- F04C18/0269—Details concerning the involute wraps
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明はスクロール型圧縮機に
関するものである。
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図８は従来のスクロール型圧縮機の固定
スクロールの斜視図である。図において、１は固定スク
ロール、１１は同固定スクロールの端板、１２は同端板
に直立させ一体的に形成されている渦巻状の固定ラップ
であり、高さ及び厚さを一定にしたインボリュート曲線
の形状をなしている。
スクロールの斜視図である。図において、１は固定スク
ロール、１１は同固定スクロールの端板、１２は同端板
に直立させ一体的に形成されている渦巻状の固定ラップ
であり、高さ及び厚さを一定にしたインボリュート曲線
の形状をなしている。
【０００３】図９は上記従来のスクロール型圧縮機の旋
回スクロールの斜視図である。２は旋回スクロール、２
１は同旋回スクロールの円盤形の端板、２２は同端板に
直立させ一体的に形成されている渦巻状の旋回ラップで
あり、高さ及び厚さを一定にしたインボリュート曲線の
形状をなしている。上記両スクロールはスクロール型圧
縮機の中で、ラップ部を向い合わせにして噛み合わせて
装着される。
回スクロールの斜視図である。２は旋回スクロール、２
１は同旋回スクロールの円盤形の端板、２２は同端板に
直立させ一体的に形成されている渦巻状の旋回ラップで
あり、高さ及び厚さを一定にしたインボリュート曲線の
形状をなしている。上記両スクロールはスクロール型圧
縮機の中で、ラップ部を向い合わせにして噛み合わせて
装着される。
【０００４】図１０は上述のようにして噛み合わせられ
た固定スクロール１と旋回スクロール２とを旋回スクロ
ールの側から見た断面を示したものであり、圧縮作用説
明図である。図において、旋回スクロール２を固定スク
ロール１に対して自転しないように旋回運動させると、
旋回ラップ２２は固定ラップ１２に対して、（ａ）→
（ｂ）→（ｃ）→（ｄ）→（ａ）の順に時計回りに旋回
運動する。（ａ）に示す密閉空間３ａ，４ａは（ｂ）で
３ｂ，４ｂ，（ｃ）で３ｃ，４ｃ，（ｄ）で３ｄ，４ｄ
となるにつれて，徐々にその体積を小さくしながら中心
に移動し、最後に固定スクロール１の端板１１に設けら
れた吐出口５と連通する。従って、（ａ）で密閉空間３
ａ，４ａにとり込まれた冷媒ガスは、しだいに圧縮され
吐出口５より吐出される。
た固定スクロール１と旋回スクロール２とを旋回スクロ
ールの側から見た断面を示したものであり、圧縮作用説
明図である。図において、旋回スクロール２を固定スク
ロール１に対して自転しないように旋回運動させると、
旋回ラップ２２は固定ラップ１２に対して、（ａ）→
（ｂ）→（ｃ）→（ｄ）→（ａ）の順に時計回りに旋回
運動する。（ａ）に示す密閉空間３ａ，４ａは（ｂ）で
３ｂ，４ｂ，（ｃ）で３ｃ，４ｃ，（ｄ）で３ｄ，４ｄ
となるにつれて，徐々にその体積を小さくしながら中心
に移動し、最後に固定スクロール１の端板１１に設けら
れた吐出口５と連通する。従って、（ａ）で密閉空間３
ａ，４ａにとり込まれた冷媒ガスは、しだいに圧縮され
吐出口５より吐出される。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のスクロール
型圧縮機においては、図１０において、（ｄ）→（ａ）
に旋回スクロール２の旋回運動が進むと、それまで開い
ていた旋回ラップ２２の腹側インボリュート終点と固定
ラップ１２の背側が接触する。以下、この接触点を吸入
締切点という、この吸入締切点において、両ラップは圧
接状態となり吸入冷媒ガスの流入が締め切られ、密閉空
間３ａが形成される。同時に、固定ラップ１２の腹側イ
ンボリュート終点と旋回ラップ２２の背側も接触し、そ
こが吸入締切点となって、同様に密閉空間４ａが形成さ
れる。以降、（ａ）→（ｂ）→（ｃ）→（ｄ）→（ａ）
……と旋回ラップ２２の旋回運動が進むが、その間上記
２箇所の接触点は離れることなく、接触状態を保ちなが
ら、時計回りに移動し、密閉空間３，４は徐々に体積を
減少しながら中心に移動し、冷媒ガスが圧縮される。
型圧縮機においては、図１０において、（ｄ）→（ａ）
に旋回スクロール２の旋回運動が進むと、それまで開い
ていた旋回ラップ２２の腹側インボリュート終点と固定
ラップ１２の背側が接触する。以下、この接触点を吸入
締切点という、この吸入締切点において、両ラップは圧
接状態となり吸入冷媒ガスの流入が締め切られ、密閉空
間３ａが形成される。同時に、固定ラップ１２の腹側イ
ンボリュート終点と旋回ラップ２２の背側も接触し、そ
こが吸入締切点となって、同様に密閉空間４ａが形成さ
れる。以降、（ａ）→（ｂ）→（ｃ）→（ｄ）→（ａ）
……と旋回ラップ２２の旋回運動が進むが、その間上記
２箇所の接触点は離れることなく、接触状態を保ちなが
ら、時計回りに移動し、密閉空間３，４は徐々に体積を
減少しながら中心に移動し、冷媒ガスが圧縮される。
【０００６】図１１は、上記両スクロールの噛み合い状
態における中心部断面図である。これは、冷媒ガスの圧
縮が最終段階に進み、密閉空間３，４が吐出口５と連通
直前の両ラップの噛み合い状態を示している。固定ラッ
プ１２の背側インボリュート始点と旋回ラップ２２の腹
側インボリュート始点が接触している。以下、この接触
点を吐出締切点という。この吐出締切点では、まだ圧接
状態を保っており、密閉空間３が形成されたままであ
る。同様に、旋回ラップ２２の背側インボリュート始点
と固定ラップ１２の腹側インボリュート始点が接触、圧
接状態にあり、密閉空間４が形成されている。この噛み
合い状態から更に旋回ラップ２２が旋回すると、両ラッ
プ面の接触は離れ、密閉空間３、密閉空間４、吐出口５
の３室が連通状態になり冷媒ガスの吐出が始まる。上記
のように、両ラップ１２，２２の噛み合いには不連続に
なる点が存在する。即ち、吸入締切点（２点）と吐出締
切点（２点）で噛み合いが不連続となる。吸入締切点で
は開状態（噛み合ってない状態）から閉状態（噛み合い
状態）に移行し、吐出締切点では閉状態から開状態へ移
行する。上記接触不連続点では、両ラップ面の接触力が
不連続的に急変するので、騒音、振動が大きくなるとい
う問題があった。
態における中心部断面図である。これは、冷媒ガスの圧
縮が最終段階に進み、密閉空間３，４が吐出口５と連通
直前の両ラップの噛み合い状態を示している。固定ラッ
プ１２の背側インボリュート始点と旋回ラップ２２の腹
側インボリュート始点が接触している。以下、この接触
点を吐出締切点という。この吐出締切点では、まだ圧接
状態を保っており、密閉空間３が形成されたままであ
る。同様に、旋回ラップ２２の背側インボリュート始点
と固定ラップ１２の腹側インボリュート始点が接触、圧
接状態にあり、密閉空間４が形成されている。この噛み
合い状態から更に旋回ラップ２２が旋回すると、両ラッ
プ面の接触は離れ、密閉空間３、密閉空間４、吐出口５
の３室が連通状態になり冷媒ガスの吐出が始まる。上記
のように、両ラップ１２，２２の噛み合いには不連続に
なる点が存在する。即ち、吸入締切点（２点）と吐出締
切点（２点）で噛み合いが不連続となる。吸入締切点で
は開状態（噛み合ってない状態）から閉状態（噛み合い
状態）に移行し、吐出締切点では閉状態から開状態へ移
行する。上記接触不連続点では、両ラップ面の接触力が
不連続的に急変するので、騒音、振動が大きくなるとい
う問題があった。
【０００７】本発明は上記従来技術を解消し、接触不連
続点で発生する騒音・振動の発生を解消しようとするも
のである。
続点で発生する騒音・振動の発生を解消しようとするも
のである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
したものあって、それぞれの端板に渦巻状のラップが立
設されている固定スクロールと旋回スクロールとを互い
にラップを向かい合わせにして噛み合わせ、旋回スクロ
ールを固定スクロールに対して自転しないようにして旋
回運動させ、ガスを圧縮するスクロール型圧縮機におい
て、次の特徴を有するものである。 （１）噛み合いが不連続となる点における上記固定スク
ロール及び旋回スクロールのラップ面に、ラップの接触
長さが除々に変化するように、噛み合いの方向に斜めの
辺を有する切り欠きを設けたこと。 （２）上記（１）項に記載のスクロール型圧縮機におい
て、斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロールラッ
プ及び旋回スクロールラップの吸入締切点となる腹側イ
ンボリュート終点からインボリュート巻き戻し方向にそ
れぞれ設けたこと。 （３）上記（１）項に記載のスクロール型圧縮機におい
て、斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロールラッ
プ及び旋回スクロールラップの吐出締切点となる腹側イ
ンボリュート始点からインボリュート巻き方向にそれぞ
れ設けたこと。 （４）上記（１）項に記載のスクロール型圧縮機におい
て、斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロールラッ
プ及び旋回スクロールラップの、吸入締切点となる腹側
インボリュート終点からインボリュート巻き戻し方向に
それぞれ設け、かつ、吐出締切点となる腹側インボリュ
ート始点からインボリュート巻き方向にそれぞれ設けた
こと。
したものあって、それぞれの端板に渦巻状のラップが立
設されている固定スクロールと旋回スクロールとを互い
にラップを向かい合わせにして噛み合わせ、旋回スクロ
ールを固定スクロールに対して自転しないようにして旋
回運動させ、ガスを圧縮するスクロール型圧縮機におい
て、次の特徴を有するものである。 （１）噛み合いが不連続となる点における上記固定スク
ロール及び旋回スクロールのラップ面に、ラップの接触
長さが除々に変化するように、噛み合いの方向に斜めの
辺を有する切り欠きを設けたこと。 （２）上記（１）項に記載のスクロール型圧縮機におい
て、斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロールラッ
プ及び旋回スクロールラップの吸入締切点となる腹側イ
ンボリュート終点からインボリュート巻き戻し方向にそ
れぞれ設けたこと。 （３）上記（１）項に記載のスクロール型圧縮機におい
て、斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロールラッ
プ及び旋回スクロールラップの吐出締切点となる腹側イ
ンボリュート始点からインボリュート巻き方向にそれぞ
れ設けたこと。 （４）上記（１）項に記載のスクロール型圧縮機におい
て、斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロールラッ
プ及び旋回スクロールラップの、吸入締切点となる腹側
インボリュート終点からインボリュート巻き戻し方向に
それぞれ設け、かつ、吐出締切点となる腹側インボリュ
ート始点からインボリュート巻き方向にそれぞれ設けた
こと。
【０００９】
【作用】本発明においては、上記構成を具えているた
め、両ラップの噛み合いが不連続となる吸入締切点及び
吐出締切点において、先ず吸入締切点においては、ラッ
プ全高が一度に接触せず、その極く一部分が接触し、そ
の後の旋回ラップの旋回運動に伴い、接触長さを徐々に
増加させることができる。また、吐出締切点においては
ラップ全高が一度に離れることはなく、その少し前の接
触点から接触長さを徐々に減少させ、吐出締切点におい
ては、ラップ全高の極く一部分を接触させることができ
る。上記のように接触長さを徐々に変化させ、吸入締切
点及び吐出締切点における両ラップの接触長さを極く短
かくできるので、接触力も滑らか変化し、吸入締切点及
び吐出締切点における接触力急激な変化をなくすること
ができる。これによって接触不連続によって生じる騒音
・振動を無くすことができる。
め、両ラップの噛み合いが不連続となる吸入締切点及び
吐出締切点において、先ず吸入締切点においては、ラッ
プ全高が一度に接触せず、その極く一部分が接触し、そ
の後の旋回ラップの旋回運動に伴い、接触長さを徐々に
増加させることができる。また、吐出締切点においては
ラップ全高が一度に離れることはなく、その少し前の接
触点から接触長さを徐々に減少させ、吐出締切点におい
ては、ラップ全高の極く一部分を接触させることができ
る。上記のように接触長さを徐々に変化させ、吸入締切
点及び吐出締切点における両ラップの接触長さを極く短
かくできるので、接触力も滑らか変化し、吸入締切点及
び吐出締切点における接触力急激な変化をなくすること
ができる。これによって接触不連続によって生じる騒音
・振動を無くすことができる。
【００１０】
【実施例】図１は本発明の第１実施例に係る固定スクロ
ールの斜視図。図２は同固定スクロールの要部斜視図。
図３は上記第１実施例に係る旋回スクロールの斜視図。
図４は同旋回スクロールの要部斜視図である。
ールの斜視図。図２は同固定スクロールの要部斜視図。
図３は上記第１実施例に係る旋回スクロールの斜視図。
図４は同旋回スクロールの要部斜視図である。
【００１１】図１において、１は固定スクロール、１１
は同固定スクロールの端板、１２は同固定スクロールに
立設されている固定ラップ、Ｘは同固定ラップの腹側イ
ンボリュート終点、１３は同固定ラップ１２の腹側ラッ
プ面に設けられている切り欠きである。図２は同切り欠
き１３の拡大斜視図である。図において、１２は固定ラ
ップ、Ｘは同固定ラップの腹側インボリュートの終点、
１３は同腹側インボリュート終点Ｘと同終点の一端から
発しインボリュート曲線の巻き戻しの方向に向う傾斜線
との間に設けられた切り欠き、二点鎖線は同切り欠き１
３が設けられる前のラップの原形である。
は同固定スクロールの端板、１２は同固定スクロールに
立設されている固定ラップ、Ｘは同固定ラップの腹側イ
ンボリュート終点、１３は同固定ラップ１２の腹側ラッ
プ面に設けられている切り欠きである。図２は同切り欠
き１３の拡大斜視図である。図において、１２は固定ラ
ップ、Ｘは同固定ラップの腹側インボリュートの終点、
１３は同腹側インボリュート終点Ｘと同終点の一端から
発しインボリュート曲線の巻き戻しの方向に向う傾斜線
との間に設けられた切り欠き、二点鎖線は同切り欠き１
３が設けられる前のラップの原形である。
【００１２】図３において、２は旋回スクロール、２１
は同旋回スクロールの端板、２２は同旋回スクロールに
立設されている旋回ラップ、Ｙは同旋回ラップの腹側イ
ンボリュート終点、２３は同旋回ラップ２２の腹側ラッ
プ面に設けられている切り欠きである。図４は同切り欠
き２３の拡大斜視図である。図において、２２は旋回ラ
ップ、Ｙは同旋回ラップの腹側インボリュートの終点、
２３は同腹側インボリュート終点Ｙと同終点の一端から
発しインボリュート曲線の巻き戻しの方向に向う傾斜線
との間に設けられた切り欠き、二点鎖線は同切り欠き２
３が設けられる前のラップの原形である。
は同旋回スクロールの端板、２２は同旋回スクロールに
立設されている旋回ラップ、Ｙは同旋回ラップの腹側イ
ンボリュート終点、２３は同旋回ラップ２２の腹側ラッ
プ面に設けられている切り欠きである。図４は同切り欠
き２３の拡大斜視図である。図において、２２は旋回ラ
ップ、Ｙは同旋回ラップの腹側インボリュートの終点、
２３は同腹側インボリュート終点Ｙと同終点の一端から
発しインボリュート曲線の巻き戻しの方向に向う傾斜線
との間に設けられた切り欠き、二点鎖線は同切り欠き２
３が設けられる前のラップの原形である。
【００１３】本実施例は、吸入締切点において両ラップ
１２，２２の噛み合いに不連続が発生する腹側インボリ
ュート終点に噛み合いの方向に傾斜した辺を有する切り
欠き１３，２３を設けたものである。従来のものでは、
両ラップ１２，２２の噛み合いが始まる腹側インボリュ
ート終点において、ラップの全高が一度に接触したが、
本発明においては、上記の切り欠き２３を設けたので、
噛み合いが始まる腹側インボリュート終点ではラップ全
高の極く一部が接触し、旋回ラップ２２の旋回に応じ、
ゆるやかに接触長さが増加し、切り欠き１３，２３がな
くなる点（図１，図２のＺ点）まで旋回が進んだとき、
ラップの全高が接触する。上記のように両ラップが一度
に接触せず、接触長さがゆるやかに増加するので、接触
力を滑らかに変化させることができ、騒音、振動の低減
ができる。切り欠きの段差の寸法（図１，図２のｈ）は
極力微少とすることにより、ガスもれによる性能低下は
無視できる程度に少なくすることができる。他の部分の
構成・作用は図８〜図１１に示す従来のものと同様であ
る。
１２，２２の噛み合いに不連続が発生する腹側インボリ
ュート終点に噛み合いの方向に傾斜した辺を有する切り
欠き１３，２３を設けたものである。従来のものでは、
両ラップ１２，２２の噛み合いが始まる腹側インボリュ
ート終点において、ラップの全高が一度に接触したが、
本発明においては、上記の切り欠き２３を設けたので、
噛み合いが始まる腹側インボリュート終点ではラップ全
高の極く一部が接触し、旋回ラップ２２の旋回に応じ、
ゆるやかに接触長さが増加し、切り欠き１３，２３がな
くなる点（図１，図２のＺ点）まで旋回が進んだとき、
ラップの全高が接触する。上記のように両ラップが一度
に接触せず、接触長さがゆるやかに増加するので、接触
力を滑らかに変化させることができ、騒音、振動の低減
ができる。切り欠きの段差の寸法（図１，図２のｈ）は
極力微少とすることにより、ガスもれによる性能低下は
無視できる程度に少なくすることができる。他の部分の
構成・作用は図８〜図１１に示す従来のものと同様であ
る。
【００１４】図５は本発明の第２実施例に係る噛み合い
状態にあるスクロールの中心部の断面図、図６および図
７は図５の要部斜視図である。図５は各スクロールの背
側インボリュート始点が相手側スクロールの腹側インボ
リュート始点に接触し、吐出締切点を形成している状態
を示している。図において、１２は固定ラップ、２２は
旋回ラップ、３および４は密閉空間、５は吐出口、Ａは
固定ラップ腹側インボリュート始点、Ｂは旋回ラップ背
側インボリュート始点、Ｃ旋回ラップ腹側インボリュー
ト始点、Ｄは固定ラップ背側インボリュート始点、１４
は固定ラップの腹側インボリュート始点Ａの近傍に設け
られた切り欠き、２４は旋回ラップの腹側インボリュー
ト始点Ｃの近傍に設けられた切り欠きである。
状態にあるスクロールの中心部の断面図、図６および図
７は図５の要部斜視図である。図５は各スクロールの背
側インボリュート始点が相手側スクロールの腹側インボ
リュート始点に接触し、吐出締切点を形成している状態
を示している。図において、１２は固定ラップ、２２は
旋回ラップ、３および４は密閉空間、５は吐出口、Ａは
固定ラップ腹側インボリュート始点、Ｂは旋回ラップ背
側インボリュート始点、Ｃ旋回ラップ腹側インボリュー
ト始点、Ｄは固定ラップ背側インボリュート始点、１４
は固定ラップの腹側インボリュート始点Ａの近傍に設け
られた切り欠き、２４は旋回ラップの腹側インボリュー
ト始点Ｃの近傍に設けられた切り欠きである。
【００１５】図６は上記切り欠き１４の斜視図、図７は
上記切り欠き２４の斜視図である。図６および図７にお
いて、固定ラップ１２、旋回ラップ２２の腹側ラップ面
に腹側インボリュート始点と同始点の一端からインボリ
ュート曲線の巻き方向に向う傾斜線との間に切り欠き１
４及び２４が設けられている。即ち、傾斜した辺を有す
る切り欠き１４，２４を吐出締切点となる腹側インボリ
ュートの始点にも設けたものである。
上記切り欠き２４の斜視図である。図６および図７にお
いて、固定ラップ１２、旋回ラップ２２の腹側ラップ面
に腹側インボリュート始点と同始点の一端からインボリ
ュート曲線の巻き方向に向う傾斜線との間に切り欠き１
４及び２４が設けられている。即ち、傾斜した辺を有す
る切り欠き１４，２４を吐出締切点となる腹側インボリ
ュートの始点にも設けたものである。
【００１６】従来のスクロール型圧縮機では、両ラップ
１２，２２の噛み合いが終わる腹側インボリュート始点
においてラップ全高が一度に離れるが、本実施例におい
ては、上記の切り欠き１４，２４の一端（図６，図７の
Ｅ点）からゆるやかに接触長さが減少し、噛み合いが終
わる腹側インボリュート始点では極く短い接触長さとな
るので、接触力を滑らかに変化させることができ騒音、
振動の低減ができる。なお、切り欠きの段差の寸法（図
６，図７のｈ）は極力微少とする必要があるが、圧力が
高くなり、ガスもれが増加するので、若干の性能低下が
生じることになる。他の部分の構成・作用は図８〜図１
１に示す従来のものと同様である。
１２，２２の噛み合いが終わる腹側インボリュート始点
においてラップ全高が一度に離れるが、本実施例におい
ては、上記の切り欠き１４，２４の一端（図６，図７の
Ｅ点）からゆるやかに接触長さが減少し、噛み合いが終
わる腹側インボリュート始点では極く短い接触長さとな
るので、接触力を滑らかに変化させることができ騒音、
振動の低減ができる。なお、切り欠きの段差の寸法（図
６，図７のｈ）は極力微少とする必要があるが、圧力が
高くなり、ガスもれが増加するので、若干の性能低下が
生じることになる。他の部分の構成・作用は図８〜図１
１に示す従来のものと同様である。
【００１７】上記第１及び第２の実施例をスクロール型
圧縮機に適用した場合、先ず吸入締切点においては、ラ
ップ全高が一度に接触せず、その極く一部分が接触しそ
の後の旋回ラップの旋回運動に伴い、接触長さを徐々に
増加させることができる。また、吐出締切点においては
チップ全高が一度に離れることはなく、その少し前の接
触点から接触長さを徐々に減少させ、吐出締切点におい
ては、ラップ全高の極く一部分を接触させることができ
る。上記のように接触長さを徐々に変化させ吸入締切点
及び吐出締切点における両ラップの接触長さを極く短く
できるので、接触力も滑らかに変化し、吸入締切点及び
吐出締切点における接触力の急激な変化をなくすことが
できる。これにより騒音、振動の低減が可能となる。
圧縮機に適用した場合、先ず吸入締切点においては、ラ
ップ全高が一度に接触せず、その極く一部分が接触しそ
の後の旋回ラップの旋回運動に伴い、接触長さを徐々に
増加させることができる。また、吐出締切点においては
チップ全高が一度に離れることはなく、その少し前の接
触点から接触長さを徐々に減少させ、吐出締切点におい
ては、ラップ全高の極く一部分を接触させることができ
る。上記のように接触長さを徐々に変化させ吸入締切点
及び吐出締切点における両ラップの接触長さを極く短く
できるので、接触力も滑らかに変化し、吸入締切点及び
吐出締切点における接触力の急激な変化をなくすことが
できる。これにより騒音、振動の低減が可能となる。
【００１８】
【発明の効果】本発明のスクロール型圧縮機において
は、次の何れかの手段を講じているので、両ラップ面の
接触不連続点で発生する騒音・振動を解消することがで
きる。 （１）噛み合いが不連続となる点における上記固定スク
ロール及び旋回スクロールのラップ面に、ラップの接触
長さが除々に変化するように、噛み合いの方向に斜めの
辺を有する切り欠きを設ける。 （２）斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロールラ
ップ及び旋回スクロールラップの吸入締切点となる腹側
インボリュート終点からインボリュート巻き戻し方向に
それぞれ設ける。 （３）斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロールラ
ップ及び旋回スクロールラップの吐出締切点となる腹側
インボリュート始点からインボリュート巻き方向にそれ
ぞれ設ける。 （４）斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロールラ
ップ及び旋回スクロールラップの、吸入締切点となる腹
側インボリュート終点からインボリュート巻き戻し方向
にそれぞれ設け、かつ、吐出締切点となる腹側インボリ
ュート始点からインボリュート巻き方向にそれぞれ設け
る。
は、次の何れかの手段を講じているので、両ラップ面の
接触不連続点で発生する騒音・振動を解消することがで
きる。 （１）噛み合いが不連続となる点における上記固定スク
ロール及び旋回スクロールのラップ面に、ラップの接触
長さが除々に変化するように、噛み合いの方向に斜めの
辺を有する切り欠きを設ける。 （２）斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロールラ
ップ及び旋回スクロールラップの吸入締切点となる腹側
インボリュート終点からインボリュート巻き戻し方向に
それぞれ設ける。 （３）斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロールラ
ップ及び旋回スクロールラップの吐出締切点となる腹側
インボリュート始点からインボリュート巻き方向にそれ
ぞれ設ける。 （４）斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロールラ
ップ及び旋回スクロールラップの、吸入締切点となる腹
側インボリュート終点からインボリュート巻き戻し方向
にそれぞれ設け、かつ、吐出締切点となる腹側インボリ
ュート始点からインボリュート巻き方向にそれぞれ設け
る。
【図１】本発明の第１実施例に係る固定スクロールの斜
視図。
視図。
【図２】同固定スクロールの腹側インボリュート終点近
傍に設けられた切り欠きの拡大斜視図。
傍に設けられた切り欠きの拡大斜視図。
【図３】上記実施例における旋回スクロールの斜視図。
【図４】同旋回スクロールの腹側インボリュート終点近
傍に設けられた切り欠きの拡大斜視図。
傍に設けられた切り欠きの拡大斜視図。
【図５】本発明の第２実施例に係る噛み合い状態にある
スクロールの中心部の断面図。
スクロールの中心部の断面図。
【図６】同実施例の固定スクロールの腹側インボリュー
ト始点近傍に設けられた切り欠きの拡大斜視図。
ト始点近傍に設けられた切り欠きの拡大斜視図。
【図７】同実施例の旋回スクロールの腹側インボリュー
ト始点近傍に設けられた切り欠きの拡大斜視図。
ト始点近傍に設けられた切り欠きの拡大斜視図。
【図８】従来のスクロール型圧縮機の固定スクロールの
斜視図。
斜視図。
【図９】上記従来のスクロール型圧縮機の旋回スクロー
ルの斜視図。
ルの斜視図。
【図１０】上記従来のスクロール型圧縮機の圧縮作用説
明図。
明図。
【図１１】上記従来の両スクロールの噛み合い状態にお
ける中心部断面図。
ける中心部断面図。
１ 固定スクロール ２ 旋回スクロール ３ 密閉空間 ４ 密閉空間 ５ 吐出口 １１ 端板 １２ 固定ラップ １３ 切り欠き １４ 切り欠き ２１ 端板 ２２ 旋回ラップ ２３ 切り欠き ２４ 切り欠き
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 寛之 名古屋市中村区岩塚町字高道１番地 三 菱重工業株式会社名古屋研究所内 (72)発明者 佐藤 和弘 名古屋市中村区岩塚町字高道１番地 三 菱重工業株式会社名古屋研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−235684（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F04C 18/02 311
Claims (4)
- 【請求項１】 それぞれの端板に渦巻状のラップが立設
されている固定スクロールと旋回スクロールとを互いに
ラップを向かい合わせにして噛み合わせ、旋回スクロー
ルを固定スクロールに対して自転しないようにして旋回
運動させ、ガスを圧縮するスクロール型圧縮機におい
て、噛み合いが不連続となる点における上記固定スクロ
ール及び旋回スクロールのラップ面に、ラップの接触長
さが除々に変化するように、噛み合いの方向に斜めの辺
を有する切り欠きを設けたことを特徴とするスクロール
型圧縮機。 - 【請求項２】 請求項１に記載のスクロール型圧縮機に
おいて、斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロール
ラップ及び旋回スクロールラップの吸入締切点となる腹
側インボリュート終点からインボリュート巻き戻し方向
にそれぞれ設けたことを特徴とするスクロール型圧縮
機。 - 【請求項３】 請求項１に記載のスクロール型圧縮機に
おいて、斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロール
ラップ及び旋回スクロールラップの吐出締切点となる腹
側インボリュート始点からインボリュート巻き方向にそ
れぞれ設けたことを特徴とするスクロール型圧縮機。 - 【請求項４】 請求項１に記載のスクロール型圧縮機に
おいて、斜めの辺を有する切り欠きを、固定スクロール
ラップ及び旋回スクロールラップの、吸入締切点となる
腹側インボリュート終点からインボリュート巻き戻し方
向にそれぞれ設け、かつ、吐出締切点となる腹側インボ
リュート始点からインボリュート巻き方向にそれぞれ設
けたことを特徴とするスクロール型圧縮機。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06012598A JP3105729B2 (ja) | 1994-02-04 | 1994-02-04 | スクロール型圧縮機 |
| CN95101488A CN1076796C (zh) | 1994-02-04 | 1995-01-28 | 涡旋型压缩机 |
| US08/383,096 US5520525A (en) | 1994-02-04 | 1995-02-03 | Scroll compressor having wraps with recesses |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06012598A JP3105729B2 (ja) | 1994-02-04 | 1994-02-04 | スクロール型圧縮機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07217559A JPH07217559A (ja) | 1995-08-15 |
| JP3105729B2 true JP3105729B2 (ja) | 2000-11-06 |
Family
ID=11809798
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP06012598A Expired - Lifetime JP3105729B2 (ja) | 1994-02-04 | 1994-02-04 | スクロール型圧縮機 |
Country Status (3)
| Country | Link |
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| JP (1) | JP3105729B2 (ja) |
| CN (1) | CN1076796C (ja) |
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-
1994
- 1994-02-04 JP JP06012598A patent/JP3105729B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1995
- 1995-01-28 CN CN95101488A patent/CN1076796C/zh not_active Expired - Lifetime
- 1995-02-03 US US08/383,096 patent/US5520525A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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|---|---|
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| JPH07217559A (ja) | 1995-08-15 |
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