JP3100746B2 - 油付ニッケル廃触媒の有効利用方法及びその設備 - Google Patents

油付ニッケル廃触媒の有効利用方法及びその設備

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JP3100746B2
JP3100746B2 JP04078784A JP7878492A JP3100746B2 JP 3100746 B2 JP3100746 B2 JP 3100746B2 JP 04078784 A JP04078784 A JP 04078784A JP 7878492 A JP7878492 A JP 7878492A JP 3100746 B2 JP3100746 B2 JP 3100746B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業廃棄物である油付
ニッケル廃触媒を燃焼させてそのアッシュをステンレス
溶銑用原料として回収する際に、この油付ニッケル廃触
媒を燃焼させた後のニッケル分を含有する粉塵を多量に
含む燃焼排ガス中からニッケルをステンレス鋼原料とし
て効率良く回収するだけでなく、油付ニッケル廃触媒を
燃焼させたときに発生する燃焼排ガスの保有する熱エネ
ルギーを積極的に利用してステンレス鋼原料の乾燥に寄
与せしめる省エネルギー効果に優れた油付ニッケル廃触
媒の有効利用方法及びこの方法を実施するのに好適な設
備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種油脂製造業や油脂加工業,石油精製
業や石油化学製造業,各種ガス製造業など、産業上にお
ける種々の業種において、ニッケル触媒が使用された
後、触媒としての機能を失って様々な油分を含有する油
付ニッケル廃触媒が発生する。例えば、食品工業等にお
ける重合反応の促進のために使用されているニッケルを
含有する触媒であってその触媒効果を失った油分を含有
する油付ニッケル廃触媒(例えば、マーガリン製造工程
において使用されて触媒効果を失った油付ニッケル廃触
媒として、Ni:20%,SiO2:30%,油分:50%の成分を
有するものを挙げることができる)は、通常産業廃棄物
として処理されている。このような油付ニッケル廃触媒
は、触媒効果を失っており前記した如き各工業分野にお
いて利用価値が無いので安価に入手でき、しかも多量の
ニッケルを含有しているのでこれを燃焼させてその油分
を除去されたアッシュを回収してステンレス溶銑用原料
として再利用されている。
【0003】一般にステンレス鋼を製造するに際して
は、先ずフェロクロム,フェロニッケル,スクラップ等
の鉄源,コークス,造滓材等のステンレス鋼主副原料を
アーク炉やサブマージドアーク炉で溶解して溶銑を製造
するのであるが、前者のアーク炉は炉内に下方に向けて
設置されている電極の先端と炉内に投入積層されている
ステンレス鋼原料との間でアーク放電させるものである
から電極の設置されている部分の下方からステンレス鋼
原料の溶解が進むので炉内におけるステンレス鋼原料の
表層は電極部の周辺のみが窪んだ状態を成す。このた
め、ステンレス鋼原料表層のアーク放電により窪んだ位
置の溶解された溶湯中に炉内に積層されているステンレ
ス鋼原料の上層部分が崩落するので、前記油付ニッケル
廃触媒が油分を除去することなくアーク炉に投入されて
いたりすると、溶湯中に崩落して来た油付ニッケル廃触
媒の油分が溶湯中で瞬間的にガス化して爆発が起こる突
沸現象が生じて非常に危険である。従って油付ニッケル
廃触媒は、油分を除去し安全に溶解できるようにした状
態でステンレス鋼原料として炉内に投入しなければなら
ないのであった。また後者のサブマージドアーク炉は電
極を溶湯中に浸入させて通電させたときの抵抗を利用す
るので、油付ニッケル廃触媒を油分を除去することなく
このサブマージドアーク炉に投入すると前記したのと同
様の突沸現象が生じるだけでなく油分のガス化によって
多量の排ガスが一時的に発生して排気しきれない排ガス
のために良好な操業制御状態を崩して安定操業ができな
くなる。このため油付ニッケル廃触媒の使用量が制限さ
れるので、やはり油分を除去し安全に溶解できるニッケ
ル廃触媒を利用しなければならないのであった。
【0004】そこで、油付ニッケル廃触媒を燃焼させて
その燃焼装置の下部に生成する油分を除去されたアッシ
ュのみを所定の処理を施して前述の如き各種炉に投入し
溶解していたのである。すなわち、この油付ニッケル廃
触媒を燃焼装置内に投入して燃焼させると油分が燃焼し
て高温(約700〜800℃)の燃焼排ガスが発生するのであ
るが、この燃焼排ガス中には油付ニッケル廃触媒におけ
るニッケル分の50%以上という多量が粉塵の状態とし
て含まれるのである。そして燃焼装置内の下部に生成し
油分の除去されたアッシュは、燃焼装置より取り出さ
れ、通常ステンレス鋼製造過程で発生したスラッジ等の
含水ステンレス鋼原料やステンレス鋼製造過程で発生し
たダストやスケール等と一緒に製団装置内に投入されて
ブリケットに製団処理されていたのである。
【0005】すなわちこのスラッジは、ステンレス鋼帯
の製造過程における焼鈍処理などによりその表面に生成
されるスケール(金属酸化物)を硫酸ソーダ水溶液中で
の電解処理や機械的処理後に硝弗酸水溶液への浸漬処理
や硝酸水溶液中での電解処理等の脱スケール処理により
得られるもの(以下、含水スラッジと言うことがある)
であって、ステンレス鋼を構成する有効金属諸成分を多
量に含有しているが、このままの状態では水分を多量に
含んでいるため前記炉内に投入して溶解すると水蒸気爆
発が発生して非常に危険なので使用できないのである。
従って、これら含水ステンレス鋼原料は前記油付ニッケ
ル廃触媒が燃焼されて生成回収されたアッシュと共にブ
リケットに製団される製団装置に投入される前に、その
水分量を低下させるべくブタン等の燃料を燃焼させて得
た熱エネルギーにより加熱して乾燥させていたのであっ
た。また、主要で多量に使用されるステンレス鋼原料で
あるフェロクロムやフェロニッケルは通常粉体状や粒体
状を成しているが、屋外に堆積させた状態で保管されて
いたり、そうでなくても特に湿度の高い時期には水分を
多量に含有しており、前述の含水スラッジの場合と同様
に炉内に投入して溶解しようとすると水蒸気爆発の原因
となり得るので、その含水量を低下させるべくブタン等
の燃料を燃焼させて得た熱エネルギーにより加熱して乾
燥させていたのであった。
【0006】しかしながら、燃焼装置において油付ニッ
ケル廃触媒の油分を燃焼した際に発生する燃焼排ガス中
には、油付ニッケル廃触媒におけるニッケル分の50%
以上に相当する多量なニッケルが粉塵として含まれてい
るので、このニッケルを回収して有効に利用しなければ
不経済であって省資源につながらないばかりでなく、環
境汚染の問題が発生するという欠点があった。そして油
分の燃焼に際して発生する燃焼排ガスの熱エネルギー
は、何にも利用されないまま無駄に失われていたために
全く不経済であるという欠点があった。更に、燃焼装置
において油付ニッケル廃触媒の油分を燃焼したときに発
生する燃焼排ガスは通常未燃有機物の存在により悪臭を
発するために、アーク炉やサブマージドアーク炉を設備
されている製鉄所等では環境基準の面から燃焼させるこ
とができないために、特定地で油付ニッケル廃触媒を燃
焼させて得られたアッシュを製団装置が存在する場所ま
で遠路運搬しなければならないので多額の運搬費用を要
するという欠点もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述したよ
うな従来技術の欠点を解消し、触媒効果を失ってその分
野では利用価値が無いので比較的安価に入手できる油付
ニッケル廃触媒を燃焼させて得た油分を除去されたアッ
シュのみをステンレス鋼原料として使用するだけでな
く、油付ニッケル廃触媒の油分を燃焼した際に発生する
燃焼排ガス中に粉塵として含まれるニッケル分をも効率
良く回収してステンレス鋼原料として使用できるように
すると共に、油付ニッケル廃触媒の油分を燃焼させた際
に発生する燃焼排ガスの熱エネルギーも有効に利用し、
更に油付ニッケル廃触媒の油分を燃焼したときに発生す
る燃焼排ガスの悪臭の問題も解決できるようにして、省
エネルギー且つ省資源化を図り経済的で、しかもこの産
業廃棄物の利用において発生する粉塵や悪臭といった環
境汚染の問題も解消し、安全に利用することのできる油
付ニッケル廃触媒の有効利用方法及びこの方法を実施す
るのに好適な設備を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる課題
を解決すべく鋭意検討した結果、従来と同様に油付ニッ
ケル廃触媒を燃焼装置で燃焼させて得たアッシュをステ
ンレス溶銑用原料として回収するばかりでなく、油付ニ
ッケル廃触媒はその油分の成分割合が比較的高いので油
付ニッケル廃触媒を燃焼させたときに発生する燃焼排ガ
スが比較的高温であることに着目して油付ニッケル廃触
媒を燃焼させた高温の燃焼排ガスをステンレス鋼原料に
直接吹き付けてそのステンレス鋼原料の乾燥用加熱ガス
の一部又は全部として使用すると共にこのステンレス鋼
原料中に前記燃焼排ガス中のニッケル含有粉塵を回収
し、このステンレス鋼原料に吹き付けた後の燃焼排ガス
中に残存するニッケル含有粉塵を集塵装置でステンレス
溶銑用原料として回収すれば、産業廃棄物である油付ニ
ッケル廃触媒の油分の燃焼熱エネルギーを有効に利用し
てステンレス鋼原料を乾燥させるために燃焼させるブタ
ン等の燃料を低減ないし不要とすることができ且つ油分
を除去された有効金属成分を効率良く回収することがで
きることを究明して本発明を完成したのである。
【0009】そして更に、油付ニッケル廃触媒を燃焼さ
せた燃焼排ガスを、環境汚染を発生すること無いように
無害化するように大気中に放出するまでの間に脱臭処理
を施せば、油付ニッケル廃触媒を燃焼させた際に発生す
る悪臭の問題も解決できることも究明したのである。
【0010】以下、図面に基づいて本発明に係る油付ニ
ッケル廃触媒の有効利用方法及びこの方法を実施するの
に好適な設備について詳細に説明する。図1は本発明に
係る油付ニッケル廃触媒の有効利用方法を実施する本発
明設備を製団装置及び溶銑用の溶解炉の直前に設置した
実施例を示す説明図である。
【0011】本発明方法を実施するには、図示する如く
先ず産業廃棄物である油付ニッケル廃触媒8を例えばホ
ッパー1aより燃焼装置1に投入して燃焼せしめることに
よって、生成した油分の除去されたアッシュ9aをステン
レス溶銑用原料として回収するのである。この燃焼装置
1により得られたアッシュ9aは、後述する製団装置6に
供給される。
【0012】また含水スラッジ等の乾燥を要する含水ス
テンレス鋼原料や水分が付着しているフェロクロムやフ
ェロニッケルなどの合金鉄,スクラップ等の鉄源の如き
ステンレス鋼原料11を例えばホッパー2aより乾燥装置2
に投入して乾燥せしめるのである。この乾燥装置2にお
いては、前記燃焼装置1における油付ニッケル廃触媒8
の燃焼によって発生する通常約700〜800℃の高温の燃焼
排ガス10がステンレス鋼原料11に直接吹き付けられる。
このとき燃焼装置1において油付ニッケル廃触媒8の油
分を燃焼された燃焼排ガス10はニッケル分を含有する粉
塵を多量に含んでいるので、乾燥装置2でステンレス鋼
原料11に吹き付けられるとそのニッケル含有粉塵9bの一
部がステンレス鋼原料11に付着して回収されるのであ
る。また燃焼装置1よりの燃焼排ガス10だけではステン
レス鋼原料11を乾燥せしめるのに充分な熱エネルギーを
得られない場合には、補足的にブタン等の燃料を燃焼さ
せた燃焼ガス14を合わせて供給すれば良い。このように
して水分を除去又は低減せしめられニッケル含有粉塵9b
が付着した乾燥ステンレス鋼原料11’は、この乾燥ステ
ンレス鋼原料11’が粉体や粒体の場合には後述する製団
装置6に供給される。
【0013】ステンレス鋼原料11に吹き付けられて温度
の低下した燃焼排ガス10a中で、ステンレス鋼原料11に
付着されずに回収されなかった残存するニッケル含有粉
塵9cは、バッグフィルター等の集塵装置3に供給され集
塵されてステンレス溶銑用原料として回収された後に後
述する製団装置6に供給され、一方集塵装置3に除塵さ
れた後の低温の燃焼排ガス10bは大気中に放出される。
前記燃焼排ガス10,10a及び10bは油付ニッケル廃触媒8
中の未燃有機物が通常残存しているために悪臭を発する
ので、この未燃有機物を吸着させたり又は燃焼すべく二
次燃焼させたりする脱臭装置4を、燃焼装置1と乾燥装
置2との間や,乾燥装置2と集塵装置3との間や,除塵
された低温の燃焼排ガス10bを大気中に放出するための
ファン5と集塵装置3との間に設けて悪臭源である未燃
有機物を除去し脱臭せしめてから大気中に放出すること
が好ましい。
【0014】このようにして燃焼装置1より取り出した
アッシュ9a,乾燥ステンレス鋼原料11’が含水スラジ等
の粉体や粒体である場合にこの乾燥ステンレス鋼原料1
1’及び乾燥ステンレス鋼原料11’に回収されたニッケ
ル含有粉塵9b,集塵装置3により回収されたニッケル含
有粉塵9c,更にはステンレス鋼製造過程で発生した他の
ダスト等を製団装置6に投入して製団してブリケット12
を製造し、このブリケット12をアーク炉やサブマージド
アーク炉等のステンレス溶銑用原料を溶解する溶解炉7
にコークス,硅石,レンガ屑等の諸ステンレス鋼原料13
と共に投入して溶銑を製造するのである。
【0015】
【作用】本発明に係る油付ニッケル廃触媒の有効利用方
法を実施すると、先ず燃焼装置1において油付ニッケル
廃触媒8の油分が燃焼して高温の燃焼排ガス10が発生す
ると共にこの燃焼によって油分を除去されたアッシュ9a
が生成する。そこで、この燃焼装置1で生成したアッシ
ュ9aをステンレス溶銑用原料として回収すると共に、燃
焼排ガス10を乾燥装置2に供給して乾燥装置2に投入し
たステンレス鋼原料11に吹き付けてステンレス鋼原料11
の乾燥用加熱ガスの一部又は全部として使用してステン
レス鋼原料11を乾燥せしめるだけでなく、ステンレス鋼
原料11中に燃焼排ガス10中のニッケル含有粉塵9bを効率
的に回収するのである。
【0016】しかる後に、ステンレス鋼原料11に吹き付
けられて温度が低下した燃焼排ガス10a中に残存するニ
ッケル含有粉塵9cを集塵装置3で回収し、除塵された燃
焼排ガス10bをファン5によって大気中に放出する。こ
のとき脱臭装置4が設置されていると悪臭の原因である
未燃有機物が燃焼又は吸着等の手段によって除去されて
完全に清浄化された状態の燃焼排ガス10bを大気中に放
出できる。従って、製鉄所内において作業環境を悪化さ
せることなく、粉塵や悪臭による周辺の環境を汚染する
ことなく公害防止が図られ、しかも遠路運搬する必要も
なく、油付ニッケル廃触媒8を有効に利用できるのであ
る。
【0017】そして燃焼装置1で生成してステンレス溶
銑用原料として回収されたアッシュ9aと、ステンレス鋼
原料11が粉体や粒体の場合には燃焼排ガス10中のニッケ
ル含有粉塵9bの回収された乾燥ステンレス鋼原料11’
と、集塵装置3で回収されたステンレス鋼原料11に吹き
付けた後の燃焼排ガス10a中に残存するニッケル含有粉
塵9cと、更にステンレス鋼製造過程で発生した他のダス
ト等とを製団装置6に投入して製団しブリケット12を製
造し、このブリケット12をアーク炉やサブマージドアー
ク炉等のステンレス溶銑用原料を溶解する溶解炉7にコ
ークス,硅石,レンガ屑等の諸ステンレス鋼原料13と共
に投入して溶銑を製造するのである。従って、溶解炉7
内にこれら原料が投入された際に油分の急激なガス化に
よる突沸現象の発生や持ち込まれた水分による水蒸気爆
発の発生を防止できるので、量的にまたタイミング的に
何ら使用制限なく安全に油付ニッケル廃触媒8の再利用
ができる。そしてこの再利用において、省エネルギー及
び省資源が図られ、優位な経済性が得られるのである。
【0018】
【発明の効果】以上に詳述した如く、本発明に係る油付
ニッケル廃触媒の有効利用方法及びこの方法を実施する
ための本発明に係る油付ニッケル廃触媒の有効利用設備
は、単に油付ニッケル廃触媒を燃焼させて生成させた油
分を除去したアッシュのみをステンレス溶銑用原料とし
て回収し有効利用するだけでなく、油付ニッケル廃触媒
の油分の燃焼によって発生する高温の燃焼排ガスをステ
ンレス鋼原料の乾燥に有効に利用するのでこのステンレ
ス鋼原料を乾燥させるための燃料を不要とするか又はそ
の使用量を低減することができるので、省エネルギー効
果を有し非常に経済的である。
【0019】また油付ニッケル廃触媒を燃焼させた際に
その燃焼排ガス中のニッケル分を含有する粉塵を多量に
含む燃焼排ガス中からニッケルをステンレス鋼原料とし
て効率良く回収してステンレス鋼原料として再利用する
することができるので、油付ニッケル廃触媒中の有効金
属成分を無駄なく有効に使用できて省資源効果を有し経
済的であり、また油付ニッケル廃触媒の燃焼から回収し
た原料等を溶解炉内に投入して溶銑を製造するまでの処
理を同一場所,同一設備で行うことができるので、格別
な運搬費用も発生せず、油付ニッケル廃触媒から回収さ
れたアッシュやニッケル含有粉塵は比較的温度の高い状
態でブリケットに製団できるから前記燃焼排ガスの熱エ
ネルギーの利用と合わせて熱効率に優れている。
【0020】このように産業廃棄物である油付ニッケル
廃触媒を単にそのニッケル分を含有しているアッシュの
みを回収するだけでなく、燃焼排ガス中に粉塵として含
まれて無駄に放出されていたニッケル分を2段階にステ
ンレス鋼原料として環境改善しつつ効率良く回収し、し
かも油分の燃焼により発生する熱エネルギーも有効利用
して優位な経済性を備えた本発明方法及び本発明設備
は、その工業的価値の非常に大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油付ニッケル廃触媒の有効利用方
法を実施する本発明設備を製団装置及び溶銑用の溶解炉
の直前に設置した実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 燃焼装置 1a ホッパー 2 乾燥装置 2a ホッパー 3 集塵装置 4 脱臭装置 5 ファン 6 製団装置 7 溶解炉 8 油付ニッケル廃触媒 9a アッシュ 9b,9c ニッケル含有粉塵 10,10a,10b 燃焼排ガス 11 ステンレス鋼原料 11’ 乾燥ステンレス鋼原料 12 ブリケット 13 諸ステンレス鋼原料 14 燃焼ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−105777(JP,A) 特開 昭49−17397(JP,A) 実開 昭53−67855(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 3/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油付ニッケル廃触媒(8)を燃焼装置(1)
    で燃焼させて生成したアッシュ(9a)をステンレス溶銑用
    原料として回収すると共に、その高温の燃焼排ガス(10)
    をステンレス鋼原料(11)に吹き付けて該ステンレス鋼原
    料(11)の乾燥用加熱ガスの一部又は全部として使用する
    と共に該ステンレス鋼原料(11)中に前記燃焼排ガス(10)
    中のニッケル含有粉塵(9b)を回収し、該ステンレス鋼原
    料(11)に吹き付けた後の燃焼排ガス(10a)中に残存する
    ニッケル含有粉塵(9c)を集塵装置(3)でステンレス溶銑
    用原料として回収することを特徴とする油付ニッケル廃
    触媒の有効利用方法。
  2. 【請求項2】 油付ニッケル廃触媒(8)を燃焼させた燃
    焼排ガス(10)を、大気中に放出するまでの間に脱臭処理
    する請求項1に記載の油付ニッケル廃触媒の有効利用方
    法。
  3. 【請求項3】 油付ニッケル廃触媒(8)を投入して燃焼
    させる燃焼装置(1)と、投入したステンレス鋼原料(11)
    に該燃焼装置(1)で発生した高温の燃焼排ガス(10)を吹
    き付けて該ステンレス鋼原料(11)を乾燥せしめると共に
    該燃焼排ガス(10)中のニッケル含有粉塵(9b)を該ステン
    レス鋼原料(11)中に回収する乾燥装置(2)と、該乾燥装
    置(2)を経て低温となった燃焼排ガス(10a)中に残存す
    るニッケル含有粉塵(9c)を回収する集塵装置(3)とを備
    えていることを特徴とする油付ニッケル廃触媒の有効利
    用設備。
  4. 【請求項4】 燃焼装置(1)より乾燥装置(2)に供給せ
    しめられる燃焼排ガス(10),乾燥装置(2)から集塵装置
    (3)へ供給せしめられる燃焼排ガス(10a),及び集塵装
    置(3)でニッケル含有粉塵(9c)を回収された後の燃焼排
    ガス(10b)の少なくとも一つの燃焼排ガスを脱臭する脱
    臭装置(4)を備えている請求項3に記載の油付ニッケル
    廃触媒の有効利用設備。
JP04078784A 1992-03-02 1992-03-02 油付ニッケル廃触媒の有効利用方法及びその設備 Expired - Lifetime JP3100746B2 (ja)

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