JP3097243B2 - 光学活性シクロペンテノン誘導体および光学活性シクロペンテノンエステル類の製造方法 - Google Patents
光学活性シクロペンテノン誘導体および光学活性シクロペンテノンエステル類の製造方法Info
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Description
の中間体として有用な、光学活性シクロペンテノン誘導
体〔2〕および光学活性シクロペンテノンエステル類
〔3〕の製造方法に関する。
クロペンテノン誘導体〔2〕および光学活性シクロペン
テノンエステル類〔3〕の製造方法としては、シクロペ
ンテノン類〔1〕と、アシル化剤とを、豚膵臓リパーゼ
(PPL)等の酵素の存在下に反応させる方法が知られ
ている(特開平2−167098号)。しかしながらこ
の方法は、原料であるラセミ体のシクロペンテノン類
〔1〕に対し同重量以上という大量の酵素を用いる上、
5〜9日間という長時間反応せねばならず、工業的規模
の製造においては決して満足できるものではなかった。
シクロペンテノン誘導体および光学活性シクロペンテノ
ンエステル類のより効率的な製造方法を見出すべく鋭意
検討の結果、シクロペンテノン類と、アシル化剤との反
応において、アルスロバクター属に由来するリパーゼと
いう特定の酵素を用いることにより、少ない酵素量でも
短時間で効率的に反応を行うことができるのみならず、
高い光学純度の目的物が得られることを見出すととも
に、これにさらに種々の検討を加えて本発明を完成し
た。
〔1〕 で示されるシクロペンテノン類と、不飽和アルコールの
炭素数2〜4のカルボン酸エステルとを、アルスロバク
ター属に由来するリパーゼの存在下に反応させることを
特徴とする一般式〔2〕 で示される光学活性シクロペンテノン誘導体および一般
式〔3〕 で示される光学活性シクロペンテノンエステル類の製造
方法に関するものである。
おいて、原料である一般式〔1〕で示されるシクロペン
テノン類としては、例えば2−アルコキシカルボニルア
ルキル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン、2−
アルコキシカルボニルアルケニル−4−ヒドロキシ−2
−シクロペンテノン、2−アルコキシカルボニルアルキ
ニル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン等を例示
することができる。これらは例えば、フランとアルコキ
シカルボニルアルキン類(またはアルコキシカルボニル
アルカン類、アルコキシカルボニルアルケン類)とをト
リフルオロ酢酸無水物存在下に反応させて(アルコキシ
カルボニル)−1−オキソ−1−フリルアルキン類(ま
たは対応するアルカン類、アルケン類)を得、該化合物
を還元して(アルコキシカルボニル)−1−ヒドロキシ
−1−フリルアルキン類(または対応するアルカン類、
アルケン類)とし、さらに水溶媒系でpHをコントロー
ルしながら異性化することにより合成することができ
る。また、2−アルコキシカルボニルアルキニル−4−
ヒドロキシ−2−シクロペンテノンを部分水素添加して
2−アルコキシカルボニルアルケニル−4−ヒドロキシ
−2−シクロペンテノンとすることができ、同様にして
2−アルコキシカルボニルアルケニル−4−ヒドロキシ
−2−シクロペンテノンから2−アルコキシカルボニル
アルキル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン、2
−アルコキシカルボニルアルキニル−4−ヒドロキシ−
2−シクロペンテノンから2−アルコキシカルボニルア
ルキル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンも合成
できる(特願平3−12310号)。
のカルボン酸エステルとしては、例えばビニルアセテー
ト、ビニルプロピオネート、ビニルバレレート、イソプ
ロペニルアセテート、イソプロペニルプロピオネート、
イソプロペニルバレレート等を挙げることができ、その
使用量はシクロペンテノン類〔1〕に対し、通常0.5
モル倍以上、好ましくは2モル倍以上である。また、不
飽和アルコールの炭素数2〜4のカルボン酸エステルを
溶媒として用いることもできる。
るリパーゼが使用され、その形態としては、精製酵素、
ケイソウ土等に吸着させたもの、ビーズガラス等に固定
化したもの等、種々のものを使用することができる。酵
素の量は、シクロペンテノン類〔1〕に対し、通常0.
01〜1重量倍、好ましくは0.03〜0.5重量倍、
更に好ましくは0.05〜0.2重量倍である。
き、その溶媒としては前記した不飽和アルコールの炭素
数2〜4のカルボン酸エステルの他、例えばヘキサン、
ヘプタン、ベンゼン、トルエン、ジクロルメタン、クロ
ロホルム、ジブチルエーテル等の脂肪族炭化水素、芳香
族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル類等の単独
または混合物を挙げることができる。その使用量はシク
ロペンテノン類〔1〕に対し、通常0.5〜10重量倍
である。
応時間は、通常0.5〜50時間で充分である。反応の
推移は、例えば光学活性化合物用の充填剤を備えた液体
クロマトグラフィー等を用いてシクロペンテノン誘導体
〔2〕の光学純度を測定することにより追跡することが
でき、またこれにより反応終点を決めることもできる。
また、通常の(特に光学活性化合物用でなくともよい)
液体クロマトグラフィー等により、アルコール類(シク
ロペンテノン類〔1〕および/または光学活性シクロペ
ンテノン誘導体〔2〕)とエステル類(光学活性シクロ
ペンテノンエステル類〔3〕)との割合を測定し、その
比がほぼ1:1となるときを反応終点とすることもでき
る。反応終了後、必要により、反応マスにヘキサン、ヘ
プタン、ベンゼン、トルエン、ジクロルメタン、クロロ
ホルム、クロロベンゼン、ジクロルエタン、酢酸エチ
ル、エチルエーテル等の脂肪族もしくは芳香族炭化水
素、エーテル、ケトン、エステル、ハロゲン化炭化水素
等の溶媒を加え、例えば酵素を濾別した後、濾液を濃縮
することにより、一般式〔2〕で示される光学活性シク
ロペンテノン誘導体および一般式〔3〕で示される光学
活性シクロペンテノンエステル類を得ることができる。
また、さらに例えば通常のクロマトグラフィー処理を付
すことにより、一般式〔2〕で示される光学活性シクロ
ペンテノン類と、一般式〔3〕で示される光学活性シク
ロペンテノンエステル類とに分離することもできる。
ンテノンエステル類〔3〕は、例えばメタノール、エタ
ノール、プロパノール等の低級アルコール類と、酸触媒
存在下に反応させることにより、光学活性シクロペンテ
ノン誘導体〔2〕とは対掌体の光学活性シクロペンテノ
ン類とすることができる。また、光学活性シクロペンテ
ノン誘導体〔2〕を選択的に反転させ、その後前記した
低級アルコール類と酸触媒存在下反応させることによ
り、光学活性シクロペンテノン誘導体〔2〕とは対掌体
の光学活性シクロペンテノン類へと導くこともできる。
ンテノン誘導体〔2〕および光学活性シクロペンテノン
エステル類〔3〕が短時間でしかも高い光学収率で得ら
れるので工業的に有利である。
明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。 実施例1 構造式 の4−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニルヘキ
シル)−2−シクロペンテノン〔1−1〕2g、アルス
ロバクター属リパーゼ(新日本化学製)0.25gおよ
びビニルアセテート25mlの混合液を25℃に保ち、
攪拌した。途中、反応液を液体クロマトグラフィーにて
チェックした。攪拌開始後14時間で4(S)−ヒドロ
キシ−2−(6−メトキシカルボニルヘキシル)−2−
シクロペンテノン〔2−1〕の光学純度が98.5%e
eをこえたので反応を止め、アルスルバクター属リパー
ゼを濾去し、濾過残渣を酢酸エチルにて洗浄濾過し、先
の濾液と併せて減圧にて濃縮した。得られた濃縮物をカ
ラムクロマト分離精製して、〔2−1〕0.94g(光
学純度98.8%ee)と、4(R)−アセトキシ−2
−(6−メトキシカルボニルヘキシル)−2−シクロペ
ンテノン〔3−1〕1.24g(90%ee)をそれぞ
れ得た。尚、化合物〔2−1〕、〔2−2〕、〔2−
3〕、〔2−4〕、〔2−5〕、4(R)−ヒドロキシ
−2−(6−メトキシカルボニルヘキシル)−2−シク
ロペンテノン、4(R)−ヒドロキシ−2−(6−メト
キシカルボニル−3−シスヘキセニル)−2−シクロペ
ンテノン、4(R)−ヒドロキシ−(6−メトキシカル
ボニル−3−ヘキシニル)−2−シクロペンテノン、4
(R)−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニル−
2−ヘキシニル)−2−シクロペンテノンおよび4
(R)−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニル−
2−シスヘキセニル)−2−シクロペンテノンの光学純
度は光学活性カラム(Sumipax OA−450
0:住友化学製)を、化合物〔3−1〕、〔3−2〕、
〔3−3〕、〔3−4〕および〔3−5〕の光学純度は
光学活性カラム(ChiralcelOD:ダイセル
製)をそれぞれ用いて液体クロマトグラフィーにて測定
した。
ドモナス属リパーゼ(アマノP:新日本化学製)を0.
25g用いる以外は実施例1と同様に反応を行った。化
合物〔2−1〕の光学純度が98.5%eeを越えたの
は反応開始後17時間後であった。その後実施例1と同
様の後処理、精製操作を行い、化合物〔2−1〕0.6
0g(光学純度98.7%ee)と、化合物〔3−1〕
1.63g(42.2%ee)をそれぞれ得た。
リパーゼ(Sigma社製:No.L−3126)を2
g用いる以外は実施例1と同様に反応を行った。反応開
始後24時間の時点でアルコール/エステル=63/3
7であり、化合物〔2−1〕の光学純度は70%eeで
あった。さらに豚膵臓リパーゼを0.6g追加し、反応
開始後72時間まで反応を続けたが、化合物〔2−1〕
の光学純度は77%eeにまでしか上昇しなかった。
−シスヘキセニル)−2−シクロペンテノン〔1−2〕
1.19g、アルスロバクター属リパーゼ(新日本化学
製)0.14gおよびビニルアセテート12mlの混合
液を25℃に保ち、攪拌した。途中、反応液を液体クロ
マトグラフィーにてチェックした。反応開始後13時間
で反応を止めた。以下実施例1と同様の後処理、精製操
作を行い、4(S)−ヒドロキシ−2−(6−メトキシ
カルボニル−3−シスヘキセニル)−2−シクロペンテ
ノン〔2−2〕0.54g(光学純度99.8%ee)
と、4(R)−アセトキシ−2−(6−メトキシカルボ
ニル−3−シスヘキセニル)−2−シクロペンテノン
〔3−2〕0.77g(88%ee)をそれぞれ得た。
ドモナス属リパーゼ(アマノP:新日本化学製)を0.
14g用いる以外は実施例2と同様に反応を行った。化
合物〔2−2〕の光学純度が98.5%eeを越えたの
は反応開始後16時間後であった。その後実施例2と同
様の後処理、精製操作を行い、化合物〔2−2〕0.4
0g(光学純度98.6%ee)と、化合物〔3−2〕
0.75g(50.5%ee)をそれぞれ得た。
リパーゼ(Sigma社製:No.L−3126)を
1.19g用いる以外は実施例2と同様に反応を行っ
た。反応開始後75時間の時点でアルコール/エステル
=63/37であり、化合物〔2−2〕の光学純度は4
0%eeであった。さらに豚膵臓リパーゼを0.3g追
加し、反応開始後130時間まで反応を続けた。この時
アルコール/エステル=50/50であった。その後実
施例2と同様の後処理、精製操作を行い、化合物〔2−
2〕0.58g(光学純度50%ee)と、化合物〔3
−2〕0.70gをそれぞれ得た。
−ヘキシニル)−2−シクロペンテノン〔1−3〕1.
18g、アルスロバクター属リパーゼ(新日本化学製)
0.12g、ビニルアセテート12mlおよびヘキサン
3mlの混合液を20℃に保ち、攪拌した。途中、反応
液を液体クロマトグラフィーにてチェックし、4(R)
−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニル−3−ヘ
キシニル)−2−シクロペンテノンが消失するまで攪拌
を続けた。20時間にて反応は終了した。その後実施例
1に準じて後処理、精製を行い、4(S)−ヒドロキシ
−2−(6−メトキシカルボニル−3−ヘキシニル)−
2−シクロペンテノン〔2−3〕0.51g(光学純度
100%ee)と、4(R)−アセトキシ−2−(6−
メトキシカルボニル−3−ヘキシニル)−2−シクロペ
ンテノン〔3−3〕0.78g(75%ee)をそれぞ
れ得た。
−ヘキシニル)−2−シクロペンテノン〔1−4〕2.
36g、アルスロバクター属リパーゼ(新日本化学製)
0.4gおよびビニルアセテート23mlの混合液を3
0℃に保ち、攪拌した。途中、反応液をチェックし、4
(S)−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニル−
2−ヘキシニル)−2−シクロペンテノン〔2−4〕の
光学純度が98%eeをこえたところで反応を止め、リ
パーゼを濾過により除いた。以下、実施例1に準じて後
処理し、〔2−4〕(光学純度98%ee)および4
(R)−アセトキシ−2−(6−メトキシカルボニル−
2−ヘキシニル)−2−シクロペンテノン〔3−4〕
(光学純度92%ee)の混合物2.66gを得た。
−シスヘキセニル)−2−シクロペンテノン〔1−5〕
2.38g、アルスロバクター属リパーゼ(新日本化学
製)0.4gおよびビニルアセテート23mlの混合液
を30℃に保ち、攪拌した。途中、反応液をチェック
し、4(S)−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボ
ニル−2−シスヘキセニル)−2−シクロペンテノン
〔2−5〕の光学純度が98%eeをこえたところで反
応を止めた。以下、実施例1に準じて後処理し、〔2−
5〕(光学純度98.2%ee)および4(R)−アセ
トキシ−2−(6−メトキシカルボニル−2−シスヘキ
セニル)−2−シクロペンテノン〔3−5〕(光学純度
91.2%ee)の混合物2.60gを得た。
1〕の濃縮物2.24gが得られた。この濃縮物2.2
4gを無水のTHF15mlに溶解し、10℃以下にて
トリフェニルホスフィン2.05g、さらにギ酸0.4
gを加えた。次に10℃以下にてアゾジカルボン酸ジエ
チルエステル1.36gを加え、10℃で2時間、さら
に室温で15時間反応させた。反応液を液体クロマトグ
ラフィーでチェックし、〔2−1〕の消失を確認後、反
応液を減圧にて濃縮し、残渣にt−ブチルメチルエーテ
ル30mlを加え、さらにヘキサン50mlを加え、不
溶分を濾過により除いた。濾液を濃縮し、残渣として4
(R)−ホルミルオキシ−2−(6−メトキシカルボニ
ルヘキシル)−2−シクロペンテノンおよび〔3−1〕
の混合物を得た。ここで得られた4(R)−ホルミルオ
キシ−2−(6−メトキシカルボニルヘキシル)−2−
シクロペンテノンおよび〔3−1〕の混合物にメタノー
ル9gおよび30%硫酸3gを加え、40℃にて5時間
反応させた。反応終了後、反応液を10℃以下に冷却
し、10%苛性ソーダ水にてpHを4.0に調整後、減
圧下メタノールを留出させた。残渣に酢酸エチル30m
lを加えて抽出し、有機層を水洗した。得られた有機層
を減圧下に濃縮し、残渣をカラムクロマトにて精製し、
4(R)−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニル
ヘキシル)−2−シクロペンテノン1.92g(光学純
度94.0%ee)を得た。
およびメタノール3gを40℃にて5時間反応させた。
反応終了後、反応液を10℃以下に冷却し、10%苛性
ソーダ水にてpHを4.0に調製し、次にメタノールを
留去した。濃縮物を酢酸エチル10mlにて抽出し、得
られた有機層を水洗し、減圧にて濃縮して、2−(6−
メトキシカルボニルヘキシル)−4(R)−ヒドロキシ
−2−シクロペンテノン0.83g(光学純度90%)
を得た。
0.15g、メタノール2mlを40〜45℃にて4時
間反応した。以下参考例1と同様に後処理、精製を行
い、2−(6−メトキシカルボニル−3−シスヘキセニ
ル)−4(R)−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン
0.41g(光学純度88.2%)を得た。
ホスフィン1.1g、ギ酸0.2g、THF10mlを
加え、10℃以下に冷却後、アゾジカルボン酸ジエチル
エステル0.73gを加え、10℃で2時間、さらに室
温で15時間反応させた。反応液を液体クロマトグラフ
ィーでチェックし、〔2−1〕の消失を確認後、反応液
を減圧にて濃縮し、残渣にt−ブチルメチルエーテル1
5mlとヘキサン25mlを加え、析出する結晶を濾過
により除いた。濾液を濃縮し、残渣として4(R)−ホ
ルミルオキシ−2−(6−メトキシカルボニルヘキシ
ル)−2−シクロペンテノンを得た。上記で得られた残
渣にメタノール5gおよび50%硫酸1gを加え、35
℃にて6時間反応させた。反応終了後、参考例1に準じ
て後処理、精製し、4(R)−ヒドロキシ−2−(6−
メトキシカルボニルヘキシル)−2−シクロペンテノン
0.48g(光学純度98.5%ee)を得た。
ルホスフィン1.05g、ギ酸0.22g及びTHF8
mlを仕込み、5℃に冷却し、アゾジカルボン酸ジエチ
ルエステル0.7gを10℃以下で加え、10〜15℃
にて4時間、さらに室温にて15時間反応させた。反応
終了後、反応液を濃縮した。以下、参考例4に準じて後
処理し、4(R)−ホルミルオキシ−2−(6−メトキ
シカルボニル−3−シスヘキセニル)−2−シクロペン
テノン0.55gを得た。ここで得られた4(R)−ホ
ルミルオキシ−2−(6−メトキシカルボニル−3−シ
スヘキセニル)−2−シクロペンテノン5.0g及び3
0%塩酸水0.15gを40〜45℃にて5時間反応さ
せた。以下、参考例4に準じて後処理、精製を行い、4
(R)−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニル−
3−シスヘキセニル)−2−シクロペンテノン0.45
g(光学純度98.9%)を得た。
(新日本化学製)0.24g、ビニルアセテート20m
lおよびヘキサン3mlの混合液を20℃に保ち、攪拌
した。途中、反応液を液体クロマトグラフィーにてチェ
ックし、4(R)−アセトキシ−2−(6−メトキシカ
ルボニル−3−ヘキシニル)−2−シクロペンテノン
〔3−3〕と4(S)−ヒドロキシ−(6−メトキシカ
ルボニル−3−ヘキシニル)−2−シクロペンテノン
〔2−3〕との生成比がほぼ1:1の時点で反応を終了
し、実施例1に準じて後処理を行い、〔3−3〕と〔2
−3〕の混合物2.62gを得た。ここで得られた〔3
−3〕と〔2−3〕の混合物にTHF15ml、トリフ
ェニルホスフィン2.62g、ギ酸0.46gを加え、
反応液を5℃に冷却し、同温度でアゾジカルボン酸ジエ
チルエステル1.4gを加え、5〜10℃で4時間、さ
らに室温にて20時間攪拌した。反応終了後、参考例1
に準じて後処理を行い、4(R)−ホルミルオキシ−2
−(6−メトキシカルボニル−3−ヘキシニル)−2−
シクロペンテノンおよび〔3−3〕の混合物2.70g
を得た。(3) (2) で得られた4(R)−ホルミルオキシ
−2−(6−メトキシカルボニル−3−ヘキシニル)−
2−シクロペンテノンおよび〔3−3〕の混合物にメタ
ノール13mlおよび30%硫酸3gを加え、40℃に
て5時間反応させた。反応終了後、苛性ソーダ水にてp
H4.5に調整し、以下、参考例1に準じて後処理、精
製し、4(R)−ヒドロキシ−(6−メトキシカルボニ
ル−3−ヘキシニル)−2−シクロペンテノン2.26
g(光学純度91%ee)を得た。
および〔3−4〕(光学純度92%ee)の混合物1.
33gに、トリフェニルホスフィン1.31g、ギ酸
0.39gおよびTHF10mlを加え、5℃以下でア
ゾジカルボン酸ジエチルエステル0.87gを加え、1
0℃にて5時間、さらに室温にて18時間反応させた。
反応終了後、反応液を濃縮し、t−ブチルメチルエーテ
ル、ヘキサンにてトリフェニルホスフィンオキシドを濾
過により除き、以下、参考例1に準じて後処理、精製を
行い、4(R)−ホルミルオキシ−2−(6−メトキシ
カルボニル−2−ヘキシニル)−2−シクロペンテノン
および〔3−4〕の混合物1.48gを得た。ここで得
られた4(R)−ホルミルオキシ−2−(6−メトキシ
カルボニル−2−ヘキシニル)−2−シクロペンテノン
および〔3−4〕の混合物1.48gに、メタノール6
g、30%硫酸1.48gを加え、40℃にて5時間反
応させた。反応終了後、反応液を苛性ソーダ水にてpH
4.5に調整し、減圧下メタノールを留去した。残渣を
酢酸エチルにて抽出、水洗の後、有機層を濃縮し、さら
にカラムクロマトにて精製し、4(R)−ヒドロキシ−
2−(6−メトキシカルボニル−2−ヘキシニル)−2
−シクロペンテノン1.12g(光学純度94.8%e
e)を得た。
e)および〔3−5〕(光学純度91.2%ee)の混
合物2.60gに、トリフェニルホスフィン3.04
g、ギ酸0.46gおよびTHF10.4mlおよびト
リエチルアミン0.1gを加え、次に5℃以下でアゾジ
カルボン酸ジエチルエステル1.74gを加え、5〜1
0℃にて5時間、さらに室温にて10時間反応させた。
反応液にt−ブチルメチルエーテル、ヘキサンを加え、
以下、参考例1に準じて後処理、を行い、4(R)−ホ
ルミルオキシ−2−(6−メトキシカルボニル−2−シ
スヘキセニル)−2−シクロペンテノンおよび〔3−
5〕の混合物2.82gを得た。ここで得られた4
(R)−ホルミルオキシ−2−(6−メトキシカルボニ
ル−2−シスヘキセニル)−2−シクロペンテノンおよ
び〔3−5〕の混合物2.82gに、メタノール9g、
40%硫酸2.1gを加え、40℃にて4時間反応させ
た。以下、参考例1に準じて後処理し、4(R)−ヒド
ロキシ−2−(6−メトキシカルボニル−2−シスヘキ
セニル)−2−シクロペンテノン2.26g(光学純度
94.3%ee)を得た。
ヘキセン25.1g、フラン13.8g (0.20モル) およびクロ
ロホルム100mlの混合液に、室温にてトリフルオロ酢
酸無水物15.5g(0.074モル) を加え、20〜25℃にて
24時間反応した。反応終了後、反応液を5%炭酸ナト
リウム水200mlにあけ、有機層を分液後、さらに水に
て洗浄した。有機層を濃縮することにより1−オキソ−
1−フリル−7−メトキシカルボニル−シス−4−ヘプ
テン14.5g(収率91%)を得た。
キシカルボニル−シス−4−ヘプテン12.8g(0.054モ
ル)をメタノール100mlとクロロホルム50mlに溶解
し、水素化ホウ素ナトリウム20.4g(0.054モル) を10
−20℃にて加えた。同温度にて2時間保温後、反応液
を氷中にあけトルエンにて抽出した。有機層を分液後、
さらに水にて洗浄し、有機層を濃縮すれば1−ヒドロキ
シ−1−フリル−7−メトキシカルボニル−シス−4−
ヘプテン12.3g(収率96%)を得た。
メトキシカルボニル−シス−4−ヘプテン11.3g(0.047
モル)水473g、酢酸0.34gを加え、5%KOH水に
てpHを4.3に調整し、100℃にて原料がなくなる
まで加熱攪拌した。反応系内には4−ヒドロキシ−2−
(6−メトキシカルボニル−3−シスヘキセニル)−2
−シクロペンテノン〔1−2〕および3−ヒドロキシ−
2−(6−メトキシカルボニル−3−シスヘキセニル)
−2−シクロペンテノン(生成比65:35)が存在し
た。次に反応液のpHを7.0まで上昇し、系内の3−
ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニル−3−シス
ヘキセニル)−2−シクロペンテノンが消失するまでさ
らに10時間反応を続けた。反応終了後、反応液を酢酸
エチル300mlにて2回抽出した。有機層を濃縮し、得
られた残渣をトルエン:酢酸エチル=5:3にてクロマ
ト精製した。4−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカル
ボニル−3−シスヘキセニル)−2−シクロペンテノン
〔1−2〕7.97g(収率71%)を得た。 nD 20 1.
5023
Claims (1)
- 【請求項1】一般式〔1〕 で示されるシクロペンテノン類と、不飽和アルコールの
炭素数2〜4のカルボン酸エステルとを、アルスロバク
ター属に由来するリパーゼの存在下に反応させることを
特徴とする、一般式〔2〕 で示される光学活性シクロペンテノン誘導体および一般
式〔3〕 で示される光学活性シクロペンテノンエステル類の製造
方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13638491 | 1991-06-07 | ||
JP3-136384 | 1991-06-07 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0541998A JPH0541998A (ja) | 1993-02-23 |
JP3097243B2 true JP3097243B2 (ja) | 2000-10-10 |
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ID=15173896
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP32876191A Expired - Fee Related JP3097243B2 (ja) | 1991-06-07 | 1991-12-12 | 光学活性シクロペンテノン誘導体および光学活性シクロペンテノンエステル類の製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3097243B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1991
- 1991-12-12 JP JP32876191A patent/JP3097243B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0541998A (ja) | 1993-02-23 |
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