JP3095629U - 止め金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間使用した際に磨耗して脱落したり、使
用時間が短縮したりすることがない止め金具を提供す
る。 【解決手段】 フック部分１と、その下部の回転パーツ
２とからなる。フック部分１下部は、錐状部分１１であ
り、一番下の部分が止まり１２を形成している。フック
部分１の下端は加工機械の型に覆われて材料が注入され
ることにより、回転パーツ２の形に形成され、回転パー
ツ２の錐状穴は錐状部分１１を納める。回転パーツ２と
フック部分１には共に上から下に徐々に狭くなった錐状
穴および錐状部分１１が形成され、これらは同心であ
る。錐状部分１１の外側の面１１１の長さは錐状穴をな
す内壁２１１の長さよりやや大きく、フック部分１が回
転パーツ２と結合した時、外側の面１１１は回転パーツ
２の空洞部分に入り込む。物を掛けた時、その重みで回
転パーツ２は下に下げられ、内壁２１１は外側の面１１
１にそれほど密に接触せず、自由に回転する。

Description

【考案の詳細な説明】 【０００１】 【考案の属する技術分野】 本考案は、回転動作をする止め金具に関する。 【０００２】 【従来の技術】 現在使用されている止め金具は種類が多く、用途も広い。例えば、バッグのベ ルト、キーホルダー、アクセサリーのフック、ペットのベルト、工業用ベルト等 、大小様々な、物を引っ掛けたり吊るしたりするための止め金具がある。そして 、止め金具の形式はたいてい、止め金具の押さえ部分が軸接続で固定されて動く タイプか、または垂直伸縮移動するタイプである。いかなる形式の開閉操作にし ろ、図１に示すように、フック部分Ａ下部には必ず回転パーツＢを組み合わせる 。そして、そのフック部分Ａに物を掛けた時、回転パーツＢに取り付けたパーツ が自由に回転して、使用するのに便利なようになっている。この止め金具の製作 過程では、まず、フック部分Ａと回転パーツＢがそれぞれ形成される（図１を参 照）。フック部分Ａ下部は、くぼんだ段部Ａ１になっており、最も下の部分は止 まりＡ２になっている。さらに、回転パーツＢには貫通穴Ｂ１があり、フック部 分Ａ下部のくぼんだ段部Ａ１が回転パーツＢの貫通穴Ｂ１にはまり込むと（図２ を参照）、加工機械によって回転パーツＢの貫通穴Ｂ１の両側を押さえて変形さ せる（図３を参照）。このようにすることで、回転パーツＢの貫通穴Ｂ１がもと もとは止まりＡ２より大きかったのが、縮小される（図４を参照）。こうして、 フック部分Ａは回転パーツＢの中に限定されるものの、回転動作をする。 【０００３】 【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、ある程度の期間使用していくうちに問題が生じる。初めはフッ ク部分Ａの最下部にある止まりＡ２の外周が回転パーツＢの貫通穴Ｂ１のサイズ より大きく、正常に動作する（図５の左側の図を参照）。ところが、回転パーツ Ｂにパーツを取り付けると、それが垂直かあるいは傾斜しているかにかかわらず 、常に回転パーツＢを引っ張り、回転パーツＢの貫通穴Ｂ１がフック部分Ａの止 まりＡ２の方に摩擦動作を繰り返す上、貫通穴Ｂ１がくぼんだ段部Ａ１および止 まりＡ２と同心ではないことで、さらに貫通穴Ｂ１が徐々に大きくなり、止まり Ａ２の磨耗もさらに進んで小さくなる（図５の中間の図を参照）。このようにし てある程度の期間が過ぎると、両者の磨耗がどんどん進み、回転パーツＢと取り 付けたパーツとはいずれフック部分Ａから離脱してしまう（図５の右側の図を参 照）。その結果、回転パーツＢ及び取り付けたパーツは、知らない間になくなっ てしまうことになる。回転パーツＢに取り付けたパーツが、もし家の中や工場、 オフィス等の鍵、あるいは車のキー等の大切な物であった場合、遺失したら面倒 なことになる。止め金具自体は小さくて何の価値も持たないかもしれないが、上 述のような状況が発生すると困るのは勿論のこと、時には大きな問題になること が考えられる。 【０００４】 なお、回転動作する止め金具は、貫通穴Ｂ１のサイズが止まりＡ２を通すサイ ズであればよく、あまり大きくする必要はない。つまり、加工機械が回転パーツ Ｂの貫通穴Ｂ１両側を押して変形させる場合、一定の限度がある。さもなくば、 押さえすぎて回転パーツＢを壊してしまう恐れがある。無論、貫通穴Ｂ１のサイ ズが止まりＡ２より小さくては加工ができない。 本考案の目的は、従来のタイプのように、長期間使用した際に磨耗して脱落し たり、使用時間が短縮したりすることがない止め金具を提供することにある。 【０００５】 【課題を解決するための手段】 上述の課題を解決するための本考案の止め金具は、フック部分と、その下部に 結合させた回転パーツとを備える。フック部分下部は、くぼんだ段状で上から下 に徐々に狭くなった錐状部分であって、一番下の部分が止まりを形成している。 フック部分の下端は加工機械の型に覆われて材料が注入されることにより、回転 パーツの形に形成され、回転パーツの錐状穴はフック部分の錐状部分を納める。 回転パーツとフック部分には共に上から下に徐々に狭くなった錐状穴および錐状 部分が形成され、同時にこれらは同心である。そして、錐状部分の外側の面の長 さは錐状穴をなす内壁の長さよりやや大きく、フック部分が回転パーツと結合し た時、錐状部分の外側の面は回転パーツの空洞部分に入り込むようになっている 。物を掛けた時、掛けた物の重みで回転パーツは下に下げられ、錐状穴内壁は外 側の面にそれほど密に接触することがないので、自由に回転する。したがって、 従来のタイプのように、長期間使用した際に磨耗して脱落したり、使用時間が短 縮したりすることがない。 【０００６】 【考案の実施の形態】 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 まず、図６から図８に示すように、本考案の一実施例による回転動作する止め 金具は、フック部分１とその下部に結合させた回転パーツ２とからなる。フック 部分１が押さえるか、または上に押し上げるかの形式にかかわらず、フック部分 １下部は、くぼんだ段状で上から下に徐々に狭くなった錐状部分１１になってお り、最も下の部分は止まり１２になっている。止まり１２の周囲は、錐状部分１ １の外周部より大きい。そして、フック部分１の下部を加工機械の型で覆って、 材料を型に注入して、回転パーツ２の形に形成する。この方式は、回転パーツ２ の錐状穴２１がフック部分１の錐状部分１１を納めると同時に、回転パーツ２と フック部分１に共に上から下に徐々に狭くなった錐状穴２１および錐状部分１１ を形成し、両者を同心にする（図８を参照）。また、錐状部分１１の外側の面１ １１の長さは、錐状穴２１をなす内壁２１１の長さより大きい（図７を参照）。 【０００７】 フック部分１と回転パーツ２が結合すると、図９に示すように、回転パーツ２ の空洞部分２２にパーツ３（例えば、ベルト、鍵等）を取り付ける。このような 製作方式は、錐状穴２１と錐状部分１１の両者を同心にし、その隙間を極めて小 さくする。したがって、錐状穴２１と錐状部分１１の間の摩擦で磨耗する可能性 がかなり減少する（同心でないと磨耗速度を増加させる）。さらに、止まり１２ 外周は明らかに錐状部分１１の外周より大きい。したがって、従来の製作方式や 磨耗の程度、ならびに脱落を避ける効果において、大きな進歩が見られる。 【０００８】 フック部分１に何も掛けないか、または回転パーツ２のパーツ３が引っ張られ ていない時、錐状穴１１の外側の面１１１と錐状部分２１の内壁２１１とは互い に密に接触している（図７を参照）。フック部分１に物を掛けたり、回転パーツ ２のパーツ３が回転パーツ２を引っ張ったりした時、パーツ３の重みによって回 転パーツ２が下に引っ張られて移動し、つまり内壁２１１が外側の面１１１にそ れほど密に接触しないようになる。図９に示すように、内壁２１１と外側の面１ １１の両者はそれほど密に接触しないので、回転パーツ２は自由に回転すること ができる。 【０００９】 【考案の効果】 本考案の止め金具は、製作技術において従来の欠点を克服する効果がある。構 造上、摩擦および磨耗の程度を押さえ、フック部分が緩んで脱落することがない 上、使用寿命も延長できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】 【図１】従来の止め金具を示す分解斜視図である。 【図２】従来の止め金具を結合させた状態を示す局部断
面図である。 【図３】従来の止め金具を結合させた状態を示す断面図
である。 【図４】従来の止め金具を組み立てた状態を示す斜視図
である。 【図５】従来の止め金具の使用状態を示す模式図であ
る。 【図６】本考案の実施例による止め金具の構造を示す斜
視図である。 【図７】本考案の実施例による止め金具を結合させた状
態を示す局部断面図である。 【図８】本考案の実施例による止め金具を結合させた状
態を示す断面図である。 【図９】本考案の実施例による止め金具の回転パーツが
下に移動した時の様子を示す模式図である。 【符号の説明】 １ フック部分 ２ 回転パーツ ３ パーツ １１ 錐状部分 １２ 止まり ２１ 錐状穴 ２２ 空洞部分 １１１ 外側の面 ２１１ 内壁

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 フック部分と、そのフック部分の下部に
   結合させた回転パーツとを備え、 フック部分の下部はくぼんだ段状で上から下に徐々に狭
   くなった錐状部分であって、一番下の部分が止まりを形
   成し、止まりの外周は錐状部分の外周より大きく形成さ
   れ、フック部分の下端は加工機械の型に覆われて材料が
   注入されることにより、回転パーツの形に形成され、回
   転パーツの錐状穴はフック部分の錐状部分を納め、回転
   パーツおよびフック部分には共に上から下に徐々に狭く
   なった錐状穴および錐状部分が形成され、その錐状穴お
   よび錐状部分は同心であり、錐状部分の外側の面の長さ
   は錐状穴をなす内壁の長さよりやや大きく形成され、フ
   ック部分が回転パーツと結合した時、錐状部分の外側の
   面は回転パーツの空洞部分に入り込むように形成され、 物を掛けた時、あるいは回転パーツが引っ張られた時、
   掛けた物の重みで回転パーツは下に下げられて移動し、
   錐状穴をなす内壁は外側の面に密に接触することがな
   く、自由に回転し、 摩擦および磨耗の程度が押さえられ、緩んで脱落するこ
   とがなく、使用時間の短縮を防止することを特徴とする
   止め金具。