JP3085954B2 - 固体超強酸を用いる糖類の製造法 - Google Patents

固体超強酸を用いる糖類の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能性食品、生分
解性繊維、医薬品等の材料として有用な糖質高分子また
はグリコシドの製造法、さらに詳しくは、グルコース等
の天然資源から固体触媒を用いて高分子量の多糖体、多
糖類似ポリエステル類等の糖質高分子またはグリコシド
類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ナイロンなどのポリアミドやポリエステ
ル等の石油由来の合成繊維は、化石に由来する石油を原
料とするものであって、かかる原料は将来必ず限りある
資源である。ところで、糖質には、これら石油系原料に
特徴づけられる官能基であるアミノ基(アルカリ性官能
基)やカルボン酸基(酸性官能基)などを持つものがあ
り、繊維類の製造原料として用いうる可能性がある。し
かし、これまでに糖質からそれら市場で有用な繊維への
誘導に成功した例は、ポリアセタールであるセルロース
を除いてはない。一方、糖質はサトウキビ、ヤシ、エ
ビ、蟹、昆布、木材などから抽出されるため、現在また
未来永劫尽きることのない資源である。また、糖質を分
解する酵素は微生物、哺乳類など、様々な生物が保有し
ているため、糖質を原料とした合成繊維には生分解性が
期待される。したがって、糖質を原料とする有用な合成
繊維の調製方法の開発は急務といえる。
【0003】このような合成繊維またはその原料として
有用な糖質高分子やグリコシドの合成に用いられてきた
方法は、大きく分けて3つに分けられる。すなわち、段
階的グリコシル化法、液性重合法、および塊状重合法で
ある。段階的グリコシル化法では古くから知られている
Keonigs-Knorrの各種グリコシル化反応(Chem.Rev.,93,1
503(1993))が適用される。これらの段階的グリコシル化
法とは糖質分子を一個ずつ延ばしていく反応である。と
ころが、糖質は分子中に多くの水酸基を有する多官能性
分子であるため、グリコシド結合を形成したい水酸基は
未保護とし、他の水酸基を保護しておく必要がある。
【0004】一方、溶液重合による方法にはSchuerchら
により報告された無水糖の開環重合法(Adv. Carbohydr.
Chem. Biochem., 39, 157 (1981))、Kochetkovらによ
るシアノエチリデン法(Tetrahedron, 43, 2389 (198
7))、小林らによる糖加水分解酵素の逆反応を利用した
方法(Adv. Polym. Sci., 121, 1 (1995))などが知られ
ている。開環重合法は高分子量の立体規則性多糖を合成
できる方法であるが、イオン重合法であるため、高真空
下で反応を行わなければならない他、溶媒としてジクロ
ロメタンなどの環境に有害な物質を用いる。また、シア
ノエチリデン法は複雑な構造の立体規則性多糖を合成で
きる方法ではあるが、重合の際にシアンが生成する。こ
れは青酸カリなどで知られる猛毒の青酸誘導体であるた
め、非常に危険な反応である。最後に酵素を用いる方法
はセルロースの合成で成功を収めたが、収率、得られる
生成物の分子量はあまり高くならない。また、酵素の基
質特異性のため、用いることのできる糖質は限られてお
り、一般的方法ではない。
【0005】最後に例に挙げる、塊状重合法は溶媒を必
要とせず、熱によって糖質を溶融し、アセタール交換反
応を行い、グリコシド結合を形成する方法である。Rich
ardsらによって報告されたグルコースなどの塊状重合法
(Carbohydr. Res., 208, 93(1990))は水酸基が未保護の
糖質を高温加熱することで溶融し、ジクロロ酢酸を触媒
として重合を行う方法である。しかし、この方法は生成
物が着色、すなわち副反応が起こり、生成物の純度に問
題がある。また、用いられる触媒は溶融した反応系、あ
るいは様々な溶媒に溶解するため、反応終了後の触媒の
除去が困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は尽きることの
ない資源である糖質を用いて、機能性食品・生分解性繊
維など環境保全に有効となる材料を簡単かつ安全に製造
できる方法を提供することにある。また、本発明は従来
の複雑な製造過程を簡単にするため、無保護の糖鎖を用
いて、無溶媒または水溶媒中でポリマー及びグリコシド
を製造し、製造過程に用いられる触媒をリサイクルする
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特定の固体
超強酸を触媒とし、糖質を溶融重合または溶液重合に付
すことにより目的とする糖質高分子が極めて効率よく製
造されること、また該固体超強酸の存在下に糖質とアル
コールを反応させて所望のグリコシドが容易に製造され
うることを見いだし、本発明を完成した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、一般式(1)
【化5】 (式中、R1は−OH、R2は−OHまたは−NHCOC
3、R3は−CH2OH、−COOHまたは−CH3を表
す)で示される化合物を、固体超強酸の存在下に溶融重
合または溶液重合に付することにより糖類重合体を製造
する方法を提供する。
【0009】用いられる出発原料の一般式(1)で示され
る化合物としては、D−グルコース、D−ガラクトー
ス、D−マンノース(上記式(1)中、R1が−OH、R2
が−OH、R3が−CH2OH)、L−フコース(上記式
(1)中、R1が−OH、R2が−OH、R3が−CH3)等
の単糖;D−グルクロン酸、D−ガラクチュロン酸等の
アルドン酸(上記式(1)中、R1が−OH、R2が−O
H、R3が−COOH);N−アセチル−D−グルコサミ
ン、N−アセチル−D−ガラクトサミン等のアミノ糖
(上記式(1)中、R1が−OH、R2が−NHCOCH3
3が−CH2OH)などが挙げられる。
【0010】触媒として用いられる固体超強酸として
は、従来よりアルキル基の異性化反応や芳香族炭素への
ケトン基導入を触媒する化合物として知られており,例
えばSO4/ZrO2,SO4/SnO2,SO4/HfO2,SO
4/TiO2,SO4/Al23,SO4/Fe23,SO4/Si
2,WO3/ZrO2,MoO3/ZrO2,WO3/SnO2,W
3/TiO2,WO3/Fe23,およびB23/ZrO2
どが挙げられ(K.Arataら、J.Am.Chem.Soc.,101,6439(19
79)を参照)、それらの1種または2種以上が使用され
る。その使用量は、該重合反応を触媒しうる量であれば
特に制限されないが、通常、出発化合物(1)に対して、
0.1〜10倍等量、好ましくは1.0倍等量で用いられ
る。なお、これら固体超強酸は市販されているものをそ
のまま使用することもできるが、しばしば大気中の湿気
を吸収しているため、使用する前に過熱焼成することが
好ましい。例えば、市販の硫酸ジルコニア(SO4/Zr
2)は通常約650℃で2時間程度加熱して焼成され
る。
【0011】溶融重合および溶液重合は、公知の方法に
準じて実施することができる。より具体的には下記のよ
うにして行われる。一般式(1)の化合物が融点を有する
化合物、例えばD−グルコース、D−グルクロン酸など
である場合には下記のようにして溶融重合に付すことに
より目的の糖類重合体が得られる。一般式(1)で表され
る糖類を陶磁性るつぼにいれ、活性化した硫酸化ジルコ
ニアなどの固体超強酸を等量加えてよく混ぜる。無溶媒
条件下、電気炉内にて一般式(1)の化合物の融点で、2
4時間反応させる。終了後脱イオン水に溶解し、濾紙に
よる濾過又は遠心分離により触媒を除去、濾液を濃縮す
る。Sephadex-G25を用いて残渣をゲル濾過して精製し、
その濾液をその濃縮後凍結乾燥により完全に乾燥させ
る。
【0012】また一般式(1)の化合物が融点を持たない
化合物、例えばN−アセチル−D−グルコサミン等であ
る場合には、以下のように製造することができる。一般
式(1)で表される融点を持たない糖類をなすフラスコに
いれ、それに脱イオン水を溶媒として加える。その混合
液に活性化した硫酸化ジルコニア等の固体超強酸を等量
加え、100℃で撹拌し24時間反応させる。終了後、
反応液を脱イオン水に溶解し、濾紙による濾過又は遠心
分離により触媒を除去し、その濾液を濃縮する。Sephad
ex-G25を用いて残渣をゲル濾過して精製、濃縮後凍結乾
燥により完全に乾燥させる。
【0013】本発明方法により製造される糖質高分子
は、一般式(1)の出発化合物が単糖またはアミノ糖(式
中、R3が−CH2OHである)の場合には、下記一般式
(2):
【化6】 (式中、R1 は−OH、R2 は−OHまたは−NHC
OCH3、およびR3 は−CH2OHであるか、または
1 、R2 およびR3 のいずれか1つまたは2つ以
上が式(1)で示される糖分子の残基であり、j、k、
l、mは生成物中に含まれるカッコ内の糖分子の結合様
式の絶対数を表すものであって、j、k、l、m≧0で
ある。ただし、j、k、l、mの合計が2〜30の範囲
である。上記カッコ内の結合様式とは、すなわち、jの
カッコ内の構造は(1→6)−αおよびβ結合を表し、k
のカッコ内の構造は(1→4)−αおよびβ結合を表し、
lのカッコ内の構造は(1→3)−αおよびβ結合を表
し、mのカッコ内の構造は(1→2)−αおよびβ結合を
表す)で示されるグライコポリマーである。一般式
(1)の出発化合物がフコース(R3が−CH3)の場合
には、得られる糖質高分子は上記一般式(2)(式中、
3 は−CH3、j=0であって、残りのR1
2 、k、l、mは前記に同じ)で示されるグライコ
ポリマーである。
【0014】また、一般式(1)の出発化合物がアルドン
酸(式中、R2が−OH、R3が−COOHである)である
場合は、本発明の重合により得られる糖質高分子は下記
一般式(3):
【化7】 (式中、R1は−OH、R2は−OH、nは2〜30の整
数を意味する)で示される化合物である。
【0015】本発明はまた、一般式(1)で表される単糖
(式中、R1は−OH、R2は−OH、R3は−CH2OH
または−CH3)、例えば、D−グルコース、D−ガラク
トース、D−マンノース、L−フコース等を、前記固体
超強酸の存在下で、一般式(4): R4−OH (4) (式中、R4は式−(CH2)p−CH3(0≦p≦23)で表
されるアルキル鎖または1〜2個の不飽和結合を有する
対応する不飽和基を意味する)で示される飽和または不
飽和アルコールと反応させることにより一般式(5):
【化8】 (式中、R1は−OH、R2は−OH、R4は上記に同じ、
3は−CH2OHまたは−CH3)で示される両親媒性化
合物の製造法を提供するものである。
【0016】上記一般式(5)の化合物の製造は、具体的
には下記の方法により行われる。一般式(1)で表される
単糖をなす型フラスコにいれ、一般式(4)で示される溶
液状態の飽和または不飽和アルコールの過剰量を加え
る。活性化された硫酸化ジルコニアなどの固体超強酸を
等量加え、60〜120℃で撹拌し、24時間反応させ
る。反応終了後、メタノールを用いて濾紙による濾過ま
たは遠心分離により触媒を除去し、その濾液を濃縮す
る。その濃縮液をシリカゲルカラム(クロロホルム)を通
して未反応のアルコール(4)を除去し、その後クロロホ
ルム:メタノール混合溶媒で展開させ、目的の化合物
(5)を精製、回収する。
【0017】本発明の方法で用いられる固体超強酸は、
反応後回収し、再生して繰り返し使用することができる
ためきわめて経済的である。その固体超強酸の再生はつ
ぎのようにして行われる。すなわち、反応液より目的化
合物を取得した際の濾過材または遠心管より該固体超強
酸を回収し、それに0.5〜1N硫酸を加えて懸濁させ
る。その上清液を除去したのち、それに脱イオン水を加
える。この回収、懸濁、上清液の除去操作を2〜3回繰
り返したのち、その回収物を電気炉内にて約650℃で
焼成、再生させる。
【0018】以下に実施例および参考例をあげて、本発
明をさらに詳しく説明するが、本発明はそれらに限定さ
れるものではない。 参考例1 硫酸化ジルコニア(SO4/ZrO2)の調製 市販の硫酸化ジルコニアを荒田らの方法(K. Arata et a
l.,J.Am.Chem.Soc.,101,6439(1979))にしたがって電気
炉内にて約650℃で2時間焼成する。
【0019】参考例2 硫酸化酸化鉄(SO4/Fe23)の調製 新田らの方法(新田一志、日野誠著、「表面」、198
1年、2号、75〜82頁)にしたがって調製した。ま
ず、硫酸鉄をアンモニア水にて処理し、水酸化鉄を得
る。これを乾燥し、100メッシュ以下のものをふるい
にて取り分け、0.5N硫酸に浸し、固体を濾過する。
得られた固体を500℃にて焼成し、目的とする硫酸化
酸化鉄を得る。
【0020】実施例1 D−グルコースの重合 陶磁性るつぼにD−グルコース200mg(1.110mmo
l)を置き、上記参考例1で調製した硫酸化ジルコニア2
43.4mg(1.110mmol)を加えてよく混ぜる。無溶媒
条件下、電気炉内にてD−グルコースの融点である15
3℃で24時間反応させる。反応終了後、反応液を脱イ
オン水に溶解し、濾紙による濾過又は遠心分離により触
媒を除去し、その濾液を濃縮する。その残渣をSephadex
-G25を用いてゲル濾過して精製し、濃縮後凍結乾燥によ
り完全に乾燥させて目的のグルコース重合体〔式(2)で
示される化合物(式中R2 は−OHを意味し、R1
3 、j、k、l、mは前記に同じ)の混合物〕を得る
(168.7mg,84%)。数平均分子量:1400。13C-
NMRppm:96.863(C1-α),93.037(C1−β),76.884,76.724
(C3-α,C5-α),75.117(C2-α),73.735(C3-β),72.447,7
2.404(C2-β,C5-β),70.651(C4-α),70.593(C 4-β),61.
763(C6-α),61.625(C6-β)
【0021】実施例2 D−グルクロン酸の重合 陶磁性るつぼにD−グルクロン酸150mg(0.773mm
ol)を置き、参考例1で調製した硫酸化ジルコニア、1
69.4mg(0.773mmol)を加えてよく混ぜる。無溶媒
条件下、電気炉内にてD−グルクロン酸の融点である1
60℃で24時間反応させる。反応終了後、反応液を脱
イオン水に溶解し、濾紙による濾過又は遠心分離により
触媒を除去し、その濾液を濃縮する。その残渣をSephad
ex-G25を用いてゲル濾過して精製、濃縮後凍結乾燥によ
り完全に乾燥させて目的のD−グルクロン酸重合体(式
(3)で示される化合物の混合物)を得る(30.5mg,2
0.3%)。数平均分子量:1200。 IR:1780.0,1145.6cm-1(‐COO‐)
【0022】実施例3 N−アセチル−D−グルコサミンの重合 100ml容なす型フラスコに N−アセチル−D−グルコ
サミン150mg(0.678mmol)をいれ、さらに脱イオ
ン水5mlを加えて溶解させる。その溶液に参考例1で調
製した硫酸化ジルコニア148.7mg(0.678mmol)を
加え、オイルバスを用いて100℃で撹拌しながら24
時間反応させる。反応終了後、反応液を濾紙による濾過
又は遠心分離により触媒を除去し、その濾液を濃縮す
る。その残渣をSephadex-G25を用いてゲル濾過して精製
し、濃縮後凍結乾燥により完全に乾燥させて目的の重合
体〔式(2)で示される化合物(式中、R2 は−NHCO
CH 3、m=0であり、R1 、R3 、j、k、lは前記
に同じ)の混合物〕を得る(115.8mg,77.2%)。
数平均分子量:1600。13 C‐NMRppm:175.439(‐NH‐CO‐),95.852(C1-α),91.7
79(C1-β),22.904(-CH3)
【0023】実施例4 D−グルコースの重合 陶磁性るつぼにD−グルコース200mg(1.110mmo
l)を置き、参考例2で得た硫酸化酸化鉄200mgを加え
てよく混ぜる。無溶媒条件下、電気炉内にてD−グルコ
ースの融点である153℃で24時間攪拌させる。反応
終了後反応液を脱イオン水に溶解し、濾紙による濾過ま
たは、遠心分離により触媒を除去し、その濾液を濃縮す
る。その残さをSephadex-G25を用いて精製し、目的と
する重合体〔式(2)の化合物(式中、R2 は−OHを意
味し、R1 、R3 、j、k、l、mは前記に同じ)の
混合物〕を得る(収率77%)。数平均分子量:180
0。
【0024】実施例5 n−オクチルα−D−グルコピラノシドの合成 100ml容なす型フラスコにD−グルコース200mg
(1.110mmol)、n−オクチルアルコール5.2ml(3
3.3mmol)をいれる。参考例1で調製した硫酸化ジルコ
ニア243.4mg(1.110mmol)を加え、オイルバスを
用いて80℃で撹拌しながら24時間反応させる。反応
終了後、反応液をメタノールを用いて濾紙による濾過ま
たは遠心分離により触媒を除去し、その濾液を濃縮す
る。シリカゲルカラム(クロロホルム)を用いてn−オク
チルアルコールを除去した後、クロロホルム:メタノー
ル=10:1の混合溶媒で展開させ、生成物を精製、回
収し濃縮することにより標記化合物を得る(120mg,4
1%)。
【0025】実施例6 n−ヘキシル−D−グルコピラノシドの合成 n−ヘキサノール2.9ml(33.3mmol)中にD−グル
コース200mg(1.11mmol)および参考例1で調製し
た硫酸化ジルコニア243mgを懸濁させ、80℃にて2
4時間、攪拌する。反応終了後、反応液を濾過し、その
濾液を濃縮する。シリカゲルカラムにより、クロロホル
ム展開溶媒を用いてn−ヘキサノールを取り除いた後、
目的とするn−ヘキシル−D−グルコピラノシドをクロ
ロホルム:メタノール=10:1の展開溶媒にて溶出さ
せた。収率:52%
【0026】実施例7 n−オクチル−D−ガラクトピラノシドの合成 n−オクチルアルコール5.2ml(33.3mmol)中にD
−ガラクトース200mg(1.11mmol)および参考例1
で調製した硫酸化ジルコニア243mgを懸濁させ、80
℃にて24時間、攪拌する。反応終了後、反応液を濾過
し、その濾液を濃縮する。シリカゲルカラムにより、ク
ロロホルム展開溶媒を用いてn−オクチルアルコールを
取り除いた後、目的とするn−オクチル−D−ガラクト
ピラノシドをクロロホルム:メタノール=10:1の展
開溶媒にて溶出させた。収率:48%
【0027】参考例3 触媒の回収・再生 上記実施例において用いた濾紙又は遠心管より触媒を回
収し、それに0.5〜1N硫酸を加えて懸濁させ、上清
を除去した後、脱イオン水を加える。この操作を2〜3
回繰り返した後、電気炉内にて650℃で焼成、再生さ
せる。
【0028】実験例1 酵素消化実験 実施例1の生成物を下記の種々の糖加水分解酵素を用
い、酵素量、反応時間を変えて処理して加水分解させ、
生成物の分子量を測定した。
【0029】(i)αアミラーゼによる消化実験−1 実施例1の生成物3mgを1.8mlのリン酸バッファー(p
H6.9)に溶解し、25℃に加温したのち、各濃度(1
U、10U、100Uの3種類)に調製したαアミラー
ゼを加え、24時間反応させた。反応液を煮沸すること
で、酵素を失活させ、反応を終了させた。反応液を濾過
し、濾液中に含まれる酵素消化後の生成物の分子量をゲ
ル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと略す。Shodex A
sahipak GL510‐7Eを使用)により、プルランを標準物質
に用いて分析した。その結果を以下に示す。 上記結果から明らかなように、加えた酵素の量に依存し
て生成物の分子量が小さくなっているが、モノマーであ
るグルコースの分子量(180)まで完全には分解されて
いない。
【0030】(ii)αアミラーゼによる消化実験−2 実施例1の生成物3mgを750μlのリン酸バッファー
(pH6.9)に溶解し、25℃に加温したのち、上記と同
じバッファー46.4μlに溶解したαアミラーゼ
(1.4mU入り)を加え、反応させ、生成物の分子量の
経時変化を調べた。下記結果の項に示す反応時間毎に反
応液を煮沸することで酵素を失活させ、反応を終了させ
た。反応液を濾過し、濾液中に含まれる酵素消化後の生
成物の分子量をGPC(Shodex Asahipak GL 510-7Eを使用)
により、プルランを標準物質に用いて分析した。その結
果を下記に示す。 上記結果から明らかなように、反応時間に依存して生成
物の分子量が小さくなっているが、モノマーであるグル
コースの分子量(180)まで完全には分解されていな
い。
【0031】(iii)プルラナーゼによる消化実験 実施例1の生成物3mgを780μlのクエン酸−リン酸
バッファー(pH5.0)に溶解し、25℃に加温したの
ち、上記と同じバッファー18.3μlに溶解したプル
ラナーゼ(25mU入り)を加え、反応させ、生成物の分
子量の経時変化を調べた。下記結果の項に示す反応時間
毎に反応液を煮沸することで、酵素を失活させ、反応を
終了させた。反応液を濾過し、濾液中に含まれる酵素消
化後の生成物の分子量をGPC(Shodex Asahipak GL 510-7
Eを使用)により、プルランを標準物質に用いて分析し
た。その結果を下記に示す。 上記結果から明らかなように、経時変化ごとの生成物の
分子量変化はいずれもGPC分析の誤差範囲内であり、プ
ルラナーゼでは生成物が分解されないことがわかる。
【0032】(iv)セルラーゼによる消化実験 実施例1の生成物3mgを700μlの酢酸バッファー(pH
5.0)に溶解し、25℃に加温したのち、上記と同じ
バッファー100μlに溶解したセルラーゼ(18Uおよ
び36U入り)を加え、反応させ、生成物の分子量の経
時変化を調べた。下記結果の項に示す反応時間毎に反応
液を煮沸することで、酵素を失活させ、反応を終了させ
た。反応液を濾過し、濾液中に含まれる酵素消化後の生
成物の分子量をGPC(Shodex Asahipak GL 510-7Eを使用)
により、プルランを標準物質に用いて分析した。その結
果を下記に示す。 上記結果から明らかなように、経時変化ごとの生成物の
分子量変化はいずれもGPC分析の誤差範囲内であり、
セルラナーゼでは生成物が分解されないことがわかる。
【0033】以上の実験で示されるように、本発明の糖
重合体は、セルラーゼやプルラナーゼなどの酵素では分
解されないが、でんぷんを分解する酵素であるαアミラ
ーゼによって部分的な加水分解を受ける。すなわち、該
重合体は生体内では部分的に加水分解されるものの完全
な分解を受けずに、従って代謝されない可能性が示唆さ
れる。このことから、本発明の糖重合体は天然のでんぷ
んのように体内で完全に代謝されるのではなく、ほんの
一部のみが分解されるため栄養源にならず、カロリーオ
フのダイエット食品として利用できる。
【0034】実験例2 ひと免疫細胞に対する影響に関する実験 実施例1で得られた糖重合体をSephadex-G25にて分画し
て高分子量画分(数平均分子量1500、以下PSH(Po
ly-Saccharide High Molecular Weightの略)と称す)と
低分子量画分(数平均分子量1200、以下PSL(Poly
-Saccharide Low Molecular Weightの略)と称す)に分
け、これらを用いて以下の実験に供した。
【0035】(i)免疫細胞の増殖 マウス脾細胞(この細胞にはT細胞、B細胞、マクロフ
ァージ、NK細胞などの各種免疫細胞が含まれている)
を各種濃度(0, 2.5, 5, 10および20μg/ml)濃度表示)の
PSHあるいはPSLの存在下、5日間培養した。そこ
3H−チミジン(トリチウムラベルしたチミジン)を添
加して4日間インキュウベートした。この細胞の放射線
をカウントすることで、細胞が吸収した3H−チミジン
を測定した。試験化合物の影響で細胞が増殖するなら
ば、増殖のためにDNA合成に用いるチミジンを細胞内
に取りこむ。対照として免疫細胞のひとつT細胞の活性
化因子であるIL−2(20U/ml)を共存させて同様に
処理した。その結果、PSH、PSLともに、対照のIL−2
を共存させた場合と比較してマウス脾細胞の増殖を促進
しないことが示された。
【0036】(ii)免疫細胞の活性化 この免疫細胞の活性化効果は、活性化した免疫細胞が特
異的に発現する抗原であるCD69の有無によって試験
した。マウス脾細胞を各種濃度(0, 2.5, 5, 10および20
μg/ml)のPSHあるいはPSLの存在下、5日間培養
した。この培養液について、市販の各免疫細胞に特異的
な抗体試薬(PE−複合抗マウスCD4モノクローン抗
体:0.065B、PE−複合抗マウスCD8aモノク
ローン抗体:01045B、PE−複合抗マウスCD4
5R/B220モノクローン抗体:01125A、PE
−複合抗マウスMac−1(CD11b)モノクローン抗
体:01715B、およびPE−複合抗マウスNK1.
1モノクローン抗体:01295B、いずれもPharMing
en社製)を用いて染色することで、その中に含まれるT
細胞、B細胞、マクロファージ、NK細胞などの各種免
疫細胞を見分けた。さらに、市販のCD69に特異的な
抗体試薬(FITC−複合抗マウスCD69モノクロー
ン抗体:01504D、PharMingen社製)を用いて各免
疫細胞を染色し、各免疫細胞が活性化しているかどうか
を調べた。その染色の結果はフローサイトメトリーにて
観察した。コントロールとしてIL−2(免疫を活性化
するタンパク質)を共存させて同様に試験した。その結
果、PSH、PSLいずれも、各種免疫細胞においてCD69
の発現を促進する効果は認められなかった。以上の実験
からも明らかなように、本発明の糖重合体は、免疫細胞
に対して何ら影響を与えず、したがって、食用に供され
て生体内に吸収されても免疫システムにより異物として
認識されることがなく、アレルギーや炎症、発熱などの
副作用をひき起こす危険がなく、安全に食することがで
きる。
【0037】
【発明の効果】本発明の方法によれば、目的の糖質高分
子およびグリコシド類が簡単な操作で効率よく製造で
き、しかも得られる糖質高分子およびグリコシド類はい
ずれも水に対する溶解性が極めて高く、機能性食品、生
分解性繊維、多種医薬品等の材料として適している。ま
た反応の触媒として用いられる固体超強酸は回収、再生
して繰り返し使用できるため、本発明方法はきわめて経
済的である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−182814(JP,A) 特開 平8−73586(JP,A) 特開 昭63−57601(JP,A) 特開 昭50−142699(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 65/00 - 65/48 C08B 37/00 CA(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 (式中、R1は−OH、R2は−OHまたは−NHCOC
    3、R3は−CH2OH、−COOHまたは−CH3を表
    す)で示される化合物を、固体超強酸の存在下に溶融重
    合または溶液重合に付することを特徴とする糖類重合体
    の製造法。
  2. 【請求項2】 固体超強酸がSO4/ZrO2、SO4/S
    nO2、SO4/HfO 2、SO4/TiO2、SO4/Al2
    3、SO4/Fe23、SO4/SiO2、WO3/ZrO2
    MoO3/ZrO2、WO3/SnO2、WO3/TiO2、W
    3/Fe23およびB23/ZrO2から選ばれる一種ま
    たは2種以上である請求項1に記載の製造法。
  3. 【請求項3】 一般式(1)で表される化合物がD−グル
    コース、D−ガラクトースおよびD−マンノースから選
    ばれる単糖(式中、R1が−OH、R2が−OH、R3が−
    CH2OH)である請求項1に記載の製造法。
  4. 【請求項4】 一般式(1)で表される化合物がアルドン
    酸(式中、R1が−OH、R2が−OH、R3が−COO
    H)である請求項1に記載の製造法。
  5. 【請求項5】 一般式(1)で表される化合物がアミノ糖
    (式中、R1が−OH、R2が−NHCOCH3、R3が−
    CH2OH)である請求項1に記載の製造法。
  6. 【請求項6】 生成される糖類重合体が一般式(2): 【化2】 (式中、R1 は−OH、R2 は−OHまたは−NHC
    OCH3、およびR3 は−CH2OHであるか、または
    1 、R2 およびR3 のいずれか1つまたは2つ以
    上が式(1)で示される糖分子の残基であり、j、k、
    l、mは生成物中に含まれるカッコ内の糖分子の結合様
    式の絶対数を表すものであって、j、k、l、m≧0で
    ある。ただし、j、k、l、mの合計が2〜30の範囲
    である。上記カッコ内の結合様式とは、すなわち、jの
    カッコ内の構造は(1→6)−αおよびβ結合を表し、k
    のカッコ内の構造は(1→4)−αおよびβ結合を表し、
    lのカッコ内の構造は(1→3)−αおよびβ結合を表
    し、mのカッコ内の構造は(1→2)−αおよびβ結合を
    表す)で示されるグライコポリマーである請求項3また
    は5に記載の製造法。
  7. 【請求項7】 生成される糖類重合体が一般式(3): 【化3】 (式中、R1は−OH、R2は−OH、nは2〜30の整
    数を意味する)で示される化合物である請求項4に記載
    の製造法。
  8. 【請求項8】 一般式(1)で表される単糖(式中、R1
    −OH、R2は−OH、R3は−CH2OHまたは−CH3
    である)を、固体超強酸の存在下で、一般式(4): R4−OH (4) (式中、R4は式−(CH2)p−CH3(0≦p≦23)で表
    されるアルキル鎖または対応する不飽和基を意味する)
    で示される飽和または不飽和アルコールと反応させるこ
    とを特徴とする、一般式(5): 【化4】 (式中、R1は−OH、R2は−OH、R4は上記と同じ、
    3は−CH2OHまたは−CH3)で示される両親媒性化
    合物の製造法。
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