JP3081694U - 弦楽器掛架台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 陳列するとき等に主枠が不用意に倒れる事故
を防止し、かつ移動・輸送時には主枠が折り畳めてコン
パクトにでき取扱いやすく輸送効率も向上する弦楽器掛
架台を提供する。 【解決手段】 床面上に配置され弦楽器Ｇを載置する台
枠１と該台枠１に立設され前記弦楽器Ｇを立て掛けるた
めの主枠２とからなる弦楽器掛架台Ａであって、前記台
枠１に前記主枠２を回動可能に軸支すると共に該主枠２
が所定の起立位置では回動不能に固定される固定手段１
３を設けた構成からなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ギターや三味線のような弦楽器を店頭に並べて陳列する際、或いは 演奏の途中で休止する際などに使用する弦楽器掛架台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種弦楽器掛架台であって、例えばギターを複数並べて立て掛けておくタイ プのものは、一般に、床面上に配置されギターを載置する台枠上に主枠を立設し て構成される。そして、前記台枠上面に複数のギターの胴部を並べると共に各ギ ターの調弦部を前記主枠に所定の間隔離して突設される各支持部にそれぞれ掛止 して立て掛けるようにしている。

【０００３】 ところで、前記主枠は前記台枠に一体に固着されているため非常に頑強でしっ かりとしている。よって、陳列するときまたは演奏の途中で休止するときなども 安定して設置され、不用意に主枠を押すことによって前記弦楽器掛架台が転倒し てギターが散乱したりキズつくといったことはほとんどないが、全体に比較的大 きく嵩ばることから、ギターを陳列しない状態で建物内を移動したりまたは梱包 して輸送する際にはその取扱いが面倒で輸送効率も上がらないという課題がある 。

【０００４】 この課題を解決するため、前記台枠に主枠を回動可能に軸支すると共に該主枠 を所定の起立位置で回動して倒れないように一次支えておく支持部材を設けて構 成される弦楽器掛架台が出現している。この弦楽器掛架台によれば、主枠は引き 起こすことにより起立位置で停止し、またそのまま倒すことにより台枠と略同一 面に重ねて折り畳められるようになっている。そして、陳列するときまたは演奏 の途中で休止するときなどは、主枠を引き起こしこの状態で複数のギターを陳列 するようにしており、一方移動するときまたは梱包して輸送するときは前記主枠 を倒して台枠と略同一面に折り畳みコンパクトにして移動・移送が簡便に行ない 得るようにしている。

【０００５】

【考案が解決すべき課題】

しかしながら、前記弦楽器掛架台にあっては、主枠が折り畳めることから移動 ・輸送に際してはコンパクトにでき取扱いが楽である反面、ギターを陳列するた めに引き起こされた主枠は単に支持部材によって一次支えられているにすぎず、 例えばこの状態で不用意に前記主枠を逆方向に押すとそのまま主枠が倒れてしま い、ギターが散乱したりキズつくといった事故が発生ずる危険性が残る。 そこで、本考案は上記課題に鑑みなされたもので、主枠を台枠に回動可能に軸 支すると共に該主枠が所定の起立位置では回動不能に固定されるようにして、陳 列するときなどに主枠が不用意に倒れる事故を防止し、かつ移動・輸送時には主 枠が折り畳めてコンパクトにでき取扱い易くしかも輸送効率も向上する弦楽器掛 架台を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

かかる目的を達成するため、本考案明に係る弦楽器掛架台は、床面上に配置さ れ弦楽器を載置する台枠と該台枠に立設され前記弦楽器を立て掛けるための主枠 とからなる弦楽器掛架台であって、前記台枠に前記主枠を回動可能に軸支すると 共に該主枠が所定の起立位置では回動不能に固定される固定手段を設けた構成か らなる。これにより、ギター等の弦楽器を陳列するときは主枠を起立させ所定の 起立位置で回動不能に固定しておく。一方、移動・輸送時には主枠を折り畳んで コンパクトにし取扱い易くする。前記固定手段としては例えば軸杆を抜脱自在に 挿着する手段がある。

【０００７】 前記弦楽器掛架台の具体的構成としては、例えば両側に脚部を有して床面上に 配置され弦楽器を載置する台枠と該台枠に立設され前記弦楽器を立て掛けるため の門状の主枠とからなる弦楽器掛架台であって、前記両脚部の上面に対向位置す る軸支板を突設し、該各軸支板と前記主枠両側の垂直杆部下端とに支軸を貫通さ せて該主枠を回動可能に軸支し、また前記各垂直杆部に前記軸支板に達っして前 記主枠が所定の起立位置では回動不能に固定される軸杆を抜脱自在に挿着した構 成が採られる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係る弦楽器掛架台の実施の形態を図面と共に説明する。図１は 弦楽器掛架台の斜視図、図２は同要部の分解斜視図である。この弦楽器掛架台Ａ は、床面上に配置され後記する弦楽器，例えばギターＧの胴部ｇ１を載置する台 枠１と該台枠１に立設され前記ギターＧを立て掛けるための主枠２とからなる。 これら台枠１と主枠２はいずれも金属製の丸パイプ材で形成されている。

【０００９】 前記台枠１は横長長方形状の枠体３を備え、その長手方向の両端に位置する短 杆部３ａの下面に長手方向に沿って両端が下方に屈曲する脚部４が溶接により一 体に設けられている。前記枠体３における短手方向の幅はギターＧの胴部ｇ１が 横向きに跨って載置される程度の寸法を有し、外周面にはギターＧの胴部にキズ を付けないように緩衝のための軟質のカバー管５が被着してある。前記各脚部４ はその一端側が前記短幹部３ａよりも外側に突出しており、それら上面に対向位 置する軸支板６が突設されている。そして、これら軸支板６には、上下二個所に 対向するもの同士互いに同一軸線上に位置させて、上部に掛止孔７下部にねじ孔 ８が開設されている。

【００１０】 前記主枠２は、前記枠体３の長手方向の長さ寸法とほぼ同じ長さの水平杆部２ ａとその両端部から下方に延設される垂直杆部２ｂとにより門状をなす。そして 、前記水平杆部２ａの一側面には前記台枠１に載置されるギターＧを立て掛けて おくため各ギターＧの調弦部ｇ２を支持する支持部９が複数本等間隔に突設され ている。また、前記水平杆部２ａ、垂直杆部２ｂの一部及び支持部９は台枠１と 同様に緩衝のための軟質のカバー管５が被着してある。前記各垂直杆部２ｂの下 端部は前記両側の各軸支板６の内側面に接し、その下端部に前記上下の掛止孔７ 及びねじ孔８とそれぞれ連通する掛止孔１０及びねじ孔１１が開設される。１２ は前記連通した各ねじ孔８，１１に挿通され主枠２を回動可能に軸支するための ねじ形の支軸であり、１３は前記連通した各掛止孔７，１０に挿通され主枠２を 所定の起立位置で回動不能に固定するための同じくねじ形の軸杆であり、前記各 掛止孔７，１０と共に主枠２の固定手段となる。

【００１１】 本考案に係る弦楽器掛架台Ａは上記構成よりなり、通常、各軸支板６の内側に 前記各垂直杆部２ｂをそれぞれ沿わせると共に連通する各ねじ孔８，１１に支軸 １２を挿通し、この支軸１２にワッシャ１４を介してナット１５を螺締しておく 。これにより、主枠２が前記支軸１２を支点として回動可能に設けられる。そこ で、ギターを店頭に並べて陳列する際は、弦楽器掛架台Ａを所望の床面に設置す る。そして、主枠２を所定の起立位置まで引き起こし各掛止孔７，１０が連通し た状態で図３に示すように各掛止孔７，１０に軸杆１３を挿着し、該軸杆１３に ワッシャ１６を介して蝶ナット１７を螺締する。これにより、主枠２が図１に示 すように所定の起立位置で回動不能に固定される。そこで、図４に示すようにギ ターＧをその胴部ｇ１を台枠１の枠体３上に横向きに跨るようにして載置すると 共に調弦部ｇ２を支持部９に支持させるようにして順次並べる。この状態では、 主枠２が台枠１にしっかりと固定されるので、仮に、不用意に主枠２を押しても 該主枠２が無用に回転しギターが転倒して散乱したりキズつくといった事故は防 止される。

【００１２】 次に、前記弦楽器掛架台Ａを移動または輸送する場合は、ギターＧをすべて取 り除き、各掛止孔７，１０から軸杆１３を抜き図１鎖線に示すように主枠２を回 動させ台枠１側に折り畳む。これにより、全体にコンパクトになって移動または 輸送に際し極めて取り扱い易くなる。更には、前記軸杆１３と共に支軸１２を取 り外すようにすれば、台枠１と主枠２が互いに分解でき、これにより全体に更に コンパクトになり取扱いが容易になるばかりか、一方が破損などして交換する必 要が生じた場合、いずれか一方のみ交換すればよく経済的である。 なお、本実施の形態にあっては、ギターＧを立て掛ける弦楽器掛架台Ａについ て説明したが、これ以外に三味線など他の弦楽器を立て掛ける弦楽器掛架台であ っても同等に本考案が適用できるものである。

【００１３】

【考案の効果】

以上述べたように本考案に係る弦楽器掛架台は、主枠を台枠に回動可能に軸支 すると共に該主枠が所定の起立位置では回動不能に固定されるようにしているの で、陳列するとき等に主枠に接触して不用意に倒れる事故を防止でき、かつ移動 ・輸送するときには主枠が折り畳めてコンパクトにでき取扱い易く輸送効率も向 上するという有益な効果を奏する。

【００１４】 また、固定手段である軸杆や支軸を取外せるようにすれば、台枠、主枠が個々 にそれぞれ分解できることとなり、これにより一方が破損した場合、いずれか一 方のみを交換すればよく、費用が多く掛からず経済的であるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る弦楽器掛架台の斜視図。

【図２】同要部の分解斜視図。

【図３】同要部の断面図。

【図４】同使用状態を示す斜視図。

【符号の説明】

１ 台枠 ２ 水平杆部 ２ａ 垂直杆部 ３ 枠体 ４ 脚部 ６ 軸支板 ７ 固定手段（掛止孔） ８ ねじ孔 １０ 固定手段（掛止孔） １１ ねじ孔 １２ 支軸 １３ 固定手段（軸杆） Ａ 弦楽器掛架台 Ｇ 弦楽器 ｇ１ 胴部 ｇ２ 調弦部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 床面上に配置され弦楽器を載置する台枠
   と該台枠に立設され前記弦楽器を立て掛けるための主枠
   とからなる弦楽器掛架台であって、前記台枠に前記主枠
   を回動可能に軸支すると共に該主枠が所定の起立位置で
   は回動不能に固定される固定手段を設けたことを特徴と
   する弦楽器掛架台。
2. 【請求項２】 両側に脚部を有して床面上に配置され弦
   楽器を載置する台枠と該台枠に立設され前記弦楽器を立
   て掛けるための門状の主枠とからなる弦楽器掛架台であ
   って、前記両脚部の上面に対向位置する軸支板を突設
   し、該各軸支板と前記主枠両側の垂直杆部下端とに支軸
   を貫通させて該主枠を回動可能に軸支し、また前記各垂
   直杆部に前記軸支板に達っして前記主枠が所定の起立位
   置では回動不能に固定される軸杆を抜脱自在に挿着した
   ことを特徴とする弦楽器掛架台。