JP3080439U - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 撓み程度を増加できるゴルフクラブヘッドを
提供する。 【解決手段】 金属材料から一体成形されているリアパ
ーツ２０とフロントパーツ３０とが溶接で接合されてい
る。リアパーツ２０はヘッド１０の背部の形状に形成さ
れている基部２１を有し、基部２１の一側辺はネック部
２２と連接されている。フロントパーツ３０は板部３１
を有し、板部３１の正面にはボールを打撃する打球面３
３が形成され、板部３１の周縁部から後方に延長する片
状の延長部３４を有する。フロントパーツ３０は延長部
３４で基部２１のフロント側と接触し、溶接でリアパー
ツ２０と接合されている。板部３１の背部とリアパーツ
２０との間は板部３１が後方に撓むことができる空間を
有するため、打球面の撓み面積は増加され、打球面の撓
み程度は増加される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ゴルフクラブヘッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

多数のゴルフクラブヘッドは、打球面が周縁部に固定され、背側に空間が設け られている構造であり、ボールが打撃されると打球面は後方に撓み、弾性回復力 によりボールはより遠方に飛ばされる。また、ヘッドとボールとの接触時間が延 長され、ボールの制御性が向上されている。図１に示すように、従来の金属製の 中空ヘッド９０は、殻状の主体９１および主体９１の正面開口９２を被覆する打 球板９３から構成されている。打球板９３は背面の周縁部が主体９１の開口９２ の辺縁部と溶接され、他の部分で支持されていない。図２に示すように、ボール 体ｂが接触すると、打球板９３は少し後方に凹んだ後、回復し、撓み弾性により ボールはより遠方に飛ばされ、ボールとの接触時間は延長されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、木製シャフトのゴルフクラブのヘッドは、打球面の周縁部が固 定されているため、ボールを打撃すると、外側に変形不可能な部分以外は、図面 のｆ部分の打球板９３の中央区域のみ後方に凹み、撓みの程度は小さく、弾性が 制限されている。構造が類似の鉄製シャフトのヘッドも前述の欠点を有する。 そこで、本考案の目的は、撓み程度を増加できるゴルフクラブヘッドを提供す ることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案請求項記載のゴルフクラブヘッドによると、リアパーツとフロントパー ツとが溶接で接合されている。リアパーツおよびフロントパーツは金属材料から 一体成形されている。リアパーツはゴルフクラブヘッドの背部の形状に形成され ている基部を有し、基部の一側辺はネック部と連接されている。ネック部にはゴ ルフクラブシャフトが差し込まれる挿し穴が設けられている。フロントパーツは 板部を有し、板部の正面にはボールを打撃する打球面が形成され、板部の周縁部 から後方に延長する片状の延長部を有する。フロントパーツは延長部で基部のフ ロント側と接触し、溶接でリアパーツと接合されている。板部の背部とリアパー ツとの間は板部が後方に撓む空間を有する。 したがって、打球面の撓み面積は増加され、打球面の撓み程度は増加され、ボ ールをより遠方に飛行させることができる。また、ヘッドとボール体との接触時 間は延長され、ボールの制御性が向上される。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。 図３および図５に示すように、本考案の一実施例によるゴルフクラブヘッド１ ０は、鉄製シャフトのヘッドであり、リアパーツ２０およびフロントパーツ３０ が溶接により接合されている。

【０００６】 リアパーツ２０は金属材料（鉄金属あるいは非鉄金属）で一体成形され、鉄シ ャフトのヘッドの背部形状である基部２１と、基部２１の一側辺と連結されてい るネック部２２とを有する。基部２１の中央部には、正面から後方に窪んだ形状 の巣２３が形成されている。巣は、必要に応じ設けられ、必要に応じ基部の背面 まで貫通している。基部２１のフロント側には環状の嵌め溝２４が設けられ、嵌 め溝２４はネック部２２に対応する一側部が直線状に形成され、その他の部分が 基部２１の周縁部に配置されている。ネック部２２は頂端部から内部方向に窪ん だ形状の差込穴２５を有し、差込穴２５にゴルフクラブのシャフトが差し込まれ 、固定される。

【０００７】 フロントパーツ３０は金属材料（鉄金属あるいは非鉄金属）で一体成形され、 板部３１を有し、環状嵌め溝２４の輪郭と対応する形状に形成され、厚さは約１ ．５ｍｍから３ｍｍ（注記：鉄金属は約１．５ｍｍから２．５ｍｍであり、非鉄 金属は約２ｍｍから３ｍｍである）であり、周縁部は中央部から外部方向に徐々 に薄く、または周縁近傍で急激に薄く形成され、中央部より少し薄く形成されて いる。板部３１の正面には線状溝３２が設けられ、ボールを打撃する打球面３３ が形成され、板部３１の周縁部から後方に延長する環片状の延長部３４が形成さ れている。

【０００８】 図５に示すように、フロントパーツ３０の後方がリアパーツ２０の基部２１の フロント側に被覆され、延長部３４の後端部が嵌め溝２４に嵌合され、溶接によ りフロントパーツとリアパーツとは堅固に接合され、表面が完璧なヘッド１０が 形成されている。溶接は、接合面１２にブレジング（brazing）が行われる方法 、ヘッドの表面に沿って両者の隙間１４にアーク溶接が行われる方法またはブレ ンジングが行われた後、アーク溶接が行われる方法である。ヘッド１０の表面の ネック部２２の一側のパーツ３０およびパーツ２０が隣接する位置（本実施例で はフロントパーツ３０の直線状の側辺）は溶接で接合されるため、図４に示すよ うに、ヘッド１０の正面には隣接隙間１６が形成されている。隣接隙間１６は狭 い隙間あるいは所定の広さを有する空間である。図５に示すように、フロントパ ーツ３０の板部３１はリアパーツ２０の基部２１と接触されず、背側とリアパー ツ２０との間には板部３１が後方に撓む空間が形成されている。

【０００９】 図７に示すように、ヘッド１０の打球面３３でボールが打撃されるとき、薄片 状の板部３１は衝撃を受け、後方に凹む。板部３１の背部はリアパーツ２０に接 触されない（間接的に環片状の延長部３４によりサポートされる）ため、板面の 全体が後方に撓み、撓みの程度は増加する。したがって、より大きい弾性回復力 が発生し、ボールはより遠くに飛ばされる。また、打球面３３とボール体Ｂとの 接触時間が延長されるため、ボールは容易に正確な方向に飛ばされる。フロント パーツ３０のヘッドのネック部２２と対応する一側は溶接でリアパーツ２０と接 合されていない（延長部３４の後縁部は接合されてもよい）ため、板部３１の周 縁部は拘束されず、最大限に撓む。板部３１の周縁部分の厚さはより薄いため、 後方に容易に撓む。

【００１０】 本実施例は、他のゴルフクラブヘッドに応用される。図７および図９に示すよ うに、本発明の他の実施例による木製のシャフトのヘッド４０によると、リアパ ーツ５０とフロントパーツ６０とは、前述の実施例と同様に金属材料で作製され 、溶接で接合されている。リアパーツ５０は基部５１とネック部５２が連接され ている。基部５１は殻状（一般の木製シャフトのヘッドの背部形状）に形成され 、正面に開口５３を有し、正面の外縁部には環状嵌め溝５４が設けられている。 フロントパーツ６０は殻状に形成され、板部６１と板部の周縁部から後方に延長 する延長部６２を有し、板部６１の形状はリアパーツ５０の開口５３と対応して いる。フロントパーツ６０によりリアパーツ５０の正面が被覆され、延長部６２ の後端部に環状嵌め溝５４が嵌合され、パーツ５０とパーツ６０との間の環状の 接合部位は板部６１の背部が基部５１の正面の所定の位置で溶接により接合され 、木製シャフトのヘッドが形成されている。フロントパーツ６０の板部６１が木 製シャフトのヘッドの正面（打球面）であり、延長部６２はヘッド正面を包囲す る側壁面である。フロントパーツ６０とリアパーツ５０との間には、前述の実施 例（鉄製シャフト）と類似するヘッドの隣接隙間１６は存在しない。パーツ５０ とパーツ６０との間の環状の接合部位は完全に接合されている。

【００１１】 フロントパーツは延長部の後端部にリアパーツの基部のフロント側に嵌合され る嵌め溝が設けられているため、パーツの接合面積は増加される。基部の周縁部 に嵌め溝は不必要であり、フロントパーツの延長部の後端部は直接基部の正面に 溶接で固定される。 したがって、本実施例は、打球面の撓み面積を増加でき、打球面の撓み程度は 増加され、ボールをより遠方に飛行させることができ、ボール制御性も向上でき る。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のゴルフクラブヘッドを示す断面図であ
る。

【図２】従来のゴルフクラブヘッドを示す断面図であ
る。

【図３】本考案の一実施例によるゴルフクラブヘッドを
示す分解斜視図である。

【図４】本考案の一実施例によるゴルフクラブヘッドを
示す斜視図である。

【図５】本考案の一実施例によるゴルフクラブヘッドを
示す断面図である。

【図６】本考案の一実施例によるゴルフクラブヘッドを
示す断面図である。

【図７】本考案の他の実施例によるゴルフクラブヘッド
を示す分解斜視図である。

【図８】本考案の他の実施例によるゴルフクラブヘッド
を示す斜視図である。

【図９】本考案の他の実施例によるゴルフクラブヘッド
を示す断面図である。

【符号の説明】

１０ ヘッド １２ 接合面 １４ 隙間 １６ 隣接隙間 ２０ リアパーツ ２１ 基部 ２２ ネック部 ２３ 巣 ２４ 嵌め溝 ２５ 差し込み穴 ３０ フロントパーツ ３１ 板部 ３２ 線状溝 ３３ 打球面 ３４ 延長部 ３５ 撓み空間 ４０ ヘッド ５０ リアパーツ ５１ 基部 ５２ ネック部 ５３ 開口 ５４ 嵌め溝 ６０ フロントパーツ ６１ 板部 ６２ 延長部

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 溶接で接合されたリアパーツおよびフロ
   ントパーツを備え、前記リアパーツおよび前記フロント
   パーツは金属材料から一体成形されているゴルフクラブ
   ヘッドであって、 前記リアパーツは、ゴルフクラブヘッドの背部の形状に
   形成されている基部を有し、前記基部の一側辺はネック
   部と連接され、前記ネック部にはゴルフクラブシャフト
   を差し込むことが可能な挿し穴が設けられ、 前記フロントパーツは、板部を有し、前記板部の正面に
   はボールを打撃するための打球面が形成され、前記板部
   の周縁部から後方に延長する片状の延長部を有し、 前記フロントパーツは前記延長部で前記基部のフロント
   側と接触し、溶接で前記リアパーツと接合され、前記板
   部の背部と前記リアパーツとの間に前記板部が後方に撓
   むことが可能な空間を有することを特徴とするゴルフク
   ラブヘッド。
2. 【請求項２】 前記フロントパーツと前記リアパーツと
   のネック部側の隣接部は、表面が溶接されず、正面に隙
   間が形成されていることを特徴とする請求項１記載のゴ
   ルフクラブヘッド。
3. 【請求項３】 前記フロントパーツの板部の厚みは約
   １．５ｍｍから３ｍｍであることを特徴とする請求項１
   記載のゴルフクラブヘッド。
4. 【請求項４】 前記フロントパーツの板部の周縁部は中
   央部より薄いことを特徴とする請求項１記載のゴルフク
   ラブヘッド。
5. 【請求項５】 前記基部のフロント側には環状嵌め溝が
   設けられ、前記延長部のリア端が前記環状嵌め溝と嵌合
   されていることを特徴とする請求項１記載のゴルフクラ
   ブヘッド。