JP3079047B2 - 電動式射出成形機の可動部材衝突検知装置 - Google Patents

電動式射出成形機の可動部材衝突検知装置

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JP3079047B2
JP3079047B2 JP08297973A JP29797396A JP3079047B2 JP 3079047 B2 JP3079047 B2 JP 3079047B2 JP 08297973 A JP08297973 A JP 08297973A JP 29797396 A JP29797396 A JP 29797396A JP 3079047 B2 JP3079047 B2 JP 3079047B2
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
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    • B29C45/7626Measuring, controlling or regulating the ejection or removal of moulded articles
    • B29C2045/764Measuring, controlling or regulating the ejection or removal of moulded articles detecting or preventing overload of an ejector

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動式射出成形機
の可動部材衝突検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電動式射出成形機の可動部材としては、
例えば、型締機構のムービングプラテン、金型のエジェ
クタ機構を作動させるためのエジェクタロッド、ダイハ
イト調整機構の一部を構成するリアプラテン、射出スク
リュー等のものがある。
【0003】ムービングプラテンや金型等の衝突を検出
して保護する手段としては、型締の最終段階で作動する
金型保護機能が公知であるが、これは、金型タッチ位置
の近傍で型締用モータの駆動トルクを制限して位置偏差
を監視し、該位置偏差が所定値以上になった場合に型締
動作を解除するものであって、ムービングプラテンに作
用する負荷やモータの負荷の異常によって型締動作の不
都合を検出するものではない。
【0004】また、エジェクタロッドの突出量の設定
は、ムービングプラテンに可動側金型を装着した状態で
オペレータがエジェクタロッドの先端と可動側金型のエ
ジェクタプレートとの当たりを確かめながら突出量を設
定するか、または、金型の設計データに基いてエジェク
タロッドの突出量を算出してその値を設定するのが普通
であり、突出量の設定自体に誤りがあって衝突が発生し
たような場合のことについては何ら考慮されていない。
【0005】ダイハイト調整機構は型締機構のムービン
グプラテンとの協調動作によってリアプラテンを移動さ
せて自動型厚調整を行うもので、ムービングプラテンの
場合と同様、位置偏差の増大によって金型の接触を検出
するようになっており、リアプラテンやモータの負荷の
上昇によって金型の接触を検出するものではない。
【0006】また、スクリューの移動に関しては射出成
形機の制御装置がソフトウェア上で監視し、予め決めら
れたスクリュー最前進位置よりもスクリューが前進しな
いようにしており、射出/保圧圧力や背圧のサンプリン
グ時を除けば、スクリューに作用する負荷を検出する機
能はない。
【0007】無論、これらの可動部材が無理な送り動作
によって相対する固定部材と衝突すれば、その移動が強
制的に停止されて指令値と現在値との間の位置偏差が増
大し、最終的にはフィードストップがかけられて送りが
停止することになるが、それまでの間は位置偏差の増大
に伴ってモータの駆動トルクが比例的に増大するので、
射出成形機の可動部材やこれに相対する固定部材に損傷
が生じるといった危険がある。
【0008】特に、エジェクタロッドの突出量の設定が
誤っていたような場合では、エジェクタプレートに装着
されている段付きのエジェクタピンや角ピン等の基部が
可動側金型に突入して座屈したりコアに損傷を与えたり
するといった問題がある。当然、このような場合では、
可動側金型のバックプレートとエジェクタプレートとの
間にサポータを介装し、エジェクタピンが必要以上に突
出しないように設計されるが、エジェクタプレートがサ
ポータに当たった状態でエジェクタロッドが強力にエジ
ェクタプレートを突くと、可動側金型のプレート同志を
締結しているボルトや、可動側金型の取付板をムービン
グプラテンに固定しているクランプ等に異常な力が作用
して機械的な損傷を招く危険があり、また、ムービング
プラテンや可動側金型自体が相当に頑強であるため、エ
ジェクタロッドの突出機構やこれを駆動するモータの側
に損傷が生じる場合もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、前記従来技術の欠点を解消し、射出成形機の可動部
材の衝突を速やかに検知し、金型や射出成形機の各部を
保護することのできる電動式射出成形機の可動部材衝突
検知装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、モータを駆動
源として所定範囲で可動部材を移動させる電動式射出成
形機において、前記モータに作用する負荷を監視する監
視手段と、該負荷が設定値以上になると衝突検出信号を
出力する衝突検出手段とを備えたことを特徴とする構成
により前記目的を達成した。駆動系の位置偏差が増大し
て駆動トルクが大きくなる前に衝突を検知することがで
きるので、金型や射出成形機の各部を保護することがで
きる。
【0011】更に、前記負荷が設定値以上となっている
状態が設定所定時間以上連続的に検出され続けた場合に
だけ衝突検出信号を出力することにより、可動部に変動
的に作用する摩擦抵抗等による負荷の増大が衝突として
誤認検知されることを防止した。
【0012】前記監視手段としては、モータの負荷を推
定する負荷推定オブザーバ、または、モータへの指令電
流を監視する手段、もしくは、モータに流れる実電流を
監視する手段を利用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。図1は本発明の可動部材衝突検知
装置を装備した一実施形態の電動式射出成形機の制御装
置10の要部を示すブロック図である。
【0014】制御装置10は、数値制御用のマイクロプ
ロセッサであるCNC用CPU25、プログラマブルマ
シンコントローラ用のマイクロプロセッサであるPMC
用CPU18、サーボ制御用のマイクロプロセッサであ
るサーボCPU20、および、A/D変換器16を介し
て射出成形機本体側の圧力検出器から射出圧力やスクリ
ュー背圧を検出してサンプリング処理を行うための圧力
モニタ用CPU17を有し、バス22を介して相互の入
出力を選択することにより各マイクロプロセッサ間での
情報伝達が行えるようになっている。
【0015】PMC用CPU18には射出成形機のシー
ケンス動作を制御するシーケンスプログラム等を記憶し
たROM13および演算データの一時記憶等に用いられ
るRAM14が接続され、CNC用CPU25には、射
出成形機を全体的に制御するプログラムを記憶したRO
M27および演算データの一時記憶等に用いられるRA
M28が接続されている。
【0016】また、サーボCPU20および圧力モニタ
用CPU17の各々には、サーボ制御専用の制御プログ
ラムを格納したROM21やデータの一時記憶に用いら
れるRAM19、および、射出圧力のサンプリング処理
等に関する制御プログラムを格納したROM11やデー
タの一時記憶に用いられるRAM12が接続されてい
る。更に、サーボCPU20には、該CPU20からの
指令に基いてクランプ用,射出用,スクリュー回転用,
エジェクタ用等の各軸のサーボモータを駆動するサーボ
アンプが接続され、各軸のサーボモータに取付けられた
位置速度検出器からの出力がサーボCPU20に帰還さ
れるようになっている。各軸の現在位置は位置速度検出
器からのフィードバックパルスに基いてサーボCPU2
0により算出され、各軸の現在位置記憶レジスタに更新
記憶される。
【0017】図1においてはエジェクタ軸のサーボアン
プ15とサーボモータMおよび位置速度検出器Pについ
てのみ示しているが、クランプ用,射出用等の各軸の構
成は皆これと同様である。但し、スクリュー回転用のも
のに関しては現在位置を検出する必要はなく、速度のみ
を検出すればよい。
【0018】インターフェイス23はホストコンピュー
タ等と接続するための入出力インターフェイスである。
【0019】ディスプレイ付手動データ入力装置29は
CRT表示回路26を介してバス22に接続され、グラ
フ表示画面や機能メニューの選択および各種データの入
力操作等が行えるようになっており、数値データ入力用
のテンキーおよび各種のファンクションキー等が設けら
れている。
【0020】不揮発性メモリ24は射出成形作業に関す
る成形条件と各種設定値,パラメータ,マクロ変数等を
記憶する成形データ保存用のメモリである。
【0021】以上の構成により、PMC用CPU18が
射出成形機全体のシーケンス動作を制御し、CNC用C
PU25がROM27の運転プログラムや不揮発性メモ
リ24の成形条件等に基いて各軸のサーボモータに対し
て移動指令の分配を行い、サーボCPU20は各軸に対
して分配された移動指令と位置速度検出器で検出された
位置および速度のフィードバック信号に基いて、従来と
同様に位置ループ制御,速度ループ制御さらには電流ル
ープ制御等のサーボ制御を行い、いわゆるディジタルサ
ーボ処理を実行し、各軸のサーボモータを駆動制御す
る。
【0022】射出成形機のエジェクタ機構に関しては従
来と同様の構造であり、可動側金型を装着するムービン
グプラテンに固設されたエジェクタ軸用のサーボモータ
Mによりタイミングベルトおよびボールナット&スクリ
ュー等の動力伝達機構を介してエジェクタロッドを駆動
し、このエジェクタロッドをムービングプラテンの中央
部から可動側金型に向けて突出させ、エジェクタッドの
先端で可動側金型のエジェクタプレートを突いて、該エ
ジェクタプレートに植設したエジェクタピンやスプルー
ロックピンを可動側金型表面から突出させて成形品やラ
ンナの離型操作を行うようになっている。
【0023】エジェクタピンの構造は成形品の形状によ
るが、精密な成形品のエッジ部分にエジェクタピンを立
てるような場合では、矩形状の断面を有する特異な形状
をしたエジェクタピンや1mm以下の直径を有する極め
て細いエジェクタピンが必要になる場合がある。このよ
うな場合は、通常の形状(円形断面)と直径を有するエ
ジェクタピンの先端を研削等によって削り込んで矩形状
の断面を形成したり、または、小径化したりするのが一
般的である。これを装備する可動側金型は、バックプレ
ートおよびコアプレートの部分にエジェクタピン本来の
直径に匹敵する貫通孔を空け、コアプレートに内嵌する
コアブロックの部分にのみエジェクタピンの先端部に相
当する特異形状の溝または穴を加工するようになってい
るので、必要以上にエジェクタピンを突出させると、そ
の大径部がコアブロックの部分にまで突入して座屈を生
じるとか、または、コアブロックとエジェクタピンとの
間に極度の食い付きが生じてリターンスプリングによる
エジェクタプレートの元位置復帰が不可能になるといっ
た問題が発生する。
【0024】これを防止するため、バックプレートの裏
にサポータを固設してエジェクタピンの過剰な突出(エ
ジェクタプレートの過剰な前進)を禁止する場合もある
が、エジェクタプレートがサポータに当たった状態で更
にエジェクタロッドを突出させようとすると、可動側金
型を締結するボルト(一般に可動側金型はコアプレート
とバックプレートとスペーサブロックおよび可動側取付
板とで構成され、コアプレートと可動側取付板とを締結
するボルトにより全体が一体化されている)に損傷が生
じる場合がある。また、ムービングプラテンに可動側取
付板を固定するクランプやボルトにも強力な衝撃が作用
するので、可動側金型の取り付け位置に狂いを生じて型
締の際に固定側金型と可動側金型とが干渉する危険があ
り、また、可動側金型自体が頑強であるためにエジェク
タ機構の動力伝達機構に損傷を生じたりエジェクタ軸用
のサーボモータMに過負荷が生じるといった問題もあ
る。
【0025】エジェクタロッドの突出量はオペレータに
よる目測または設計上のデータから決められるものであ
るので、設定ミスがないとは言い切れず、設定を誤った
場合には重大な障害が発生する危険があり、また、エジ
ェクタピンが繊細な構造を有するため、フィードストッ
プによって非常停止がかかる前に異常が発生する可能性
が高い。
【0026】図2はサーボCPU20がエジェクタ軸の
サーボモータMを駆動制御するサーボ系のブロック図で
ある。
【0027】図2において、サーボCPU20は、CN
C用CPU25から分配されるサーボモータMに対する
位置指令Mcmd とパルスコーダPで検出されるサーボモ
ータMの実際の回転位置との差である位置偏差を求め、
この位置偏差に要素50で示す位置ループゲインKpを
乗じて速度指令を求める。この速度指令からパルスコー
ダPで検出されるサーボモータMの実際の速度を減じて
速度偏差を求め、この速度偏差によって要素51の比例
積分制御等の速度ループ処理を行ない電流指令uを求
め、さらにこのトルク指令uに対して電流ループ処理を
行なってサーボモータを駆動するが、図2においては電
流ループは伝達関数が「1」として記載していない。
【0028】また、要素52、53はサーボモータMの
伝達関数の要素で、要素52のKtはサーボモータMの
トルク定数であり、Jはイナーシャである。なおSはラ
プラス演算子である。トルク指令uにモータMのトルク
定数Ktが乗じられた値と、負荷トルクTdを加算した
値を積分し、その積分値をイナーシャJで除した値がモ
ータMの速度yとして求められ、さらにこの速度yを要
素54で積分してサーボモータMの位置が求められる。
【0029】図2に示すサーボ系の位置ループ、速度ル
ープ、さらには電流ループの処理をサーボCPU20が
実行し、サーボモータMの位置、速度を制御する。結果
的に、負荷トルクTdがエジェクタロッドに作用する反
力、要するに、エジェクタロッドに作用する負荷であ
る。
【0030】そこで、本実施形態では、エジェクタ軸の
サーボモータMに対してオブザーバ60を組み、エジェ
クタロッドに作用する負荷トルクTdを推定する。
【0031】速度ループ処理によりトルク指令(電流指
令)uが求められ、また、サーボモータMの実速度も速
度フィードバックとしてパルスコーダPから帰還されて
くるため、このトルク指令uとモータ実速度yにより負
荷トルクTdを推定するオブザーバを組むことができ
る。
【0032】図3は、本実施形態が用いたオブザーバ6
0のブロック図である。
【0033】図3において、要素61、65の「b」は
このエジェクタ軸用サーボモータMのトルク定数Ktと
イナーシャJの推定比率である。即ち(Kt/J)の推
定値である。また要素62,63のK1、K2はこのオ
ブザーバのパラメータ、Sはラプラス演算子であり、要
素64は積分要素を表している。
【0034】図3のオブザーバのブロック図をb=Kt
/Jとして解析すると、 {u・Kt +Td } (1/J・S)=y …(1) {u・ (Kt /J) + (y−ya) K1 + (y−ya)(K2 /S)} (1/S) =ya …(2) (なお、yaは積分要素64の出力で推定速度) 第(1)式より u=(y・J・S−Td )/Kt …(3) 第(2)式に第(3)式を代入し整理すると、 (y・J・S−Td )/J+(y−ya)K1 +(y−ya)(K2 /S)=ya・S …(4) S(y−ya)+(y−ya)・K1 +(y−ya)(K2 /S)=Td /J …(5) 第(5)式より (y−ya)=(Td /J)・{1/[S+K1 +(K2 /S)] …(6) 上記6式より要素63の出力である積分値Td1は次の7
式で示される。 Td1=(y−ya)・(K2 /S) =(Td /J)・{K2 /S2 +K1 ・S+K2 } …(7) 7式において、パラメータK1 ,K2 を極が安定するよ
うに選択すると、Td1=Td /Jと近似することができ
る。この算出された積分値Td1に推定比率bの逆数1/
b(=J/Kt )を乗ずれば(要素65の処理)、 Td2=Td1・(1/b)=(Td /J)・(J/Kt )=(Td /Kt ) …(8) となり、負荷トルクTd (に比例する値)の推定値Td
2、即ち、負荷トルクTdをトルク指令(電流指令)の
単位で求めた値が求められる(Td をトルク定数で割れ
ば、トルク指令uと次元が同じものが得られる)。
【0035】このようにして、成形品離型処理の工程
中、エジェクタ軸のサーボモータMに対するオブザーバ
60によって該モータMにかかる負荷トルクTd を求め
る。
【0036】図4は、サーボCPU20が成形品離型処
理の工程中においてサーボモータMの制御のために速度
ループ処理周期毎に実行する処理のフローチャートであ
り、オブザーバ60の処理を中心に記載している。な
お、このオブザーバ処理に必要なパラメータK1 、K2
、推定比率bは予め設定されているものとする。
【0037】サーボCPU20は速度ループ処理周期毎
に図4に示す処理を実行し、まず、パルスコーダPから
送られてくるサーボモータMの実速度y(i) を読み取る
と共に、前周期の速度ループ処理によって求められ記憶
していたトルク指令u(i-1)を読む(ステップA1,A
2)。次に、ステップA1で読み取った実速度y(i)か
らレジスタに記憶する前周期で推定した推定速度ya(i-
1)を減じた値にオブザーバの積分ゲインとしてのパラメ
ータK2 及び速度ループ周期Ts を乗じた値を、アキュ
ムレータに記憶する前周期までの積分値Td1(i-1) に加
算し当該周期におけるオブザーバの積分値Td1(i) を求
める。すなわち、図2における要素63の処理を実行し
積分値Td1を求めるものである(ステップA3)。
【0038】次に、レジスタに記憶する前周期のトルク
指令u(i-1) に上記(トルク定数/イナーシャ)の推定
比率bを乗じた値、ステップA3で求めた積分値Td1
(i) 、さらに、ステップA1で読み込んだ当該周期の実
速度y(i) からレジスタに記憶する前周期で求めた推定
速度ya(i-1)を減じた値に比例ゲインとしてのパラメー
タK1 を乗じた値を加算し、この加算値に速度ループ周
期Ts を乗じた値を前周期で求めた推定速度ya(i-1)に
加算して、当該周期の推定速度ya(i)を求める(ステッ
プA4)。すなわち、図2における要素64によって推
定速度ya を求める処理を実行する。
【0039】そして、ステップA3で求めた積分値Td1
(i) に上記(トルク定数/イナーシャ)の推定比率bの
逆数を乗じて負荷トルクの推定値Td2(i) を求める(ス
テップA5)。この推定値Td2(i) に基いて図5に示す
衝突検出処理を実行する(ステップA6)。
【0040】推定負荷トルクTd2(i) が設定許容値Aよ
りも大きいか否かを判別する(ステップB2)。設定許
容値Aはエジェクタロッドの衝突検出のための判別値で
あるから、当然、この値が検出された段階で金型や射出
成形機の機構またはサーボモータM等に損傷が生じるよ
うであってはならず、予め、リターンスプリングの弾性
を考慮してマージンを見込んで安全な値を設定しておく
必要がある。なお、ここでいうエジェクタロッドの衝突
とは、具体的には、サポータによって前進を制限された
エジェクタプレートに対するエジェクタロッドの衝突、
または、コアブロックの矩形溝や小孔の開口にエジェク
タピンの大径部がぶつかる時にエジェクタロッドに作用
する反力である。
【0041】サーボモータMの推定負荷トルクTd2(i)
が設定許容値A以下(ステップB1の判別結果が偽)で
あれば、エジェクタロッドに衝突が発生しているという
心配はない。この場合、PMC用CPU18は、初期異
常検出フラグFをリセットして初期異常許容時間計測タ
イマTをリセットし(ステップB7,ステップB8)、
この周期の衝突検出処理をそのまま終了し、メイン処理
のステップA7に戻り、位置ループ処理によって求めら
れた速度指令を読み、該速度指令とステップA1で読み
取った実速度y(i)とによって従来と同様の速度ルー
プ処理を行ないトルク指令u(i)を求めてレジスタに
記憶すると共に電流ループに引き渡し、当該速度ループ
の処理を終了する(ステップA8)。
【0042】なお、エジェクタロッドに作用する負荷を
検出する方法として、上述した例はオブザーバ60によ
って行ったが、該サーボモータMの駆動電流値や電流指
令uをエジェクタロッドに作用する負荷と見做しても差
支えない。
【0043】一方、サーボモータMの推定負荷トルクT
d2(i) が設定許容値Aを越えていた場合(ステップB1
の判別結果が真の場合)にはエジェクタロッドに衝突の
可能性があるので、次いで、初期異常検出フラグFがセ
ットされているか否かを判別する(ステップB2)。初
期異常検出フラグFがセットされていなければ、たった
今サーボモータMの推定負荷トルクTd2(i) が設定許容
値Aを越えたばかりであるから、この段階で直ちにエジ
ェクタロッドの衝突による異常発生を心配する必要はな
く(マージンがあるので)、また、エジェクタロッドと
これをガイドする部材等との一時的な干渉(かじり等)
による摩擦抵抗の変化でサーボモータMの推定負荷トル
クTd2(i) が上昇したという可能性もあるので、この時
点で直ちに衝突検知とは判定せず、初期異常許容時間計
測タイマTをスタートさせ(ステップB5)、初期異常
検出フラグFをセットして(ステップB6)、この周期
の衝突検出処理を終了し、メイン処理に戻る。
【0044】一方、ステップB2の判別処理において初
期異常検出フラグFがセットされていると判別された場
合には、エジェクタロッドに実際の衝突が発生している
可能性が高い。そこで、初期異常許容時間計測タイマT
の設定許容時間が既に経過しているか否か、つまり、設
定許容値Aを越える推定負荷トルクTd2(i) が連続的に
検出され初めてから所定時間が経過しているか否かを判
別する(ステップB3)。そして、タイマTの設定許容
時間が経過していなければ(ステップB3の判別結果が
偽)、エジェクタロッドに衝突が発生していないか、ま
たは、衝突が発生していたとしても実質的な障害が発生
するには至っていないものと判定し、この周期の衝突検
出処理をそのまま終了する。
【0045】また、ステップB3の判別処理においてタ
イマTの設定許容時間が経過していると判定された場合
(ステップB3の判別結果が真)には、ガイド部材等と
の一時的な干渉ではなく、サポータによって前進を制限
されたエジェクタプレートにエジェクタロッドが衝突し
たり、または、コアブロックの矩形溝や小孔の開口にエ
ジェクタピンの大径部がぶつかってエジェクタロッドの
前進が妨げられているものと見做し、CNC用CPU2
5によるパルス分配処理を中止させてサーボモータMに
よるエジェクタロッドの突出動作を停止させ(ステップ
B4)、エジェクタピンの座屈や機構部の損傷およびサ
ーボモータMの過負荷を防止する。
【0046】また、ステップB3の判別結果が真となっ
て衝突が検出された場合にステップB4の処理で制御装
置10内に衝突検出フラグをセットしたり、また、射出
成形機外部に信号を出力して適当な処理を行わせる場合
もある。衝突検出フラグのセットや外部への信号出力お
よび前述したようなサーボモータMの停止操作等、これ
らは広い意味において、全て、衝突検出信号の出力処理
である。
【0047】また、ステップB3の判別結果が真となっ
て衝突が検出された場合にステップB4の処理で制御装
置10内に衝突検出フラグをセットしたり、また、射出
成形機外部に信号を出力して適当な処理を行わせる場合
もある。衝突検出フラグのセットや外部への信号出力お
よび前述したようなサーボモータMの停止操作等、これ
らは広い意味において、全て、衝突検出信号の出力処理
である。
【0048】一時的にサーボモータMの推定負荷トルク
Td2が設定許容値Aを越えた場合であっても、その後、
初期異常許容時間計測タイマTの設定許容時間が経過す
るまでの間に推定負荷トルクTd2が設定許容値A以下に
戻れば初期異常検出フラグFおよび初期異常許容時間計
測タイマTが自動的にリセットされるので(ステップB
7,ステップB8)、推定負荷トルクTd2の上昇がエジ
ェクタロッドの衝突として検出されるのは、設定許容値
Aを越える推定負荷トルクTd2が初期異常許容時間計測
タイマTの設定許容時間を越えて連続的に検出された場
合に限られる。
【0049】設定許容値Aを越える推定負荷トルクTd2
が連続的に検出され初めてから初期異常許容時間計測タ
イマTの設定許容時間が経過するまでの間は、たとえ、
エジェクタロッドに実質的な衝突が生じている場合であ
っても、CNC用CPU25によるパルス分配処理はそ
のまま継続して行われ、位置偏差の増加に伴ってサーボ
モータMの駆動トルクも徐々に増大して行くので、これ
によってエジェクタピンの座屈や駆動機構の異常または
金型の損傷等が発生したりしないように、初期異常許容
時間計測タイマTの設定許容時間は、安全を見込んで短
めの値に設定する必要がある。無論、サーボモータMの
駆動電流値や電流指令uをエジェクタロッドに作用する
負荷として検出して衝突を検知する場合もこれと同様で
ある。
【0050】以上、一実施形態として可動部材衝突検知
装置をエジェクタ軸に配備した場合について説明した
が、必要とあれば、射出成形機における他の可動部材、
例えば、型締機構(ムービングプラテン)やダイハイト
調整機構(リアプラテン)または射出機構(射出スクリ
ュー)等に前記と同じような衝突検知装置を配備するこ
とが可能である。負荷推定オブザーバでモータの負荷を
推定したりモータの駆動電流値や電流指令を検出したり
することで可動部材に作用する負荷を求めて衝突の有無
を検知するようにすれば、格別の圧力検出器が不要とな
るが、これらに換えて歪みゲージ(ロードセル)等の負
荷検出手段を利用することも可能である。
【0051】
【発明の効果】本発明の可動部材衝突検知装置によれ
ば、射出成形機の可動部材の衝突を速やかに検知し、金
型や射出成形機の各部およびこれを駆動するモータの損
傷を防止することができる。
【0052】また、設定所定時間以上に亘って過剰な負
荷が連続して検出された場合にだけ可動部材の衝突とし
て検知するようにしているので、動力伝達系やガイド部
材に瞬間的に作用する外乱と可動部材の衝突とを選別し
て、可動部材の衝突のみを正確に検知することができ
る。
【0053】更に、モータに作用する負荷を負荷推定オ
ブザーバやモータへの指令電流もしくはモータに流れる
実電流によって監視するようにしているので、格別のセ
ンサ手段を設ける必要がなく、安価な装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可動部材衝突検知装置を装備した一実
施形態の電動式射出成形機の制御装置の要部を示すブロ
ック図である。
【図2】同実施形態の制御装置におけるサーボ系のブロ
ック図である。
【図3】同実施形態が用いたオブザーバのブロック図で
ある。
【図4】同実施形態の制御装置における速度ループ処理
で実施される処理の概要を示すフローチャートである。
【図5】同実施形態の制御装置における衝突検出処理の
概要を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 制御装置 11 ROM 12 RAM 13 ROM 14 RAM 15 サーボアンプ 16 A/D変換器 17 圧力モニタ用CPU 18 PMC用CPU 19 RAM 20 サーボCPU 21 ROM 22 バス 23 インターフェイス 24 不揮発性メモリ 25 CNC用CPU 26 CRT表示回路 27 ROM 28 RAM 29 ディスプレイ付手動データ入力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−47786(JP,A) 特開 平3−196313(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/40 - 45/68 B29C 45/76 - 45/84 B29C 33/20 - 33/54 B25J 19/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータを駆動源として所定範囲で可動部
    材を移動させる電動式射出成形機において、前記モータ
    に作用する負荷を負荷推定オブザーバにより推定する監
    視手段と、該負荷が設定値以上になっている状態が設定
    所定時間以上連続的に検出され続けた場合に衝突検出信
    号を出力する衝突検出手段とを備えたことを特徴とする
    電動式射出成形機の可動部材衝突検知装置。
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