JP3075368U - ペット用引き紐 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 引き紐の長さを必要に応じて最適な長さに調
整することが可能で、その最適な長さを確実に維持する
ことができ、しかも紐の長さを最も短くしたときでも、
持ち手部が必要以上に大きくならないペット用引き紐を
提供する。 【解決手段】 ペット用引き紐Ｈは、紐１の一方の端を
ペットの首輪又は胴輪に連結して使用するもので、紐１
を挿通可能な枠幅を有する枠部材と、この枠部材の内側
面間に枠幅方向に取付けた軸部材と、を備えた調整具２
を有しており、紐１を、枠部材と軸部材により形成され
る挿通孔の一方に挿通し、次に軸部材を跨いで他方の挿
通孔に挿通した後に、紐１をループ状にし、紐１の他方
の端を軸部材に連結して、持ち手部４を形成している。
さらに、この持ち手部４を形成する紐１を束ね、持ち手
部４の範囲内でスライドさせることが可能な環状部材３
を取付けている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、例えば、犬、猫等のペットを散歩させるときに使用するペット用引 き紐に関し、より詳しくは、引き紐を使用する人の身長や、散歩をさせる際の周 囲の状況に応じて、引き紐の長さを容易に調整することを可能で、しかも一度決 定した引き紐の長さを確実に維持することができるペット用引き紐に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のペット用引き紐は、紐の一方の端に、犬の首輪又は胴輪に連結するため の金属製のスナップを取付け、他方の端には、引き紐を持つ人の手が挿入できる 程度の大きさの持ち手部を設けていた。この持ち手部は、所要の大きさのループ が形成される位置に紐の端を、例えば、縫製することにより、設けていた。そし て、引き紐の長さは、通常は、大人の身長を基準として、散歩をする際にペット に適度の自由度が与えられる長さに設計されていた。

【０００３】 上記のような構成の従来のペット用引き紐は、紐の長さが一定の長さに固定さ れているので、例えば、子供が使用する場合には、子供の身長に対しては紐が長 すぎるものとなっていた。そのため、長すぎる引き紐を手に巻きつけて使用して いる子供を見かけることがあるが、比較的大型のペットを散歩させる場合には、 手が締め付けられて痛いという問題があった。

【０００４】 また、大人が使用する場合でも、例えば、幅の狭い道路で散歩させるときは、 人とすれ違うことを予測して、あらかじめ引き紐の長さを短くしておきたいと考 える場合がある。しかしながら、上記のような構成の従来のペット用引き紐は、 紐の長さが固定されているため、例えば、左手で持ち手部を持ちながら、右手で 引き紐の中間付近を持って使用することとなり、不便を生じていた。

【０００５】 そこで、従来より、紐の長さを必要に応じて調整することができるペット用引 き紐が提案されている。例えば、実用新案登録第３００１０３７号公報では、手 を掛ける輪の部分を可変にした犬の散歩用引き紐が提案されており、その図面に よれば、持ち手部のループを縫製等により固定してしまうのではなく、引き紐本 体にスライドする輪を設けることにより、紐の長さを調整可能にすることが開示 されている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記した実用新案登録第３００１０３７号の引き紐は、例えば、引 き紐の長さを最も短くする状態に調整していても、引き紐本体に取付けたスライ ドする輪の位置が確実に固定されないので、使用しているうちに、持ち手部のル ープが小さくなり、紐の長さが徐々に長くなるという不具合があった。

【０００７】 また、上記した実用新案登録第３００１０３７号の引き紐は、紐の長さを最も 短くした状態のときは、持ち手部が必要以上に大きくなり、外観上、体裁が悪い という問題があった。

【０００８】 本考案は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、引き紐の長さ を必要に応じて最適な長さに調整することが可能で、その最適な長さを確実に維 持することができ、しかも紐の長さを最も短くしたときでも、持ち手部が必要以 上に大きくならないペット用引き紐を提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案に係る請求項１記載のペット用引き紐は、 紐の一方の端をペットの首輪又は胴輪に連結して使用するペット用引き紐であっ て、前記紐を挿通可能な枠幅を有する枠部材と、この枠部材の内側面間に枠幅方 向に取付けた軸部材と、を備えた調整具を有し、前記紐を、前記枠部材と前記軸 部材により形成される挿通孔の一方に挿通し、次に前記軸部材を跨いで他方の挿 通孔に挿通した後に、前記紐をループ状にし、前記紐の他方の端を前記軸部材に 連結することにより、前記ループ状にした部分が持ち手部を形成するようにした のである。

【００１０】 このように、本考案に係るペット用引き紐は、調整具を介在させて、紐を、枠 部材と軸部材により形成される挿通孔の一方に挿通し、次に軸部材を跨いで他方 の挿通孔に挿通した後に、紐をループ状にし、紐の端を軸部材に連結するように したので、紐を弛緩した状態で、引き紐の長さが最適となる位置まで調整具をず らした後に、紐を引き伸ばすと、紐と調整具の間には、強い摩擦力が働くように 作用する。したがって、調整具の位置は確実に固定されるから、例えば、紐を最 も短い状態に調整していても、使用しているうちに紐の長さが長くなってしまう ことはなくなる。

【００１１】 また、上記の目的を達成するために、本考案に係る請求項３記載のペット用引 き紐は、持ち手部を形成する紐を束ね、持ち手部の範囲内でスライドさせること が可能な環状部材を設けるようにしたのである。このようにしたので、紐の長さ を最も短くしたときでも、環状部材をスライドさせることにより、持ち手部のル ープの大きさを適宜調整することが可能になるから、外観上、体裁が悪かった従 来の問題点を解消することができる。

【００１２】

【考案の実施の形態】

本考案において用いる調整具と環状部材は、例えば、合成樹脂製のものや、金 属製のもの等が採用可能であり、その材質は特に限定されない。また、枠部材の 形状は、紐が挿通可能な枠幅を有するものであれば良く、例えば、方形状のもの や、略楕円形状のもの等が使用できる。

【００１３】 軸部材の形状は、例えば、円柱状のものや、角柱状のもの等が採用でき、その 形状は特に限定されない。また、軸部材は、枠部材の内側面間に枠幅方向に取付 けるが、その取付ける位置は、特に限定をするものではない。

【００１４】 しかし、本考案に係る請求項２記載のペット用引き紐では、軸部材は、枠部材 の内側面の高さ方向の中心よりも上面又は下面寄りの位置に取付けると共に、枠 部材には、軸部材を取付けた位置に近い上面又は下面側に、紐幅に合致する幅を 有する切り欠き部を設けるようにしている。このようにすれば、紐を調整具に挿 通して引き伸ばしたとき、調整具の部分で、紐が極端に盛り上がることはなくな り、外観上、体裁が良くなるという作用が得られる。

【００１５】 また、本考案に係る請求項４記載のペット用引き紐では、環状部材の内側面に 、凸状に形成された滑り止め部を設けるようにしている。このようにすれば、環 状部材が滑りにくくなるから、適宜の位置にスライドさせていた環状部材が、使 用中にずれてしまうことを可及的に防止できるという作用が得られる。

【００１６】

【実施例】

以下、本考案の具体的実施例について説明する。図１は、紐の長さを長くした 状態の本実施例のペット用引き紐の説明図、図２は、本実施例の調整具の説明図 で、（ａ）は斜視図、（ｂ）は紐を弛緩して挿通した状態の、紐の長手方向の中 央断面図、（ｃ）は挿通した紐を引き伸ばした状態の、紐の長手方向の中央断面 図、図３は、本実施例の環状部材の説明図で、（ａ）は斜視図、（ｂ）は紐を挿 通した状態の、紐の長手方向の中央断面図、（ｃ）は紐を挿通した状態の、紐の 幅方向の中央断面図、図４は、紐の長さを短くした状態の本実施例のペット用引 き紐の説明図である。

【００１７】 図１は、本実施例のペット用引き紐Ｈを表した説明図である。１は、紐を表し ており、本実施例では、平紐を用いている。２は、引き紐Ｈの長さを調整するた めに設けた調整具を、３は、持ち手部４の大きさを調整するために、持ち手部４ の部分の紐１を束ねるようにして取付けた環状部材を示している。図１では、引 き紐Ｈの長さは、長めに設定されているので、調整具２と環状部材３の位置は接 近している。紐１の一方の端には、ペットの首輪又は胴輪に連結するためのスナ ップ５が取付けられている。

【００１８】 図２の（ａ）〜（ｃ）は、本実施例の調整具２を表した説明図である。（ａ） は斜視図であり、２１は、枠部材を、２２は、枠部材２１の内側面間に枠幅方向 に取付けた軸部材を示している。本実施例では、軸部材２２は、図２に示すよう な略円柱状の部材を用いている。２３ａ及び２３ｂは、枠部材２１と軸部材２２ により形成され、紐１が挿通される挿通孔である。本実施例では、紐１は、挿通 孔２３ａを下から上向きに挿通させた後、軸部材２２を跨いで、挿通孔２３ｂを 上から下向きに挿通させている。

【００１９】 図２（ｂ）は、弛緩した紐１を、挿通孔２３ａ及び２３ｂに挿通した状態の断 面図である。紐１の、首輪又は胴輪に連結しない方の端１１は、軸部材２２に連 結されている。本実施例の引き紐Ｈの長さを変更するときは、図２（ｂ）に示す ように、紐１を弛緩した状態で、紐１を左右何れかの方向にずらすようにすれば 良い。また、引き紐Ｈの最適な長さが決定されたときは、その位置で紐１を左右 に引張ると、調整具２と紐１の状態は図２（ｃ）に示すようになる。このとき、 紐１と調整具２との間には強い摩擦力が働くから、引き紐Ｈを使用中に、調整具 ２の位置をずらすような力が働いたとしても、紐１が弛緩しない限り、引き紐Ｈ の長さが変更されることはなくなる。

【００２０】 また、本実施例では、図２（ｂ）に示すように、軸部材２２を、枠部材２１の 高さ方向の中心よりも、枠部材２１の下面寄りの位置に取付けると共に、枠部材 ２１の下面側には、紐１の幅に合致する幅を有する切り欠き部２４を設けている 。このようにしたので、紐１が左右に引き伸ばされたときには、図２（ｃ）に示 すようにな状態になり、調整具２の上面側で、紐１が極端に盛り上がることはな くなる。したがって、外観上、体裁が良くなるという作用が得られる。

【００２１】 次に、図３の（ａ）〜（ｃ）を用いて、本実施例の環状部材３について説明す る。本実施例では、環状部材３は、図３（ａ）に示すような角状の管を用いてお り、その上下内周面には、凸状に形成された滑り止め部３１を、２箇所ずつ設け ている。

【００２２】 図３（ｂ）は、環状部材３１に紐１を挿通した状態の断面図である。本実施例 では、上記のように構成された環状部材３１を、持ち手部４の部分の紐１を束ね るようにして取付けている。このようにしたので、図４に示すように、引き紐Ｈ の長さを短くした結果、持ち手部４のループが必要以上に大きくなるときでも、 環状部材３を調整具２から離れた位置にスライドさせれば、持ち手部４の大きさ を適宜調整することが可能となる。

【００２３】 また、本実施例では、環状部材３の上下内周面に、凸状に形成された滑り止め 部３１を、２箇所ずつ設けているので、図３（ｃ）に示すように、紐１を挿通し たとき、滑り止め部３１が紐１に若干食い込むように作用する。したがって、図 ４に示すような状態で引き紐Ｈを使用しているときに、環状部材３１の位置が、 例えば、調整具２寄りの方向にずれてしまうことを、可及的に防止することがで きる。

【００２４】 なお、本実施例では、紐１の形状としては、平紐を用いる場合の例を開示した が、丸紐であっても同様に構成することができる。また、滑り止め部３１の形状 は、図３に開示したものに限定されないことは言うまでもない。

【００２５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案に係るペット用引き紐は、紐の一方の端をペット の首輪又は胴輪に連結して使用するペット用引き紐であって、前記紐を挿通可能 な枠幅を有する枠部材と、この枠部材の内側面間に枠幅方向に取付けた軸部材と 、を備えた調整具を有し、前記紐を、前記枠部材と前記軸部材により形成される 挿通孔の一方に挿通し、次に前記軸部材を跨いで他方の挿通孔に挿通した後に、 前記紐をループ状にし、前記紐の他方の端を前記軸部材に連結することにより、 前記ループ状にした部分が持ち手部を形成するようにしたので、紐を弛緩した状 態で、引き紐の長さが最適となる位置に調整具をずらした後に、紐を引き伸ばす と、紐と調整具の間には強い摩擦力が働くように作用する。したがって、調整具 の位置は確実に固定されるから、例えば、紐を最も短い状態に調整していても、 使用しているうちに紐の長さが長くなってしまうことはなくなるという効果が得 られる。

【００２６】 また、本考案に係るペット用引き紐は、持ち手部を形成する紐を束ね、持ち手 部の範囲内でスライドさせることが可能な環状部材を設けるようにしたので、紐 の長さを最も短くしたときでも、環状部材をスライドさせれば、持ち手部の大き さを適宜調整することが可能となる。したがって、外観上、体裁が良くなるとい う効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】紐の長さを長くした状態の本実施例のペット用
引き紐の説明図である。

【図２】本実施例の調整具の説明図で、（ａ）は斜視
図、（ｂ）は紐を弛緩して挿通した状態の、紐の長手方
向の中央断面図、（ｃ）は挿通した紐を引き伸ばした状
態の、紐の長手方向の中央断面図である。

【図３】本実施例の環状部材の説明図で、（ａ）は斜視
図、（ｂ）は紐を挿通した状態の、紐の長手方向の中央
断面図、（ｃ）は紐を挿通した状態の、紐の幅方向の中
央断面図である。

【図４】紐の長さを短くした状態の本実施例のペット用
引き紐の説明図である。

【符号の説明】

Ｈ ペット用引き紐 １ 紐 ２ 調整具 ２１ 枠部材 ２２ 軸部材 ２３ａ 挿通孔 ２３ｂ 挿通孔 ２４ 切り欠き部 ３ 環状部材 ３１ 滑り止め部 ４ 持ち手部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 紐の一方の端をペットの首輪又は胴輪に
   連結して使用するペット用引き紐であって、前記紐を挿
   通可能な枠幅を有する枠部材と、この枠部材の内側面間
   に枠幅方向に取付けた軸部材と、を備えた調整具を有
   し、前記紐を、前記枠部材と前記軸部材により形成され
   る挿通孔の一方に挿通し、次に前記軸部材を跨いで他方
   の挿通孔に挿通した後に、前記紐をループ状にし、前記
   紐の他方の端を前記軸部材に連結することにより、前記
   ループ状にした部分が持ち手部を形成することを特徴と
   するペット用引き紐。
2. 【請求項２】 前記軸部材は、前記枠部材の内側面の高
   さ方向の中心よりも上面又は下面寄りの位置に取付ける
   と共に、前記枠部材には、前記軸部材を取付けた位置に
   近い上面又は下面側に、紐幅に合致する幅を有する切り
   欠き部を設けたことを特徴とする請求項１記載のペット
   用引き紐。
3. 【請求項３】 前記持ち手部を形成する紐を束ね、前記
   持ち手部の範囲内でスライドさせることが可能な環状部
   材を設けたことを特徴とする請求項１又は２記載のペッ
   ト用引き紐。
4. 【請求項４】 前記環状部材の内側面に、凸状に形成さ
   れた滑り止め部を設けたことを特徴とする請求項３記載
   のペット用引き紐。