JP3071124U - 商品包装体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンガーバーに対して複数の商品包装体を吊
り下げるにあたって、その各々をほぼ垂直に吊り下げて
整然と陳列する。 【解決手段】 上端側に形成されている挿通孔４を介し
て陳列棚のハンガーバーに吊り下げられる陳列台紙２を
備え、商品が収納されたブリスター容器Ｓを陳列台紙２
に保持させてなる吊り下げ式の商品包装体１において、
ブリスター容器３を陳列台紙２の上端側寄りの位置に配
置し、陳列台紙２の下端側の残余部分を商品広告などの
表示面２０２とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、例えば粘着テープなどの商品が収納されたブリスター容器を陳列台 紙に保持させて、陳列棚のハンガーバーに吊り下げた状態で店頭に並べられる商 品包装体に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、スーパーマーケットやホームセンターなどの日用品販売コーナーにお いては、様々な商品が所狭しと陳列されている。その陳列形態の一つとして、陳 列棚のハンガーバーに商品を吊り下げて陳列する、いわゆる吊下陳列法がある。 この吊下陳列法は、もっぱら小物と称される商品に適用されており、その多くは ブリスター容器を台紙に取り付けて吊り下げるようにしている。

【０００３】 その一例を図６により説明すると、この種の商品包装体１０は、上端側に陳列 用ハンガーバーＨ（図７参照）に挿通される挿通孔２０１が形成された台紙２０ と、商品Ｓ（例えば粘着テープ）を収納するブリスター容器３０とを備えている が、従来において、ブリスター容器３０は台紙２０の下側に取り付けられており 、台紙２０の上部に商品名や用途・使用方法などが印刷された広告面２０２が割 り当てられている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この商品包装体１０は、図７に示されているように、店頭において陳列用ハン ガーバーＨに吊り下げられ、数が少なくなると店員により適宜補充されるが、補 充作業をできるだけ少なくするため、ハンガーバーＨに対して過剰な数の商品包 装体１０を陳列する傾向がある。

【０００５】 しかしながら、このように過剰な数の商品包装体１０を吊り下げると、列とし て見た場合、ブリスター容器３０が取り付けられている下側部分がふくらみ、図 ７に示されているように、手前側の商品包装体１０が傾斜してしまう。

【０００６】 このような陳列状態は、消費者に対して雑然としたイメージを与えることにな り好ましくない。また、広告面２０２が斜め上方に向けて傾けられるため、例え ば消費者の目線位置よりも高い場所に陳列された場合には、その広告面２０２が 見づらくなり、商品のアピール性が損なわれることにもなる。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的は、ハ ンガーバーに吊り下げるにあたって、各々がほぼ垂直に吊り下げられ、整然と陳 列することができるようにした商品包装体を提供することにある。

【０００８】 上記目的を達成するため、本考案は、上端側に形成されている挿通孔を介して 陳列棚のハンガーバーに吊り下げられる陳列台紙を備え、商品が収納されたブリ スター容器を上記陳列台紙に保持させてなる吊り下げ式の商品包装体において、 上記ブリスター容器が上記陳列台紙の上端側寄りの位置に保持され、上記陳列台 紙の下端側の残余部分が商品広告などの表示面とされていることを特徴としてい る。

【０００９】 これによれば、商品の吊下間隔を一定に保つことができ、吊下方向をほぼ垂直 に維持した状態で商品陳列ができる。したがって、例えば消費者の目線位置より も高い場所に陳列されたとしても、その商品広告などの表示面を見ることができ る。

【００１０】 本考案において、上記ブリスター容器が、ヒンジ部を介して開閉可能に連結さ れた容器本体と蓋体とを有するとともに、上記陳列台紙には上記ブリスター容器 が嵌合される保持孔が形成されており、上記保持孔の周縁が上記容器本体および 蓋体の各フランジ部間に挟持される態様とすることが好ましい。

【００１１】 この場合、上記ヒンジ部に、同ヒンジ部に対向する上記保持孔の端縁に係合可 能な係合溝を形成することにより、上記ブリスター容器を上記陳列台紙に対して 、より確実に保持させることができる。

【００１２】 なお、本考案において、上記ブリスター容器が一面が開口面とされた有底状の 箱体からなり、その開口面が上記陳列台紙にて閉塞されている態様であってもよ く、この態様であっても、本考案の目的は達成される。

【００１３】

【考案の実施の形態】

次に、本考案の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図１は本 考案の一実施例に係る商品包装体の斜視図であり、図２にはその中央縦断面図が 示されている。図３はブリスター容器の斜視図である。

【００１４】 この商品包装体１は、コート紙などの厚紙からなる陳列台紙２と、例えば粘着 テープなどの商品Ｓを内部に収納するブリスター容器３とを備えている。陳列台 紙２は細長い短冊状に形成されており、その上部にはブリスター容器３が取り付 けられる取付孔２２が設けられている。陳列台紙２の下部には商品名や用途・使 用方法などが印刷された広告面（表示面）２１が割り当てられている。

【００１５】 なお、この実施例において、陳列台紙２の形状は短冊状の長方形となっている が、これに限定されない。例えば、人型や動物などを模写した形状などであって もよく、任意の形状を選択することができる。

【００１６】 ブリスター容器３は、ポリエステルなどの樹脂成形品からなり、商品Ｓが収納 される容器本体３ａと、同容器本体３ａの開口部に嵌合される蓋部３ｂとを備え 、これらがヒンジ部３８を介して連結されている。

【００１７】 容器本体３ａは、商品Ｓ（粘着テープロール）を受け入れる環状の凹部３１を 有し、この凹部３１の開口部側の内周面には、逆テーパー状の傾斜面３２１を有 する段差溝３２が全周にわたって形成されている。また、傾斜面３２１には、係 止凹部３２２が所定の間隔をもって形成されているとともに、開口部周縁には外 側に向けて第１フランジ３３が延設されている。

【００１８】 凹部３１の中央には、凹部３１底面から内側に向かって突出する第１凸部３４ が形成されている。この第１凸部３４に粘着テープロールの巻き芯が嵌合する。 第１凸部３４の頂部には、ハンガーバーＨ（図４参照）に対する挿通孔４となる 第１挿通孔４１が小判状に穿設されている。

【００１９】 蓋部３ｂは、上記段差溝３２に形状的に合致する傾斜面３５１を有する嵌合部 ３５が設けられている。傾斜面３５１には、上記係止凹部３２２に弾性的に嵌合 する係止凸部３５２が所定の間隔をもって形成されているとともに、嵌合部３５ の外周縁には外側に向けて第２フランジ３６が延設されている。

【００２０】 嵌合部３５の中央には、上記第１凸部３４と同じ形状を有する第２凸部３７が 内側に向けて突設されており、第２凸部３７の頂部にも、ハンガーバーＨに対す る挿通孔４となる第２挿通孔４２が小判状に穿設されている。

【００２１】 容器本体３ａと蓋部３ｂとは、薄肉ヒンジからなるヒンジ部３８によって折曲 げ可能に連結されているが、このヒンジ部３８には、陳列台紙２の取付孔２２の 一部に係合可能なＶ字状のヒンジ溝３８１が形成されている。

【００２２】 図２を参照して、ブリスター容器３を陳列台紙２に取り付るにあたっては、ま ず、ブリスター容器３を開いて容器本体３ａが陳列台紙２の前面側、蓋部３ｂが 陳列台紙２の背面側となるように取付孔２２内に差し込む。そして、蓋部３ｂの 嵌合部３５を取付孔２２から前面側に突出させて第２フランジ３６を陳列台紙２ の背面に接触させる。

【００２３】 次に、容器本体３ａ内に、商品Ｓとしての粘着テープロールを第１凸部３４に 嵌合させて収納した後、容器本体３ａを陳列台紙２の前面側に折り曲げて、その 段差溝３２を嵌合部３５に嵌合する。

【００２４】 これにより、容器本体３ａと蓋部３ｂが結合して容器本体３ａが閉じられると ともに、陳列台紙２の取付孔２２の周縁が第１フランジ３３と第２フランジ３６ によって挟まれた格好になり、陳列台紙２に対して容器本体３ａが一体的に取り 付けられる。また、ヒンジ部３８のヒンジ溝３８１が取付孔２２の下端部に一部 差し込まれることにより、ブリスター容器３のずれや外れが防止される。

【００２５】 図４に示されているように、この商品包装体１は、容器本体３ａに設けられて いる挿通孔４を陳列ハンガーバーＨに挿通させることにより陳列に供されるので あるが、この場合、ブリスター容器３が陳列台紙２の上方に配置されているため 、各商品包装体１…はブリスター容器３の厚さ分の間隔をもって傾くことなく整 然と並べられることになる。

【００２６】 換言すれば、陳列ハンガーバーＨに対して商品包装体１を従来のように過剰に 吊り下げることができなくなる。すなわち、ブリスター容器３の厚さをＷ、陳列 ハンガーバーＨの長さをＬとすると、吊り下げ数はＬ／Ｗ個以下に制限される。

【００２７】 なお、ブリスター容器３は、図５に例示されているような四角い箱形であって もよく、また、挿通孔４は陳列台紙２に穿設されてもよい。さらに、ブリスター 容器３は、上記実施例のように容器本体３ａと蓋体３ｂとの組み合わせ体ではな く、例えば容器本体３ａ側のみとし、そのフランジ３３の部分を陳列台紙２にヒ ートシールした公知の態様であってもよい。いずれにしても、ブリスター容器３ が陳列台紙２の上方に配置されていればよい。

【００２８】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、商品が収納されるブリスター容器を陳 列台紙の上部側に配置するようにしたことにより、ハンガーバーに対して複数の 商品包装体を吊り下げるにあたって、その各々がほぼ垂直に吊り下げられ、整然 と陳列することができる。また、消費者の目線よりも高い所に陳列させた場合で も、その広告表示面を良好に見ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る商品包装体の斜視図。

【図２】上記実施例の商品包装体の中央縦断面図。

【図３】上記実施例のブリスター容器の斜視図。

【図４】上記実施例の商品包装体を吊り下げ陳列した状
態を示す模式図。

【図５】上記商品包装体の変形例を示す斜視図。

【図６】従来の商品包装体の斜視図。

【図７】従来の商品包装体を過剰にハンガーバーに吊り
下げた状態を示す模式図。

【符号の説明】

１ 商品包装体 ２ 陳列台紙 ２１ 広告面（表示面） ２２ 取付孔 ３ ブリスター容器 ３ａ 収納部 ３ｂ 蓋部 ３１ 凹部 ３２ 段差溝 ３３ 第１フランジ ３４ 第１凸部 ３５ 嵌合部 ３６ 第２フランジ ３７ 第２凸部 ４ 挿通孔 Ｈ ハンガーバー Ｓ 商品

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【手続補正書】

【提出日】平成１２年３月９日（２０００．３．９）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項３

【補正方法】変更

【補正内容】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 昼間 孝良 東京都中央区銀座７丁目16番７号花蝶ビル 株式会社ニトムズ内 (72)考案者 牧野 譲 東京都中央区銀座７丁目16番７号花蝶ビル 株式会社ニトムズ内

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上端側に形成されている挿通孔を介して
   陳列棚のハンガーバーに吊り下げられる陳列台紙を備
   え、商品が収納されたブリスター容器を上記陳列台紙に
   保持させてなる吊り下げ式の商品包装体において、 上記ブリスター容器が上記陳列台紙の上端側寄りの位置
   に保持され、上記陳列台紙の下端側の残余部分が商品広
   告などの表示面とされていることを特徴とする商品包装
   体。
2. 【請求項２】 上記ブリスター容器が、ヒンジ部を介し
   て開閉可能に連結された容器本体と蓋体とを有するとと
   もに、上記陳列台紙には上記ブリスター容器が嵌合され
   る保持孔が形成されており、上記保持孔の周縁が上記容
   器本体および蓋体の各フランジ部間に挟持される請求項
   １に記載の商品包装体。
3. 【請求項３】 上記ヒンジ部には、同ヒンジ部に対向す
   る上記保持孔の端縁に係合可能な係合溝が形成されてい
   る請求項１または２に記載の商品包装体。
4. 【請求項４】 上記挿通孔が、上記ブリスター容器に穿
   設されている請求項１，２または３に記載の商品包装
   体。
5. 【請求項５】 上記ブリスター容器は、一面が開口面と
   された有底状の箱体からなり、その開口面が上記陳列台
   紙にて閉塞されている請求項１に記載の商品包装体。