JP3070364B2 - セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

セラミック電子部品の製造方法

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JP3070364B2
JP3070364B2 JP5278253A JP27825393A JP3070364B2 JP 3070364 B2 JP3070364 B2 JP 3070364B2 JP 5278253 A JP5278253 A JP 5278253A JP 27825393 A JP27825393 A JP 27825393A JP 3070364 B2 JP3070364 B2 JP 3070364B2
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恵一 中尾
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  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主にハイブリッドIC
やセラミック多層基板を含む各種回路基板、各種高周波
フィルター類を含む複合厚膜電子部品等の単品またはア
レイ状態のセラミック電子部品の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、ハイブリッドICやセラミック多
層基板を含む各種回路基板、各種フィルター関係を含む
複合厚膜電子部品の単体あるいはアレイ状態のセラミッ
ク電子部品においては、小型化高性能化のために、スル
ーホール、ビアホール等を用いた内部導体の多層化及び
各種外部電極の形成が行われている。
【0003】以下、セラミック基板に形成された孔にス
ルーホール印刷することで、外部電極へ応用した例につ
いて、アレイ型チップ抵抗の製造方法を例にとり図53
〜図55を用いて説明する。図53は外観を示す図であ
り、図53において、1aはセラミック基板、2は抵抗
体、3は電極配線、4は外部電極である。図53におい
て、電極配線3は抵抗体2上に印刷され、スルーホール
印刷されて外部電極4も形成している。
【0004】図54は、セラミック基板上に、抵抗体を
形成した後の状態を説明するためのものであり、図54
において、セラミック基板1bは、ブレークライン5の
入った孔あきセラミック基板であり、ブレークライン5
及び、孔6が予め形成されている。
【0005】図55は、抵抗体2に接続される外部電極
を形成した状態を示す図であり、図55の抵抗体2の上
に電極配線3を印刷した後、セラミック基板1bの裏側
より吸引することで、孔6内部にも電極配線3の電極イ
ンキが吸引される。こうして、孔6の内壁に電極配線3
を形成する電極材料を、均一な膜厚で付着(スルーホー
ル印刷)させることができる。
【0006】このように抵抗体2、電極配線3を形成し
たセラミック基板1bを、所定の温度で焼成した後、ブ
レークライン6bに沿って、セラミック基板を個片に分
割する。孔6は2分割され、図53における外部電極4
となり、図53に示したアレイ型チップ抵抗が完成す
る。
【0007】このようなスルーホール印刷技術は、広く
回路基板やハイブリッド回路基板において用いられてい
る。そして、スルーホール、特に孔内壁へのインキ膜厚
の均一な付着方法については、色々な手法が検討されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来のように、セラミック基板に形成された孔を基板裏面
の接続用のスルーホールや、あるいは外部電極として用
いる場合は、前記セラミック基板の孔周辺をむき出しに
する必要があり、前記孔の周辺に各種回路を形成するこ
とには限度があった。このため特にセラミック基板上に
セラミック多層回路を形成した場合は、スルーホール孔
を用いた外部電極の形成を行うことができなかった。
【0009】具体的に説明すると、従来の場合、セラミ
ック基板に予め形成された孔の周辺にまで誘電体材料や
磁性体材料を形成しようとすると、前記材料が前記孔の
内部に流れ込みやすくなり、前記孔を塞いでしまう。そ
して孔が塞がると、スルーホール吸引の際、孔の断面積
の違いによって空気の流れがばらつき、この不均一な空
気の流れのために、孔内部へのインキの吸引度合いがば
らつき、この結果前記孔の内壁のインキ量が不規則にな
る。
【0010】このため従来は、セラミック基板に予め形
成された孔をスルーホールや外部電極等として用いる場
合、前記孔付近には外部電極以外の材料を塗布(または
形成)させることができなかった。この結果セラミック
基板の上にセラミック生積層体を形成し焼成する時、小
型化に限度があった。
【0011】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
であり、小型化が可能なセラミック電子部品及びその製
造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のセラミック電子部品の製造方法は、複数個の
孔を有するベース基板表面に前記孔を塞ぐように内部電
極を有する未焼成のセラミック積層体を形成し、その後
前記ベース基板をマスクとして前記セラミック積層体の
前記孔と対応する位置に複数個の貫通孔を形成し、その
後前記ベース基板の孔及びセラミック積層体の貫通孔に
前記内部電極に接続される外部電極を形成するととも
に、セラミック積層体を焼成した後、前記セラミック基
板及びセラミック積層体を前記外部電極が端部に形成さ
れるように個片に分割するものである。
【0013】
【作用】この構成により、外部電極間際まで電子部品を
構成する部材を形成することができ、セラミック電子部
品の小型化を実現できることとなる。
【0014】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の第1の実施例について図面を
参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施例に
おけるセラミック電子部品として、チップ型ノイズフィ
ルタを示す図であり、また図2は図1のノイズフィルタ
の断面を示すものである。図1及び図2において、7は
ベース基板としてのセラミック基板、8はこのセラミッ
ク基板7上に形成されたセラミック基板7と同一寸法の
セラミック積層体で、このセラミック積層体8はガラス
フェライト材料から構成され、内部には螺旋状のコイル
が形成されるように内部電極9が設けられている。10
はこのセラミック積層体8の内部電極9の両端がそれぞ
れ接続される外部電極で、セラミック基板7とセラミッ
ク積層体8との積層物の両端部に形成されている。
【0015】次に、本発明の製造方法について、図3〜
図18を用いて説明する。まず、本実施例のチップ型ノ
イズフィルタのベースとして用いるベース基板としては
アルミナ製のセラミック基板を用いた。セラミック基板
については、図3(A),(B)に示すような構造であ
り、図3において、11は大きさ80mm×60mmの
セラミック基板、12は1.27mmピッチで設けられ
た孔直径0.3mmの孔である。また図3(B)は、図
3(A)のX−Y線で切断した断面図である。
【0016】ここで、孔12はセラミック基板11の作
成時に金型を用いて形成している。また、ブレークライ
ン13は、セラミック基板11表面に予め金型あるいは
レーザー加工により形成されている。ブレークライン1
3は、セラミック基板11の厚みの20〜50%程度の
深さまで形成され、セラミック基板11は、分割機また
は手動で簡単に所定形状に分割できる。
【0017】次に図4(A),(B)に示すように、孔
のあいたセラミック基板11の上に、孔12を塞ぐよう
に厚み0.4mmのセラミック生積層体14aが形成す
る。孔のあいたセラミック基板11の上に、セラミック
生積層体14aを形成するには、所定枚数のセラミック
生シートを所定厚みになるまで熱圧着または熱転写させ
ることで、図4の状態で形成できる。本実施例で説明す
るチップ型ノイズフィルタの場合、セラミック生シート
は、フェライトを主成分とし、この中に焼結助材として
ガラス材料を加えて仮焼、粉砕することによりガラスフ
ェライト材料を得、このガラスフェライト材料を樹脂溶
液中に分散させることによりセラミックスラリー(セラ
ミックインキ)を作成した。そしてこのセラミックスラ
リーをコーターにより塗布、乾燥させることにより得た
セラミック生シートを用いた。
【0018】次に図5(A),(B)に示すように、セ
ラミック基板11の上に形成されたセラミック生積層体
14aの表面に、銀パラジウムインキによる内部電極1
5がコイルパターンの一部として印刷形成される。図5
において、内部電極15のパターンの細い部分はコイル
パターンとして、太い部分は外部電極との接続部分とし
てそれぞれ機能する。
【0019】次に図6(A),(B)に示すように、セ
ラミック生積層体14a上に、内部電極15を埋め込む
ように形成される。この際、内部電極15の一部(接続
部分に相当する部分)が、セラミック生積層体14bの
ビア孔16より露出する。さらにセラミック生積層体1
4aとセラミック生積層体14bとが一体化されること
によって、図7に示すように内部電極15を内部に埋め
込んだセラミック生積層体14を形成することになる。
【0020】次に図8(A),(B)に示すようにセラ
ミック生積層体14上に2層目の内部電極17を形成す
る。この内部電極17の印刷形成には、スクリーン印刷
等を用いることができる。また2層目の内部電極17の
印刷の際、ビア孔16内部に露出した1層目の内部電極
15部分にも、電極インキが流れ込むことにより、1層
目の内部電極15と2層目の内部電極17が電気的に接
続され、コイル状(あるいは螺旋状の)内部電極9を形
成することになる。
【0021】このように図5〜図8で説明した印刷プロ
セスを、複数回繰り返すことで、必要なだけの所定ター
ン数で、内部電極をコイル状に印刷形成することができ
る。
【0022】図9(A),(B)に所定枚数のセラミッ
ク生シートを所定厚みになるまで熱圧着または熱転写さ
せ、厚み0.4mmのセラミック生積層体18を形成し
た状態を示している。本実施例で説明するチップ型ノイ
ズフィルタの場合、コイル状の内部電極を挟むセラミッ
ク生積層体の厚みを変化させたところ、内部電極になる
コイルの直径に対して一定以上の厚みがないと、この部
分が磁気抵抗になり、コイルの回りに充分な磁束が回ら
ないことが分かった。またこの部分をどんどん厚くした
場合は、逆にコイルの直径が磁気抵抗になり磁束を強く
することができなくなった。そこで実験したところ、コ
イル上下のセラミック積層体の厚みは、コイル直径の
0.3倍以上5倍以下の範囲が実用的であることがわか
った。
【0023】図9に示すように、セラミック生積層体1
8を形成した後、内部電極17上に形成されたセラミッ
ク生積層体18と、内部電極15を埋め込んだセラミッ
ク生積層体14を一体化することで、厚み1.3mmの
セラミック生積層体19を形成した。これにより、図1
0(A),(B)に示すように、セラミック生積層体1
9内部に内部電極15,17を埋め込むことができる。
【0024】次に図11〜図14に示すように、内部電
極を完全に埋め込んだセラミック生積層体に対して、サ
ンドブラスト方法を用いて貫通孔を形成するのである
が、まず図11に示すように、図10に示すサンプルを
裏返してセラミック基板11に形成された孔12をサン
ドブラスト装置のノズルの方向に向ける。図11におい
て、セラミック基板11の孔12の内部には、内部電極
15を埋め込んだセラミック生積層体19の表面が露出
している。
【0025】次に図12,図13に示すように、サンド
ブラスト方法により、セラミック生積層体を加工する。
図12は、サンドブラストによるセラミック生積層体の
加工途中の様子を説明するもの、図13はサンドブラス
トによるセラミック生積層体の加工が終了した様子を説
明するものである。まず図12において、20はセラミ
ック製のノズル、21は圧力4Kg/cm2の圧縮空
気、22はアルミナを主成分とする研磨粒子、23は半
ばまで掘れた孔である。また図13において、24は貫
通孔である。
【0026】まず図12を用いて説明すると、図12に
おいて、サンドブラスト装置(図示していない)に接続
されたノズル20より、圧縮空気21と共に研磨材とし
ての研磨粒子22が吹き出される。このとき研磨粒子2
2(例えばアルミナ微粉末等)は、圧縮空気21より運
動エネルギーを受け、被加工物表面に勢い良くぶつけら
れ、被加工物を研磨する。図12においては、セラミッ
ク基板11とセラミック生積層体19が、前記被加工物
に相当する。セラミック基板11とセラミック生積層体
19のエッチング性を比較すると、セラミック生積層体
19の方がセラミック基板11に比べ、非常にエッチン
グ速度が高い。このためセラミック基板11の孔12内
部に、露出したセラミック生積層体19が図12(B)
に示すように、エッチングされ、半ばまで掘れた孔が形
成されることになる。また圧縮空気21は、被加工物表
面に付着した研磨粒子(不要な研磨粒子)を、被加工物
表面から吹き飛ばす役割も持つ。このように被加工物表
面に常に新しい(運動エネルギーを有した)研磨粒子が
吹き付けられることになる。またノズル20の数を増や
したり、ノズル20または被加工物を回転させたりする
ことで、より均一な加工を行うことができる。
【0027】ここで研磨粒子の大きさを変化させた場
合、研磨粒子が大きいほど加工速度が速くなったが、セ
ラミック基板11の孔12が0.4mmの時は研磨粒子
の粒径が100μm〜150μmを越えると逆に加工速
度が低下したため、適切な粒径を設定することが必要で
ある。
【0028】また、このようにサンドブラストする場
合、ノズルの本数を増やすことにより、貫通孔の形成に
要する時間を短縮することができる。
【0029】このようにして、図13,図14に示すよ
うな貫通孔24が、セラミック生積層体19に形成され
ることになる。また、図13,図14より明らかなよう
に、貫通孔24は、セラミック生積層体19のみなら
ず、内部電極15,17に対しても形成されることにな
る。これは、セラミック生積層体19も、内部電極1
5,17も共に、樹脂中にセラミック微粉末あるいは、
金属微粉末が分散されたものより構成されているためで
ある。
【0030】以上で説明したように、セラミック基板を
エッチング用マスクとしても流用することで、セラミッ
ク生積層体に自己整合的に、つまり新たな位置合わせ等
を行うことなく、安価でかつ高精度の貫通孔を多量に形
成できる。
【0031】次に図15,図16に示すように、貫通孔
にスルーホール印刷を行うのであるが、図15,図16
において、25a及び25bはスルーホール印刷形成部
分である。
【0032】まずサンプルを図15に示すように貫通孔
24が形成された側を上面にして、貫通孔24に外部電
極インク材料をスルーホール印刷することにより、スル
ーホール印刷形成部分25aを形成し、セラミック生積
層体19の内部で、内部電極15,17と接続する。ま
たスルーホール印刷形成部分25aは、セラミック生積
層体19の外部では、半田付け性が安定するようなパタ
ーン形状に印刷する。また必要に応じて信頼性を向上さ
せるため、図16に示したように、セラミック基板11
側からもスルーホール印刷を行い、スルーホール印刷形
成部分25bを形成することにより、より確実なスルー
ホール印刷形成部分が得られる。
【0033】ここで、スルーホール印刷には、スルーホ
ール印刷用の吸引テーブルを有するスクリーン印刷機を
用いた。またスルーホール印刷用の電極インキは、貫通
孔内部に均一に付着しやすいように、粘度調節をしたも
のを用いた。
【0034】次に図17に示すように、セラミック生積
層体19を、所定寸法でダイシングする。図17におい
て、26はダイシング溝である。このダイシングには、
シリコンウエハのダイシング用のダイシング装置等を用
いることができる。またダイシングの深さは、自由に設
定できるが、セラミック基板11までダイシングしてし
まうと、ダイシングの速度を上げることができず、また
ダイシング装置の刃の寿命も短くなるため、ダイシング
の深さは図17に示すように、セラミック生積層体19
の途中までがよい。その後、このように加工の終わった
サンプルを950℃の温度で焼成することで、図18に
示すような焼結体を形成することができる。図18にお
いて、27はセラミック焼結体であり、セラミック生積
層体19が焼成されたものである。28は焼成後のスル
ーホール印刷形成部分であり、図17のスルーホール印
刷形成部分25aが焼成されたものである。最後に、セ
ラミック基板11に予め形成されていたブレークライン
13(図13参照)に沿って、セラミック基板11及び
セラミック焼結体27をスルーホール印刷形成部分が端
部に形成されるようにブレークすることにより、図1,
図2に示すようなチップ型ノイズフィルタを複数個得る
ことができる。
【0035】以上説明したように本発明においては、セ
ラミック基板11の孔12は、セラミック生積層体によ
って完全に塞がれ、かつ孔12に起因する窪みも無く、
完全にフラットにできるため、内部電極を線幅30〜4
0μmでファインパターンに容易に印刷することができ
る。
【0036】なお、本発明において孔のあいたセラミッ
ク基板の上へのセラミック生積層体の形成は、セラミッ
クインキを直接セラミック基板の上に印刷することによ
っても可能である。図19はこれを説明するためのもの
である。図19(A)は、セラミック基板11の孔12
の半ばまでセラミック生積層体29が入り込んだ状態を
示し、図19(B)は、セラミック基板11の孔12に
はセラミック生積層体29が入り込んでいない状態を示
し、そして図19(C)は、セラミック基板11の孔1
2にセラミック生積層体29が入り、さらに裏面まで回
り込んだ状態を示している。図19(A)〜(C)の何
れの状態であっても、サンドブラストをセラミック基板
側より行うことにより、正確な貫通孔をセラミック生積
層体に形成できる。
【0037】また本発明においては、図20に示すよう
にセラミック生積層体19が、セラミック基板11より
小さい場合であっても、セラミック生積層体19の大き
さに関係なく、サンドブラストをセラミック基板11側
より行うことにより、セラミック生積層体19に貫通孔
を形成することができる。
【0038】さらに本発明においては、図21に示すよ
うに、内部電極9の一部がセラミック基板11に接した
構成としてもよい。
【0039】また、本実施例では外部電極を、スルーホ
ール印刷により形成したが、外部電極の形成方法は、ス
ルーホール印刷に限定する必要はない。さらに、スルー
ホール印刷は、セラミック生積層体に対してのみなら
ず、焼成後のセラミック積層体に対しても可能である。
例えば実施例1において、図14の工程を行った後、図
15及び図16で説明したスルーホール印刷を省き(必
要なら図17の工程も省いて)、図18で説明したよう
に焼成し、最後にスルーホール印刷を行うことも可能で
ある。またこうすることで、スルーホール印刷に用いる
電極材料の焼成温度を800℃程度に下げることがで
き、より安価な、例えば銀100%の電極材料を用いる
ことができる。
【0040】またセラミック生シートの積層は、ベース
基板表面で行う必要はない。予め積層されたセラミック
積層体を、ベース基板に固定しても同じ効果が得られ
る。
【0041】(実施例2)以下本発明の第2の実施例と
して、アレイ型のセラミック電子部品について図面を参
照しながら説明する。
【0042】図22は上記第1の実施例における外部電
極をアレイ型のセラミック電子部品の外部電極へ応用し
た例を示す図である。図22において、30はセラミッ
ク基板、31はセラミック積層体であり、セラミック生
積層体を焼成することにより構成されている。32はセ
ラミック積層体31内に形成した内部電極、33は内部
電極32と接続された外部電極である。
【0043】本実施例においては、外部電極33がセラ
ミック積層体31の内部に複数層にわたって形成された
内部電極32と複数位置で接続することができる。
【0044】また図23には、この図22に示すものの
他の例を示しており、図23において、34は外部電極
である。この図23に示すように、貫通孔を利用して外
部電極を形成する際、セラミック積層体あるいはセラミ
ック基板の上では、外部電極のパターンを広めに形成し
たり、外部電極部分のスルーホールの充填度合いを調節
することで、表面をフラットにすることもできる。具体
的にはスルーホールを完全に埋めてしまった後、セラミ
ック基板を分割することによって、外部電極の表面をフ
ラットにすることができる。
【0045】ところで従来の場合、セラミック基板上に
印刷等でセラミック生積層体を形成した後、焼成する手
法で作成したセラミック電子部品の場合は、孔の周辺ま
で各種回路を形成することは難しかった。一方、本実施
例によれば、前記貫通孔付近までセラミック積層体の形
成が可能になることにより、各種セラミック電子部品の
設計及び製造において、機能部分の面積拡大を行うこと
ができ、しかも外部電極の個数の増加に対応できる小型
化高性能化が可能になる。
【0046】図24に本実施例のアレイ用のセラミック
基板を示しており、図24において、ブレークライン1
3に沿って、セラミック基板11を個片に分割すること
で、最終的に1つの個片に複数個の外部電極を形成でき
ることになる。図24のような、孔のあいたセラミック
基板11を用い、この上に内部電極を内蔵したセラミッ
ク生積層体を形成し、セラミック基板11の孔12を用
いて貫通孔を形成し、スルーホール印刷することで、図
22に示したようなアレイ型セラミック電子部品を作成
することができる。
【0047】次に具体的に説明する。まず、セラミック
基板としては3.2mm×6.4mmサイズのセラミッ
クアレイ部品が取れるようにブレークラインを入れた9
6%セラミック基板(80mm×55mm、厚み0.6
35mm)を用いた。孔直径は0.3mmとし、孔はピ
ッチ1.27mmでブレークライン上に形成すること
で、外部電極として利用できるようにした(以下単に外
部電極形成用孔と呼ぶ)。前記セラミック基板をブレー
クすることで、前記サイズのアレイ部品の周囲に、4つ
の外部電極が形成された2つの辺と、2つの外部電極が
形成された2つの辺よりなる合計12個の外部電極が形
成されたアレイ部品を作成した。
【0048】次にこの孔あきセラミック基板の上にフェ
ライトインキをスクリーン印刷技術を用いて、前記基板
全面に、7cm×5cm角のベタパターンを印刷した。
また孔あき基板の孔にインキ材料が流れ込むことで、前
記ベタパターンに細かい窪みが生じたが、印刷/乾燥/
印刷と、印刷工程を繰り返す間に、前記孔は完全に塞が
り、前記細かい窪みも無くなった。こうして100μm
相当の膜厚を得た後は、前記孔あきセラミック基板表面
の微細孔は、前記フェライト材料によって完全に覆われ
た(以下単にベタ基板と呼ぶ)。このベタ基板はあたか
も、セラミック基板上にセラミックグリーンシートを形
成したようなものであった。特にこのベタ基板の特徴
は、ベースがセラミック基板であることで、作業性や寸
法精度を高精度に保持することができることと、印刷表
面が平坦なグリーンシート状態であることで印刷性に優
れた点であった。次に前記ベタ基板の表面に、内部電極
(銀パラジウム使用)が8層になる多層セラミック基板
パターン(絶縁体層も入れると20層以上になる)を印
刷形成し、これをセラミック生積層体とした。
【0049】次に前記ベタ基板のセラミック基板側(つ
まり、セラミック生積層体の形成されていない側)か
ら、実施例1同様にサンドブラスト装置を用いて前記セ
ラミック生積層体に貫通孔を形成した。次にこの貫通孔
のあいたセラミック生積層体に、図15,図16で説明
したように、外部電極材料をスルーホール印刷した。最
後に図17で示したように、セラミック生積層体を所定
形状に、分断し、最後に焼成し、セラミック基板のブレ
ークラインに沿って分割することで、図22に相当する
積層セラミック電子部品が得られた。
【0050】また焼成時のセラミック生積層体の収縮に
伴う外部電極の断線発生の可能性が考えられるが、実際
には貫通孔の断面積を一定にしスルーホール印刷を均一
化したり、セラミック積層体とアルミナ基板と密着性や
熱膨張係数のマッチングを高めることで解決できる。さ
らにスルーホール印刷を10μm以上と厚くしたり、セ
ラミック基板表面に予めセラミック生積層体の焼結時の
寸法変化に対応した電極パターンを形成してもよい。セ
ラミック基板の孔よりも、セラミック生積層体に形成す
る孔を小さくするといった、収縮分を見込んだ設計もで
きる。
【0051】(実施例3)図25は本発明の第3の実施
例におけるアレイ型のセラミック電子部品を示す図であ
る。実施例2と実施例3の違いは、アレイ型セラミック
電子部品にセラミック基板が含まれているか、どうかの
違いである。セラミック電子部品の厚みが問題となる場
合、例えば、限られた厚みの中で、内部電極の積層数や
ターン数を増加させる必要が有る場合、図25に示した
ように、ベースとなるセラミック基板を除去することが
できる。
【0052】さらに詳しく説明する。まず実施例1で説
明したプロセスを用いて、図16のようなセラミック生
積層体を形成した。次に前記セラミック生積層体をセラ
ミック基板より剥離する。セラミック基板より、セラミ
ック生積層体を剥離するには、セラミック基板の上に水
溶性樹脂を薄く塗布しておいたり、セラミック基板の表
面粗さを小さくしアンカー効果による付着力を弱めた
り、セラミック基板の代わりに表面処理した金属板等を
用いることができる。次に剥離されたセラミック生積層
体をダイシング装置により、所定形状に切断する。
【0053】このようにして、個片に分割されたセラミ
ック生積層体を焼成することで、図25に示すようなセ
ラミック基板のない状態のセラミック電子部品を作成す
ることができ、例えばセラミック積層コンデンサのよう
なものであっても、容易にアレイ化することができる。
【0054】また実施例3で説明したセラミック基板の
除去は、アレイ型セラミック部品のみならず、実施例1
で説明したチップ型セラミック部品へも応用可能であ
る。特にチップ型セラミック部品は、より小型化(さら
に軽量化も)を要求されており、セラミック基板の除去
は効果的である。さらにチップサイズが小さくなるほ
ど、抗折強度の面で有利であるため、セラミック基板が
無くとも機械的強度面で問題となることが少なくなる。
【0055】(実施例4)図26は本発明の第4の実施
例におけるアレイ型のセラミック電子部品を示す図であ
る。実施例2と実施例4の違いは、アレイ型セラミック
電子部品の外部電極が、前記セラミック電子部品のエッ
ジのみならず、前記セラミック電子部品の内部にも貫通
電極として形成されている点である。図26において、
35aは外部電極、35bは貫通電極であり、前記セラ
ミック電子部品の内部において、セラミック基板30及
びセラミック積層体31を貫通した状態で電極が形成さ
れたものである。ここで貫通電極35bは、セラミック
積層体31に埋め込まれた内部電極32と、必要に応じ
て電気的に接続させることができる。このように貫通電
極35bと外部電極35aの違いは、セラミック電子部
品のエッジ部分にあるか、内部にあるかの違いである。
こうしてセラミック電子部品の側面以外にも電極を形成
することができる。
【0056】次に、図27〜図30を用いて貫通電極の
形成方法について説明する。まず図27に示すように、
エッジ部分及び内部に孔12a及び12bを設けたセラ
ミック基板11上に、内部電極32を内蔵したセラミッ
ク生積層体36を形成する。次に図29に示すように、
貫通孔37を形成する。ここで内部電極32が露出する
ことになる。次に貫通孔に電極材料を充填、焼成するこ
とで、図30に示すような貫通電極35bを形成でき
る。
【0057】また図31に示したように、ベースとなる
セラミック基板30を除去してもよい。すなわち、図3
1に示すように、セラミック基板30を除去し、さらに
外部電極35aを製品のエッジ部分のみならず、貫通電
極35bにも設けることにより、各種複合電子部品の小
型化、高性能化が容易になる。具体的には、予めセラミ
ック基板の上に分解温度や溶解性の異なる樹脂層や、焼
結温度の異なるセラミック層等を形成しておくことで、
セラミック生積層体を焼成しセラミック積層体とした後
であってもセラミック基板を除去することができる。
【0058】(実施例5)図32は本発明の第5の実施
例におけるセラミック電子部品の一例を示す図である。
実施例4と実施例5の違いは、アレイ型セラミック電子
部品の貫通電極が、完全に貫通しているか、途中で止ま
っているかの違いである。図32において、貫通電極3
5cは、セラミック基板11側では完全に貫通している
が、セラミック積層体31側では表面には露出していな
い。このように、貫通電極35cを任意の面だけに露出
させることにより、より回路設計の容易なセラミック電
子部品を製造することができる。図33は部分貫通電極
の構造を説明するための断面図である。図33におい
て、貫通電極35cは部分貫通しており、貫通電極35
bは完全に貫通している。
【0059】次に部分貫通電極の作成方法の一例につい
て、図34〜図37を用いて説明する。図34〜図37
において、38は封止材、39はマスク、40は貫通電
極材料である。まず図34に示すように、内部電極32
を内蔵したセラミック生積層体36の形成されたセラミ
ック基板30のセラミック生積層体36の形成されてい
ない側にマスク39をセットする。ここで、マスク39
には感光性ドライフィルム等の通常マスク材料を用いて
もよいが、ここでは、孔あきセラミック基板をマスクと
して用いる手法について説明する。まずマスク39とし
て用いる孔あきセラミック基板は、セラミック生積層体
36を形成しているセラミック基板30と、同一ロット
のもの(焼成による寸法ばらつきを分類したもの)を用
いる。次にマスク39の孔をあけたくない部分を、ゴム
系の樹脂材料等を封止材38を用いて封止する。そし
て、矢印の方向から、サンドブラスト等の手法を用い
て、図35に示すようにセラミック生積層体36に貫通
孔を形成する。このとき封止材38で塞がれた位置に相
当する部分には、貫通孔は形成されない。その後、図3
6に示すように、貫通孔に貫通電極材料40を充填する
とともに、表面に内部電極32やセラミック積層体31
をさらに形成する。次に図36に示すように、貫通孔を
形成したくない部分を封止材38を用いて封止したマス
ク39をセットし、矢印の方向からサンドブラスト等の
手法を用いて、図37に示すようにセラミック積層体3
1に再度貫通孔を形成する。このとき図34の場合と同
様に、封止材38で塞がれた位置に相当する部分のセラ
ミック積層体31には、貫通孔は形成されない。また、
その後は貫通孔に再度所定の貫通電極材料を充填、焼成
することで、図33に示すような積層セラミック電子部
品を製造することができる。
【0060】(実施例6)図38は本発明の第6の実施
例を示す図であり、セラミック生積層体への貫通孔の形
成を両面から行うものである。図38において、半ばま
で掘れた孔23を有するセラミック生積層体19は、図
12に示したものと同様のものである。図38において
は、セラミック生積層体19のセラミック基板11がな
い方向からも、マスク41を用いて孔をあけようとする
ものである。このように両側より孔あけすることで、貫
通孔の形成時間を1/2以下にすることができ、生産性
を向上できる。
【0061】次にさらに詳しく説明する。まずセラミッ
ク基板としては、2.5mmピッチで7cm角の基板内
の全面に0.5mm直径の孔をあけたセラミック基板
(以下、単に孔あきセラミック基板と呼ぶ)を用いた。
なお孔あきセラミック基板は、アルミナグリーンシート
の段階で金型を用いて一括孔あけしたもので、セラミッ
ク基板と焼成寸法のほぼ等しいものを用いた。
【0062】次に孔あきセラミック基板の上に誘電体ガ
ラス材料をスクリーン印刷技術を用いて、前記基板全面
に6cm角のベタパターンで印刷した。また孔あき基板
の孔にインキ材料が流れ込むことで、前記ベタパターン
に細かい窪みが生じたが、印刷/乾燥/印刷と、印刷工
程を繰り返す間に、前記孔は完全に塞がり、前記細かい
窪みも無くなった。こうして100μm相当の膜厚を得
た後は、前記孔あきセラミック基板表面の微細孔は、前
記誘電体ガラス材料によって完全に覆われた(以下、単
にベタ基板と呼ぶ)。このベタ基板はあたかも、セラミ
ック基板上にセラミックグリーンシート(正確にはガラ
スフェライト製のグリーンシート)を形成したようなも
のであった。特にこのベタ基板の特徴は、ベースがセラ
ミック基板であることで、作業性や寸法精度を高精度に
保持することができることと、印刷表面が平坦なグリー
ンシート状態であることで印刷性に優れた点であった。
【0063】次に、前記ベタ基板の表面に、内部電極
(銀パラジウム使用)及びガラスフェライトインキを交
互に印刷積層して5ターン相当のコイルパターンを形成
し、最後にガラスフェライトの厚塗り層を形成し、これ
をセラミック生積層体とした。
【0064】次に前記ベタ基板のセラミック基板側、つ
まりセラミック生積層体の形成されていない側からサン
ドブラスト装置を用いて前記セラミック生積層体に研磨
粒子を照射した。このとき、前記セラミック基板がサン
ドブラスト用マスクとなり、セラミック基板上のセラミ
ック生積層体は研磨されない。しかし前記セラミック基
板に予め形成されていた孔の内部の場合、セラミック生
積層体がむき出しになるため、この部分のセラミック生
積層体が研磨させることになる。本実施例においては、
より加工時間を短くすることが目的になる。そのため、
サンドブラスト条件についても、再度検討を行った。
【0065】ブラスト材料としては、アルミナ微粒子を
選び、50メッシュ〜3000メッシュまで粒径を変化
させて実験した。この結果、研磨粒子の粒径が1500
メッシュ程度と、極めて小さいときは、研磨粒子の運動
エネルギーも小さく、エッチング速度が遅くなると同時
に、セラミック基板の孔の内部に前記研磨粒子が詰まり
やすかった。一方、研磨粒子を大きくした場合は、前記
研磨粒子の運動エネルギーが大きく、エッチング速度が
大きくなったが、前記研磨粒子が大きくなりすぎた場合
(例えば50メッシュ)、前記セラミック基板の孔の内
部に入りにくくなり、孔内部でのエッチング速度は激減
した。
【0066】このように、研磨粒子の大きさと、エッチ
ング速度は、セラミック基板の孔の大きさによって、そ
の最適値が変化してしまう。この最適値は実験した結
果、研磨粒子の直径がアルミナ孔の直径の1/3〜1/
5程度の場合が、大きなエッチング速度が得られた。
【0067】具体的には320メッシュで、セラミック
生積層体の厚みが1mmの時、片面より1本のサンドブ
ラストノズルを用いて研磨材を照射した場合、100秒
以内で前記セラミック基板全面において、総計2000
個の貫通孔(直径0.5mm)を形成させることができ
る。一方、両面よりサンドブラストを照射した場合は、
同様のサンプルで30秒以内で前記セラミック基板全面
において、総計2000個の貫通孔(直径0.5mm)
を形成できる。ここで、研磨粒子を吹き付けるエアー圧
力は、大きい程効果的であったが、サンドブラストの装
置面を考慮すると、5×105Pa(5kg毎平方c
m)〜10×105Pa(10kg毎平方cm)程度が
実用的であった。またサンドブラストのノズル数をふや
すほど、加工時間を短くできた。
【0068】また、サンドブラストの照射は、サンプル
の裏表より同時に行うよりも、まずセラミック基板側
(図38におけるセラミック基板11側)より行い、そ
の後、図38に示すようにマスクを介してセラミック生
積層体側より行う方が、より精度良い貫通孔が形成でき
る。
【0069】次に、この孔のあいたセラミック生積層体
を、セラミック基板ごと焼成することで、セラミック基
板上に自己整合的に貫通孔のあるセラミック焼結体を得
ることができ、さらに貫通孔を外部電極として用いるこ
とで、ガラスフェライト製のノイズ対策部品を作成する
ことができた。また、貫通孔は外部電極形成以外に、コ
イル等の印刷形成に用いるビアホール等へ利用すること
もできる。なお、本実施例において、セラミック基板の
孔とマスクの孔の個数とを変えたり、孔の径を変えても
よい。
【0070】(実施例7)図12,図34,図36,図
38等で貫通孔の形成に用いたサンドブラスト装置をウ
ォータージェット方法に置き換えることができ、このウ
ォータージェット方法を用いることで、貫通孔加工時の
微粉末の舞上がりを防ぐことができる。
【0071】以下、具体的に説明する。まずセラミック
基板としては3.2mm×6.4mmサイズのセラミッ
クアレイ部品が取れるようにブレークラインを入れた9
6%セラミック基板(80mm×55mm、厚み0.6
35mm)を用いた。孔直径は0.4mmとし、孔はピ
ッチ1.27mmでブレークライン上に形成すること
で、外部電極として利用できるようにした(以下、外部
電極形成用孔と呼ぶ)。前記セラミック基板をブレーク
することで、前記サイズのアレイ部品の周囲に、4つの
外部電極が形成された2つの辺と、2つの外部電極が形
成された2つの辺よりなる合計12個の外部電極が形成
されたアレイ部品を作成できるようにした。
【0072】次に前記セラミック基板上に、ガラスを主
体とした市販の絶縁体インキ及び銀パラジウム粉末を主
体とした市販の導体インキを印刷積層し、セラミック生
積層体を作成した。まず印刷にはスクリーン印刷方法を
用いることとし、所定のパターンを設計した。パターン
設計においては、前記セラミック基板に形成された外部
電極形成用孔を、絶縁体インキあるいは導体インキを用
いて埋められるように設計した。また、内部電極の幅は
100μm、絶縁体層に形成するビアの孔径は200μ
mとした。
【0073】次にこのパターンを元にして、スクリーン
版を十数版用意した。このスクリーン版と前記絶縁体イ
ンキ及び導体インキを内部電極の層数が6層になるよう
に、前記セラミック基板上に印刷積層した。
【0074】乾燥は1層を印刷する度に、100℃で1
0分行った。また、絶縁層はピンホールによる層間ショ
ートを防止する目的で、印刷/乾燥/印刷/乾燥と、層
数を増やした。こうして前記外部電極形成用孔は、初期
の印刷積層過程において、各種インキを用いて完全に埋
めたため、その後の印刷作業は、あたかも孔無しセラミ
ック基板の上に印刷積層する場合のように行えた。以上
のようにすることで、前記外部電極形成用孔による悪影
響(例えば印刷作業性の悪さ、インキのニジミ、孔周辺
の印刷盛り上がり等)の発生も防止できた。
【0075】次に、前記セラミック基板の側より市販の
ウォータージェット加工装置を用いて加工した。このと
き前記セラミック基板を、あたかも加圧ウォーターに対
するエッチングマスクとして機能させることで、前記電
極成形用孔に露出したセラミック生積層体を自己整合的
に除去できた。これは絶縁体インキ部分(及び埋め込ま
れた導体インキ)と、セラミック基板部分の強度差を利
用することで可能となったものである。以上のようにし
て図13に示したような、孔を有するセラミック基板上
に形成したセラミック生積層体に、自己整合的に貫通孔
を形成できた。
【0076】次に図15〜図16に示したようにして、
外部電極のスルーホール印刷は通常のスクリーン印刷機
にスルーホール形成用のバキューム機構を追加したもの
を用い、貫通孔に外部電極インキをスルーホール印刷し
た。本実施例では、外部電極はスルーホール印刷で行っ
たが、必要に応じて図23のような形状の外部電極を形
成することができる。
【0077】以上のようにして貫通孔の内壁部分のみに
電極材料を付着させて形成した基板を所定形状にブレー
クし、850℃で焼成することによって、図22に示し
たような形状で小型の多層基板を得ることができた。
【0078】次に本実施例の多層基板を従来の印刷方
法、つまり外部電極形成用孔を塞ぐこと無く、孔あき状
態のまま、印刷積層を行う方法で作成した。印刷用材料
やセラミック基板は、発明例に用いたものと同じものを
用いた。このときセラミック基板に予め形成されている
孔を絶縁体インキもしくは電極インキが塞いだり、ある
いは前記孔内部に流れ込んだりすると、外部電極のスル
ーホール印刷ができなくなる可能性がある。このため、
前記孔周辺には絶縁体や電極パターンが形成されないよ
うなパターン設計を行った。しかし前記外部電極形成用
孔を塞いだりしないためには、最低でも前記孔の周囲2
00μm以上は、パターンが来ないようにしなければな
らなかった。この結果1つのアレイに対して、外電用貫
通孔(直径0.4mm)とその周辺マージン(0.2m
m幅)を合計して、直径0.8mmの面積が外部電極形
成用に必要となり、基板面積に対する外部電極として必
要な面積の比率は12.7%で、言い換えると、残り8
7.3%の面積部分に各種デバイスとしての機能を組み
込むしかできない。
【0079】一方、本発明の実施例の場合、外部電極と
して必要な面積比率が3.2%で、言い換えると、残り
の96.8%の面積部分に各種デバイスとしての機能を
組み込むことができ、チップアレイの面積が小さくなる
ほど、また外部電極の個数が増加するほど、本発明の実
施例の方が従来例に比べより広い部品としての有効面積
が得られる。
【0080】このように本発明の実施例で得られたセラ
ミック電子部品は、従来のグリーンシート積層方法で形
成されたものと比べても、同程度の高密度化が可能であ
り、ベースにセラミック基板を用いることができるた
め、焼成時の収縮が無く、製品としては高い歩留まりを
得ることができる。
【0081】(実施例8)図39はセラミック基板を真
ん中として、両側に異種材料のセラミック積層体を形成
した様子を説明するための図である。図39において、
42はフェライト積層体、43は誘電体層であり、鉛を
含む誘電体材料を主成分としている。また44はコンデ
ンサ用電極であり、誘電体層43を介して対向させるこ
とによりコンデンサが形成されている。また内部電極4
5は、フェライト積層体42の内部でコイル状に形成さ
れ、貫通電極46に接続されている。また貫通電極46
は、内部電極45と、セラミック基板11の反対側に形
成されたコンデンサ用電極44とを接続している。以上
のように、セラミック基板30を、一種の拡散防止層と
して用いることで、フェライト材料と、誘電体材料の拡
散による特性の劣化を防止することができる。
【0082】さらに詳しく説明する。まずセラミック基
板の上に、ガラスフェライトを主成分としたセラミック
生シートを0.4mm厚に形成した。この上に銀パラジ
ウム製の電極インキを図5〜図8の行程を繰り返すこと
で、コイル状に印刷した。最後にガラスフェライトを主
成分とするセラミック生シートを0.4mm厚に形成し
た。以上のようにして、ガラスフェライト製のセラミッ
ク生積層体内部に、20ターンのコイルパターンを埋め
込んだ。
【0083】次に前記コイルパターンの取り出し部分に
図28〜図30で説明したように、貫通孔の形成、電極
インキの充填、950℃での焼成を行うことで、図26
に示したようなアレイ型のセラミック電子部品を形成し
た。次に、前記セラミック電子部品の裏側(セラミック
基板がむき出しになった側)に、厚膜コンデンサを形成
し、700℃で焼成することによって、図39に示すよ
うな部品を作成する。一般的に誘電体の焼成温度を下げ
たり、誘電率を上げるためには誘電体材料に鉛成分(正
確にはPbO)を含有させる必要がある。しかしこの鉛
成分は焼成時に拡散しやすく、フェライト等材料の特性
を劣化させやすいが、本実施例においてはセラミック基
板が、拡散防止層として機能し、完成した複合部品の電
気的特性を測定した結果、フェライトによるコイル部分
の特性及び、誘電体材料によるコンデンサ部分の特性
は、単品で焼成したものと同様の特性が得られる。
【0084】参考までに図39の構成において、セラミ
ック基板のみを除いて試作したところ、所定の特性を得
ることができなかった。このことよりも、セラミック基
板が、拡散防止層として機能していることが確かめられ
た。またセラミック基板のみを除いて試作したサンプル
の機械的強度をEIAJ方法(RCX−0104/10
4)に準拠して測定したところ、セラミック基板を含む
サンプルに比べ半分以下の抗折強度であった。このこと
から、セラミック基板が製品の機械的強度を保持する効
果もあることが確かめられた。このように機械的強度を
セラミック基板に持たせられることは、今後セラミック
電子部品において実装コストを下げるために、アレイ化
や複合化を進める場合やコスト面からセラミック積層体
部分を薄くする場合でも、極めて有利なものとなる。
【0085】(実施例9)図40は、外部電極を製品の
側面、あるいは側面及び下面に形成し、製品の上面には
形成しない例を説明するためのものである。実施例1〜
8と、本実施例9の違いは、外部電極を必要面のみに構
成することである。具体的には図40において、外部電
極33は、図40においてセラミック積層体31内部に
埋め込まれ、製品の上面までは露出していない。
【0086】ところで、実装速度や、実装精度を向上さ
せるためには、製品部品厚みのばらつきや、部品上面の
平坦性(実装機の真空ノズルでサンプルを吸着するた
め)において精度を向上させる必要があるが、実施例9
のように、外部電極を基板の上面に露出しないことで、
実装性や小型化に効果がある。また、実装状態を自動検
査する際の認識率を上げることができる。
【0087】なお、実施例9で説明する外部電極は、図
32における貫通電極の形成方法を用いることで容易に
作成することができる。
【0088】(実施例10)次に、本発明の第10の実
施例について説明する。実施例1〜9において、外部電
極は貫通孔内部に形成したが、実施例10においては外
部電極を貫通孔と貫通孔の間の凸部分に形成したもので
ある。図41,図42は貫通孔と貫通孔の間の凸部に外
部電極を形成した様子を説明するための図である。図4
1はセラミック基板を有する場合、図42はセラミック
基板を除去した場合を説明するものである。本実施例の
場合、外部電極を形成しようとする部分が凸であるた
め、スルーホール印刷を行わなくとも容易に外部電極材
料を塗布できる。塗布方法としては、ゴム状弾性体上に
外部電極材料をバーコータやアプリケータ等を用いて5
〜30μm程度の膜厚に均一に塗布し、ここに塗布しよ
うとするセラミック積層体を押し付けることにより、前
記凸部のみに電極材料を付着することができる。このと
きゴム状弾性体上に外部電極材料を塗布しておくことに
より、セラミック積層体の製造時(例えば、ブレークラ
インとダイシングの位置ズレ)の誤差、例えばセラミッ
ク積層体よりセラミック基板部分が若干飛び出したりす
るのを吸収することができる。
【0089】あるいは、セラミック生積層体をダイシン
グした後で、ベース基板をマスクとして前記セラミック
生積層体に貫通孔を形成してもよい。例えば、セラミッ
ク生積層体にダイシングされてできた溝に、外部電極材
料を流し込んだ後、前記セラミック生積層体に貫通孔を
形成する。こうすると貫通孔の形成によって、前記流れ
込んだ外部電極材料を分断できる。最後にベース基板を
除去することで、図42に示すような形状に形成でき
る。
【0090】特に本実施例においては、貫通孔の位置で
サンプルを分割した際に、2つの貫通孔に挟まれた凸部
にのみ内部電極が露出することになる。こうして外部電
極形成直前まで、内部電極を露出させることなくセラミ
ック電子部品の製造を進めることができ、このため製造
途中での電極の酸化やデラミネーション(層間剥離)等
も発生しにくくなる。
【0091】(実施例11)次に、以下本発明の第11
の実施例について説明する。実施例11は、孔無しのベ
ース基板上に未焼成のセラミック積層体を形成した後
で、ベース基板のみに孔を形成し、この孔を用いてセラ
ミック積層体に貫通孔を形成させるものである。ここで
はセラミック積層体には、グリーンシートを用いること
になる。こうしてセラミック生シートに対しても、複数
個の孔を容易に形成することができる。
【0092】まず75μm厚の孔無しの樹脂フィルムと
してのポリエステルフィルム上に、リバースコーターを
用いて30μm厚のセラミック生シートを作成した。次
にポリエステルフィルムにエキシマレーザーをマスクを
介して照射し、ポリエステルフィルムに直径50μm〜
200μmの孔を400個/平方センチメートルの密度
で形成した。なおここで用いたエキシマレーザーの照射
パワーは、ポリエステルフィルムに孔が形成される程度
とし、セラミック生シートまでは孔が形成されなかっ
た。次にこの孔あきポリエステルフィルムをマスクとし
て、孔あきポリエステルフィルム側より、サンドブラス
ト装置を用いて、セラミック生シートに吹き付ける。こ
うしてセラミック生シートに貫通孔を形成することがで
きた。こうしてビア孔の形成されたセラミック生シート
にビア印刷及び内部電極印刷を行いながら、所定枚数積
層し、焼成することでセラミック多層回路基板を作成し
た。
【0093】特に本実施例の場合は、金型を用いなくと
も、孔径や孔密度に関係なく一括で孔あけを行うことが
できる。このように本実施例では、孔の50孔/平方セ
ンチメートル以上の高密度化や、孔径を100μm以下
とするといった微細化にも対応できる。またポリエステ
ルフィルムに形成された孔は、フリーンシートの孔あけ
に用いた後で、ビア埋め印刷用のマスクにも利用でき
る。
【0094】またポリエステルフィルムの孔あけには、
エキシマレーザー以外に、YAGレーザーや炭酸ガスレ
ーザーを用いることができる。
【0095】またポリエステルフィルム上に形成された
グリーンシートに、孔あきマスクを介して直接サンドブ
ラスト装置より研磨剤を吹き付けてもよい。この場合、
グリーンシートのみに孔をあけることも可能であるが、
後行程でビア埋め印刷にポリエステルフィルムを用いる
ことを考えると、グリーンシートと同時にポリエステル
フィルムにも孔をあけることが望ましい。グリーンシー
トと同時にベースフィルムにも孔をあける場合、ポリエ
ステルフィルムの厚みは、100μm以下であることが
望ましい。特に孔の大きさが小さい場合や、加工の精度
が必要な場合はグリーンシートの厚みは50μm以下が
望ましい。
【0096】また研磨剤としては、グリーンシートに含
まれているセラミック材料をそのまま用いることによっ
て、異種材料の混入を防止することができる。
【0097】(実施例12)次に、以下本発明の第12
の実施例について図42〜図48を用いて説明する。実
施例12は、ベース基板上にセラミック積層体を形成し
た状態で、凸部に外部電極を形成する方法の一例につい
て説明するものである。図43において、セラミック生
積層体19は、接着層47を介して、セラミック基板1
1に接着されている。次に図44に示すように、セラミ
ック生積層体19に、ダイシング溝26を形成する。こ
の時、ダイシング溝26の深さはセラミック基板11の
手前までとすることで、セラミック基板11を傷つける
ことはない。次に図45に示すように、ダイシング溝2
6に、インク状の外部電極100を流し込む。次に図4
6に示すように、セラミック基板11側より、ノズル2
0より、研磨粒子22を吹き付ける。こうして図47に
示すように、孔12に対応した位置の、接着層47及び
セラミック生積層体19に貫通孔を形成する。こうして
外部電極100は分断される。次に接着層47を除去、
焼成することで、図48に示すようなセラミック電子部
品を製造することができる。
【0098】ここで接着層47としては、加熱により発
泡する樹脂層を用いることもできる。このような発泡性
の樹脂層は加熱により、体積が2〜10倍程度に発泡す
る性質を有する樹脂材料からなり、10〜500μmの
厚みで形成することができる。この上にセラミック生積
層体を形成する。こうしてセラミック基板とセラミック
生積層体の間に、発泡性の樹脂層を挟んだ状態に形成す
る。次にこれを、セラミック基板を傷つけることなく、
セラミック生積層体のみを所定形状にダイシングする。
この後、120℃程度に加熱し、発泡性の樹脂層を発泡
させることで、セラミック基板からダイシングされたセ
ラミック生積層体を剥離できる。この場合、ベースとな
るセラミック基板は傷つかないため、何度でも繰り返し
用いることができ、コストを下げられる。またセラミッ
ク基板の代わりに、超硬金属板等を用いることで、ベー
スとなる基板の精度を向上でき、さらに基板の固定や移
動の際に用いるピン孔等の加工も行える。こうして各工
程での自動化を図ることができる。
【0099】また孔12に形状を、角孔にすることで、
図49に示すような外観を有するセラミック電子部品を
形成することもできる。
【0100】本発明のセラミック電子部品は、外部電極
に凹凸を形成でき、半田実装性が優れている。
【0101】(実施例13)次に、貫通孔にメッキ方法
を用いて外部電極を形成する方法の一例について、図5
0〜図52を用いて説明する。図50は、貫通孔12を
残して、セラミック基板11及びセラミック生積層体1
9表面を、レジスト48で覆う。次に図51に示すよう
に、レジスト48で覆われていない部分に、メッキ49
を行う。こうして貫通孔内部に、印刷等の方法を用いな
くとも外部電極材料を充填できる。
【0102】なおメッキ49の代わりに、メッキ核とな
るものを形成できる。この場合は、後でメッキすること
になる。またレジスト48としては、樹脂以外にガラス
化材料を用いることもできる。
【0103】また図52の(A)に示すように、セラミ
ック基板11とセラミック生積層体19を固定する接着
層47に、予め埋め込まれた電極材料50を形成でき
る。こうすると図52(B)に示すように、接着層47
を除去した場合、埋め込まれた電極材料50を外部電極
49として利用できる。
【0104】このような貫通孔を用いた外部電極の形成
において、メッキはセラミック生積層体19が、焼成さ
れた後でもよい。また図50〜図52で説明したメッキ
方法に、無電解メッキを用いることができる。無電解メ
ッキの場合、電気メッキに比較し、メッキ部分が窪んで
いても問題はない。この無電解メッキの場合、貫通孔内
部に、銀または銀パラジウムの電極材料を形成しておく
ことで、外部電極部分に所定形状でニッケル、金の順で
半田付け性の優れたメッキを行うことができる。
【0105】また図48等で示したような外部電気が凸
になる場合、バレルによる電気メッキが容易である。電
気メッキの場合、外部電極部分に所定形状でニッケル、
半田等を安価に作業性良く形成することができる。特に
本実施例の場合、2つの外部電極間は窪みになるため、
メッキのショート発生確率も少ない。
【0106】なお、例えば、図50〜図52の工程にお
いて、メッキ方法の代わりに外部電極部材をスプレーや
電着、あるいはディップ方法を用いて付着させることも
できる。
【0107】(実施例14)次に、以下本発明の第14
の実施例について説明する。上記実施例1〜実施例13
においては、貫通孔の形成はセラミック生積層体に対し
て行ったが、本実施例14ではセラミック生積層体を仮
焼(以下第1の焼成とする)した後に貫通孔を形成し、
前記貫通孔に電極材料等を充填した後、所定の温度で本
焼成(以下第2の焼成とする、なお第1の焼成温度は第
2の焼成温度より低いものとする)するものである。な
お加工手段は、サンドブラスト方法、ウォータージェッ
ト方法、レーザー加工方法、ドリルによる加工方法等を
選択することができるが、実施例14ではサンドブラス
ト方法を例に取り説明する。
【0108】まず本実施例の貫通孔の加工は、第1の焼
成状態で行う。これは被加工物(具体的には内部電極等
の内蔵されたセラミック生積層体)に第1の焼成温度で
仮焼したもの、具体的には、セラミック基板上に形成さ
れたセラミック生積層体を700〜800℃で焼成し
た、製品としては充分な機械強度が得られていない状態
のサンプルに対して、孔加工を行うものである。つまり
前記サンプルについて、750℃1時間の第1の焼成を
行い、これをサンドブラスト加工した。サンドブラスト
加工は、セラミック基板側より自己整合的に行い、その
後に第2の焼成(焼結させるための焼成であり、本実施
例の場合は950℃で1時間)を行った。
【0109】こうして作成したセラミック積層体のノイ
ズ除去性を周波数とインピーダンス等の面より評価した
ところ、第1の焼成の前(セラミック生積層体状態で)
加工したものと同様の結果が得られた。比較のために、
セラミック生積層体に貫通孔を形成させないまま、第2
の焼成を行い充分焼結(製品として充分な機械強度及び
特性が得られるまで)させた後、セラミック基板側より
サンドブラスト加工したが、当然のように貫通孔の加工
性は非常に劣るものであった。第2の焼成後のサンドブ
ラスト加工性の劣る原因は、セラミック積層体の焼結が
進むことで、セラミック粒子間が強固に付着し合ったた
めである。一方、セラミック生積層体状態ではセラミッ
ク粒子同士は樹脂の力で、また第1の焼結状態ではセラ
ミック粒子同士は軽く焼結した状態でその構造を維持し
ているだけなので、サンドブラストの加工性が優れてい
たと考えられる。
【0110】またサンドブラストの研磨粒子が、第2の
焼成温度において不純物として問題にならないものを選
べる。あるいは、貫通孔の加工後で、各種材料を混入さ
せ(シリコンウエハに各種イオンを打ち込むように)、
各種特性を向上させることも可能である。
【0111】また、焼成はいくつかの温度に分けて行う
ことができる。具体的には、第1の焼成温度(例えば6
00℃)で焼結し、セラミック積層体に加工を行い、電
極材料を充填し、第2の焼成温度(例えば800℃)で
電極材料を焼成できる。このとき第1の焼成温度を第2
の焼成温度より低くすることで、第2の焼成が本焼成と
なる。ここで第1の焼成温度と第2の焼成温度をマッチ
ングをとることで、各材料の焼成時の収縮差を緩和(デ
ラミネーションの防止)させやすい。
【0112】また、第1の焼成温度で(例えば700
℃)焼結した後、セラミック積層体に加工を行い、第2
の焼成温度(例えば900℃)で焼結を進める。そして
最後に電極材料を貫通孔に充填し、所定温度(例えば、
600〜800℃)で電極材料を焼き付けることもでき
る。
【0113】また本実施例においてはレーザーを用いて
加工してみた。レーザー加工にはYAGレーザーを用い
たが、YAGレーザー以外に、炭酸ガスレーザーやエキ
シマレーザーを用いることができる。このようにレーザ
ーを用いた場合は、非接触状態のままで焼成途中の状態
で貫通孔加工を行うことができる。
【0114】なお、ここで本発明においては、貫通孔に
充填する電極材料とセラミック生積層体内部に内蔵され
る電極材料成分を別のものにすることができる。具体的
には、電極材料として必要に応じて内部電極に、配線抵
抗は低いがマイグレーションの発生しやすいパラジウム
の含有量の少ない(銀の含有率の高い)銀パラジウム電
極材料を用いることができる。この場合、外部に面する
部分には、配線抵抗は高いが、耐マイグレーション性の
優れたパラジウムの含有量の高い(銀の含有率の低い)
銀パラジウム電極材料を用いることができる。
【0115】このように本発明の場合、電極材料とし
て、内部電極用には、ガラス成分が少なく(金属成分の
含有率の高い)焼成後の体積抵抗の低くなる電極材料を
用い、貫通孔に充填される電極材料には、ガラス成分の
多い、あるいは半田食われの少ない、剥離強度等が高く
なるような第2の電極材料を選ぶことができる。このよ
うに内部電極と外部電極の材質を容易に変更できる。
【0116】また、本発明において、第1の焼成(及び
孔加工)や第2の焼成は酸化雰囲気中で行い、最後に還
元雰囲気中で焼成することで酸化した電極材料等を還元
することもできる。こうして貫通孔を形成し、貫通孔に
電極材料を露出させられることにより、電極材料の還元
も容易に行うことができる。
【0117】さらに、本発明においては貫通孔内部で内
部電極を露出させた後、前記貫通孔内部に内部電極を露
出させた後、電極材料等を充填することで、内部電極間
の接続や外部電極との接続、あるいは外部電極の形成を
行うことになる。このため酸化されやすい内部電極材料
であっても容易に電気的接続を行うことができる。な
お、本発明の場合はセラミック生積層体の加工をセラミ
ック基板の上で行うため、加工時の取扱い性が優れてい
る。
【0118】また本発明では、貫通孔内部に電極材料の
充填することを中心として説明してきたが、充填材料は
電極材料に限定する必要はなく、セラミック基板、セラ
ミック積層体とは異なる誘電体材料や磁性体材料を充填
してもよい。例えば、コイルの周波数特性を調節するた
めの磁性材料を充填したり、あるいはコイル部分を空心
化する等の手法にも用いることができる。あるいは、貫
通孔のままで残しても、サンプルのブレーク性やセラミ
ック生焼結体の焼成をより均一に進める等の効果があ
る。さらに貫通孔内部に内部電極を露出させたままで残
しておくこと、サンプルの特性調整や検査に用いること
ができる。
【0119】また孔あけ方法は、以上で説明したものは
量産性に富むものであるが、これら以外にもドリル等を
用いる一般的な加工手段がある。このように本発明は、
電子部品を主としたセラミック生積層体(あるいは軽く
焼結した段階でのセラミック積層体)の加工を可能にす
るものである。
【0120】また、実施例1において、外部電極の形成
はスルーホール印刷によって行ったが、スルーホール印
刷を行わなくとも貫通孔内壁に外部電極用の電極材料を
塗布することはできる。
【0121】また貫通孔内壁に外部電極形成用の電極材
料を塗布することは、セラミック生積層体が焼結されて
セラミック積層体となった後でも、あるいはセラミック
積層体(さらにはセラミック生積層体)が分割された後
でも、可能である。
【0122】また、外部電極は全ての貫通孔に対して形
成する必要はなく、必要な場所の貫通孔に対してのみス
ルーホール印刷を行うことができる。このように外部電
極としては不要な位置の貫通孔に対して、内部電極を露
出させないことによって、たとえスルーホール印刷した
場合でも外部電極としての機能を除去できる。この場合
は、スルーホール印刷によって形成された外部電極は、
半田付け後の回路基板に対する付着性(剥離強度)強度
を高めるダミー電極として機能させることができる。
【0123】また、ベース基板にセラミック基板の代わ
りに樹脂フィルムや金属板を用いることで、印刷または
積層時の精度を上げたり治具を用いた自動化が容易とな
る。さらに金属板の表面に樹脂等を複合化させると、サ
ンドブラストやウォータージェットによる破損を防げ
る。またベース基板には、帯状の連続体を用いることで
連続作業性を向上させることができる。
【0124】
【発明の効果】以上のように本発明は、複数個の孔を有
するベース基板表面に前記孔を塞ぐようにして形成した
セラミック積層体に対して、前記孔の位置に、ベース基
板をマスクとして前記セラミック積層体に自己整合的に
複数個の孔を形成し、外部電極を形成することによっ
て、前記孔まで外部電極材料以外の誘電体等の材料を形
成することができ、各種電子部品をより高密度化させる
ことができ、これによりセラミック電子部品をより一層
小型化することができる。
【0125】さらに本発明においては、貫通孔等の加工
はセラミック積層体が未焼成の状態あるいは第1の温度
で焼成されただけの焼結の完了していない状態でも加工
を行うものであり、未焼成のセラミック積層体の場合、
セラミック粉末が樹脂を主としたバインダー内部にマト
リックス的に分散されている構造をしており、また第1
の温度で焼成されただけの状態は、セラミック粒子も焼
結密度が低いため被加工物の加工性は優れ、加工速度
(エッチング速度)や、加工歪み(マイクロクラックや
バリ等の発生)も発生しにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるセラミック電子部品
の外観を示す斜視図
【図2】同セラミック電子部品の断面構造を示す斜視図
【図3】(A)本発明の一実施例におけるチップ型ノイ
ズフィルタの製造方法を説明するための斜視図 (B)本発明の一実施例におけるチップ型ノイズフィル
タの製造方法を説明するためのX−Y線断面図
【図4】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図5】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図6】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図7】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図8】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図9】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図10】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図11】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図12】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図13】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図14】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図15】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図16】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図17】同じく斜視図
【図18】同じく斜視図
【図19】(A)孔のあいたセラミック基板の上にセラ
ミックインキを直接印刷することによってセラミック生
積層体の形成を行う様子を説明するための断面図 (B)孔のあいたセラミック基板の上にセラミックイン
キを直接印刷することによってセラミック生積層体の形
成を行う様子を説明するための断面図 (C)孔のあいたセラミック基板の上にセラミックイン
キを直接印刷することによってセラミック生積層体の形
成を行う様子を説明するための断面図
【図20】セラミック生積層体がセラミック基板より小
さい場合を説明するための斜視図
【図21】本発明の他の実施例によるチップ部品の断面
構造を示す斜視図
【図22】本発明の他の実施例におけるアレイ型のセラ
ミック電子部品を部分断面で示す斜視図
【図23】本発明の他の実施例によるセラミック電子部
品の全体を示す斜視図
【図24】アレイ用のセラミック基板を説明するための
斜視図
【図25】本発明の他の実施例におけるアレイ型のセラ
ミック電子部品を部分断面で示す斜視図
【図26】本発明の他の実施例におけるアレイ型のセラ
ミック電子部品を部分断面で示す斜視図
【図27】貫通電極を有するアレイ用のセラミック基板
を説明するための斜視図
【図28】本発明の他の実施例による製造方法におい
て、貫通電極の形成工程を示す断面図
【図29】同じく断面図
【図30】同じく断面図
【図31】貫通電極を有する本発明の他の実施例による
セラミック電子部品を部分断面で示す斜視図
【図32】本発明の他の実施例における部分貫通電極を
有するセラミック電子部品を部分断面で示す斜視図
【図33】部分貫通電極の構造を説明するための断面図
【図34】部分貫通電極の作成工程の一例を示す断面図
【図35】同じく断面図
【図36】同じく断面図
【図37】同じく断面図
【図38】本発明の他の実施例において、セラミック生
積層体への貫通孔の形成を両面から行う様子を説明する
断面図
【図39】同じくセラミック基板を真ん中として、両側
に異種材料のセラミック積層体を形成した様子を説明す
るための断面図
【図40】同じく外部電極を製品の側面のみに形成し、
製品の上面には形成しない例を説明するために部分断面
で示す斜視図
【図41】同じく貫通孔と貫通孔の間の凸部に外部電極
を形成した様子を説明するために部分断面で示す斜視図
【図42】同じく斜視図
【図43】本発明の他の実施例におけるアレイ型のセラ
ミック電子部品の製造方法を説明するための斜視図
【図44】同じく斜視図
【図45】同じく斜視図
【図46】同じく斜視図
【図47】同じく斜視図
【図48】同じく斜視図
【図49】同じく斜視図
【図50】(A)本発明の他の実施例による外部電極の
形成を説明するための斜視図 (B)本発明の他の実施例による外部電極の形成を説明
するためのX−Y線断面図
【図51】(A)同じく斜視図 (B)同じくX−Y線断面図
【図52】(A)同じくX−Y線断面図 (B)同じくX−Y線断面図
【図53】従来のセラミック電子部品を示す斜視図
【図54】同セラミック電子部品の製造方法を説明する
ための斜視図
【図55】同じく斜視図
【符号の説明】
7,11,30 セラミック基板 8,31 セラミック積層体 9,32 内部電極 10,33,34,35a,100 外部電極 12 孔 13 ブレークライン 14,14a,14b,18,19,29,36 セラ
ミック生積層体 15,17,45 内部電極 16 ビア孔 22 研磨粒子 24,37 貫通孔 25a,25b,28 スルーホール印刷形成部分 35b,35c,46 貫通電極 39,41 マスク 40 貫通電極材料 42 フェライト積層体 43 誘電体層 44 コンデンサ用電極 47 接着層 48 レジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 3/46 H05K 3/46 N Q (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 4/40 H01G 13/00 - 13/06

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の孔を有するベース基板表面に前
    記孔を覆うように内部電極を有する未焼成のセラミック
    積層体を形成し、その後前記ベース基板をマスクとして
    前記セラミック積層体の前記孔と対応する位置に複数個
    の貫通孔を形成し、その後前記セラミック積層体の貫通
    孔に前記内部電極に接続される外部電極を形成するセラ
    ミック電子部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 複数個の孔を有するベース基板表面に前
    記孔を覆うように内部電極を有する未焼成のセラミック
    積層体を形成し、その後前記ベース基板をマスクとして
    前記セラミック積層体の前記孔と対応する位置に複数個
    の貫通孔を形成した後、前記貫通孔位置でセラミック積
    層体を分割し、分割後の貫通孔部分に挟まれた凸部分に
    内部電極に接続される外部電極を形成するセラミック電
    子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 ベース基板を切断することなく、未焼成
    のセラミック積層体を所定形状に切断し、前記切断した
    部分に連続した外部電極を形成した後、前記外部電極を
    分断するように前記セラミック積層体に複数個の貫通孔
    を形成する請求項2記載のセラミック電子部品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 複数個の孔を有するベース基板表面に前
    記孔を覆うように内部電極を有する未焼成のセラミック
    積層体を形成し、その後前記ベース基板をマスクとして
    前記セラミック積層体の前記孔と対応する位置に複数個
    の貫通孔を形成し、その後前記セラミック積層体の貫通
    孔に前記内部電極に接続される外部電極を形成するとと
    もに、前記ベース基板を剥離し前記セラミック積層体を
    焼成した後、前記セラミック積層体を前記外部電極が端
    部に形成されるように個片に分割する請求項1,2、ま
    たは3記載のセラミック電子部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 複数個の孔を有するベース基板表面に前
    記孔を覆うように内部電極を有する未焼成のセラミック
    積層体を形成し、その後前記ベース基板をマスクとして
    前記セラミック積層体の前記孔と対応する位置に複数個
    の貫通孔を形成し、その後前記セラミック積層体の貫通
    孔に前記内部電極に接続される外部電極を形成するとと
    もに焼成した後、前記ベース基板を除去し、前記セラミ
    ック積層体を前記外部電極が端部に形成されるように個
    片に分割する請求項1,2、または3記載のセラミック
    電子部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 貫通孔を形成した後、ベース基板を切断
    することなく未焼成のセラミック積層体のみを所定形状
    に切断し、セラミック積層体を焼成する請求項1,2,
    4または5記載のセラミック電子部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 未焼成のセラミック積層体を第1の温度
    で焼成した後、セラミック積層体に複数個の貫通孔を形
    成し、その後第1の温度より高い第2の温度で焼成する
    請求項1,2,3,4または5記載のセラミック電子部
    品の製造方法。
  8. 【請求項8】 セラミック積層体にベース基板をマスク
    として貫通孔を形成する際に、セラミック積層体側から
    も孔あきマスクを用いて複数個の貫通孔を形成する請求
    項1,2,3,4または5記載のセラミック電子部品の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 セラミック積層体はフェライト材料を主
    成分とし、内部にはコイル状の内部電極を有し、かつ上
    層の電極を含まない部分と下層の電極を含まない部分と
    のそれぞれのセラミック積層体の厚みを前記内部電極コ
    イルパターンの直径の0.1倍以上10倍以下とした請
    求項1,2,3,4または5記載のセラミック電子部品
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 孔あけを、サンドブラスト装置より研
    磨材を吹き付けて行う請求項1,2,3,4または5記
    載のセラミック電子部品の製造方法。
  11. 【請求項11】 孔あけを、レーザー光を照射して行う
    請求項1,2,3,4または5記載のセラミック電子部
    品の製造方法。
  12. 【請求項12】 孔あけを、ウォータージェット装置よ
    り研磨材を吹き付けて行う請求項1,2,3,4または
    5記載のセラミック電子部品の製造方法。
  13. 【請求項13】 ベース基板には孔の無いものを用い、
    セラミック積層体を表面に形成した後で前記ベース基板
    に孔を形成し、前記孔を用いて前記セラミック積層体に
    貫通孔を形成する請求項1,2,3,4または5記載の
    セラミック電子部品の製造方法。
  14. 【請求項14】 貫通孔をビア孔または外部電極とする
    請求項1,2,3,4または5記載のセラミック電子部
    品の製造方法。
  15. 【請求項15】 セラミック積層体は、厚み100μm
    以下の樹脂フィルム上に形成したグリーンシートである
    請求項1,2,3,4または5記載のセラミック電子部
    品の製造方法。
  16. 【請求項16】 セラミック基板の第1の面にフェライ
    トを主成分とする第1のセラミック積層体と、第2の面
    に鉛を含む誘電体材料を主成分とする第2のセラミック
    積層体とを形成し、前記第1のセラミック積層体と前記
    第2のセラミック積層体は、貫通孔に充填された電極材
    料あるいは貫通孔が分割されてできた外部電極を介し
    て、電気的に接続される請求項1,2または3記載のセ
    ラミック電子部品の製造方法。
  17. 【請求項17】 セラミック積層体の貫通孔に電極材料
    を充填することにより外部電極を形成した請求項1,4
    または5記載のセラミック電子部品の製造方法。
  18. 【請求項18】 セラミック積層体に外部電極を形成す
    る貫通孔とは異なる貫通孔を儲け、その貫通孔に誘電体
    材料もしくは磁性材料を充填した請求項1,4または5
    記載のセラミック電子部品の製造方法。
  19. 【請求項19】 ベース基板は、樹脂フィルムもしくは
    金属板もしくはセラミック板またはその複合体である請
    求項4または5記載のセラミック電子部品の製造方法。
  20. 【請求項20】 ベース基板と未焼成のセラミック積層
    体は、厚み0.1μm以上500μm以下の除去可能な
    接着層を介して固定されている請求項4または5記載の
    セラミック電子部品の製造方法。
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