JP3069977B2 - 暖房器具の故障監視装置 - Google Patents
暖房器具の故障監視装置Info
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Description
置に関し、更に詳細には、ワンチップマイクロコンピュ
ータを使用する温度制御装置の故障監視装置に関するも
のである。
術の発達と共に、電気カーペットや電気毛布などの暖房
器具の温度制御器に、ワンチップマイクロコンピュータ
を導入し、ディジタル制御による精度の高い温度制御が
行われるようになっていることは周知である。かかるマ
イクロコンピュータを使用する暖房器具の従来の温度制
御回路を、図3によって説明する。
などの暖房器具1のヒータ2は、周知のように、直列に
接続されたリレー4によって交流電源VACから供給され
る電流を制御して一定温度を保つように制御される。そ
の温度制御回路は、大きく分けて、暖房器具1の温度セ
ンサ6と、その検出信号によりリレー4の接点8をオン
オフするコイル10を制御するトランジスタ12の制御回路
とから成っている。
暖房器具1に取り付けられており、プラスチックなどの
可撓性芯線(図示せず)に巻回した1次電極線14を、プ
ラスチックサーミスタ16で被覆し、その上に2次電極線
18を巻回し、更にその上を可撓性絶縁材(図示せず)で
被覆したものである。なお、図に示すように、通常は、
1次電極線14及び2次電極線18は、両端を短絡して、電
極線14,18 のいずれの部分が断線しても、電流が流れる
ようにしている。
負の温度−抵抗特性を有する塩化ビニル(PVC)など
が使用され、一般的な電気カーペット、電気毛布などで
は、十数kΩから数百kΩ程度のインピーダンスとなる
ように作られている。そして、プラスチックサーミスタ
16を通じて、1次電極線14と2次電極線18との間に流れ
る電流は、プラスチックサーミスタ16のインピーダンス
は、暖房器具1の温度が高くなるほど低下し、流れる電
流が大きくなるように変化する。
レー4のコイル10を制御するトランジスタ12の制御回路
は、ダイオード20、抵抗22及びコンデンサ24を直列に接
続した整流回路から成る直流電源回路に接続している。
該直流電源回路は、図に示すように、発熱回路と並列し
て交流電源VACに接続している。そして、前記温度セン
サ6は、抵抗26及びオペアンプ28と直列接続し、発熱回
路と並列して交流電源VACに接続している。該オペアン
プ22は、抵抗30、コンデンサ32、ダイオード34,36 とか
ら成る半波整流電流の反転増幅積分回路によって、プラ
スチックサーミスタ16のインピーダンスに応じた電流の
信号電圧VT が得らる。また、可変抵抗器から成る暖房
器具1の温度設定回路38により、前記直流電源を分圧し
て設定温度信号電圧VSを得ている。
S は、ワンチップマイクロコンピュータ40のそれぞれの
入力端子に与え、信号電圧VT,VS から制御信号を演算
し、ワンチップマイクロコンピュータ40の01端子からト
ランジスタ12のベースに制御信号Iを出力する。ところ
で、前記演算はデジタル信号を処理して行われるもので
あり、信号電圧VT,VS はアナログ信号として得られる
ので、従来からワンチップマイクロコンピュータ40に内
蔵したA/Dコンバータ(図示せず)によって、デジタ
ル信号に変換した信号VT,VS を比較し、信号VS より
VT が小さければ、リレー4に接点8のオン信号を出力
し、信号VS よりVT が大きければ接点8のオフ信号を
出力するように演算を行わせている。
マイクロコンピュータを使用して暖房器具の温度制御に
は、A/Dコンバータの故障により、リレーにオン信号
を出し続けることがあるという問題がある。図4は、従
来の温度制御装置に用いられるA/Dコンバータ内蔵の
マイクロコンピュータの入出力信号の関係を示したもの
であり、横軸は時間軸を示し、VT は、図3に示す前記
反転増幅積分回路の出力する信号電圧を表し、VS1は図
3に示す温度設定器38の温度設定信号電圧を表してい
る。また、V D は、回路の故障監視電圧であり、温度セ
ンサ6及びオペアンプ28から成る反転増幅積分回路が正
常である限り、VD <VT となるように設定され、ワン
チップマイクロコンピュータ40は、前記不等式が成立す
るか否かを監視するように予めプログラムされている。
もし、VD ≧VT となると、直ちにリレー4をオフする
制御信号Iが出力される。
おりである。即ち、時刻t0 のとき、設定温度より暖房
器具温度が低いと、プラスチックサーミスタ16(図3)
のインピーダンスが大きいために、温度センサ6を流れ
る電流は小さく、したがって、VT はVS1より低い値と
なり、ワンチップマイクロコンピュータ40の01端子から
リレー4をオンする制御信号Iが出力され、ヒータ2は
発熱する。やがて、信号電圧VT が上昇し、時刻t1 で
信号電圧VS と等しくなると、01端子から出力される制
御信号Iはオフ信号(電流ゼロ)に変化する。しかしな
がら、暖房器具1の温度は、急には下がらず、一旦ピー
ク値に達してから徐々に下降を開始する。まだVT >V
S1の状態が継続している時刻t2 で、使用者が、温度設
定器38を操作し設定温度信号電圧VS2に上昇させたとす
ると、制御信号Iは、再びオン信号に転じ、ヒーター4
に電流が供給される。
/Dコンバータが断線などで故障し、温度センサ6から
の信号が伝達されなくなったとする。このときは、従来
のワンチップマイクロコンピュータ40内では、VS>V
T >VD の関係を満たす範囲でVT は不安定状態の信号
を発しながら演算を継続する。したがって、前記故障監
視レベル電圧VD を設定しても、A/Dコンバータの故
障を発見することはできず、実温度のいかんに係わら
ず、ヒータ2は発熱し続け、暖房器具1の温度が図3に
点線で示すように上昇・過熱し、暖房器具1の使用者に
火傷を負わせるおそれがあり、また、気付かなければ火
災の危険が生じる。
されたものであり、暖房器具の温度制御をマイクロコン
ピュータで行う際に、温度センサからの信号をデジタル
信号に変換するA/Dコンバータの故障を検出する手段
を設けた暖房器具の故障監視装置を提供することを目的
としている。
めの本発明の暖房器具の故障監視装置の構成は、暖房器
具の温度制御装置を、A/Dコンバータ内蔵のワンチッ
プマイクロコンピュータによって構成し、該温度制御装
置に回路故障監視手段と、A/Dコンバータ故障監視手
段とを設け、回路故障監視手段は、温度センサから入力
される温度信号の最小レベル以下の検査信号を予め設定
し、温度信号レベルが、該検査信号レベルより低いと判
別すると暖房器具の作動を停止させる手段から成り、A
/Dコンバータ故障監視手段は、所定の間隔を開けて、
温度制御装置に入力されるアナログ信号を遮断し、代わ
りに前記検査信号の最小レベル以下のアナログ監視信号
を温度制御装置に与え、該監視信号の出力と同期して、
前記回路故障監視手段が、前記アナログ信号を異常と判
別されないときに暖房器具の作動を停止させる信号を出
力する手段から成るものである。
される温度信号、暖房器具の温度設定器から出力される
設定温度信号、その他の温度制御装置に入力するアナロ
グ信号であり、これらは、必要に応じて、一つの信号で
あってもよく、また、複数の信号に対して適用してもよ
い。前記回路故障監視手段は、従来から使用されている
手段をそのまま適用することができる。また、故障監視
手段は、A/Dコンバータの故障を監視するものであ
り、温度制御装置に入力されるアナログ信号を遮断する
手段は、該アナログ信号電圧を放電させることにより電
圧を前記検査信号レベルより低くするなどの手段や、別
に外部回路を設け、スイッチにより温度信号出力回路と
切り換える手段などとすることができる。また、故障監
視手段を作動させ、故障判断基準を逆転させるには、ワ
ンチップマイクロコンピュータのプログラムを変更する
ことによって行って行うことができる。
本発明を具体的に説明する。図1に示す実施例による暖
房器具の回路は、ワンチップマイクロコンピュータ(以
下単にワンチップマイコンという)40、及び、該ワンチ
ップマイコン40とオペアンプ28から成る反転増幅積分回
路との間に、A/Dコンバータ故障監視回路44を設けた
以外は、図3で説明した従来の暖房器具と同様の回路構
成とし、図3に示した回路と同様の部材及び回路には同
じ符号を付し、説明を省略する。
図3のワンチップマイコン40と同様に図示しているが、
A/Dコンバータ故障監視回路44を制御する手段を内蔵
していることと、該A/Dコンバータ故障監視回路44の
作動と同期して、ワンチップマイコン40が内蔵する回路
故障監視手段が異常を検出しないと暖房器具の作動を停
止させる信号出力手段(図示せず)を備えていることと
が、図3に示すワンチップマイコン40と相違している。
タ48によって構成し、反転増幅積分回路の温度信号電圧
VT の出力端子50と、ワンチップマイコン40のA/D 端子
A1 との間に取り付けている。前記トランジスタ48は、
A/D 端子A1側にコレクタを、また、グランド側にエミ
ッタを接続し、ベースを、ワンチップマイコン40の監視
信号出力端子02に接続している。前記抵抗46は、監視信
号が出力端子02から出力され、トランジスタ48がスイッ
チオンした際の放電電流を規制するために接続してい
る。
の回路故障監視装置の動作を説明する。図2の横軸は時
間軸であり、上段の縦軸は、出力端子01から出力される
監視信号S(mA)の出力を表し、中段及び下段は、図4
と同様の図である。図2は、説明のためのものであり、
理解を容易にするために、図4と同じ経過を辿って暖房
器具1の温度の制御が行われているとして記載した。
ンチップマイコン40は、監視信号Sを、T分ごとの周期
で端子01からΔT秒間出力する。例えば、時刻Ta に監
視信号Sを出力すると、トランジスタ48がスイッチオン
し、温度信号電圧VT が放電され、A/D 入力端子A1 に
与えられる電圧は、回路故障監視電圧VD より低くな
る。ワンチップマイコン40は、内蔵する回路故障監視回
路の判断基準を逆転させ、デジタル変換されたVT の値
が、VD >VT を満足した場合には、回路に故障がない
と判断し運転を継続する。即ち、図の場合には、継続し
て、リレー1にオン信号を出力し、ヒータ4に電流が供
給される。
断線したとすると、図4で説明したように、設定温度信
号電圧VS2と比較する信号VT'は、VS2>VT'>VD の
関係を満たしながら浮遊し、実際に入力される温度信号
VT に対応しない値となる。前記したように、本実施例
のワンチップマイコン40は、監視信号Sを出力すると同
時に回路故障監視回路の判断基準を逆転させているの
で、A/Dコンバータが故障後に監視回路44が最初に作
動し、監視信号Sを出力した時点t4 、即ち、回路故障
監視手段がVT'>VD と判断した時点で、リレー4をオ
フする制御信号をトランジスタ12に出力する。したがっ
て、ヒータ2の電流はゼロとなり、実温度信号VT は、
図2に点線で示すように、余熱が消失すると下降しはじ
め、過熱が防止される。したがって、本実施例のワンチ
ップマイコン40は、従来のものに、監視信号出力の発生
と、その監視出力信号と同期してVT <VDをみるプロ
グラムを追加することにより形成することができるの
で、設計変更が容易である。
が流し続けられた場合でも、過熱による危険を防止する
ために、監視信号Sを出力する間隔を1分に調節した。
また、監視信号Sを出力する時間ΔTは、100msと
し、ヒータ2の加熱に悪影響を与えないようにした。し
かしながら、これらの値は例示のためであり、対照とす
る暖房器具1の仕様によって適宜変化させる必要があ
る。
力される温度信号をデジタル信号に変換するA/Dコン
バータについてのみ行ったが、設定温度信号についても
同様の監視手段を設けることができる。更に、他にも温
度制御装置にアナログ信号を入力するものがあれば、こ
れについても、同様に本発明を適用することができる。
また、前記監視信号Sは、外部回路によって発生させ、
スイッチ手段により温度信号と切り換えることもでき
る。
の故障監視装置は、従来から使用されているワンチップ
マイクロコンピュータの回路故障を監視する手段に、A
/Dコンバータが故障していなければ入力され得ないレ
ベルの監視信号を与え、該監視信号が入力されたことを
検出可能であるか否かによって、A/Dコンバータの故
障を監視するようにしたので、A/Dコンバータの故障
による暖房器具の加熱を未然に防止して安全を保つこと
ができ、しかも、ワンチップマイクロコンピュータのプ
ログラムの僅かな変更と、簡単な回路の追加で実施する
ことができるので従来の暖房器具の設計変更が容易であ
り、コスト及び回路スペースの増加を可及的に抑制する
ことができる。
る。
ある。
である。
ータ) 44 監視回路(A/Dコンバータの)46 抵抗 48 トランジスタ 50 出力端子
Claims (1)
- 【請求項1】 暖房器具の温度制御装置を、A/Dコン
バータ内蔵のワンチップマイクロコンピュータによって
構成し、該温度制御装置に回路故障監視手段と、A/D
コンバータ故障監視手段とを設け、回路故障監視手段
は、温度センサから入力される温度信号の最小レベル以
下の検査信号を予め設定し、温度信号レベルが、該検査
信号レベルより低いと判別すると暖房器具の作動を停止
させる手段から成り、A/Dコンバータ故障監視手段
は、所定の間隔を開けて、温度制御装置に入力されるア
ナログ信号を遮断し、代わりに前記検査信号の最小レベ
ル以下のアナログ監視信号を温度制御装置に与え、該監
視信号の出力と同期して、前記回路故障監視手段が、前
記アナログ信号を異常と判別されないときに暖房器具の
作動を停止させる信号を出力する手段から成る暖房器具
の故障監視装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3295775A JP3069977B2 (ja) | 1991-11-12 | 1991-11-12 | 暖房器具の故障監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3295775A JP3069977B2 (ja) | 1991-11-12 | 1991-11-12 | 暖房器具の故障監視装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05133533A JPH05133533A (ja) | 1993-05-28 |
JP3069977B2 true JP3069977B2 (ja) | 2000-07-24 |
Family
ID=17825003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3295775A Expired - Fee Related JP3069977B2 (ja) | 1991-11-12 | 1991-11-12 | 暖房器具の故障監視装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3069977B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6226486B1 (en) | 1997-06-04 | 2001-05-01 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus with electrically grounded roller |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102705901A (zh) * | 2012-04-30 | 2012-10-03 | 苏州市职业大学 | 分布式取暖电热装置 |
CN103017252B (zh) * | 2012-11-19 | 2015-06-17 | 江苏大学 | 一种室内电热膜地暖控制装置及控制方法 |
-
1991
- 1991-11-12 JP JP3295775A patent/JP3069977B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US6226486B1 (en) | 1997-06-04 | 2001-05-01 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus with electrically grounded roller |
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