JP3060994U - 自動包装機用製袋ガイド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 最終のテンションガイドローラを製袋ガイド
の真上位置に設けることができない場合であっても、こ
のガイドローラを経て送られて来る包装フイルムを、シ
ワやスジと言った変形やフイルム切れ等の問題を発生さ
せることなく、極めて円滑に、且つ、無理なく断面略筒
状にフオーミングすることができるように工夫した自動
包装機用製袋ガイド装置を提供する。 【解決手段】 巻取ロールから引出した包装フイルムＦ
をガイドする最終のテンションガイドローラ１３Ａと、
この包装フイルムＦを断面略筒状にフオーミングする製
袋ガイド４との間に、周面に断面略Ｕ字状に形成したガ
イド溝１４Ｒを凹設した製袋ガイドローラ１４を設け
て、包装フイルムＦをこのガイド溝１４Ｒを通すことに
よって断面略Ｕ字状に予備フオーミングした後、上記製
袋ガイド４によって断面略筒状に仕上げフオーミングす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、各種の粉末や液体等（以下充填材料と言う）をヒートシーラを用い て連続的に密封シールする自動包装機の技術分野に属するものであって、具体的 には、包装フイルムをヒートシールに適した状態にフオーミング（製袋）するこ とができる自動包装機用製袋ガイド装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

包装フイルムをヒートシールすることにより、充填材料を連続的に密封シール する従来の自動包装機では、例えば特開平１０−１４７３０４号公報等に見られ るように、巻取ロールから引出した包装フイルムを製袋ガイド（フオーマー）を 通すことによって断面略筒状にフオーミングし、次いで、この包装フイルムを下 側の縦ヒートシーラで略円筒状に縦シールした後、充填ノズルから充填材料を供 給しながら横ヒートシーラで横シールを間隔的に施すことにより、充填材料を密 封シールしたシール袋を連続形成するように構成されている。

【０００３】 図５は、上記従来の自動包装機に用いられている製袋ガイド装置を簡略的に示 した構成図であって、図中、Ｈは充填材料を収容したホッパー、Ｐは充填材料供 給用の充填ノズル、Ｒは巻取ロールから引出された包装フイルムＦ（包材）をガ イドする最終のテンションガイドローラ、ＳＴは上記充填ノズルＰの周囲に間隔 をあけて設けた製袋ガイドで、上記テンションガイドローラＲを経て送られて来 た包装フイルムＦＭは、製袋ガイドＳＴによって断面略筒状の製袋フイルムＦＮ にフオーミングされて、下側のヒートシール装置（図示省略）に送り込まれる仕 組に成っている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、以上の如く構成した従来の製袋ガイド装置の場合は、最終のテンショ ンガイドローラＲを充填装置等（ホッパーＨ等）を設ける関係で、製袋ガイドＳ Ｔの真上に設けることができないような場合に、上記製袋ガイドＳＴによるフオ ーミングに支障が生じる問題があった。

【０００５】 即ち、図５に示すようにホッパーＨや充填供給装置（図１参照）等を設ける関 係で、最終のテンションガイドローラＲが製袋ガイドＳＴの斜め上方に位置して いて、製袋ガイドＳＴに対する包装フイルムＦＭの送り込みに角度がある場合は 、平面状の包装フイルムＦＭをいきなり製袋ガイドＳＴによって断面略筒状にフ オーミングしてしまうことになるため、無理なフオーミングによって包装フイル ムＦＭにシワやスジと言った変形が発生したり、強いテンションが加わってフイ ルム面に折り癖や亀裂等が生じたりして、シール包装にシール不良、シール漏れ 等の不都合が発生する問題があり、また、高速で自動包装を行なった場合に、フ イルム切れ等の事故が発生する問題があった。

【０００６】 従って本考案の技術的課題は、最終のテンションガイドローラを製袋ガイドの 真上位置に設けることができない場合であっても、このガイドローラを経て送ら れて来る包装フイルムを、シワやスジと言った変形やフイルム切れ等の問題を発 生させることなく、極めて円滑に、且つ、無理なく断面略筒状にフオーミングす ることができるように工夫した自動包装機用製袋ガイド装置を提供することであ る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の技術的課題を解決するために本考案で講じた手段は以下の如くである。

【０００８】 巻取ロールから引出された包装フイルムを、製袋ガイドを通すことによって断 面略筒状にフオーミングし、次いで、この包装フイルムを下側のヒートシール装 置に送り込むことにより、包装フイルムの全体を略筒状に縦シールした後、間隔 的に横シールして内部に充填材料を密封シールしたシール袋を連続成形するよう に構成した自動包装機に於いて、

【０００９】 （１） 巻取ロールから引出した包装フイルムをガイドする最終のテンションガ イドローラと、上記製袋ガイドとの間に、周面に断面略Ｕ字状に形成したガイド 溝を凹設した製袋ガイドローラを回転自在に取付けて、上記最終のテンションガ イドローラを経て送られて来る包装フイルムを、この製袋ガイドローラのガイド 溝内に通して断面略Ｕ字状に予備フオーミングした後、上記製袋ガイドに送り込 んで断面略筒状に仕上げフオーミングするように構成すること。（請求項１）

【００１０】 （２） 充填材料を供給する充填ノズルを製袋ガイドローラのガイド溝の中を通 して上下方向に縦設する一方、包装フイルムをこれ等充填ノズルとガイド溝の隙 間を通すことにより、充填ノズルを包むように包装フイルムの全体を断面略Ｕ字 状に予備フオーミングするように構成すること。（請求項２）

【００１１】 上記（１）で述べた請求項１に係る手段によれば、最終のテンションガイド ローラを経て送られて来る包装フイルムを、先ず製袋ガイドローラのガイド溝に よって断面略Ｕ字状に予備フオーミングした後、これを製袋ガイドに通して断面 略筒状に仕上げフオーミングするため、いきなり製袋ガイドによって筒状にフオ ーミングしてしまう場合に比較して、包装フイルムに無理な力を加えることなく 極めて円滑にフオーミングすることができるものであって、シワやスジと言った 変形やフイルム切れ等の問題を発生させることなく、包装フイルムを確実に略筒 状にフオーミングすることを可能にする。

【００１２】 上記（２）で述べた請求項２に係る手段によれば、最終のテンションガイド ローラを経て送られて来る包装フイルムを、断面略Ｕ字状に形成した製袋ガイド ローラのガイド溝と、このガイド溝の中を上下に挿通した充填ノズルの間の隙間 を通すことにより、包装フイルムを充填ノズルの周囲を包んだ状態で、而かも、 断面略Ｕ字状に無理なく予備フオーミングすることを可能にする。

【００１３】 以上の如くであるから、上記（１）と（２）の手段によって上述した技術的課 題を解決して、前記従来の技術の問題点を解消することができる。

【００１４】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案に係る自動包装機用製袋ガイド装置の実施の形態を図面と共に 説明すると、図１は本考案を備えた自動包装機の全体を簡略的に説明した構成図 、図２は本考案を多連式自動包装機に実施している状態を説明した構成図、図３ は本考案の要部を拡大して示した斜視図であって、図１に於いて、１は充填材料 を収容したホッパー、２はこの充填材料を図３に示した矢印２Ｘの方向に供給す る充填ノズル、３は充填材料を定量供給する充填供給装置、４は充填ノズル２の 途中に設けた製袋ガイド、４Ｘと４Ｔはこの製袋ガイド４のフイルム受入口と取 付フランジ、４Ａは取付フランジ４Ｔを取付ける固定台で、充填ノズル２は上記 製袋ガイド４の内部を上下方向に挿通するように設けられている。

【００１５】 また、５と６は上記製袋ガイド４の下側に設けた縦シール装置と横シール装置 で、５Ａと５Ｂは製袋ガイド４によって略筒状にフオーミングされた包装フイル ムＦＣを円筒状に縦シールする縦ヒートシーラ、５Ｓは縦シール用の駆動シリン ダー、６Ａと６Ｂは上記縦シールされた包装フイルムＦＣに横シールＦＺを間隔 的に行なうことによって、充填材料を密封シールしたシール袋ＦＸを連続成形す る横ヒートシーラ、２Ｐはこのシール袋ＦＸの内部に充填材料を供給する充填ノ ズル２の先端口を示す。

【００１６】 更に図中、７は上記横シール装置６の下側に設けたカッター装置、７Ａと７Ｂ はこのカッター装置７を構成するカッターで、上記横シール装置６によってシー ルされた横シールＦＺの部分をこれ等両カッター７Ａ，７Ｂで上下に両断するこ とにより、連続的に密封シールされた各シール袋ＦＸを単体に切り離すことがで きるように構成されている。

【００１７】 更に図１に於いて、Ｆはロール状に巻いた包装フイルム、１０Ａと１０Ｂは１ 枚の包装フイルムＦを複数枚の多連状の包装フイルムＦＡにカットするカッター ローラ、１１，１２は中間ガイドローラ、１３Ａは揺動アーム１３の先端に取付 けた最終のテンションガイドローラで、図示したように製袋ガイド４の斜め上方 に設けたこのテンションガイドローラ１３Ａを通して送られて来る各包装フイル ムＦＡが、上記製袋ガイド４、縦シール装置５、横シール装置６、カッター装置 ７を経ることにより、充填材料を密封シールしたシール袋ＦＸがシール形成され る仕組に成っている。

【００１８】 本考案に係る自動包装機用製袋ガイド装置は、以上述べた如き構造の自動包装 機に使用されるものであって、上記の図１乃至図３と図４に示した断面図に於い て、符号１４で夫々全体的に示したのは、上記最終のテンションガイドローラ１ ３Ａと製袋ガイド４の間の機体（図示省略）側に回転自在に取付けた製袋ガイド ローラ、１４Ａと１４Ａはこの製袋ガイドローラ１４を構成する左右のローラ円 板、１４Ｔはローラ軸、１４Ｓは軸穴、１４Ｈは両ローラ円板１４Ａ，１４Ｂの 間隔で、この間隔１４Ｈの内側には図４の断面図に示すように断面略Ｕ字状に形 成したガイド溝１４Ｒが凹設形成されている。

【００１９】 更に図１と図２に於いて、１６は支持脚１５…によって上記固定台４Ａの上側 （製袋ガイド４の上側）に支持された固定板、１６Ａ…はこの固定板１６の上に 取付けた上記ローラ軸１４Ｔの支持ブラケットで、上記の製袋ガイドローラ１４ はこれ等支持ブラケット１６Ａ…によって回転自在に支持されている。

【００２０】 また、上記の製袋ガイドローラ１４は、図１乃至図３に示すように断面Ｕ字状 に形成したガイド溝１４Ｒの内部を上記の充填ノズル２が上下方向に挿通するよ う上記の機体（図示省略）側に取付けられていて、最終のテンションガイドロー ラ１３Ａを経て送られて来る包装フイルムＦＡを、上記充填ノズル２と、製袋ガ イド４の真上位置に設けたこの製袋ガイドローラ１４のガイド溝１４Ｒとの隙間 を通すことにより、図３に示す如く充填ノズル２の周囲を包むように断面略Ｕ字 状に予備フオーミングし、次いで、この予備フオーミングされた包装フイルムＦ Ｂを、下側に位置する製袋ガイド４のフイルム受入口４Ｘから充填ノズル２との 狭い間隔通路に挿通することによって、同じく充填ノズル２の周囲を包んだ状態 で両端縁を重ね合せた断面略円筒状の包装フイルムＦＣに仕上げフオーミングし て、下側のシール装置６，７側へ送る仕組に成っている。

【００２１】 尚、図２に示した多連式の自動包装機の場合は、複数本の充填ノズル２…の夫 々に対して、上記製袋ガイドローラ１４と製袋ガイド４が各々取付けられていて 、１回に複数個のシール袋ＦＸを同時形成することができるように構成されてい る。

【００２２】 本考案に係る自動包装機用製袋ガイド装置は以上述べた如き構成であるから、 最終のテンションガイドローラ１３Ａを経て平面状に送られて来る包装フイルム ＦＡを、製袋ガイド４の真上に位置させた製袋ガイドローラ１４の断面略Ｕ字状 に形成したガイド溝１４Ｒによって、同じく断面略Ｕ字状の包装フイルムＦＢに 予備フオーミングし、その後、これを真下の製袋ガイド４を通して断面略筒状の 包装フイルムＦＣに仕上げフオーミングするため、包装フイルムＦＡに対してい きなり無理な力を加えることなく段階的にフオーミングして、フオーミング時に シワやスジ等の変形を発生させることなく、きれいな円筒状の包装フイルムＦＣ にフオーミング形成することができる。

【００２３】 また、フオーミング時に包装フイルムＦＡに対して無理な抵抗や負荷を加えな いため、包装フイルムＦＡを高速で送ってもフイルム切れ等の問題を発生するこ となく完全に、且つ、きれいにフオーミング形成することができる。

【００２４】

【考案の効果】

以上述べた次第で、本考案に係る自動包装機用製袋ガイド装置によれば、包装 フイルムのフオーミングを製袋ガイドローラによる予備フオーミングと、製袋ガ イドの仕上げフオーミングによって段階的に行なうため、最終のテンションガイ ドローラを製袋ガイドの真上に設けることができなくても、シワやスジ等の無い きれいで商品価値の高い包装製品を提供することができると共に、自動包装機の 高速化にも支障無く対応できる利点を発揮することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る製袋ガイド装置を備えた自動包装
機を簡略的に説明した構成図である。

【図２】本考案を多連式自動包装機に実施した状態を説
明した正面図である。

【図３】本考案の要部を拡大して示した斜視図である。

【図４】本考案を構成する製袋ガイドローラの正断面図
である。

【図５】従来の製袋ガイド装置を説明した構成図であ
る。

【符号の説明】

１ ホッパー ２ 充填ノズル ４ 製袋ガイド ５ 縦シール装置 ６ 横シール装置 １３Ａ 最終のテンションガイドローラ １４ 製袋ガイドローラ １４Ｒ ガイド溝 Ｆ 包装フイルム ＦＸ シール袋

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 巻取ロールから引出された包装フイルム
   を、製袋ガイドを通すことによって断面略筒状にフオー
   ミングし、次いで、この包装フイルムを下側のヒートシ
   ール装置に送り込むことにより、包装フイルムの全体を
   略筒状に縦シールした後、間隔的に横シールして内部に
   充填材料を密封シールしたシール袋を連続成形するよう
   に構成した自動包装機に於いて、 巻取ロールから引出した包装フイルムをガイドする最終
   のテンションガイドローラと、上記製袋ガイドとの間
   に、周面に断面略Ｕ字状に形成したガイド溝を凹設した
   製袋ガイドローラを回転自在に取付けて、上記最終のテ
   ンションガイドローラを経て送られて来る包装フイルム
   を、この製袋ガイドローラのガイド溝内に通して断面略
   Ｕ字状に予備フオーミングした後、上記製袋ガイドに送
   り込んで断面略筒状に仕上げフオーミングするように構
   成したことを特徴とする自動包装機用製袋ガイド装置。
2. 【請求項２】 充填材料を供給する充填ノズルを製袋ガ
   イドローラのガイド溝の中を通して上下方向に縦設する
   一方、包装フイルムをこれ等充填ノズルとガイド溝の隙
   間を通すことにより、充填ノズルを包むように包装フイ
   ルムの全体を断面略Ｕ字状に予備フオーミングするよう
   に構成したことを特徴とする請求項１記載の自動包装機
   用製袋ガイド装置。