JP3060923U - 煙草の火消器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 煙草の火を灰受皿に押付けずとも確実に消火
でき、不潔感も残らず、構造が簡単で汎用性がある。 【解決手段】 吸い差し中又は吸い殻となった煙草２０
を挿入する円形パイプ１０と、この円形パイプの下部に
あり煙草２０の落下を防止する受棒１１と、円形パイプ
１０を支える支部１２と、支部１２の一端を支えると共
に灰受皿３０の上に載置されるか又は嵌合固定される上
蓋１３とを備えたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】 本考案は煙草の火消器に関し、特に吸い差し中 の煙草の火を消す灰皿に関する。

【０００２】

【従来の技術】 従来では、吸い差し中の煙草の火、又は吸い殻の火を消す 場合には、灰受皿に押付けて、もみ消していた。

【０００３】 これでは、視覚的にも不潔感が残るだけでなく、灰受皿の清掃には水又は洗剤 の洗浄の必要性があった。消火せず、そのまま放置すれば、室内に煙草の煙が充 満すると共に、他の吸い殻に燃え移ったり、場合によっては家屋の火災の危険性 も少なくなかった。灰受皿に煙草を固定する溝を数箇所設けたものもあるが、火 を消すだけの機能はなかった。灰受皿にあらかじめ水を入れておく方法もあるが 、灰受皿が転倒した場合には、問題である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 本考案の課題は、上述した欠点を解決し て、煙草の火が確実に消火でき、火災の心配もなく、また洗浄はせずともなんら 不潔感が残らず、次に煙草を吸う人がこの灰受皿を使用してもなんら嫌悪感がな く、構造が簡単で、しかも汎用性のある煙草の火消器を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案の解決手段は、例えば図１に示すよ うに、吸い差し中又は吸い殻となった煙草２０を挿入する円形パイプ１０と、こ の円形パイプの下部にあり煙草２０の落下を防止する受棒１１と、円形パイプ１ ０を支える支部１２と、支部１２の一端を支えると共に灰受皿３０の上に載置さ れるか又は嵌合固定される上蓋１３とを備えたことを特徴とする。

【０００６】

【考案の実施の形態】 本考案の第１の実施の形態の煙草の火消器は、図１，図 ２に示すように、灰受皿３０の上に載置されるか又は嵌合固定される。この火消 器は、板金加工されたドーナツ状の上蓋１３と、上蓋１３の一例に支部１２によ り固定された円形パイプ１０とを備える。

【０００７】 円形パイプ１０は、円筒形をなし、この中空に吸い差し中の煙草２０又は吸い 殻となった煙草が、上から挿入される。開口部は、煙草が挿入し易いように、拡 がっており、中空となる内径の直径は、煙草の直径よりも０．３mm乃至１．５mm 大きい。円形パイプ１０の下部には、挿入された煙草２０の先端の灰部２１が当 接する受棒１１がある。受棒１１は、灰部２１を横断するように配置され、一端 が円形パイプ１０に固定されている。この受棒１１で、円形パイプ１０に挿入さ れた煙草２０が、下に落ちることがなくなるばかりでなく、また火の付いた灰部 ２１の火が１分以内に自然消火する。

【０００８】 次に、自然消火の機能を説明する。まだ火の付いた煙草２０を円形パイプ１０ 内に挿入すると、煙草２０の先端が受棒１１に当接して、受棒１１及び円形パイ プ１０で冷却されて燃焼困難な条件となるだけではない。

【０００９】 残火により温められた炭酸ガスは、立ち昇ろうとするが、煙草２０と円形パイ プ１０とで遮断されて、換気が悪く、炭酸ガスが灰部２１に充満する。円形パイ プ１０と煙草２０との隙間は１．０mm以下であるため、実質的に換気は確保され ない。

【００１０】 下部は開口しているため、酸素が供給される環境にあるものの、円形パイプ１ ０の下端から上方３mm乃至５mmに達すると、上述した炭酸ガスが充満して、自然 消火する。火の付いていない灰部２１が、酸素の供給を低下させることも一因で ある。自然消火の効果は、試作品を作成し何回も実験しており、すでに実証され ている。下部は開口しているため、灰部２１の一部は下の灰受皿３０に落下する ため、円形パイプ１０内に堆積することがない。また、消火した煙草２０は、取 出した後に開口部１４から灰受皿３０に投入する。さらに、吸い差しの煙草をま た吸いたい場合には、円形パイプ１０から煙草２０を取り出して、点火すればよ い。

【００１１】 このように、吸い差しの煙草２０は、円形パイプ１０の中に挿入しておくだけ で自然消火されるため、灰受皿３０に押し付けて消火する必要がなく、また吸い 差しの煙草２０であることが視認しにくく、押し付けて消火した痕跡もないため 、美観が損なわれることもない。

【００１２】 上蓋１３，円形パイプ１１，受棒１１等は、加工し易く不燃性の材料であれば 何でもよい。受棒１１は、円形パイプ１０と一体成型されるか、又は各々別個に 成型された後に接続固定される。

【００１３】 本実施の形態の煙草の火消器は、特定の形状の灰受皿３０に限定されることが なく、上蓋１３を載置できる形状の灰受皿であれば適用可能である。

【００１４】 本考案の第２の実施の形態を示す図３を参照すると、上蓋１５が逆皿形状を呈 しており、これに対応して上蓋１５の円端部が落ち付く凹部が形成された灰受皿 ３１がある。受棒１１は、上蓋１５と一体成型されるか、又は各々別々に成型さ れて接続固定される。この他の機能及び構造は、上述した第１の実施の形態と共 通するため、重複記載を省略する。

【００１５】 尚、本実施の形態の煙草の火消器を、車等の移動車両の灰皿ケースとして内蔵 すれば、消火手間が省けるため、運転事故の防止にも役立つ。

【００１６】

【考案の効果】 本考案によれば、吸い差しの煙草を円形パイプ内に挿入す るだけで自然消火するため、灰受皿に押付けて消火する手間を要せず、また美観 を損なう心配もなく、灰受皿を洗浄する手間も省け、しかも構造が簡単で廉価に 提供できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の第１の実施の形態の煙草の火消器を
示す断面図である。

【図２】 本考案の第１の実施の形態の煙草の火消器を
示す平面図である。

【図３】 本考案の第２の実施の形態の煙草の火消器を
示す断面図である。

【符号の説明】

１０ 円形パイプ １１ 受棒 １２ 支部 １３ 上蓋 １４ 開口部 １５ 上蓋 ２０ 煙草 ２１ 灰部 ３０ 灰受皿 ３１ 灰受皿

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸い差し中又は吸い殻となった煙草（２
   ０）を挿入する円形パイプ（１０）と、円形パイプ（１
   ０）の下部にあり煙草（２０）の落下を防止する受棒
   （１１）と、円形パイプ（１０）を支える支部（１２）
   と、支部（１２）と、支部（１２）の一端を支えると共
   に灰受皿（３０）の上に載置されるか又は嵌合固定され
   る上蓋（１３）とを備えたことを特徴とする煙草の火消
   器。