JP3060476B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

使い捨ておむつ

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JP3060476B2
JP3060476B2 JP2070360A JP7036090A JP3060476B2 JP 3060476 B2 JP3060476 B2 JP 3060476B2 JP 2070360 A JP2070360 A JP 2070360A JP 7036090 A JP7036090 A JP 7036090A JP 3060476 B2 JP3060476 B2 JP 3060476B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、使い捨ておむつ、更に詳しくは、使い捨て
おむつのウエスト部における体液の漏れ、おむつカブレ
を防止すると共に、ウエスト部の強度を向上させ且つフ
ィット性を高めた使い捨ておむつに関する。
〔従来の技術〕
従来の紙おむつ(使い捨ておむつ)は、一般に布おむ
つより吸収性、保水性が高く、排泄物の収容性に優れて
いることが知られている、このような従来の使い捨てお
むつとしては、例えば、特開昭58−54002号公報、特開
昭59−144601号公報、特開昭60−17101号公報、特開昭6
2−223303号公報及び特開昭61−2754502号公報に記載の
ものがある。
特開昭58−54002号公報に記載の使い捨ておむつは、
ウエスト部に位置する吸収体の端部に、液透過性トップ
シート、液不透過性バックシート及びこれら両シート間
に不透水性プラスティックシートを介在させて吸収体の
端縁から尿等の体液が漏れるのを防止するようにしたも
のである また、特開昭59−144601号公報、特開昭60−17101号
公報に記載の使い捨ておむつは、腰周りに熱収縮性の弾
性伸縮部材を設けて腰周りのフィット性を向上させて腰
周りにおける体液の漏れによる下着の濡れを防止するよ
うにしたものである。
また、特開昭62−223303号公報に記載の使い捨ておむ
つは、腰周りにポリウレタンフォームの弾性伸縮部材を
設けて腰周りのフィット性を向上させ、特に前側のウエ
ストフラップ部と赤ちゃんの体との間に衣類、特に下着
が挟まれて排泄物で下着が濡れることを防止するように
したものである。
更に、特開昭61−275402号公報に記載の使い捨ておむ
つは、上述の使い捨ておむつの利点を合わせたもので、
液透過性トップシートと液不透過性バックシートとの間
に単一のウエストシールド及び伸縮性のウエストバンド
を弾性的に設けて、液体がおむつの周辺に向けて移行し
て着用者の下着が濡れるのを防止するようにしたもので
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、特開昭58−54002号公報に記載のもの
は、赤ちゃんへの装着の仕方によって腰周りに隙間を生
じ、隙間をなすくために腰部を締め付ければ赤ちゃんに
圧迫感を与え、また、隙間のない状態でも動きの激しい
赤ちゃんの場合にはその活動により赤ちゃんの体型寸法
が変化し、その変化に伴っておむつの形態が崩れてずれ
落ち、腰周りに隙間が生じ、腰部にフィット性がないた
めに体液が漏れ易いという課題があった。
特に近年、蒸れ防止のために無機フィラーを添加した
ポリオレフィン樹脂を延伸して得られる蒸気透過性フィ
ルムをバックシートとして用いる傾向にあるが、おむつ
の幅方向の強度が低く、またトップシートとして一般に
用いられる不織布も同様に幅方向の強度が低い、従って
おむつの止着用テープの引張時あるいは活動による腹部
寸法の拡張変化により、バックシート、トップシートの
両シートに張力が働きシートが縦に裂けるという課題が
あった。この場合、バックシートと同様の素材よりなる
蒸気透過性バリアーシートを設け、強度向上を図ったと
しても、張力はトップシート、バリアーシート、バック
シートの非接合部分に働き、中間に位置するバリアーシ
ートがこの張力に対抗する。従って、バリアーシートの
幅方向の強度が低い場合には、バリアーシートまでも破
れ、漏れにつながるという課題があった。
また、特開昭59−144601号公報及び特開昭60−17101
号公報に記載のものは、いずれもトップシートとバック
シート間の幅方向に伸縮弾性部材を介在させて通気を図
り、蒸れを防止することができる反面、通気部から体液
が漏れ易く、腰周りからの漏れを防止することができな
いという課題があった。
また、特開昭62−223303号公報に記載のものは、おむ
つと体との隙間への下着の挿入による下着の濡れを防止
するとができる反面、吸収体の端縁から体液が漏れるこ
とを有効に防止することができないという課題があっ
た。
更に、特開昭61−275402号公報に記載のものは、ウエ
ストハンド部のウエストギャザーが吸収体からの体液の
漏れを防止することができるほどの腰回りへのフィット
性が無く、ウエストギャザー部から体液が伝わって体液
漏れを生じ易く、所期の目的を充分に達成することがで
きないという課題があった。
従って、本発明の目的は、排泄物が吸収体の前後端部
を介して腰部から漏れたり、下着が腰部の隙間に入り込
んで下着が濡れたりすることを防止する共に、腰部にお
ける蒸れ、おむつカブレを防止することができ、しかも
縦裂けに強く、テープファスナー等の止着具の機能を充
分に発揮することができる使い捨ておむつを提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、液透過性のトップシート、液不透過性で且
つ蒸気透過性のバックシート、及びこれら両シート間に
位置する吸収体を有する使い捨ておむつにおいて、液不
透過性で且つ蒸気透過性のバリアーシートを、上記トッ
プシートと上記バックシートとの間に介在させ且つおむ
つの前後各端部から上記吸収体の前後各端部それぞれの
内方に亘ってそれぞれ延設して上記吸収体の前後各端部
を被覆するウエストバリアー部を形成すると共に、上記
各バリアーシートのおむつの幅方向の強度を上記バリア
ーシートの前後方向の強度よりも大きくしてあり、且つ
上記バリアーシートのおむつの幅方向の強度を上記バッ
クシートの幅方向の強度よりも大きくしたを特徴とする
使い捨ておむつを提供することにより上記目的を達成し
たものである。
〔作用〕 本発明によれば、ウエスト部のバックシート側あるい
はトップシート側に働く幅方向の張力に対してウエスト
バリアーシートが充分に対抗し、縦裂けを生じさせるこ
となく着用させることができ、着用している間にウエス
ト部から体液が漏れず、ウエスト部における群れ、おむ
つカブレを防止することができる。
〔実施例〕
以下、第1図〜第5図に示す実施例に基づいて本発明
を説明する。尚。各図中、第1図は本発明は使い捨てお
むつの一実施例の展開表面を一部破断して示す平面図、
第2図は第1図に示す使い捨ておむつの着用時の形態を
示す斜視図、第3図は第1図のIII−III線断面図、第4
図は第1図のIV−IV線断面図、第5図は本発明の使い捨
ておむつの他の実施例を示す第3図相当図である。
本実施例の使い捨ておむつ1は、第1図、第2図に示
す如く、液透過性のトップシート2と、液不透過性で且
つ蒸気透過性のバックシート3と、これら両シート2、
3間に位置する吸収体4とを有して構成されている。上
記トップシート2とバックシート3は、共に吸収体4の
全周囲から外方へそれぞれ延出し、吸収体4の長手方向
の両側縁からの延出部でサイドフラップ部5、5を形成
し、吸収体4の前後の各端縁からの延出部でウエストフ
ラップ部6、6を形成している。サイドフラップ部5、
5にはトップシート2とバックシート3との間に伸縮弾
性部材7、7がそれぞれ介装され、また、ウエストフラ
ップ部6、6には伸縮弾性部材8、8がそれぞれ介装さ
れ、各伸縮弾性部材7、8は、第1図に示す状態ではそ
れぞれ伸張した状態で接着剤等によって接着されてい
る。従って、本使い捨ておむつ1の使用時には、第2図
に示す如く、伸縮弾性部材7、8が縮みサイドフラップ
部5、5及びウエストフラップ部6、6それぞれにギャ
ザーを形成するように構成されている。また、後側(背
側)のウエストフラップ部6の幅方向両端にはそれぞれ
テープファスナー等からなる止着具9、9が後述の如く
取り付けられ、また、前側(腹側)のウエストフラップ
部6のバックシート3にはその伸縮弾性部材8の吸収体
4側に位置させたランディングテープ等からなる平滑な
被着具10が伸縮弾性部材8に沿って取り付けられ、本使
い捨ておむつ1を着用する際に、止着具9、9と被着具
10とでウエスト部において止着するように構成されてい
る(第2図参照)。
而して、本使い捨ておむつ1は、液不透過性で且つ蒸
気透過性のバリアーシート11がトップシート2とバック
シート3との間に介在し且つウエストフラップ部6、6
の前後各端部から吸収体4の前後各端部の稍々内方に亘
って延設され、吸収体4の前後各端部を第3図に示す如
く被覆して、吸収体4に吸収された尿等の排泄物が吸収
体4の前後の各端縁からウエストフラップ6、6への漏
れを防止するウエストバリアー部を形成している。
上記バリアーシート1は、矩形状のシートとして形成
され、前後方向の長さが、上記の如くウエストフラップ
部6から吸収体4の後端部の内方へ亘る長さを呈し、幅
方向の長さがウエストフラップ部6の幅に略等しい長さ
を呈し(第1図〜第4図参照)、ウエストフラップ部6
のバックシート3に重なると共に吸収体4の後端部の表
面側で重合するように配置されている。更に、バリアー
シート11のウエストフラップ部6には伸縮弾性部材8が
吸収体4の後端部から離隔して重合配置されて吸収体4
と伸縮弾性部材8との間に隙間を形成し、この隙間の距
離は、ウエストギャザーを形成する関係上、少なくとも
5mm以上あることが好ましく、10〜20mmがより好まし
い。5mm未満では伸縮弾性部材8によって形成されるウ
エストギャザーの皺が止着具9、9による止着位置に及
び好ましくない。
また、上記止着具9、9は、上記隙間の両端に位置
し、また、被着具10は、前側のウエストギャザー部から
離隔して位置し、これら止着具9、9及び被着具10は、
それぞれウエストギャザー部から独立してその皺が及ば
ず、、止着具9、9を常に平滑な状態の被着具10に確実
に止着することができる一方、ウエストギャザー部で着
用者の腰部を確実に締め付けてるように構成されている
(第2図参照)。
而して、本実施例の使い捨ておむつ1に用いられるバ
リアーシート11は、前述の如く、液体を透過させないが
蒸気を透過させるシートによって形成され、着用時にお
ける液体の漏れを前述の如く防止すると共に蒸気を透過
させて蒸れ、おむつカブレを有効に防止することができ
る。このようなシートとしては従来公知のものを用いる
ことができる。例えば、無機フィラーを添加したポリオ
レフィン樹脂を延伸して得られる透湿フィルムが挙げら
れる。これは使い捨ておむつ1のバックシートとしても
用いられているが、この透湿フィルムは延伸方向に強度
が高い反面、幅方向の強度が低く裂け易い。従って、バ
リアーシートにこのようなフィルムを用いても本発明の
目的を達し得ないが、この場合、幅方向に延伸されたシ
ートを用いること、即ち、おむつ製造工程においてバリ
アーシートを搬送方向から90゜反転させて挿入すること
により、おむつの幅方向における強度の向上を達成する
ことができる。また、二軸延伸法により製造された蒸気
透過性フィルムも用いることができる。これによれば、
前述にような特殊なおむつ製造工程を導入することな
く、おむつの幅方向における強度の大きいバイアーシー
トが得られる。
また、本実施例の使い捨ておむつ1に用いられる伸縮
弾性部材7、8としては、伸縮性を有する弾性部材であ
れば特定の材料に制限されるものでなく、例えば、ポリ
ウレタン弾性繊維及び天然ゴムよりなる糸状弾性体、フ
ィルム状の弾性体またはポリウレタンフィルムを用いる
ことができる。伸縮弾性部材7としては、特にフィルム
状弾性体あるいは糸状弾性体を用いることが好ましく、
その大きさとしては、フィルム状弾性体では5〜20mm幅
のものを単数あるいは複数配設し、糸状弾性体としては
幅5〜25mmの間に複数本配設することが好ましい。
伸縮弾性部材8としてはポリウレタンフォームが好ま
しく用いられ、その大きさは、厚さが1〜3mm、幅が少
なくとも5mm、好ましくは10〜20mmである。ポリウレタ
ンフォームを用いる場合には、ポリウレタンフォーム
は、20〜70kg/m3の密度となるように気泡を調整したも
のが好ましく、気泡が連続気泡によるものが好ましい。
また、本実施例の使い捨ておむつ1に用いられる液透
過性のトップシート2及び液不透過性で且つ蒸気透過性
バックシート3としては、それぞれ従来公知のものを用
いることができる。
本実施例の使い捨ておむつ1は、上記構成を有するた
め、ウエストフラップ部6、6における液体の漏れをバ
リアーシート11、11によって防止することができると共
に、蒸れ、おむつカブレを有効に防止することができ
る。また、止着具9、9による締め付け位置とウエスト
ギャザー部とがそれぞれ独立して作用するため、ウエス
トギャザー部6、6が腰部に確実に密着して、捲れたり
ウエストギャザー部6、6と腰部との間に衣類が入り込
む隙間が生じたりすることがなく、従って衣類を濡らす
虞れがない。また、ウエストギャザー部の皺が被着具10
に及ばず、常に平滑な被着具10に止着具9、9を止着す
ることができ、動きの激しい赤ちゃんに対しても確実に
使い捨ておむつ1を着用させることができ、外れる虞れ
がなく、更に、着用の際、ウエストフラップ部6、6に
強い引張力が作用しても破れる虞れがない。
また、第5図は本発明の使い捨ておむつの他の実施例
を示す図で、本実施例の使い捨ておむつ1は、同図に示
す如く、ウエストフラップ部6、6には伸縮弾性部材8
がそれぞれ2本ずつ取り付けてある以外は全て同様に構
成されている。本実施例においても上記実施例と同様の
作用、効果を期することができる。
尚、本発明の使い捨ておむつは、上記実施例に制限さ
れるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない限り全て本
発明に包含される。
〔発明の効果〕
本発明の使い捨ておむつは、排泄物が吸収体の前後端
部を介して腰部から漏れたり、下着が腰部の隙間に入り
込んで下着が濡れたりすることを防止する共に、腰部に
おける蒸れ、おむつカブレを防止することができ、しか
も縦裂けに強く、テープファスナー等の止着具の機能を
充分に発揮することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の使い捨ておむつの一実施例の表面を示
す平面図、第2図は第1図に示す使い捨ておむつの着用
時の形態を示す斜視図、第3図は第1図のIII−III線断
面図、第4図は第1図のIV−IV線断面図、第5図は本発
明の使い捨ておむつの他の実施例を示す第3図相当図で
ある。 1;使い捨ておむつ 2;トップシート 3;バックシート 4;吸収体 5;サイドフラップ部 6;ウエストフラップ部 7、8;伸縮弾性部材 11;バリアーシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 啓二 栃木県宇都宮市石井町2789 (56)参考文献 特開 昭63−182403(JP,A) 特開 昭58−54002(JP,A) 特開 昭62−282003(JP,A) 実願 昭61−106530号(実開 昭63− 14506号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液透過性のトップシート、液不透過性で且
    つ蒸気透過性のバックシート、及びこれら両シート間に
    位置する吸収体を有する使い捨ておむつにおいて、液不
    透過性で且つ蒸気透過性のバリアーシートを、上記トッ
    プシートと上記バックシートとの間に介在させ且つおむ
    つの前後各端部から上記吸収体の前後各端部それぞれの
    内方に亘ってそれぞれ延設して上記吸収体の前後各端部
    を被覆するウエストバリアー部を形成すると共に、上記
    各バリアーシートのおむつの幅方向の強度を上記バリア
    ーシートの前後方向の強度よりも大きくしてあり、且つ
    上記バリアーシートのおむつの幅方向の強度を上記バッ
    クシートの幅方向の強度よりも大きくしたことを特徴と
    する使い捨ておむつ。
  2. 【請求項2】上記バリアーシートが、上記幅方向に延伸
    されたシートであることを特徴とする請求項(1)記載
    の使い捨ておむつ。
  3. 【請求項3】上記バリアーシートと上記トップシートと
    の間に、伸縮弾性部材を上記幅方向に介装することによ
    り伸縮自在なウエストギャザー部を形成したことを特徴
    とする請求項(1)または(2)に記載の使い捨ておむ
    つ。
  4. 【請求項4】上記伸縮弾性部材が、上記吸収体の前後各
    端部から離隔して配置されていることを特徴とする請求
    項(3)記載の使い捨ておむつ。
  5. 【請求項5】上記伸縮弾性部材がポリウレタンフォーム
    であることを特徴とする請求項第(3)または(4)記
    載の使い捨ておむつ。
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