JP3060164B2 - Ic試験用ソケットの検査プローブ装置 - Google Patents

Ic試験用ソケットの検査プローブ装置

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JP3060164B2
JP3060164B2 JP9061860A JP6186097A JP3060164B2 JP 3060164 B2 JP3060164 B2 JP 3060164B2 JP 9061860 A JP9061860 A JP 9061860A JP 6186097 A JP6186097 A JP 6186097A JP 3060164 B2 JP3060164 B2 JP 3060164B2
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博司 藤本
和実 岡本
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株式会社エスアール藤研
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ICハンドラや、その
他のICの熱試験等に用いるIC試験機用ソケットの検
査プローブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ICデバイス(半導体集積回路装置)の
特性試験については、ICデバイスを搬送させてソケッ
トに挿入させ、ICテスタと電気的に接続させて特性試
験や測定を行なわせ、測定結果に基づいて品質ごとに分
類分けし、収納するICハンドラが代表的なものとして
一般的に知られている。また、高温下でICデバイスに
電流を流し、温度及び電圧ストレスを与えてデバイスの
固有欠陥や製造工程上のばらつきをスクリーニングする
ようなもの等が知られている。このように、ICテスタ
によりテスト対象となる組立完了後のICの適性な試
験、測定結果を得るためには、テスト対象のICをソケ
ットへ挿入させ、ソケット電極を備えたソケットのテス
ト部にこのテスト対象ICを正しく配置させ、IC試験
機の測定ヘッドとこのソケット電極とを電気的に接続さ
せるとともに、該ソケット電極にテスト対象のICの各
リード端子を正しく接触させて正確に電気的接続を行な
ったうえで試験を行なっている。そして、このソケット
電極との電気的接続を確実に行なうために、ICデバイ
スをテスト部に装着させた状態で例えばIC基盤のモー
ルド部分を上方から押圧させ、ある程度加圧させた状態
で試験を行なうのが通常である。また、IC試験機用の
ICソケットには、熱試験用のICの加熱温度保持等の
ためにそのテスト部には熱風が当てられる場合が多く、
このため、ソケット部分にわずかながらでも歪みを生じ
させる可能性がある。このために、IC試験機用のソケ
ットそのものについても、定期的に検査を行ない、IC
デバイスが常に安定してソケット電極を介してIC試験
機のヘッド側の電極と正しいコンタクトをとれるように
点検する必要がある。
【0003】図8は、従来のIC試験用のソケットの検
査プローブ装置の概略構成を示しており、一端側をIC
試験機本体の測定端子と電気的に接続されるコンタクト
用のソケット電極Tを配置させたソケットSのテスト部
Mに向けて進退移動し得るように図示しないロボット駆
動のアームに取りつけられた検査プローブ装置が設けら
れている。この検査プローブ装置においては、ソケット
の電極に対向する側にコンタクト電極Kを取りつけたコ
ンタクトベースQと支持ベースRの間にコンタクトベー
スQから立設させたロッドUにスプリングPを巻装させ
て、支持ベースRに対してコンタクトベースQを付勢支
持させ、ソケットSに向けてアームを下降させコンタク
ト電極Kをソケット電極Tに接触させ、かつ上方から加
圧させて電気的接続を得るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の検査プローブ装置においては、支持ベースRに設け
た案内孔にロッドUが案内支持されてコンタクトベース
Qが支持ベースRに対して進退移動するように設けられ
ている。したがって、コンタクト用のプローブ側の電極
Kを有するコンタクトベースQはICのソケットSに対
して単に直線的に進退する方向(Z方向)のみしか移動
せず、このため、ICの特性試験により生じる微小の変
形や製造、取付上の点から電極間の接触が完全な面接触
ではない状態で電気的接続をとることが通常である点か
ら、無理な加圧を行なって検査プローブ側のコンタクト
電極Kや、ソケット側の電極Tを変形させたり、損傷さ
せたりしやすいものであり、よって、正しいICデバイ
スの適正な特性試験や性能測定が行なわれないという問
題があった。特に、近時、より高い集積度のICが要求
され、このため、ICのリードも微細化し、かつ多ピン
化する傾向が強く、リードのピッチ幅が狭くなり、リー
ドそのものの機械的強度が弱くなる傾向がある。したが
って、テストすべきICのリードを変形させることな
く、正しい接触状態で電気的な接続を得る必要があり、
したがって、ICのソケットの適正な検査を確実に行な
える装置の出現が待望されていた。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その1つの目的はソケット電極との自
然な物理的接触状態を確保しながらプローブ側電極及び
ソケット側電極を損傷、変形させることなく確実かつ適
正にソケット側電極との電気的接続を行なわせることの
できるIC試験用ソケットの検査プローブ装置を提供す
ることである。また、本発明の他の目的は、簡単な構成
により、低コストで、故障がほとんどなく、保守、点検
を簡易に行なえるIC試験用ソケットの検査プローブ装
置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、IC試験用のソケットに設けられたテ
スト部18に向けて進退移動する検査プローブ装置であ
って、前記ソケット14に配置されたIC試験機接続用
電極(28)と電気的接続を行なうプローブ電極48を
備えた電極基体34と、駆動アーム40に接続されると
ともに、一端側を前記電極基体34に離隔して接続され
た状態で該電極基体34を支持する支持基盤36と、を
有し、前記支持基盤36と電極基体34間には、該支持
基盤36に対する電極基体34の相対位置を3次元的に
変位させるとともに、その変位状態で該電極基体34を
支持する変位支持機構38を備え、変位支持機構38
は、電極基体34と支持基盤36間に介装された球面体
70と、該球面体70を所定位置に介装保持させる保持
装置72と、電極基体34と支持基盤36間に介設され
た複数個のバネ部材52と、を有し、前記バネ部材52
は電極基体34と支持基盤36の対向面側中間に複数個
設けられたコイルバネであり、該コイルバネの中央部を
貫挿するように支持基盤36には電極基体34側に向け
て支持ピン80が立設され、電極基体34にはある程度
のがたつき状態で該支持ピン80を受け入れ保持する取
付孔78が設けられ、支持ピン80の先端側は該取付孔
78を貫挿して係合しかつ電極基体34から突出してお
り、さらに、支持ピン80の突出端はピン本体の途中か
ら拡径したテーパ面84aを有するヘッド体84を備
え、前記支持ピン80は支持基盤36に螺着されてなる
IC試験機用ソケットの検査プローブ装置から構成され
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の1つは、IC試験用のソ
ケットに設けられたテスト部に向けて進退移動する検査
プローブ装置であって、前記ソケットに配置されたIC
試験機接続用電極と電気的接続を行なうプローブ電極を
備えた電極基体と、駆動アームに接続されるとともに、
一端側を前記電極基体に離隔して接続された状態で該電
極基体を支持する支持基盤と、を有し、前記支持基盤と
電極基体間には、該支持基盤に対する電極基体の相対位
置を3次元的に変位させるとともに、その変位状態で該
電極基体を支持する変位支持機構を備えてなるIC試験
機用ソケットの検査プローブ装置である。電極基体側の
支持基盤に対する3次元的な変位は駆動により行なうも
のではなく、検査プローブ装置をソケットのテスト部に
装着し、電気的接続を行なうためにわずかに加圧する時
に、それぞれプローブ電極やソケット側の電極の面とし
ての平滑性がなく、凹凸が存在するときにその凹凸状態
に倣って電極基体側の電極の面が動き、これが3次元的
に生じ得る変位である。3次元的に簡易あるいは円滑に
電極基体を変位させ、かつその変位状態を支持するから
倣い作用が円滑、かつ実効的に達成でき、電極同士の偏
圧を生じ得るような凹凸部分のコンタクトの場合にもそ
の凹凸状態に対応して接触面を変位させ、面全体の加圧
として接触させるから電極自体を損傷させたり変形させ
ることを防止できる。ICのような微細なリード間隔に
対応する配線であるからわずかの曲がりや変形でも試験
を適正に行なえなくするものであり、このような倣い作
用は適正な検査の遂行にも大きな効果を生じさせ得る。
【0008】変位支持機構は、前記電極基体と支持基盤
とを円弧面で接触させる円弧面接触装置と、これら電極
基体と支持基盤間に介設され該支持基盤に対して電極基
体を可変支持する可変支持装置と、を備えていても良
い。円弧面接触装置は球面、放物面、その他の円弧状の
面により周囲の任意の方向に支持基板及び電極基体の当
接状態を変化させ得る当接態様であれば良い。実施例の
ように球体やローラその他の転動体を間に挟んで保持さ
せても良い。また、円弧面をヘッド部分に有する突起体
を支持基盤または電極基体側から突設させて対向する電
極基体または支持基盤に対して接触させるようにしても
良い。円弧面と平面、円錐面、円弧面、その他任意の面
との接触としても良い。可変支持装置は電極基体の3次
元的な動きに追従しながらその状態を支持基盤に対して
接続支持させる。弾性体が構造的にも簡単で低コストで
あり、実用性が高い。
【0009】可変支持装置として、電極基体と支持基盤
間に複数個の弾性部材を用いても良い。電極基体の3次
元的な自由な動きを確保しつつ可変支持を行なうから、
電極どうしのコンタクト時にはできるだけ偏圧が付加さ
れないような弾性部材の配置、設定がより好適である。
円弧面接触装置を中心に置いて、その回りに等間隔の半
径位置あるいは対称な位置に複数の弾性部材を設ける方
が良い。バネ力は電極のコンタクト時にそれほど大きく
付加されない方が理想的である。
【0010】円弧面接触装置の構成は任意に構成して良
い。円弧面に対して円弧面、平面、円錐面その他の任意
の面との接触として良い。周囲の3次元方向への変位が
容易であれば良い。円弧面接触装置は、電極基体と支持
基盤間に介装された球面体と、該球面体を所定位置に介
装保持させる保持装置を備えていても良い。保持装置の
構成は任意であり、球体、その他の転動体を支持基盤或
は電極基体側に埋め込み状に設けても良い。
【0011】バネ部材は電極基体または支持基盤の対向
面側に複数個設けられたコイルバネであり、該コイルバ
ネの中央部を貫挿するように前記電極基体または支持基
盤にはこれらが相互に対向する方向に向けて支持ピンが
立設され、その先端側を対向する側の支持基盤または電
極基体側に係合させ、さらに、該支持ピンを係合保持す
る側の支持基盤または電極基体にはある程度のがたつき
状態で該支持ピンを受け入れ保持する取付孔が設けられ
てなるようにしても良い。これにより、簡単な構成で可
変支持装置の構成が実効化できる。特に、電極基体側の
支持ピン挿通孔を大きめに設定して開口させ、これにヘ
ッド部を有する支持ピンを貫挿させるだけで遊挿状のが
たつき可能の動きで電極基体側を3次元的に動かせる。
支持基盤に対する電極基体の接続、支持力を高くし、容
易に離脱しないような構成とでき、また、強度的にも高
く、しかも装置構成が極めて簡単である。
【0012】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明の好適な実
施例を説明する。図1は本発明の実施例に係るIC試験
用ソケットを含む同IC試験用ソケットの検査プローブ
装置10(以下「検査プローブ装置10」という)の作
用説明を兼用した概略正面説明図であり、図において、
下方側には検査用基板12にIC試験用のソケット14
が設けられている。そして、このソケット14には試験
対象となる図7に示すようなICデバイス16が装着さ
れる部分であるテスト部18が設けられている。そし
て、このソケット14の上方であって、該ソケット14
のテスト部18に向けて進退移動自在に検査プローブ装
置10が設けられている。
【0013】ソケット14は例えば公知の構造であり、
図2に示すように、正方形状のソケット基体20の中央
部に相似形に該正方形を小さくした四角形の受台22が
配置され、その各隅部の外部には内側に向けて傾斜した
テーパ部を有する4個の位置決め突部24が設置されて
いる。
【0014】受台22上には試験対象となるICデバイ
スが上から下降してそのモールド部となる外囲器26が
この受台22の上面に重ねるようにして載置される。図
1、2において、受台22の4辺に沿って多数のソケッ
ト電極(IC試験機接続用電極)28が配置されてい
る。そして、この受台22上に被試験IC16を下降載
着させるとそのICリード30の下端部30aが該ソケ
ット電極28の上端に接触するようになっている。ソケ
ット電極28は例えば、ICリードの下端部30aが接
触する接触端から略U字状に屈曲形成されており、上面
側からICの外囲器26を押圧するとある程度バネ状に
変形し得るように形成されている。そして、このソケッ
ト電極28の下端部には図示しない試験機本体側との電
気的接続を行なうための測定用端子32(図5)に接続
するように検査用基板12に配線されている。
【0015】図1において、検査プローブ装置10は、
IC試験用ソケット14に対して最も近い側に配置され
る電極基体34と、この電極基体34に離隔して接続さ
れた状態で該電極基体34を支持する支持基盤36と、
支持基盤36に対する電極基体の相対位置を3次元的に
変位させるとともに、その変位状態で該電極基体を支持
する変位支持機構38と、を備えている。
【0016】図において、図示しない駆動機構により
X、Y、Z方向に駆動される駆動アーム40には側面略
台形状の支持基盤36が取りつけられている。この支持
基盤36内にはプローブ電極に接続され、検査対象ソケ
ットの電気的特性を検査するに必要な所定の配線が行な
われている。
【0017】前述のように、この支持基盤36の駆動ア
ーム40との接続他端側には該支持基盤36に離隔して
接続され、かつ、変位自在に支持する電極基体34が接
続されている。電極基体34は、図4にも示すように中
央部幅広とした略H字状の台状に形成されており、台の
該中央部幅広部分に突設状に取りつけられたプローブ本
体44を備えている。このプローブ本体44は、中央に
設けられた四角形状の例えば樹脂モールドからなる平坦
部46と、その四角形の外周に沿って四角形を囲むよう
に微細に配線され、かつ、所要の高さにて面一状にその
下端部48aが整列配置されたプローブ電極48を備え
ている。このプローブ電極48を最もソケット寄りに位
置するように(最下端側)に配置させ、これを下降させ
てソケット14のテスト部18に挿入させるときには平
坦部46がソケットの受台22上に面合わせ状に当着
し、このとき、プローブ電極48が試験対象ICのリー
ド下端部が接触する部分であるソケット電極28の上端
部分に接触し、電気的接続を行なうこととなる。
【0018】本発明において、1つの特徴的なことは、
前述したように、支持基盤36と電極基体34間には、
該支持基盤36に対する電極基体34の相対位置を3次
元的に変位させるとともに、その変位状態で該電極基体
を支持する変位支持機構38を設けたことである。さら
に、本発明の他の特徴的なことは、この変位支持機構3
8は、前記電極基体34と支持基盤36とを円弧面で接
触させる円弧面接触装置50と、これら電極基体と支持
基盤間に介設され該支持基盤に対して電極基体を可変支
持する可変支持装置51と、を備えていることである。
【0019】この円弧面接触装置50により支持基盤3
6に対する電極基体34の相対位置を3次元的に変位可
能とするとともに、可変支持装置51によりその変位状
態に対応してその変位状態を可変支持する。具体的に
は、これにより、プローブ電極とソケット電極とが接触
する際に特定の部分のみが偏重して加圧されることな
く、ソケット側の電極の微小な凹凸形状などに対応して
倣い状態で3次元的に接触面を変化させながら両電極同
士が面全体で均一な加圧力で接触することとなり、よっ
て、上方から加圧させて電極間の物理的な接触を取る場
合に各電極、特に高価なプローブ側の電極を損傷させる
ことなく、安定して、確実にソケットのテスト部のIC
装着状態や、電気的な接触状態の検査を行なうものであ
る。
【0020】円弧面接触装置により、球面状のものを接
触させてその周囲の全方向にわたり電極基体ひいてはそ
れに設けられたプローブ電極を3次元的に円滑に変化さ
せる。ベアリングのように保持器状の保持体をいずれか
の側に形成し、それに転動体としてのボールや、ローラ
等を転動自在に支持させるようにしても良い。XYZの
全方向にわたる変位が自在に行なわれ得る構成であれ
ば、球体としての転動体は1個のみならず、複数個であ
っても良い。可変支持装置51は、電極基体側のプロー
ブ電極側の面の3次元的な変位に対応して自在に可変状
態で支持する。
【0021】図3は、変位支持機構38の要部を示す一
部破断断面説明図であり、実施例において、電極基体3
4と支持基盤36間に介設され、該支持基盤に対して電
極基体34を可変支持する可変支持装置51は該電極基
体と支持基盤間に介設された1個又は複数個の弾性部材
から形成されている。
【0022】図において、支持基盤36の電極基体34
と対向する側には取付台54がボルト等の締着部材によ
り固定されている。そして、この取付台54の略中央部
には、ヘッド56のヘッド上面56aに球面58を形成
させ、該球面58が電極基体34側に面するように設け
られたボルト部材60が該支持基盤側に設けられたボル
ト穴61に螺着固定されている。
【0023】一方、電極基体34の支持基盤36に対向
する側面(プローブ電極の取付側の他端側)であって、
前記支持基盤側のボルト穴61に正対する位置にもボル
ト穴63が設けられ、ヘッド62のヘッド上面62aに
平坦な底面64を有する凹部66を備えたボルト部材6
8がこのボルト穴63に螺着固定されている。図に示す
ように、電極基体34側のボルト部材のヘッド上面62
aの凹部66は、有底の中空円筒形状に形成されてい
る。そして、支持基盤36側のボルト部材60のヘッド
上面の球面58と、電極基体34側のボルト部材68の
ヘッド上面の凹部66とが正対するような状態でそれぞ
れが設けられている。
【0024】実施例では、支持基盤36と電極基体34
との間、すなわち、ボルト部材60と68のそれぞれの
上面に形成された球面58と凹部66には真球状の球面
体70が配置されている。実施例において、この球面5
8及び凹部66を備えたボルト部材60、68は、保持
装置72を形成し、球面体70とともに円弧面接触装置
50を構成する。この保持装置72は、球面体70を支
持基盤36と電極基体34との間の面上の所定位置に介
装保持させる。そして、後述する弾性部材としてのバネ
部材52により該支持基盤36は円弧面接触装置による
電極基体側の3次元的な変位に対してその変位作用を実
現させると同時に、その各変位状態で電極基体34を支
持する。支持基盤36に対して電極基体34が平行な面
としての位置関係を崩して3次元的に変位するとバネ部
材52はそれに対応して、伸縮し、電極どうしの面状の
接触を行なわせるようにして加圧力の平均化を補償しつ
つ電極基体をその変位状態で支持基盤に対して接続保持
させるものである。
【0025】可変支持装置51は電極基体側の3次元的
な自在の変化を行なわせながら支持基盤側との接続によ
る支持状態を保持する。そして、その3次元的な自在の
変位、或は変化の位置でソケット電極28と面状に接触
し、加圧力を面全体で作用させるようにして平均化さ
せ、各々の電極の局部的な大きな損傷や変形を防止す
る。これによって、ソケット電極側との接触時の微妙な
凹凸に対応して円滑に倣い作用を行ない、面状の加圧を
維持し得る。
【0026】図3に示すように、凹部66の中空円筒形
の内側の直径は球面体70が底面64に設置した状態で
多少転動し得る程度に大きく設定してある。これによっ
て支持基盤と電極基体が3次元的に相対的な位置を変位
させた場合でも球面体の転動を妨げるような摩擦部分が
なく、円滑に相互の位置を変位させ得る。
【0027】この実施例において、電極基体34と支持
基盤36との間には4角形の隅部を形成するような4点
位置に可変支持装置51を構成する弾性部材としての4
個のバネ部材52が設けられている。本実施例におい
て、バネ部材52は、図4に示すように、電極基体34
のボルト固定位置よりも更に外方に位置する4角形隅部
の延長部分の4隅部に配置されたコイルバネからなる。
そして、このコイルバネの中央部を嵌挿するように支持
基盤36には電極基体側に向けて支持ピン80が立設さ
れている。この支持ピン80の先端側は電極基体34側
に係合している。すなわち、電極基体34であって、支
持ピン80の延長上に対応する部分には4個の取付穴7
8が設けられている。これらの取付穴78には、支持ピ
ン80の先端部が貫挿して係合しており、この支持ピン
80をある程度のがたつき状態で受け入れ保持するもの
である。すなわち、支持ピン80の先端側を前記電極基
体34側に設けた4個の取付孔78にある程度のがたつ
きを自由に行なえるように遊挿状に係合させている。
【0028】実施例において、電極基体側の取付孔78
のプローブ電極48取付側からは逆円錐台形状に形成さ
れたテーパ面82aを内側に有するスリーブ82が嵌合
固定されている。そして、図3に示すように、各取付孔
78の直径は支持ピン80の外径よりもやや大きくしか
も、コイルバネ(52)の外径よりも小さいように設定
してある。すなわち、支持ピン80をある程度のがたつ
き状態で受け入れ保持する取付孔78が設けられてい
る。また、支持ピン80の先端は電極基体34を貫通し
て突出しており、その突出端は内径が取付孔78と略同
径であるピン本体の途中から拡径したテーパ面84aを
有して前記スリーブ82の内径よりも大きなヘッド体8
4を形成している。
【0029】テーパ面82aとヘッド体84のテーパ面
84aは通常は、単に突き当て状に当接した状態に保持
されている。これにより、ヘッド体84を含む支持ピン
80全体が一体的に固定されているから、電極基体34
が支持基盤36に対して3次元的に変位、或は揺動する
と各コイルバネは引張あるいは圧縮され、これに対応し
て各テーパ面82a、84aが当接、離間する。このよ
うに、これら支持基盤及び電極基体の相対的な面的な関
係が3次元的に変位あるいは揺動する時にはそれに対応
して自由にその当接位置や当接部分あるいは当接面積を
変化させる。
【0030】上記の装置10の構成を用いてIC試験用
ソケットの検査を行なう場合、例えば、図5に示すよう
に、検査用基板12には縦横に4個×6個のIC試験用
ソケット14が配列されている。そして、この検査用基
板12の端部側には測定用端子32が取付配線され、図
示しない試験機本体に電気的に接続されている。
【0031】ソケットにプローブ電極を圧接させない状
態では、図3に示すように、可変支持装置51としての
バネ部材52及び支持ピン80により電極基体34は支
持基盤36と略平行な状態に保持されている。したがっ
て、プローブ電極のコンタクト面と支持基盤の対向面も
略平行な面となるように設定されている。
【0032】そして、図1のように駆動アーム40に駆
動されて検査プローブ装置10が上方からソケット14
側に降下する。そして、プローブ電極48をソケット1
4のテスト部18に装着させる。このとき電気的に接続
状態を確保するために、所要の押圧力で支持基盤ひいて
はプローブ電極48を下方に押圧駆動させる。このとき
下面側のソケット基体20やソケット電極28側が平滑
な面状に上面が形成されず、多少の変形や、凹凸面であ
る場合にも、中央部が円弧面接触であり、かつ、球面体
70を挟んでいるから3次元的な動きを円弧面接触装置
50が行ない、また、その変位位置での接続保持を可変
支持装置51が行なう。これによって全方向にわたって
無理なく、大きな倣い作用があり、よって、単に直線的
にのみ下降押圧する場合に比較して倣い(ならい)作用
により無理な加圧力がソケットに付加されず、よって、
プローブ電極をも変形させたり、損傷させたりすること
がなく、円滑にIC試験用としてのソケットの適否を短
時間に検査することができる。
【0033】この実施例においては、弾性部材としての
バネ部材52は4個設けているが、大きな外径を有する
1個のコイルバネを用いその中央部に円弧面接触装置を
設けても良い。また、補助の支持部材を用いて2個、3
個、5個...その他複数個設けるようにしても良い。
バネ部材は板バネ、その他のバネ部材を用いても良い。
その材質も問うものではなく、金属、合金、プラスチク
樹脂その他の任意の素材を用いても良い。弾性部材であ
るから、ゴム、その他の弾性索条でも良い。ゴムとスプ
リングを組み合わせて機能を向上させたものとしても良
い。
【0034】次に、図6に基づいて、本発明の他の実施
例を説明するが、上記第1実施例と同一部材には同一符
号を付し、その説明は省略する。
【0035】本実施例においては、円弧面接触装置50
は、支持基盤36の中央部から突設させた球面状のヘッ
ド86aを備えた球面突起体86と、対向する電極基体
34側面の該球面突起体86の取付位置に対応し、かつ
対向する位置に設けられ、球面突起体86の球面状ヘッ
ド86aが当接する拡開テーパ面88aを備えた受座体
88から構成されている。
【0036】この実施例においても第1実施例と同様の
作用効果を奏することが可能であり、同様の倣い作用に
より電極どうしの面全体の均一な接触を行なわせ、無理
な加圧力をプローブ電極48及びソケット電極28の双
方に付加することなく、これらを変形、損傷させず、円
滑、確実な検査を遂行し得る。特に、この第2実施例で
は、球面部分を1個の突起体により実現しているから、
部品点数が少なく、材料、製造、加工コストが安価であ
る。
【0037】これによって、ソケット電極との自然な物
理的接触状態を確保しながらプローブ側電極及びソケッ
ト側電極を損傷、変形させることなく確実かつ適正にソ
ケット側電極との物理的接触を生じさせることとなる。
また、構造の簡潔さは、従来とほとんど同様であり、簡
単な構成により、低コストで、故障がほとんどなく、保
守、点検を簡易に行なえる。
【0038】本発明にかかるIC試験用ソケットの検査
プローブ装置は上記した実施例構成にのみ限定されるも
のではなく、特許請求の範囲に記載した発明の本質を逸
脱しない範囲において任意の改変を行なっても良いもの
である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るIC
試験機用ソケットの検査プローブ装置において、IC試
験用のソケットに設けられたテスト部に向けて進退移動
する検査プローブ装置であって、前記ソケットに配置さ
れたIC試験機接続用電極と電気的接続を行なうプロー
ブ電極を備えた電極基体と、駆動アームに接続されると
ともに、一端側を前記電極基体に離隔して接続された状
態で該電極基体を支持する支持基盤と、を有し、前記支
持基盤と電極基体間には、該支持基盤に対する電極基体
の相対位置を3次元的に変位させるとともに、その変位
状態で該電極基体を支持する変位支持機構を備えている
から、ソケット電極との自然な物理的接触状態を確保し
ながらプローブ側電極及びソケット側電極を損傷、変形
させることなく確実かつ適正にソケット側電極との物理
的接触を生じさせることができる。
【0040】また、前記変位支持機構は、前記電極基体
と支持基盤とを円弧面で接触させる円弧面接触装置と、
これら電極基体と支持基盤間に介設され該支持基盤に対
して電極基体を可変支持する可変支持装置と、を備えて
いるから、円弧面接触を確保し、支持基盤に対して電極
基体を確実に3次元的にその電極面を変位させる一方
で、支持基盤に対してどのような変位状態であっても自
在に追従し、かつその各変位状態を可変的に支持でき、
倣い作用効果の実効性を確保し得る。
【0041】また、前記可変支持装置は、前記電極基体
と支持基盤間に介設された1個又は複数個の弾性部材を
含むから、基本的に弾性部材のみの極めて簡単な構成で
低コストにより3次元的な電極基体の動きに追従して自
在に可変支持が可能である。
【0042】また、前記弾性部材はバネ部材であるか
ら、簡単な構成により、低コストで、故障がほとんどな
く、保守、点検を簡易に行なえる。
【0043】また、前記円弧面接触装置は、前記電極基
体と支持基盤間に介装された球面体と、該球面体を所定
位置に介装保持させる保持装置を備えているから、円弧
面接触の機構が極めて簡単であり、製造コストを低廉に
維持でき、また、作動も確実である。また、故障がほと
んどなく、保守、点検を簡易に行なえる。
【0044】さらに、前記バネ部材は電極基体または支
持基盤の対向面側に複数個設けられたコイルバネであ
り、該コイルバネの中央部を貫挿するように前記電極基
体または支持基盤にはこれらが相互に対向する方向に向
けて支持ピンが立設され、その先端側を対向する側の支
持基盤または電極基体側に係合させ、さらに、該支持ピ
ンを係合保持する側の支持基盤または電極基体にある程
度のがたつき状態で該支持ピンを受け入れ保持する取付
孔が設けられているから、極めて簡単な構成による3次
元的なプローブ電極側の動きを実現することができ、製
造コストが安価であるとともに、作動も確実である。さ
らに故障がほとんどなく、保守、点検を容易に行なえる
という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るIC試験用ソケットを含
む同IC試験用ソケットの検査プローブ装置の作用説明
を兼用した概略正面説明図である。
【図2】IC試験用ソケットの平面図である。
【図3】実施例に係るIC試験用ソケットの検査プロー
ブ装置の要部拡大一部断面説明図である。
【図4】同IC試験用ソケットの検査プローブ装置の下
面側から見上げた見上げ図である。
【図5】検査用基板に複数のソケットを設置させた状態
の概略平面図である。
【図6】本発明の他の実施例に係るIC試験用ソケット
の検査プローブ装置の要部拡大一部断面説明図である。
【図7】ICデバイス本体の斜視見上げ図である。
【図8】従来の検査プローブ装置の作用説明を兼用する
概略正面説明図である。
【符号の説明】
10 検査プローブ装置 14 ソケット 16 被試験IC 18 テスト部 28 ソケット電極 30 リード 30a ロード下端部 34 電極基体 36 支持基板 38 変位支持機構 44 プローブ本体 48 プローブ電極 50 円弧面接触装置 51 可変支持装置 52 バネ部材 58 球面 64 底面 66 凹部 70 球面体 72 保持装置 78 取付孔 80 支持ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/26 G01R 1/06 - 1/073

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 IC試験用のソケットに設けられたテス
    ト部に向けて進退移動する検査プローブ装置であって、 前記ソケットに配置されたIC試験機接続用電極と電気
    的接続を行なうプローブ電極を備えた電極基体と、 駆動アームに接続されるとともに、一端側を前記電極基
    体に離隔して接続された状態で該電極基体を支持する支
    持基盤と、を有し、 前記支持基盤と電極基体間には、該支持基盤に対する電
    極基体の相対位置を3次元的に変位させるとともに、そ
    の変位状態で該電極基体を支持する変位支持機構を備
    え、 変位支持機構は、電極基体と支持基盤間に介装された球
    面体と、該球面体を所定位置に介装保持させる保持装置
    と、電極基体と支持基盤間に介設された複数個のバネ部
    材と、を有し、 前記バネ部材は電極基体と支持基盤の対向面側中間に複
    数個設けられたコイルバネであり、該コイルバネの中央
    部を貫挿するように支持基盤には電極基体側に向けて支
    持ピンが立設され、電極基体にはある程度のがたつき状
    態で該支持ピンを受け入れ保持する取付孔が設けられ、
    支持ピンの先端側は該取付孔を貫挿して係合しかつ電極
    基体から突出しており、さらに、支持ピンの突出端はピ
    ン本体の途中から拡径したテーパ面を有するヘッド体を
    備え、 前記支持ピンは支持基盤に螺着されてなるIC試験機用
    ソケットの検査プローブ装置。
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