JP3059388B2 - 熱間仕上圧延機出側温度の制御方法および熱間仕上圧延機出側温度の制御装置 - Google Patents

熱間仕上圧延機出側温度の制御方法および熱間仕上圧延機出側温度の制御装置

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JP3059388B2
JP3059388B2 JP8200610A JP20061096A JP3059388B2 JP 3059388 B2 JP3059388 B2 JP 3059388B2 JP 8200610 A JP8200610 A JP 8200610A JP 20061096 A JP20061096 A JP 20061096A JP 3059388 B2 JP3059388 B2 JP 3059388B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、仕上圧延機を構成
する最下流圧延スタンドから送り出される圧延材の熱間
仕上圧延機出側温度をその目標値と一致するように制御
する手段に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、熱間仕上圧延機等の仕上圧延
機においては、仕上圧延機を構成する複数の圧延スタン
ド(仕上スタンド)のうちの最下流のスタンドから圧延
処理を終えて送り出される圧延材の温度である仕上出側
温度(「Finisher Delivery Temperature 」:以降、適
宜単に「FDT」と記す)が目標温度(目標値)(以
降、適宜単に「FDT目標」と記す)と一致するように
して、圧延製品の寸法・形状や品質を所望のものとする
ために、圧延スタンド間に、冷水噴射を行う水冷装置で
あるストリップクーラント装置を所望の数だけ設定す
る。そして、このFDT目標と、実際のFDTの値とに
差がある場合には、オペレータのマニュアル操作によっ
て、圧延速度の変更やストリップクーラントの噴射量の
増加を行っていた。このように、実際のFDTの値をF
DT目標に一致するように、ストリップクーラントの噴
射量の制御を自動的に行う装置としては、例えば、以下
に示す装置が提案されていた。
【0003】第1に、特開平7−75816号公報に記
載されているように、仕上圧延機を通板する鋼板に対
し、仕上圧延機のスタンド間でスタンド間注水設備によ
り部分注水を行って圧延機出側の仕上温度を目標値にす
る熱間圧延において、目標出側温度、目標出側板厚、予
測圧延荷重、塑性係数および鋼種係数等の設定値と、ホ
ットランテーブル滞在時間、ミル速度、圧延荷重および
注水の有無等の実績値とを用いて、予め設定した温度モ
デルおよび各部位毎の実績パラメータに基づいて、鋼板
の仕上工程内の温度変化を算出し、この結果に基づいて
注水制御を行う、スタンド間注水の自動制御方法が提案
されていた。
【0004】また、第2に、特開平7−88522号公
報記載の技術によれば、連続式仕上圧延機内並びに出側
に温度計および仕上圧延機内に冷却装置を備えて、仕上
圧延機内温度目標として、仕上圧延機出側目標温度と仕
上実測温度および通板目標温度と通板実測速度の1次式
を与えて、目標値と温度計測値との偏差により、冷却装
置の注水量を変更する、熱間圧延機の温度制御手法が提
案されていた。
【0005】さらに、第3に、特公平5−86293号
公報では、仕上入側より鋼板を連続的にトラッキング
し、各スタンド間冷却スプレー直下にトラッキングした
鋼板部分が到達した時に注水する、フィードフォワード
制御による仕上出側温度制御方法について述べられてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術によれば、圧延速度の変化を予測していないので、
圧延能率を向上させるための鋼板の加速や鋼板が仕上ミ
ルから抜けるときの大きな減速を考慮して、フィードバ
ック制御を行うようにはなっておらず、フィードバック
制御によるむだ時間の発生によって、鋼板の速度変動時
における温度制御の精度が劣化していた。
【0007】このような、フィードバック制御によるむ
だ時間の発生によって、鋼板の速度変動時における温度
制御の精度が劣化してしまう事態を招かないような制御
手段の出現が切望されていた。
【0008】そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、予め設定したストリップク
ーラントの噴射数を、圧延速度の変化を予測したフィー
ドバック制御を行って変更して圧延材の冷却制御を行っ
て、熱間仕上圧延機出側温度をその目標値と一致するよ
うに制御する手段を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明によれば、複数の圧延スタンド
を有する熱間仕上圧延機に、圧延対象である圧延材を冷
却するストリップクーラント装置を複数設け、ストリッ
プクーラント装置の動作制御によって、最下流圧延スタ
ンドから送り出される圧延材の温度である熱間仕上圧延
機出側温度をその目標値となるように制御する方法にお
いて、熱間仕上圧延機出側温度がその目標値になるよう
に、ストリップクーラント装置の噴射数nを予め設定し
ておき、熱間仕上圧延機出側温度を測定し、該測定値が
所定の閾値を越えた場合には、熱間仕上圧延機出側温度
がその目標値になるように、前記噴射数nからの変更数
Δnを求め、前記噴射数nと変更数Δnとの和の噴射数
で圧延材を冷却するに当たって、圧延材速度の減少率の
絶対値が所定値以上になることが、減速前に予測される
場合には、減速開始以前に、前記変更数Δnが正であれ
ば変更数Δnを零とし噴射数nで冷却し、一方、変更数
Δnが負であれば噴射数(n+Δn)で冷却するよう
に、ストリップクーラント装置の動作制御の開始を行
う、熱間仕上圧延機出側温度の制御方法が提供される。
【0010】また、請求項2記載の発明によれば、複数
の圧延スタンドを有する熱間仕上圧延機に、圧延対象で
ある圧延材を冷却するストリップクーラント装置を複数
設け、ストリップクーラント装置の動作制御によって、
最下流圧延スタンド出側から送り出される圧延材の温度
である熱間仕上圧延機出側温度をその目標値となるよう
に制御する方法において、熱間仕上圧延機出側温度がそ
の目標値になるように、ストリップクーラント装置の噴
射数nを予め設定しておき、熱間仕上圧延機出側温度を
測定し、該測定値が所定の閾値を越えた場合には、熱間
仕上圧延機出側温度がその目標値になるように、前記噴
射数nからの変更数Δnを求め、前記噴射数nと変更数
Δnとの和の噴射数で圧延材を冷却するに当たって、圧
延材速度の減少率の絶対値が所定の範囲以内になると予
測される領域を冷却する際には、前記領域の所定長さの
前に、前記所定の閾値を、前記圧延材速度が減速後一定
となる速度値に対応するように増大して、ストリップク
ーラント装置の動作制御の開始を行う、熱間仕上圧延機
出側温度の制御方法が提供される。
【0011】さらに、請求項3記載の発明によれば、複
数の圧延スタンドを有する熱間仕上圧延機に、圧延対象
である圧延材を冷却するストリップクーラント装置を複
数設け、ストリップクーラント装置の動作制御によっ
て、最下流圧延スタンド出側から送り出される圧延材の
温度である熱間仕上圧延機出側温度をその目標値となる
ように制御する方法において、熱間仕上圧延機出側温度
がその目標値になるように、ストリップクーラント装置
の噴射数nを予め設定しておき、熱間仕上圧延機出側温
度を測定し、該測定値が所定の閾値を越えた場合には、
熱間仕上圧延機出側温度がその目標値になるように、前
記噴射数nからの変更数Δnを求め、前記噴射数nと変
更数Δnとの和の噴射数で圧延材を冷却するに当たっ
て、圧延材速度の増加率の絶対値が所定値以上になるこ
とが、増速前に予測される場合には、増速開始前部分か
ら増速開始後部分の所定の領域にわたって、前記所定の
閾値の下限を増大して、ストリップクーラント装置の動
作制御の開始を行う、熱間仕上圧延機出側温度の制御方
法が提供される。
【0012】また、本発明の他の態様である、請求項4
記載の発明によれば、複数のスタンドの間に圧延材を冷
却するストリップクーラント装置を備えた熱間仕上圧延
機で熱間仕上圧延機出側温度を制御する装置において、
目標の熱間仕上圧延機出側温度になるように、ストリッ
プクーラント装置の噴射数nを予め設定するための設定
手段と、ストリップクーラント装置を制御する制御手段
とを有し、該制御装置は、熱間仕上圧延機出側温度を測
定し、該実測値が所定の閾値を越えた場合は、熱間仕上
圧延機出側温度が熱間仕上圧延機出側温度の目標値にな
るように、前記ストリップクーラント装置の噴射数nか
らの変更数Δnを求める手段と、前記噴射数nと変更数
Δnとの和の噴射数で圧延材を冷却するに当たって、圧
延材速度の減少率の絶対値が所定値以上になることが、
減速前に予測される場合には、減速開始以前に、前記変
更数Δnが正であれば変更数Δnを零とし噴射数nで冷
却し、一方、変更数Δnが負であれば噴射数(n+Δ
n)で冷却するように、ストリップクーラント装置の動
作制御の開始を行う手段と、前記噴射数nと変更数Δn
との和の噴射数で圧延材を冷却するに当たって、圧延材
速度が減少率の絶対値が所定の範囲以内になると予測さ
れる領域を冷却する際には、前記領域の所定長さの前
に、前記所定の閾値を、前記圧延材速度が減速後一定と
なる速度値に対応するように増大して、ストリップクー
ラント装置の動作制御の開始を行う手段と、前記噴射数
nと変更数Δnとの和の噴射数で圧延材を冷却するに当
たって、圧延材速度の増加率の絶対値が所定値以上にな
ることが、増速前に予測される場合には、増速開始前部
分から増速開始後部分の所定の領域にわたって、前記所
定の閾値の下限を増大して、ストリップクーラント装置
の動作制御の開始を行う手段と、を備える熱間仕上げ圧
延機出側温度の制御装置が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。図1に本発明の実施形態にかかる
装置に構成図を示す。本装置は、図示しない支持部に回
転可能に指示されたワークロール、バックアップロール
を備える、7台のスタンド(1〜7)を有する仕上圧延
機と、各スタンド間に配設されたストリップクーラント
(13〜18)と、ストリップクーラントの数(n)を
予め設定する機能を少なくとも有するストリップクーラ
ント噴射設定器10と、ストリップクーラントの変更数
(Δn)を求めるフィードバック制御部11と、nとΔ
nを受け取って、各ストリップクーラント(13〜1
8)の噴射・停止制御を行うストリップクーラント噴射
制御部12と、ストリップクーラント噴射設定器10お
よびフィードバック制御部11に、圧延諸条件を供給す
る上位計算機100とを有して構成され、図中左側から
右側へ(圧延方向)と鋼板20が、各スタンドで圧延処
理される。
【0014】また、フィードバック制御部11は、圧延
速度計120からの圧延板速度、仕上ミル出側温度計9
からの温度(実績FDT)、板厚計110からの板厚、
および、上位計算機100からの圧延諸条件を入力し
て、ストリップクーラントの変更数(Δn)を求めスト
リップクーラント噴射制御部12に供給している。な
お、フィードバック制御部11が求める変更数(Δn)
の求め方については後述する。
【0015】また、ストリップクーラントの数(n)
は、上位計算機100からの圧延諸条件を考慮して、ス
トリップクーラント噴射設定器10に予め設定されてい
るものとする。ここで、圧延諸条件としては、鋼種、板
厚スケジュール、スラブ長さ、スラブ長さに対するスタ
ンド7から送りだされる速度(F7出側速度)のパター
ンや後に説明する制御パターン情報、フィードバック制
御部11が行う演算に必要な変数値等が挙げられる。ま
た、図示しないが、ストリップクーラント噴射設定器1
0には、装置起動を行うための起動手段が設けられてい
る。
【0016】ストリップクーラント噴射制御部12は、
ストリップクーラント噴射設定器10が予め設定した噴
射数(n)と、フィードバック制御部11による変更数
(Δn)を加えたストリップクーラント噴射数に応じ
て、ストリップクーラントを噴射状態にする。なお、以
下の説明はストリップクーラントを仕上圧延ラインの上
流側から噴射状態にするものと仮定し、ストリップクー
ラントの停止はこの逆順に自動的に行うものとする。も
ちろん、本発明の適用範囲はこれに限るものではなく、
仕上圧延ラインの下流側から順に、ストリップクーラン
トを噴射状態にしてもよいし、ストリップクーラントの
噴射優先順を予め定めておいて、優先順にしたがった噴
射制御を行ってもよいことは言うまでもない。また、フ
ィードバック制御部11から変更数(Δn)が与えられ
なければ、ストリップクーラント噴射制御部12は、ス
トリップクーラント噴射設定器10によって予め定めら
れた設定数(n)を参照して、所定のタイミングでスト
リップクーラントの噴射/停止制御を行う。
【0017】なお、ストリップクーラント噴射設定器1
0、フィードバック制御部11、およびストリップクー
ラント噴射制御部12は、動作プログラムを格納するR
OM、動作プログラムにしたがって動作するCPU、情
報を与える入力装置、与えられた情報を記憶しておく記
憶装置、および、外部との信号のやり取りを行うインタ
フェース回路等によって実現できるため、これらは1台
のパーソナルコンピュータやワークステーションで実現
可能である。
【0018】さて、図5に、上位計算機100から与え
られる圧延諸条件の一つである速度パターンを示す。こ
の速度パターンは、ストリップクーラント噴射設定器1
0およびフィードバック制御部11に与えられ、図5に
示すパターンは、圧延対象である圧延材の先端から尾端
までの、予測される速度変化を示したものであり、横軸
には圧延材の位置、縦軸にはスタンド7から送り出され
る速度(F7出側速度)をとっている。また、図中の符
号A、B、C、Dは夫々別々の制御態様を示しており、
図に示すように、距離L0から距離L1、距離L1から
距離L2、距離L2から距離L3、距離L3から距離L
4、距離L4から距離L5、距離L5から距離L6に対
しては夫々、制御態様D、A、D、B、D、Cを適用す
ることも示しているので、図5のパターンは速度パター
ンとともに、制御パターンをも示している(距離L0ま
では、フィードバック制御を行わない区間である)。な
お、後に説明するように、本実施形態では、図5に示す
制御パターン(速度パターン)で制御動作を行うものと
する。また、各制御区間に対するストリップクーラント
の数nは、区間ごとに予め設定されている(例えば、制
御態様A区間:n=3等)。
【0019】さて、ここで、フィードバック制御部11
の制御動作を説明しておくことにする。なお、以下に示
す式に用いられている変数は、圧延諸条件として、上位
計算機100から予め供給されているものとする。フィ
ードバック制御装置11は、予め定められている目標F
DTと実測FDT(仕上ミル出側温度計9によって計測
される)とを比較し、その制御偏差からストリップクー
ラントの変更数(Δn)を求めて、ストリップクーラン
ト噴射制御部12に供給する。なお、ストリップクーラ
ント噴射制御部12では、求められたストリップクーラ
ントの変更数(Δn)を参照して、仕上圧延ラインの上
流側から順に優先的に噴射させるようにしておけばよ
い。また、フィードバック制御の過反応を防ぐために、
いわゆるデッドバンドを設定し、デッドバンドの境界を
閾値(この閾値を越えたときに、フィードバック制御が
実行される)にする。また、閾値は、目標FDTに対し
て高温側に存在する上限閾値と、目標FDTに対して低
温側に存在する下限閾値との2種類を設定するものとす
る。
【0020】まず、この上下限の閾値ΔTdは、板厚と
板速に応じて、次に示す(1)式で求める。なお、定数
αは、鋼種毎に、上限値、下限値を夫々与えてるように
してもよい。
【0021】ΔTd=(C×α)/(h×v) (1) ここで、C=(ΔFDT/ΔSC)ST×(h×v)ST、 また、(h×v)ST:マスフロー(h×v)の基準値、
(ΔFDT/ΔSC)ST:基準マスフロー値のときの、
ストリップクーラント1個当たりのFDTの変化量、
h:FDTサンプリング時の板厚(板厚計110による
計測値)、v:FDTサンプリング時の速度(圧延速度
計120による計測値)、α:正の定数(ストリップク
ーラントをα増減したときのFDTの変化量に相当す
る。例えば、上限α=1.0、下限α=0.5)。
【0022】そして、フィードバック制御部11は、
(1)式で求めたΔTdを用いて、ストリップクーラン
トの変更数(増減数)Δnは、次の(2)式で求める。
なお、Δnが正の時はストリップクーラントの増加を示
し、Δnが負の時はストリップクーラントの減少を示
す。
【0023】 Δn={|FDT実績値−FDT目標値|−ΔTd}/(C×h×v)+1 (2) ここで、「FDT実績値−FDT目標値>0」のとき、
ΔTdとして上限閾値を採用し、「FDT実績値−FD
T目標値<0」のとき、ΔTdとして下限閾値を採用す
る。
【0024】例えば、FDT実績値が上限閾値より高い
場合、(2)式の値Δnが1以上2未満の時は、ストリ
ップクーラントを1個増加するものとし、また、(2)
式の値Δnが2以上3未満の時は、ストリップクーラン
トを2個増加するというように、Δnの計算値に応じ
て、ストリップクーラントの数を増加変更するように、
Δnの値を、ストリップクーラント噴射制御部12に与
える。
【0025】一方、FDT実績値が下限閾値より低い場
合、(2)式の値Δnが1以上2未満の時は1個停止、
即ち、1個減少するものとし、また、(2)式の値Δn
が2以上3未満の時は、2個停止、即ち、2個減少する
というように、Δnの計算値に応じて、ストリップクー
ラントの数を減少変更するように、Δnの値を、ストリ
ップクーラント噴射制御部12に与える。
【0026】このように、フィードバック制御部11
は、FDT実績値が、予め設定しておいた閾値を越えた
場合、ストリップクーラントの噴射数を増加するか、減
少するか、即ち、噴射数を変更することによって、FD
Tを上限、下限閾値の範囲内に収まるように、冷却フィ
ードバック制御を行っている。なお、本実施形態では、
各ストリップクーラント13〜18の冷却能力はほぼ等
しい前提のもとに説明を行っている。なお、フィードバ
ック制御によって噴射数を変更したときには、鋼板20
の噴射変更位置がFDTの実測の地点に到達するまで、
次のフィードバック制御を行わないこととしており、ま
た、鋼板20の先端部の端部過加熱の影響がある場合、
先端部の所定の範囲に対しては、フィードバック制御を
行わないように、フィードバック制御の制御開始時点を
決めることが好ましい。
【0027】次に、図5、6等を参照しつつ装置の動作
について説明する。なお、制御パターン(速度パターン
を含む)は、図5に示したものを用いるものとする。図
5に示した情報は、予めストリップクーラント噴射設定
器10によって設定されているものとする。
【0028】まず、起動手段をオン状態にして装置を起
動すると、ストリップクーラント噴射設定器10は、設
定された情報を参照して、ステップS10、20、およ
び30の夫々において、図5に示した鋼板がフィードバ
ック制御対象材であること、フィードバックの制御範囲
(L0〜L6、および、各区間での制御パターン情報
(各区間での、設定ストリップクーラントの噴射数nを
含む情報)、速度パターンを参照してのフィードバック
制御終了点(制御パターンCの開始点L5を求める等)
の決定を行う。
【0029】次に、フィードバック制御部11は、ステ
ップS40で起動待ち状態になり、ステップS50にお
いて、フィードバック制御開始以降、即ち、距離L0以
降になっているかを、圧延速度計120による計測値に
装置起動開始時に起動する図示しないタイマーの値を乗
じて積分していき調べ、距離L0以降になっていなけれ
ば(No)、ステップS40に戻り、一方、距離L0以
降になっていれば(Yes)、ステップS60に進む。
次に、フィードバック制御部11は、ステップS60に
おいて、圧延速度計120による計測値とタイマーの値
を乗じて積分した値を参照して、「減速対応」のフィー
ドバック制御区間(制御態様A)か否かを調べる。制御
パターンAであれば、ステップS62に進み(Ye
s)、それ以外(No)はステップS70に進む。そし
て、ステップS62では、FDT実測値、速度、板厚等
によって、(1)式により閾値(減速対応しきい値)を
決定して、さらに、ステップS64において、式(2)
を用いて、噴射数増減の必要ありか否か求め、必要がな
ければ(No)ステップS150に、また、必要があれ
ば(Yes)ステップS66に進みΔnを決定してスト
リップクーラント噴射制御部12に供給する。このよう
にして、ステップS62、64、66によって制御態様
Aに対する制御が行われる。
【0030】次に、フィードバック制御部11は、ステ
ップS70において、圧延速度計120による計測値と
タイマーの値を乗じて積分した値を参照して、「加速
(増速)対応」のフィードバック制御区間(制御態様
B)か否かを調べる。制御パターンBであれば、ステッ
プS72に進み(Yes)、それ以外(No)はステッ
プS80に進む。そして、ステップS72では、FDT
実測値、速度、板厚等によって、(1)式により閾値
(減速対応しきい値)を決定して、さらに、ステップS
74において、式(2)を用いて、噴射数増減の必要あ
りか否か求め、必要がなければ(No)ステップS15
0に、また、必要があれば(Yes)ステップS76に
進みΔnを決定してストリップクーラント噴射制御部1
2に供給する。このようにして、ステップS72、7
4、76によって制御態様Bに対する制御が行われる。
【0031】次に、フィードバック制御部11は、ステ
ップS80において、圧延速度計120による計測値と
タイマーの値を乗じて積分した値を参照して、「尾端対
応」のフィードバック制御区間(制御パターンC)か否
かを調べる。制御パターンCであれば、ステップS82
に進み(Yes)、それ以外(No)はステップS90
に進む。そして、ステップS72では、前回フィードバ
ック時の噴射数が正「+」なら「0」、また、前回フィ
ードバック時の噴射数が負「−」なら尾端まで現在の噴
射数を維持して、ステップS84に進んでΔnを決定し
て(噴射変更)、ストリップクーラント噴射制御部12
に供給する。このようにして、ステップS82、84に
よって制御態様Cに対する制御が行われる。
【0032】次に、フィードバック制御部11は、ステ
ップS90において、FDT実測値、速度、板厚等によ
って、(1)式により閾値(減速対応しきい値)を決定
して、さらに、ステップS100において、式(2)を
用いて、噴射数増減の必要ありか否か求め、必要がなけ
れば(No)ステップS150に、また、必要があれば
(Yes)ステップS110に進み変更噴射数をΔnと
して、ストリップクーラント噴射制御部12に供給す
る。このようにして、ステップS90、100、110
によって制御態様D、即ち、従来からのフィードバック
制御が行われる。
【0033】そして、ステップS120では、各制御パ
ターンにおいて求められた変更数(Δn)と予め設定さ
れている噴射数(n)とを加えた数の噴射数にするよう
に、ストリップクーラントの噴射変更位置を決定して、
ステップS130において噴射制御(ステップS13
0)を行う。また、ステップS140では、フィードバ
ック制御部11は、最上流噴射変更位置が、FDT測定
点を通過するまでフィードバック制御を中止し、ステッ
プS150に進み、フィードバック制御終了位置即ち尾
端L6を越えたか否かを判定する。判定した結果、フィ
ードバック制御終了位置であると判定した場合(Ye
s)、処理を終了し、また、フィードバック制御終了位
置より前であると判定した場合(No)には、ステップ
S40に進み、起動待ち状態になり、処理を継続する。
以上のような処理を行うことによって、1つの鋼板20
に対して、図5に示すような制御パターンで制御動作が
行われる。具体的には、制御態様A、B、CおよびDが
切り替えられて、制御動作が行われることになる。
【0034】次に、各制御態様A、B、Cに対する、詳
細な動作説明とその効果について説明する。まず、制御
態様Aに対する説明を、図2を参照して行う。本制御態
様Aは、FDTをその目標値となるように制御する方法
において、熱間仕上げ圧延機出側温度がその目標値にな
るように、ストリップクーラント装置の噴射数nを予め
設定しておき、熱間仕上圧延機出側温度を測定し、該測
定値が所定の閾値を越えた場合には、熱間仕上圧延機出
側温度がその目標値になるように、前記噴射数nからの
変更数Δnを求め、そして、前記噴射数nと変更数Δn
との和の噴射数で圧延材を冷却するに当たって、圧延材
速度の減少率の絶対値が所定の範囲以内になると予測さ
れる領域を冷却する際には、前記領域の所定長さの前
に、前記所定の閾値を、前記圧延材速度が減速後一定と
なる速度値に対応するように増大して、ストリップクー
ラント装置の動作制御の開始を行うものである。
【0035】図2(b)には、コイル長と、F7出側速
度との関係が示されており、圧延材速度の減少率の絶対
値が所定の範囲以内になると予測される様子が示されて
いる。なお、所定の範囲とは、予め定めた範囲内であれ
ばいかなる範囲でもよい。
【0036】図2(a)の横軸はコイル長、縦軸はFD
Tを示しており、一点鎖線でFDT目標値が示されてい
る。実線は本発明によるもの、点線は従来のフィードバ
ック制御によるものである。また、(1)式を用いて求
められた従来のフィードバック制御による上限および下
限閾値が示されているが、本制御態様の特徴は、図2
(a)符号Aで示すように、フィードバック開始後か
ら、上限閾を、圧延材速度が減速後一定となる速度値に
対応する従来の閾値と同じになるように設定する点にあ
る。即ち、従来のFDTのフィードバック制御は、鋼板
先端部のFDTが目標値より高い場合、ストリップクー
ラントを増加させてFDTを下げるが、鋼板上のストリ
ップクーラントの変更点が、FDTを実測する温度計に
到達するのに時間遅れが生じるので、先端通板後の減速
部がストリップクーラント噴射部において、目標FDT
以下に冷却されてしまうという不具合があった。本発明
では所定の区間の減速を見込んで、ストリップクーラン
トの増減数を調整し、これにより、図2(c)に示すよ
うに、従来のフィードバック制御による噴射増による過
冷却がなくなる。このように、噴射数nと変更数Δnと
の和の噴射数で圧延材を冷却するに当たって、圧延材速
度の減少率の絶対値が所定の範囲以内になると予測され
る領域を冷却する際には、前記領域の所定長さの前に、
前記所定の閾値を、前記圧延材速度が減速後一定となる
速度値に対応するように増大して、ストリップクーラン
ト装置の動作制御の開始を行うことにより、過冷却を防
止可能になる。なお、これらの処理は、図6、ステップ
S62、64、66を含む処理に対応する。
【0037】次に、制御態様Bに対する説明を、図3を
参照して行う。本制御態様Bは、FDTをその目標値と
なるように制御する方法において、FDTがその目標値
になるように、ストリップクーラント装置の噴射数nを
予め設定しておき、熱間仕上圧延機出側温度を測定し、
該測定値が所定の閾値を越えた場合には、熱間仕上圧延
機出側温度がその目標値になるように、前記噴射数nか
らの変更数Δnを求め、そして、前記噴射数nと変更数
Δnとの和の噴射数で圧延材を冷却するに当たって、圧
延材速度の増加率の絶対値が所定値以上になることが、
増速前に予測される場合には、増速開始前部分から増速
開始後部分の所定の領域にわたって、前記所定の閾値の
下限を増大して、ストリップクーラント装置の動作制御
の開始を行うものである。
【0038】図3(b)には、コイル長と、F7出側速
度との関係が示されており、圧延材速度の増加率の絶対
値が所定値以上になると予測される様子が示されてい
る。なお、所定値以上とは、予め定めた値以上であれば
いかなる値でもよい。
【0039】図3(a)の横軸はコイル長、縦軸はFD
Tを示しており、一点鎖線でFDT目標値が示されてい
る。実線は本発明によるもの、点線は従来のフィードバ
ック制御によるものである。また、(1)式を用いて求
められた従来のフィードバック制御による上限および下
限閾値が示されているが、本制御態様の特徴は、図3
(a)符号Bで示すように、増速開始前部分から増速終
了後部分の所定の領域にわたって、前記所定の閾値の下
限を増大する点にある。即ち、図3(b)に示された、
圧延材速度の増加率の絶対値が所定値以上になる部分
で、即ち、鋼板先端がコイラに巻き付く時がサーマルラ
ンダウンによって、最もFDTが低くなりやすい部分で
あり、FDTが、フィードバック下限閾値以下になりや
すく、従来では、フィードバック制御によってストリッ
プクーラント噴射増を行うと、次の制御周期までに鋼板
が加速され速度が上昇し、それに伴いFDT実測値も目
標より高くなってしまうことが頻繁に発生し、また、噴
射減指令によって、使用するストリップクーラントの位
置が仕上ミル上流になることで、加速時に伴う冷却追従
性が悪くなり、この場合にも加速領域を含む領域でFD
Tが高くなるという不具合が生じていた。そこで、本発
明では、加速後のFDT高め外れを防止するために加速
前の下限閾値を大きくすることによって、具体的には、
圧延材速度の増加率の絶対値が所定値以上になること
が、増速前に予測される場合には、増速開始前部分から
増速開始後部分の所定の領域にわたって、前記所定の閾
値の下限を増大して、多少のFDT下限外れでは、スト
リップクーラント噴射減とはならないようにした。
【0040】これにより、図3(c)に示すように、従
来のフィードバック制御による噴射減による冷却不足が
なくなる。このようにして、噴射数nと変更数Δnとの
和の噴射数で圧延材を冷却するに当たって、圧延材速度
の増加率の絶対値が所定値以上になることが、増速前に
予測される場合には、増速開始前部分から増速終了後部
分の所定の領域にわたって、前記所定の閾値の下限を増
大して、ストリップクーラント装置の動作制御の開始を
行うので、制御応答遅れに起因するストリップクーラン
ト装置の減少による冷却不足を防止することができる。
なお、これらの処理は、図6、ステップS72、74、
76を含む処理に対応する。
【0041】次に制御態様Cについて図4を参照しつつ
説明する。本制御態様Cは、FDTをその目標値となる
ように制御する方法において、熱間仕上圧延機出側温度
がその目標値になるように、ストリップクーラント装置
の噴射数nを予め設定しておき、熱間仕上圧延機出側温
度を測定し、該測定値が所定の閾値を越えた場合には、
熱間仕上圧延機出側温度がその目標値になるように、前
記噴射数nからの変更数Δnを求め、前記噴射数nと変
更数Δnとの和の噴射数で圧延材を冷却するに当たっ
て、圧延材速度の減少率の絶対値が所定値以上になるこ
とが、減速前に予測される場合には、減速開始以前に、
前記変更数Δnが正であれば変更数Δnを零とし噴射数
nで冷却し、一方、変更数Δnが負であれば噴射数(n
+Δn)で冷却するように、ストリップクーラント装置
の動作制御の開始を行うものである。
【0042】図4(b)には、コイル長と、F7出側速
度との関係が示されており、圧延材速度の減少率および
減少量の絶対値が所定値以上になると予測される様子が
示されている。なお、所定値以上とは、予め定めた値以
上であればいかなる値でもよい。
【0043】図4(a)の横軸はコイル長、縦軸はFD
Tを示しており、一点鎖線でFDT目標値が示されてい
る。実線は本発明によるもの、点線は従来のフィードバ
ック制御によるものである。また、(1)式を用いて求
められた従来のフィードバック制御による上限および下
限閾値が示されているが、本制御態様の特徴は、減速開
始以前に、前記変更数Δnが正であれば変更数Δnを零
とし噴射数nで冷却し、一方、変更数Δnが負であれば
噴射数(n+Δn)で冷却するように、ストリップクー
ラント装置の動作制御を行う点に特徴がある。したがっ
て、図4(c)に示すように、本発明によれば、減速開
始以前に、フィードバック(噴射)増指令がキャンセル
されていることが分かる。
【0044】即ち、先端通板後の減速部に比べて、減速
率、減速量も大きい仕上減速部(圧延材速度の減少率お
よび減少量の絶対値が所定値以上になることが、減速前
に予測される部分)のある圧延材は、仕上減速以降にF
DTが下限閾値を越える可能性があるため、減速開始に
合わせ、フィードバック制御による噴射数の増指令を解
除し、噴射数の減指令は、圧延材がスタンドF7を抜け
まで保持する。また、ストリップクーラントの応答遅れ
は大きく、減速開始時点でフィードバック制御による変
更量をなくしてもすでに遅いため、本発明では、速度パ
ターンを予測することで、減速開始時刻を予測し、例え
ばその減速開始時刻よりストリップクーラントの応答遅
れ時間だけ早いタイミングで、フィードバック制御によ
る増指令による変更量をキャンセルし、設定されたスト
リップクーラントの噴射数のみの制御を行う。
【0045】これにより、尾端部のFDT下限外れをな
くすことができる。図に示していないが、予め設定した
噴射数(n)よりも噴射数が減少した時(Δnが負)
は、フィードバック制御によるストリップクーラントの
噴射変更数(Δn)はそのままにする。よって、図4
(c)に示すように、フィードバック(噴射)増指令の
キャンセルを行って、減速を行う圧延材に対する制御応
答遅れに起因するストリップクーラント装置の増加によ
る過冷却による冷却不足がなくなる。
【0046】このように、予め設定した噴射数nと変更
数Δnとの和の噴射数で圧延材を冷却するに当たって、
圧延材速度の減少率と減少量の絶対値が所定値以上にな
ることが、減速前に予測される場合には、減速開始以前
に、前記変更数Δnが正であれば変更数Δnを零とし噴
射数nで冷却し、一方、変更数Δnが負であれば噴射数
(n+Δn)で冷却制御するので、急減速を行う圧延材
に対して、制御応答遅れに起因するストリップクーラン
ト装置の増加による過冷却を防止することができる。な
お、これらの処理は、図6、ステップS82、84を含
む処理に対応する。
【0047】以上本発明の一実施形態について述べてき
たが、制御態様を切り替えずに、いずれかの1つの制御
態様のみを鋼板に適用することや、制御態様を切り替え
可能とする装置を実現することも可能である。また、本
実施形態の説明で用いた数値は一例であり、操業形態や
装置調整により各種の数値を用いることが可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1に係
る発明によれば、予め設定した噴射数nと変更数Δnと
の和の噴射数で圧延材を冷却するに当たって、圧延材速
度の減少率の絶対値が所定値以上になることが、減速前
に予測される場合には、減速開始以前に、前記変更数Δ
nが正であれば変更数Δnを零とし噴射数nで冷却し、
一方、変更数Δnが負であれば噴射数(n+Δn)で冷
却制御するので、急減速を行う圧延材に対して、制御応
答遅れに起因するストリップクーラント装置の増加によ
る過冷却を防止することができる、という効果が得られ
る。
【0049】また、請求項2に係る発明によれば、予め
設定した噴射数nと変更数Δnとの和の噴射数で圧延材
を冷却するに当たって、圧延材速度が減少率の絶対値が
所定の範囲以内になると予測される領域を冷却する際に
は、前記領域の所定長さの前に、FDT目標値を変更す
るための閾値を、前記圧延材速度が減速後一定となる速
度値に対応するように増大して冷却制御するので、減速
を行う圧延材に対して、制御応答遅れに起因するストリ
ップクーラント装置の増加による過冷却を防止すること
ができる、という効果が得られる。
【0050】さらに、請求項3に係る発明によれば、予
め設定した噴射数nと変更数Δnとの和の噴射数で圧延
材を冷却するに当たって、圧延材速度の増加率の絶対値
が所定値以上になることが、増速前に予測される場合に
は、増速開始前部分から増速終了後部分の所定の領域に
わたって、FDT目標値を変更するための閾値の下限を
増大して冷却制御するので、増速を行う圧延材に対し
て、制御応答遅れに起因するストリップクーラント装置
の減少による冷却不足を防止することができる、という
効果が得られる。
【0051】また、請求項4に係る発明によれば、請求
項1乃至3記載の方法を実施可能に装置構成されている
ので、減速を行う圧延材に対する過冷却の防止や、増速
を行う圧延材に対する冷却不足を防止することができ
る、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる装置の構成図であ
る。
【図2】減速を行う圧延材に対する、本発明の効果の説
明図である。
【図3】増速を行う圧延材に対する、本発明の効果の説
明図である。
【図4】急減速を行う圧延材に対する、本発明の効果の
説明図である。
【図5】本発明の実施形態を説明するための説明図であ
る。
【図6】本発明の実施形態にかかる制御処理内容を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1 スタンド 2 スタンド 3 スタンド 4 スタンド 5 スタンド 6 スタンド 7 スタンド 8 仕上ミル入側温度計 9 仕上ミル出側温度計 10 ストリップクーラント噴射設定器 11 フィードバック制御部 12 ストリップクーラント噴射制御部 13 ストリップクーラント 14 ストリップクーラント 15 ストリップクーラント 16 ストリップクーラント 17 ストリップクーラント 18 ストリップクーラント 20 鋼板 100 上位計算機 110 板厚計 120 圧延速度計
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−253730(JP,A) 特開 平8−243620(JP,A) 特開 平9−85328(JP,A) 特開 平9−29317(JP,A) 特開 平8−252625(JP,A) 特開 平8−90037(JP,A) 特開 平8−90036(JP,A) 特開 平6−179008(JP,A) 特開 平6−15326(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 45/02 320 B21B 37/00 BBM B21B 37/76 C21D 9/52 102

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧延スタンドを有する熱間仕上圧
    延機に、圧延対象である圧延材を冷却するストリップク
    ーラント装置を複数設け、ストリップクーラント装置の
    動作制御によって、最下流圧延スタンド出側から送り出
    される圧延材の温度である熱間仕上圧延機出側温度をそ
    の目標値となるように制御する方法において、 熱間仕上圧延機出側温度がその目標値になるように、ス
    トリップクーラント装置の噴射数nを予め設定してお
    き、 熱間仕上圧延機出側温度を測定し、該測定値が所定の閾
    値を越えた場合には、熱間仕上圧延機出側温度がその目
    標値になるように、前記噴射数nからの変更数Δnを求
    め、 前記噴射数nと変更数Δnとの和の噴射数で圧延材を冷
    却するに当たって、圧延材速度の減少率の絶対値が所定
    値以上になることが、減速前に予測される場合には、減
    速開始以前に、 前記変更数Δnが正であれば変更数Δnを零とし噴射数
    nで冷却し、一方、変更数Δnが負であれば噴射数(n
    +Δn)で冷却するように、ストリップクーラント装置
    の動作制御の開始を行う、熱間仕上圧延機出側温度の制
    御方法。
  2. 【請求項2】 複数の圧延スタンドを有する熱間仕上圧
    延機に、圧延対象である圧延材を冷却するストリップク
    ーラント装置を複数設け、ストリップクーラント装置の
    動作制御によって、最下流圧延スタンドから送り出され
    る圧延材の温度である熱間仕上圧延機出側温度をその目
    標値となるように制御する方法において、 熱間仕上圧延機出側温度がその目標値になるように、ス
    トリップクーラント装置の噴射数nを予め設定してお
    き、 熱間仕上圧延機出側温度を測定し、該測定値が所定の閾
    値を越えた場合には、熱間仕上圧延機出側温度がその目
    標値になるように、前記噴射数nからの変更数Δnを求
    め、 前記噴射数nと変更数Δnとの和の噴射数で圧延材を冷
    却するに当たって、圧延材速度の減少率の絶対値が所定
    の範囲以内になると予測される領域を冷却する際には、
    前記領域の所定長さの前に、 前記所定の閾値を、前記圧延材速度が減速後一定となる
    速度値に対応するように増大して、ストリップクーラン
    ト装置の動作制御の開始を行う、熱間仕上圧延機出側温
    度の制御方法。
  3. 【請求項3】 複数の圧延スタンドを有する熱間仕上圧
    延機に、圧延対象である圧延材を冷却するストリップク
    ーラント装置を複数設け、ストリップクーラント装置の
    動作制御によって、最下流圧延スタンド出側から送り出
    される圧延材の温度である熱間仕上圧延機出側温度をそ
    の目標値となるように制御する方法において、 熱間仕上圧延機出側温度がその目標値になるように、ス
    トリップクーラント装置の噴射数nを予め設定してお
    き、 熱間仕上圧延機出側温度を測定し、該測定値が所定の閾
    値を越えた場合には、熱間仕上圧延機出側温度がその目
    標値になるように、前記噴射数nからの変更数Δnを求
    め、 前記噴射数nと変更数Δnとの和の噴射数で圧延材を冷
    却するに当たって、圧延材速度の増加率の絶対値が所定
    値以上になることが、増速前に予測される場合には、増
    速開始前部分から増速開始後部分の所定の領域にわたっ
    て、 前記所定の閾値の下限を増大して、ストリップクーラン
    ト装置の動作制御の開始を行う、熱間仕上圧延機出側温
    度の制御方法。
  4. 【請求項4】 複数のスタンドの間に圧延材を冷却する
    ストリップクーラント装置を備えた熱間仕上圧延機で熱
    間仕上圧延機出側温度を制御する装置において、 目標の熱間仕上圧延機出側温度になるように、ストリッ
    プクーラント装置の噴射数nを予め設定するための設定
    手段と、ストリップクーラント装置を制御する制御手段
    とを有し、 該制御装置は、熱間仕上圧延機出側温度を測定し、該実
    測値が所定の閾値を越えた場合は、熱間仕上圧延機出側
    温度が熱間仕上圧延機出側温度の目標値になるように、
    前記ストリップクーラント装置の噴射数nからの変更数
    Δnを求める手段と、 前記噴射数nと変更数Δnとの和の噴射数で圧延材を冷
    却するに当たって、圧延材速度の減少率の絶対値が所定
    値以上になることが、減速前に予測される場合には、減
    速開始以前に、前記変更数Δnが正であれば変更数Δn
    を零とし噴射数nで冷却し、一方、変更数Δnが負であ
    れば噴射数(n+Δn)で冷却するように、ストリップ
    クーラント装置の動作制御の開始を行う手段と、 前記噴射数nと変更数Δnとの和の噴射数で圧延材を冷
    却するに当たって、圧延材速度が減少率の絶対値が所定
    の範囲以内になると予測される領域を冷却する際には、
    前記領域の所定長さの前に、前記所定の閾値を、前記圧
    延材速度が減速後一定となる速度値に対応するように増
    大して、ストリップクーラント装置の動作制御の開始を
    行う手段と、 前記噴射数nと変更数Δnとの和の噴射数で圧延材を冷
    却するに当たって、圧延材速度の増加率の絶対値が所定
    値以上になることが、増速前に予測される場合には、増
    速開始前部分から増速開始後部分の所定の領域にわたっ
    て、前記所定の閾値の下限を増大して、ストリップクー
    ラント装置の動作制御の開始を行う手段と、を備える熱
    間仕上げ圧延機出側温度の制御装置。
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