JP3056512U

JP3056512U - シートのヘッドレストの構造

Info

Publication number: JP3056512U
Application number: JP1998006372U
Authority: JP
Inventors: 遠鵬呉
Original assignee: 遠鵬呉
Priority date: 1998-08-06
Filing date: 1998-08-06
Publication date: 1999-02-26
Anticipated expiration: 2004-08-06

Abstract

(57)【要約】【課題】使用者の頚部、頭部、後頭部および左右の頬
を支えるのに用いることができ、使用上において大変快
適になると共に、使用者の頭部を前後左右の方向に制限
することができ、使用者の頭部が瞬間的に移動するのを
防ぐことができるシートのヘッドレストの構造を提供す
る。【解決手段】ヘッドレストはシートに対して上下に昇
降したり前後に傾けたりすることができると共に、ヘッ
ドレストには両側に突き出るように桿が突設される。桿
は非真円の形状で固定部品によりサイド枕と結合する。
サイド枕のフレームの一端にパイプが設けられ、パイプ
は桿と非真円の形で嵌め合うように結合することができ
ると共に、固定部品により固定される。フレームの外側
は柔らかいクッションにより包まれ、サイド枕のフレー
ムの他端に延伸体が設けられ、延伸体はフレームに対し
て長さが変化し、延びたり縮んだりすることができるよ
う構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する分野】

本考案は、主として自動車、船、飛行機などの交通機関のヘッドレストに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種のものにあっては、下記のようなものになっている。

【０００３】従来の自動車、船、飛行機などの交通機関で使用されるヘッドレストは、単一な枕として形成されて使用者の頚部および後頭部を支えるのに使用することができるよう構成されていた。

【０００４】このような従来のヘッドレストついては、以下のような問題を指摘することができる。

【０００５】上述した従来のヘッドレストでは、その体積と長さが小さいため、使用者が睡眠中において交通機関の遠心力により、頭部がヘッドレストから落ちたりすることはよくあるため、その使用性について快適性に欠けるものであった。その他に、自動車の運転中に、突発的な衝撃で車両走行の慣性によって運転手や同乗者が瞬間的に揺れることにより、頚部又は後頭部を打ったり怪我をしたりすることはよくある。また、近来、自動車にエアバックを取り付けるのも増えてきたが、乗客の正面又は片面しか保護できず、しかもエアバックの値段は大変高いものである。即ち、従来のシートのヘッドレストの構造では衝突時等における防護性に欠けるものであった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みて考案されたものであり、その目的とするところは、次のようなことを達成できるシートのヘッドレストの構造を提供しようとするものである。

【０００７】本考案の第一の目的は、使用者の頚部、頭部、後頭部および左右の頬を支えるのに用いることができ、使用上において大変快適になるシートのヘッドレストの構造を提供することにある。

【０００８】本考案の第二の目的は、使用者の頭部の前後左右の方向の動きを制限することができ、使用者の頭部が瞬間的に移動するのを防ぐことができるシートのヘッドレストの構造を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案によるシートのヘッドレストの構造は下記のようになる。

【００１０】すなわち、本考案のシートのヘッドレストの構造は、ヘッドレストおよびサイド枕より構成される。ヘッドレストはシートに対して上下に昇降したり前後に傾けたりすることができると共に、ヘッドレストには両側に突き出るように桿が突設される。桿は非真円の形状で固定部品によりサイド枕と結合し、サイド枕のフレームの一端にはパイプが設けられる。パイプは桿と非真円の形で嵌め合うように結合することができると共に、固定部品により固定される。サイド枕のフレームの外側は柔らかいクッションにより包まれ、サイド枕のフレームの他端には延伸体が設けられる。延伸体はフレームに対して長さを変化し、延びたり縮んだりすることができるよう構成されている。

【００１１】また、本考案のシートのヘッドレストの構造は、下記のように構成することもできる。１．延伸体とフレームの間に突起と凹溝が設けられるため、長さの変化による定位置で固定することができる。２．延伸体の延伸可能の一端には、枢着部品により巻上筒が枢着され、巻上筒の外径にベルトが巻上げられ、ベルトの終端にフックが設けられると共に、フックはもう片方のサイド枕の固定孔により止められることができる。３．巻上筒の内径に復位部品が設けられるため、ベルトは自動的に巻き戻されて復位することができる。４．ベルトは透明のものからなることができる。５．ベルトは遮光のものからなることができる。６．サイド枕とヘッドレストとの角度は８０°〜１１０°の間である。

【００１２】

【考案の実施の形態】

本考案による実施の形態について、以下、図面を参照して説明する。

【００１３】図１に示す本考案の実施例の分解斜視図において、ヘッドレスト１１はシート１に対して上下に昇降したり前後に傾けたりすることができるように形成されている。ヘッドレスト１１の両側はサイド枕２とそれぞれ結合することができるため、使用者の頭部は少なくともヘッドレスト１１と２つのサイド枕２の三つの面により支えられることにより、快適な使用効果を得ることができる。それから、制限装置３を増設することにより、ヘッドレスト１１全体は連続して囲まれた範囲を形成され、頭部をその中に制限することにより、より最良な保護の効果を得ることができると共に、日差しを遮ることもできる。

【００１４】シート１は周知の構造で、シート１にヘッドレスト１１が昇降自在に昇降するための孔１２が設けられ、ヘッドレスト１１には両側に突き出るように桿１３が突設されている。突出した桿１３はサイド枕２が結合するのに用いられ、また、サイド枕２が桿１３に対して一定方向での結合を図るために、桿１３を非真円の形状に形成させることができ、又は図に示す如く、ヘッドレスト１１に突出片１４を設けると共に、サイド枕２に突出片１４と嵌め合うための同じ形状の組立孔２１を設け、また、サイド枕２が一定の位置で結合するのを図るために、桿１３にねじ又はねじ孔１５を設け、ボルトなどの固定部品１６により結合することによってサイド枕２が脱落するのを防ぐことができる。

【００１５】サイド枕２は堅いフレーム２２により形成され、フレーム２２の外側にはスポンジなどの柔軟性を有するクッション２３により覆われ、そのため、乗客の頭部に柔らかい快適な感じを与えることができる。フレーム２２にパイプ２４が設けられ、パイプ２４の組立孔２１によりヘッドレスト１１の桿１３と嵌合して結合することができると共に、固定部品１６により固定される。また、パイプ２４とフレーム２２との角度は８０°〜１１０°の範囲に決めることができるため、サイド枕２はヘッドレスト１１の両側に固定されて使用者には最良な快適さを与えることができる。

【００１６】また、乗客の頭部が出入りし易いように、サイド枕２に長さの変化を与えることができる。そのために、パイプ２４をフレーム２２の一端に設け、フレーム２２の他端を延伸体２５が結合するのに用いている。延伸体２５はフレーム２２との間で内径又は外径により互いに嵌め合うように形成され、そして、両者の間には突起２６および凹溝２７を用いて互いに嵌め合うようにして延びたり縮んだりするように固定することができるため、サイド枕２に長さの変化をもたらすことができる。これにより、使用時において、比較的長い長さに伸びさせて使用者の頭部の両側を保護し、そして、使用しない時には、短い長さに縮ませることができる。

【００１７】制限装置３は巻上筒３１をもって軸などの枢着部品３２により片方のサイド枕２の延伸体２５又はフレーム２２に枢着され、巻上筒３１の外径に伸び縮み可能のベルト３３が巻上げられ、ベルト３３の終端にフック３４が設けられると共に、フック３４はもう片方のサイド枕２の固定孔２８に鈎つくことができる。固定孔２８は延伸体２５又はフレーム２２自体に位置するように形成されることができ、また、巻上筒３１の内径に復位部品３５が置き入れられて固定されるため、ベルト３３は自動的に巻き戻されて復位することができる。また、復位部品３５の他端は枢着部品３２に嵌め込むことができるため、ベルト３３を使用しない時、ベルト３３は巻き戻される。

【００１８】図２に示す本考案の実施例の組立てられた状態の上から見た断面図において、延伸体２５は外部へ伸び出ていない状態であるため、サイド枕２は短い長さでヘッドレスト１１の両サイドに形成される。このように、ヘッドレスト１１およびサイド枕２は使用者の頭部、頚部、後頭部および左右の頬を支えるのに用いられると共に、使用者に最良な快適さを与えることができる。さらに、サイド枕２はヘッドレスト１１の上下への昇降、および前後の調整により、使用者の頭部に対して最もよい支持効果を獲得することができる。

【００１９】図３に示す本考案の実施例の組立てられた状態の上から見た使用例の断面図において、延伸体２５は外部へ伸び引っ張られた状態であるため、サイド枕２は比較的長い長さを有するように形成され、また、制限装置３のベルト３３は外部へ引っ張られた状態で、ベルト３３の終端に設けられたフック３４はもう片方のサイド枕２の固定孔２８に鈎付かれる。このように、使用者の頭部は両サイド枕２およびヘッドレスト１１により支えられるだけではなく、使用者の額の部分はベルト３３により制限されるため、使用者の頭部に対して最良な保護の効果をもたらすことができる。また、必要があれば、ベルト３３を透明の材質のものより製造させることにより、本考案の構造は運転席にも適用することができ、運転手にも最良な保護措置を与えることができる。

【００２０】

【考案の効果】

本考案は、上述の通り構成されているので次に記載する効果を奏する。

【００２１】本考案のシートのヘッドレストの構造によると、乗客が眠っている時又は居眠りをしている時でも、乗客の頭部が落ちないように支えることができる。また、本考案のシートのヘッドレストの構造によると、乗客の頭部の前方はベルトにより保護され、ベルトに光源を遮断する功能をもたらすことにより、乗客に外来の光源による目の影響を抑えることができるため、より一層の休憩の品質を得ることができる。

【００２２】さらに、本考案のシートのヘッドレストの構造によると、サイド枕および制限装置は乗客の頭部に最良な保護を提供することができるため、交通機関が遠心力又は慣性定律による外力に遭遇した時でも、乗客の頭部は最小限の範囲内での移動を制限されるため、頭部へのけがを減らすことができる。加えて、本考案のシートのヘッドレストの構造によると、その製造のコストが低いだけではなく、使用時において使用者に最良な快適さを与えることができると同時に、不意の事故に遭遇した時であっても使用者に最良な保護を提供することができ、しかも、使用者の頭部に対して全面的な保護をもたらすことができ、周知のエアバックでは比較できない安全性を付与することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の分解斜視図である。

【図２】本考案の実施例の組立てられた状態の上から見
た断面図である。

【図３】本考案の実施例の組立てられた状態の上から見
た使用例の断面図である。

【符号の説明】

１シート２サイド枕３制限装置１１ヘッドレスト１２孔１３桿１４突出片１５ねじ孔１６固定部品２１組立孔２２フレーム２３クッション２４パイプ２５延伸体２６突起２７凹溝２８固定孔３１巻上筒３２枢着部品３３ベルト３４フック３５復位部品

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ヘッドレスト（１１）およびサイド枕
（２）より構成され、ヘッドレスト（１１）はシート
（１）に対して上下に昇降したり前後に傾けたりするこ
とができると共に、ヘッドレスト（１１）には両側に突
き出るように桿（１３）が突設され、桿（１３）は非真
円の形状で固定部品（１６）によりサイド枕（２）と結
合し、サイド枕（２）のフレーム（２２）の一端にパイ
プ（２４）が設けられ、パイプ（２４）は桿（１３）と
非真円の形で嵌め合うように結合することができると共
に、固定部品（１６）により固定され、サイド枕（２）
のフレーム（２２）の外側は柔らかいクッション（２
３）により包まれ、サイド枕（２）のフレーム（２２）
の他端には延伸体（２５）が設けられ、延伸体（２５）
はフレーム（２２）に対して長さを変化し、延びたり縮
んだりすることができるよう構成されるシートのヘッド
レストの構造。
【請求項２】延伸体（２５）とフレーム（２２）の間
に突起（２６）と凹溝（２７）が設けられるため、長さ
の変化による定位置で固定することができるよう構成さ
れている請求項１記載のシートのヘッドレストの構造。
【請求項３】延伸体（２５）の延伸可能の一端には、
枢着部品（３２）により巻上筒（３１）が枢着され、巻
上筒（３１）の外径にベルト（３３）が巻上げられ、ベ
ルト（３３）の終端にフック（３４）が設けられると共
に、フック（３４）はもう片方のサイド枕（２）の固定
孔（２８）により止められることができるよう構成され
ている請求項１記載のシートのヘッドレストの構造。
【請求項４】巻上筒（３１）の内径に復位部品（３
５）が設けられるため、ベルト（３３）は自動的に巻き
戻されて復位することができるよう構成されている請求
項３記載のシートのヘッドレストの構造。
【請求項５】ベルト（３３）は透明のものからなるこ
とができるよう構成されている請求項３記載のシートの
ヘッドレストの構造。
【請求項６】ベルト（３３）は遮光のものからなるこ
とができるよう構成されている請求項３記載のシートの
ヘッドレストの構造。
【請求項７】サイド枕（２）とヘッドレスト（１１）
との角度は８０°〜１１０°の間であるよう構成されて
いる請求項１、２又は３記載のシートのヘッドレストの
構造。