JP3056290B2 - 芳香族ポリカーボネートを部分的に結晶化した形でCH2Cl2溶液から連続的に沈澱させる方法 - Google Patents

芳香族ポリカーボネートを部分的に結晶化した形でCH2Cl2溶液から連続的に沈澱させる方法

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JP3056290B2
JP3056290B2 JP3192788A JP19278891A JP3056290B2 JP 3056290 B2 JP3056290 B2 JP 3056290B2 JP 3192788 A JP3192788 A JP 3192788A JP 19278891 A JP19278891 A JP 19278891A JP 3056290 B2 JP3056290 B2 JP 3056290B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は主として2,2−ビス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン(BPA)をベースにした
ポリカーボネート(PC)を、部分的に結晶化したPC
を存在させて蒸発させることによりPCのCH2Cl2
液から部分的に結晶化した形で分離する方法に関する。
残留するCH2Cl2はこのようにして得られた部分的に
結晶化したPCから高温において容易に完全に蒸発させ
ることができる。
【0002】界面重合法でPCを製造する場合、低沸点
のクロロアルカン、例えばジクロロメタン、トリクロロ
メタン、ジクロロエタンはPCに対して特に良好な溶解
性をもっているために、水と混合しないまたは水と混合
し難い有機溶媒として好適に使用されている。使用され
る他の溶媒としては特にクロロベンゼン、アルキル化し
た芳香族炭化水素、例えばトルエン、キシレン;アルカ
ン、例えばシクロヘキサン、および低級ジアルキルカー
ボネートが含まれる。これらの溶媒はすべて単独でまた
は混合物として使用される。これらの溶液から最終生成
物のPCを分離するために種々の方法が開発されて来
た。
【0003】界面重合法で得られたPC溶液は種々の段
階において蒸発により濃縮することができるが、最終段
階は一般に比較的高温における押出し工程である。
【0004】またPCはその溶液から沈澱させることが
できる。適当な沈澱剤としては例えばアセトン、脂肪族
アルコール、脂肪族または芳香族炭化水素がある。しか
しこれらの方法は非常に複雑であり、大量の溶媒を循環
させなければならない。
【0005】また有機溶媒の溶液からPCを分離するの
に噴霧蒸発法も提案されている。しかしこの場合PCは
成形を行う前に緻密化を行わなければならないほど細か
い粉末の形で得られるが、この緻密化には非常な労力を
必要とする。
【0006】さらにまた水と混合しないまたは水と混合
し難い低沸点の溶媒中にPCを含む溶液を高温の水と接
触させ、随時沈澱剤を加えた後、溶媒を蒸発させてPC
を沈澱させる方法も提案されている。しかしこの方法に
おいてはPC中に少量の水が捕捉され、これを除去する
にはかなりの労力が必要である。
【0007】ドイツ特許第2 721 848号に従え
ば、上記欠点を避ける観点からスクリュー押出し機中に
おいてCH2Cl2溶液からPCを分離する方法が研究さ
れている。しかしスクリュー押出し機は複雑な構造をも
ち且つ高価である上に、CH2Cl2を蒸発させるために
用いられる加熱表面が小さく、従ってスクリュー押出し
機を用いて経済的な容積/時間収率を得ることは殆ど不
可能である。
【0008】ドイツ特許公告明細書第1 291 11
9号においては、低沸点の有機溶媒中にPCを含む溶液
を或る最低量の固体PCと混合して溶媒を蒸発させるこ
とによりPCを該溶液から分離する方法が記載されてい
る。対応する米国特許にはさらに実施例が追加されてい
る。
【0009】本発明においては、溶液の形で導入される
PCを最初は部分的に結晶化した形で導入される固体の
PCと混合して分離する場合に限って、PCを分離する
上記のような方法を経済的に行うことができることが見
出だされた。残留溶媒を短時間で蒸発させることがで
き、完全に溶媒を含まないPCを経済的に得ることがで
きるのは部分的に結晶化したPCから分離する場合に限
られる。
【0010】本発明においてはまた溶媒を蒸発させて低
沸点の有機溶媒溶液から部分的に結晶化したPCを分離
する方法は、最初に導入される固体のPCを部分的に結
晶化した形で使用すれば特に迅速に行い得ることが見出
だされた。
【0011】ドイツ特許公告明細書第1 291 11
9号記載の方法とは対照的に、添加されたPCは最初に
導入された部分的に結晶化したPCによって結晶の核が
つくられる。このことは部分的に結晶化したPC上にお
ける沈澱と粒状の無定形PC上における沈澱とを比較す
れば直ちに明らかになる。無定形のPCを使用すると、
溶液の形で導入されたPCが自由流動性の部分的に結晶
化した形に変わるのに時間がかかる。導入されたPCの
結晶化も阻害され、最初に導入されたPCと後から加え
られたPCとがガラス状の固化をするために相互の交じ
り合わず、そのため撹拌機が過負荷になる。本発明方法
を実施するには最小限度の剪断エネルギーを加えて相互
に混合させることが絶対に必要である。
【0012】溶液からさらにPCを沈澱させるために無
定形のPCを最初に導入することが今一つの欠点であ
る。無定形の粒子は沈澱したPCで被覆されるが、溶媒
を取り込み、この溶媒は非常に多量の労力をかけなけれ
ば生成物から完全に除去することはできない。
【0013】BPAをベースにした部分的に結晶化した
PCをCH2Cl2溶液から分離する方法は連続的に行う
こともできる。そのためには最初に導入される粒状の自
由流動性の固体の部分的に結晶化したPCを連続的にま
たはバッチ式にPC溶液で洗滌すると同時に溶媒を蒸溜
により除去し、粒状の部分的に結晶化したPCを連続的
にまたはバッチ式に除去する。この方法は最初に導入さ
れる粒状物を混合し加熱できる装置の中で行われる。混
合に使用する装置は撹拌式容器または捏和機であること
が好ましい。本発明においては、BPAをベースにした
PCをCH2Cl2溶液から溶媒を蒸発させて連続的また
はバッチ式に分離し、最初に導入されたPCおよび溶液
から分離された自由流動性で部分的に結晶化した形のP
Cの混合物中のCHCl2含量が21〜45重量%、特
に22〜43重量%、好ましくは25〜40重量%のも
のを特に有利に得ることができることが見出だされた。
CH2Cl2平均含量がこれよりも高いと、生成物は軟ら
かくて粘着性をもち過ぎており、PCは十分に速くは結
晶化せず、力が弱い混合区域ではケーキングを起こして
比較的大きな塊となり、往々にして最終生成物を沈澱区
域から運び出す供給スクリューの通路を塞ぐことがあ
る。CH2Cl2含量が上記範囲よりも低いと、生成物は
乾燥し過ぎ、新しく導入されるPCから溶媒が迅速に除
去され過ぎて、この場合もやはりケーキングを起こす。
また沈澱区域はPCで連続的に湿らされてはいないか
ら、この部分で生成物は容易に粉砕されて塵状物にな
る。生成物中の塵粒子は一方では塵爆発の原因になり、
他方ではさらに加工を行って成形品にする工程に悪影響
を及ぼすから望ましくない。生成物をスクリュー・コン
ベヤーを用いて沈澱区域から運び出さず、単に沈澱容器
の縁の上を走らせるだけの場合でも、不適切な結晶とな
ったPCの比較的大きなケーキが沈澱区域から出てく
る。この場合も平均CH2Cl2含量は本発明の範囲外で
あり、後の残留CH2Cl2の蒸発工程および加工成形工
程の両方に重大な影響を及ぼす。平均CH2Cl2含量が
本発明の範囲内にある場合には、特に均一な粒径分布が
得られる。また必要なエネルギーはこの範囲で最低にな
る。
【0014】従って本発明はBPAをベースにしたPC
をCH2Cl2溶液から部分的に結晶化した自由流動性の
粒状物へと、該粒状物を混合する装置中において溶媒を
蒸発させることにより変える方法において、前以て導入
された部分的に結晶化した粒状のPCの上にPC溶液を
導入することを特徴とする方法に関する。
【0015】本発明はまた上記方法において沈澱区域で
連続的に混合される部分的に結晶化した自由流動性のP
C粒状物の中におけるCH2Cl2の平均含量を21〜4
5重量%、特に22〜43重量%、好ましくは25〜4
0重量%に保つ方法に関する。
【0016】本発明方法において最初に導入される部分
的に結晶化したPCに適用されるCH2Cl2溶液中のP
Cの濃度は好ましくは15〜25重量%の範囲にある。
この濃度は、部分的に結晶化したPCを除去する際蒸発
させなければならないCH2Cl2の量をできるだけ少量
にするためには、できるだけ高濃度であるべきである。
他方PC溶液の濃度は尚加工が可能である程度に低濃度
でななければならない。例えばこの溶液は滴下、噴霧ま
たはジェットの形での導入が可能である。上記濃度は常
圧における操作に適用される値である。高圧をかける
と、即ちPC溶液をCH2Cl2の通常の沸点である約4
0℃より高い温度で使用すると、溶液中のPC濃度は約
25重量%より遥かに高くすることができる。
【0017】或る工場で部分的に結晶化した自由流動性
の形で分離できるPCの量、即ち容積/時間収率は、特
にその工場に導入することができてCH2Cl2の蒸発に
使用できる熱エネルギー、存在する加熱表面、この加熱
表面を維持する温度、および熱移動効率に依存してい
る。
【0018】本発明方法を実際に行う場合には、加熱表
面は45〜200℃、好ましくは60〜150℃に維持
される。
【0019】連続的に循環させられる部分的に結晶化し
たPC粒状物中のCH2Cl2含量を21〜45重量%に
維持するためには、加熱エネルギー、PCの導入量、お
よび溶液のPC濃度の間で互いに十分関連を取らなけれ
ばならない。
【0020】本発明方法において後でPCをCH2Cl2
溶液の形で添加してその上にPCを沈澱させる最初に導
入される部分的に結晶化したPCの量は、沈澱に用いら
れる装置の中でそれが少なくとも尚効果的に混合し合え
るほど多量でなければならない。部分的に結晶化した自
由流動性をもつPCの最初の量をつくるためには、例え
ば捏和機の中で濃厚CH2Cl2溶液の形のPCを結晶化
させ、同時に溶媒を蒸発させる方法を採ることができ
る。また1〜2日に亙り、剪断エネルギーを用いないで
蒸発させて濃厚溶液を濃縮することによりPCを結晶化
させることができる。
【0021】本発明において部分的に結晶化したPCと
は、示差熱分析法で決定された融解エンタルピーが5〜
65、好ましくは20〜45J/gのPCを言う。
【0022】本発明方法において重要な結晶化度の目安
となるのは融解の絶対エンタルピーだけではない。示差
熱分析法のサーモグラム(測定チャート)における融解
バンドの幅もかなり重要である。バンドが高く幅が狭い
ことは結晶が十分に成長していることを示している。こ
の特性をもったPCは約210℃まで迅速に加熱され、
約1時間以内で約2ppmの検出限界まで残留CH2
2を放出することができる。しかし材料が幅が広く平
たいバンドを示す場合には、微結晶はあまり生成してい
ない。このようなPCは180〜190℃で軟化し始め
る。従って粒状物は210℃においてCH2Cl2を蒸発
させる際に焼結する傾向がある。
【0023】サーモグラムにおける融解バンドの幅はW
/g単位で測定された融解中に流れる熱量の目安とな
る。狭くて高いバンドは0.6〜1W/gの値を示し、
平らなバンドは0.1〜0.4W/gの値を示す。
【0024】本発明においては前以て導入された十分に
成長した結晶性をもつ部分的に結晶化したPCの上にP
Cを結晶化させれば、それに対応するPCが得られるこ
とが見出だされた。
【0025】これに対し最初に無定形のPCを導入する
と、少なくとも最初は成長の悪い微結晶をもつPCが得
られる。
【0026】0.1〜0.6W/gのような低い熱流量に
対応し180〜190℃おいて軟化する成長度の悪い微
結晶をもった部分的に結晶化したポリカーボネートは、
160〜180℃において焼鈍を行うことにより特性を
改善することができる。これにより熔融バンドは狭くな
り、熱流量は大きくなり、軟化温度が上昇する。しかし
焼鈍は時間を浪費し、与えられた装置に対する容積/時
間収率が低下する。従って残留溶媒を後で蒸発させる際
に到達し得る最高温度まで溶液を直接加熱することがで
きるためには、最適条件下において部分的に結晶化した
形のPCをCH2Cl2溶液から直ちに分離することが有
利である。
【0027】本発明方法で分離されたPCから残留CH
2Cl2を蒸発させる工程は固定ベッドおよび循環を伴う
流動ベッドの両方を用い、真空中または常圧のいずれに
おいても行うことができる。例えば窒素のような不活性
ガスを用いて酸素を除去しておかなければならない。
【0028】蒸発工程には振盪乾燥機を使用することが
好ましい。 平均粒径が4mmであって1mmより小さい
粒子が2重量%以下で6mmより大きいものも5重量%
以下であり且つ平均融解エンタルピーが32.8J/g
で熱流量が0.87W/gの粒子に対しては、振盪乾燥
機を使用すると常圧において窒素中で1時間以内にCH
2Cl2含量を2ppm(検出限界)より少なくすること
ができた。
【0029】本発明において驚くべきことには、例えば
CH2Cl2中の不純物としてPCに入って来る可能性の
あるCH2Cl2より高沸点の、例えばジクロロエタン、
クロロベンゼン、トルエン、キシレン、ジアルキルカー
ボネート、シクロヘキサン、イソオクタン、ヘプタンの
ような溶媒および/または沈澱剤も、本発明方法におい
ては120〜230℃、好ましくは180〜220℃の
範囲の高温で蒸発させ、短時間(約2時間)の内に部分
的に結晶化した形で分離されたPCの残留含量を2pp
mより少ない値にまですることができることが見出ださ
れた。
【0030】本発明方法を実施する工場においては、分
離部分と蒸発部分とは勿論組み合わされ一つの単位装置
になっている。この場合蒸発工程中生成物を螺旋式撹拌
機で混合することができる。
【0031】本発明は主としてBPAをベースにしたP
Cに関する。PCはまた他のジフェノールを、それが縮
合によって混入されても融解エンタルピーの値が上記の
5J/g、好ましくは20J/gよりも小さくなる程度
まで共重合縮合物の結晶化度を乱さない限りにおいて、
個別的にまたは混合物として、統計的なまたはブロック
状の分布で、最高約20モル%、好ましくは最高10モ
ル%、および/または混入されるセグメントとして最高
15重量%、好ましくは最高5重量%の少量で含むこと
ができる。また本発明方法で沈澱させるPCは連鎖終結
剤および少量の分岐剤を含んでいることができる。
【0032】同時に使用して例えば耐熱性および燃焼特
性を改善できる適当なジフェノールは次のとおりであ
る。ヒドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシジフェニ
ル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−アルカン、ビス−
(ヒドロキシフェニル)−シクロアルカン、ビス−(ヒ
ドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(ヒドロキシフ
ェニル)−ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−ス
ルフィド、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルフォキ
シド、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルフォン、
α,α’−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロ
ピルベンゼン、および核がアルキル化されたおよび核が
ハロゲン化されたそれらの誘導体。これらのおよび他の
適当なジフェノールは例えば米国特許第3,028,36
5号、同第3,275,601号、同第3,148,172
号、同第3,062,781号、同第2,991,273号
および同第2,999,846号に記載されている。
【0033】他の適当なジフェノールは一般式Iおよび
IIIに対応するものである。
【0034】
【化1】
【0035】ここでR1およびR2は互いに独立に水素、
ハロゲン、好ましくは塩素または臭素、C1〜8アルキ
ル、C5〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、好まし
くはフェニル、およびC7〜12アラルキル、好ましくは
フェニル−C1〜4−アルキル、特にベンジルを表し、m
は4〜7、好ましくは4または5の整数、R3およびR4
は各Xに対して個別的に選ばれ、互いに独立に水素また
はC1〜6アルキルを表し、Xは炭素であるが、少なくと
も1個の原子XにおいてはR3およびR4は共にアルキル
である。
【0036】好ましくはR3およびR4は1〜2個の原子
Xにおいて共にアルキルであり、さらに好ましくは唯1
個の原子Xにおいて共にアルキルである。好適なアルキ
ル基はメチルであり、ジフェニルで置換されたC原子
(C−1)に対しαの位置にあるX原子はジアルキル置
換されておらず、C1に対してβの位置にあるX原子は
ジアルキル置換されていることが好ましい。対応するケ
トンおよびフェノールから縮合によりジフェノールIを
製造する方法、並びにジフェノールIおよびジフェノー
ルIと他のジフェノールとの組み合わせからポリカーボ
ネートを製造する方法はドイツ特許公開明細書第3,8
32,396号に詳細に記載されている。
【0037】式Iに対応するジフェノールの中でジフェ
ノールIIが好適である。
【0038】
【化2】
【0039】ジフェノールIIIは下記の構造をもって
いる。
【0040】
【化3】
【0041】ここでR1、R2、R3およびR4は互いに独
立に水素、C1〜12炭化水素、ハロゲンを表し、mは2
または3であり、Xは水素またはC1〜12炭化水素基で
あって、少なくとも1個の置換基XはC1〜12炭化水素
基である。
【0042】ジフェノールIIIの例は次のとおりであ
る。1,1−ビス−(4−ヒヒドロキシフェニル)−4
−(1,1−ジメチルブチル)−シクロヘキサン、1,
1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(1,
1,3,3−テトラメチルブチル)−シクロヘキサン、
1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェ
ニルシクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)−クミルシクロヘキサン、1,1−ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−4−ベンジルシクロヘキ
サン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−4
−シクロヘキシルシクロヘキサン、1,1−ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)−4−パーヒドロクミルシクロ
ヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
−3−フェニルシクロヘキサン。
【0043】同時に使用される好適なジフェノールは次
の通りである。4,4’−ジヒドロキシジフェニル、
2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジブロ
モ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンおよび1,1
−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、2,
4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブ
タン、2,2’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−
p−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ビス−(3−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−スルフォン、ビス−(4−ヒドロ
キシフェニル)−スルフィド、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルエーテル、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)−ブタン。
【0044】末端基がフェノール基であるシロキサン・
オリゴマーはPCの中に混入できるセグメントの例であ
る。
【0045】本発明方法により溶液から分離し得る芳香
族PCに対する好適な連鎖終結剤はフェノール、C
1〜12アルキル基を含むアルキルフェノール、ハロゲン
化されたフェノール、ヒドロキシジフェニル、ナフトー
ル、このようなフェノールのクロロ炭酸エステル、およ
び随時C1〜22アルキル基およびハロゲン原子を置換し
た芳香族モノカルボン酸塩化物である。連鎖終結剤は
0.1〜10モル%(ジフェノールに関し)の量で使用
される。
【0046】界面重合法によるPCの製造に使用できる
分岐剤は例えば3個またはそれ以上の官能性をもったカ
ルボン酸塩化物、例えばトリメシン酸塩化物、シアヌル
酸三塩化物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸四塩化物、1,4,5,8−ナフタレンテ
トラカルボン酸四塩化物またはピロメリチン酸四塩化
物、或いはヒドロキシル基を3個またはそれ以上もった
フェノール、例えばフロログルシノール、4,6−ジメ
チル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)
−ヘプト−2−オン、4,6−ジメチル−2,4,6−
トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,
3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼ
ン、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン、トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメ
タン、2,2−ビス−[4,4−ビス−(2−ヒドロキ
シフェニル)−シクロヘキシル]−プロパン、2,4−
ビス−(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)−フェ
ノール、テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタ
ン、2,6−ビス−(2−ヒドロキシ−5−メチルベン
ジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロキシ
フェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−
プロパン、テトラ−(4−[4−ヒドロキシフェニルイ
ソプロピル]−フェノキシ)−メタン、1,5−ビス−
[(4,4”−ジヒドロキシトリフェニル)−メチル]
−ベンゼンである。これらの分岐剤は0.01〜1.0モ
ル%(ジフェノールの使用量に関し)の量で用いられ
る。
【0047】本発明に適した芳香族PCの製造法は公知
であり、例えばインターサイエンス出版社(Inter
science Publishers)1964年発
行、エイチ・シュネル(H.Schnell)著、「ポ
リカーボネートの化学と物理(Chemistry a
nd Physics of Polycarbona
tes)」、重合体の概説(Polymer Revi
ews)、IX巻33頁以降に記載されている。
【0048】本発明方法により分離される芳香族PC
は、1リットル中に5gの重合体を含む溶液で25℃に
おいて測定された溶液の相対粘度ηrelが1.1〜2.
4、好ましくは1.2〜1.6である。溶媒としてはジク
ロロメタンが使用される。
【0049】本発明方法で沈澱させ残留溶媒を完全に除
去したPCの見掛け比重は0.5〜0.65kg/リット
ルの範囲内にある。
【0050】界面重合を行う前に本発明方法で処理され
て製造された芳香族PCは、特に高い温度にも露出され
ずまた酸化による損傷も受けていないから、特に高い品
質をもっている。従ってこれらのPCは重合体の極めて
僅かの変色も許容されない光学的な用途に特に適してい
る。
【0051】
【実施例】実施例 1 相対溶液粘度(ηrel)約1.2のBPAをベースにした
PCの界面重合法による製造4,560g(20モル)
の2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパ
ンと100gのフェノール(5.3モル%)を窒素下で
激しく撹拌しながら3,550gの45%NaOHおよ
び25リットルの水の中に溶解し、20リットルのCH
2Cl2を加えた後、2,370gのCOCl2を約20〜
25℃において1時間かけて導入する。COCl2導入
中pH値を12〜13に保つ。次に5gのN−エチルピ
ペリジンを加え、この混合物を45分間撹拌する。次に
相分離を行い、有機相を希塩酸で中性になるまで洗滌
し、次に塩がなくなるまで脱イオン水で洗滌する。CH
2Cl2に溶解したPCの相対溶液粘度(ηrel)は25
℃において0.5gのPCを100mlのCH2Cl2
に含む溶液について測定して1.214であった。
【0052】実施例 2 相対溶液粘度(ηrel)約1.35のBPAをベースにし
たPCの界面重合法による製造方法は実施例1と同じで
あるが、連鎖終結剤として僅かに55g(2.9モル
%)のフェノールを使用した。得られたPCのηrel
1.352であった。
【0053】実施例 3 相対溶液粘度(ηrel)約1.35のBPAおよび4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィドをベースにし
たPC共重合体の界面重合法による製造方法は実施例1
と同じであるが、4,337gのBPA(19モル)お
よび218gの4,4’−ジヒドロキシジフェニルスル
フィド(1モル)の混合物、並びに連鎖終結剤として6
6gのフェノール(3.5モル%)を使用した。得られ
たPC共重合体のηrelは1.282であった。
【0054】実施例 4 共縮合させたポリジメチルシロキサン・セグメントを2
重量%含むBPAをベースにしたPCの製造(ドイツ特
許公開明細書第3,334,782号、同第3,506,4
72号、ヨーロッパ特許A122,535号、同第13
5,794号、ドイツ特許公開明細書第3,344,91
1号、同第2,640,241号記載の方法による)2,
155gのBPAを窒素下において水28リットル中に
1,350gのNaOHを含む溶液に溶解し、得られた
溶液に53.6gのイソオクチルフェノールおよび55.
4gの末端にフェノール性OH基を有するポリジメチル
シロキサン・セグメントPn=65を19リットルのC
2Cl2中に含む溶液を加える。次いで1,560gの
COCl2を激しく撹拌しながら20℃において15分
間で導入する。COCl2を導入し終わった後、さらに
5分間反応混合物を撹拌する。次に14mlのN−エチ
ルピペリジンを加えた。さらに45分撹拌した後、有機
相を先ずHClで中和した後、塩がなくなるまで水洗す
る。最終的には真空中で蒸発させて濃縮しCH2Cl2
液の試料からPCを分離した。ηrel1.293。 実施例 5 捏和機中で蒸発させて濃縮することによりCH2Cl2
液から部分的に結晶化した自由流動性のPCを分離する
方法実施例1のPCの完全に無色のCH2Cl2溶液を固
体分含量22重量%まで濃縮し、得られた濃縮物1.5
リットルをドイツ、マリエンハイデ(Marienhe
ide)5277、ヘルマン・リンデン・マシーネンフ
ァブリーク(Hermann Linden Masc
hinenfabrik)製のLK III2A型捏和
機に導入する。この捏和機の容量は2リットルで、蓋が
蒸溜器のブリッジに取り付けられ、捏和機の樋の下部に
は取り出し用のネジが配置されている。2個の捏和機の
アームを連続的に回転させ(約60rpm)捏和機の加
熱表面を約70℃に加熱する。CH2Cl2が大量に溜出
する。PC含量が約35重量%になると溶液は曇り、次
いで直ぐ自由流動性の粒状物になる。この変化が起こる
際捏和機は大量のエネルギーを消費し、震動する。これ
らの粒状物は最初は尚50〜60重量%のCH2Cl2
含んでいる。次にこの粒状物をCH2Cl2含量が約30
重量%になるまで混合しながら加熱する。緻密に結晶化
したPCを用いると、取り出しスクリューの通路が詰る
から、捏和機の取り出しスクリューから生成物が取り出
せなくなる。従って蓋を開いた後に捏和機の内容物を取
り出し、スクリューから溶媒(CH2Cl2)を用いて結
晶化したPCを除去する。約10ミリバールの真空下に
おいて粒状物の試料を210℃に加熱し、約5分後に少
量の試料を取り出して示差熱分析法の試料にし、大部分
はさらに1時間加熱する。この材料の融解エンタルピー
は33.8J/gであり、融解バンドは0.83W/gの
熱流量を示し、最終生成物のCH2Cl2含量は2ppm
(検出限界)よりも少なかった。示差熱分析法にはメト
ラー(Mettler)社のDSC30を使用した。
【0055】実施例 6 前以て捏和機に導入された部分的に結晶化した自由流動
性の粒状物上においてCH2Cl2溶液から実施例1のP
Cを連続的に分離する方法約30重量%のCH2Cl2
含む実施例5のPC粒状物300gを実施例5記載の捏
和機に導入し、CH2Cl2の約22重量%溶液の形の実
施例1のPCを毎時約700gの割合で激しく撹拌しな
がら(約60rpm)粒状物の上に導入し、CH2Cl2
を連続的に蒸溜し去り、加熱表面の温度全体に亙りCH
2Cl2含量を実質的に一定にし、連続的に生成した粒状
物を取り出しスクリューにより連続的にまたはバッチ式
で取り出す。粒状物中のCH2Cl2含量の定常的な平均
値は約10、19、20、25、30、40、45、5
0重量%であった。実施例5記載の方法で生成物の分析
を行った。結果を表1に示す。
【0056】実施例 7 前以て捏和機に導入された無定形PC粒状物上でCH2
Cl2溶液からPCを連続的に沈澱させる方法300g
の無定形PC粒状物(ηrel1.241、粒径約4mm)
を実施例5記載の捏和機に導入し、毎時約700gの実
施例1のPCを約22%CH2Cl2溶液の形で激しく撹
拌しながら(約60rpm)粒状物の上に加え、連続的
にCH2Cl2を蒸溜する。捏和機の加熱表面を80℃に
保つ。
【0057】最初PCは砕け易い部分的に結晶化した形
で沈澱せず、無定形の粘着性をもった形で沈澱し、粒状
物が結合して非常に粘稠性のある塊になる。捏和機のシ
ャフトを駆動するのに必要な力は最初に導入された粒状
物を混合するのに必要な力に比べ約9倍に増加する。溶
液の形で連続的に加えられたPCは試験開始後8分間で
始めて徐々に結晶化を開始し、駆動力は再び徐々に減少
する。試験は全部で約30分後に終了する。無定形のP
Cは部分的に結晶化したPCで覆われていた。これらの
粒状物のかなりの部分は透明な無定形のPCであった。
また捏和機の中には大量の細かい磨砕による塵状物が存
在していた。
【0058】実施例5記載の方法で210℃において6
5分間残留CH2Cl2を蒸発させた後、露出した、以前
に被覆した粒状物はCH2Cl2含量が尚0.32重量%
であった。細かい磨砕による塵状物は示差熱分析法で決
定された融解エンタルピーが17.9J/gであった。
【0059】実施例 8 実施例2のPCを部分的に結晶化した粒状物として沈澱
させる方法方法は実施例5と同じであるが、粘度が大き
すぎるために高濃度においては十分な自由流動性がなか
ったため、PC溶液は18%溶液しか使用できなかった
点が異なっている。この場合65分間蒸発を行うと生成
物のCH2Cl2含量はやはり2ppmより少なくなっ
た。融解エンタルピーは32.7J/g、熱流量は0.8
6であった。
【0060】実施例 9 前以て捏和機に導入された実施例8の部分的に結晶化し
た自由流動性のPC粒状物上でCH2Cl2溶液から実施
例2の比較的高粘度のPCを連続的に沈澱させる方法方
法は実施例6と同様であったが、ほぼ18重量%のPC
溶液を使用した。結果を表2に示す。
【0061】実施例10 前以てウェルナー・アンド・プフライデラー(Wern
er & Pfleiderer)社製VK−80型8
0リットル捏和機に導入された部分的に結晶化した自由
流動性の粒状物上でCH2Cl2溶液から実施例2の比較
的高粘度のPCを連続的に沈澱させる方法CH2Cl2
量が約30重量%の部分的に結晶化した自由流動性のP
C(ηrel1.352)30kgを捏和機に導入する。2
個の捏和機のアームをそれぞれ30および20rpmで
回転させた。加熱表面を8バールの水蒸気で加熱する。
ブリッジを通じCH2Cl2を捏和機から蒸溜することが
できた。
【0062】ほぼ18重量%のCH2Cl2溶液の形をし
たPCを毎時18.5、25および28kgの割合で連
続的に且つ均一に循環させた粒状物の上に加え、取り出
しスクリューでバッチ式により粒状物を取り出した。粒
状物の中における実質的に定常的なCH2Cl2含量の平
均値は11.6、28.3および49.7重量%であっ
た。得られた生成物の試験データを表3に示す。
【0063】自由流動性の部分的に結晶化した粒状物を
混合するため捏和機を駆動するのに必要な力と比較すれ
ば、PC溶液を加えた場合力の消費量に著しい増加はな
かった。
【0064】実施例11 捏和機中において部分的に結晶化した自由流動性の形を
した実施例3のPC粒状物をCH2Cl2溶液から分離す
る方法実施例5と同様に実施例3の約21重量%の溶液
を捏和機に導入した。その他の方法は実施例5と同様で
ある。得られた部分的に結晶化した粒状物のエンタルピ
ーは24.4J/g、融解バンドの熱流量は0.69であ
った。残留塩化メチレン含量は4.5時間後になって始
めて2ppmより少なくなった。実施例12と同様に生
成物が軟化する危険性があるため最高190℃の温度に
おいて始めて蒸発を行うことができた。
【0065】実施例12 前以て捏和機中に導入された部分的に結晶化した自由流
動性のPC粒状物の上でCH2Cl2溶液から実施例3の
PCを連続的に分離する方法加熱表面温度を80℃とし
て実施例6と同様にして分離を行った。実施例3のPC
溶液を約21重量%の濃度で連続的に導入した。循環さ
せる粒状物の定常的なCH2Cl2平均含量は約30重量
%であった。融解エンタルピーは25.6J/g、融解
バンドの熱流量は0.72W/gであった。連続的に取
り出した生成物は2.3重量%の塵状物を含んでいた。
【0066】実施例13 捏和機中において部分的に結晶化した自由流動性の形を
したシロキサン・セグメントを含む実施例4のPC粒状
物をCH2Cl2溶液から分離する方法実施例5と同様に
して実施例4の約19重量%のPC溶液1.5リットル
を捏和機に導入する。以後は実施例5と同様である。得
られた部分的に結晶化した粒状物の融解エンタルピーは
25.8J/g、融解バンドの熱流量は0.67であっ
た。約7時間後に残留塩化メチレン含量は2ppmより
少なくなった。実施例14と同様に生成物が軟化する危
険性があるため最高190℃の温度において始めて蒸発
を行うことができた。
【0067】実施例14 前以て捏和機中に導入された部分的に結晶化した自由流
動性のPC粒状物の上でCH2Cl2溶液から実施例4の
PCを連続的に分離する方法加熱表面温度を80℃とし
て実施例6と同様にして分離を行った。実施例4のPC
溶液を約19重量%の濃度で連続的に導入した。循環さ
せる粒状物の定常的なCH2Cl2平均含量は31.6重
量%であった。融解エンタルピーは26.2J/g、融
解バンドの熱流量は0.78W/gであった。連続的に
取り出した生成物は2.1重量%の塵状物を含んでい
た。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】本発明の主な特徴及び態様は次の通りであ
る。 1.順次 (i)ポリカーボネート樹脂のCH2Cl2溶液を結晶の
種子を含む混合容器に導入して該種子の上に部分的に結
晶化したポリカーボネート樹脂を沈澱させ、 (ii)該溶媒を蒸発させて自由流動性の部分的に結晶
化したポリカーボネートの第1の粒状物をつくり、 (iii)該第1の粒状物を該容器から取り出す工程か
ら成り、該ポリカーボネート樹脂は少なくとも80モル
%のビスフェノールAをベースにした樹脂であり、該種
子は部分的に結晶化した自由流動性のポリカーボネート
樹脂の第2の粒状物であるポリカーボネートの変換方
法。
【0072】2.順次 (i)ポリカーボネート樹脂のCH2Cl2溶液を結晶の
種子を含む混合容器に導入して該種子の上に部分的に結
晶化したポリカーボネート樹脂を沈澱させ、 (ii)該溶媒を蒸発させて自由流動性の部分的に結晶
化したポリカーボネートの第1の粒状物をつくり、 (iii)該第1の粒状物を該容器から取り出す バッチ式工程から成り、該ポリカーボネート樹脂は少な
くとも80モル%のビスフェノールAをベースにした樹
脂であり、該種子は部分的に結晶化した自由流動性のポ
リカーボネート樹脂の第2の粒状物であるポリカーボネ
ートのバッチ式変換方法。
【0073】3.順次 (i)ポリカーボネート樹脂のCH2Cl2溶液を結晶の
種子を含む混合容器に導入して該種子の上に部分的に結
晶化したポリカーボネート樹脂を沈澱させ、 (ii)該溶媒を蒸発させて自由流動性の部分的に結晶
化したポリカーボネートの第1の粒状物をつくり、 (iii)該第1の粒状物を該容器から取り出す連続式
工程から成り、該ポリカーボネート樹脂は少なくとも8
0モル%のビスフェノールAをベースにした樹脂であ
り、該種子は部分的に結晶化した自由流動性のポリカー
ボネート樹脂の第2の粒状物であるポリカーボネートの
連続式変換方法。
【0074】4.(i)主としてBPAをベースにした
ポリカーボネート樹脂のCH2Cl2溶液を、ポリカーボ
ネート樹脂の部分的に結晶化した自由流動性の第2の粒
状物を含む混合容器に導入し、 (ii)該溶液と該第2の粒状物とを混合して該第2の
粒状物の上に該溶液から部分的に結晶化したポリカーボ
ネートを沈澱させて第1の粒状物をつくり、 (iii)該溶媒を蒸発させ、 (iv)該第1の粒状物を該容器から連続的にまたはバ
ッチ式で取り出す工程から成る主としてBPAをベース
にしたポリカーボネート樹脂を連続的にまたはバッチ式
で変換する方法において、該(ii)の工程で沈澱した
ポリカーボネートのCH2Cl2含量は該第1の粒状物の
重量に関し約21〜45%に保たれる方法。
【0075】5.該CH2Cl2含量は約22〜43重量
%である上記第4項記載の方法。 6.上記(iii)において取り出された該第1の粒状
物は示差熱分析法で決定された融解エンタルピーは5〜
65J/gである上記第1項記載の方法。
【0076】7.上記(iv)において取り出された該
第1の粒状物は示差熱分析法で決定された融解エンタル
ピーは5〜65J/gである上記第4項記載の方法。
【0077】8.上記(iv)において取り出された該
第1の粒状物は示差熱分析法で決定された融解エンタル
ピーは20〜45J/gである上記第4項記載の方法。
【0078】9.該第1の粒状物の熱流量は融解バンド
の範囲内において0.6〜1W/gである上記第6項記
載の方法。
【0079】10.該ポリカーボネート樹脂は最高15
モル%の混入されたセグメントを含んでいる上記第1項
記載の方法。
【0080】11.示差熱分析法で決定された融解エン
タルピーが20〜45J/gで、熱流量が融解バンドの
範囲内において0.6〜1W/gである上記第1項記載
の方法で製造された粒状物。
【0081】12.上記(iv)において取り出された
該第1の粒状物の該蒸発を行った後の残留溶媒顔料が2
ppmより少ない上記第4項記載の方法。
【0082】13.該蒸発は該第1の粒状物を真空中ま
たは不活性ガスの周囲圧力下において該ポリカーボネー
トの結晶融点より10〜80℃低い温度に加熱する方法
で行われる上記第4項記載の方法。
【0083】14.該蒸発は該結晶融点より20〜60
℃低い温度に加熱する方法で行われる上記第13項記載
の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウルリツヒ・グリゴ ドイツ連邦共和国デー4152ケンペン・ミ ヘルスハイデ9 (72)発明者 カルル−ハインツ・ケーラー ドイツ連邦共和国デー4150クレーフエル ト・ブツシユシユトラーセ165 (72)発明者 ボルフラム・ベーバー ドイツ連邦共和国デー4150クレーフエル ト・ロークデイク38 (56)参考文献 米国特許3028365(US,A) 欧州特許出願公開376653(EP,A 1) カナダ国特許735547(CA,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 3/00 - 3/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)ポリカーボネート樹脂のCH2Cl2
    溶液を結晶の種子を含む混合容器に導入して該種子の上
    に部分的に結晶化したポリカーボネート樹脂を沈澱さ
    せ、 (ii)該溶媒を蒸発させて自由流動性の部分的に結晶
    化したポリカーボネートの第1の粒状物をつくり、 ここで、(ii)の工程で得られたポリカーボネートの
    CH 2 Cl 2 含量は該第1の粒状物の重量に関し21〜4
    5%に保たれ (iii)該第1の粒状物を該容器から取り出す、工程からなり 、ここで、(iii)において取り出され
    た該第1の粒状物示差熱分析法で決定された融解エン
    タルピーは5〜65J/gであ、該ポリカーボネート
    樹脂は少なくとも80モル%のビスフェノールAをベー
    スにした樹脂であり、該種子は部分的に結晶化した自由
    流動性のポリカーボネート樹脂の第2の粒状物であるこ
    とを特徴とするポリカーボネートの変換方法。
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